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JP6742587B2 - ねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せ - Google Patents

ねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せ Download PDF

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JP6742587B2 JP2015251310A JP2015251310A JP6742587B2 JP 6742587 B2 JP6742587 B2 JP 6742587B2 JP 2015251310 A JP2015251310 A JP 2015251310A JP 2015251310 A JP2015251310 A JP 2015251310A JP 6742587 B2 JP6742587 B2 JP 6742587B2
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Description

本発明は、ドライバービットの先端部の構造を改良することにより、このドライバービットに適用するねじのねじ頭部に設けたビット嵌合溝に対し、容易かつ迅速に嵌合装着することができると共に、ねじ締め作業に際して、ドライバービット先端部におけるねじ保持機能を確実に発揮すると共にカムアウト現象を有効に防止し、作業能率を著しく向上することができるねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せに関するものである。
本出願人は、先に、先端部においてほぼ垂直な端縁部を形成した複数の扁平刃部を備え、これらの扁平刃部の先端中心部を円錐状の突起部として構成し、前記いずれかの扁平刃部に対しビット軸方向に扁平刃部を切除すると共に、その扁平刃部の切除部分のほぼ延長上において連続するシャフト部分に所要長さの案内通路としての長溝を刻設し、前記長溝内に前記ねじ頭部のビット嵌合溝に対し弾力的に当接し、前記ビット嵌合溝に嵌入する扁平刃部との相互作用によって、ねじ保持機能を有する弾性片を挿入配置した構成からなるねじ保持形ドライバービットを開発し、特許を取得した(特許文献1参照)。
すなわち、前記特許文献1に記載のねじ保持形ドライバービットは、ドライバービットの扁平刃部に対しビット軸方向に扁平刃部を切除して所要長さの長溝を刻設し、この長溝内にねじ保持機能を有する弾性片を挿入配置するという、比較的簡単な構成であるため、製造並びにメンテナンスが容易であり、しかもねじに保持に際しては、ドライバービットの先端部における扁平刃部を嵌合させることにより、前記弾性片の圧接弾力のみを利用するため、従来のような磁石や空気などによる吸引力の併用を全く必要とすることなく、確実かつ安定したねじ保持機能を発揮させることができるというものである。
また、前記特許文献1においては、前述した構成からなるねじ保持形ドライバービットとこれに適合するねじの実施例として、ねじ頭部のビット嵌合溝として、変形六角穴(ヘクサロビュラー等)を設けたねじと、このねじのビット嵌合溝と適合するように変形六角形の角部を備えた構成からなるものも提案されている。そこで、この種のねじ保持形ドライバービットにおいては、変形六角形の角部のいずれかの角部に対し、ビット軸方向に角部を切除すると共に、その角部の切除された切除部分のほぼ延長上において連続するシャフト部分に所要長さの長溝を刻設し、前記長溝内に前記ねじ頭部のビット嵌合溝に対し弾力的に当接し、前記ビット嵌合溝に嵌入する変形六角形の角部との相互作用によってねじ保持機能を有する弾性片挿入配置した構成としたものも提案されている。
また、従来において、前記特許文献1に記載の変形六角穴(ヘクサロビュラー等)を設けたねじのように、ねじ頭部において等角度間隔で外周側へ突き出す3つ以上の凹陥状のリセスが設けられたねじと、このねじのリセスに適合する嵌合凸部からなるトルク伝達部を有するねじ締付工具とにより、ねじ締付工具がリセスから抜け出すカムアウトが生じ難くなるねじ締付構造が提案されている(特許文献2参照)。
しかるに、前記特許文献2に記載のねじ締付構造は、ねじ締付工具の嵌合凸部のトルク伝達部の外周側端部が、ねじのリセスのトルク伝達部の側壁面に当接させられ、その当接部である着力点Qを介して締付力がねじに伝達され、前記着力点Qを含むリセスの中心線O1と直角なリセスの断面形状または端面形状において、前記着力点Qにおけるリセスの側壁に垂直な面直角力Fの方向が、中心線O1を中心とする着力点Qの接線方向から傾斜する角度を駆動角θとした時、駆動角θは切線方向よりも外側向きを正としてθ≦0°とするものであり、特にθ<0°の場合には、嵌合凸部がリセスに対して食い付くようになり、カムアウトが一層適切に抑制されて前記効果が顕著となるとされている。
さらに、従来において、ねじ頭部において、ヘクサロビュラーの挿入口を有するねじと、そのねじに使用するための工具とによるねじ締めシステムであって、特に工具とヘクサロビュラーねじとの間に十分な嵌合とフィットを実現するシステムが提案されている(特許文献3参照)。
すなわち、前記特許文献3に記載のねじ締めシステムは、(1)頭部の上部表面にヘクサロビュラーの挿入口と、ねじの軸と平行あるいはほぼ平行なねじ頭部の下方へ延びるヘクサロビュラーの平面の上部周壁を有するねじと、それに対応する工具と、(2)上部周壁の下縁に対して、下方かつ内部へと延びて傾斜する移行表面と、傾斜する移行表面の下縁から下方へと延びる先細りの中央凹部とから成る、ねじを締めるためのシステムであり、(3)ねじの頭部は、上部係合面ならびに下部係合面となる中心部を有する工具に係合される寸法を有しており、(4)上部係合面は、ねじ軸に対して工具が係合される角度であって、ねじの上部周壁よりもやや鋭い角度で、下方へと先細りに成っており、(5)下部係合面となる中心部は、先細り中央凹部の表面との間に「締まり嵌め」が実現されるよう、そして傾斜する移行表面との間に係合がないよう、ねじの中央凹部と同じ角度で、下方へと先細りとした構成からなるものである。
従って、前記特許文献3に記載のねじ締めシステムによれば、工具の中心部とねじの頭部の先細部である中央凹部との間に圧迫による接触を形成することにより、ねじが脱落せずに、工具にとどまることを可能にすることが記載されている。
特許第4280457号公報 特許第5238076号公報 特許第5133979号公報
前述した本出願人の先願に係る特許文献1に記載のねじ保持形ドライバービット及びねじとの組合せによれば、従来において困難とされた十字溝からなるビット嵌合部以外の多角形状からなるビット嵌合部を有するねじに対する適用を可能としているが、前記多角形状からなるビット嵌合部を有するねじを使用する場合において、ドライバービットのシャフト先端部に設けるねじ保持機能を有する弾性片の構成配置において、その先端部をねじ頭部に設けたビット嵌合部に当接する際に、前記前記弾性片の変位に基づいてその先端がビット嵌合溝の開口縁部の周辺に圧接して、ねじ頭部表面に不測の損傷を与える難点があり、またこれを防止するために前記弾性片の変位量を少なくする場合には、弾性片のねじ保持機能を発生する弾力性を低下させる等の難点がある。
また、前記特許文献2に記載のねじ締付構造においては、ねじ締付工具およびねじの基本構造は従来の軌条構成として、前記ねじ締付工具における嵌合凸部のトルク伝達部の外周側端部が、前記ねじに対するリセスのトルク伝達部の側壁面に当接する際に、その当接部である着力点Qを介して締付トルクがねじに伝達される場合に、その着力点Qにおけるリセスの線O1と直角なそのリセスの断面形状または端面形状において、その着力点におけるリセスの側壁に垂直な面直角力Fの駆動角θを、所定の角度に設定するものであり、前記角度設定に適合するように前記ねじ締付工具および前記ねじを製造することは、精密かつ煩雑な設計および製作を必要とし、またその使用に際しても前記当接部において異物等が侵入すれば、所要の目的を達成することが困難になり、適正なねじの締付け作業ができなくなる等の難点がある。
さらに、前記特許文献3に記載のねじ締めシステムにおいては、ねじの頭部にヘクサロビュラーの上部係合面を有するねじと、このねじに対応する工具とからなり、前記ねじはその上部係合面より下方へ傾斜して延びる移行表面を介して先細りの中央凹部を形成し、前記工具はこれに対応する中心部を設けると共に、前記ねじの中央凹部の表面との間に「締まり嵌め」が実現される先細りに形成するものであり、前記ねじの先細りの中央凹部との前記工具の先細り中心部に対する製造に際しては、前記と同様に、精密かつ煩雑な設計および製作を必要とし、またその使用に際しても前記嵌合部において異物等が侵入すれば、所要の目的を達成することが困難になり、適正なねじの締付け作業ができなくなる等の難点がある。
そこで、本発明者は、前述した従来のねじとそれに適用する工具すなわちドライバービットとの組合せに関する難点を解消すべく鋭意研究並びに検討を重ねた結果、ねじ頭部の頂面に円形外周部に対しそれぞれ等角度間隔で離間してそれぞれ延出するように6つのトルク伝達溝を形成したビット嵌合部を設けたねじと、前記ねじのビット嵌合部に適合する6つの嵌合凸部からなるトルク伝達部を外周面に形成したシャフト先端部を有するドライバービットとの組合せにおいて、前記ねじのビット嵌合部には、前記6つのトルク伝達溝の全開口縁部に沿って外方に所要幅で拡張しかつねじ軸の中心部に指向して下方へ傾斜する案内開口部を形成すると共に、前記ドライバービットのシャフト先端部には、前記ねじのビット嵌合部に適合するように形成したトルク伝達部のいずれか一つの嵌合凸部をその先端からビット軸方向に沿って部分的に切除して切欠部を形成する。次いで、前記ドライバービットのシャフト先端部の最先端部分を露呈させた状態で、前記切欠部を形成したシャフト先端部の外周を囲繞するように保護スリーブを装着し、前記保護スリーブで囲繞したシャフト先端部の切欠部に対して、シャフトの半径方向および周方向に弾性変位し得る弾性ピンを挿入し、前記保護スリーブより露呈した弾性ピンの先端部分を前記切欠部の先端より若干後方に位置させると共に、前記シャフトの外周面より半径方向外方に若干変位するように配置した構成とする。そして、前記ドライバービットのシャフト先端部における嵌合凸部を、前記ねじのビット嵌合部に当接する際に、前記嵌合凸部の一部に設けた前記弾性ピンの先端部分が、前記ビット嵌合部に形成した前記案内開口部にそれぞれシャフトの半径方向および周方向に弾性変位しながら当接すると共に、順次ビット嵌合部のトルク伝達溝内においてシャフトの半径方向外方および周方向に対してそれぞれ圧接するように嵌入して、ねじ保持機能を発生することができるねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せの開発に成功した。
すなわち、前記構成からなるねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せによれば、比較的簡単な設計並びに構成にして、製造も容易かつ低コストに製造することができ、しかもこの種の特殊なビット嵌合溝を備えたねじに対するドライバービットの結合に際して、ねじ頭部に損傷等を生ずることなく円滑かつ効率的に達成し、しかも確実にして強固なねじ保持機能を十分に発揮させることができることを突き止めた。
また、前記構成からなるねじ保持形ドライバービットとねじとの組合せにおいては、前記ドライバービットのシャフト先端部に設ける弾性ピンは、高度の引張強度を有する断面円形のピアノ線材を使用すると共にその先端縁を適宜面取り処理したものを使用することにより、前記ねじのビット嵌合部に形成した前記案内開口部に対する前記弾性ピンの先端端部がシャフトの半径方向および周方向に弾性変位しながら当接することができ、しかもビット嵌合部のトルク伝達溝内においてシャフトの半径方向外方および周方向に対してそれぞれ圧接するように嵌入して、円滑かつ確実なねじ保持機能を発揮すると共に、ねじ保持形ドライバービットとねじとの結合を迅速に達成することができる。
さらに、前記構成からなるねじ保持形ドライバービットとねじとの組合せとしては、例えば現在大量に市販されているビット嵌合部のトルク伝達溝をヘクサロビュラー形状としたねじおよびこのねじに対応するドライバービットに応用すれば、前述した全ての作用および効果を有効に発揮させることができる。
従って、本発明の目的は、ねじ頭部の頂面に円形外周部に対しそれぞれ等角度間隔で離間してそれぞれ延出するように6つのトルク伝達溝を形成したビット嵌合部を設けたねじと、前記ねじのビット嵌合部に適合する6つの嵌合凸部からなるトルク伝達部を外周面に形成したシャフト先端部を有するドライバービットとの組合せにおいて、前記ねじ頭部に設けたビット嵌合溝に対し容易かつ円滑に嵌合装着することができると共に、ドライバービットの先端部におけるねじ保持機能を確実に発揮させることができるねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せを提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明の請求項1に記載のねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せは、ねじ頭部(30a)の頂面において、円形外周部に対しそれぞれ等角度間隔で離間してそれぞれ延出するように6つのトルク伝達溝(34)を形成したビット嵌合部(32)を設けたねじ(30)と、前記ねじのビット嵌合部(32)に適合する6つの嵌合凸部(12)からなるトルク伝達部(14)を外周面に形成したシャフト先端部(16)を有するドライバービット(10)との組合せからなり、
前記ねじ(30)のビット嵌合部(32)には、前記6つのトルク伝達溝(34)の全開口縁部(34a)に沿って外方に所要幅で拡張しかつねじ軸の中心部に指向して下方へ傾斜する案内開口部(36)を形成すると共に、前記ドライバービット(10)のシャフト先端部(16)には、前記ねじのビット嵌合部(32)に適合するように形成したトルク伝達部(14)のいずれか一つの嵌合凸部(12)をその先端からビット軸方向に沿って部分的に切除して切欠部(18)を形成し、前記ドライバービット(10)のシャフト先端部(16)の最先端部分(16a)を露呈させた状態で、前記切欠部(18)を形成したシャフト先端部(16)の外周を囲繞するように保護スリーブ(20)を装着した構成とし
前記保護スリーブ(20)で囲繞したシャフト先端部(16)の前記切欠部(18)に対して、シャフトの半径方向および周方向に弾性変位し得る弾性ピン(22)を挿入し、前記保護スリーブ(20)より露呈した弾性ピン(22)の先端部分(22a)を前記切欠部(18)の先端より若干後方に位置させると共に、前記シャフトの外周面より半径方向外方に若干変位するように配置
前記ドライバービット(10)のシャフト先端部(16)における嵌合凸部(12)を、前記ねじ(30)のビット嵌合部(32)に当接する際に、前記嵌合凸部(12)の一部に設けた前記弾性ピン(22)の先端部分(22a)が、前記ビット嵌合部(32)に形成した前記案内開口部(36)それぞれシャフトの半径方向および周方向に弾性変位しながら当接すると共に、順次ビット嵌合部(32)のトルク伝達溝(34)内においてシャフトの半径方向外方および周方向に対してそれぞれ圧接するように嵌入して、ねじ保持機能を発生するように構成したことを特徴とする。
本発明の請求項1記載のねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せによれば、比較的簡単な設計並びに構成にして、製造も容易かつ低コストに製造することができ、しかもこの種の特殊なビット嵌合溝を備えたねじに対するドライバービットの結合に際して、ねじ頭部に損傷等を生ずることなく円滑かつ効率的に達成し、しかも確実にして強固なねじ保持機能を十分に発揮させることができ、ねじ締め作業の作業効率を著しく向上することができる。
すなわち、本発明の請求項1に記載のねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せにおいては、ドライバービットのシャフト先端部に設ける弾性ピンとして、例えば高度の引張強度を有する断面円形のピアノ線材を使用すると共にその先端縁を適宜面取り処理したものを適用することにより、保護スリーブで囲繞したシャフト先端部の前記切欠部に対して、シャフトの半径方向および周方向に弾性変位し得るように挿入することができると共に、ビット嵌合部のトルク伝達溝内においてシャフトの半径方向外方および周方向に対してそれぞれ圧接するように嵌入して、ねじ保持機能を確実かつ有効に発生させることができるものであります
従って、前記構成からなる本発明のねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せとしては例えば現在大量に市販されているビット嵌合部のトルク伝達溝をヘクサロビュラー形状としたねじおよびこのねじに対応するドライバービットに応用することにより、前述した全ての作用および効果を有効に発揮させることができる。
本発明に係るねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せの実施例を示す概略斜視図である。 図1に示す本発明に係るねじ保持形ドライバービットの先端部の要部平面図である。 図2に示すドライバービットのA−A線要部断面図である。 図1に示す本発明に係るねじ保持形ドライバービットに対応するねじのねじ頭部の平面図である。 図4に示すねじのB−B線断面図である。 図1に示す本発明に係るねじ保持形ドライバービットとねじとの結合を開始する状態を示す要部断面図である。 図6に示す本発明に係るねじ保持形ドライバービットとねじとの結合状態を示す要部断面図である。
次に、本発明に係るねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せの実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は、本発明に係るねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せの典型的な一実施例を示す概略斜視図である。すなわち、図1は、本発明に係るねじ保持形ドライバービット10と、このドライバービット10に適用するねじ30のそれぞれ要部を示す概略斜視図であり、図2および図3は、図1に示すねじ保持形ドライバービット10の詳細な構成を示す要部平面図およびその断面図であり、図4および図5は、図1に示すねじ30の詳細な構成を示すねじ頭部の平面図およびその断面図である。
そこで、図1ないし図3において、本発明に係るねじ保持形ドライバービット10は、後述するねじ30のビット嵌合部32に適合する複数の嵌合凸部12からなるトルク伝達部14を外周面に形成したシャフト先端部16を有する構成からなる。なお、図示例においては、6つの嵌合凸部12を有するヘクサロビュラー形状からなるトルク伝達部14を有するねじ保持形ドライバービット10を示すものである。
このシャフト先端部16において、前記ねじ30のビット嵌合部32に適合するように形成したトルク伝達部14のいずれか一つの嵌合凸部12をその先端からビット軸方向に沿って部分的に切除して切欠部18を形成する。そして、前記シャフト先端部16の最先端部分16aは、適宜露呈させた状態で、前記切除部分18を形成したシャフト先端部16の外周を囲繞するように保護スリーブ20を装着し、さらに前記保護スリーブ20で囲繞したシャフト先端部16の前記切欠部18に対して、シャフトの半径方向および周方向に弾性変位し得るように弾性ピン22を挿入配置する。従って、この場合、前記弾性ピン22としては、例えば高度の引張強度を有する断面円形のピアノ線材を使用すると共にその先端縁を適宜面取り処理したものを適用することができる。
また、前記保護スリーブ20より露呈する弾性ピン22の先端22aは、前記切欠部18の先端より若干後方に位置させると共に、前記シャフトの外周面より半径方向外方に若干変位するように位置決めする。
このように構成されたねじ保持形ドライバービット10に対し、図1および図4、図5において、本発明に係るねじ30は、ねじ頭部30aの頂面において、円形外周部に対しそれぞれ等角度間隔で離間してそれぞれ半径方向外方に延出するように複数のトルク伝達溝34を形成したビット嵌合部32を設けた構成からなる。なお、図示例においては、6つのトルク伝達溝34を有するヘクサロビュラー形状からなるビット嵌合部32を有するねじ30を示すものである。
そして、前記ねじ30のビット嵌合部32には、前記複数のトルク伝達溝34の全開口縁部34aに沿って外方に所要幅で拡張しかつねじ軸の中心部に指向して下方へ傾斜する案内開口部36を形成した構成からなる。
なお、前記構成からなるねじ保持形ドライバービット10およびねじ30においては、相互に結合を行うねじ保持形ドライバービット10のシャフト先端部16における先端の中央部と、ねじ30のビット嵌合部32における中央の底面部との構成を、それぞれ図1ないし図5に示すように構成することにより、ねじ締め作業においての結合操作を、容易にして適正かつ迅速に行うことができる。
すなわち、前記ねじ保持形ドライバービット10においては、シャフト先端部16のトルク伝達部14を形成する各嵌合凸部12の内接円に対応する円筒部の周縁より、シャフト先端部16の中心部に指向して先細りとなる凹湾曲状に突出し、その先端を円錐状に突出形成した先端突起部24として構成する。
これに対して、前記ねじ30においては、ビット嵌合部32の各トルク伝達溝34の内接円に対応する円筒部の周縁より、ビット嵌合部32の中心部に指向して先細りとなる凸湾曲状の凹部に形成し、その中央部を円錐状の凹部に形成した中央底面部38として構成する。
従って、前述した構成からなるねじ保持形ドライバービット10は、前述した構成からなるねじ30を使用して、ねじ締め作業を行う際には、図6に示すように、前記ねじ保持形ドライバービット10のシャフト先端部16の先端を、前記ねじ30のビット嵌合部32に対向させることができる。すなわち、この場合、前記ねじ保持形ドライバービット10のシャフト先端部16に形成したトルク伝達部14の各嵌合凸部12を、前記ねじ30のビット嵌合部32に形成した各トルク伝達溝34に、相互に対向させることができる。
この場合、前記シャフト先端部16に設けた弾性ピン22の先端部分22aは、当初において前記ねじ30のねじ頭部30aの表面には接触することはなく、前記ねじ保持形ドライバービット10のシャフト先端部16における各嵌合凸部12が、前記ねじ30のビット嵌合部32における各トルク伝達溝34に、相互に嵌合することにより、図6に示すように、前記弾性ピン22の先端部分22aが、前記ねじ30のビット嵌合部32に設けた案内開口部36に当接することになる。
このようにして、前記弾性ピン22の先端部分22aが、前記ねじ30の案内開口部36に当接した状態で、前記ねじ保持形ドライバービット10シャフト先端部16を前記ねじ30のビット嵌合部32に対して挿入すれば、前記弾性ピン22はその先端部分22aが案内開口部36の傾斜面に沿って半径方向外方および周方向への弾力性を保持しながら円滑に移動し、図7に示すように、前記ねじ30のビット嵌合部32におけるいずれかのトルク伝達溝34内に確実に嵌入することができる。すなわち、前記ドライバービット10のシャフト先端部16における嵌合凸部12が、前記ねじ30のビット嵌合部32に当接する際に、前記嵌合凸部12の一部に設けた前記弾性ピン22の先端部分22aが、前記ビット嵌合部32に形成した前記案内開口部36にそれぞれシャフトの半径方向および周方向に弾性変位しながら当接すると共に、順次ビット嵌合部32のトルク伝達溝34内においてシャフトの半径方向外方および周方向に対してそれぞれ圧接するように嵌入し、円滑にして確実なねじ保持機能を発生するように構成される。
従って、前記構成からなる本発明に係るねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せによれば、比較的簡単な設計並びに構成にして、製造も容易かつ低コストに製造することができ、しかもこの種の特殊なビット嵌合溝を備えたねじに対するドライバービットの結合に際して、ねじ頭部に損傷等を生ずることなく円滑かつ効率的に達成し、しかも確実にして強固なねじ保持機能を十分に発揮させることができ、この種のねじ締め作業における作業能率を著しく向上することができる。
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明に係るねじ保持形ドライバービットとしては、前述した実施例に限定されることなく、例えば5つまたは3つの嵌合凸部からなるトルク伝達部14を有するねじ保持形ドライバービットとして構成することもできる。また、前記ねじ保持形ドライバービットに適用するねじとしても、前述した実施例に限定されることなく、例えば5つまたは3つのトルク伝達溝からなるビット嵌合部を有するねじとして構成することもできる。その他、ねじ保持形ドライバービットおよびねじとしての各種部品の形状や構成配置等において、本発明の精神を逸脱しない範囲内において、種々の設計変更等を行うことができることは勿論である。
10 ドライバービット
12 嵌合凸部
14 トルク伝達部
16 シャフト先端部
16a 最先端部分
18 切欠部
20 保護スリーブ
22 弾性ピン
22a 先端部分
24 先端突起部
30 ねじ
30a ねじ頭部
32 ビット嵌合部
34 トルク伝達溝
34a 開口縁部
36 案内開口部
38 中央底面部


Claims (1)

  1. ねじ頭部(30a)の頂面において、円形外周部に対しそれぞれ等角度間隔で離間してそれぞれ延出するように6つのトルク伝達溝(34)を形成したビット嵌合部(32)を設けたねじ(30)と、前記ねじのビット嵌合部(32)に適合する6つの嵌合凸部(12)からなるトルク伝達部(14)を外周面に形成したシャフト先端部(16)を有するドライバービット(10)との組合せからなり、
    前記ねじ(30)のビット嵌合部(32)には、前記6つのトルク伝達溝(34)の全開口縁部(34a)に沿って外方に所要幅で拡張しかつねじ軸の中心部に指向して下方へ傾斜する案内開口部(36)を形成すると共に、前記ドライバービット(10)のシャフト先端部(16)には、前記ねじのビット嵌合部(32)に適合するように形成したトルク伝達部(14)のいずれか一つの嵌合凸部(12)をその先端からビット軸方向に沿って部分的に切除して切欠部(18)を形成し、前記ドライバービット(10)のシャフト先端部(16)の最先端部分(16a)を露呈させた状態で、前記切欠部(18)を形成したシャフト先端部(16)の外周を囲繞するように保護スリーブ(20)を装着した構成とし
    前記保護スリーブ(20)で囲繞したシャフト先端部(16)の前記切欠部(18)に対して、シャフトの半径方向および周方向に弾性変位し得る弾性ピン(22)を挿入し、前記保護スリーブ(20)より露呈した弾性ピン(22)の先端部分(22a)を前記切欠部(18)の先端より若干後方に位置させると共に、前記シャフトの外周面より半径方向外方に若干変位するように配置
    前記ドライバービット(10)のシャフト先端部(16)における嵌合凸部(12)を、前記ねじ(30)のビット嵌合部(32)に当接する際に、前記嵌合凸部(12)の一部に設けた前記弾性ピン(22)の先端部分(22a)が、前記ビット嵌合部(32)に形成した前記案内開口部(36)それぞれシャフトの半径方向および周方向に弾性変位しながら当接すると共に、順次ビット嵌合部(32)のトルク伝達溝(34)内においてシャフトの半径方向外方および周方向に対してそれぞれ圧接するように嵌入して、ねじ保持機能を発生するように構成したことを特徴とするねじ保持形ドライバービットおよびねじとの組合せ。
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