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JP6607463B2 - 希薄マグネシウム合金シートにおけるひずみ誘起時効強化 - Google Patents

希薄マグネシウム合金シートにおけるひずみ誘起時効強化 Download PDF

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JP6607463B2 JP2017549194A JP2017549194A JP6607463B2 JP 6607463 B2 JP6607463 B2 JP 6607463B2 JP 2017549194 A JP2017549194 A JP 2017549194A JP 2017549194 A JP2017549194 A JP 2017549194A JP 6607463 B2 JP6607463 B2 JP 6607463B2
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Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
[1]本発明は、一般には、ひずみ誘起時効プロセスを用いた希薄マグネシウム合金シートを強化する方法に関する。本発明は、少量の亜鉛及びカルシウム/希土類元素を含有する含有するマグネシウム合金から形成されるシートに特に適用することができ、本発明を例示的な用途に関連づけて以下に開示することは都合がよい。
[発明の背景]
[2]以下の本発明の背景の論考は、本発明の理解を容易にしようとするものである。しかし、本論考は、言及された任意の材料が、出願の優先日において発表されている、公知である又は一般常識の一部であることを認めるものでも承認するものでもないことが理解される。
[3]マグネシウム(Mg)は、最軽量の市販されている構造材料の1つである。Mgは、20℃において1.74g/cmの密度を有し、この特性が、マグネシウムを、自動車、航空機、航空宇宙、及び3C(コンピュータ、通信、及び家庭用電子製品)産業等の構造用途に対する有望な候補にしている。しかし、マグネシウム合金の室温成形性は一般に高くなく、これがその大規模な用途を制限している。
[4]合金化は、Mg合金の延性及び成形性を改善することができる。例えば、本出願人の同時係属中の仮特許出願は、マグネシウム‐亜鉛型の合金への少量のカルシウム又は希土類金属の添加が、これらの合金から形成されるシートの延性及び成形性を改善するマグネシウム‐亜鉛型の合金に関する。それにもかかわらず、少量の合金化元素の添加は、得られる合金シートを有効に強化しない。したがって、このタイプのマグネシウム合金から形成されるシートの強度をさらに増強することが望ましい。
[5]本発明者らは、高濃度の合金化元素、多くの場合10wt%付近又はより高いを用いて、高強度のマグネシウム合金が形成され得ることを報告しているいくつかの発表を承知している。これらの合金は、多量の亜鉛、又は1種又は複数のガドリニウム、イットリウム、ネオジム、及びセリウム等の希土類元素を含むことが多い。これらの合金化元素を含有させると、時効処理の後に多数の強化析出物の生成を通じてMg合金の析出硬化が生じ、そうしてこれらの濃厚なMg合金の強度が改善される。それに対して、希薄合金化組成物(<3wt%全体の合金化組成物)を有するマグネシウム合金は、同様の時効硬化応答を有するとは従来考えられていなかった。少量の合金化組成物は、必要な強化析出物を生じるには十分ではないと考えられる。したがって、このような希薄マグネシウム合金及びそれから作製されたシートは、何らかの顕著な時効硬化応答を有することは期待されていない。
[6]したがって、希薄マグネシウム合金から形成される高強度のマグネシウム合金シートを製造する方法を提供することが望ましい。
[発明の概要]
[7]本発明は、希薄マグネシウム合金シートを強化する方法に関する。希薄マグネシウム合金シートは、3wt%未満の合金化元素を含むマグネシウム合金から形成される1種又は複数のシートであると理解される。
[8]本発明は、
(A)(wt%):>0〜3.0のZn、>0〜1.5のCa、0〜1.0%のZr、0〜1.3の希土類元素又はその混合物、0〜0.3のSr、0〜0.7のAl、残部のMg及び他の不可避不純物から本質的になるマグネシウム合金を含む希薄マグネシウム合金シートを用意するステップであって、合金化元素の総重量%が3%未満である、ステップと、
(B)希薄マグネシウム合金シートを、引張塑性ひずみが0.5%を超えるが8%未満であるように塑性変形させて、予変形されたマグネシウム合金シートを形成するステップと、
(C)予変形されたマグネシウム合金シートを、80〜250℃の温度範囲で少なくとも1分間時効処理するステップと、
を含み、
それによって、強化マグネシウム合金シートを形成する、
希薄マグネシウム合金シートを強化する方法を提供する。
[9]少量の亜鉛及びカルシウム/希土類元素を含有する含有する合金から形成されるマグネシウム合金シートは、優れた延性を有するにもかかわらず、その強度は一般に高くなく、これらは有効に時効強化されない。本発明者らは、これらの希薄マグネシウム合金シートの強度、さらに特に降伏強度は、形成された合金シートに少量の塑性変形を導入し、続いて時効処理を行うことによって改善され(すなわち、増加し)、多くの場合は大幅に改善され得ることを見出した。したがって、本発明のひずみ誘起時効強化現象は、高度の延性及び成形性を有するこれらのマグネシウム合金シートを強化し、これらの合金シートがより商業的な価値を有することを可能にするための有効な手段を提供する。
[10]塑性変形、続いて時効処理が行われる二重の処理レジームによる強度の増加は、%増加又はMPa増加で測定することができる。全体的な降伏応力は、処理方法よりも多くの要因に依存し、シート形成プロセス、圧延条件、そのプロセスのアニール温度等の要因、及びそのマグネシウム合金シートの特性及び微細構造に影響を与える他の要因に依存するものと理解される。しかしながら、上記の考慮事項が一定の場合、本発明の処理プロセスの強度増加又は強化率は、以下の通り定量化することができる。

式中、Y.S.は降伏強度を意味する。
[11]いくつかの実施形態において、希薄マグネシウム合金シート(すなわち、成形後アニールされたままの)(OMA)に対する強化マグネシウム合金シート(SMA)の強化率又は強度増加(すなわち、100×(YSSMA−YSOMA/YSOMA)は、少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%である。好ましくは、希薄マグネシウム合金シートに対する強化マグネシウム合金シートの強度増加は、20%と150%との間、より好ましくは20%と130%との間である。20%と100%との間、さらに特に50%を超える強度増加は、希薄Mg合金シートに対しては極めて予想外の結果であると理解される。
[12]MPaでは、希薄マグネシウム合金シートに対する強化希薄マグネシウム合金シートの強度増加(すなわち、SMAの降伏強度−OMAの降伏強度)は、好ましくは少なくとも10MPa、より好ましくは少なくとも20MPa、さらに好ましくは少なくとも33MPaである。いくつかの実施形態において、希薄マグネシウム合金シートに対する強化マグネシウム合金シートの強度増加は、33MPaと139MPaとの間、好ましくは35MPaと135MPaとの間である。
[13]強化マグネシウム合金シートの強度は、塑性変形(又は予変形)ステップ及び時効処理ステップの二重の処理レジームから生じたものである。これらのステップのパラメーター及び条件は、得られる強化マグネシウム合金シートの強度を最適化するために好ましくは制御される。
[14]本発明において、少量の塑性ひずみが、希薄マグネシウム合金シートの強度の大幅な改善を生じさせるために使用される。例えば、塑性変形からの引張塑性ひずみは、0.5%を超えるが8%未満であろう。好ましい実施形態において、引張塑性ひずみは、0.5〜6%、好ましくは0.7〜5%、より好ましくは1〜4%の範囲で制御される。
[15]さらに、時効処理は80〜250℃の温度範囲を少なくとも1分間実施するであろう。好ましい実施形態において、時効処理の温度範囲は、100と250℃との間、好ましくは100と200℃との間である。同様に、いくつかの実施形態において、時効処理は、24時間以下、好ましくは最大12時間である。さらに、いくつかの実施形態において、時効処理は、少なくとも5分間であることが好ましい。例えば、いくつかの実施形態において時効処理は、5分間と12時間との間である。
[16]塑性変形及び時効処理ステップは、任意の適切な装置及び/又は器具を用いて行うことができる。いくつかの実施形態において、塑性変形は、引張延伸又は冷間圧延のうちの少なくとも一方によって実現される。しかし、曲げ及び成形等の他の塑性変形技術を使用してもよいものと理解される。上記引張延伸は、好ましくは室温で行われる。さらに、このステップに冷間圧延が使用される場合、冷間圧延に起因するマグネシウム合金シートの減厚は、20%を超えず、好ましくは15%を超えず、及びより好ましくは10%を超えない。同様に、いくつかの実施形態において、時効処理は、空気中又は油中、好ましくは油浴中で行われる。しかし、同じ処理を提供するために、他の器具も同様に使用することができるものと理解される。
[17]希薄マグネシウム合金シートのマグネシウム合金の希薄合金化組成物は、本発明の重要な要素である。最も一般的な組成の構成において、マグネシウム合金は、(wt%):>0〜3.0のZn、>0〜1.5のCa、0〜1.0のZr、0〜1.3の希土類元素又はその混合物、0〜0.3のSr、0〜0.7のAl、残部のMg及び他の不可避不純物から本質的になり、合金化元素の総重量%は3%未満である。いくつかの実施形態において、マグネシウム合金は、0.1〜3.0wt%Zn、好ましくは0.5〜2.0wt%Znを含む。いくつかの実施形態において、マグネシウム合金は、0.05〜1.5wt%Ca、好ましくは0.1〜1.0wt%Caを含む。
[18]合金組成物に応じて、ある量の希土類元素が存在してもよい。最も一般的な形態では、マグネシウム合金は、(wt%):0〜1.3の希土類元素又はその混合物を含むが、いくつかの形態では、希土類元素又はその混合物は、0.05wt%と1.3wt%との間を含んでもよい。マグネシウム合金の中の希土類元素又はその混合物は(適用できる場合は)、ランタニド系列又は/及びイットリウムの希土類元素を含んでもよい。本明細書の目的では、ランタニド元素は、57(ランタン)から71(ルテチウム)まで増加して含まれる原子番号を有する元素の群を含む。このような元素は、該系列におけるより軽い元素がランタンと化学的に類似しているのでランタニドと称される。厳密に言えばランタンは、3族元素であり、イオンのLa3+は、f電子を有さない。しかし、本明細書の目的では、ランタンは、ランタニド系列の希土類元素の1つとして包含されるものと理解されるであろう。したがって、ランタニド系列の希土類元素は、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びルテチウムを含む。本発明の目的では、イットリウムも「希土類元素」という用語に包含されるであろう。いくつかの実施形態において、希土類成分はガドリニウム(Gd)を含む。他の実施形態において、希土類成分は、ガドリニウム(Gd)及びランタン(La)の混合物を含む。他の実施形態において、希土類成分は、ガドリニウム及びイットリウムの混合物を含む。ランタニド系列又はイットリウムの希土類元素を含む実施形態の利点は、その比較的高いマグネシウムへの溶解度である。
[19]いくつかの実施形態において、マグネシウム合金シートのマグネシウム合金は、(wt%):Zn:>0〜3.0、Ca:>0〜1.5、Zr:0〜1.0、Gd:0〜1.0、好ましくは0.05〜1.0、Sr:0〜0.3、La:0〜0.3、Al:0〜0.7、並びに残部のMg及び他の不可避不純物から本質的になり、合金化元素の総重量%は3%未満である。
[20]好ましい実施形態において、マグネシウム合金は、(wt%):Zn:0.1〜2.0、Ca:0.3〜1.0、Zr:0.2〜0.7、Gd:0.1〜0.5、Sr:0〜0.2、La:0〜0.2、Al:0〜0.5、並びに残部のMg及び他の不可避不純物から本質的になり、合金化元素の総重量%は3%未満である。
[21]本発明は、高度に成形可能なマグネシウム希薄シート合金の強化に対して適用することができるが、Mg‐(Zn)‐RE、Mg‐Zn‐(RE)‐Ca‐Zr及びMg‐Ca‐Zn‐(Zr)組成物から作製される押出マグネシウム製品にも適用することができる。したがって、いくつかの実施形態において、マグネシウム合金シートに使用される特定のマグネシウム合金は、次の3種の一般的な希薄マグネシウム型の合金組成物に分類することができる。
グループ1:Mg‐(Zn)‐RE型の合金、
グループ2:Mg‐Zn‐(RE)‐Ca‐(Zr)型の合金、及び
グループ3:Mg‐Ca‐Zn‐(Zr)型の合金
グループ1:Mg‐(Zn)‐RE系
[22]グループ1の合金系において、Mg合金シートは、0%を超え3.0%未満である亜鉛、0.05%を超え1.0%未満である希土類元素又はその混合物、0%を超え1.0%未満であるカルシウム、0%を超え0.3%以下のストロンチウム並びに残部のMg、及び他の不可避不純物を含む。希土類元素又はその混合物は、上で論じた希土類元素又は希土類元素の混合物を含むことができる。しかし、好ましい実施形態において、RE内容物は、0.05%〜1.0%のGd及び0%を超え0.3%までのランタン(La)を含む。いくつかの実施形態において、グループ1のMg合金は、0.5%を超えるが2.0%未満のZn、0.05%〜1.0%のGd、0.05%〜1.0%のCa、0%を超え0.3%までのストロンチウム(Sr)、0%を超え0.3%までのランタン(La)並びに残部のMg、及び他の不可避不純物を含む。
グループ2:Mg‐Zn‐(RE)‐Ca‐(Zr)型の合金:
[23]グループ2の合金系において、Mg合金は、0.5%を超えるが2.0%未満のZn、0.05%〜1.0%のCa、0%〜1.0%のGd、0.1%〜1.0%のZr、0%〜0.3%のストロンチウム(Sr)、0%〜0.3%のランタン(La)並びに残部のMg、及び他の不可避不純物を含む。加えて、好ましくは、Znの量は、0.5%〜2.0%の範囲である。さらに、Caの量は、好ましくは、0.1%を超え1.0%未満である。加えて、0.05%を超え0.7%未満のGdを含有することが好ましい。さらに、Zrの量は、好ましくは、0.2%を超え0.7%未満である。加えて、Srの量は、好ましくは0.2%未満である。さらに、Laの含有量は、0.2%未満であることが好ましい。
グループ3:Mg‐Ca‐Zn‐(Zr)型の合金。
[24]グループ3の合金系において、Mg合金は、0.5%を超えるが1.5%未満のCa、0.1%〜0.8%のZn、0%〜1.0%のGd、0%〜0.7%のAl、0%〜0.3%のSr、0〜1.0%のZr、並びに残部のMg、及び他の不可避不純物を含む。加えて、Caの含有量は、0.6%〜1.0%の範囲であることが好ましい。さらに、Znの量は、好ましくは、0.3%を超え0.5%未満である。加えて、Gdの量は、好ましくは0.05%を超え、好ましくは0.1%を超え0.5%未満である。さらに、Alの量は、好ましくは0.1%を超え、より好ましくは0.2%を超え0.5%未満である。加えて、Srの量は、好ましくは0.2%未満である。さらに、Zrの量は、好ましくは0.2%を超え0.7%未満である。
[25]本希薄マグネシウム合金シートは、希薄合金化内容物を有するマグネシウム合金である。したがって、合金化元素の総量は3%未満である。さらなる合金化添加物は、それが変形の間に亀裂のための核形成部位として作用することがある第2の相の粒子の形成を引き起こすので、Mg展伸用合金の成形性に対して有害である可能性があるものと理解される。
[26]希薄マグネシウム合金シートは、マグネシウム型の展伸用合金から好ましくは形成される。実施形態において、マグネシウム型の合金は、Mg‐1Zn‐0.4Gd‐0.2Ca、Mg‐1.3Gd、Mg‐1Zn‐0.5Ca、Mg‐2Zn‐0.4Gd‐0.2Ca、Mg‐2Zn‐0.5Ca、Mg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.1Sr‐0.5Zr、Mg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.4Gd‐0.5Zr、Mg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.1Sr‐0.4Gd‐0.5Zr、Mg‐2Zn‐0.5Ca‐0.5Zrのうちの1つから選択される。好ましい実施形態において、マグネシウム型の合金は、Mg‐2Zn‐0.5Ca、Mg‐2Zn‐0.5Ca‐0.5Zr又はMg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.1Sr‐0.4Gd‐0.5Zrのうちの1つから選択される。
[27]マンガン(Mn)はまた、鉄の含有量を最小限に抑え、耐食性をさらに向上させるために、Zr不含有及びZr含有合金の両者に添加することができる。存在する場合、Mn量は、好ましくは0.05%を超え0.7%未満、より好ましくは0.1%を超え0.5%未満である。
[28]マグネシウム型の合金は、好ましくは最小量の付随的不純物を含む。いくつかの実施形態において、マグネシウム型の合金は、0.5重量%未満未満、より好ましくは0.2重量%未満の付随的不純物を含む。付随的不純物は、Li、Be、Ca、Sr、Ba、Sc、Ti、Hf、Mn、Fe、Cu、Ag、Ni、Cd、Al、Si、Ge、Sn、及びThを単独で、又は組合せて様々な量で含んでよい。
[29]強化処理に使用される希薄マグネシウム型の合金シートは、マグネシウムシート製作のための多くの公知の製造方法の任意の1つを用いて製造し、生産し又は製作することができる。いくつかの実施形態において、希薄マグネシウム型の合金シート製品は、
上記マグネシウム型の合金からマグネシウム合金溶融物を用意するステップと、
上記マグネシウム合金溶融物を所定の厚さに従ってスラブ又はストリップに鋳造するステップと、
鋳造スラブ又はストリップを均質化又は予熱するステップと、
引き続いて、上記均質化又は予熱したスラブ又はストリップの上記厚さを減少させるために、上記均質化又は予熱したスラブ又はストリップを適切な温度で熱間圧延して、所定の厚さの合金シート製品を製造するステップと、
上記合金シート製品を適切な温度である時間アニールするステップと、
を用いて製作される。
[30]マグネシウム合金溶融物は、任意の適切な方法を用いて製造することができる。多くの実施形態において、個々の元素を混合し、炉内、例えば高周波誘導溶融炉において、軟鋼るつぼ等の適切な容器中で、この合金の実施形態に対する液相温度を超える温度まで溶融した。いくつかの実施形態において、該溶融物は、アルゴン雰囲気下で約760℃まで加熱される。
[31]鋳造ステップは、任意の適切な鋳造プロセスを含むことができる。例えば、鋳造ステップは、インゴット又はビレットを鋳造することを含んでいてもよい。他の実施形態において、鋳造ステップは、シート又はストリップに鋳造することを含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、鋳造は、マグネシウム合金溶融物を直接チル(DC)鋳造機、砂型鋳造機、又は金型鋳造機のうちの1つに流し込むことを含む。例えば、鋳造ステップは、予熱後に引き続いて押出されて、スラブ又はストリップを形成するDC鋳造ビレットを用いることを含んでいてもよい。他の実施形態において、鋳造ステップは、マグネシウム合金溶融物を双ロール鋳造機のロール間に供給して、ストリップを作り出すことを含む。
[32]鋳造スラブ又はストリップの均質化又は予熱は、好ましくは300〜420℃の間の温度で起こる。実際の均質化温度は、合金組成物に左右される。いくつかの実施形態において、鋳造スラブ又はストリップの均質化又は予熱の後に、急冷(quenching)、好ましくは水急冷(water quenching)が続く。鋳造スラブ又はストリップの均質化又は予熱は、好ましくは約0.25〜24時間の間行われる。
[33]均質化したスラブ又はストリップは、好ましくは5mm厚さのストリップに機械加工され、次いで熱間圧延される。熱間圧延は、好ましくは300〜550℃、より好ましくは350〜500℃の温度範囲で行われる。熱間圧延は、典型的には、60〜95%、好ましくは70〜90%の総減厚を生じさせる。
[34]いくつかの実施形態において、熱間圧延は、複数の圧延パスを用いて行われ、ここで、各圧延パスの後、シートは次の圧延の前に350〜500℃の範囲の温度で再加熱される。シートは、約5〜20分間、好ましくは5〜10分間、好ましくは再加熱される。1パス当たりの減厚は、好ましくは約20%である。したがって、1パス当たりの減厚は約20%であるので、総減厚は約80%であり得る。
[35]最終圧延の後、シートは、静的再結晶を介して蓄積されたひずみを除去するために、最終アニール処理を受ける。アニール温度は、合金の組成物に対して1時間の標準的な期間で得られたアニール曲線の変曲点から好ましくは±50℃である。さらに、上記合金シート製品をアニールする期間は、好ましくは約1分間〜24時間である。
[36]本発明を、付随の図面を参照して説明するが、図面は、本発明の特に好ましい実施形態を例示している。
[001]図1は、実験的試験レジームを含む、発明によるマグネシウム展伸用合金を製作する方法を示すフローチャートである。 [002]図2は、アニールされたままの、T6(200℃、30分間の時効)及びT8(1.5%引張変形、続いて200℃、30分間の時効)処理された(a)Mg‐1Zn‐0.4Gd‐0.2Ca、(b)Mg‐1.3Gd、及び(c)Mg‐1Zn‐0.5Ca合金シートの引張曲線を提供する。 [003]図3は、アニールされたままの、T6(200℃、30分間の時効)及びT8(1.5%引張変形、続いて200℃、30分間の時効)処理された(a)Mg‐2Zn‐0.4Gd‐0.2Ca、及び(b)Mg‐2Zn‐0.5Ca合金シートの引張曲線を提供する。 [004]図4は、アニールされたままの、T6(200℃、30分間の時効)及びT8(2.5%引張変形、続いて200℃、30分間の時効)処理された(a)Mg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.1Sr‐0.5Zr、(b)Mg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.4Gd‐0.5Zr、及び(c)Mg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.1Sr‐0.4Gd‐0.5Zr合金シートの引張曲線を提供する。 [005]図5は、アニールされたままの及びT8(1.5%引張変形、続いて200℃、30分間の時効)処理されたMg‐2Zn‐0.5Ca‐0.5Zr合金シートの引張曲線を提供する。 [006]図6は、様々なアニール条件(a)350℃、10分間、(b)400℃、10分間、(c)450℃、5分間及び(d)500℃、3分間における、アニールされたままの及びT8(1.5%引張変形、続いて200℃、30分間の時効)処理されたMg‐2Zn‐0.4Gd‐0.2Caの引張曲線を提供する。 [007]図7は、アニールされたままの及び様々な時効条件(a)150℃、12時間、(b)150℃、24時間、(c)200℃、30分間、(d)200℃、60分間及び(d)200℃、120分間においてT8処理されたMg‐1Zn‐0.5Caの引張曲線を提供する。 [008]図8は、T8処理下のMg‐1Zn‐0.5Ca合金の引張曲線を提供する。予変形は、5%、8%及び10%の様々な減厚下、冷間圧延によって導入された。
[詳細な説明]
[37]本発明者らは、少量の亜鉛及びカルシウム/希土類元素を含有する含有する合金から形成される希薄マグネシウム合金シートの強度は、希薄マグネシウム合金シートに少量の塑性変形を導入し、続いて時効処理を行う強化方法を用いることによって改善され、時には大幅に改善され得ることを見出した。本発明のひずみ誘起時効強化現象の発見は、高度の延性及び成形性を有するこれらのマグネシウム合金シートを強化し、これらの合金シート商業的な価値を増加させるのに有効な手段を提供する。
[38]いずれか1つの理論に限定されるものではないが、本発明者らは、本発明の処理方法又はプロセスから得られる強化は、マグネシウム合金に対して公知の従来の時効硬化メカニズムと比較して異なる硬化のメカニズムを有するものと考える。従来技術において、Mg‐5Y‐2Nd‐2重希土類‐0.4Zr、wt.%(WE54)及びMg‐11Gd‐4.5Y‐1Nd‐1.5Zn‐0.5Zr、wt.%等の高合金濃度を有するMg合金の塑性変形は、より高密度の析出物から生じる析出硬化を起こすことが見出されてきた。しかし、希薄Mg合金シート(これは本発明の主題である)は、GPゾーン及び溶質原子による可動基底面転位の効果的なピン止めである可能性が高いメカニズムを用いて強化される。
[39]本発明は、高度に成形可能なマグネシウム希薄シート合金の強化するために適用することができるが、本発明は、Mg‐(Zn)‐RE、Mg‐Zn‐(RE)‐Ca‐(Zr)及びMg‐Ca‐Zn‐(Zr)組成物から作製される押出マグネシウム製品にも適用するこができる。例示的な希薄マグネシウム型の合金は、3種の一般的な合金系:Mg‐(Zn)‐RE系、Mg‐Zn‐(RE)‐Ca‐(Zr)系、及びMg‐Ca‐Zn‐(Zr)系に一般的に分類されることが見出されている。これらの系のそれぞれの合金シートを、引張塑性ひずみが、0.5%を超えるが8%未満であり、好ましくは1〜4%の範囲で制御されるであろう、室温における引張延伸又は冷間圧延等の塑性変形させることができ、冷間圧延の減厚は好ましくは10%を超えない。予変形されたマグネシウム合金シートは、続いて80〜250℃の温度範囲における時効処理を受け、時効時間は、好ましくは24時間以下である。20〜129%(33〜139MPa)の間の希薄マグネシウム合金シートの強度の改善は、以下の実施例に概要が述べられているように、本発明の方法の適用を通じて実証されている。
[40]図1は、本発明の方法に使用されるマグネシウム合金シートを製作する方法を示すフローチャートを図示する。図1に示すように、本明細書に記載の組成物による希薄マグネシウム型の合金が開始ステップ105において最初に用意される。
[41]溶融物の調製に続いて、ステップ110において、個々の合金は、適切な鋳造技術を用いて鋳造される。いくつかの実施形態において、鋳造ステップは、インゴット、ビレット、棒、角材又は他の成形体を鋳造することを含んでもよい。他の実施形態において、鋳造ステップは、シート又はストリップに鋳造することを含んでもよい。
[42]鋳造技術の例には、双ロール鋳造(TRC)、鋳造又はDC鋳造の2面上にチルプレートの有り又は無しによる砂型鋳造が含まれる。マグネシウム合金に適したいくつかの直接チル(DC)鋳造法及び装置は、当技術分野で公知であり、本発明のプロセス/方法に使用することができるものと理解される。ストリップ又はスラブは、引き続いて当技術分野で公知のマグネシウム合金に対して適した方法及び装置を用いて再度スラブ又はストリップに押出されたDC鋳造ビレットからも作製することができる。
[43]一実施形態において、合金は、アルゴン雰囲気下、約760℃において軟鋼るつぼを用いた高周波誘導溶融炉を用いて溶融され、鋳造された。鋼金型は、鋳造の前に約200℃に予熱された。得られた溶融物は、厚さ30mm x 幅55mm x 長さ120mmの適切なサイズのインゴットに注がれた。
[44]均質化又は予熱は、鋳造プロセスに伴う樹枝状晶間偏析及び組成上の差異を低減するために使用される。適した商業的な慣行は、通常5〜10℃の非平衡固相未満の温度を選択することである。マグネシウム、亜鉛及びカルシウムが合金の主要成分であると仮定すれば、合金組成に応じて300〜500℃の温度範囲である。均質化ステップに要する時間は、鋳造インゴット、ビレット、ストリップ又はスラブのサイズによって決まる。TRCストリップに対しては2〜4時間の時間で十分であり、一方、砂型鋳造スラブ又は直接チル鋳造スラブに対しては、最大24時間までが必要である。均質化処理の後に、急冷ステップ、典型的には水急冷ステップが続く。
[45]実験の目的で、均質化されたインゴットは、厚さ5mmのストリップに機械加工される。しかし、ストリップは、鋳造ステップにおいて上記で論じたように、いくつかの他の技術を用いて形成することができるものと理解される。
[46]均質化したインゴット、ストリップ又はスラブを、次いで、ステップ120において、適した温度で熱間圧延する。鋳造材料に応じて、異なる圧延ステップを使用してもよい。砂型鋳造、DC鋳造又は任意の他のタイプの鋳造によって製造された、25mmを超える厚さを有する合金スラブに対して、ブレークダウン圧延ステップを使用することができる。このステップの目的は、厚さを減少させることに加えて、鋳造組織を微細化し、除去することである。このステップの温度は、圧延施設において利用可能な炉に依存するが、通常350〜500℃の間の温度が使用される。TRCによって製造された合金ストリップに対して、ブレークダウン圧延ステップの必要がなく、250℃〜450℃の間の温度で圧延が行われる。熱間圧延には、ストリップがローラーの間を何度も通過することが含まれる。各圧延パスの後、次の圧延の前にシートを、典型的には350〜500℃の範囲の温度で約5〜10分間再加熱して、次のパスの前に温度を上昇させる。1パス当たり10又は20%のパーセント減厚を有する少数の冷間パスを、最終圧延又はサイジング操作として使用してもよい。ステップ125において、このプロセスは最終厚さ(設定誤差範囲内で)が得られるまで継続される。1パス当たりの減厚は約20%であり、総減厚は約85%であり得る。各圧延パスの後、シートは、次の圧延の前に350〜500℃の範囲の温度で約10分間再加熱された。いくつかの実施形態において、最終圧延として、さらなる冷間圧延を取り入れた。
[47]最終圧延の後、冷間圧延ステップ有り又は無しで、シートは、ステップ130において静的再結晶を介して蓄積されたひずみを除去するために、適切な温度及び時間においてアニール処理を受けた。アニールは、圧延によって著しくひずみ硬化されてきた合金に、延性を復活させることが意図されている熱処理プロセスである。アニール熱処理には3つのステージ‐回復、再結晶化及び粒子成長が存在する。回復の間に、導電率のような合金の物理的特性が回復され、一方、再結晶化の間、冷間加工された構造は、新規な一連のひずみを含まない粒子によって置き換えられる。再結晶化は、金属組織学的方法によって認識され、硬度又は強度の低下及び延性の増加によって確認され得る。新規なひずみを含まない粒子が、再結晶化に必要な温度を超えて加熱された場合、粒子成長が起こり、強度の大幅な低下がもたらされるので、回避されるべきである。再結晶化温度は、とりわけ、合金組成物、初期の粒子サイズ及び先行する変形に依存し、したがって、一定の温度ではない。実用的な目的では、該温度は高度にひずみ硬化された(冷間加工された)合金が1時間内に完全に再結晶する温度として定義される。
[48]各合金に対する最適アニール温度及び条件は、合金を様々な温度に1時間曝露した後、硬度を測定し、再結晶化が終了し、粒子成長が開始する近似の温度を特定するためのアニール曲線を作ることによって特定される。この温度はまた、硬度‐アニール温度曲線の変曲点として特定してもよい。この技法は、最適温度を容易に及び合理的に正確に得ることを可能にする。
[49]その後、アニールされたストリップを、適した媒体、例えば水で急冷した。
[50]形成されたマグネシウム合金シートは、2ステップの強化プロセスを用いて強化される。
[51]第1に、形成されたマグネシウム合金シートを、室温における引張延伸又は冷間圧延プロセスを含む、予変形ステップ132を用いて塑性変形させる。いずれの場合も、適用される引張塑性ひずみは、0.5%を超えるが8%未満であろう。冷間圧延が使用される場合、厚さの変化(減少)は10%を超えないであろう。この塑性変形は、予変形されたマグネシウム合金シートを形成する。
[52]第2に、予変形された1つ又は複数のマグネシウム合金シートを、80〜250℃の範囲の温度で少なくとも1分間の時効処理135する。時効は、典型的には温度制御された環境で起こる。適切な環境には、炉又は油浴等の液体浴が含まれる。時効処理は、典型的には少なくとも1分間〜24時間かかるが、ほとんどの実施形態は、12時間以下である。
[53]一連の実験は、希薄マグネシウム合金シート製品として説明された合金の実施形態の基本特性(降伏強度を含めた強度)を試験するため、及び形成された希薄マグネシウム合金シート製品に関する本発明の方法の強化特性を立証するために行われた。
[54]本発明によるいくつかの合金組成物及びそれから形成されるシートを形成して、これらの実験において試験した。表1は、試験した希薄マグネシウム合金シート組成物のそれぞれの組成を要約している。
[55]合金組成物のそれぞれのシートを、上記の方法を用いて製造した。これらの実験において、個々の元素を混合し、アルゴン雰囲気下約760℃で、軟鋼るつぼを用いて、高周波誘導溶融炉で溶融した。合金溶融物を、約200℃に予熱された鋼金型に注いだ。均質化処理を、合金組成物に応じて300〜420℃の範囲の温度で実施した。均質化されたインゴットを、厚さ5mmのストリップに機械加工し、次いで、350〜500℃の範囲の温度で熱間圧延した。1パス当たりの減厚は約20%であり、総減厚は約85%であった。各圧延パスの後、次の圧延の前に、シートを350〜500℃の範囲の温度で約10分間再加熱した。任意選択で、冷間圧延を最終圧延として採用した。最終圧延の後、シートは(冷間圧延有り又は無しで)、静的再結晶を介して蓄積されたひずみを除去するために、アニール処理を受けた。
[56]アニールに続いて、各試料は、塑性変形(予変形ステップにおいて)、続いて時効処理が関与する本発明の方法による強化処理を受けた。予変形ステップは、室温における引張延伸によって又は冷間圧延によって行われた。時効処理は、油浴中で行われ、ここで、時効温度は、80℃〜250℃の間に設定され、時効時間は好ましくは12時間を超えなかった。
[57]最初に形成された希薄マグネシウム合金シート及び強化処理されたシート(すなわち時効を受けた予変形シート)の両者のひずみ誘起時効応答を、10−3/sのひずみ速度を有するInstron 4505引張試験を用いて測定した。各引張試料の厚さは約0.7〜1mmであり、標点距離は約10mmであった。
[58]3組の試料を試験用に製造した。
アニールされた(Oと命名した)、すなわち、アニール処理に続いて、最初に形成されたままの希薄マグネシウム合金シート。
アニールされ、時効を受けた(T6と命名した)、すなわち、アニール処理に続いて、次いで時効処理を用いて処理された、最初に形成されたままの希薄マグネシウム合金シート。この試料に対しては、予変形ステップは行われない。これらの試料は、予変形から分離して、希薄マグネシウム合金シートの時効の効果を定量化するための比較の目的に製造された。及び
アニールされ、ひずみ時効を受けた合金シート(T8と命名した)‐本発明による予変形ステップ及び時効処理に続く希薄マグネシウム合金シート。
[59]以下の実施例における表現を容易にするために、アニールされた、アニールされ時効を受けた、及びアニールされ、ひずみ時効を受けた合金シートを、それぞれ、O(アニールされた)、T6(アニールされ、時効を受けた)及びT8(アニールされ、ひずみ時効を受けた合金シート)と表す。
[60]対応する合金シートに対する、詳細な合金組成物、サーモメカニカルプロセスパラメーター、並びに時効及びひずみ時効プロセスを、それぞれ表1及び2に示す。
[61]
[62]
実施例1:Mg‐(Zn)‐RE及びMg‐Zn‐(RE)‐Ca‐Zr型の合金シートのひずみ誘起時効強化
[001]表2に示される、シート1〜8は、O、T6及びT8処理を受け、シート9は、O及びT8処理を受けた。これらの処理の結果を表3に要約する。さらに、アニールされたままの、T6(200℃、30分間の時効)及びT8(1.5%引張変形、続いて200℃、30分間の時効が行われた)処理された(a)Mg‐1Zn‐0.4Gd‐0.2Ca(シート1)、(b)Mg‐1.3Gd(シート2)、及び(c)Mg‐1Zn‐0.5Ca(シート3)合金シートの引張曲線を図2に示す。
[63]
[64]これらの結果から、Mg‐1Zn‐0.4Gd‐0.2Caで表されるMg‐Zn‐RE型の合金シート(シート1)試料に対して、時効処理(T6)は、強度の増加を少しももたらさなかったことが分かる。しかし、室温における1.5%引張塑性変形の誘起、続いて行われた時効処理(T8)は、55MPaの強度の増加を引き起こすことができ、増分は約61%であった。しかし、Mg‐1.3Gdで表されるMg‐RE二元合金シート(シート2)合金に対して、T6処理は、強度の改善を少しも付与せず、T8処理はまた、約38MPaの強度を増加させた(増分38%)。カルシウムが希土類元素を完全に置き換えた、すなわちMg‐1Zn‐0.5Ca(シート3)の場合、T6処理は、106MPaから125MPaに降伏強度を増加させた。一方、70MPaの強度増分の実質的な増加を引き起こしたT8処理は、降伏強度を106MPaから176MPaまで増加させた。この強度増分は、T6処理によってもたらされた強度増分よりはるかに大きい。
[65]全体的に見れば、本発明のT8処理(変形プラス時効)は、T6処理(時効単独)が時効硬化現象をもたらすかどうかにかかわらず、少量の亜鉛、カルシウム及び希土類元素ガドリニウムの添加により、強度の相当の増加を与えることができると結論づけることができる。
実施例2:ひずみ誘起時効強化現象への亜鉛含有量の影響
[66]表3に示されたMg‐2Zn‐0.4Gd‐0.2Ca(シート4)、及び(b)Mg‐2Zn‐0.5Ca(シート5)合金シートの結果は、試験した合金の亜鉛含有量は、ひずみ誘起時効強化の程度に決定的な影響を有することを示している。
[67]亜鉛含有量が1%から2%に増加し、ガドリニウム及びカルシウムの濃度が、それぞれ、0.4%及び0.2%に維持された場合、T8処理による強度の増分は、55MPaから67MPaに上昇した。確かに、亜鉛濃度が2%に増加した場合、たとえT6処理であっても、また23MPaの強度の増加をもたらした。
[68]さらに、亜鉛含有量が1%から2%に増加し、カルシウムの濃度が0.5%に維持された場合、T8処理は90MPaの強度の実質的な増加を引き起こし、これは、アニールされた状態の降伏強度に比較して85%の増分であった。
[69]上記のことは図3にも例示されており、図3は、アニールされたままの、T6(200℃、30分間の時効)及びT8(1.5%引張変形、続いて200℃、30分間の時効が行われた)処理された(a)Mg‐2Zn‐0.4Gd‐0.2Ca(シート4)、及び(b)Mg‐2Zn‐0.5Ca(シート5)合金シートの引張曲線を提供する。
実施例3:Mg‐Ca‐Zn‐(Zr)型の合金シートのひずみ誘起時効強化応答
[70]表3に示されたMg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.1Sr‐0.5Zr(シート6)、Mg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.4Gd‐0.5Zr(シート7)、及びMg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.1Sr‐0.4Gd‐0.5Zr(シート8)合金シートの結果は、Mg‐Ca‐Zn‐(Zr)型の合金シートのひずみ誘起時効強化応答を提供する。図4もMg‐Ca‐Zn‐(Zr)合金系のひずみ誘起時効強化応答を示す。
[71]結果は、T6処理は、Mg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.1Sr‐0.5Zr(シート6)、Mg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.4Gd‐0.5Zr(シート7)、及びMg‐0.8Ca‐0.4Zn‐0.1Sr‐0.4Gd‐0.5Zr(シート8)合金に対して、それぞれ42MPa、37MPa及び31MPaの強度増分を引き起こしたことを実証する。一方、T8処理は、それぞれ約88MPa、80MPa及び76MPaのより高い強度増分をもたらした。
実施例4:Mg‐Zn‐Ca‐Zr型の合金シートのひずみ誘起時効強化応答
[72]Mg‐Zn‐Ca‐Zr型の合金シートのひずみ誘起時効強化応答を、Mg‐2Zn‐0.5Ca‐0.5Zr(シート9)合金シート(表3)の結果により調べた。
[73]図5は、アニールされたままの及びT8(1.5%引張変形に続いてが行われた200℃30分間の時効)処理されたMg‐2Zn‐0.5Ca‐0.5Zr(シート9)合金シートの引張曲線を提供する。これらの曲線は、Mg‐2Zn‐0.5Caへの0.5%Zrの添加は、粒子サイズを効果的に微細化し、それによって、アニールされた状態の強度はそれ相応に増加され得たことを実証する。アニールされたままのMg‐2Zn‐0.5Ca‐0.5Zrの降伏強度は約182MPaであり、T8処理されたものの降伏強度は、約234MPaに達し、これは、報告されたすべての希薄Mg‐Zn型のシート組成物中で最も高かった。
実施例5:ひずみ誘起時効強化応答へのアニールパラメーターの影響
[74]ひずみ時効特性へのアニールパラメーターの影響を調べるために、Mg‐2Zn‐0.4Gd‐0.2Ca合金シート(シート10)を使用した。以下のアニールパラメーターを調べた。
350℃10分間、
400℃10分間、
450℃5分間、及び
500℃3分間
[75]これらの実験結果を表4に示す。
[76]
[77]結果は、低温アニール、例えば、350℃のアニールは、最も高い降伏強度(163MPa)を与えたが、この条件は、図6に示すように、T8処理によって33MPaの低い強度増分を生じさせたことを示している。アニール温度を増加させると、アニールされたままのシートの降伏強度は、400℃で10分間における102MPaから、500℃で3分間における92MPaまで漸次減少し、しかるに、T8処理による強度増分は、およそ79〜82MPaで高く安定を維持しているように見える。
実施例6:ひずみ誘起時効強化応答への時効パラメーターの影響
[78]T8処理における、Mg‐1Zn‐0.5Ca(シート3)合金シートのひずみ誘起時効強化応答への時効パラメーターの影響を、各試料に対して、1.5%塑性ひずみにおける同じ予変形及びアニール条件(400℃10分間)を維持しながら、時効パラメーター(時間及び温度)を変化させることによって調べた。これらの実験の様々な実験条件及び結果を表5に示す。
[79]
[80]結果は、Mg‐1Zn‐0.5Ca合金シートが150℃において時効を受けた場合、図7に示すように、異なる時効時間にも関わらず強度増分は類似の値のままであり、およそ68〜70MPaで安定に維持されることを示す。Mg‐1Zn‐0.5Ca合金シートが200℃において時効を受けた場合、該合金は、69MPaの強度増分に達するのに30分しかかからなかった。時効時間を延長すると、合金シートの強度増分はわずかに減少した。ひずみ誘起時効時間が約120分に達すると、強度増分は66MPaに減少した。
実施例7:ひずみ誘起時効強化応答への予変形の手段としての冷間圧延の影響
[81]T8処理に対する、ひずみ誘起強化応答への冷間圧延の有効性を、様々な冷間圧延減厚、すなわち、5%、8%及び10%の下で、Mg‐1Zn‐0.5Caシート試料(シート11)を試験し、続いて時効処理及び引張試験を行うことによって調べた。
[82]試験結果を図8及び表6に示す。
[83]
[84]これらの結果は、冷間圧延の減厚が5%から10%まで増加するにつれて、T8処理によって処理された合金シートの強度増分は、49MPaから139MPaまで変化したことを示している。
結論
[85]多数の実験結果は、Mg‐(Zn)‐RE、Mg‐Zn‐(RE)‐Ca‐(Zr)及びMg‐Ca‐Zn‐(Zr)型の希薄シート合金の強度は、ひずみ時効処理(前述の実施例におけるT8処理)下で大幅に増加したことを示している。一部の合金シートは、時効硬化され得る(例えば、実施例のT6処理)にもかかわらず、時効硬化単独で得られるこれらの強度増分は、本発明のひずみ誘起強化処理によって引き起こされるものよりはるかに小さい。
[86]したがって、従来のマグネシウム合金強化方法に比較して、本発明の方法は、以下の5つの有利な差異を提供する。
1.希薄合金添加物‐本発明は、希薄マグネシウム合金シート、すなわち、<3wt%の合金化元素を有するシートを強化する。このことは以前には報告されていない。このような希薄合金Mgシートが、塑性ひずみ誘起時効硬化現象を有することは予想外である。
2.強度の大幅な改善‐上記実施例における強化の大きさは129%ほどであり、これは、特にこのような希薄合金シートでは予想外である。
3.小さい塑性ひずみ‐このようなわずかな引張りひずみ、例えば、上記の実施例における2%の引張塑性ひずみが、強度の大幅な改善を引き起こすこともできることは予想外である。
4.硬化の異なるメカニズム‐上記に詳述したように、強化のメカニズムは、従来技術において報告された析出硬化とは対照的に、GPゾーン及び溶質原子による可動基底面転位の効果的なピン止めである可能性が高い。及び
5.容易な処理性‐本発明によって包含される合金シートは、鋳造されたままのインゴットから熱間圧延によって容易に製造することができる。強い時効硬化効果を有するMg合金、例えば従来技術において言及された合金は、処理するのが一般に極めて困難である。従来の合金は、熱間押出するか、又は非常にわずかな減厚で圧延することだけが可能であり、したがって圧延シートに製作することは極めて困難である。
[87]本発明者らは、上記の特徴は、本発明の合金シートを、押出成型、鍛造及び双ロール鋳造を含めた既存の生産技術の範囲で、特に車両又は自動車用途において特に適したものにしていると考える。
[88]当業者には、本明細書に記載の本発明は、特異的に説明されたもの以外の変形及び修正が可能であることが理解される。本発明には、本発明の精神及び範囲に含まれるすべてのこのような変形及び修正が包含されることが理解される。
[89]「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、「含まれた(comprised)」又は「含んでいる(comprising)」という用語が、本明細書(特許請求の範囲を含めて)に使用される場合、これらの用語は、提示された特徴、完全体・整数(integers)、ステップ又は成分の存在を明示しているが、1つ又は複数の他の特徴、完全体・整数、ステップ、成分又はこれらの群の存在を排除するものではないと解釈される。
[90]将来の特許出願は、本出願に基づいてオーストラリア又は外国に出願されても、又は本出願からの優先権主張であってもよい。以下の暫定的な特許請求の範囲は、一例として提供されており、任意のこのような将来の出願において請求される可能性のあるものの範囲を限定するものではないと理解される。後の日付において、1つ又は複数の本発明をさらに定義する又は再定義するために、特徴を暫定的な特許請求の範囲に付け加えても又は削除してもよい。

Claims (23)

  1. >0〜3.0重量%のZn、>0〜1.5重量%のCa、0〜1.0重量%のZr、0〜1.3重量%の希土類元素又は0〜1.3重量%の希土類元素混合物、0〜0.3重量%のSr、0〜0.7重量%のAl、残部のMg及び他の不可避不純物からなるマグネシウム合金からなるマグネシウム合金シートを用意するステップであって、合金化元素の総重量%が3重量%未満である、ステップと、
    グネシウム合金シートを、引張塑性ひずみが0.5%を超えるが8%未満であるように塑性変形させて、予変形されたマグネシウム合金シートを形成するステップであって、塑性変形が、室温で行われる引張延伸又は冷間圧延のうちの少なくとも一方によって実現され、冷間圧延に起因するマグネシウム合金シートの減厚が、10%を超えないステップと、
    予変形されたマグネシウム合金シートを、80〜250℃の温度範囲で少なくとも1分間時効処理するステップと、
    を含み、
    それによって、強化マグネシウム合金シートを形成する、
    グネシウム合金シートを強化する方法。
  2. 引張塑性ひずみが1〜4%の範囲で制御される、請求項1に記載の方法。
  3. 時効処理の温度範囲が、100と250℃との間ある、請求項1に記載の方法。
  4. 時効処理が、空気中又は油中行われる、請求項1に記載の方法。
  5. 時効処理が、24時間以下ある、請求項1に記載の方法。
  6. 時効処理が、少なくとも1分間である、請求項1に記載の方法。
  7. 時効処理が、5分間と12時間との間である、請求項1に記載の方法。
  8. グネシウム合金シートに対する強化マグネシウム合金シートの強度増加が、少なくとも10Paある、請求項1に記載の方法。
  9. グネシウム合金シートに対する強化マグネシウム合金シートの強度増加が、20Pa%と100Pa%との間である、請求項8に記載の方法。
  10. グネシウム合金シートに対する強化マグネシウム合金シートの強度増加が、少なくとも20MPaある、請求項1に記載の方法。
  11. グネシウム合金シートに対する強化マグネシウム合金シートの強度増加が、33MPaと139MPaとの間である、請求項10に記載の方法。
  12. マグネシウム合金が、0.1〜3.0重量%のZn含む、請求項1に記載の方法。
  13. マグネシウム合金が、0.05〜1.5重量%のCa含む、請求項1に記載の方法。
  14. マグネシウム合金が
    >0〜3.0重量%のZn、
    >0〜1.0重量%のCa、
    0.05〜1.0重量%の希土類元素又は0.05〜1.0重量%の希土類元素混合物、
    0〜0.3重量%のSr、並びに
    残部のMg及び他の不可避不純物
    らなるMg‐(Zn)‐RE型の合金である請求項1に記載の方法。
  15. マグネシウム合金が希土類元素混合物を備え、
    希土類元素混合物が、ガドリニウム及びイットリウム含む、請求項1に記載の方法。
  16. マグネシウム合金が希土類元素混合物を備え、
    希土類元素混合物が、ガドリニウム又はイットリウム及びLaを含む、請求項1に記載の方法。
  17. マグネシウム合金が、希土類元素としてガドリニウムのみを含む請求項1に記載の方法。
  18. マグネシウム合金が
    >0〜3.0重量%のZn
    >0〜1.5重量%のCa
    0〜1.0重量%のZr
    0〜1.0重量%のGd
    0〜0.3重量%のSr
    0〜0.3重量%のLa
    0〜0.7重量%のAl、並びに
    残部のMg及び他の不可避不純物
    らなる、請求項1に記載の方法。
  19. マグネシウム合金が
    0.5〜2.0重量%のZn
    0.05〜1.0重量%のCa
    0〜1.0重量%のZr
    0〜1.0重量%のGd
    0〜0.3重量%のSr
    0〜0.3重量%のLa、並びに
    残部のMg及び他の不可避不純物
    らなるMg‐Zn‐(Gd)‐Ca‐(Zr)型の合金である請求項1に記載の方法。
  20. マグネシウム合金が
    0.5〜1.5重量%のCa
    0.1〜0.8重量%のZn
    0〜1.0重量%のZr
    0〜1.0重量%のGd
    0〜0.7重量%のAl
    0〜0.3重量%のSr、並びに
    残部のMg及び他の不可避不純物
    らなるMg‐Ca‐Zn‐(Zr)型の合金である請求項1に記載の方法。
  21. マグネシウム合金が、0.05〜0.7重量%のMnさらに含む、請求項1に記載の方法。
  22. マグネシウム合金が、残部のMg‐1重量%のZn‐0.4重量%のGd‐0.2重量%のCa、残部のMg‐1重量%のZn‐0.5重量%のCa、残部のMg‐2重量%のZn‐0.4重量%のGd‐0.2重量%のCa、残部のMg‐2重量%のZn‐0.5重量%のCa、残部のMg‐0.8重量%のCa‐0.4重量%のZn‐0.1重量%のSr‐0.5重量%のZr、残部のMg‐0.8重量%のCa‐0.4重量%のZn‐0.4重量%のGd‐0.5重量%のZr、残部のMg‐0.8重量%のCa‐0.4重量%のZn‐0.1重量%のSr‐0.4重量%のGd‐0.5重量%のZrのうちの1つから選択される、請求項1に記載の方法。
  23. グネシウム合金シートを形成するステップが、
    マグネシウム型の合金からマグネシウム合金溶融物を用意するステップと、
    前記マグネシウム合金溶融物を所定の厚さに従ってスラブ又はストリップに鋳造するステップと、
    前記鋳造スラブ又はストリップを均質化又は予熱するステップと、
    引き続いて、前記均質化したスラブ又はストリップの前記厚さを減少させるために、前記均質化又は予熱したスラブ又はストリップを適切な温度で熱間圧延して、所定の厚さの合金シート製品を製造するステップと、
    前記合金シート製品を適切な温度である時間アニールするステップと、
    を含む、請求項1に記載の方法。
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