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JP6885309B2 - 直列積層型全固体電池 - Google Patents

直列積層型全固体電池 Download PDF

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JP6885309B2 JP2017225032A JP2017225032A JP6885309B2 JP 6885309 B2 JP6885309 B2 JP 6885309B2 JP 2017225032 A JP2017225032 A JP 2017225032A JP 2017225032 A JP2017225032 A JP 2017225032A JP 6885309 B2 JP6885309 B2 JP 6885309B2
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Description

本開示は、直列積層型全固体電池に関し、特に、硫化物固体電解質を含み、かつ負極集電体層が導電性材料として銅を含む直列積層型全固体電池に関する。
近年、エネルギー密度が高いリチウム電池が実用化されている。特に、電解液を固体電解質層に変えて、電池を全固体化したリチウム電池は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないため、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。
また、全固体電池として、高エネルギー密度及び高出力密度が達成できる直列積層型全固体電池が注目されている。例えば、特許文献1では、集電体の一方の面に正極活物質層が形成され、他方の面に負極活物質層が形成されたバイポーラ型電極を、電解質層を挟んで少なくとも2層以上直列に積層した全固体バイポーラ電池が開示されている。
直列積層型全固体電池の製造に関して、特許文献2は、電池要素の側面を完全に又は部分的に絶縁層で被覆することを開示している。
特開2008−140663号公報 特開2008−186595号公報
特許文献2のような直列積層型全固体電池において、電池要素の側面を完全に絶縁層で被覆すると、電池パック全体の重量に対する絶縁層の割合が大きくなり、重量当たりのエネルギー密度が低下してしまう課題があった。その一方で、電池要素の側面を部分的に絶縁層で被覆すると、特に硫化物固体電解質と、負極集電体層として銅箔などの銅製集電体を併用する全固体電池においては、電池の劣化が早いという課題があった。
したがって、本開示は、上記事情を鑑みてなされたものであり、硫化物固体電解質を含み、かつ負極集電体層が導電性材料として銅を含む直列積層型全固体電池であって、重量当たりのエネルギー密度の低下及び電池の劣化を抑制することができる直列積層型全固体電池を提供することを目的とする。
本発明者は、以下の手段により、上記課題を解決できることを見出した。
2以上の単位電池を直列に積層してなる直列積層型全固体電池において、
前記単位電池が、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層を、この順に積層してなり、
前記正極活物質層、前記固体電解質層、及び前記負極活物質層が、硫化物固体電解質を含み、
前記負極集電体層が、導電性材料として銅を含み、
前記正極集電体層及び前記正極活物質層の面積が、前記固体電解質層、前記負極活物質層及び前記負極集電体層の面積より小さく、
前記正極集電体層及び前記正極活物質層の側面に絶縁層を有し、かつ
前記絶縁層の一方の側は、前記正極活物質層の側面から、前記正極集電体層の、他の単位電池の負極集電体層と対向する側の表面の一部まで延在し、かつ前記絶縁層のもう一方の側は、前記正極活物質層の側面から、前記固体電解質層の、前記正極活物質層と対向する側の表面の端部まで又は端部を越えて延在する、
直列積層型全固体電池。
本開示によれば、硫化物固体電解質を含み、かつ負極集電体層が導電性材料として銅を含む直列積層型全固体電池の、重量当たりのエネルギー密度の低下及び電池の劣化を抑制することができる。
図1は、従来の直列積層型全固体電池の一例を示す概略断面図である。 図2は、本開示の直列積層型全固体電池の一例を示す概略断面図である。 図3は、本開示の直列積層型全固体電池の正極活物質層と固体電解質層との面積差を示す概略図である。 図4は、本開示の直列積層型全固体電池の一部を示す概略断面図である。 図5は、実施例1の直列積層型全固体電池を示す概略図である。 図6は、比較例1の直列積層型全固体電池を示す概略図である。 図7は、実施例1及び比較例1の直列積層型全固体電池を充電して放置した後の結果を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において、同一又は相当する部分には同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。実施の形態の各構成要素は、全てが必須のものであるとは限らず、一部の構成要素を省略可能な場合もある。最も、以下の図に示される形態は本開示の例示であり、本開示を限定するものではない。
《直列積層型全固体電池》
本開示の全固体電池は、
2以上の単位電池を直列に積層してなる直列積層型全固体バイポーラ電池において、
前記単位電池が、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層を、この順に積層してなり、
前記正極活物質層、前記固体電解質層、及び前記負極活物質層が、硫化物固体電解質を含み、
前記負極集電体層が、導電性材料として銅を含み、
前記正極集電体層及び前記正極活物質層の面積が、前記固体電解質層、前記負極活物質層及び前記負極集電体層の面積より小さく、
前記正極集電体層及び前記正極活物質層の側面に絶縁層を有し、
前記絶縁層の一方の側は、前記正極活物質層の側面から、前記正極集電体層の、他の単位電池の負極集電体層と対向する側の表面の一部まで延在し、前記絶縁層のもう一方の側は、前記正極活物質層の側面から、前記固体電解質層の、前記正極活物質層と対向する側の表面の端部まで又は端部を越えて延在する、
直列積層型全固体電池である。
本開示において、「直列積層型全固体電池」とは、2以上の単位電池を直列に積層されてなる全固体電池である。
上述したように、一般的に、硫化物固体電解質を含み、かつ負極集電体層が導電性材料として銅を含む直列積層型全固体電池は、電池要素の側面を部分的にのみ絶縁層で被覆する構成を有する場合、電池の劣化が早いという問題が分かった。
この「劣化」の原因について、以下のメカニズムによるものであると考えられる。すなわち、すなわち、図1に示されているように、正極集電体層1、正極活物質層2、固体電解質層3、負極活物質層4、及び負極集電体層5がこの順に積層されてなる単位電池Vaと、同様に積層されてなる単位電池Vbと、同様に積層されてなる単位電池Vcとを有する従来の直列積層型全固体電池100において、充電処理を行うことにより、単位電池Vaの負極集電体層5は、単位電池Vbの固体電解質層3よりも高電位(正極電位)になる。これによって、単位電池Vaの負極集電体層5に含まれる銅は、単位電池Vbの固体電解質層3に含まれる硫化物固体電解質と接触すると、硫化銅を生成し、それによって単位電池Vbの自己放電が生じてしまい、結果として電池の劣化をもたらす。本発明者の鋭意研究により、単位電池Vaの負極集電体層5は、それよりも約2〜3V低い電位の硫化物固体電解質と接すると、特に硫化銅を生成しやすいことが見出された。なお、単位電池Vbと単位電池Vcとの間にも同様なメカニズムで自己放電による電池の劣化が考えられるが、ここでは説明を省略する。
本開示は、(i)正極集電体層及び正極活物質層の面積が、固体電解質層、負極活物質層及び負極集電体層の面積より小さいこと、並びに(ii)正極集電体層及び正極活物質層の側面に絶縁層を有し、この絶縁層の一方の側が、正極活物質層の側面から、正極集電体層の、他の単位電池の負極集電体層と対向する側の表面の一部まで延在し、前記絶縁層のもう一方の側は、正極活物質層の側面から、固体電解質層の、前記正極活物質層と対向する側の表面の端部まで又は端部を越えて延在すること、という二つの特徴を有する。
この特徴(i)及び特徴(ii)を組み合わせることによって、単位電池の負極集電体層に含まれる銅が、この単位電池と隣接する単位電池の固体電解質層に含まれる硫化物固体電解質と接触して、硫化銅を生成することを抑制でき、電池の劣化を抑制することができる。また、上述したように、本開示の絶縁層は、単位電池の側面全体を被覆するのではないため、電池パック全体の重量に対する絶縁層の割合が小さくなり、重量当たりのエネルギー密度を向上させることもできる。すなわち、本開示の効果を達成することができる。さらに、正極集電体層及び正極活物質層の面積を、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層の面積よりも小さくして、かつ単位電池の側面の特定の場所に絶縁層を設けることによって、電極間の短絡も抑制することができる。
以下では、特徴(i)及び特徴(ii)のそれぞれについて、詳細に説明する。
ここで、図2は、本開示の直列積層型全固体電池の一例を示す概略断面図である。本開示の直列積層型全固体電池10には、少なくとも単位電池Vと、単位電池Vと、が直列に積層されている。また、単位電池Vの積層方向には、他の単位電池(例えば単位電池V)が、必要に応じて必要な数で直列に積層されてもよい。さらに、本開示の直列積層型全固体電池は、上記構成のほかに、電池ケースや拘束治具を有していてもよい(図示せず)。
〈特徴(i)〉
本開示において、正極集電体層及び正極活物質層の面積は、固体電解質層、負極活物質層及び負極集電体層の面積より小さい。図2の単位電池Vを例として説明すると、正極集電体層1及び正極活物質層2の面積は、固体電解質層3、負極活物質層4及び負極集電体層5の面積より小さいことを示している。この際、正極集電体層1の面積と、正極活物質層2の面積とは、同じであってもよく、異なっていてもよいが、固体電解質層3、負極活物質層4及び負極集電体層5の面積より小さければよい。同様に、固体電解質層3の面積と、負極活物質層4の面積と、負極集電体層5の面積とは、同じであってもよく、異なっていてもよいが、正極集電体層1及び正極活物質層2の面積より大きければよい。
また、正極集電体層1及び正極活物質層2は、必ず固体電解質層3、負極活物質層4及び負極集電体層5の中央部分に積層されなくてもよい。例えば、図3のように、正極活物質層2を固体電解質層3の上に積層する際に、固体電解質層3が、幅r(r>0)のはみ出し部を有すればよい。なお、図3では、単位電池を正方形の形態で描いているが、直列積層型全固体電池の形態に合わせて、正方形に限定されず任意の形態であってもよい。
〈特徴(ii)〉
本開示にかかる単位電池の側面の特定の場所に、絶縁層が設けられている。図2の単位電池Vを例として説明すると、正極集電体層1及び正極活物質層2の側面に絶縁層6が設けられている。絶縁層6の一方の側は、正極活物質層2の側面から、正極集電体層1の、単位電池Vの負極集電体層5と対向する側の表面の一部まで延在し、図4に示されているように、この表面上の幅a(a>0)を有している。また、絶縁層6のもう一方の側は、正極活物質層2の側面から、固体電解質層3の前記正極活物質層2と対向する側の表面の端部まで又は端部を越えて延在し、図4に示されているように、この表面上の幅c(c>0)を有している。
なお、幅cは、固体電解質層3の端部と揃えるように同じ長さであってもよく、固体電解質層3の端部からはみ出してもよい。換言すると、幅cの大きさは、上述した図3に示されているように、正極活物質層2を固体電解質層3の上に積層する際に、固体電解質層3おけるはみ出し部の幅r(r>0)の大きさと同じ又は幅rより大きくすると、より本開示の効果を発揮することができるため好ましい。
また、幅aは0以上であればよく、施工の便宜を考慮し適宜設定すればよい。また、幅aの上限(最大値)としては、正極集電体層1から電流を正極活物質層2に供給することができれば特に限定されず、適宜設定すればよい。
図4において、b(b>0)は、絶縁層6の正極集電体層1上に積層される部分の高さ、すなわち絶縁層6の厚さである。ここで、絶縁層6の厚さとしては、単位電池又は直列積層型全固体電池の耐久性を付与する観点、及び単位電池又は直列積層型全固体電池の積層方向に隣接する層の接触による短絡を防止できる観点から、1μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜50μmの範囲内であることがより好ましく、10μm〜30μmの範囲内であることが特に好ましい。
〈単位電池〉
本開示において、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層が積層されてなるものを、「単位電池」と称する。図2に示されている単位電池Vを例として説明すると、正極集電体層1、正極活物質層2、固体電解質層3、負極活物質層4、及び負極集電体層5が、順に積層されている。
なお、本開示の直列積層型全固体電池の種類(全固体電池の種類)としては、全固体リチウム電池、全固体ナトリウム電池、全固体マグネシウム電池及び全固体カルシウム電池などを挙げることができ、中でも、全固体リチウム電池及び全固体ナトリウム電池が好ましく、特に、全固体リチウム電池が好ましい。また、本開示の全固体電池は、一次電池であってもよく、二次電池であってもよいが、中でも、二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば、車載用電池として有用だからである。本開示の全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型及び角型などを挙げることができる。
以下では、本開示の直列積層型全固体電池が全固体リチウム電池である場合について、各層の各構成について説明する。
(正極集電体層)
本開示において、正極集電体層に用いられる導電性材料は特に限定されず、全固体電池に使用できる公知のものを適宜採用されうる。例えば、SUS、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、チタン、及びカーボンなどが挙げられる。これらのなかで、耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウムを用いることが好ましい。
本開示にかかる正極集電体層の形状として、特に限定されず、例えば、箔状、板状、メッシュ状などを挙げることができる。これらの中で、箔状が好ましい。
また、本開示にかかる正極集電体層の厚さは、特に限定されず、例えば1〜500μm程度の厚さであることができる。
(正極活物質層)
正極活物質層は、正極活物質を必須に含む。また、正極活物質層は、硫化物固体電解質も含む。そのほか、使用用途や使用目的などに合わせて、例えば、導電助剤又はバインダーなどの全固体電池の正極活物質層に用いられる添加剤を含むことができる。
本開示において、用いられる正極活物質材料として、特に限定されず、公知のものが用いられる。例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、Li1+xMn2−x−y(Mは、Al、Mg、Co、Fe、Ni、及びZnから選ばれる1種以上の金属元素)で表される組成の異種元素置換Li−Mnスピネルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本開示において、用いられる硫化物固体電解質として、特に限定されず、全固体電池の硫化物系固体電解質として利用可能な材料を用いることができる。具体的な例として、後述する「固体電解質層」の項目で列挙するものを適宜採用することができる。
なお、本開示にかかる正極活物質層には、硫化物固体電解質以外のその他の固体電解質も含むことができる。その他の固体電解質としては、後述する「固体電解質層」の項目で説明するものを適宜採用することができる。
導電助剤としては、特に限定されず、公知のものが用いられる。例えば、VGCF(気相成長法炭素繊維、Vapor Grown Carbon Fiber)及びカーボンナノ繊維などの炭素材並びに金属材などが挙げられるが、これらに限定されない。
バインダーとしては、特に限定されず、公知のものが用いられる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)若しくはカルボキシメチルセルロース(CMC)などの材料又はこれらの組合せを挙げることができるが、これらに限定されない。
本開示にかかる正極活物質層の厚さは、特に限定されず、例えば0.1〜1000μm程度の厚さであることができる。
(固体電解質層)
本開示において、固体電解質層は、硫化物固体電解質を必須に含む。かかる硫化物固体電解質として、特に限定されず、全固体電池の硫化物系固体電解質として利用可能な材料を用いることができる。例えば、LiS−SiS、LiI−LiS−SiS、LiI−LiS−P、LiS−P−LiI−LiBr、LiS−P−GeS、LiI−LiS−B、LiPO−LiS−SiS、LiPO−LiS−SiS、LiPO−LiS−SiS、LiI−LiS−P、LiI−LiPO−P、又はLiS−Pなどの硫化物系固体電解質が挙げられる。また、非晶質の硫化物系固体電解質を熱処理して得られるガラスセラミックスを、固体電解質として用いることもできる。
また、上述した硫化物固体電解質以外に、その他の固体電解質もさらに含むことができる。その他の固体電解質として、特に限定されず、全固体電池の固体電解質として利用可能な材料を用いることができる。例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、及びこれらの共重合体などの固体高分子電解質を使用することができる。固体電解質は、イオン伝導性を確保するための支持塩(リチウム塩)を含むことができる。かかる支持塩としては、LiBF、LiPF、LiN(SOCF、LiN(SO、及びこれらの混合物が挙げられる。
本開示にかかる固体電解質層は、上述した固体電解質以外に、必要に応じてバインダーなどを含んでもよい。具体例として、上述の「正極活物質層」で列挙された「バインダー」と同様であり、ここでは説明を省略する。
本開示にかかる固体電解質層の厚さは、特に限定されず、例えば0.1〜1000μm程度の厚さであることができる。
(負極活物質層)
負極活物質層は、負極活物質を必須に含む。また、負極活物質層は、硫化物固体電解質も含む。そのほか、使用用途や使用目的などに合わせて、例えば、導電助剤又はバインダーなどの全固体電池の負極活物質層に用いられる添加剤を、含むことができる。
本開示において、用いられる負極活物質材料として、特に限定されず、リチウムイオンなどの金属イオンを吸蔵×放出可能であればよい。例えば、Li、Sn、Si若しくはInなどの金属、リチウムとチタンとの合金、又はハードカーボン、ソフトカーボン若しくはグラファイトなどの炭素材料などが挙げられるが、これらに限定されない。
本開示にかかる負極活物質層に用いられる硫化物固体電解質、導電助剤、バインダーなどその他の添加剤については、上述した「正極活物質層」及び「固体電解質層」の項目で説明したものを適宜採用することができる。
本開示にかかる負極活物質層の厚さは、特に限定されず、例えば0.1〜1000μm程度の厚さであることができる。
(負極集電体層)
本開示は、導電性材料として銅を含む負極集電体層における課題を解決するものであるため、負極集電体層の導電性材料として、銅を必須に含む。なお、銅を含む合金であってもよい。
本開示にかかる負極集電体層の形状として、特に限定されず、例えば、箔状、板状、メッシュ状などを挙げることができる。これらの中で、箔状が好ましい。
また、本開示にかかる負極集電体層の厚さは、特に限定されず、例えば1〜500μm程度の厚さであることができる。
(絶縁層)
本開示において、絶縁層の材料は、特に限定されず、所望の絶縁性を有するものであればよく、一般的な全固体電池に用いられる材料と同様であってもよい。中でも、樹脂材料であることが好ましい。樹脂材料は耐久性が高く、弾性を有することから、例えば絶縁層が形成されている領域において単位電池に破れが生じた場合であっても、絶縁層が伸びることにより短絡が発生することを好適に防止することが可能となる。
本開示にかかる絶縁層に用いられる樹脂材料としては、例えばポリイミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなどが挙げられるが、これらに限定されない。
また、本開示にかかる絶縁層は、単位電池側面に粘着層を有していてもよい。絶縁層と単位電池との密着性を向上させることが可能となるからである。なお、粘着層に用いられる材料については、一般的な粘着剤とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本開示において、絶縁層の形成方法としては、正極集電体層や固体電解質層の表面の所望の領域(例えば、図4に示す幅aを有する領域)に所望の厚さを有する絶縁層を形成することが可能な方法であれば特に限定されず、例えば、上述した樹脂材料を塗布することにより形成する方法、上述した樹脂材料のフィルムを、粘着層などを用いて、正極集電体層や固体電解質層の表面に貼り付ける方法などを挙げることができる。
また、本開示において、例えば図2に示されている一番正極電位側に配置する単位電池Vには、図4のような絶縁層6を設けていてもよく、設けていなくてもよい。
(導電性ペースト)
図4に示されているように、負極集電体層5と、積層方向の下方向に位置する正極集電体層1と間に、厚さb(すなわち、絶縁層の厚さ)の隙間があるため、当該隙間を埋めるための導電ペースト7を設置することができる。本開示に用いられる導電ペースト7としては、特に限定されず、公知の導電性があるものであればよく、例えば、カーボンペースト又は導電金属を含むペーストであってもよい。
以下、本開示の実施例を示す。なお、以下の実施例は、単に説明するためのものであり、本開示を限定するものではない。
〈実施例1〉
以下の材料を用いて、4ton/cmのプレス圧で、図5に示されているように、単位電池VとVとを有する直列積層型全固体電池20を作製した。
・正極集電体層1:アルミニウム集電箔(厚さ:15μm)
・正極活物質層2:正極活物質+硫化物固体電解質+導電助剤+バインダー(厚さ:40μm)
−正極活物質:LiNi1/3Mn1/3Co1/3
−硫化物固体電解質:75LiS−25P
−導電助剤:気相成長法炭素繊維(VGCF)
−バインダー:ポリフッ化ビニリデン(PVdF)
・固体電解質層3:硫化物固体電解質+バインダー(厚さ:30μm)
−硫化物固体電解質:75LiS−25P
−バインダー:ポリフッ化ビニリデン(PVdF)
・負極活物質層4:炭素材料+硫化物固体電解質+バインダー(厚さ:60μm)
−炭素材料:カーボン
−硫化物固体電解質:75LiS−25P
−バインダー:ポリフッ化ビニリデン(PVdF)
・負極集電体層5:銅集電体箔(厚さ:10μm)
・絶縁層6:ポリイミドテープ(厚さ:50μm)
・導電ペースト7:カーボンペースト(厚さ:50μm)
〈比較例1〉
上記実施例1の直列積層型全固体電池20の作製において、図6に示されているように、導電ペースト7を使用しなかったこと、及び固体電解質層3上の一部分のみ絶縁層6を設けたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1用の直列積層型全固体電池20’を作製した。
〈評価〉
上記作製した実施例及び比較例の直列積層型全固体電池20及び20’に対して、1/3(3時間率)で8Vまで定電流充電をし、そして8Vで終止電流1/100C(100時間率)まで定電圧充電し、その後、25℃で100時間を放置した。放置前後のそれぞれの直列積層型全固体電池に対して電圧を測定した。実施例の直列積層型全固体電池20についての結果を図7(a)に示し、比較例の直列積層型全固体電池20’についての結果を図7(b)に示す。
図7(a)に示されているように、実施例の直列積層型全固体電池20では、それぞれの単位電池(V及びV)の放置前の電圧と放置後の電圧とは、ほぼ同程度であった。これに対して、図7(b)に示されているように、比較例の直列積層型全固体電池20’では、積層方向の下側(負極電位側)に位置する単位電池V2’は、放置後の電圧が放置後の電圧よりも遥かに低いことがわかった。これは、比較例の直列積層型全固体電池20’では、単位電池Vの負極集電体層5に含まれる銅が、単位電池V2’の固体電解質層3に含まれる硫化物固体電解質と接触して硫化銅を生成し、それによって、単位電池V2’の自己放電が生じてしまったことによると考えられる。
図7の結果から、明らかであるように、実施例の直列積層型全固体電池20は、電池の自己放電による劣化を抑制することができた。
1 正極集電体層
2 正極活物質層
3 固体電解質層
4 負極活物質層
5 負極集電体層
6 絶縁層
7 導電ペースト
10、20、20’、100 直列積層型全固体電池
、V、V3、2’、、V、V 単位電池

Claims (1)

  1. 2以上の単位電池を直列に積層してなる直列積層型全固体電池において、
    前記単位電池が、正極集電体層、正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層、及び負極集電体層を、この順に積層してなり、
    前記正極活物質層、前記固体電解質層、及び前記負極活物質層が、硫化物固体電解質を含み、
    前記負極集電体層が、導電性材料として銅を含み、
    前記正極集電体層及び前記正極活物質層の面積が、前記固体電解質層、前記負極活物質層及び前記負極集電体層の面積より小さく、
    前記正極集電体層及び前記正極活物質層の側面に絶縁層を有し、
    前記絶縁層の一方の側は、前記正極活物質層の側面から、前記正極集電体層の、他の単位電池の負極集電体層と対向する側の表面の一部まで延在し、前記絶縁層のもう一方の側は、前記正極活物質層の側面から、前記固体電解質層の、前記正極活物質層と対向する側の表面の端部まで又は端部を越えて延在する、直列積層型全固体電池。
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