JP6764587B2 - 金属化フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
携帯通信機器では配線部およびチップ部に、電磁波シールドフィルムを積層して電磁波をシールドすることが従来から行われている。電磁波シールドは、絶縁層と導電層を有した金属膜付フィルムに導電性粘着剤を塗布したものが使用されている。該金属膜付フィルムの金属には銅や銀が好適に用いられる。
銅は低抵抗であるので回路基板の配線材料に使用され、銀より安価に膜厚を増やすことができるため高シールド性能を備えた電磁波シールド材には不可欠なものとなっている。銅蒸着金属化フィルムは樹脂フィルムに、めっき法もしくは蒸着法(スパッタリング法を含む)で目的の厚みの銅を蒸着することにより製造される。
バッチ式真空蒸着装置(アルバック製 EBH−800)内にフィルムを設置し、50mm×550mmサイズのニッケルターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気中で真空到達度5×10−1Pa以下に調整して、DC電源を所定の金属膜厚になる時間連続して印加した。
バッチ式真空蒸着装置(アルバック製 EBH−800)内にフィルムを設置し、蒸着ボート上に銅を目的厚さになる量を置いた後に、真空到達度9.0×10−3Pa以下になるまで真空引きをしてから、蒸発ボートを加熱して真空蒸着を実施した。
蒸着したサンプルをアルミ板に貼り付けた後、所定温度に昇温したオーブン(エスペック製 PHH-200)で24時間加熱した。加熱処理終了後は23℃に管理された部屋で保管した。
蒸着したサンプルと乾燥剤をビニール袋に入れた後、6℃の冷蔵庫に保管した。
蒸着したサンプルと乾燥剤をビニール袋に入れた後、23℃に管理された部屋で保管した。
(酸化テスト)
金属化フィルムを約50mm×約50mmの大きさにカットして、アルミ板に貼り付けた後、140℃に昇温したオーブン(エスペック製 PHH-200)で1時間加熱した。
色差計(コニカミノルタ製 CM-2500d)にて表面色度の確認を行った。測定は正反射光込み(入射角8°、反射角8°)で実施し、表色系としてYxy表色系を使用した。加熱処理後の反射率(Y)が加熱処理前の反射率の35%以下であったものを×(酸化した)とし、35%以上であったものは○(酸化しない)とした。
X線回折(RIGAKU Ultima IV)を用いて平均結晶粒径を測定した。測定条件は、X線管球の電圧と電流:40kV-40mA、走査速度:2°/min、発散スリット(DS):2/3°、散乱スリット(SS):2/3°、受光スリット(RS):0.3mmで測定し、平均結晶粒径の測定には銅膜の優先配向面である(111)回折線の半価幅(FWHM)からシェラー式を使って計算した。
ニチバン製セロテープ(No430)を用いて剥離試験を行った。剥離後のテープに銅膜の付着が確認できたものを×(剥離した)とし、全く剥離が確認できなかったものを○(剥離しなかった)とした。
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、“
ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は129nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ○であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを15nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は120nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、○であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを20nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は150nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、○であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを5nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は147nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、○であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、“
ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、6℃の冷蔵庫にて保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は210nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ×であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、“
ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、23℃の雰囲気にて保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は206nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ×であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法でニッケルを10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。その後、真空蒸着法によって銅を2.0μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は250nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、×であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)に真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は134nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、○であった。また、テープ剥離試験の結果は×であった。
厚さ50μmの2軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、 “ルミラー(登録商標)”タイプ:S10)にマグネトロンスパッタリング法で銅を10nmの厚さに蒸着した。条件として、スパッタリング出力はDC電源を用いて3.0kwを採用した。真空蒸着法によって銅を0.5μmの厚さに真空蒸着し、蒸着終了から1時間以内に50℃24時間の熱処理を実施して、以降23℃の室温で保管した。このように作製した金属化フィルムの平均結晶粒径は267nmであった。酸化テストを実施して、表面酸化度合を確認したところ、×であった。また、テープ剥離試験の結果は○であった。
2 ニッケル膜
3 銅膜
Claims (6)
- フィルムの一方、もしくは両方の面にフィルム側からニッケル膜、銅膜をこの順に有する金属化フィルムの製造方法であって、銅膜の平均結晶粒径が50nm以上、200nm以下であり、銅膜形成直後に50℃以上130℃以下の加熱処理をすることを特徴とする金属化フィルムの製造方法。
- 該ニッケル膜の膜厚が5nm以上、30nm以下である請求項1に記載の金属化フィルムの製造方法。
- 該銅膜の膜厚が0.1μm以上、3μm以下である請求項1または2に記載の金属化フィルムの製造方法。
- 該フィルムがポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレンから選ばれる1つである請求項1から3のいずれかに記載の金属化フィルムの製造方法。
- 該ニッケル膜がスパッタリング法にて成膜される請求項1から4のいずれかに記載の金属化フィルムの製造方法。
- 該銅膜が真空蒸着法にて成膜される請求項1から5のいずれかに記載の金属化フィルムの製造方法。
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