JP6910712B2 - から揚げ様食品製造用油脂組成物及びその製造方法。 - Google Patents
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Description
一般にから揚げは、魚、肉等に、片栗粉、小麦粉、片栗粉や小麦粉ベースのから揚げ粉を付着させ、180℃前後の油中で揚げる操作を行うので、手間・時間がかかり、また、油に十分浸るよう調理するので、調理後に大量の高温の油を排油処理する必要があった。
そこで、特許文献1には、フライをせずに、オーブン等の焼き調理を行うから揚げ粉が提案されている。しかし、から揚げのようなフライ調理品は、油に起因するコク等の風味により、おいしさを感じるため、特許文献1のように、から揚げ粉に固形脂を最大30%含むとしても、から揚げとしての十分な風味を得ることができなかった。
[2] 前記乳化剤が、乳化剤を構成する脂肪酸の60質量%以上が不飽和脂肪酸である、[1]のから揚げ様食品調理用の油脂組成物。
[3] 前記風味成分が、焙煎油及び/又はニンニクエキスから選ばれる成分を含有するものである、[1] 又は[2]のから揚げ様食品調理用の油脂組成物。
[4] 前記穀粉が、片栗粉、小麦粉、から揚げ粉からなる群から選ばれる1種以上であり、前記肉片が鶏肉であることを特徴とする、[1] 〜[3]のいずれかのから揚げ様食品調理用の油脂組成物。
[5] [1] 〜[3]のいずれかのから揚げ様食品調理用の油脂組成物であって、
油脂に乳化剤と風味成分を添加し、前記乳化剤が、モノグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル及び平均エステル化率が15〜60質量%のポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選ばれる1種以上の乳化剤であり、前記乳化剤の添加量が、油脂組成物中に0.2〜10質量%となる添加量である、から揚げ様食品調理用の油脂組成物の製造方法。
以下に、本発明のから揚げ様食品調理用の油脂組成物とその製造方法を、その実施形態に基づき、詳細に例示説明する。なお、本発明の実施の形態において、A(数値)〜B(数値)は、A以上B以下を意味する。
本発明のから揚げ様食品調理用の油脂組成物は、油脂に風味成分を含有させたものである。風味成分としては、焙煎油、ニンニクエキス等を用いることができる。焙煎油としては、焙煎ごま油、焙煎ピーナッツ油が好ましく、ニンニクエキスとしては、ガーリックオイル、あるいはガーリック香辛料抽出物、ニンニクエキスパウダーを用いることができる。
これらの風味成分由来の風味は、から揚げ様食品において、から揚げ様食品調理用の油脂組成物の肉片に対する使用量によって変動するため、風味成分の配合量は限定するものではない。例を挙げれば、焙煎油やガーリックオイルのように風味油の場合は、油脂組成物中に1〜80質量%、好ましくは5〜55質量%、より好ましくは20〜50質量%含有することができる。また、抽出物などであれば、油脂組成物中に0.01〜2質量%、好ましくは0.01〜0.8質量%配当することができる。また、風味油と抽出物を併用してもよい。
油脂組成物において、前述の乳化剤と風味成分と油脂の合計量が油脂組成物の95質量%になることが好ましく、また、前記合計量が油脂組成物の99質量%以上になることがより好ましい。
本発明のから揚げ様食品調理用の油脂組成物は、穀粉でまぶされた肉片に対して油脂組成物を2〜25質量%用いて加熱調理する。
肉片としては、一般的にから揚げとして用いられる肉片を用いることができる。鶏肉、魚肉、豚肉、牛肉等を用いることが好ましく、鶏肉又は魚肉がより好ましく、最も好ましくは鶏肉である。肉片の大きさは、特に限定するものではないが、適宜、数〜数十センチの大きさのものを用いることができ、3〜15cmの大きさに切断したものが好ましく、2〜6cmの大きさがより好ましい。なお、この範囲の大きさの小魚であれば、切断せずにそのまま用いることもできる。
肉片は、特に調味料を添加せずに用いることができるが、適宜、水溶性の調味料を含浸させて用いることが好ましい。前記調味料としては、しょう油、塩、味噌、アミノ酸等が挙げられる。調味料の添加量は特に限定するものではないが、肉片100質量%に対して、0.1〜10質量%用いてもよい。
本発明から揚げ様食品調理用の油脂組成物では、穀粉をまぶされた肉片が油脂組成物とともに加熱される。加熱容器・装置は、特に限定するものではないが、本発明では、少量の特定の油脂組成物を用いるだけでよいため、通常の炒め調理等に使われるフライパン、鉄板、鍋等を用いることができる。油脂組成物は、穀粉をまぶされた肉片を加熱容器に投入する前後、あるいは投入と同時に添加することができるが、穀粉をまぶされた肉片の投入前に加熱容器に油脂組成物を投入あるいは塗布することが、から揚げ様食品の焦付きを抑える点で好ましい。
本発明のから揚げ様食品調理用の油脂組成物の製造方法は、前述のから揚げ様食品調理用の油脂組成物を製造するために、油脂に乳化剤と風味成分を添加するものである。乳化剤は、モノグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル及び平均エステル化率が15〜60質量%のポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選ばれる1種以上の乳化剤を用い、油脂組成物中に0.2〜10質量%となる添加量で添加する。詳細は、前述のとおりである。
で記載されたものである。
表1、2の配合で混合し、油脂組成物(油脂1〜9)を得た。
※焙煎ごま油(日清オイリオグループ株式会社製)
※ガーリックオイル(長谷川香料株式会社製)
※ガーリック香辛料抽出物(長谷川香料株式会社製)
※モノグリセリド混合物(脂肪酸(脂肪酸中のオレイン酸量 78質量%)とグリセリンの反応混合物:モノグリセリド 約60質量%、ジグリセリド 30質量%、グリセリン 約10質量%)
※ショ糖エステル(三菱ケミカルフーズ株式会社製「リョートーシュガーエステルER−290」:ショ糖エルカ酸エステル HLB約2)
※ソルビタンエステル(太陽化学株式会社製「サンソフトNo.81S」:モノオレイン酸ソルビタン)
※焙煎ごま油(日清オイリオグループ株式会社製)
※ガーリックオイル(長谷川香料株式会社製)
※ガーリック香辛料抽出物(長谷川香料株式会社製)
※モノグリセリド混合物(脂肪酸(脂肪酸中のオレイン酸量 78質量%)とグリセリンの反応混合物:モノグリセリド 約60質量%、ジグリセリド 30質量%、グリセリン 約10質量%)※ショ糖エステル(三菱ケミカルフーズ株式会社製「リョートーシュガーエステルER−290」:ショ糖エルカ酸エステル HLB約2)
※ソルビタンエステル(太陽化学株式会社製「サンソフトNo.81S」:モノオレイン酸ソルビタン)
鶏もも肉を20〜30g/個になるように切断し、肉片とした。10片の肉片(合計240〜260g)と、肉片100質量部に対し7.5質量部のしょう油をビニール袋に入れて、30秒間もみ、さらに2.5分間放置して、肉片にしょう油をなじませた。さらに、肉片に、肉片100質量部に対して16質量部の片栗粉(馬鈴薯でん粉)をまぶした。14gのキャノーラ油又は油脂1〜8をフライパンに入れて伸ばし、片栗粉をまぶした肉片を入れた。フライパンを加熱し、1.5分後に肉片を裏返し、その後は1分おきに裏返し、9分間加熱した(ガスレンジ中火:フライパンの表面温度:加熱4分後 201±1℃、9分後 231±1℃)。
加熱調理の後処理は、フライパンの少量の油をふき取り、洗浄するのみであった。
(焦付き)
から揚げ様食品10片の、焦げた面の数をカウントし、表3に示した。
(外観)
から揚げ様食品で用いた片栗粉をまぶした肉片を、キャノーラ油800g(180℃)で4分揚げたから揚げを比較対象として、から揚げ様食品と外観を比較した。
5名のパネラーが調理品の評価を行い、評価の平均を表3に示した。
3点:比較対象のから揚げと同等の外観
2点:比較対象のから揚げに近い外観
1点:比較対象のから揚げよる劣る外観。
(風味)
から揚げ様食品で用いた片栗粉をまぶした肉片を、キャノーラ油800g(180℃)で4分揚げたから揚げを比較対象として、から揚げ様食品と風味を比較した。
5名のパネラーが調理品の評価を行い、評価の平均を表3に示した。
3点:比較対象のから揚げより良好な風味
2点:比較対象のから揚げと遜色ない風味
1点:比較対象のから揚げより劣る風味
Claims (5)
- でん粉、小麦粉からなる群から選ばれる1種以上である穀粉、及び/又は該穀粉を含むから揚げ粉でまぶされた肉片に対して乳化していない油脂組成物を2〜25質量%用いて加熱調理するための油脂組成物であって、
前記油脂組成物が、着色料を含まず、風味成分を含み、さらに、モノグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル及び平均エステル化率が15〜60質量%のポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選ばれる1種以上の乳化剤を前記油脂組成物中に0.2〜10質量%含有する、
から揚げ様食品調理用の油脂組成物。 - 前記乳化剤が、乳化剤を構成する脂肪酸の60質量%以上が不飽和脂肪酸である、請求項1に記載のから揚げ様食品調理用の油脂組成物。
- 前記風味成分が、焙煎油及び/又はニンニクエキスから選ばれる成分を含有するものである、請求項1又は2に記載のから揚げ様食品調理用の油脂組成物。
- 前記肉片が鶏肉であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のから揚げ様食品調理用の油脂組成物。
- 前記でん粉が、片栗粉である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のから揚げ様食品調理用の油脂組成物。
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