[go: up one dir, main page]

JP6470099B2 - 澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた粉飴、シラップ及び飲食品 - Google Patents

澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた粉飴、シラップ及び飲食品 Download PDF

Info

Publication number
JP6470099B2
JP6470099B2 JP2015089703A JP2015089703A JP6470099B2 JP 6470099 B2 JP6470099 B2 JP 6470099B2 JP 2015089703 A JP2015089703 A JP 2015089703A JP 2015089703 A JP2015089703 A JP 2015089703A JP 6470099 B2 JP6470099 B2 JP 6470099B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starch
decomposition product
degradation product
solid content
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015089703A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016202106A (ja
Inventor
敦 寺田
敦 寺田
圭 野村
圭 野村
雄治 松本
雄治 松本
昌希 菊川
昌希 菊川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Showa Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Sangyo Co Ltd filed Critical Showa Sangyo Co Ltd
Priority to JP2015089703A priority Critical patent/JP6470099B2/ja
Publication of JP2016202106A publication Critical patent/JP2016202106A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6470099B2 publication Critical patent/JP6470099B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • Seasonings (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Tea And Coffee (AREA)
  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Description

本発明は、澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた粉飴、シラップ及び飲食品に関する。
従来から、食品分野においては、甘味料、味質調整、浸透圧調整、保湿剤、粉末化基材などの用途に、澱粉分解物が利用されている。また、澱粉分解物は、医療分野においても、経腸栄養剤の炭水化物源や薬剤の賦形剤などの用途に利用されている。更に、化粧品分野においては、澱粉分解物は、化粧品を固形化する際の結合剤やクリーム状の化粧品の粘度調整などの用途にも利用されている。
このように、澱粉分解物は、その甘味度、味質、浸透圧、粘度、吸湿性等の基本的物性に合わせて上記のような様々な用途に利用される。例えば、甘味度の高いものは甘味料として用いることに適し、逆に甘味度の低いものは味質調整剤、浸透圧調整剤、粉末化基材等に適する。また、澱粉分解物自体の吸湿性、粘度なども用途を選択する上で、重要な要素となる。例えば、澱粉分解物の吸湿性が高すぎると、菓子などの甘味料として適さない場合もあり、粉末化基材としても不適である。また、澱粉分解物の粘度が高すぎても、作業性が悪くなり、粉末化基材、経腸栄養剤などへは適さない。
澱粉分解物の甘味度、味質、浸透圧、粘度、吸湿性等の基本的物性は、構成成分であるグルコースの重合度(DP)によって左右されるといわれている。例えば、グルコース重合度(DP)の低いものを多く含む澱粉分解物は、甘味度が高くなる。逆にグルコース重合度(DP)の高いものを多く含む澱粉分解物は、粘度が高くなる。
また、澱粉分解物の基本的物性をコントロールする指標として、DE値(dextrose equivalent)を求めることも多い。「DE(dextrose equivalent)」とは、デキストロース当量とも称され、還元糖をグルコースとして測定し、その全固形分に対する割合(数式1参照)を示す値である。このDE値は、澱粉の加水分解の程度(分解度)、即ち糖化の進行の程度を示す指標である。
Figure 0006470099
一般に、DE値が高いほど、甘味度、浸透圧、吸湿性が高く、逆に粘度は低くなる。逆に、DE値が低いほど、デキストリン特有の風味が強くなり、濁りやすく、粘度も高くなる。例えば、非特許文献1には、DEが低いほど粘度が高く、溶解性が低いことが記載されている。
近年、用途に合わせて、澱粉分解物の基本的物性をコントロールするために、澱粉分解物中の糖組成を操作する技術が開発されている。例えば、特許文献1では、デンプン又はデンプン誘導体の水溶液を、高温高圧下で処理した後、分枝酵素で処理することにより目的のグルコース分枝化ポリマーを製造する方法が開示されている。
また、特許文献2では、澱粉液化液に枝付け酵素を作用させることによって、分解度が低く、なおかつ冷蔵により白濁を生じない液状デキストリン製品を製造する技術が開示されている。
更に、特許文献3には、所定の組成の原料澱粉を、酸存在下で加熱処理して白度80以上、DE3〜6、冷水可溶部90質量%超、分岐成分30〜45質量%、及びたんぱく質含量0.1質量%以下の白色デキストリンとなし、次いでα−アミラーゼを作用させることにより、低甘味、低粘度で老化による白濁を生じない特性を有する白色デキストリンを製造する技術が開示されている。
特表2002−543248号公報 特開2003−144187号公報 特開2006−204207号公報
月刊フードケミカル2000-10
デキストリン(DE20以下)などのDEの低い澱粉分解物は、飲料のボディ感付与、粉末化基剤、浸透圧調整などに用いられている。しかし、前述の通り、澱粉分解物は、DEが低くなるほど濁りやすくなり、濁りが多いと、風味が悪くなる、飲食品に使用した時に、得られた飲食品が白濁し外観が悪くなるといった問題があった。また、イオン精製が困難になるといった製造上の問題もあった。更に、澱粉分解物は、DEが低くなるほど、粘度が高くなり、特に、液状品のハンドリングが悪くなるといった問題もあった。
そこで、本発明では、濁りにくく、低粘度で、コクがあり、後味が良好な新規澱粉分解物を提供することを主目的とする。
デキストリンはDEが低い(分解の程度が低い)ほど濁りやすく粘度が高いことから、従来は、デキストリンの高分子量画分の方が、デキストリンの濁り易さや粘度上昇にあたえる影響が大きいと考えられていた。しかし、本願発明者らは、澱粉分解物中の糖組成について鋭意研究を行った結果、この常識から発想を一転し、実際には、中分子量画分(分子量1500〜14000の成分)の割合が、濁りに大きく影響することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明では、DP1〜2の含有量(質量%)x、分子量1500〜14000の含有量(質量%)y、及び、分子量80000〜900000の含有量(質量%)zが、下記(1)〜(3)を満たす澱粉分解物を提供する。
(1)x≦4.0
(2)5.0≦y≦25.0
(3)z≦−2.2x+9.8
本発明に係る澱粉分解物において、前記zは、下記(3’)を満たしていてもよい。
(3’)z≦−1.3x+6.2
また、前記yは、下記(2’)を満たしていてもよい。
(2’)5.0≦y≦23.0
本発明に係る澱粉分解物は、ヨウ素液を混合したときの660nmの吸光度vが、下記(4)を満たしていてもよい。
(4)v≦0.6
また、前記vが、下記(4’)を満たしていてもよい。
(4’)v≦0.5
本発明に係る澱粉分解物は、初期濁度が0.2以下であり、かつ、7日保存後の濁度の増加が2.0以下であってもよい。
本発明に係る澱粉分解物は、粉飴、シラップ及び飲食品などに用いることができる。
より具体的には、本発明では、本発明に係る澱粉分解物を粉末化した粉飴、本発明に係る澱粉分解物を含むシラップ及び飲食品を提供する。
本発明によれば、濁りにくく、低粘度で、コクがあり、後味が良好な新規澱粉分解物を提供することが可能である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<澱粉分解物>
本発明に係る澱粉分解物は、DP1〜2の含有量(質量%)x、分子量1500〜14000の含有量(質量%)y、及び、分子量80000〜900000の含有量(質量%)zが、下記(1)〜(3)を満たす澱粉分解物である。
(1)x≦4.0
(2)5.0≦y≦25.0
(3)z≦−2.2x+9.8
本発明に係る澱粉分解物は、中分子量画分(分子量1500〜14000)の割合が、前記(2)に示す通り、5.0〜25.0質量%であることを特徴とする。本願発明者らは、分子量1500〜14000の含有量がこの範囲外となると、後述する実施例で示す通り、濁りやすくなることを見出した。
しかしながら、本願発明者らは、分子量1500〜14000の含有量が5.0〜25.0質量%であったとしても、DP1〜2の含有量が4.0質量%を超えると、甘味度が上昇するため、添加した食品などの風味に影響を与えることも見出した。
更に、本願発明者らは、分子量1500〜14000の含有量が5.0〜25.0質量%で、DP1〜2の含有量が4.0質量%以下であったとしても、高分子量画分(分子量80000〜900000)の含有量と、DP1〜2の含有量との関係が、前記(3)を満たさない場合にも、粘度が増加し、経時的な濁度の増加が認められることを見出した。
このように、経時的にも濁りにくく、低粘度である澱粉分解物の条件としては、前記(1)〜(3)の全てを満たす必要がある。
本発明に係る澱粉分解物において、分子量1500〜14000の含有量は、5.0〜25.0質量%の範囲内であれば特に限定されないが、本発明では特に、5.0〜23.0質量%とすることがより好ましく、5.0〜22.0質量%とすることがさらに好ましい。22.0質量%以下とすることで、澱粉分解物のDEに関わらず、濁り難くなるといった効果が生じる。
また、DP1〜2の含有量と分子量80000〜900000の含有量との関係は、前記(3)を満たしていればよいが、本発明では特に、下記(3’)を満たすことがより好ましい。DP1〜2の含有量と分子量80000〜900000の含有量との関係が、下記(3’)を満たすことで、経時的な濁度の増加をより確実に防止することができる。
(3’)z≦−1.3x+6.2
本発明に係る澱粉分解物は、ヨウ素液を混合したときの660nmの吸光度vが、下記(4)を満たすことが好ましく、下記(4’)を満たすことがより好ましい。
(4)v≦0.6
(4’)v≦0.5
なお、ヨウ素呈色値は、分岐構造含有量の程度を示し、濁りやすさと相関があると考えられる。
本発明に係る澱粉分解物は、初期濁度が0.2以下であり、かつ、7日保存後の濁度の増加が2.0以下であることが好ましい。
なお、本願において、濁度は、下記の条件で測定した濁度とした。
固形分濃度55%となるように調製した糖液を、沸騰浴中で10分間加熱したものを、固形分30%となるように希釈して、100mm幅のガラスセルに入れ、分光光度計UV−1600(株式会社島津製作所製)を用いて、720nmにおける吸光度を測定した値を、濁度とした。
また、保存は、固形分濃度55%となるように調製した糖液を、沸騰浴中で10分間加熱したものを、密封容器に入れて、4℃の条件下で行った。更に、保存後の濁度は、保存後の糖液を、固形分30%となるように希釈して、100mm幅のガラスセルに入れ、分光光度計UV−1600(株式会社島津製作所製)を用いて、720nmにおける吸光度を測定した値を、濁度とした。
本発明に係る澱粉分解物の具体的な粘度は特に限定されないが、固形分濃度55%となるように調製した糖液の50℃での粘度(mPa・s)wが下記(5−1)又は(5−2)を満たすことが好ましい。前記粘度を下記(5−1)又は(5−2)を満たすように設定することで、本発明に係る澱粉分解物を液状品とした場合にハンドリングが良好になり、高濃度の液状品とした場合でも、製造時、流通時、及び使用時において、取扱いがし易いという効果が生じる。
DP1〜2の含有量(質量%)xが、0.5≦x≦2.2のとき、
(5−1)w≦−400x+1200
DP1〜2の含有量(質量%)xが、2.2<x≦4.0のとき、
(5−2)w≦−65x+463
<澱粉分解物の製造方法>
本発明に係る澱粉分解物は、その組成自体が新規であって、その収得の方法については特に限定されることはない。例えば、澱粉原料を、一般的な酸や酵素を用いた処理や、各種クロマトグラフィー、膜分離、エタノール沈殿等の所定操作を適宜、組み合わせて行うことによって得ることができる。
本発明に係る澱粉分解物を得るために原料となり得る澱粉原料としては、公知の澱粉分解物の原料となり得る澱粉原料を1種又は2種以上自由に選択して用いることができる。例えば、コーンスターチ、米澱粉、小麦澱粉などの澱粉(地上系澱粉)、馬鈴薯、タピオカ、甘藷などのような地下茎または根由来の澱粉(地下系澱粉)を挙げることができる。
本発明に係る澱粉分解物を効率的に得る方法として、澱粉原料を、酸を用いて液化した後、枝作り酵素を作用させる方法がある。この場合、本発明に係る澱粉分解物の製造に用いることができる酸の種類は特に限定されず、澱粉の酸液化が可能な酸であれば、公知の酸を1種又は2種以上、自由に選択して用いることができる。例えば、塩酸、シュウ酸等を用いることができる。
また、澱粉原料の酸液化の前後や、枝つくり酵素を作用させる前後に、他の分解酵素(例えば、αアミラーゼ等)による処理を自由に組み合わせることも可能である。例えば、澱粉原料を、酸を用いて液化した後、枝作り酵素を作用させ、更に、他の分解酵素(例えば、αアミラーゼ等)による処理を行う方法を採用することも可能である。このように、酸液化、枝作り酵素による作用の後に、分解酵素を作用させることで、澱粉分解物の分解度を所望の範囲に調整することが容易になる。
ここで、枝作り酵素(branching enzyme)とは、α−1,4−グルコシド結合でつながった直鎖グルカンに作用して、α−1,4−グルコシド結合を切断してα−1,6−グルコシド結合による枝分かれを形成させる働きを持った酵素の総称である。本発明に係る澱粉分解物の製造で枝作り酵素を用いる場合、その種類は特に限定されず、公知の枝作り酵素を1種又は2種以上、自由に選択して用いることができる。例えば、動物や細菌などから精製したもの、又は、馬鈴薯、イネ種実、トウモロコシ種実などの植物から精製したもの等を用いることができる。
なお、本発明に係る澱粉分解物は、澱粉原料の酸液化及び枝作り酵素処理を行わなくても、各種クロマトグラフィー、膜分離等の所定操作を行うことで、製造することも可能である。
また、本発明に係る澱粉分解物は、澱粉原料の酸液化を行わず、澱粉原料をαアミラーゼ等の分解酵素を用いて分解し、次いで、枝作り酵素を用いた処理を行った後、更に、αアミラーゼ等の分解酵素を用いて分解することによっても、製造することができる。
以上のように、本発明に係る澱粉分解物は、様々な方法を用いて製造することができるが、これらの方法の中でも、澱粉原料の酸液化及び枝作り酵素処理を行う方法が好ましい。この方法を用いれば、経時的な濁度の増加がより少ない澱粉分解物を得ることができる。また、クロマトグラフィーや膜分離等の操作を行うことなく、本発明の澱粉分解物を得られるため、本発明の澱粉分解物を安価にかつ、工業的に製造する場合に好適である。
また、本発明では、目的の澱粉分解物となるように各種処理を行った後に、活性炭脱色、イオン精製等を行い、不純物を除去することも可能であり、不純物を除去することが好ましい。本発明に係る澱粉分解物は、濁りにくいため、イオン精製がし易いといったメリットもある。
更に、固形分30〜80%に濃縮してシラップにすることや、真空乾燥や噴霧乾燥により脱水乾燥することで粉末化することも可能である。
<澱粉分解物の用途>
本発明に係る澱粉分解物は、濁りにくく、低粘度であるため、イオン精製し易く、また、高濃度のまま噴霧することが可能であるといった特徴がある。そこで、本発明に係る澱粉分解物は、粉末化して粉飴として適用したり、液状にしてシラップとして適用したりすることができる。本発明に係る粉飴やシラップの用途としては、例えば、食品などの増量剤、粉末化基材、味質調整剤、浸透圧調整剤等に用いることができる。
また、本発明に係る澱粉分解物は、濁りにくく、低粘度で、コクがあり、後味が良好であるため、あらゆる飲食品に含有することが可能である。
本発明に係る澱粉分解物を含有することができる飲食品は、特に限定されず、例えば、ジュース、スポーツ飲料、お茶、コーヒー、紅茶などの飲料、醤油などの調味料、スープ類、クリーム類、各種乳製品類、アイスクリームなどの冷菓、各種粉末食品(飲料を含む)、保存用食品、冷凍食品、パン類、菓子類などの加工食品など、あらゆる飲食物に含有することができる。また、保健機能食品(特定保健機能食品、栄養機能食品、飲料を含む)や、いわゆる健康食品(飲料を含む)、濃厚栄養剤、流動食、乳児・幼児食にも含有することができる。
さらに、本発明に係る澱粉分解物は、牛、馬、豚などの家畜用哺乳類、鶏、ウズラなどの家禽類、爬虫類、鳥類あるいは小型哺乳類などのペット類、養殖魚類などの飼料にも含有することが可能である。
加えて、本発明に係る澱粉分解物は、あらゆる薬剤に適用することも可能である。例えば、散剤、顆粒剤などの剤形成形のための粉末化基材、さらに錠剤のための賦形剤、経腸栄養剤等の炭水化物源などに適用することが可能である。特に、本発明に係る澱粉分解物は、低粘度であるため、高濃度にした時のハンドリングがよく、濃厚栄養剤、経腸栄養に適している。また、本発明に係る澱粉分解物は、低粘度という特性を生かして高濃度溶液を調製できるので、粉末化の効率がよく、粉末化基剤として用いることに適している。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<実験例1>
実験例1では、澱粉分解物の具体的な糖組成が、濁度や粘度にどのように影響するかを検討した。
(1)試験方法
[枝作り酵素]
本実験例では、枝作り酵素の一例として、Eur. J. Biochem. 59, p615-625 (1975)の方法に則って、精製した馬鈴薯由来の酵素(以下「馬鈴薯由来枝作り酵素」とする)と、WO00/58445の方法に則って、精製したRhodothermus obamensis由来の酵素(以下「細菌由来枝作り酵素」とする)を用いた。
なお、枝作り酵素の活性測定は、以下の方法で行った。
基質溶液として、0.1M酢酸 緩衝液(pH5.2)にアミロース(Sigma社製,A0512)を0.1重量%溶解したアミロース溶液を用いた。
50μLの基質液に50μLの酵素液を添加し、30℃で30分間反応させた後、ヨウ素-ヨウ化カリウム溶液(0.39mMヨウ素−6mMヨウ化カリウム−3.8mM塩酸混合用液)を2mL加え反応を停止させた。ブランク溶液として、酵素液の代わりに水を添加したものを調製した。反応停止から15分後に660nmの吸光度を測定した。枝作り酵素の酵素活性量1単位は、上記の条件で試験する時、660nmの吸光度を1分間に1%低下させる酵素活性量とした。
[膜分離]
セラミッククロスフローろ過装置Membralox(日本ポール株式会社製)を使用した。孔径1nmのセラミックフィルターを使用し、固形分10%になるように調整した糖液を供して、膜分離を行った。分画して得られた糖液を、所定の組成となるように混合した。
[ゲルろ過]
固形分濃度10%になるように調整した糖液を、3種類のゲルろ過用樹脂(TOYOPEARL HW-65、TOYOPEARL HW-55、TOYOPEARL HW-50、全て各樹脂容量400mL)を3本連結したものに供し、溶離液:水、流速:0.5mL、カラム温度:60℃の条件でクロマト分離を行った。フラクションコレクターで回収した糖液を、所定の組成となるように混合した。
[DE]
「澱粉糖関連工業分析法」(澱粉糖技術部会編)のレインエイノン法に従って算出した。
[分子量]
下記の表1に示す条件で、ゲルろ過クロマトグラフィーにて分析を行った。
分子量スタンダードとして、ShodexスタンダードGFC(水系GPC)カラム用Standard P-82(昭和電工株式会社製)を使用し、分子量スタンダードの溶出時間と分子量の相関から算出される検量線に基づいて、試作品の分子量を測定した。
Figure 0006470099
[DP1〜2の含有量]
下記の表2に示す条件で液体クロマトグラフィーにて分析を行い、保持時間に基づいて、DP1およびDP2の含量を測定した。
Figure 0006470099
[ヨウ素呈色値]
5mLの水に対し、澱粉分解物を固形分25mgとなるように加えて混合した。さらに、100μLのヨウ素−ヨウ化カリウム溶液(0.2w/v%ヨウ素、2w/v%ヨウ化カリウム)を加えて混合し、30℃の恒温槽で20分間保持した。この溶液の660nmにおける吸光度を、10mm幅のガラスセル、分光光度計UV−1600(株式会社島津製作所製)を用いて測定し、サンプル測定値から、ブランク測定値(水5mLと100μLのヨウ素−ヨウ化カリウム溶液を混合したものの測定値)を差し引いた値をヨウ素呈色値とした。
[粘度]
固形分濃度55%となるように調整した糖液を、測定温度:50℃、パラレルプレート:40mm、トルク:一定 30μN・mの条件でレオメータ(AR1000型、ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、粘度を測定した。
[濁度]
〔初期濁度〕
固形分濃度55%となるように調製した糖液を、沸騰浴中で10分間加熱したものを、固形分30%となるように希釈して、100mm幅のガラスセルに入れ、分光光度計UV−1600(株式会社島津製作所製)を用いて、720nmにおける吸光度を測定した値を、初期濁度とした。
〔7日保存後の濁度の増加量〕
固形分濃度55%となるように調製した糖液を、沸騰浴中で10分間加熱したものを、密封容器に入れ、4℃で7日間保管した。その後、固形分30%となるように希釈して、初期濁度と同様に、吸光度を測定した値から、初期濁度の値を差し引いたものを、7日保存後の濁度の増加量とした。
[味評価]
10人の専門パネルにて、以下の3種類の試験を行い、平均点を総合評価とした。
(1)澱粉分解物溶液の甘味
実施例または比較例の澱粉分解物を、固形分5質量%になるように水に溶解した。この溶液について、甘味が最も低いと感じるものを5点、最も高いと感じるものを1点とし、5点満点で評価を行った。評価は、10人の専門パネルの平均点とした。
(2)中華スープに添加したときのコク
市販の中華スープ100gに、実施例または比較例の澱粉分解物を、固形分5質量%になるように溶解した。この澱粉分解物添加中華スープについて、最もコクがあると感じるものを5点、最もコクがないと感じるものを1点として、5点満点で評価を行った。評価は、10人の専門パネルの平均点とした。
(3)オレンジジュースに添加した時の後味
市販の果汁100%のオレンジジュース100gに、実施例または比較例の澱粉分解物を、固形分5質量%になるように溶解した。この澱粉分解物添加オレンジジュースについて、最も後味がよいと感じるものを5点、最も後味が悪いと感じるものを1点として、5点満点で評価を行った。評価は、10人の専門パネルの平均点とした。
(2)実施例・比較例の製法
[実施例1]
10%塩酸にてpH2.5に調整した30質量%のコーンスターチスラリーを、140℃の温度条件でDE6まで分解した。常圧に戻した後、消石灰を用いて中和することにより反応を停止した糖液のpHを6.0に調整した後、細菌由来枝作り酵素を、固形分(g)当たり1000ユニット添加し、65℃で12時間反応させた。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製し、固形分濃度40質量%に濃縮した。更に濃縮液をスプレードライヤーで粉末化し、実施例1の澱粉分解物を得た。
[実施例2]
10%塩酸にてpH2.5に調整した30質量%のタピオカスターチスラリーを、140℃の温度条件でDE6まで分解した。常圧に戻した後、消石灰を用いて中和することにより反応を停止した糖液のpHを5.8に調整した後、αアミラーゼ(ターマミルSC、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、95℃で反応を行い、経時的にDEを測定して、DEが8になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この糖液のpHを6.0に調整した後、馬鈴薯由来枝作り酵素を固形分(g)当たり5000ユニット添加し、35℃で10時間反応させた。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製、濃縮(固形分40質量%)して、実施例2の澱粉分解物を得た。
[実施例3]
10%塩酸にてpH2.5に調整した30重量%のコーンスターチスラリーを、140℃の温度条件でDE8まで分解した。常圧に戻した後、消石灰を用いて中和することにより反応を停止した糖液のpHを5.8に調整した後、αアミラーゼ(クライスターゼT10S、天野エンザイム株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、95℃で反応を行い、経時的にDEを測定して、DEが10になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この糖液のpHを6.0に調整した後、細菌由来枝作り酵素を固形分(g)当たり500ユニット添加し、65℃で24時間反応させた。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製、濃縮(固形分55質量%)して、実施例3の澱粉分解物を得た。
[実施例4]
10%塩酸にてpH2.5に調整した30重量%のコーンスターチスラリーを、140℃の温度条件でDE6まで分解した。常圧に戻した後、消石灰を用いて中和することにより反応を停止した糖液のpHを6.0に調整した後、馬鈴薯由来枝作り酵素を固形分(g)当たり4000ユニット添加し、35℃で12時間反応させた。この糖液のpHを5.8に調整した後、αアミラーゼ(リコザイムスープラ、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、80℃で反応を行い、経時的にDEを測定して、DEが12になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製し、固形分濃度45質量%に濃縮した。更に濃縮液をスプレードライヤーで粉末化し、実施例4の澱粉分解物を得た。
[実施例5]
10%塩酸にてpH2.5に調整した30重量%のコーンスターチスラリーを、140℃の温度条件でDE9まで分解した。常圧に戻した後、消石灰を用いて中和することにより反応を停止した糖液のpHを5.8に調整した後、αアミラーゼ(クライスターゼT10S、天野エンザイム株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、95℃で反応を行い、経時的にDEを測定して、DEが12になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この糖液のpHを6.0に調整した後、馬鈴薯由来枝作り酵素を固形分(g)当たり3000ユニット添加し、35℃で16時間反応させた。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製し、固形分濃度55質量%に濃縮した。更に濃縮液をスプレードライヤーで粉末化し、実施例5の澱粉分解物を得た。
[実施例6]
10%塩酸にてpH2.5に調整した30重量%のワキシーコーンスターチスラリーを、140℃の温度条件でDE10まで分解した。常圧に戻した後、消石灰を用いて中和することにより反応を停止した糖液のpHを6.0に調整した後、馬鈴薯由来枝作り酵素を固形分(g)当たり2000ユニット添加し、35℃で12時間反応させた。この糖液のpHを5.8に調整した後、αアミラーゼ(リコザイムスープラ、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、80℃で反応を行い、経時的にDEを測定して、DEが15になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製、濃縮(固形分75質量%)して、実施例6の澱粉分解物を得た。
[実施例7]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%のコーンスターチスラリーに、αアミラーゼ(リコザイムスープラ、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化した。この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE18になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製を行った。次に、前述した条件で膜分離を行い、分画して得られた糖液を混合、濃縮(固形分濃度40質量%)し、スプレードライヤーで粉末化し、実施例7の澱粉分解物を得た。
[実施例8]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%のコーンスターチスラリーに、αアミラーゼ(ターマミルSC、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化した。この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE20になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製を行った。次に、前述した条件でゲルろ過を行い、フラクションコレクターで回収した糖液を混合、濃縮(固形分40質量%)して、実施例8の澱粉分解物を得た。
[実施例9]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%のコーンスターチスラリーに、αアミラーゼ(ターマミルSC、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化して、この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE5になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この糖液のpHを6.0に調整した後、細菌由来枝作り酵素を固形分(g)当たり750ユニット添加し、65℃で6時間反応させた。この糖液を90℃に昇温して、αアミラーゼ(ターマミルSC、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、DE8になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製し、固形分濃度45質量%に濃縮した。更に濃縮液をスプレードライヤーで粉末化し、実施例9の澱粉分解物を得た。
[実施例10]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%のコーンスターチスラリーに、αアミラーゼ(ターマミルSC、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化して、この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE10になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この糖液のpHを6.0に調整した後、細菌由来枝作り酵素を固形分(g)当たり500ユニット添加し、65℃で4時間反応させた。この糖液を90℃に昇温して、αアミラーゼ(クライスターゼT10S、天野エンザイム株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、DE14になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製、濃縮(固形分70質量%)して、実施例10の澱粉分解物を得た。
[実施例11]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%の甘藷澱粉スラリーに、αアミラーゼ(リコザイムスープラ、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化して、この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE4になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この糖液のpHを6.0に調整した後、細菌由来枝作り酵素を固形分(g)当たり750ユニット添加し、65℃で5時間反応させた。この糖液を90℃に昇温して、αアミラーゼ(リコザイムスープラ、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、DE7になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製、濃縮(固形分30質量%)して、実施例11の澱粉分解物を得た。
[比較例1]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%のコーンスターチスラリーに、αアミラーゼ(ターマミルSC、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化して、この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE8になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この糖液のpHを6.0に調整した後、細菌由来枝作り酵素を固形分(g)当たり750ユニット添加し、65℃で6時間反応させた。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製し、固形分濃度45質量%に濃縮した。更に濃縮液をスプレードライヤーで粉末化し、比較例1の澱粉分解物を得た。
[比較例2]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%のコーンスターチスラリーに、αアミラーゼ(クライスターゼT10S、天野エンザイム株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化して、この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE14になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この糖液のpHを6.0に調整した後、細菌由来枝作り酵素を固形分(g)当たり500ユニット添加し、65℃で4時間反応させた。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製、濃縮(固形分65質量%)して、比較例2の澱粉分解物を得た。
[比較例3]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%の甘藷澱粉スラリーに、αアミラーゼ(リコザイムスープラ、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化して、この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE7になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この糖液のpHを6.0に調整した後、細菌由来枝作り酵素を固形分(g)当たり750ユニット添加し、65℃で5時間反応させた。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製、濃縮(固形分30質量%)して、比較例3の澱粉分解物を得た。
[比較例4]
10%塩酸にてpH2.5に調整した30重量%のタピオカスターチスラリーを、140℃の温度条件でDE3まで分解した。常圧に戻した後、消石灰を用いて中和することにより反応を停止した糖液のpHを5.8に調整した後、αアミラーゼ(ターマミルSC、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、95℃で反応を行い、経時的にDEを測定して、DE10になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製し、固形分濃度55質量%に濃縮した。濃縮液はスプレードライヤーで粉末化し、比較例4の澱粉分解物を得た。
[比較例5]
10%塩酸にてpH2.5に調整した30重量%のタピオカスターチスラリーを、140℃の温度条件でDE2まで分解した。常圧に戻した後、消石灰を用いて中和することにより反応を停止した糖液のpHを5.8に調整した後、αアミラーゼ(リコザイムスープラ、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.02%添加し、95℃で反応を行い、経時的にDEを測定して、DE14になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製し、固形分濃度55質量%に濃縮した。更に濃縮液をスプレードライヤーで粉末化し、比較例5の澱粉分解物を得た。
[比較例6]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%のワキシーコーンスターチスラリーに、αアミラーゼ(リコザイムスープラ、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化した。この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE13になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製、濃縮(固形分60質量%)して、比較例6の澱粉分解物を得た。
[比較例7]
10重量%消石灰にてpH5.8に調整した30重量%のコーンスターチスラリーに、αアミラーゼ(ターマミルSC、ノボザイムズ ジャパン株式会社製)を、固形分(g)当たり0.2%添加し、ジェットクッカー(温度110℃)で液化した。この液化液を95℃で保温して、経時的にDEを測定して、DE16になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止した。この澱粉分解物の溶液を、活性炭脱色、イオン精製を行った。次に、前述した条件でゲルろ過を行い、フラクションコレクターで回収した糖液を混合し、固形分濃度50質量%に濃縮した。更に濃縮液をスプレードライヤーで粉末化し、比較例7の澱粉分解物を得た。
(3)測定
前記で得られた実施例1〜11及び比較例1〜7について、それぞれ、DE、分子量、DP1〜2の含有量、ヨウ素呈色値、粘度、濁度を、前述した方法で測定した。また、官能評価として、前述した方法で味の評価も行った。結果を下記の表3に示す。
Figure 0006470099
表3に示す通り、実施例1〜11は、初期濁度が低く、7日保存後の濁度の増加量が、全ての比較例1〜7に比べて、低い結果であった。
また、粘度に関しては、粘度そのものの数値を比べると、実施例と比較例に大きな差はないように思えるが、DP1〜2の含有量と粘度との関係を考慮すると、実施例1〜11の粘度は、全て、式(5−1)又は(5−2)を満たすものであった。
更に、味の総合評価についても、実施例1〜11は、全ての比較例1〜7に比べて、良好な結果であった。
一方、分子量1500〜14000の含有量(y)が25.0質量%を超える比較例4〜7は、7日保存後の濁度の増加量が非常に高く、味の総合評価も劣る結果であった。
比較例2は、分子量1500〜14000の含有量(y)としては、25.0質量%以下であるが、DP1〜2の含有量が4質量%を超えているために、味の総合評価が劣る結果であった。また、7日保存後の濁度の増加量も高かった。
比較例1及び3のDP1〜2の含有量(x)と分子量1500〜14000の含有量(y)は本発明の範囲内であったが、DP1〜2の含有量と分子量80000〜900000の含有量との関係が式(3)を満たしていないために、7日保存後の濁度の増加量が高く、味の総合評価も劣る結果であった。また、DP1〜2の含有量と粘度との関係も、式(5−1)を満たさない結果であった。
これらの結果から、濁りにくく、低粘度で、コクがあり、後味が良好な澱粉分解物の条件としては、前記(1)〜(3)を全て満たす必要があることが分かった。
実施例内の結果で検討すると、比較的DEが大きな澱粉分解物(DE13以上)では、分子量1500〜14000の含有量(y)が23.0質量%を超える実施例10と、yが23.0質量%以下である実施例6を比較すると、実施例6の方が濁りにくい傾向が見受けられた。一方、比較的DEが小さな澱粉分解物(DE13未満)では、分子量1500〜14000の含有量(y)が23.0質量%を超える実施例3と、yが23.0質量%以下である実施例2を比較しても、濁りにくさに差は認められなかった。
また、DP1〜2の含有量と分子量80000〜900000の含有量との関係が式(3’)を満たしていない実施例9〜11に比べ、式(3’)を満たしている実施例1〜8の方が、濁りにくいことが分かった。
更に、製造方法で比較すると、澱粉原料の酸液化及び枝作り酵素処理を行って製造された実施例1〜6が、更に、濁りにくいことが分かった。
<実験例2>
実験例2では、前記実験例1で製造した澱粉分解物を、実際の食品に適用した場合の風味、後味又はコクについて、検証した。
なお、風味、後味及びコクの評価は、10名の専門パネルが、各項目に5〜1点の5段階で評価し、その平均点を評価点とした。
(1)スポーツ飲料
食塩:0.5g、ビタミンC:0.03g、ビタミンB1ソーダ:0.03g、塩化マグネシウム:0.2g、乳酸カルシウム:0.2g、クエン酸:2.4g、クエン酸ソーダ:1.7g、フレーバー:2g、ぶどう糖:80g、果糖:13g、水:1500gに、実施例1、4、9又は比較例1、4の澱粉分解物を60gを混合し、加熱殺菌してスポーツ飲料を製造した。製造した澱粉分解物含有スポーツ飲料について、風味及び後味を評価した。結果を表4に示す。
Figure 0006470099
表4に示す通り、比較例1又は4を用いた澱粉分解物含有スポーツ飲料に比べ、実施例1、4又は9を用いた澱粉分解物含有スポーツ飲料の方が、全ての評価について良好であった。
(2)経腸栄養剤
乳カゼイン:34g、分離大豆たんぱく質:23g、実施例5又は比較例1、4の澱粉分解物:150g、大豆油:12.2g、塩化カリウム:1.5g、塩化カルシウム:750mg、グルコン酸第一鉄:325mg、β-カロテン:1.8mg、ビタミンB1:1.6mg、ビタミンB2:1.8mg、大豆レシチン:1.5g、グリセリン脂肪酸エステル:0.75gを混合し、全量が1000mLになるように加水した。これを70℃に加温した状態で、高圧ホモジナイザーで乳化させた。次に、乳化させた経腸栄養剤200gをアルミパウチに充填し、レトルトを用いて121℃の温度で15分間レトルト殺菌を行ったのち、常温まで冷却して経腸栄養剤を製造した。
製造した澱粉分解物含有経腸栄養剤について、測定温度:50℃、パラレルプレート:40mm、トルク:一定 30μN・mの条件でレオメータ(AR1000型、ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、粘度を測定した。結果を表5に示す。
Figure 0006470099
表5に示す通り、比較例1又は比較例4を用いた澱粉分解物含有経腸栄養剤に比べ、実施例5を用いた澱粉分解物含有経腸栄養剤の粘度の方が、低い結果であった。
実際に、チューブで送液したときの通液性についても、比較例1又は比較例4を用いた澱粉分解物含有経腸栄養剤に比べ、実施例5を用いた澱粉分解物含有経腸栄養剤の方が、良好であった。
(3)粉末茶
脱イオン水:4000mLに、実施例1又は比較例1、4の澱粉分解物を、固形分100gとなるように添加し溶解させた。この溶液を80℃に昇温させ、市販の緑茶葉40gを添加し、2分間撹拌して抽出を行った。この緑茶抽出液をNo.5Cのろ紙でろ過し、ロータリーエバポレーターで全量が400mLになるまで濃縮した。この濃縮液をスプレードライヤーにて噴霧乾燥し、粉末茶を製造した。製造した澱粉分解物含有粉末茶2.5gに、80℃に昇温した脱イオン水100mLを添加して溶解させたものについて、風味及び後味の評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 0006470099
表6に示す通り、比較例1又は4を用いた澱粉分解物含有粉末茶に比べ、実施例1を用いた澱粉分解物含有粉末茶の方が、全ての評価について良好であった。
(4)焼肉のタレ
濃口醤油:240g、砂糖:200g、リンゴペースト:45g、ガーリックペースト:45g、生姜ペースト:45g、ごま油:10g、実施例2又は比較例2、6の澱粉分解物を固形分として100g添加し、合計1000gになるように加水した。これを混合して、焼き肉のタレを製造した。製造した澱粉分解物含有焼肉のタレについて、風味、コク及び後味の評価を行った。結果を表7に示す。
Figure 0006470099
表7に示す通り、比較例2又は6を用いた澱粉分解物含有焼肉のタレに比べ、実施例2を用いた澱粉分解物含有焼肉のタレの方が、全ての評価について良好であった。
(5)食パン
小麦粉:350g、砂糖:15g、乾燥酵母:30g、イーストフード:1.5g、食塩:10g、脱脂粉乳:15g、水:200gを混合した。更に、実施例2又は比較例2、6の澱粉分解物を固形分換算で33g添加した後、ミキサーで15分混捏した。次に、混捏したパン生地を分割して丸め、中間生地を製造した。次に、中間生地をポリエチレンの袋に入れ、急速冷凍後、−30℃の冷凍庫に一週間保管した。一週間の冷凍保管の後、ドウコンディショナーを用いて、解凍・発酵した。そして、発酵させた生地を成形し、ホイロで再発酵させた後、焼成して食パンを製造した。製造した澱粉分解物含有食パンについて、風味及び後味の評価を行った。結果を表8に示す。
Figure 0006470099
表8に示す通り、比較例2又は6を用いた澱粉分解物含有食パンに比べ、実施例2を用いた澱粉分解物含有食パンの方が、全ての評価について良好であった。
(6)カスタードクリーム
ボールに水:51.3gにて水戻しした乾燥卵黄:26.7gと、砂糖:36.0g、実施例1又は比較例1、4の澱粉分解物:36gを入れ、泡だて器で混ぜ合わせた。篩った小麦粉:16.0gを加えて、更に泡だて器で混ぜ合わせた。これに、50℃に温めた牛乳:200gを少しずつ加えて、ときのばし、裏ごし器を通した後、中火でクリーム状になるまで掻き混ぜて、カスタードクリームを製造した。製造した澱粉分解物含有カスタードクリームについて、風味、コク及び後味の評価を行った。結果を表9に示す。
Figure 0006470099
表9に示す通り、比較例1又は4を用いた澱粉分解物含有カスタードクリームに比べ、実施例1を用いた澱粉分解物含有カスタードクリームの方が、全ての評価について良好であった。

Claims (9)

  1. DP1〜2の含有量(質量%)x、分子量1500〜14000の含有量(質量%)y、及び、分子量80000〜900000の含有量(質量%)zが、下記(1)〜(3)を満たす澱粉分解物。
    (1)x≦4.0
    (2)5.0≦y≦25.0
    (3)z≦−2.2x+9.8
  2. 前記zが、下記(3’)を満たす請求項1記載の澱粉分解物。
    (3’)z≦−1.3x+6.2
  3. 前記yが、下記(2’)を満たす請求項1又は2に記載の澱粉分解物。
    (2’)5.0≦y≦23.0
  4. ヨウ素液を混合したときの660nmの吸光度vが、下記(4)を満たす請求項1から3のいずれか一項に記載の澱粉分解物。
    (4)v≦0.6
  5. 前記vが、下記(4’)を満たす請求項4記載の澱粉分解物。
    (4’)v≦0.5
  6. 初期濁度が0.2以下であり、かつ、7日保存後の濁度の増加が2.0以下である請求項1から5のいずれか一項に記載の澱粉分解物。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の澱粉分解物を粉末化した粉飴。
  8. 請求項1から6のいずれか一項に記載の澱粉分解物を含むシラップ。
  9. 請求項1から6のいずれか一項に記載の澱粉分解物を含む飲食品。
JP2015089703A 2015-04-24 2015-04-24 澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた粉飴、シラップ及び飲食品 Active JP6470099B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015089703A JP6470099B2 (ja) 2015-04-24 2015-04-24 澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた粉飴、シラップ及び飲食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015089703A JP6470099B2 (ja) 2015-04-24 2015-04-24 澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた粉飴、シラップ及び飲食品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016202106A JP2016202106A (ja) 2016-12-08
JP6470099B2 true JP6470099B2 (ja) 2019-02-13

Family

ID=57487851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015089703A Active JP6470099B2 (ja) 2015-04-24 2015-04-24 澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた粉飴、シラップ及び飲食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6470099B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6512997B2 (ja) * 2015-08-27 2019-05-15 昭和産業株式会社 乾燥食品
JP6298210B1 (ja) * 2017-11-14 2018-03-20 松谷化学工業株式会社 新規澱粉分解物及びその製造方法
WO2019235142A1 (ja) * 2018-06-08 2019-12-12 昭和産業株式会社 結晶澱粉分解物、及び該結晶澱粉分解物を用いた飲食品用組成物、飲食品、医薬品、化粧料、工業製品、飼料、培地、肥料、及びこれらの改質剤、並びに、前記結晶澱粉分解物、飲食品用組成物、飲食品、医薬品、化粧料、工業製品、飼料、培地、及び肥料の製造方法
AU2020260801A1 (en) 2019-04-26 2021-12-23 Suntory Holdings Limited Powder composition
KR20210118176A (ko) * 2019-05-13 2021-09-29 소와산교주식회사 개질제, 해당 개질제를 함유하는 개질용 조성물, 및 이들을 사용한 음식품, 의약품, 화장품, 공업 제품, 사료, 배지, 또는 비료, 그리고 이들의 제품의 개질 방법
JP7641714B2 (ja) 2020-08-19 2025-03-07 株式会社荏原製作所 洗浄具のクリーニング方法、装置、基板洗浄装置及び洗浄具の製造方法
KR102667489B1 (ko) * 2021-12-09 2024-05-22 대상 주식회사 성형탄용 바인더, 이의 제조방법 및 이의 용도

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5747500A (en) * 1980-09-03 1982-03-18 Nikken Chemicals Co Ltd New high molecular dextrin and method
JPS57129667A (en) * 1981-02-05 1982-08-11 Sato Shokuhin Kogyo Kk Pulverization of seasoning liquid containing acetic acid
JP3066568B2 (ja) * 1996-02-05 2000-07-17 江崎グリコ株式会社 低粘度溶液
JP3025869B2 (ja) * 1996-06-19 2000-03-27 江崎グリコ株式会社 透明度の高いデンプン糊化液
US6068705A (en) * 1998-04-27 2000-05-30 Roquette Freres Process for producing low De starch hydrolysates by nanofiltration fractionation, products obtained thereby, and use of such products
FR2792941B1 (fr) * 1999-04-30 2001-07-27 Roquette Freres Polymeres solubles de glucose branches et leur procede d'obtention
JP3961157B2 (ja) * 1999-07-01 2007-08-22 佐々木化学工業株式会社 高分岐デキストリン及びその製造法
JP2001294601A (ja) * 2000-04-11 2001-10-23 Akita Prefecture 高度分岐澱粉と該高度分岐澱粉の製造方法
JP2003002901A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Ina Food Ind Co Ltd 多糖類の粘度低下方法、多糖類の粘度低下剤及び粘度が低下された多糖類
JP3983522B2 (ja) * 2001-11-15 2007-09-26 千葉製粉株式会社 分岐デキストリン液状物の製造方法
FR2864088B1 (fr) * 2003-12-19 2006-04-28 Roquette Freres Polymeres solubles de glucose hautement branches
JP4753588B2 (ja) * 2005-01-28 2011-08-24 松谷化学工業株式会社 澱粉分解物の製造方法及び白色デキストリン
JP5490353B2 (ja) * 2005-12-09 2014-05-14 昭和産業株式会社 グルコースポリマーと飲食物、並びにグルコースポリマーの製造方法
JP2008222822A (ja) * 2007-03-12 2008-09-25 Sanwa Denpun Kogyo Kk デキストリンおよびその用途
WO2010032510A1 (ja) * 2008-09-18 2010-03-25 日本食品化工株式会社 新規分岐グルカン並びにその製造方法および用途
JP5507107B2 (ja) * 2009-03-26 2014-05-28 昭和産業株式会社 澱粉分解物、該澱粉分解物を含有する食品添加剤、飲食物、薬剤、及び澱粉分解物製造方法
JP5726499B2 (ja) * 2010-12-07 2015-06-03 江崎グリコ株式会社 環状構造を有する分岐状グルカンの製造方法
JP6072499B2 (ja) * 2012-10-17 2017-02-01 松谷化学工業株式会社 分岐デキストリン及びその用途

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016202106A (ja) 2016-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6470099B2 (ja) 澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた粉飴、シラップ及び飲食品
Igoe Dictionary of food ingredients
JP7404233B2 (ja) 結晶澱粉分解物、及び該結晶澱粉分解物を用いた飲食品用組成物、飲食品、医薬品、化粧料、工業製品、飼料、培地、肥料、及びこれらの改質剤、並びに、前記結晶澱粉分解物、飲食品用組成物、飲食品、医薬品、化粧料、工業製品、飼料、培地、及び肥料の製造方法
EP3714700A1 (en) Low-calorie hot sauce
CN112969372B (zh) 用于食品应用的可溶性粉
JP4973454B2 (ja) マルトオリゴ糖組成物
JP4965351B2 (ja) マスキング剤
JP7285052B2 (ja) 澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた飲食品用組成物、及び飲食品
KR20220108798A (ko) 고섬유질 저당 가용성 식이 섬유, 이를 포함하는 제품 및 이를 제조하고 사용하는 방법
EP3814517A1 (en) Soluble flour and methods of manufacturing same
JP7001057B2 (ja) 澱粉含有食品用ほぐれ改良剤
JP6962674B2 (ja) 分岐α−グルカン混合物シラップとその用途
JP7354237B2 (ja) 改質剤、該改質剤を含有する改質用組成物、及びこれらを用いた飲食品、医薬品、化粧品、工業製品、飼料、培地、又は肥料、並びに、これらの製品の改質方法
TW202027614A (zh) 耐性澱粉及其製造方法
JP6298210B1 (ja) 新規澱粉分解物及びその製造方法
JP5507105B2 (ja) 新規な澱粉分解物、該澱粉分解物を含有する食品添加剤、飲食物、及び薬剤
JP6512997B2 (ja) 乾燥食品
JP5864854B2 (ja) 澱粉含有飲料の製造方法
JP2020186337A (ja) 澱粉分解物、並びに該澱粉分解物を用いた飲食品用組成物、飲食品、コク付与剤、飲食品の製造方法、及びコク付与方法
JP2021088623A (ja) 新規澱粉分解物及びその製造方法
JP6762100B2 (ja) 乳化安定剤及び該乳化安定剤を用いた飲食品
JP7636157B2 (ja) 澱粉分解物および増粘・ゲル化剤を含む改質剤
JP4443491B2 (ja) 食感又は風味の改善・保持方法、グルコースポリマーの使用、グルコースポリマー、並びに飲食物
JP2022167684A (ja) 物性安定化剤
Fattouch et al. Date syrup

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6470099

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250