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JP6945617B2 - 硫化水素を選択的に除去するためのモルホリン系ヒンダードアミン化合物の使用 - Google Patents

硫化水素を選択的に除去するためのモルホリン系ヒンダードアミン化合物の使用 Download PDF

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Description

本発明は、流体流から酸性ガスを除去するのに適した、特に流体流から硫化水素を選択的に除去するのに適したアミン化合物に関する。本発明はまた、吸収剤およびその使用、流体流から酸性ガスを除去する方法、特に流体流から硫化水素を選択的に除去する方法に関する。
天然ガス、精製ガスまたは合成ガスなどの流体流から、酸性ガス、例えばCO、HS、SO、CS、HCN、COSまたはメルカプタンを除去することは、様々な理由から望ましい。天然ガス中の硫黄化合物は、特に天然ガスに頻繁に同伴される水と一緒に腐食性酸を形成する傾向にある。したがって、パイプラインにおける天然ガスの輸送または天然ガス液化プラント(LNG=液化天然ガス)における更なる処理のためには、硫黄含有不純物の所与の限界値が観察されなければならない。加えて、多くの硫黄化合物は、低濃度であっても悪臭で有毒である。
高濃度の二酸化炭素はガスの発熱量を減少させるので、COは天然ガスから除去されなければならない。さらに、COは水分と共にパイプやバルブに腐食を引き起こす可能性がある。
酸性ガスを除去するための公知のプロセスには、無機または有機塩基の吸収剤水溶液による洗浄(スクラビング)操作が含まれる。酸性ガスが吸収剤に溶解すると、該塩基によりイオンが形成する。吸収剤は、より低い圧力への減圧および/またはストリッピングによって再生することができ、それによってイオン種は逆反応し、酸性ガスは蒸気によって放出および/またはストリッピング除去される。再生プロセスの後、吸収剤は再使用することができる。
COおよびHSが実質的に除去されるプロセスは「全吸収」と呼ばれる。場合によっては、COとHSの両方を含有する酸性ガス混合物を処理して、COの除去を最小限に抑えながらHSを混合物から選択的に除去する必要があるかまたは除去することが望ましい。腐食の問題を回避し、必要な発熱量を消費者に提供するためにCOの除去が必要であり得るが、選択的なHS除去が必要または望ましい場合もある。例えば、天然ガスパイプライン仕様では、HSはCOよりも毒性が高く、腐食性が高いため、HSレベルはCOよりも厳しく制限されている。一般的なキャリアの天然ガスパイプライン仕様では、HS含有量は通常4ppmvに制限されているが、COは2体積%と制限がより緩和されている。選択的なHS除去は、下流のClausプラントなどの硫黄回収のために供給流中のHSレベルを富化するのにしばしば望ましい。
2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エタノール(TBAEE)などの非常に大きな立体障害のある第二級アミンや、メチルジエタノールアミン(MDEA)などの第三級アミンは、COよりもHSに対して速度論的選択性を示す。したがって、そのようなアミンは、COおよびHSを含むガス混合物からHSを選択的に除去するのに適している。これらのアミンはCOと直接は反応せず、その代わりにCOはアミンとのゆっくりとした反応において水と反応されることで重炭酸塩を生じる。この反応速度により、HSは吸着剤のアミン基とより迅速に反応することで、水溶液中に水硫化物塩を形成することが可能である。
上述のアミンなどのヒドロキシル置換アミン(アルカノールアミン)の使用が一般的になっているのは、ヒドロキシル基の存在が、広く使用されている水性溶媒系における吸収剤/酸性ガス反応生成物の溶解性を改善する傾向にあり、そのため従来の吸収塔/再生塔ユニットを介した溶媒の循環が容易になるからである。しかしながら、この恩恵は、それ自体の問題を特定の状況において提示する可能性がある。現在のビジネスを成功させる鍵は、隔離前に酸性ガスを再生および再圧縮するためのコストを削減することである。天然ガス系では、酸性ガスの分離は、約4,800〜15,000kPaa、より典型的には約7,250〜8,250kPaaの圧力で起こり得る。アルカノールアミンはこれらの圧力で酸性ガスを効果的に除去するが、HS除去の選択性は、液体溶媒中でのCOの直接物理吸着およびアミン化合物のヒドロキシル基との反応の両方によって顕著に低下することが予想され得る。COはアミノ窒素と優先的に反応するが、より高い圧力は酸素との反応を強め、このより高い圧力下にヒドロキシルサイトでの反応によって形成される重炭酸塩/ヘミ炭酸塩/炭酸塩反応生成物が安定化され、圧力の増加に伴ってHS選択性が漸進的に失われる。
ヒドロキシル基の存在がアミンの水溶性を改善するが、ヒドロキシル基は、吸収剤/酸性ガス反応生成物に界面活性剤特性を付与する傾向にあり、それによってガス処理ユニットの操作中に厄介な発泡現象を潜在的に引き起こす。また、2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エタノールなどのアルカノールアミンは顕著な揮発性を被り、ガス処理ユニットの操作中に吸収剤損失を引き起こす可能性がある。
米国特許出願公開第2015/0027055号明細書(US2015/0027055A1)は、立体障害のある末端エーテル化アルカノールアミンを含む吸収剤によってCO含有ガス混合物からHSを選択的に除去する方法を記載している。アルカノールアミンの末端エーテル化および水の排除は、より高いHS選択性を可能にすることが見出された。
国際公開第2014/001664号(WO2014/001664)は、以下の式の化合物および酸性ガスの除去における該化合物の使用を開示している:
Figure 0006945617
〜Rは、Hおよびアルキルから選択され、他方で、RおよびRはアルキルであるか、またはRおよびRは一緒になって環を形成する。第三級アミノ基のみ導入するこれらの化合物は、第三級アミノ基に起因するHS容量(除去能)が、例えば立体障害のある第二級アミノ基のHS容量よりも低いことが知られているので、制限されたHS容量を示すと予想される。
欧州特許出願公開第0124835号明細書(EP0124835)は、ガス流から酸性ガスを除去するためのビス−第3級アミノアルキル誘導体を開示している。好ましい誘導体は、ビス−(2−モルホリノエチル)エーテルである。
本発明の目的は、吸収剤によって流体流から酸性ガスを除去する方法、特に流体流から硫化水素を選択的に除去する方法を提供することである。吸収剤を構成する化合物は、減少した発泡傾向および低い揮発性を有していなければならない。望ましくは、吸収剤は高いサイクル容量を有するものでなければならない。本発明はさらに、流体流から酸性ガスを除去するための吸収剤の使用に関する。
この目的は、流体流から酸性ガスを除去する方法であって、流体流を一般式(I)
Figure 0006945617
[式中、RおよびRは、独立してC〜C−アルキルであり、Rは、水素およびC〜C−アルキルから選択され、R、RおよびRは、水素およびC〜C−アルキルから独立して選択され、xおよびyは、2〜4の整数であり、zは、1〜3の整数である]の化合物の溶液を含む吸収剤と接触させる方法によって達成される。
好ましくは、R、RおよびRは、水素である。好ましくは、xは、2または3である。好ましくは、yは2である。好ましくは、zは1である。
好ましい実施形態において、RおよびRはメチルであり、Rは水素である;またはR、RおよびRはメチルである;またはRおよびRはメチルであり、Rはエチルである。
好ましくは、一般式(I)の化合物は、N−[2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エチル]−モルホリンおよびN−[2−(3−tert−ブチルアミノプロポキシ)エチル]−モルホリンから選択される。
一般式(I)の化合物は、第二級アミノ基および第三級アミノ基を含む。第二級アミノ基における窒素原子は、直接隣接する少なくとも1つの第二級または第三級炭素原子を有する。したがって、第二級アミノ基には立体障害がある。
一般式(I)の化合物は、様々な方法で調製することができる。1つの調製様式では、モルホリンが2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エタノールなどのsec−アルキルアミノアルコールまたはtert−アルキルアミノアルコキシアルカノールと反応される。この反応は、水素の存在下に、水素化/脱水素化触媒、例えば銅含有水素化/脱水素化触媒の存在下に160〜220℃で好適に行われる。
あるいはN−(2−(2−ヒドロキシエチル)エトキシ)−モルホリンなどのN−((ヒドロキシアルキル)アルコキシ)−モルホリンを、第一級アミンRC−NHと反応させることもできる。この反応は、水素の存在下に、水素化/脱水素化触媒、例えば銅含有水素化/脱水素化触媒の存在下に160〜220℃で好適に行われる。
流体流から酸性ガスを除去するために使用される吸収剤、特に二酸化炭素および硫化水素を含む流体流から硫化水素を選択的に除去するために使用される吸収剤は、一般式(I)の化合物の溶液を含む。
吸収剤は、一般式(I)の化合物を、該吸収剤の重量を基準として、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは15〜65重量%、最も好ましくは20〜60重量%含む。
1つの実施形態では、吸収剤は、一般式(I)の化合物以外の第三級アミンまたは非常に大きな立体障害のある第一級アミンおよび/または非常に大きな立体障害のある第二級アミンを含む。非常に大きな立体障害とは、第一級または第二級窒素原子に直接隣接する第三級炭素原子を意味すると理解される。この実施形態では、吸収剤は、一般式(I)の化合物以外の第三級アミンまたは非常に大きな立体障害のあるアミンを、該吸収剤の重量を基準として、一般的に5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%,より好ましくは20〜40重量%の量で含む。
一般式(I)の化合物以外の適切な第三級アミンには、特に以下のものが含まれる:
1.第三級アルカノールアミン、例えば
ビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアミン(メチルジエタノールアミン、MDEA)、トリス(2−ヒドロキシエチル)アミン(トリエタノールアミン、TEA)、トリブタノールアミン、2−ジエチルアミノエタノール(ジエチルエタノールアミン、DEEA)、2−ジメチルアミノエタノール(ジメチルエタノールアミン、DMEA)、3−ジメチルアミノ−1−プロパノール(N,N−ジメチルプロパノールアミン)、3−ジエチルアミノ−1−プロパノール、ジイソプロピルアミノエタノール(DIEA)、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)メチルアミン(メチルジイソプロパノールアミン、MDIPA);
2.第三級アミノエーテル、例えば
3−メトキシプロピルジメチルアミン;
3.第三級ポリアミン、例としてビス第三級ジアミン、例えば
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチル−N’,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン(TMPDA)、N,N,N’,N’−テトラエチル−1,3−プロパンジアミン(TEPDA)、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N−ジメチル−N’,N’−ジエチルエチレンジアミン(DMDEEDA)、1−ジメチルアミノ−2−ジメチルアミノエトキシエタン(ビス[2−(ジメチルアミノ)エチル]エーテル)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(TEDA)、テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン;
およびそれらの混合物。
第三級アルカノールアミン、すなわち、窒素原子に結合した少なくとも1つのヒドロキシアルキル基を有するアミンが一般的に好ましい。メチルジエタノールアミン(MDEA)が特に好ましい。
一般式(I)の化合物以外の非常に大きな立体障害のある適切なアミン(すなわち、第一級または第二級窒素原子に直接隣接する第三級炭素原子を有するアミン)には、特に以下のものが含まれる:
1.非常に大きな立体障害のある第二級アルカノールアミン、例えば
2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エタノール(TBAEE)、2−(2−tert−ブチルアミノ)プロポキシエタノール、2−(2−tert−アミルアミノエトキシ)エタノール、2−(2−(1−メチル−1−エチルプロピルアミノ)エトキシ)エタノール、2−(tert−ブチルアミノ)エタノール、2−tert−ブチルアミノ−1−プロパノール、3−tert−ブチルアミノ−1−プロパノール、3−tert−ブチルアミノ−1−ブタノール、および3−アザ−2,2−ジメチルヘキサン−1,6−ジオール;
2.非常に大きな立体障害のある第一級アルカノールアミン、例えば
2−アミノ−2−メチルプロパノール(2−AMP);2−アミノ−2−エチルプロパノール;および2−アミノ−2−プロピルプロパノール;
3.非常に大きな立体障害のあるアミノエーテル、例えば
1,2−ビス(tert−ブチルアミノエトキシ)エタン、ビス(tert−ブチルアミノエチル)エーテル;
およびそれらの混合物。
非常に大きな立体障害のある第二級アルカノールアミンが一般的に好ましい。2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エタノールが特に好ましい。
一般的に、吸収剤は、任意の立体障害のない第一級アミンまたは立体障害のない第二級アミンを含まない。立体障害のない第一級アミンとは、水素原子または第一級もしくは第二級炭素原子のみが結合している第一級アミノ基を有する化合物を意味すると理解される。立体障害のない第二級アミンとは、水素原子または第一級炭素原子のみが結合している第二級アミノ基を有する化合物を意味すると理解される。立体障害のない第一級アミンまたは立体障害のない第二級アミンは、CO吸収の強力な活性化剤として作用する。吸収剤中にそれらが存在すると、吸収剤のHS選択性が失われる可能性がある。
1つの実施形態では、吸収剤は水溶液である。1つの実施形態では、水性吸収剤は酸を含む。吸収剤は、水および場合により酸のほかに、1種以上の水混和性有機溶媒を含むこともできる。
酸は、好ましくは、標準条件下(25℃)で測定して、6未満、特に5未満のpKを有する。2つ以上の解離段階を有し、したがって2以上のpKを有する酸の場合、この要件は、pK値の1つが指定の範囲内にあるときに満たされる。酸は、プロトン酸(ブレンステッド酸)から好適に選択される。
酸は、好ましくは、120℃で測定した水溶液のpHが7.9〜9.5未満、好ましくは8.0〜8.8未満、より好ましくは8.0〜8.5未満、最も好ましくは8.0〜8.2未満となる量で添加される。
酸の量は、1つの実施形態では、吸収剤の重量を基準として0.1〜5.0重量%、好ましくは0.2〜4.5重量%、より好ましくは0.5〜4.0重量%、最も好ましくは1.0〜2.5重量%である。
酸は、有機酸および無機酸から選択される。適切な有機酸は、例えば、ホスホン酸、スルホン酸、カルボン酸およびアミノ酸を含む。特定の実施形態では、酸は多塩基酸である。
適切な酸は、例として、
鉱酸、例えば塩酸、硫酸、アミド硫酸、リン酸、リン酸の部分エステル、例としてモノアルキルリン酸エステルおよびジアルキルリン酸エステルおよびモノアリールリン酸エステルおよびジアリールリン酸エステル、例えばトリデシルリン酸エステル、リブチルリン酸エステル、ジフェニルリン酸エステルならびにビス(2−エチルヘキシル)リン酸エステル;ホウ酸;
カルボン酸、例として飽和脂肪族モノカルボン酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバリン酸、カプロン酸、n−ヘプタン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ペラルゴン酸、カプロン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸;飽和脂肪族ポリカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸;脂環式モノカルボン酸およびポリカルボン酸、例えばシクロヘキサンカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、樹脂酸、ナフテン酸;脂肪族ヒドロキシカルボン酸、例えばグリコール酸、乳酸、マンデル酸、ヒドロキシ酪酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸;ハロゲン化脂肪族カルボン酸、例えばトリクロロ酢酸または2−クロロプロピオン酸;芳香族モノカルボン酸およびポリカルボン酸、例えば安息香酸、サリチル酸、没食子酸、位置異性体トルイル酸、メトキシ安息香酸、クロロ安息香酸、ニトロ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸;工業用カルボン酸混合物、例としてバーサチック酸;
スルホン酸、例えばメチルスルホン酸、ブチルスルホン酸、3−ヒドロキシプロピルスルホン酸、スルホ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−キシレンスルホン酸、4−ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸およびジノニルナフタレンジスルホン酸などのスルホン酸、トリフルオロメチルスルホン酸またはノナフルオロ−n−ブチルスルホン酸、カンファースルホン酸、2−(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル)エタンスルホン酸(HEPES);
有機ホスホン酸、例として式(II)
−POH (II)
[式中、Rは、カルボキシ、カルボキサミド、ヒドロキシルおよびアミノから独立して選択される最大4つの置換基で置換されていてもよいC1〜18−アルキルである]のホスホン酸である。
これらに含まれるのは、アルキルホスホン酸、例えばメチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、n−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチルブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸;ヒドロキシアルキルホスホン酸、例えばヒドロキシメチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチルホスホン酸、2−ヒドロキシエチルホスホン酸;アリールホスホン酸、例えばフェニルホスホン酸、トリルホスホン酸、キシリルホスホン酸;アミノアルキルホスホン酸、例えばアミノメチルホスホン酸、1−アミノエチルホスホン酸、1−ジメチルアミノエチルホスホン酸、2−アミノエチルホスホン酸、2−(N−メチルアミノ)エチルホスホン酸、3−アミノプロピルホスホン酸、2−アミノプロピルホスホン酸、1−アミノプロピルホスホン酸、1−アミノプロピル−2−クロロプロピルホスホン酸、2−アミノブチルホスホン酸、3−アミノブチルホスホン酸、1−アミノブチルホスホン酸、4−アミノブチルホスホン酸、2−アミノ−ペンチルホスホン酸、5−アミノペンチルホスホン酸、2−アミノヘキシルホスホン酸、5−アミノヘキシルホスホン酸、2−アミノオクチルホスホン酸、1−アミノオクチルホスホン酸、1−アミノブチルホスホン酸;アミドアルキルホスホン酸、例えば3−ヒドロキシメチルアミノ−3−オキソプロピルホスホン酸;およびホスホノカルボン酸、例えば2−ヒドロキシホスホノ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸;
式(III)
Figure 0006945617
[式中、R10は、HまたはC1〜6−アルキルであり、Qは、H、OHまたはNYであり、Yは、HまたはCHPO、例えば1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸である]のホスホン酸;
式(IV)
Figure 0006945617
[式中、Zは、C2〜6−アルキレン、シクロアルカンジイル、フェニレン、またはシクロアルカンジイルもしくはフェニレンによって中断されたC2〜6−アルキレンであり、Yは、CHPOであり、mは、0〜4である]のホスホン酸、例えばエチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)およびビス(ヘキサメチレン)トリアミンペンタ(メチレンホスホン酸);
式(V)
11−NY (V)
[式中、R11は、C1〜6−アルキル、C2〜6−ヒドロキシアルキルまたはYであり、Yは、CHPOである]のホスホン酸、例えばニトロトリス(メチレンホスホン酸)および2−ヒドロキシエチルイミノビス(メチレンホスホン酸);
第三級アミノ基または少なくとも1つの第二級もしくは第三級炭素原子がアミノ基に直接隣接したアミノ基を有するアミノカルボン酸、例えば
第三級アミノ基または少なくとも1つの第二級もしくは第三級炭素原子がアミノ基に直接隣接したアミノ基を有するα−アミノ酸、例えばN,N−ジメチルグリシン(ジメチルアミノ酢酸)、N,N−ジエチルグリシン、アラニン(2−アミノプロピオン酸)、N−メチルアラニン(2−(メチルアミノ)プロピオン酸)、N,N−ジメチルアラニン、N−エチルアラニン、2−メチルアラニン(2−アミノイソ酪酸)、ロイシン(2−アミノ−4−メチルペンタン−1−酸)、N−メチルロイシン、N,N−ジメチルロイシン、イソロイシン(1−アミノ−2−メチルペンタノン酸)、N−メチルイソロイシン、N,N−ジメチルイソロイシン、バリン(2−アミノイソ吉草酸)、α−メチルバリン(2−アミノ−2−メチルイソ吉草酸)、N−メチルバリン(2−メチルアミノイソ吉草酸)、N,N−ジメチルバリン、プロリン(ピロリジン−2−カルボン酸)、N−メチルプロリン、N−メチルセリン、N,N−ジメチルセリン、2−(メチルアミノ)イソ酪酸、ピペリジン−2−カルボン酸、N−メチルピペリジン−2−カルボン酸、
第三級アミノ基または少なくとも1つの第二級もしくは第三級炭素原子がアミノ基に直接隣接したアミノ基を有するβ−アミノ酸、例えば3−ジメチルアミノプロピオン酸、N−メチルイミノジプロピオン酸、N−メチルピペリジン−3−カルボン酸、
第三級アミノ基または少なくとも1つの第二級もしくは第三級炭素原子がアミノ基に直接隣接したアミノ基を有するγ−アミノ酸、例えば4−ジメチルアミノ酪酸、
または、第三級アミノ基または少なくとも1つの第二級もしくは第三級炭素原子がアミノ基に直接隣接したアミノ基を有するアミノカルボン酸、例えばN−メチルピペリジン−4−カルボン酸である。
無機酸の中でも、リン酸および硫酸が好ましい。
カルボン酸の中でも、ギ酸、酢酸、安息香酸、コハク酸およびアジピン酸が好ましい。
スルホン酸の中でも、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸および2−(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル)エタンスルホン酸(HEPES)が好ましい。
ホスホン酸の中でも、2−ヒドロキシホスホノ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、ビス(ヘキサメチレン)トリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(HDTMP)およびニトリロトリス(メチレンホスホン酸)が好ましく、それらの中でも1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸が特に好ましい。
第三級アミノ基または少なくとも1つの第二級もしくは第三級炭素原子がアミノ基に直接隣接したアミノ基を有するアミノカルボン酸の中でも、N,N−ジメチルグリシンおよびN−メチルアラニンが好ましい。
より好ましくは、酸は無機酸である。
1つの実施形態では、吸収剤は、少なくとも1種の非水性有機溶媒を含む。特定の場合には、吸収剤は、非水性有機溶媒に加えて、制限された量でのみ水を含むか、または本質的に水を含まない。吸収剤の含水率を、例えば、最大20重量%、あるいは最大10重量%、好ましくは最大5重量%、または最大2重量%に制限することが望ましい場合もある。
非水性溶媒は、好ましくは、以下のものから選択される:
〜C10−アルコール類、例えばn−ブタノール、n−ペンタノールおよびn−ヘキサノール;
ケトン類、例えばシクロヘキサノン;
エステル類、例えば酢酸エチルおよび酢酸ブチル;
ラクトン類、例えばγ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトン;
アミド類、例えば第三級カルボキサミド、例としてN,N−ジメチルホルムアミド;またはN−ホルミルモルホリンおよびN−アセチルモルホリン;
ラクタム類、例えばγ−ブチロラクタム、δ−バレロラクタムおよびε−カプロラクタムおよびN−メチル−2−ピロリドン(NMP);
スルホン類、例えばスルホラン;
スルホキシド類、例えばジメチルスルホキシド(DMSO);
グリコール類、例えばエチレングリコール(EG)およびプロピレングリコール;
ポリアルキレングリコール類、例えばジエチレングリコール(DEG)およびトリエチレングリコール(TEG);
ジ−またはモノ(C1〜4−アルキルエーテル)グリコール類、例えばエチレングリコールジメチルエーテル;
ジ−またはモノ(C1〜4−アルキルエーテル)ポリアルキレングリコール類、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルおよびトリエチレングリコールジメチルエーテル;
環状尿素類、例えばN,N−ジメチルイミダゾリジン−2−オンおよびジメチルプロピレン尿素(DMPU);
チオアルカノール類、例えばエチレンジチオエタノール、チオジエチレングリコール(チオグリコール、TDG)およびメチルチオエタノール;
ならびにそれらの混合物。
より好ましくは、非水性溶媒は、スルホン類、グリコール類およびポリアルキレングリコール類から選択される。最も好ましくは、非水性溶媒は、スルホン類から選択される。好ましい非水性溶媒は、スルホランである。
吸収剤はまた、腐食防止剤、酵素、消泡剤などの添加剤を含むことができる。一般に、そのような添加剤の量は、吸収剤の約0.005〜3重量%の範囲である。
本発明はまた、流体流から酸性ガスを除去するための、特に二酸化炭素および硫化水素を含む流体流から硫化水素を選択的に除去するための上記の吸収剤およびその実施形態の使用に関する。
本文脈において、「硫化水素の選択性」とは、以下の商の値を意味すると理解される:
Figure 0006945617
[式中、
Figure 0006945617
は、気相と接触している液相中のHS/COモル比であり、
Figure 0006945617
は、気相中のHS/COモル比である]。標準的なガス洗浄プロセスでは、液相は吸収装置の底部における負荷された吸収剤であり、気相は処理すべき流体流である。
本発明の方法は、あらゆる種類の流体の処理に適している。流体は、第1に、天然ガス、合成ガス、コークス炉ガス、分解ガス、石炭ガス化ガス、サイクルガス、埋立地ガスおよび燃焼ガスなどのガスであり、第2に、LPG(液化石油ガス)またはNGL(天然ガス液体)などの、吸収剤と本質的に不混和性の液体である。本発明の方法は、炭化水素質流体流の処理に特に適している。存在する炭化水素は、例えば、メタンなどのC〜C炭化水素などの脂肪族炭化水素、エチレンもしくはプロピレンなどの不飽和炭化水素、またはベンゼン、トルエンもしくはキシレンなどの芳香族炭化水素である。
本発明の方法は、酸性ガス、例えばCO、HS、SO、SO、CS、HCN、COSおよびメルカプタンを除去するのに適している。COSおよびメルカプタンなどの他の酸性ガスが流体流中に存在することも可能である。
この方法は、二酸化炭素および硫化水素を含む流体流から硫化水素を選択的に除去するのに特に適しており、低い溶媒循環速度で選択的に高いHS浄化を可能にする。この方法は、硫黄プラントであるテールガス処理装置(TGTU)用途において、該処理装置からの希薄な酸性オフガスをより高品質なClausプラント供給へと移し換える酸性ガス濃縮(AGE)プロセスにおいて、または関連するガスおよび精油所ガスの処理に役立つ。
本発明の方法において、流体流は、吸収装置における吸収段階において吸収剤と接触され、その結果、二酸化炭素および硫化水素が少なくとも部分的に洗浄除去される。これにより、COおよびHSが減少した液体流と、COおよびHSを含んだ吸収剤とが得られる。
使用される吸収装置は、慣習的なガス洗浄プロセスで使用される洗浄装置である。適切な洗浄装置は、例えば、不規則充填物、塔であって規則充填物を有する塔、棚段を有する塔、膜接触器、ラジアルフロースクラバー、ジェットスクラバー、ベンチュリスクラバーおよびロータリースプレースクラバー、好ましくは規則充填物を有する塔、不規則充填物を有する塔、棚段を有する塔、より好ましくは棚段を有する塔、不規則充填物を有する塔である。流体流は、好ましくは、塔内で向流において吸収剤で処理される。一般的に、流体は下部領域に供給され、吸収剤は塔の上部領域に供給される。棚段塔には、シーブトレイ、バブルキャップトレイまたはバルブトレイが取り付けられており、このトレイに液体が流れる。不規則充填物を有する塔には、異なる成形体を充填することができる。熱および物質移動は、通常約25〜80mmの大きさの成形体によって引き起こされる表面積の増加によって改善される。公知の例は、ラシヒリング(中空円筒体)、ポールリング、ハイフローリング、インタロックスサドルなどである。不規則充填物は、塔に順序付けて導入したり、あるいは無作為に(ベッドとして)導入したりすることもできる。可能な材料には、ガラス、セラミック、金属およびプラスチックが含まれる。規則充填物は、順序付けられた不規則充填物をさらに発展させたものである。それらは規則的な構造を有している。その結果、充填物の場合、ガス流の圧力降下を減少させることが可能である。規則充填物の様々な設計、例えば、織物状充填物またはシートメタル充填物が存在する。使用される材料は、金属、プラスチック、ガラスおよびセラミックであり得る。
吸収段階における吸収剤の温度は、一般的に約30〜100℃であり、塔が使用される場合は、例えば、塔頂部で30〜70℃、塔底部で50〜100℃である。
本発明の方法は、1つ以上の、特に2つの連続した吸収段階を含むことができる。吸収は、複数の連続した成分段階において行うことができ、この場合、酸性ガス構成成分を含む粗ガスが該成分段階のそれぞれにおいて吸収剤の補助流と接触される。粗ガスに接触する吸収剤は、既に部分的に酸性ガスを含んでいてもよく、すなわちこれは、例えば、下流の吸収段階から第1の吸収段階に再循環された吸収剤、または部分的に再生された吸収剤であってもよい。2段階吸収の性能に関しては、刊行物である欧州特許出願公開第0159495号明細書(EP0159495)、欧州特許出願公開第0190434号明細書(EP0190434)、欧州特許出願公開第0359991号明細書(EP0359991)および国際公開第00100271号(WO00100271)が参照される。
当業者は、吸収段階における条件、例えば、より具体的には、吸収剤/流体流の比、吸収装置の塔高さ、吸収装置内の接触促進内部構造物、例えば不規則充填物、棚段もしくは規則充填物の種類、および/または再生された吸収剤の残留負荷量を変えることによって、所定の選択性で高レベルの硫化水素除去を達成することができる。
COはHSよりもゆっくりと吸収されることから、より短い滞留時間におけるよりも長い滞留時間においてより多くのCOが吸収される。したがって、より高い塔では選択吸収がより少なくなる。比較的高い液体滞留量を有する棚段または規則充填物の場合も同様に選択吸収がより少なくなる。再生に導入された加熱エネルギーは、再生された吸収剤の残留負荷量を調整するために使用することができる。再生された吸収剤の残留負荷量が低いほど吸収が改善される。
この方法は、好ましくは、COおよびHSを含んだ吸収剤を再生する再生段階を含む。再生段階では、COおよびHSおよび場合により更なる酸性ガス構成成分がCOおよびHSを含んだ吸収剤から放出されることで、再生された吸収剤が得られる。好ましくは、再生された吸収剤は、続いて吸収段階に再循環される。一般に、再生段階は、加熱、減圧および不活性流体によるストリッピングのうちの少なくとも1つの手段を含む。
再生段階は、好ましくは、例えばボイラー、自然循環蒸発器、強制循環蒸発器または強制循環フラッシュ蒸発器を用いて、酸性ガス構成成分を含んだ吸収剤を加熱することを含む。吸収された酸性ガスは、溶液を加熱することによって得られた蒸気によってストリッピング除去される。蒸気ではなく、窒素などの不活性流体を使用することも可能である。脱着装置中の絶対圧力は、通常0.1〜3.5バール、好ましくは1.0〜2.5バールである。温度は、通常50℃〜170℃、好ましくは80℃〜130℃であり、当然のことながら温度は圧力に依存する。
再生段階は、代替的または追加的に減圧を含むことができる。これには、負荷された吸収剤を、吸収段階の処置において存在する高圧から低圧に少なくとも1回減圧することが含まれる。減圧は、例えば、スロットルバルブおよび/または減圧タービンによって達成されることができる。減圧段階を伴う再生は、例えば、刊行物である米国特許第4537753号明細書(US4,537,753)および米国特許第4553984号明細書(US4,553,984)に記載されている。
酸性ガス構成成分は、再生段階において、例えば減圧塔、例えば垂直もしくは水平に設置されたフラッシュ容器、または内部構造物を備えた向流塔で放出されることができる。
再生塔も同様に、不規則充填物を有する塔、規則充填物を有する塔、または棚段を有する塔であってよい。再生塔は、底部にヒーター、例えば、循環ポンプを備えた強制循環蒸発器を有する。頂部では、再生塔は、放出された酸性ガス用の出口を有する。同伴された吸収媒体の蒸気は、凝縮器中で凝縮され、塔に再循環される。
複数の減圧塔を直列に接続し、異なる圧力で再生を行うことが可能である。例えば、再生は、予備減圧塔において、吸収段階における酸性ガス構成成分の分圧を典型的には約1.5バール上回る高い圧力で行い、主要減圧塔において、低い圧力、例えば1〜2バール(絶対圧)で行うことができる。2つ以上の減圧段階を伴う再生は、刊行物である米国特許第4537753号明細書(US4,537,753)、米国特許第4553984号明細書(US4,553,984)、欧州特許出願公開第0159495号明細書(EP0159495)、欧州特許出願公開第0202600号明細書(EP0202600)、欧州特許出願公開第0190434号明細書(EP0190434)および欧州特許出願公開第0121109号明細書(EP0121109)に記載されている。
本発明を、添付の図面および以下の実施例によって詳細に説明する。
本発明の方法を実施するのに適したプラントの概略図である。 36重量%のアミン濃度の異なるアミン水溶液による酸性ガス負荷量の関数としてのCOに対するHSの選択性のプロットを示す図である。 水性アミン溶液による処理時間の関数としてのCOおよびHS吸収量のプロットを示す図である。 2.17Mのアミン濃度の異なるアミン水溶液による酸性ガス負荷量の関数としてのCOに対するHSの選択性のプロットを示す図である。 水性アミン溶液による処理時間の関数としてのCOおよびHS吸収量のプロットを示す図である。
図1によれば、入口Zを介して、硫化水素および二酸化炭素を含む適切に前処理されたガスは、吸収装置A1において、吸収剤ライン1.01を介して供給される再生された吸収剤と向流で接触される。吸収剤は、吸収によってガスから硫化水素および二酸化炭素を除去する。これにより、オフガスライン1.02を介して硫化水素および二酸化炭素が減少したクリーンガスが得られる。
吸収剤ライン1.03、熱交換器1.04(ここでは、COおよびHSを含んだ吸収剤が、吸収剤ライン1.05を通って導かれる再生された吸収剤からの熱で加熱される)、および吸収剤ライン1.06を介して、COおよびHSを含んだ吸収剤が脱着塔Dに供給され、再生される。
吸収装置A1と熱交換器1.04との間には、1つ以上のフラッシュ容器が設けられていてよく(図1には示されていない)、そこではCOおよびHSを含んだ吸収剤が、例えば3バールから15バールまでに減圧される。
脱着塔Dの下部から、吸収剤はボイラー1.07に導かれ、そこで加熱される。発生した蒸気は、脱着塔Dに再循環され、その一方で、再生された吸収剤は、吸収剤ライン1.05、熱交換器1.04(ここでは、再生された吸収剤が、COおよびHSを含んだ吸収剤を加熱し、同時にそれ自体冷却する)、吸収剤ライン1.08、冷却装置1.09および吸収剤ライン1.01を介して吸収装置A1に返送される。図示されるボイラーの代わりに、自然循環蒸発器、強制循環蒸発器または強制循環フラッシュ蒸発器などの他の熱交換器タイプをエネルギー導入に使用することも可能である。これらの蒸発器タイプの場合、再生された吸収剤と蒸気との混合相流が脱着塔Dの底部に戻され、蒸気と吸収剤との間の相分離が生じる。熱交換器1.04に向かう再生された吸収剤は、脱着塔Dの底部から蒸発器に向かう循環流から抜き出されるか、または脱着塔Dの底部から熱交換器1.04に直接向かう別個のラインを介して導かれる。
脱着塔Dにおいて放出されたCOおよびHS含有ガスは、オフガスライン1.10を介して脱着塔Dを抜ける。それは一体化された相分離1.11を有する凝縮器中に導かれ、同伴された吸収剤蒸気から分離される。本発明の方法を実施するのに適したこれと他のあらゆるプラントでは、凝縮と相分離が互いに別個に存在していてもよい。続いて、凝縮液は、吸収剤ライン1.12を通って脱着塔Dの上部領域に導かれ、COおよびHS含有ガスがガスライン1.13を介して排出される。
本発明を以下の実施例によって詳細に説明する。
以下の略語を使用した:
MDEA:メチルジエタノールアミン
TBAEE:tert−ブチルアミンエトキシエタノール
M3ETB:メトキシエトキシエトキシエチル−tert−ブチルアミン
TBAEEM:tert−ブチルアミノエトキシエチルモルホリン
TBAEM:tert−ブチルアミノエチルモルホリン
Bis−MOE:ビス−(2−モルホリノエチル)エーテル
製造例1:tert−ブチルアミノエトキシエチルモルホリンの調製
それぞれ100cmの長さおよび12mmの内径を有する2つのオイル加熱式金属製反応器を直列に接続した。各反応器に、(国際公開第2011/067199号(WPO2011/067199)、実施例5に従って得られた、Al上にNi、Co、Cu、Snを含む)アミノ化触媒90ml(122g)を入れた。続いて、260℃および周囲圧力で10NL/hのHを通すことによって触媒を活性化した。
モルホリンと2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エタノールの混合物(モル比2:1)を、170〜195℃および70バールの圧力で水素(10NL/h)と一緒に触媒に通した。2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エタノール重量空間速度は、0.2kg/(l・h)に設定した。反応生成物をガスクロマトグラフィー(塔:Restekの30m Rtx−5アミン、内径:0.32mm、df:1.5μm、4℃/分の各ステップにおける温度プログラム60℃〜280℃)によって分析した。以下の分析値がGC面積パーセントで報告される。
GC分析は、使用した2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エタノールを基準として73〜98%の転化率を示し、tert−ブチルアミノエトキシエチルモルホリン(TBAEEM)が17〜21%の選択率で得られた。粗生成物を蒸留により精製した。過剰のモルホリンを80℃および1ミリバールで除去した後、目標生成物を、蒸留温度64℃、1ミリバールにて純度>97%で単離した。
参照製造例2:tert−ブチルアミノエチルモルホリンの調製
長さ0.9mおよび内径28mmのオイル加熱式ガラス製反応器に、V2Aメッシュリング(直径5mm)250mL、その上に銅触媒(担体:アルミナ)200mL、最後にV2Aメッシュリング(直径5mm)550mLを入れた。
続いて、触媒を以下のように活性化した:160℃で2時間にわたり、H(5体積%)とN(95体積%)とからなるガス混合物を100L/hで触媒に通した。その後、触媒を180℃の温度でさらに2時間維持した。続いて、200℃で1時間にわたり、H(10体積%)とN(90体積%)とからなるガス混合物を触媒に通し、次いで200℃で30分間にわたり、H(30体積%)とN(70体積%)とからなるガス混合物を触媒に通し、最後に200℃で1時間にわたりHを通した。
油浴温度は180〜200℃に設定した。tert−ブチルアミン(TBA)とN−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリンとの混合物(モル比4:1)65〜130g/hを、水素(80L/h)と一緒に200℃で触媒に通した。反応生成物をジャケット付きコイル凝縮器によって凝縮し、ガスクロマトグラフィー(塔:Agilentの30m DB1、内径:0.25mm、df:1.0μm、10℃/分の各ステップにおける温度プログラム80℃〜280℃)によって分析した。以下の分析値がGC面積パーセントで報告される。
GC分析は、使用したN−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリンを基準として80%の転化率を示し、2−メチル−N−(2−モルホリノエチル)−プロパン−2−アミンが90%の選択率で得られた。粗生成物を蒸留により精製した。過剰のtert−ブチルアミンを標準圧力下で除去した後、目標生成物を、底部温度115℃および蒸留温度104℃、10ミリバールにて純度>99.7%で単離した。
実施例1−選択性試験
以下の実験および分析方法を選択性試験に用いた。プロセス吸収ユニット(PAU)は、水飽和器、ガスをアップフローモードで供給することができる撹拌オートクレーブ、および凝縮器を含むセミバッチ系である。オートクレーブには圧力計とJ型熱電対とが備わっている。安全破裂板がオートクレーブヘッドに取り付けられている。高ワット数セラミックファイバーヒーターを用いてオートクレーブに熱を供給する。ガス流はBrooksマスフローコントローラーによって調節し、凝縮器の温度はチラーによって維持する。
カスタムLabVIEWプログラムを用いてPAUの動作を制御し、実験データ(温度、圧力、撹拌速度、pH、ガス流量、およびオフガス濃度)を取得する。
以下に記載する実験は、アミン溶液を予め加えたオートクレーブに試験用酸性ガス混合物を流すことによって実施した。酸性ガス混合物は、水飽和器に通すことで反応器の底部に供給した。同伴された任意の液体を取り除くために、オートクレーブを抜けるガスを凝縮器(10℃に維持)に移した。主ガス流がスクラバーを通過する間、凝縮器を抜けるオフガスのスリップ流を分析するためにマイクロGC(Inficon)に配管した。破過点に達した後、窒素を用いて系をパージした。
オフガス組成は、特注のマイクロGCを用いて測定した。マイクロGCは精製ガス分析装置として構成され、4つの塔(モレキュラーシーブ、PLOT U、OV−1、PLOT Q)および4つのTCD検出器を含む。オフガスのスリップ流を約2分毎にマイクロGCに注入した。小型の内部真空ポンプを用いて、サンプルをマイクロGCに移した。サンプルティーとマイクロGCとの間で10倍のラインフラッシュ量を達成するために、公称ポンプ速度は約20mL/分であった。マイクロGCに注入された実際のガスは約1μLであった。PLOT U塔を用いてHSおよびCOを分離および同定し、マイクロTCDを用いてHSおよびCOを定量した。
実施例1では、36重量%のアミン濃度でアミン水溶液を試験した。実施例1の試験条件は以下の通りである:ガス供給組成:CO 10モル%、HS 1モル%、残部N;ガス流量:154sccm;温度:40.8℃、圧力:1バール;体積:15mL;撹拌速度:200rpm。
図2は、異なるアミン水溶液による酸性ガス負荷量の関数としてのCOに対するHSの選択性のプロットである。図3は、水性アミン溶液による処理時間の関数としてのCOおよびHS吸収量のプロットである。
以下の結論は、図2および図3のプロットされたデータから容易に見て取れる。HSを選択的に除去するTBAEEMの能力は、MDEA、TBAEEおよびM3ETBよりも高い。TBAEEMによって得られるより高いHS選択性は、他の立体障害アミン、TBAEEおよびM3ETBと比較した場合、より高いHS吸収に起因する。M3ETBとTBAEEMのCO回収量は類似している。
実施例2
この実施例では、2.17Mのアミンモル濃度のアミン水溶液を試験した。実施例2の試験条件は以下の通りである:ガス供給組成:CO 10モル%、HS 1モル%、残部N;ガス流量:154sccm;温度:40.8℃、圧力:1バール;体積:15mL;撹拌速度:200rpm。
図4は、異なるアミン水溶液による酸性ガス負荷量の関数としてのCOに対するHSの選択性のプロットである。図5は、水性アミン溶液による処理時間の関数としてのCOおよびHS吸収量のプロットである。
以下の結論は、図4および図5のプロットされたデータから容易に見て取れる。TBAEEMは、TBAEE、MDEAおよびM3ETBと比較した場合、アミン1モル当たり0.34モルまで、HSに対してさらに高い選択性を与える。M3ETBと同様に、このより濃縮された溶液を使用した場合、負荷が増加するにつれて選択性と容量が低下する:2.17M対1.5M。
実施例3−相対揮発性
M3ETB、TBAEEMおよびTBAEEの揮発性を、30重量%の水溶液について測定した。
5℃で操作したガラス製凝縮器を、サーモスタット付きジャケットを備えたガラスシリンダーに取り付けた。ガラスシリンダーを50℃に温度調節し、そのつど200mLの吸収剤を導入した。8時間の実験期間にわたって、30NL/hのNを周囲圧力で吸収剤に通した。その後、ガラス製凝縮器で得られた凝縮液を分離し、GC分析およびカールフィッシャー滴定によりその組成を分析した。
結果を以下の表に示す:
Figure 0006945617
上記のデータから、TBAEEMの揮発性がTBAEEおよびM3ETBと比較して有意に低いことが容易に見て取れる。
実施例4−発泡試験
すべての発泡試験は25℃で行う。150mlの30重量%アミン水溶液を500mlの目盛り付きガラスシリンダーに注いだ。次に、所定の孔径を有する球状のディフューザーストーンを溶液に挿入した。60Nl/hの一定の窒素流をディフューザーストーンに通して溶液中に吹き込んだ。5分後、ディフューザーストーンをシリンダーから取り出した。フォームの全ブレークダウン時間(崩壊時間)を記録した。実験は3回実施し、対応する平均崩壊時間を以下の表に示す。
Figure 0006945617
30秒未満の崩壊を有する溶液は、低い発泡傾向を有する溶液とみなすことができる。崩壊時間>30秒の溶液は、強い発泡傾向を有する。TBAEEMおよびTBAEMは、参照例と比較して、有意に小さい発泡傾向を有することが分かる。
実施例5−サワーガス負荷容量
M3ETB、TBAEEM、TBAEM、TBAEE、MDEAおよびBis−MOEのサワー負荷容量を、30重量%の水溶液について測定した。
5℃で操作したガラス製凝縮器を、サーモスタット付きジャケットを備えたガラスシリンダーに取り付けた。これにより、吸収剤の部分蒸発によって試験結果に歪みが出ることを防止した。ガラスシリンダーに、最初に約100mLの未負荷の吸収剤(水中で30重量%のアミン)を入れた。吸収容量を測定するために、周囲圧力および40℃で、8NL/hのCOまたはHSを約4時間にわたってフリットを介して吸収液に通した。続いて、COまたはHSの負荷量を以下のように測定した:
Sの測定は、硝酸銀溶液を用いて滴定により行った。この目的のために、分析すべきサンプルを約2重量%の酢酸ナトリウムおよび約3重量%のアンモニアと一緒に水溶液中に秤量した。続いて、HS含有量を、硝酸銀による電位差による変向点の滴定によって測定した。変向点において、HSはAgSとして完全に結合される。CO含有量は全無機炭素(TOC−Vシリーズ、島津製作所)として測定した。
負荷された溶液のストリッピングは、同一の装置構成を80℃に加熱し、負荷された吸収剤を導入し、それをN流(8NL/h)によりストリッピングすることによって除去した。60分後にサンプルを採取し、吸収剤のCOまたはHS負荷量を上記のように測定した。
負荷実験の終了時の負荷量とストリッピング実験の終了時の負荷量との差により、それぞれのサイクル容量が得られる。
実験結果を下記の表にまとめる:
Figure 0006945617
TBAEEMは、参照アミンMDEA、TBAEE、TBAEM、M3ETBおよびBis−MOEと比較してCOのサイクル容量が高いことが分かる。さらに、TBAEEMは、Bis−MOEと比較してHSのサイクル容量が高いことが分かる。
A1 吸収装置、 Z 入口、 1.01 吸収剤ライン、 1.02 オフガスライン、 1.03 吸収剤ライン、 1.04 熱交換器、 1.05 吸収剤ライン、 1.06 吸収剤ライン、 D 脱着塔、 1.07 ボイラー、 1.08 吸収剤ライン、 1.09 冷却装置、 1.10 オフガラスライン、 1.11 相分離、 1.12 吸収剤ライン、 1.13 ガスライン

Claims (13)

  1. 流体流から酸性ガスを除去する方法であって、前記流体流を、一般式(I)
    Figure 0006945617
    [式中、RおよびRは、独立してC〜C−アルキルであり、Rは、水素およびC〜C−アルキルから選択され、R、RおよびRは、水素およびC〜C−アルキルから独立して選択され、xおよびyは、2〜4の整数であり、zは、1〜3の整数である]の化合物の溶液を含む吸収剤と接触させることで、処理された流体流および負荷された吸収剤を得る、方法。
  2. 前記一般式(I)の化合物が、N−[2−(2−tert−ブチルアミノエトキシ)エチル]−モルホリンおよびN−[2−(3−tert−ブチルアミノプロポキシ)エチル]−モルホリンから選択される、請求項1記載の方法。
  3. 前記吸収剤が、水溶液である、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記吸収剤が、酸を含む、請求項3記載の方法。
  5. 前記吸収剤が、有機溶媒を含む、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 前記有機溶媒が、C4〜10−アルコール類、ケトン類、エステル類、ラクトン類、アミド類、ラクタム類、スルホン類、スルホキシド類、グリコール類、ポリアルキレングリコール類、ジ−またはモノ(C1〜4−アルキルエーテル)グリコール類、ジ−またはモノ(C1〜4−アルキルエーテル)ポリアルキレングリコール類、環状尿素類、チオアルカノール類およびそれらの混合物から選択される、請求項5記載の方法。
  7. 前記有機溶媒が、スルホン類、グリコール類およびポリアルキレングリコール類から選択される、請求項6記載の方法。
  8. 前記吸収剤が、前記一般式(I)の化合物以外の第三級アミンまたは非常に大きな立体障害のあるアミンを含み、ここで、非常に大きな立体障害とは、第一級または第二級窒素原子に直接隣接する第三級炭素原子を意味する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 前記第三級アミンが、メチルジエタノールアミンであり、前記非常に大きな立体障害のあるアミンが、tert−ブチルアミンエトキシエタノールである、請求項8記載の方法。
  10. 二酸化炭素および硫化水素を含む流体流から硫化水素を選択的に除去するための、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 前記負荷された吸収剤を、加熱、減圧および不活性流体によるストリッピングのうちの少なくとも1つの手段によって再生する、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 流体流から酸性ガスを除去するための、請求項1から9までのいずれか1項において定義される吸収剤の使用。
  13. 二酸化炭素および硫化水素を含む流体流から硫化水素を選択的に除去するための、請求項12記載の使用。
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