JP4920336B2 - 配線部材の製造方法 - Google Patents
配線部材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4920336B2 JP4920336B2 JP2006214621A JP2006214621A JP4920336B2 JP 4920336 B2 JP4920336 B2 JP 4920336B2 JP 2006214621 A JP2006214621 A JP 2006214621A JP 2006214621 A JP2006214621 A JP 2006214621A JP 4920336 B2 JP4920336 B2 JP 4920336B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- noise suppression
- wiring member
- copper foil
- insulating resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)
Description
しかし、これらの機器から放射されるノイズ、または機器内の導体を伝導するノイズがもたらす、自身または他の電子機器、部品の誤作動、人体に対する影響が問題となっている。これらノイズとしては、MPU、電子部品等が実装されたプリント配線板内の導体のインピーダンス不整合によるノイズ、導体間のクロストークによるノイズ、MPU等の半導体素子の同時スイッチングによる電源層とグランド層との層間の共振よって誘起されるノイズ等がある。
(1)銅箔からなる電源層およびグランド層の両面に、銅箔よりも抵抗率が大きい金属からなる金属膜を形成したプリント配線基板(特許文献1)。
(2)銅箔からなる電源層およびグランド層の両面に、導電性物質を含む、プリント配線基板面に対して垂直方向の異方導電性を有する膜を形成したプリント配線基板(特許文献2)。
(b)連続シート状の銅箔上に樹脂組成物を塗布して、絶縁性樹脂層を形成する工程。
(c)絶縁性樹脂層上に金属材料または導電性セラミックスを物理的に蒸着させてノイズ抑制層を形成し、連続シート状の配線部材を得る工程。
(e)連続シート状の配線部材を裁断する工程。
(a)連続シート状の銅箔上に接着促進剤を塗布して、接着促進層を形成する工程。
(b)接着促進層上に樹脂組成物を塗布して、絶縁性樹脂層を形成する工程。
(c)絶縁性樹脂層上に金属材料または導電性セラミックスを物理的に蒸着させてノイズ抑制層を形成し、連続シート状の配線部材を得る工程。
(e)連続シート状の配線部材を裁断する工程。
(d)(c)工程と(e)工程との間に、ノイズ抑制層を所望のパターンに加工する工程。
(f)(e)工程の後に、ノイズ抑制層を所望のパターンに加工する工程。
(c)工程においては、窒素、炭素、ケイ素、ホウ素、リンおよび硫黄からなる群から選ばれる1種以上の元素を含むガスの存在下で、絶縁性樹脂層上に金属材料または導電性セラミックスを物理的に蒸着させることが好ましい。
(b)工程は、複数回繰り返してもよい。
図1は、本発明の製造方法によって製造される配線部材の一例を示す断面図である。配線部材10は、銅箔11と、銅箔11上に設けられた絶縁性樹脂層12と、絶縁性樹脂層12の表面に形成されたノイズ抑制層13とを有するものである。
銅箔11としては、電解銅箔、圧延銅箔等が挙げられる。
通常、銅箔の表面は、絶縁性樹脂層12との接着性をよくするために、表面に微細な銅粒を付着させる等により粗面化処理されている。一方、本発明においては、ノイズ抑制層13側の銅箔11の表面は、表面粗さRz が2μm以下である平滑面とされていてもよい。平滑面の表面粗さRz が2μm以下であれば、絶縁性樹脂層12を薄く形成しても、絶縁性樹脂層12に銅箔11の表面の凹凸によるピンホール等の欠陥が発生しにくくなり、銅箔11とノイズ抑制層13との短絡が抑えられ、充分なノイズ抑制効果が得られる。表面粗さRz は、JIS B 0601−1994に規定される十点平均粗さRz である。
銅箔11の厚さは、3〜50μmが好ましい。
銅箔11は、絶縁性樹脂層12が形成されていない面に、他の銅箔、樹脂フィルム等からなる保護層あるいは補強層を有していてもよい。
絶縁性樹脂層12は、樹脂組成物からなる層である。
樹脂組成物は、樹脂を主成分とする組成物である。該樹脂としては、プリント配線基板の製造の際の加熱に耐え、かつプリント配線基板に要求される耐熱性、耐湿性を有するものが好ましく、また、誘電率、誘電正接等、プリント配線基板の設計に必要とされる特性値が既知であるのものが好ましい。該樹脂としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリ四フッ化エチレン、ポリフェニレンエーテル等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂の量は、樹脂組成物100質量%のうち、20〜80質量%が好ましい。
硬化促進剤としては、3級アミン、イミダゾール系硬化促進剤、尿素系硬化促進剤等が挙げられる。
芳香族ポリアミド樹脂としては、芳香族ジアミンとジカルボン酸との縮重合により合成されるものが挙げられる。芳香族ジアミンとしては、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、m−キシレンジアミン、3,3’−オキシジアニリン等が挙げられる。ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸等のジカルボン酸が挙げられる。
弾性樹脂としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム等が挙げられる。絶縁性樹脂層12の耐熱性を確保するために、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴムを併用してもよい。ニトリルゴムとしては、CTBN(カルボキシ基末端ブタジエンニトリルゴム)が好ましい。
絶縁性樹脂層12は、ノイズ抑制層13を後述の不均質な薄膜とするために、比較的表面粗さが大きく、かつ弾性率が低いことが好ましい。
ノイズ抑制層13は、金属材料または導電性セラミックスを含む、厚さ5〜200nmの薄膜である。
ノイズ抑制層13の厚さが5nm以上であれば、充分なノイズ抑制効果が得られる。一方、ノイズ抑制層13の厚さが200nmを超えると、後述のマイクロクラスターが成長し、金属材料等からなる均質な薄膜が形成され、表面抵抗が小さくなって、金属反射が強まり、ノイズ抑制効果も小さくなる。
ノイズ抑制層13の厚さは、ノイズ抑制層の膜厚方向断面の高分解能透過型電子顕微鏡像をもとにして、5箇所のノイズ抑制層の厚さを電子顕微鏡像上で測定し、平均することにより求める。
不均質な薄膜であることは、ノイズ抑制層13の表面抵抗の実測値から換算した体積抵抗率R1 (Ω・cm)と金属材料(または導電性セラミックス)の体積抵抗率R0 (Ω・cm)(文献値)との関係から確認できる。すなわち、体積抵抗率R1 と体積抵抗率R0 とが、0.5≦logR1 −logR0 ≦3を満足する場合に、優れたノイズ抑制効果が発揮される。
石英ガラス上に金等を蒸着して形成した、2本の薄膜金属電極(長さ10mm、幅5mm、電極間距離10mm)を用い、該電極上に被測定物を置き、被測定物上に、大きさ10mm×20mmを50gの荷重で押し付け、1mA以下の測定電流で電極間の抵抗を測定する。この値を持って表面抵抗とする。
銅箔11と絶縁性樹脂層12との密着性を向上させるために、銅箔11と絶縁性樹脂層12との間に接着促進層15が設けられていることが好ましい。
接着促進層15は、銅箔11上に接着促進剤を塗布することにより形成される層である。接着促進剤としては、シラン系カップリング剤、またはチタネート系カップリング剤が挙げられる。
配線部材10は、図4の工程図に示すように、下記(a)〜(f)工程を経て製造される。
(a)必要に応じて、連続シート状の銅箔11上に接着促進剤を塗布して、接着促進層15を形成する工程。
(b)銅箔11または接着促進層15上に樹脂組成物を塗布して、絶縁性樹脂層12を形成する工程。
(c)絶縁性樹脂層12上に金属材料または導電性セラミックスを物理的に蒸着させてノイズ抑制層13を形成し、連続シート状の配線部材10を得る工程。
(d)必要に応じて、(c)工程と(e)工程との間に、必要に応じて、ノイズ抑制層13を所望のパターンに加工する工程。
(e)連続シート状の配線部材10を裁断する工程。
(f)必要に応じて、(e)工程の後に、ノイズ抑制層13を所望のパターンに加工する工程。
銅箔11としては、連続シート状のものを用いる。連続シート状の銅箔11を用いることで、以降の工程でのハンドリングが容易となり、生産効率が高まるほか、打痕傷等の不具合を減らすことができる。特に、(c)工程では、バッチ式の真空操作が必要となるため、効率よく真空チャンバーに収納できる巻物状の形状が好ましい。
塗布方法としては、ロールコート法、スプレーコート法、浸漬法等が挙げられる。
絶縁性樹脂層12は、樹脂組成物を溶剤に溶解または分散させたワニスを銅箔11または接着促進層15上に塗布し、乾燥させることにより形成される。また、ピンホール対策のため、該ワニスの塗布および乾燥を2回以上に分けて行い、2層以上の絶縁性樹脂層を形成してもよい。ワニスは、各層が同じ種類のワニスであってもよく、各層ごとに違う種類であってもよい。
必要に応じて、樹脂組成物の塗布後に、樹脂組成物を充分にレベリングさせ、ピンホールの発生を極力抑えてから、加熱またはエネルギー線の照射により、樹脂組成物を硬化させてもよい。硬化された樹脂組成物の状態は、B−ステージ(半硬化状態)であってもよく、C−ステージ(硬化状態)であってもよい。
絶縁性樹脂層12上に金属材料または導電性セラミックスを非常に薄く物理的に蒸着させることにより、マイクロクラスターからなる不均質な薄膜が形成される。
物理的蒸着法は、真空にした容器の中でターゲット(金属材料または導電性セラミックス)を何らかの方法で気化させ、気化した金属材料等を近傍に置いた基材(絶縁性樹脂層12)上に堆積させる方法である。ターゲットの気化方法の違いで、蒸発系とスパッタリング系とに分けられる。蒸発系としては、EB蒸着法、イオンプレーティング法等が挙げられる。スパッタリング系としては、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、対向ターゲット型マグネトロンスパッタリング法、イオン注入法等が挙げられる。
イオンプレーティング法によれば、アルゴンガスおよび蒸発粒子のイオンは加速されて基材に衝突するため、EB蒸着法よりエネルギーが大きく、粒子エネルギーは1KeVほどになり、付着力の強いノイズ抑制層13を得ることはできる。しかし、ドロップレットと呼んでいるミクロサイズの粒子の付着を避けることができず、放電が停止してしまうおそれがある。
マグネトロンスパッタリング法のうち、対向ターゲット型マグネトロンスパッタリング法は、対向するターゲット間でプラズマを発生させ、磁界によりプラズマを封じ込め、対向するターゲット間の外に基材を置き、プラズマダメージを受けることなく基材上に金属材料等を堆積させる方法である。そのため、基材上の金属材料等を再スパッタリングすることがない、成長速度がさらに速い、スパッタリングされた金属原子が衝突緩和することがない、といった特徴をし、ターゲット組成物と同じ組成を有する緻密なマイクロクラスターを形成できる。
物理的蒸着法においては、反応性ガスとして窒素、炭素、ケイ素、ホウ素、リンおよび硫黄からなる群から選ばれる1種以上の元素を含むガスを用いてもよい。
ノイズ抑制層13は、例えば図5に示すように、所望のパターンに加工されていてもよく、スルーホール等のアンチビアが形成されていてもよい。図5において、白い部分が加工されたノイズ抑制層13であり、黒い部分が表面に露出した絶縁性樹脂層12である。
ノイズ抑制層13の加工は、加工効率の点から、(c)工程と(e)工程との間に(すなわち、(d)工程にて)行うことが好ましい。なお、プリント配線基板の設計に応じて、ノイズ抑制層のパターンの異なる複数種類の配線部材を用意する場合、すなわち配線部材が少量多品種となり、多数の加工機にてノイズ抑制層を加工する場合は、(e)工程の後に(すなわち、(f)工程にて)行ってもよい。
レーザーアブレーション法において用いるレーザーの波長は、レーザーの種類(炭酸ガス、YAG、エキシマ等)、ノイズ抑制層13の特性等に合わせ、適宜選択する。また、レーザーアブレーションまでのエネルギーを供給することなく、焦点をずらすあるいはエネルギーを弱めることは、絶縁性樹脂層12のダメージを避ける上で重要であり、対象エリアを瞬間的に加熱し、絶縁性樹脂層12を融解させることにより、ノイズ抑制層13のマイクロクラスターを活性化させ、凝集させることによって、隣接するマイクロクラスター間を完全に絶縁化できる。レーザーアブレーションに用いる装置としては、レーザー食刻装置、あるいはハロゲンランプ等を用いた集光加熱型の装置等を用いることができる。
裁断装置としては、公知の裁断装置を用いればよい。
本発明の製造方法によって製造された配線部材は、プリント配線基板に用いる。配線部材における銅箔は、プリント配線基板においては、信号配線層、電源層またはグランド層である。ノイズ抑制効果を充分に発揮させるためには、配線部材における銅箔は、電源層またはグランド層であることが好ましく、電源層であることがより好ましい。また、ノイズ抑制効果を充分に発揮させるためには、電源層とグランド層との間にノイズ抑制層が配置されていることが好ましい。
配線部材10と他の銅箔との間に、エポキシ樹脂等をガラス繊維等に含浸させてなるプリプレグを挟んで硬化させ、配線部材10の銅箔11を電源層23、他方の銅箔をグランド層22とする。
ついで、フォトリソグラフィー法等により、配線部材10の銅箔11に、所望の形状(2分割パターン)となるようにエッチングを施す。この際、絶縁性樹脂層12がエッチング液に対し耐性を有し、また絶縁性樹脂層12にはピンホール等がないことから、ノイズ抑制層13はエッチングにてダメージを受けずに存在する。電源層23とグランド層22をコアに、その両外面に銅箔をプリプレグで張り合わせ信号配線層21とする。
(株)日立製作所製、透過型電子顕微鏡H9000NARを用いてノイズ抑制層の断面を観察し、5箇所のノイズ抑制層の厚さを測定し、平均した。
グランド層と電源層とからなる2層基板を作製し、電源層の両末端に、電源層とグランド層に繋がるSMAコネクタを搭載し、該コネクタに接続されたネットワークアナライザー(アンリツ社製、37247D)を用いてSパラメーター法によるS21(透過減衰量、単位:dB)を測定し、S21パラメータの共振状態を確認した。ノイズ抑制効果がある場合は、共振周波数における減衰量が大きくなり、減衰量と周波数を示すグラフは滑らかになる。
一方の表面(平滑面)の表面粗さRz が0.4μmであり、他方の粗面化された表面の表面粗さRz が5.3μmである、厚さ35μm、幅500mm、長さ500mの連続シート状電解銅箔の平滑面上に、1質量%の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン溶液をスプレーコーターを用いて30m/分のライン速度で塗布し、引き続き100℃の乾燥炉内を通して巻き取り、銅箔上に接着促進層が形成された積層体(A)を得た。
積層体(A)を5m/分のライン速度で繰り出し、接着促進層上に乾燥後の厚さが3μmとなるようにグラビアコーターを用いて該樹脂組成物のワニスを塗布し、塗膜を形成した。該塗膜を1分間風乾した後、170℃の加熱炉に5分間通して硬化させ、再度巻き取り、接着促進層上に絶縁性樹脂層が形成された積層体(B)を得た。
該配線部材と厚さ35μmの銅箔とを厚さ0.2mmのプリプレグを介して一体化し、2層基板を作製した。該2層基板から74mm×160mmのサンプルを切り出し、電源層のサイズが68mm×160mmとなるようにエッチングした。該サンプルについて、Sパラメーター法によるS21を測定した。結果を図7に示す。
一方の表面(平滑面)の表面粗さRz が0.8μmであり、他方の粗面化された表面の表面粗さRz が5.3μmである、厚さ18μm、幅400mm、長さ350mの連続シート状の電解銅箔の平滑面上に、1質量%の3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン溶液をロールコーターを用いて20m/分のライン速度で塗布し、引き続き90℃の乾燥炉内を通して巻き取り、銅箔上に接着促進層が形成された積層体(A)を得た。
積層体(A)を10m/分のライン速度で繰り出し、接着促進層の上に乾燥後の厚さが2μmとなるようにグラビアコーターを用いて樹脂組成物のワニス(1)を塗布し、塗膜を形成した。該塗膜を1分間風乾した後、160℃で3分間加熱して硬化させ、接着促進層上に絶縁性樹脂層(1)が形成された積層体(B−1)を得た。
積層体(B−1)を10m/分のライン速度で繰り出し、絶縁性樹脂層(1)の上に乾燥後の厚さが2μmとなるようにグラビアコーターを用いて樹脂組成物のワニス(2)を塗布し、塗膜を形成した。該塗膜を1分間風乾した後、170℃で3分間加熱して硬化させ、絶縁性樹脂層(1)上に絶縁性樹脂層(2)が形成された積層体(B−2)を得た。
該配線部材を用いて、実施例1と同様にして2層基板を作製した。該2層基板から74mm×160mmのサンプルを切り出し、電源層のサイズが56mm×160mmとなるようにエッチングした。該サンプルについて、Sパラメーター法によるS21を測定した。結果を図8に示す。
一方の表面の表面粗さRz が3.8μmであり、他方の粗面化された表面の表面粗さRz が5.3μmである、厚さ35μm、幅300mm、長さ500mの連続シート状電解銅箔の粗面化された面上に、接着促進層を設けることなく、厚さ25μmの絶縁性樹脂層を形成した以外は、実施例1と同様にして連続シート状の配線部材を得た。
実施例1と同様に裁断し、300mm×300mmの枚葉シート状の配線部材を得た。ビーム直径0.5mmのハロゲンランプ集光加熱装置を用い、加熱ヘッドを走査し、ノイズ抑制層の所望エリアを瞬時に加熱してマイクロクラスターを凝集させ、絶縁性パターンを形成した。絶縁性樹脂層にダメージのない、多層回路基板内の電源層となる配線部材を得た。
該配線部材を用いて、実施例1と同様にして2層基板を作製した。該2層基板から74mm×160mmのサンプルを切り出し、電源層のサイズが38mm×160mmとなるようにエッチングした。該サンプルについて、Sパラメーター法によるS21を測定した。結果を図9に示す。
ノイズ抑制層を形成しない以外は、実施例1〜3と同様にして配線部材を得た。前記配線部材を用いて、実施例1〜3と同様にして2層基板およびサンプルを作製し、サンプルについてSパラメーター法によるS21を測定した。結果を図7〜9に示す。
11 銅箔
12 絶縁性樹脂層
13 ノイズ抑制層
15 接着促進層
Claims (7)
- 銅箔と、金属材料または導電性セラミックスを含む複数のマイクロクラスターの集合体であり、マイクロクラスター間に欠陥がある不均質な膜である厚さ5〜200nmのノイズ抑制層と、前記銅箔と前記ノイズ抑制層との間に設けられた絶縁性樹脂層とを有する配線部材の製造方法であって、
下記(b)工程、(c)工程および(e)工程を有する、配線部材の製造方法。
(b)連続シート状の銅箔上に樹脂組成物を塗布して、絶縁性樹脂層を形成する工程。
(c)絶縁性樹脂層上に金属材料または導電性セラミックスを物理的に蒸着させてノイズ抑制層を形成し、連続シート状の配線部材を得る工程。
(e)連続シート状の配線部材を裁断する工程。 - 銅箔と、金属材料または導電性セラミックスを含む複数のマイクロクラスターの集合体であり、マイクロクラスター間に欠陥がある不均質な膜である厚さ5〜200nmのノイズ抑制層と、前記銅箔と前記ノイズ抑制層との間に設けられた絶縁性樹脂層と、前記銅箔と前記絶縁性樹脂層との間に設けられた接着促進層とを有する配線部材の製造方法であって、
下記(a)工程、(b)工程、(c)工程および(e)工程を有する、配線部材の製造方法。
(a)連続シート状の銅箔上に接着促進剤を塗布して、接着促進層を形成する工程。
(b)接着促進層上に樹脂組成物を塗布して、絶縁性樹脂層を形成する工程。
(c)絶縁性樹脂層上に金属材料または導電性セラミックスを物理的に蒸着させてノイズ抑制層を形成し、連続シート状の配線部材を得る工程。
(e)連続シート状の配線部材を裁断する工程。 - さらに、下記(d)工程を有する、請求項1または2に記載の配線部材の製造方法。
(d)(c)工程と(e)工程との間に、ノイズ抑制層を所望のパターンに加工する工程。 - さらに、下記(f)工程を有する、請求項1または2に記載の配線部材の製造方法。
(f)(e)工程の後に、ノイズ抑制層を所望のパターンに加工する工程。 - レーザーアブレーション法によってノイズ抑制層を所望のパターンに加工する、請求項3または4に記載の配線部材の製造方法。
- (c)工程において、窒素、炭素、ケイ素、ホウ素、リンおよび硫黄からなる群から選ばれる1種以上の元素を含むガスの存在下で、絶縁性樹脂層上に金属材料または導電性セラミックスを物理的に蒸着させる、請求項1〜5のいずれかに記載の配線部材の製造方法。
- (b)工程を複数回繰り返す、請求項1〜6のいずれかに記載の配線部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006214621A JP4920336B2 (ja) | 2006-08-07 | 2006-08-07 | 配線部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006214621A JP4920336B2 (ja) | 2006-08-07 | 2006-08-07 | 配線部材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008041947A JP2008041947A (ja) | 2008-02-21 |
JP4920336B2 true JP4920336B2 (ja) | 2012-04-18 |
Family
ID=39176632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006214621A Expired - Fee Related JP4920336B2 (ja) | 2006-08-07 | 2006-08-07 | 配線部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4920336B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5275149B2 (ja) * | 2009-06-22 | 2013-08-28 | 電気化学工業株式会社 | 積層材、それを用いた配線基板及びそれらの製造方法 |
JP6732194B2 (ja) * | 2016-06-10 | 2020-07-29 | 日本新工芯技株式会社 | 再生シリコン部材の製造方法 |
Family Cites Families (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02131935A (ja) * | 1988-11-14 | 1990-05-21 | Mitsui Toatsu Chem Inc | フレキシブル銅張り基板 |
JPH04186698A (ja) * | 1990-11-16 | 1992-07-03 | Sumitomo Chem Co Ltd | 金属ベースプリント基板の製造方法 |
JPH07326861A (ja) * | 1994-05-31 | 1995-12-12 | Japan Energy Corp | 銅箔表面処理剤 |
JP2991136B2 (ja) * | 1996-12-02 | 1999-12-20 | 日本電気株式会社 | 多層プリント基板及びその製造方法 |
JP3055488B2 (ja) * | 1997-03-03 | 2000-06-26 | 日本電気株式会社 | 多層プリント基板及びその製造方法 |
JP2910726B2 (ja) * | 1997-04-23 | 1999-06-23 | 日本電気株式会社 | 多層プリント配線板およびその製造方法 |
JP3342479B2 (ja) * | 2000-04-14 | 2002-11-11 | 福田金属箔粉工業株式会社 | 銅箔の表面処理方法 |
JP2002151885A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-05-24 | Nippon Sheet Glass Co Ltd | 電波吸収性パネルおよびその製造方法 |
JP2003092475A (ja) * | 2001-09-19 | 2003-03-28 | Nec Tokin Corp | プラスチック積層プリント基板 |
JP2003168862A (ja) * | 2001-12-03 | 2003-06-13 | Fujikura Ltd | 銅張積層板、フレキシブルプリント回路及びこれらの製造方法 |
JP4337313B2 (ja) * | 2002-07-30 | 2009-09-30 | パナソニック電工株式会社 | 回路板の製造方法 |
JP4417062B2 (ja) * | 2003-08-15 | 2010-02-17 | 信越ポリマー株式会社 | 電磁波ノイズ抑制体及び電磁波ノイズ制御電子機器 |
JP4152856B2 (ja) * | 2003-03-25 | 2008-09-17 | 信越ポリマー株式会社 | 電磁波吸収体及び電磁波ノイズ制御電子機器 |
JP4173424B2 (ja) * | 2003-06-18 | 2008-10-29 | 信越ポリマー株式会社 | 電磁波吸収シート、電子機器および電磁波吸収シートの製造方法 |
JP4515342B2 (ja) * | 2005-03-14 | 2010-07-28 | 信越ポリマー株式会社 | 多層回路基板 |
-
2006
- 2006-08-07 JP JP2006214621A patent/JP4920336B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008041947A (ja) | 2008-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2222144B1 (en) | Noise suppressing structure and printed wiring board | |
JP5081831B2 (ja) | 配線部材およびその製造方法 | |
JP5138185B2 (ja) | プリント配線基板 | |
TWI699459B (zh) | 表面處理銅箔及使用其之積層板、附載體銅箔、印刷配線板、電子機器、以及印刷配線板之製造方法 | |
JP5380355B2 (ja) | プリント配線板およびその製造方法 | |
JPWO2016174970A1 (ja) | 表面処理銅箔及びその製造方法、プリント配線板用銅張積層板、並びにプリント配線板 | |
JP2008162245A (ja) | メッキ法2層銅ポリイミド積層フィルムおよびその製造方法 | |
JP4192946B2 (ja) | コンデンサを内蔵した多層配線板用材料、多層配線板用基板および多層配線板とこれらの製造方法 | |
JP4920336B2 (ja) | 配線部材の製造方法 | |
JP5925981B1 (ja) | 表面処理銅箔及びその製造方法、プリント配線板用銅張積層板、並びにプリント配線板 | |
WO2007105555A1 (ja) | ノイズ抑制構造体、多層プリント回路基板およびその製造方法 | |
JP5869496B2 (ja) | 電磁波ノイズ抑制体、その使用方法及び電子機器 | |
JP2011091082A (ja) | プリント配線板の製造方法 | |
JP3556178B2 (ja) | フレキシブル銅張板及びその製造方法 | |
JP2010153534A (ja) | カバーレイフィルム、その製造方法およびフレキシブルプリント配線板 | |
JP2018176565A (ja) | 金属化フィルムの製造方法 | |
JP2011143718A (ja) | 複合シート | |
JP2006007519A (ja) | 回路パターンを有する複合フィルム及びその製造方法 | |
JP2006297628A (ja) | プリント配線基板用樹脂付き金属箔およびプリント配線基板 | |
JP2017030350A (ja) | 離型フィルム付銅箔および離型フィルム付銅箔の製造方法 | |
JP2025043544A (ja) | 積層体及びその製造方法 | |
KR20180111660A (ko) | 이형층 부착 동박, 적층체, 프린트 배선판의 제조 방법 및 전자기기의 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090210 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110525 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111011 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111027 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120124 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120201 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4920336 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150210 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |