JP6881415B2 - プロジェクター - Google Patents
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Description
これらのうち、それぞれの液晶表示部は、液晶パネルと、入射側偏光素子及び出射側偏光素子と、を有する。入射側偏光素子は、液晶パネルの光入射側に位置し、出射側偏光素子は、当該液晶パネルの光出射側に位置して、プリズムにおいて対応する色光の入射面(側面)に配置される。
このようなプロジェクターでは、冷媒は、入射側偏光素子、液晶パネル及び出射側偏光素子にて発生した熱を吸収しながら、撹拌手段が発生させた流れによって移動される。このようにして、冷媒がそれぞれ冷却対象である各偏光素子及び液晶パネルに沿って流通することによって、各液晶表示部が冷却される。
上記構成によれば、例えば制御装置が、光源装置の点灯開始時に流通装置の動作レベルを下げ、筐体内の冷却液体が大きく流動しないようにすることによって、光源装置からの光が入射されて温度が上昇する変調部位近傍の冷却液体の温度を速やかに上昇させることができる。このため、当該点灯開始時に近いタイミングにて、投射光学装置による投射画像のフォーカス調整が行われた場合でも、当該タイミングでの冷却液体の温度と、光変調装置を安定して冷却しているタイミングでの冷却液体の温度との差を小さくすることができる。これにより、それぞれのタイミングでの冷却液体の屈折率の差を小さくすることができる。従って、投射光学装置に入射される光が通過する領域における、それぞれのタイミングでの冷却液体の屈折率の差を小さくすることができるので、上記フォーカスずれが顕著に発生することを抑制できる。
このような構成によれば、制御装置によって第1制御と第2制御とが交互に実行されて、流通装置によって流通される冷却液体の速度が変更されるので、環境温度等に依らずに、変調部位の温度、ひいては、変調部位近傍の冷却液体の温度を維持しやすくすることができる。従って、光変調装置を安定して動作させることができる。
このような構成によれば、光変調装置の変調部位には、低い流速の冷却液体が流通するので、変調部位近傍の冷却液体の温度を上昇させやすくすることができる。従って、変調部位近傍の冷却液体の温度を速やかに上昇させることができ、上記フォーカスずれの発生を抑制できる。
このような構成によれば、変調部位近傍の冷却液体の温度を上昇させやすくすることができる。従って、上記フォーカスずれの発生を抑制できる。
ここで、光変調装置として、液晶パネルと、当該液晶パネルの光路後段に配置される偏光板とを備える構成が採用される場合、当該光変調装置の温度は、入射される光束の光量だけでなく、形成される画像の階調によっても変化する。例えば、形成される画像の階調が黒に近い階調である場合には、偏光板によって吸収される光量が大きくなるので、光変調装置の温度は高くなりやすく、ひいては、変調部位近傍の冷却液体の温度は高くなりやすい。一方、形成される画像の階調が白に近い階調である場合には、偏光板によって吸収される光量が小さくなるので、光変調装置の温度は高くなりにくく、ひいては、変調部位近傍の冷却液体の温度は高くなりにくい。
これに対し、上記構成によれば、例えば、光変調装置によって形成される画像の階調が白に近い階調である場合に、上記所定期間の長さを長くでき、これにより、光源装置の点灯開始から流通装置の動作レベルが第1動作レベルである期間を長くすることができる。この場合、上記のように、冷却液体の温度を上昇させやすくすることができ、上記フォーカスずれの発生を抑制できる。
ここで、光源装置の点灯開始時からの冷却液体の温度上昇率は、実験等に基づいて予め取得できる。
このため、上記構成によれば、経過時間を計時することによって、冷却液体の温度を推測できる。従って、冷却液体の状態や投射画像の状態を計測するセンサー等の検出装置を設けることなく、当該冷却液体の温度を管理できる。
このような構成によれば、例えば、形成される画像の階調が白に近い階調である場合には、光源装置の点灯開始から、流通装置の動作レベルが第1動作レベルである期間を長くすることにより、冷却液体の温度を上昇させやすくすることができる。従って、上記フォーカスずれの発生を抑制できる。
このような構成によれば、冷却液体の温度に応じて流通装置の動作を制御できるので、当該冷却液体の温度管理を適切に実施できる。従って、上記フォーカスずれの発生を抑制できるだけでなく、光変調装置の冷却を実施できる。
このような構成によれば、冷却液体によって冷却される光変調装置の温度を略一定に維持できる。従って、当該光変調装置、ひいては、プロジェクターを安定して動作させることができる。
上記第2態様によれば、上記構成を有するプロジェクターが当該動作制御方法を実施することにより、上記第1態様に係るプロジェクターと同様の効果を奏することができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の構成を示す模式図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、内部に設けられた光源装置41から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、当該画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する投射型表示装置である。このプロジェクター1は、図1に示すように、外観を構成する外装筐体2と、当該外装筐体2内に収容される装置本体3と、を備える。
このようなプロジェクター1は、詳しくは後述するが、冷却装置5Aの構成に特徴の1つを有する。
以下、プロジェクター1の構成について詳述する。
外装筐体2は、略直方体形状に形成されている。この外装筐体2は、正面部23、背面部24、左側面部25及び右側面部26を有する他、それぞれ図示を省略するが、これら面部23〜26の一端側を接続する天面部と、これら面部23〜26の他端側を接続する底面部と、を有する。なお、底面部は、プロジェクター1の設置面に対向する面であり、複数の脚部が配設されている。
また、正面部23は、開口部231を有する。この開口部231を介して、後述する投射光学装置46の一部が露出され、当該投射光学装置46によって画像が投射される。
装置本体3は、画像投射装置4、冷却装置5A及び制御装置6A(図3参照)を備える。この他、図示を省略するが、装置本体3は、プロジェクター1を構成する電子部品に電力を供給する電源装置を備える。
画像投射装置4は、制御装置から入力される画像情報(画像信号を含む)に応じて形成される画像光を上記被投射面上に投射して、当該画像光に応じた画像を表示する。この画像投射装置4は、光源装置41、均一化装置42、色分離装置43、リレー装置44、画像形成装置45、投射光学装置46及び光学部品用筐体47を備える。
これらのうち、偏光変換素子423は、第2レンズアレイ422から入射される光束を、1種類の直線偏光に揃えて出射する。
リレー装置44は、分離された赤色光LRの光路上にそれぞれ設けられる入射側レンズ441、反射ミラー442、リレーレンズ443及び反射ミラー444を備え、当該赤色光LRを赤用のフィールドレンズ451に導く。なお、本実施形態では、画像投射装置4は、リレー装置44に赤色光LRを通す構成としたが、これに限らず、例えば青色光LBを通す構成としてもよい。
入射側偏光板452及び出射側偏光板454は、本実施形態では、ワイヤーグリッド型の無機偏光板である。しかしながら、これに限らず、偏光板452,454として採用される偏光板は、他の偏光板であってもよい。
そして、光変調装置LVは、液晶パネル453と、当該液晶パネル453を光入射側及び光出射側にて挟む位置に配置された入射側偏光板452及び出射側偏光板454とを備えて構成される。光変調装置LVは、赤色光LRに対応する光変調装置LVR、緑色光LGに対応する光変調装置LVG、及び、青色光LBに対応する光変調装置LVBを含む。本実施形態では、光変調装置LVにおける変調部位とは、液晶パネル453における変調部位(液晶分子が封入された部位)を指す。なお、変調部位は、液晶パネル453の内部に位置しているため、光変調装置LVにおける変調部位は、液晶パネル453における光出射面と言うことができる。
なお、以下の説明では、入射側偏光板452、液晶パネル453、出射側偏光板454及び光合成装置455を、画像形成ユニットFUと呼称する。この画像形成ユニットFUは、後述する冷却装置5Aの筐体51内に配置される。
これらのうち、複数のレンズには、投射される画像光のフォーカスを調整するフォーカスレンズが含まれており、当該フォーカスレンズは、鏡筒の中心軸に沿って移動可能に当該鏡筒に保持されている。そして、ユーザーは、当該フォーカスレンズの位置を調整することによって、画像光のフォーカスを手動にて調整できる。
ここで、画像投射装置4には、設計上の光軸である照明光軸Axが設定されており、光学部品用筐体47は、当該照明光軸Axにおける所定位置に、各装置42〜44及びフィールドレンズ451を保持する。この光学部品用筐体47には、各フィールドレンズ451によって三方が囲まれる位置に、上記画像形成ユニットFUと冷却装置5Aの筐体51とが配置される空間Sが形成されている。
また、光源装置41及び投射光学装置46は、当該照明光軸Axにおける所定位置に配置される。
図2は、冷却装置5Aの構成を示す模式図であり、XZ平面に沿う冷却装置5Aの断面を模式的に示す図である。
冷却装置5Aは、プロジェクター1の冷却対象の1つである画像形成ユニットFUを冷却する。この冷却装置5Aは、図1及び図2に示すように、上記空間S内に配置される筐体51を有する他、図2に示すように、流通装置52を有する。
筐体51は、図2に示すように、画像形成ユニットFUが内部に配置される筐体であり、略直方体形状に形成されている。すなわち、筐体51は、入射側偏光板452、液晶パネル453及び出射側偏光板454を有する光変調装置LVと、光合成装置455と、を収容する。この筐体51は、それぞれ異なる側面部に、開口部511B,511G,511R,511Eを有する。
開口部511B,511G,511Rは、それぞれ対応する入射側偏光板452に対向する位置に形成されている。これら開口部511B,511G,511Rは、それぞれ対応するフィールドレンズ451(図1参照)を透過した青色光LB、緑色光LG及び赤色光LRが通過する開口部である。
これら開口部511B,511G,511R,511Eには、透光性部材512が嵌め込まれており、これら開口部511B,511G,511R,511Eは、当該透光性部材512によって閉塞されている。なお、透光性部材512は、対応する開口部を筐体51の内側から閉塞してもよく、筐体51の外側から閉塞してもよい。
なお、密閉筐体とは、例えば、パッキン等を介して筐体51の一部の側面部が着脱可能に取り付けられている構造等、筐体51内の冷却液体が筐体51の外部に漏れ出ることが抑制されている範囲内で、簡素な密閉構造も含む。
また、冷却液体としては、電源及び画像情報が供給されて駆動される液晶パネル453の動作に影響を与えない不活性液体(特に、フッ素系の不活性液体)を利用できる。このような不活性液体としては、例えば、フロリナート(スリーエム社の商標)やNOVEC(スリーエム社の登録商標)を採用できる。
流通装置52は、後述する制御装置6Aによって動作が制御される。この流通装置52は、筐体51内の冷却液体を撹拌して、当該筐体51内にて冷却液体を循環させる。これにより、流通装置52は、当該冷却液体を画像形成ユニットFUに流通させる。
このような流通装置52は、本実施形態では、モーター(図示省略)と、当該モーターによって回転されるシャフト521と、当該シャフト521の外周に設けられたインペラ522と、を有する。このような構成であれば、冷却液体を撹拌するシャフト521及びインペラ522を筐体51内に配置し、発熱源となるモーターを筐体51外に配置することも可能である。この場合には、冷却液体の温度が流通装置52によって上昇することが抑制される。しかしながら、流通装置52の構成は、上記に限定されない。
すなわち、4つの流通装置52のうちの2つの流通装置52が有するシャフト521及びインペラ522は、液晶パネル453Bを+Z方向において挟む位置に配置され、他の2つの流通装置52が有するシャフト521及びインペラ522は、液晶パネル453Rを+Z方向において挟む位置に配置されている。換言すると、4つの流通装置52のうちの2つの流通装置52が有するシャフト521及びインペラ522は、液晶パネル453Gを+X方向において挟む位置に配置され、他の2つの流通装置52が有するシャフト521及びインペラ522は、光合成装置455の光出射面455Eを+X方向において挟む位置に配置されている。なお、これに限らず、流通装置52の位置及び数は、適宜変更可能である。
このような冷却装置5Aにおいて、流通装置52が駆動されると、筐体51内の冷却液体は、図2に示すように、筐体51の内面と入射側偏光板452との間、入射側偏光板452と液晶パネル453との間、液晶パネル453と出射側偏光板454との間、及び、出射側偏光板454と光合成装置455との間を、これらに沿って流通する。これにより、入射側偏光板452、液晶パネル453及び出射側偏光板454が冷却される。
すなわち、筐体51内には、各液晶パネル453B,453G,453Rに対する色光の光路後段において、当該液晶パネル453と出射側偏光板454との間、出射側偏光板454と光合成装置455の光入射面455B,455G,455Rとの間、及び、光合成装置455の光出射面455Eと開口部511Eを閉塞する透光性部材512との間、のそれぞれに冷却液体が流通可能な流路が形成されている。
上記のように、画像形成ユニットFUは、筐体51内の冷却液体に浸漬されて冷却される。そして、当該冷却液体は、筐体51に設けられた流通装置52が動作することによって撹拌されて、当該筐体51内を循環する。
このような冷却液体は、温度によって密度が変化し、これに伴って屈折率が変化する。例えば、上記フッ素系の不活性液体は、温度が高くなるに従って屈折率が低下する特性を有する。
このため、プロジェクター1の使用開始時に近いタイミング、すなわち、冷却液体の屈折率が比較的高いタイミングにて、ユーザーが上記フォーカスレンズを操作して投射画像のフォーカスを調整した場合、時間経過とともに冷却液体の温度が高くなると、当該冷却液体の屈折率が低下して、投射画像のフォーカスがずれてくる。
このような制御を行う制御装置6Aについて、以下に説明する。
図3は、制御装置6Aの構成を示すブロック図である。
制御装置6Aは、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理回路を有し、プロジェクター1全体の動作を制御する。例えば、制御装置6Aは、ユーザーによる電源投入操作に応じてプロジェクター1を起動させる。そして、制御装置6Aは、上記光源装置41の点灯を制御する他、外部から入力される画像情報を処理し、処理した画像情報に応じた画像信号を上記液晶パネル453に出力する。
この他、制御装置6Aは、図3に示すように、記憶部61、計時部62及び動作制御部63Aを有する。
低レベル制御は、流通装置52の動作レベルを低レベルである第1動作レベルとする制御方式である。すなわち、制御装置6Aは、低レベル制御において、第1動作レベルで流通装置52の動作を制御する。低レベル制御は、第1制御に相当する。
高レベル制御は、流通装置52の動作レベルを高レベルである第2動作レベルとする制御方式である。すなわち、制御装置6Aは、高レベル制御において、第2動作レベルで流通装置52の動作を制御する。高レベル制御は、第2制御に相当する。
ここで、動作レベルとは、例えば、流通装置52のモーターに印加される電圧に基づく流通装置52の動作状態の度合いを示す。換言すると、動作レベルは、流通装置52によって冷却対象に沿って流通する冷却液体の速度を示す。そして、第2動作レベルは、冷却対象に沿って流通する冷却液体の速度が第1動作レベルでの速度よりも大きい流通装置52の動作レベルを示す。詳述すると、第2動作レベルは、液晶パネル453の変調部位の光出射側を流通する冷却液体の速度が第1動作レベルでの速度よりも大きい動作レベルである。
制御装置6Aによって実行される動作制御処理は、例えばプロジェクター1の電源投入時に実行される。動作制御処理では、図4に示すように、まず、制御装置6Aは、ユーザーによるプロジェクター1の電源投入操作に応じて、光源装置41の点灯を開始する(ステップSA1)。この時、計時部62は、光源装置41の点灯開始からの経過時間を計時する。
具体的に、動作制御部63Aは、計時部62によって計時される計時時間(上記経過時間)に基づいて、記憶部61に記憶された所定期間である始動期間が経過したか否かを判定する。すなわち、動作制御部63Aは、光源装置41の点灯開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ステップSA2)。ここで、所定時間は、始動期間(所定期間)の長さを示す。
そして、動作制御部63Aは、光源装置41の点灯開始からの始動期間が経過していないと判定した場合(ステップSA2:NO)、動作制御部63Aは、低レベル(第1動作レベル)で流通装置52の動作を制御する低レベル制御を実行する(ステップSA3)。すなわち、動作制御部63Aは、光源装置41の点灯開始から所定時間が経過するまでの始動期間(所定期間)において、低レベル制御を実行する。本実施形態において、制御装置6Aの動作制御部63Aは、始動期間(所定期間)において実行される低レベル制御において、流通装置52の動作を停止させる。この後、動作制御部63Aは、処理をステップSA2に戻す。
このように、制御装置6の動作制御部63Aは、流通装置52の動作レベルを変化させる。本実施形態において、動作制御部63Aは、光源装置41の点灯開始から経過した経過時間に基づいて、流通装置52の動作レベルを変化させる。
このため、交互制御期間において、流通装置52の動作レベルが第2動作レベルとなる高レベル制御期間と、流通装置52の動作レベルが第1動作レベルとなる低レベル制御期間との切替周期は、適宜設定できる。しかしながら、切替周期は、画像形成ユニットFUを冷却する冷却液体の温度を予め設定された一定の温度範囲内に維持できる周期であることが好ましい。なお、高レベル制御期間と低レベル制御期間とは、同じ長さの期間であってもよく、高レベル制御期間及び低レベル制御期間のうちの一方が、他方に比べて長くてもよい。
更に、高レベルである第2動作レベルでの流通装置52の動作状態は、低レベルである第1動作レベルでの流通装置52の動作状態に比べて、流通装置52によって流通される冷却液体の流量が大きい動作状態であればよい。一方、第1動作レベルでの流通装置52の動作状態には、流通装置52の動作が停止されることも含まれる。本実施形態では、動作制御部63Aによって行われる低レベル制御は、上記のように、流通装置52を停止させることである。
まず、図5の上段に示される温度変化グラフにおいて、時間t0は、光源装置41の点灯が開始されるタイミング、例えばユーザーによってプロジェクター1の電源がOFFからONに切り替えられるタイミングを示している。時間t0における冷却液体の温度Tは、例えば、プロジェクター1が設置される環境の温度に応じた所定の温度となっている。更に、図5の下段に示される電圧変化グラフにおいて、時間t0における電圧Vは、0Vとなっている。本実施形態において、時間t0は0秒を示す。
これに対し、図5上段の温度変化グラフに点線にて示すように、光源装置41の点灯開始からの流通装置52の動作レベルが高レベルである場合には、冷却液体の温度Tは、所定の温度上昇率にて上昇し、時間taにおいて上記温度範囲に含まれる目標温度Tsに達し、その後、当該温度範囲内の温度に維持される。この場合、画像形成ユニットFUの冷却を充分に行うことができる。
しかしながら、流通装置52の動作レベルが高レベルである間の冷却液体の温度上昇率は、比較的小さいことから、冷却液体の温度Tが、例えば目標温度Tsに達するまでの時間が長い。換言すると、冷却液体の温度Tが光源装置41の点灯開始から目標温度Tsに達するまでに、時間taを要する。このため、光源装置41の点灯開始時に近いタイミングにて投射画像のフォーカス調整を行うと、当該タイミングでの冷却液体の温度Tと目標温度Tsとの温度差が大きく、冷却液体の屈折率の差も大きいので、光源装置41の点灯開始からの時間経過に伴って、フォーカスにずれが生じる。
流通装置52の動作レベルが第1動作レベルである間の冷却液体の温度上昇率は、比較的高いことから、光源装置41の点灯開始から流通装置52の動作レベルが第2動作レベルより低い第1動作レベルである場合には、冷却液体の温度Tを上記目標温度Tsに比較的短時間で到達させることができる。しかしながら、光源装置41の点灯開始から流通装置52の動作レベルが第1動作レベルのままであると、上記或る時間後に、冷却液体の温度Tは、上記温度範囲より高い温度T0で維持されてしまう。そして、光源装置41の点灯開始時に近いタイミングにて投射画像のフォーカス調整を行うと、上記の場合と同様に、当該タイミングでの冷却液体の温度Tと上記温度T0との温度差が大きく、冷却液体の屈折率の差も大きいことから、光源装置41の点灯開始からの時間経過に伴って、フォーカスにずれが生じる。更に、この場合には、冷却液体の温度Tが高いことから、画像形成ユニットFUの冷却を充分に行うことができない可能性がある。
本実施形態において、始動期間PAでの低レベル制御は、上記のように、流通装置52を停止させることである。すなわち、図5下段の電圧変化グラフに示されるように、始動期間PAにて実行される低レベル制御において流通装置52に印加される電圧は、0Vである。これにより、図5上段の温度変化グラフに実線にて示すように、始動期間PAにおいて、冷却液体の温度Tは速やかに上昇する。これにより、冷却液体の温度Tは、時間t1において目標温度Tsより高い温度T1となる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果を奏することができる。
制御装置6Aにおいて、流通装置52の動作を制御する動作制御部63Aは、流通装置52の動作レベルを変化させる。すなわち、動作制御部63Aは、光源装置41の点灯開始から所定期間である始動期間PAが経過するまでの間、流通装置52の動作レベルが高レベルである第2動作レベルである場合に比べて、流通装置52の動作レベルを下げる。これにより、筐体51内の冷却液体が大きく流動しないことから、光源装置41からの光が入射されて温度が上昇する光変調装置LVの変調部位近傍の冷却液体の温度を速やかに上昇させることができる。このため、当該点灯開始時に近いタイミングにて、投射画像のフォーカス調整が行われた場合でも、当該タイミングでの冷却液体の温度Tと、目標温度Tsとの温度差を小さくすることができる。これにより、それぞれのタイミングでの冷却液体の屈折率の差を小さくすることができる。従って、上記フォーカスずれが発生することを抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記プロジェクター1と同様の構成を有する。しかしながら、本実施形態に係るプロジェクターでは、制御装置が、光源装置41の点灯開始からの経過時間と、光変調装置LVによって形成される画像の階調との両方に基づいて、流通装置52の動作を制御する。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと上記プロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプロジェクターは、制御装置6Aに代えて制御装置6Bを有する他は、上記プロジェクター1と同様の構成を有する。
制御装置6Bは、上記制御装置6Aと同様の機能を有する。この他、制御装置6Bは、後述する動作制御処理を実行するために、図6に示すように、記憶部61、計時部62、階調取得部64及び動作制御部63Bを有する。
具体的に、制御装置6Bの構成のうち、階調取得部64は、各光変調装置LVに入力される画像情報に基づいて、当該各光変調装置LVによって形成される画像の階調を取得する。詳述すると、階調取得部64は、1フレームの階調を取得する。この1フレームの階調は、例えば、1フレームの階調の平均値であり、以下で平均階調と呼ぶ場合がある。
具体的に、動作制御部63Bは、階調取得部64によって取得された平均階調に基づく係数を予め設定された上記始動期間PAの長さに乗算して、当該始動期間PAの長さを補正する。このような係数は、例えば、平均階調が白に近い階調である場合には、始動期間PAは長くなり、平均階調が黒に近い階調である場合には、始動期間PAは短くなる係数である。すなわち、当該係数は、例えば、平均階調が白に近い階調である場合には1.0よりも大きい数値に設定され、平均階調が黒に近い階調である場合には1.0よりも小さい数値が設定される。このように、制御装置6Bは、形成される画像の階調に基づいて、上記始動期間PA(所定期間)の長さを変化させる。
一方で、動作制御部63Bは、光源装置41の点灯開始から、補正された始動期間PAが経過した場合、すなわち、光源装置41の点灯開始から所定時間が経過した場合には、上記のように、高レベル制御と低レベル制御とを交互に繰り返す交互制御を実行する。
なお、上記のように、低レベル制御は、動作制御部63Bが、流通装置52の動作レベルを低レベルである第1動作レベルとし、設定された第1動作レベルで流通装置52の動作を制御する制御方式である。また、高レベル制御は、動作制御部63Bが、流通装置52の動作レベルを高レベルである第2動作レベルとし、設定された第2動作レベルで流通装置52の動作を制御する制御方式である。そして、第2動作レベルは、冷却対象である液晶パネル453の変調部位の光出射側を流通する冷却液体の速度が第1動作レベルでの速度よりも大きい流通装置52の動作レベルである。
図7は、制御装置6Bによる動作制御処理を示すフローチャートである。
制御装置6Bは、記憶部61に記憶された駆動制御プログラム及びデータに基づいて、以下の動作制御処理を実行する。すなわち、制御装置6Bは、本発明の動作制御方法を含む動作制御処理を実施する。
この動作制御処理では、図7に示すように、まず、制御装置6Bが、例えばユーザーによるプロジェクターの電源投入操作に応じて、光源装置41の点灯を開始する(ステップSA1)。この時、計時部62が、上記と同様に、光源装置41の点灯開始時からの経過時間を計時する。
また、階調取得部64が、光変調装置LVに入力される画像情報に応じた画像の平均階調を取得する(ステップSB1)。
次に、動作制御部63Bが、取得された平均階調に基づいて、上記始動期間(所定期間)の長さを補正する(ステップSB2)。
このように、制御装置6Bの動作制御部63Bは、光源装置41の点灯開始からの経過時間と、光変調装置LVに入力される画像情報に応じた画像の階調と、の両方に基づいて、流通装置52の動作レベルを変化させる。
このような動作制御処理により、上記プロジェクター1での動作制御処理と同様に、光源装置41の点灯開始から速やかに冷却液体の温度を上昇させることができるだけでなく、冷却液体の温度を、上記目標温度Tsを中心とした所定の温度範囲内に収めることができるので、画像形成ユニットFU(特に光変調装置LV)を略一定の温度に維持できる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、上記プロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
制御装置6Bの動作制御部63Bは、光変調装置LVによって形成される画像の階調に基づいて、所定期間である始動期間PAの長さを変化させる。具体的に、動作制御部63Bは、形成される画像の階調が白に近い階調である場合には、上記始動期間PAを長くする。これによれば、光源装置41の点灯開始から冷却液体の温度を上昇させやすくすることができる。従って、上記フォーカスずれの発生を抑制できる。
なお、動作制御部63Bは、交互制御期間における低レベル制御期間にて流通装置52に印加される電圧より低い電圧を、始動期間PAにて流通装置52に印加することによって、始動期間PAでの流通装置52の動作レベルを低下させてもよい。この場合でも、始動期間PAにおいて、光変調装置LVの変調部位近傍の冷却液体の温度を上昇させやすくすることができるので、上記と同様の効果を奏することができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記プロジェクター1と同様の構成を有する。ここで、当該プロジェクター1における制御装置6Aは、光源装置41の点灯開始からの経過時間に基づいて、流通装置52の動作レベルを制御した。これに対し、本実施形態に係るプロジェクターでは、制御装置は、筐体51内の冷却液体の温度に基づいて、流通装置52の動作レベルを変化させる。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと上記プロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプロジェクターは、図8に示すように、制御装置6Aに代えて制御装置6Cを備え、更に検出装置7Cを備える他は、上記プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
検出装置7Cは、筐体51に設けられて、当該筐体51内の冷却液体の温度を検出するセンサーを備えて構成され、当該センサーによる検出結果を制御装置6Cに出力する。なお、検出装置7Cが冷却液体の温度を検出する部位は、当該冷却液体の温度を検出可能であれば、いずれの部位でもよい。しかしながら、当該部位は、液晶パネル453から投射光学装置46に入射される光の光路上の部位であることが、投射光学装置46のバックフォーカス位置のずれに影響する冷却液体の温度を検出する上で、より好ましい。
制御装置6Cは、上記制御装置6A,6Bと同様に、プロジェクター全体の動作を制御する。制御装置6Cは、記憶部61、温度取得部65及び動作制御部63Cを有する。
温度取得部65は、検出装置7Cのセンサーによる検出結果、すなわち、筐体51内の冷却液体の温度を取得する。
具体的に、上記した図5を参照して動作制御部63Cの機能を説明すると、温度取得部65によって取得された冷却液体の温度が目標温度Ts未満である場合には、当該動作制御部63Cは、流通装置52の動作レベルを低レベルである第1動作レベルとし、第1動作レベルで流通装置52の動作を制御する低レベル制御を実行して、変調部位近傍の冷却液体の温度を上昇させる。
なお、上記のように、第2動作レベルは、冷却対象である液晶パネル453の変調部位に沿って流通する冷却液体の速度が第1動作レベルでの速度よりも大きい流通装置52の動作レベルである。詳述すると、第2動作レベルは、液晶パネル453の変調部位の光出射側を流通する冷却液体の速度が、第1動作レベルでの速度よりも大きい流通装置52の動作レベルである。また、本実施形態においても、動作制御部63Cは、低レベル制御において流通装置52の動作を停止させる。
図9は、制御装置6Cによる動作制御処理を示すフローチャートである。
制御装置6Cは、上記と同様に、記憶部61に記憶された駆動制御プログラム及びデータに基づいて、以下の動作制御処理を実行する。すなわち、制御装置6Cは、本発明の動作制御方法を含む動作制御処理を実施する。
この動作制御処理では、図9に示すように、まず、制御装置6Cが、例えばユーザーによるプロジェクターの電源投入操作に応じて、光源装置41の点灯を開始する(ステップSA1)。次に、検出装置7Cが、冷却液体の温度を検出する(ステップSC1)。そして、温度取得部65が、検出装置7Cによって検出された冷却液体の温度を取得する。
ここで、動作制御部63Cが、冷却液体の温度が目標温度Tsよりも低いと判定した場合(ステップSC2:YES)、動作制御部63Cは、低レベルである第1動作レベルで流通装置52の動作を制御する低レベル制御を実行する(ステップSC3)。この後、制御装置6Bは、処理をステップSC1に戻す。
一方、動作制御部63Cが、冷却液体の温度が目標温度Ts以上であると判定した場合(ステップSC2:NO)、動作制御部63Cは、高レベルである第2動作レベルで流通装置52の動作を制御する高レベル制御を実行する(ステップSC4)。この後、制御装置6Cは、処理をステップSC1に戻す。
このように、制御装置6Cの動作制御部63Cは、検出装置7Cによって検出された冷却液体の温度に基づいて、流通装置52の動作レベルを変化させる。このような動作制御処理は、プロジェクターの電源がオンされてからオフされるまでの間、繰り返し実行される。なお、制御装置6Cは、ステップSC2の判定処理にて、取得された冷却液体の温度が所定の温度範囲より低いか否かを判定し、所定の温度範囲より低い場合には、ステップSC3を実行し、所定の温度範囲以上である場合には、ステップSC4を実行してもよい。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、上記プロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
本実施形態に係るプロジェクターは、冷却液体の温度を検出する検出装置7Cを備える。そして、制御装置6Cの動作制御部63Cは、検出装置7Cによって検出された冷却液体に温度に基づいて、流通装置52の動作レベルを変化させる。これによれば、冷却液体の温度に応じて流通装置52の動作を制御できるので、当該冷却液体の温度管理を適切に実施できる。従って、上記フォーカスずれの発生を抑制できるだけでなく、光変調装置LVの冷却を実施できる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、上記プロジェクター1と同様の構成を有する他、筐体51内の冷却液体を当該筐体51の外部にて冷却する外部冷却機構を有する。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと当該プロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプロジェクターは、冷却装置5Aに代えて冷却装置5Dを有する他は、上記プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
冷却装置5Dは、上記冷却装置5Aと同様に、上記冷却液体が充填された筐体51及び流通装置52を有する他、図10に示すように、当該筐体51内の冷却液体を当該筐体51の外部にて冷却する外部冷却機構53を有する。
この外部冷却機構53は、複数の配管531、貯留部532、圧送部533及び受熱部534を有する。
圧送部533は、いわゆるポンプであり、筐体51の外部に設けられ、貯留部532に貯留された冷却液体を、配管5313を介して受熱部534に圧送する。
受熱部534は、いわゆる熱交換器(ラジエーター)であり、筐体51の外部に設けられ、配管5313を介して流入される冷却液体の熱を受熱し、当該熱を外部に放熱することによって当該冷却液体を冷却する。このような受熱部534によって冷却された冷却液体は、配管5314を介して筐体51に流通される。なお、受熱部534を冷却する冷却ファンを設けてもよい。
このように、受熱部534にて冷却された冷却液体によって画像形成ユニットFUを冷却できるので、当該画像形成ユニットFUをより効果的に冷却できる。
なお、本実施形態では、動作制御部63Aは、圧送部533を低レベルで動作させる際に、当該圧送部533を停止させるが、高レベル動作時の冷却液体の圧送量より低ければ、動作制御部63Aは、必ずしも圧送部533を停止させなくてもよい。
また、本実施形態では、プロジェクターは、制御装置6Aを備えることとしたが、制御装置6B又は制御装置6Cを備えていてもよい。この場合でも、動作制御部63B,63Cが、上記のように、流通装置52の動作レベルと圧送部533の動作レベルとを対応させればよい。なお、上記検出装置7Cが設けられる場合、当該検出装置7Cは、筐体51内を流通する冷却液体の温度を検出可能であれば、外部冷却機構53に設けられていてもよい。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、上記プロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
冷却装置5Dが、上記外部冷却機構53を備えることにより、筐体51内に流通する冷却液体の温度を下げることができる。従って、筐体51内に配置される画像形成ユニットFU(特に光変調装置LV)を効果的に冷却できる。
また、当該外部冷却機構53を構成する圧送部533は、流通装置52とともに、動作制御部63Aによって動作が制御される。これによれば、冷却液体の温度を上昇させる際に、圧送部533によって冷却液体が外部冷却機構53及び筐体51内を循環して、冷却液体の温度上昇を妨げてしまうことを抑制できる。従って、冷却液体の温度上昇を速やかに実施できる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記第1及び第4実施形態では、動作制御部63Aは、光源装置41の点灯開始からの経過時間に基づいて、流通装置52の動作を制御した。また、上記第2実施形態では、動作制御部63Bは、当該経過時間と、形成される画像の階調(平均階調)とに基づいて、流通装置52の動作を制御した。更に、上記第3実施形態では、動作制御部63Cは、冷却液体の温度に基づいて、流通装置52の動作を制御した。しかしながら、動作制御部が流通装置52の動作を制御する際の指標は、これらに限定されない。
ここで、上記のように、冷却液体の温度変化に応じて屈折率変化が生じることから、当該冷却液体の温度が比較的高い場合には、画素サイズが大きくなり、当該冷却液体の温度が比較的低い場合には、画素サイズが小さくなる。
このため、当該画素サイズが大きくなったと判定される場合には、動作制御部は、冷却液体の温度が高くなっていると判断して、制御装置は、第2制御である上記高レベル制御を実行し、当該画素サイズが小さくなったと判定される場合には、冷却液体の温度が低くなっていると判断して、制御装置は、第1制御である上記低レベル制御を実行してもよい。
更に、流通装置52の駆動によって、冷却液体は、筐体51の内面と入射側偏光板452との間、入射側偏光板452と液晶パネル453との間、液晶パネル453と出射側偏光板454との間、出射側偏光板454と光合成装置455との間、及び、光合成装置455(光出射面455E)と筐体51の内面との間を、それぞれに沿って流通するとした。しかしながら、これに限らず、光変調装置LVから投射光学装置46までの間に位置する2つの部品間、特に、液晶パネル453に対する光出射側に位置する2つの部品間に冷却液体が流通すればよく、必ずしもこれらの全て部品間に冷却液体が流通しなくてもよい。
また、上記のように、動作制御部は、始動期間PA及び低レベル制御期間PLに実行される低レベル制御において、流通装置52を停止させる構成に限らない。例えば、動作制御部は、流通装置52の停止を含まない動作レベルであり、かつ、高レベル制御時の動作レベル(第2動作レベル)より低い動作レベルで、流通装置52の動作を制御してもよい。
また、上記各実施形態では、動作制御部63A,63B,63Cは、流通装置52の高レベル制御において、1つの第2動作レベルで流通装置52の動作を制御するとした。しかしながら、これに限らず、各高レベル制御期間PHの間で、設定される動作レベルが、始動期間PA及び低レベル制御期間PLにて設定される動作レベルよりも大きい範囲で、互いに異なっていてもよい。
上記各実施形態では、画像投射装置4は、図1に示すレイアウト及び光学部品を有する構成を例示した。しかしながら、これに限らず、他のレイアウト及び光学部品を有する画像投射装置4を採用してもよい。
また、光変調装置LVは、入射側偏光板452、液晶パネル453及び出射側偏光板454を備えて構成されるとした。しかしながら、これに限らず、光変調装置LVは、更に光学補償板等の他の光学素子を備えていてもよい。
更に、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
Claims (6)
- 光源装置と、
前記光源装置から出射された光を変調する光変調装置と、
前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、
前記光変調装置の少なくとも一部を収容し、内部に冷却液体が充填された筐体と、
前記筐体の内部に配置され、前記冷却液体を撹拌する流通装置と、
前記流通装置の動作を制御する制御装置と、を備え、
前記流通装置は、前記冷却液体を撹拌することで、前記光変調装置における変調部位の
少なくとも光出射側に前記冷却液体を流通させ、
前記制御装置は、前記光源装置の点灯開始から所定期間の間第1動作レベルで前記流通
装置の動作を制御する第1制御と、第2動作レベルで前記流通装置の動作を制御する第2
制御と、を交互に実行し、
前記第2動作レベルで前記流通装置を制御する場合に前記変調部位の前記光出射側を流
通する前記冷却液体の速度は、前記第1動作レベルで前記流通装置を制御する場合に前記
変調部位の前記光出射側を流通する前記冷却液体の速度よりも大きくなり、
前記所定時間の長さは、前記光変調装置に入力される画像情報に応じた画像の階調に基
づいて変化されることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
前記制御装置は、前記所定期間において実行される前記第1制御において、前記流通装
置の動作を停止させることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1または2に記載のプロジェクターにおいて、
前記制御装置は、前記光源装置の点灯開始から経過した経過時間に基づいて、前記動作
レベルを変化させることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項3に記載のプロジェクターにおいて、
前記制御装置は、前記経過時間と、前記光変調装置に入力される画像情報に応じた画像
の階調との両方に基づいて、前記動作レベルを変化させることを特徴とするプロジェクタ
ー。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のプロジェクターにおいて、
前記制御装置は、前記冷却液体の温度が所定の温度範囲内に収まるように前記動作レベ
ルを変化させることを特徴とするプロジェクター。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のプロジェクターにおいて、
複数の前記流通装置を備え、
前記複数の前記流通装置は、前記筐体内の異なる位置に配置されていることを特徴とす
るプロジェクター。
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