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JP6459717B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ Download PDF

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JP6459717B2
JP6459717B2 JP2015071129A JP2015071129A JP6459717B2 JP 6459717 B2 JP6459717 B2 JP 6459717B2 JP 2015071129 A JP2015071129 A JP 2015071129A JP 2015071129 A JP2015071129 A JP 2015071129A JP 6459717 B2 JP6459717 B2 JP 6459717B2
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Description

本発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
従来、複数の誘電体層と複数の内部電極とが積層されることによって形成された素体と、素体の外表面に配置された第一端子電極及び第二端子電極と、第一端子電極に接続された第一内部電極及び第二端子電極に接続された第二内部電極を複数の内部電極として含むコンデンサ部とを備えた積層セラミックコンデンサが知られている。
また、上記従来の積層セラミックコンデンサとして、コンデンサ部を複数備えた積層セラミックコンデンサが知られている。例えば、特許文献1には、第一端子電極に接続された第一内部電極及び第二端子電極に接続された第二内部電極を含む第一コンデンサ部と、第一端子電極に接続された第三内部電極、第二端子電極に接続された第四内部電極、及び第一端子電極と第二端子電極とのいずれにも接続されていない第五内部電極を含む第二コンデンサ部とを備えた積層セラミックコンデンサが記載されている。特許文献2には、静電容量の異なる二つのコンデンサ部を備えた積層セラミックコンデンサが記載されている。
実開平5−21429号公報 特開平7−142285号公報
ところで、積層セラミックコンデンサは、静電気放電の影響を受けることがある。積層セラミックコンデンサに静電気が流れると、内部電極の抵抗によって内部電極が発熱する。このため、内部電極が溶融し、内部電極間が短絡するおそれがある。内部電極間が短絡すると、各内部電極が接続された端子電極間が短絡し、積層セラミックコンデンサが機能しなくなる。よって、本技術分野では、静電気が流れる場合であっても、短絡が発生し難い積層セラミックコンデンサが求められている。
本発明は、静電気が流れる場合であっても、短絡が発生し難い積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明に係る積層セラミックコンデンサは、複数の誘電体層と複数の内部電極とが積層されることによって形成された素体と、素体の外表面に配置された第一端子電極及び第二端子電極と、を備え、素体は、第一端子電極に接続された第一内部電極と、第二端子電極に接続された第二内部電極とを複数の内部電極として含む第一コンデンサ部と、第一端子電極に接続された第三内部電極と、第二端子電極に接続された第四内部電極と、第一端子電極及び第二端子電極のいずれにも接続されていない第五内部電極とを複数の内部電極として含む第二コンデンサ部と、を有し、第一コンデンサ部において、第一内部電極と第二内部電極とは、素体の積層方向で互いに対向して配置され、第二コンデンサ部において、第三内部電極と第四内部電極と第五内部電極とは、第一端子電極と第二端子電極との間で直列に接続された複数の容量成分を形成するように配置され、第二コンデンサ部の各容量成分の合成容量は、第一コンデンサ部の互いに対向する第一内部電極と第二内部電極との間における静電容量よりも大きい。
本発明に係る積層セラミックコンデンサでは、第二コンデンサ部の各容量成分の合成容量が、第一コンデンサ部の互いに対向する第一内部電極と第二内部電極との間における静電容量よりも大きい。静電気は、静電容量が大きい方に流れやすいので、静電容量が比較的小さい第一内部電極と第二内部電極との間よりも、静電容量が比較的大きい複数の容量成分を形成する第三内部電極、第四内部電極、及び第五内部電極の間の方に静電気が流れやすい。すなわち、第三内部電極、第四内部電極、及び第五内部電極が含まれる第二コンデンサ部に比べて、第一内部電極及び第二内部電極が含まれる第一コンデンサ部には静電気が流れ難い。よって、第一コンデンサ部に静電気が流れることによる熱が生じ難く、当該熱により第一内部電極及び第二内部電極が溶融するおそれが抑制される。これにより、第一内部電極と第二内部電極との間における短絡を生じ難くすることができる。さらに、第二コンデンサ部においては、直列に接続された複数の容量成分が形成されている。このため、第二コンデンサ部に静電気が流れた場合でも、複数の容量成分を形成する全ての内部電極が短絡しない限り、第二コンデンサ部全体としては短絡しない。このように、本発明に係る積層セラミックコンデンサによれば、第二コンデンサ部に比べて第一コンデンサ部における短絡を生じ難くしつつ、第二コンデンサ部においても全体としては短絡が極力生じないようにすることができる。その結果、積層セラミックコンデンサにおける短絡を発生し難くすることができる。以上より、静電気が流れる場合であっても、短絡が発生し難い積層セラミックコンデンサを提供することができる。
第二コンデンサ部は、第一コンデンサ部を積層方向で挟んで二つ配置されており、各第二コンデンサ部において、第三内部電極及び第四内部電極は、積層方向で第五内部電極よりも外側に配置されていてもよい。素体の外表面に配置された各端子電極と素体内に配置された各内部電極との間で形成される電界が強いと、各端子電極から電子が飛び出しやすい。各端子電極から電子が飛び出すと、飛び出した電子が素体の外表面に伝わり、電流の表面リークが生じるおそれがある。本発明によれば、第一コンデンサ部を積層方向で挟んで配置された各第二コンデンサ部において、第三内部電極及び第四内部電極が、積層方向で第五内部電極よりも外側、すなわち素体の外表面に最も近い位置に配置されている。第一端子電極の異極性である第四内部電極は、第一端子電極の同極性である第三内部電極よりも、第一端子電極から離れて位置している。第二端子電極の異極性である第三内部電極は、第二端子電極の同極性である第四内部電極よりも、第二端子電極から離れて位置している。このように、互いに異極性である各端子電極と各内部電極との間が離れているので、各端子電極と各内部電極との間で形成される電界が弱まり、各端子電極から電子が飛び出し難くすることができる。その結果、各端子電極から飛び出した電子が素体の外表面を伝わることによって生じる電流の表面リークを抑制することができる。
第三内部電極が第一端子電極と接続する部分の幅、及び、第四内部電極が第二端子電極と接続する部分の幅とは、第一内部電極が第一端子電極と接続する部分の幅よりも大きく、且つ、第二内部電極が第二端子電極と接続する部分の幅よりも大きい。この場合、第一コンデンサ部に比べて第二コンデンサ部の方が、各内部電極が各端子電極と接続する部分の幅が大きい。よって、当該幅が第一コンデンサ部と第二コンデンサ部とで同じ場合と比べ、第一コンデンサ部の抵抗よりも第二コンデンサ部の抵抗の方が低くなるので、第一コンデンサ部よりも第二コンデンサ部の方に静電気が一層流れやすい。すなわち、第一コンデンサ部には静電気が一層流れ難くなり、その結果、第一コンデンサ部における短絡をより生じ難くすることができる。
第一コンデンサ部の内部電極と、第二コンデンサ部の内部電極との間隔のうち、積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間隔は、第二コンデンサ部の内部電極のうち、積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間隔よりも大きくてもよい。この場合、第一コンデンサ部と第二コンデンサ部とが、第二コンデンサ部の内部電極同士の間隔よりも互いに離れているので、第二コンデンサ部に流れた静電気が第一コンデンサ部に流れ込み難い。よって、第一コンデンサ部における短絡をより生じ難くすることができる。
第一コンデンサ部の内部電極と、第二コンデンサ部の内部電極との間のうち、積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間における誘電体層の誘電率は、第二コンデンサ部の内部電極のうち、積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間における誘電体層の誘電率よりも低くてもよい。この場合、第一コンデンサ部と第二コンデンサ部との間における誘電体層の誘電率が第二コンデンサ部の内部電極間における誘電体層の誘電率よりも低いので、第二コンデンサ部に流れた静電気が第一コンデンサ部に流れ込み難い。よって、第一コンデンサ部における短絡をより生じ難くすることができる。
素体は、外表面として、積層方向に直交する第一方向で互いに対向する第一側面及び第二側面と、第一側面と第二側面とを連結し且つ積層方向及び第一方向に直交する第二方向で互いに対向する第一端面及び第二端面とを有し、第一端子電極は、第一端面の全面に位置する第一部分と、第一側面における第一端面側の部分に位置する第二部分と、第二側面における第一端面側の部分に位置する第三部分とを有し、第二端子電極は、第二端面の全面に位置する第四部分と、第一側面における第二端面側の部分に位置する第五部分と、第二側面における第二端面側の部分に位置する第六部分とを有し、第三内部電極は、第一端面と、第一側面における第一端面側の部分と、第二側面における第一端面側の部分とに露出し、且つ、第一部分、第二部分、及び第三部分にそれぞれ接続されており、第四内部電極は、第二端面と、第一側面における第二端面側の部分と、第二側面における第二端面側の部分とに露出し、且つ、第四部分、第五部分、及び第六部分にそれぞれ接続されていてもよい。静電気に対する抵抗が低いほど、静電気による発熱量は抑制される。本発明では、第二コンデンサ部の第三内部電極は、素体の第一端面のみならず、第一側面及び第二側面のそれぞれにおける第一端面側の部分にも露出して、第一端子電極の第一部分、第二部分、及び第三部分にそれぞれ接続されている。第二コンデンサ部の第四内部電極は、素体の第二端面のみならず、第一側面及び第二側面のそれぞれにおける第二端面側の部分にも露出して、第二端子電極の第四部分、第五部分、第六部分にそれぞれ接続されている。よって、これらの第三内部電極及び第四内部電極は、素体の第一端面又は第二端面のみに露出する場合よりも、各端子電極との接続部分において幅広で、静電気に対する抵抗が低くなっている。よって、各内部電極に静電気が流れた場合に生じる発熱量を緩和することができる。さらに、第二コンデンサ部に含まれる第三内部電極及び第四内部電極の抵抗が低くなることにより、第二コンデンサ部に静電気がより流れやすくなる。すなわち、第一コンデンサ部には静電気がより流れ難くなり、第一コンデンサ部における短絡をより生じ難くすることができる。
第二コンデンサ部の内部電極のそれぞれの積層方向での厚みは、第一コンデンサ部の内部電極のそれぞれの積層方向での厚みよりも大きい。この場合、第一コンデンサ部より第二コンデンサ部の方が、それぞれに含まれる各内部電極の積層方向の厚みが大きい分、抵抗が低いので、第二コンデンサ部に静電気がより流れやすくなる。すなわち、第一コンデンサ部に静電気がより流れ難くなり、第一コンデンサ部における短絡をより生じ難くすることができる。
本発明によれば、静電気が流れる場合であっても、短絡が発生し難い積層セラミックコンデンサを提供することができる。
第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサを示す斜視図である。 図1に示すII−II線に沿った断面図である。 図1に示す第一コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。 図1に示す第二コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。 第2実施形態に係る積層セラミックコンデンサの第一コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。 第2実施形態に係る積層セラミックコンデンサの第二コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。 第3実施形態に係る積層セラミックコンデンサを示す断面図である。 第4実施形態に係る積層セラミックコンデンサを示す断面図である。 第5実施形態に係る積層セラミックコンデンサの第二コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。 第6実施形態に係る積層セラミックコンデンサを示す断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図4を参照して、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサについて説明する。図1は、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサを示す斜視図である。図2は、図1に示すII−II線に沿った断面図である。図3は、図1に示す第一コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。図4は、図1に示す第二コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。なお、図面においては、説明のため、必要に応じてXYZ方向を記載している。
図1及び図2に示すように、積層セラミックコンデンサ1は、素体3と、素体3の外表面に配置される第一端子電極5及び第二端子電極6とを備えている。
素体3は、略直方体形状を呈している。なお、略直方体形状とは、直方体形状だけでなく、例えば直方体形状の角が丸められた形状等も含む。素体3は、外表面として、Z方向で互いに対向する第一主面3e及び第二主面3fと、X方向で互いに対向する第一側面3c及び第二側面3dと、Y方向で互いに対向する第一端面3a及び第二端面3bとを有している。なお、X方向、Y方向、及びZ方向は互いに直交する方向である。第一主面3e及び第二主面3fは、X方向及びY方向に延びている。第一側面3c及び第二側面3dは、第一主面3eと第二主面3fとを連結するようにY方向及びZ方向に延びている。第一端面3a及び第二端面3bは、第一主面3eと第二主面3fとの間を連結するようにZ方向及びX方向に延びている。
素体3は、第一主面3e及び第二主面3fの対向方向であるZ方向に、複数の誘電体層4及び複数の内部電極11,12,13,14,15が積層されることによって形成されている。素体3では、複数の誘電体層4の積層方向(以下、単に「積層方向」と称する。)が、第一主面3e及び第二主面3fの対向方向であるZ方向と一致する。各誘電体層4は、例えば誘電体材料(BaTiO系、Ba(Ti,Zr)O系、又は(Ba,Ca)TiO系などの誘電体セラミック)を含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。実際の素体3では、各誘電体層4は、各誘電体層4の間の境界が視認できない程度に一体化されている。
積層セラミックコンデンサ1では、第二主面3fが不図示の他の電子機器(例えば、回路基板や電子部品等)に対向する実装面となる。すなわち、積層セラミックコンデンサ1は、第二主面3fが他の電子機器と対向する状態で、はんだ付け等により実装される。
第一端子電極5は、第一端面3aに配置されている。第一端子電極5は、第一端面3aと、第一主面3e、第二主面3f、第一側面3c、及び第二側面3dのそれぞれにおける第一端面3a側の各部分とを覆うように形成されている。すなわち、第一端子電極5は、第一端面3aの全面に位置する電極部分5a(第一部分)と、第一主面3eにおける第一端面3a側の部分に位置する電極部分と、第二主面3fにおける第一端面3a側の部分に位置する電極部分と、第一側面3cにおける第一端面3a側の部分に位置する電極部分5c(第二部分)と、第二側面3dにおける第一端面3a側の部分に位置する電極部分5b(第三部分)とを有している。
第二端子電極6は、第二端面3bに配置されている。第二端子電極6は、第二端面3bと、第一主面3e、第二主面3f、第一側面3c、及び第二側面3dのそれぞれにおける第二端面3b側の各部分とを覆うように形成されている。すなわち、第二端子電極6は、第二端面3bの全面に位置する電極部分6a(第四部分)と、第一主面3eにおける第二端面3b側の部分に位置する電極部分と、第二主面3f側における第二端面3b側の部分に位置する電極部分と、第一側面3cにおける第二端面3b側の部分に位置する電極部分6c(第五部分)と、第二側面3dにおける第二端面3b側の部分に位置する電極部分6b(第六部分)とを有している。
第一端子電極5及び第二端子電極6は、焼付層7と、めっき層8,9とを有する。焼付層7は、例えば導電性金属粉末及びガラスフリットを含む導電性ペーストを素体3の外表面に付与し、焼き付けることによって形成される。焼付層の導電性金属には、Cu又はNi等が好ましい。めっき層8,9は、焼付層7の上にめっき法により形成される。めっき層8,9は、Ni、Cu、Sn、又はAu等が好ましく、最外表面のめっき層9は、Au又はSn等が好ましい。第一端子電極5と第二端子電極6とは、素体3の外表面上において互いに異極性であり、電気的に絶縁されている。
素体3は、第一コンデンサ部C1と、第二コンデンサ部C2とを有している。第二コンデンサ部C2は、第一コンデンサ部C1を積層方向で挟んで二つ配置されている。すなわち、素体3は、素体3の第一主面3e側の第二コンデンサ部C2と、素体3の第二主面3f側の第二コンデンサ部C2とを有している。各第二コンデンサ部C2は、素体3内において、第一コンデンサ部C1よりも素体3の外表面の近くに位置している。
第一コンデンサ部C1は、複数の内部電極として、内部電極11(第一内部電極)と内部電極12(第二内部電極)とを含んでいる。内部電極11と内部電極12とは、積層方向で互いに異なる位置に配置されている。内部電極11と内部電極12とは、積層方向で隣り合って配置され、誘電体層4を介して互いに対向している。
第二コンデンサ部C2は、複数の内部電極として、内部電極13(第三内部電極)と、内部電極14(第四内部電極)と、内部電極15(第五内部電極)とを含んでいる。内部電極13と内部電極14とは、積層方向で同じ位置において、第一端面3a及び第二端面3bの対向方向で互いに離間して配置されている。内部電極15は、内部電極13及び内部電極14とは積層方向で異なる位置に配置されている。内部電極13及び内部電極14と、内部電極15とは、積層方向で隣り合って配置され、誘電体層4を介して互いに対向している。
素体3の第一主面3e側の第二コンデンサ部C2において、内部電極13及び内部電極14は、対向する内部電極15よりも、積層方向で素体3の第一主面3eに近い位置に配置されている。素体3の第二主面3f側の第二コンデンサ部C2において、内部電極13及び内部電極14は、対向する内部電極15よりも、積層方向で素体3の第二主面3fに近い位置に配置されている。このように、各第二コンデンサ部C2において、内部電極13及び内部電極14は、積層方向で内部電極15よりも外側に配置されている。すなわち、内部電極13及び内部電極14は、各内部電極11〜15の中で最も素体3の外表面の近くに配置されている。
内部電極13は、第二端子電極6に接続されていないので、第二端子電極6に接続された内部電極14よりも、第二端子電極6から離れて位置している。内部電極14は、第一端子電極5に接続されていないので、第一端子電極5に接続された内部電極13よりも、第一端子電極5から離れて位置している。
第一コンデンサ部C1に含まれる内部電極のうち、積層方向で最も素体3の外表面に近い位置に配置された内部電極11又は内部電極12は、内部電極15と積層方向で隣り合って配置されている。この内部電極11又は内部電極12と内部電極15とは、誘電体層4を介して互いに対向している。
本実施形態において、内部電極11又は内部電極12と内部電極15とが積層方向で隣り合う間隔は、内部電極13及び内部電極14と内部電極15とが積層方向で隣り合う間隔に略等しい。このため、積層方向で隣り合う内部電極11又は内部電極12と内部電極15とに挟まれた誘電体層4の積層方向での厚みと、積層方向で隣り合う内部電極13及び内部電極14と内部電極15とに挟まれた誘電体層4の積層方向での厚みは略等しい。なお、誘電体層4の誘電率は、どの層においても略等しい。
各内部電極11〜15は、積層型の電気素子の内部電極として通常用いられる導電性材料(例えば、Ni又はCu等)からなる。各内部電極11〜15は、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成される。
図3の(a)は、第一コンデンサ部C1に含まれる内部電極11を示している。図3の(a)に示すように、内部電極11は、平面視で略矩形形状を呈している。なお、本明細書において、略矩形形状とは、矩形形状だけでなく、例えば矩形形状の角が丸められた形状も含む。内部電極11の一端部は、素体3の第一端面3aに露出し、第一端面3aにおいて第一端子電極5と直接接続されている。これにより、内部電極11は、第一端子電極5と電気的に接続されている。内部電極11の他端部は、素体3内に位置しており、第二端面3bには露出していない。すなわち、内部電極11は、第二端子電極6に接続されていない。したがって、内部電極11は、第一端子電極5と同極性となる。
図3の(b)は、第一コンデンサ部C1に含まれる内部電極12を示している。図3の(b)に示すように、内部電極12は、平面視で略矩形形状を呈している。内部電極12の一端部は、素体3の第二端面3bに露出し、第二端面3bにおいて第二端子電極6と直接接続されている。これにより、内部電極12は、第二端子電極6と電気的に接続されている。内部電極12の他端部は、素体3内に位置しており、第一端面3aには露出していない。すなわち、内部電極12は、第一端子電極5に接続されていない。したがって、内部電極12は、第二端子電極6と同極性となる。
内部電極11が第一端子電極5に接続される部分の幅A11は、内部電極12が第二端子電極6に接続される部分の幅A12と略等しい。内部電極11と内部電極12とは、積層方向から見てそれぞれの面が重なり合うように位置している。内部電極11は第一端子電極5と同極性であり、内部電極12は第二端子電極6と同極性であるので、内部電極11と内部電極12とは互いに異極性である。これにより一つの内部電極11と一つの内部電極12とが対向する領域には、容量成分C1が形成される(図2参照)。
図4の(a)は、第二コンデンサ部C2に含まれる内部電極13及び内部電極14を示している。図4の(a)に示すように、内部電極13及び内部電極14は、平面視で略矩形形状を呈している。
内部電極13の一端部は、素体3の第一端面3aに露出し、第一端面3aにおいて第一端子電極5と直接接続されている。これにより、内部電極13は、第一端子電極5と電気的に接続されている。内部電極13の他端部は、素体3内において内部電極14と離間して位置しており、第二端面3bには露出していない。すなわち、内部電極13は、第二端子電極6に接続されていない。したがって、内部電極13は、第一端子電極5と同極性となる。
内部電極14の一端部は、素体3の第二端面3bに露出し、第二端面3bにおいて第二端子電極6と直接接続されている。これにより、内部電極14は、第二端子電極6と電気的に接続されている。内部電極14の他端部は、素体3内において内部電極13と離間して位置しており、第一端面3aには露出していない。すなわち、内部電極14は、第一端子電極5に接続されていない。したがって、内部電極14は、第二端子電極6と同極性となる。
図4の(b)は、第二コンデンサ部C2に含まれる内部電極15を示している。図4の(b)に示すように、内部電極15は、平面視で略矩形形状を呈している。内部電極15の両端部は、素体3内に位置しており、第一端面3a及び第二端面3bには露出していない。すなわち、内部電極15は、第一端子電極5及び第二端子電極6のいずれにも接続されていない。
内部電極13が第一端子電極5に接続される部分の幅A21と、内部電極14が第二端子電極6に接続される部分の幅A22と、第一側面3c及び第二側面3dの対向方向であるX方向での内部電極15の幅A23とは、いずれも略等しい。なお、幅A23は、幅A21及び幅A22と同じX方向の幅である。内部電極13及び内部電極14と、内部電極15とは、積層方向から見てそれぞれの面が重なり合うように位置している。
内部電極13と内部電極14とは、内部電極15を共用している。内部電極13と内部電極15とが対向する領域には、容量成分C2が形成され、内部電極14と内部電極15とが対向する領域には、容量成分C2が形成される(図2参照)。すなわち、内部電極15は、内部電極13及び内部電極14のそれぞれと対向して、第一端子電極5と第二端子電極6との間で直列に接続された複数(本実施形態では、二つ)の容量成分C2,C2を形成するように配置されている。
互いに対向する内部電極15と内部電極13との間における静電容量、すなわち容量成分C2と、互いに対向する内部電極15と内部電極14との間における静電容量、すなわち容量成分C2との合成容量は、内部電極11と内部電極12との間における静電容量、すなわち容量成分C1よりも大きい。つまり、一つの内部電極15と一つの内部電極13とで形成される容量成分C2と、当該容量成分C2と直列に接続され且つ一つの内部電極15と一つの内部電極14とで形成される容量成分C2との合成容量は、第一コンデンサ部C1における容量成分C1の静電容量よりも大きい。
容量成分C2,C2の合成容量は、例えば2〜40μF程度である。これに対し、容量成分C1の静電容量は、例えば1〜20μF程度である。よって、容量成分C2,C2の合成容量と、容量成分C1の静電容量との比は、例えば10:1〜10:9程度である。
以上、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1によれば、第二コンデンサ部C2の各容量成分C2,C2の合成容量が、第一コンデンサ部C1の互いに対向する内部電極11と内部電極12との間における容量成分C1の静電容量よりも大きい。静電気は、静電容量の大きい方に流れやすいので、静電容量が比較的小さい内部電極11と内部電極12との間よりも、静電容量が比較的大きい複数の容量成分C2,C2を形成する内部電極13〜15の間の方に静電気が流れやすい。すなわち、内部電極13〜15が含まれる第二コンデンサ部C2に比べて、内部電極11,12が含まれる第一コンデンサ部C1には静電気が流れ難い。よって、第一コンデンサ部C1に静電気が流れることによる熱が生じ難く、当該熱により内部電極11,12が溶融するおそれが抑制される。さらに、第二コンデンサ部C2においては、直列に接続された複数の容量成分C2,C2が形成されている。このため、第二コンデンサ部C2に静電気が流れた場合でも、複数の容量成分C2,C2を形成する全ての内部電極間が短絡しない限り、第二コンデンサ部C2全体としては短絡しない。このように、積層セラミックコンデンサ1によれば、第二コンデンサ部C2に比べて第一コンデンサ部C1における短絡を生じ難くしつつ、第二コンデンサ部C2においても全体としては短絡が極力生じないようにすることができる。その結果、積層セラミックコンデンサ1における短絡を生じ難くすることができる。以上より、静電気が流れる場合であっても、短絡が生じ難い積層セラミックコンデンサ1を提供することができる。
素体の外表面に配置された各端子電極と素体内に配置された各内部電極との間で形成される電界が強いと、各端子電極から電子が飛び出しやすい。各端子電極から電子が飛び出すと、飛び出した電子が素体の外表面に伝わり、電流の表面リークが生じるおそれがある。本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1によれば、第一コンデンサ部C1を積層方向で挟んで配置された各第二コンデンサ部C2において、内部電極13及び内部電極14が、積層方向で内部電極15よりも外側、すなわち素体3の外表面に最も近い位置に配置されている。第一端子電極5の異極性である内部電極14は、第一端子電極5の同極性である内部電極13よりも、第一端子電極5から離れて位置している。第二端子電極6の異極性である内部電極13は、第二端子電極6の同極性である内部電極16よりも、第二端子電極6から離れて位置している。このように、互いに異極性である各端子電極5,6と各内部電極13,14との間が離れているので、各端子電極5,6と各内部電極13,14との間で形成される電界が弱まり、各端子電極5,6から電子が飛び出し難くすることができる。その結果、各端子電極5,6から飛び出した電子が素体3の外表面を伝わることによって生じる電流の表面リークを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、図5及び図6を参照して、第2実施形態に係る積層セラミックコンデンサについて説明する。図5は、第2実施形態に係る積層セラミックコンデンサの第一コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。図6は、第2実施形態に係る積層セラミックコンデンサの第二コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。図5は第1実施形態における図3に対応し、図6は第1実施形態における図4に対応する。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサは、図示を省略するが、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と同じく、素体3と、素体3の外表面に配置される第一端子電極5及び第二端子電極6とを備えている。素体3は、第一コンデンサ部C1及び第二コンデンサ部C2を有している。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサが第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と異なる点は、第一コンデンサ部C1における各内部電極11,12が各端子電極5,6と接続する部分の幅A11,A12の大きさである。以下、図5及び図6を参照して具体的に説明する。
図5の(a)は、第一コンデンサ部C1に含まれる内部電極11を示し、図5の(b)は、第一コンデンサ部C1に含まれる内部電極12を示している。図5の(a)及び(b)に示すように、内部電極11が端子電極5に接続される部分の幅A11は、内部電極12が第二端子電極6に接続される部分の幅A12と略等しい。本実施形態に係るこれらの幅A11及び幅A12は、第1実施形態に係る幅A11及び幅A12に比べて小さい。
図6の(a)は、第二コンデンサ部C2に含まれる内部電極13及び内部電極14を示し、図6の(b)は、第二コンデンサ部C2に含まれる内部電極15を示している。図6の(a)及び(b)に示すように、内部電極13が第一端子電極5に接続される部分の幅A21と、内部電極14が第二端子電極6に接続される部分の幅A22と、X方向での内部電極15の幅A23とは、いずれも略等しい。本実施形態に係るこれらの幅A21、幅A22、及び幅A23は、第1実施形態に係る幅A21、幅A22、及び幅A23と略等しい。
つまり、本実施形態において、第二コンデンサ部C2における内部電極13が第一端子電極5と接続する部分の幅A21、及び、第二コンデンサ部C2における内部電極14が第二端子電極6と接続する部分の幅A22は、第一コンデンサ部C1における内部電極11が第一端子電極5と接続する部分の幅A11よりも大きく、且つ、第一コンデンサ部C1における内部電極12が第二端子電極6と接続する部分の幅A12よりも大きい。
したがって、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサによれば、第一コンデンサ部C1に比べて第二コンデンサ部C2の方が、各内部電極が各端子電極と接続する部分の幅が大きい。よって、例えば当該幅が第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2とで同じ場合と比べ、第一コンデンサ部C1の抵抗よりも第二コンデンサ部C2の抵抗の方が低くなるので、第一コンデンサ部C1よりも第二コンデンサ部C2の方に静電気が一層流れやすい。すなわち、第一コンデンサ部C1には静電気が一層流れ難くなり、その結果、第一コンデンサ部C1における短絡をより生じ難くすることができる。
(第3実施形態)
次に、図7を参照して、第3実施形態に係る積層セラミックコンデンサについて説明する。図7は、第3実施形態に係る積層セラミックコンデンサを示す断面図である。図7は、第1実施形態における図2に対応する。
図7に示すように、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1Bは、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と同じく、素体3と、素体3の外表面に配置される第一端子電極5及び第二端子電極6とを備えている。素体3は、第一コンデンサ部C1及び第二コンデンサ部C2を有している。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1Bは、第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2との間隔に関し、以下の特徴を有している点で、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と相違する。
積層セラミックコンデンサ1Bにおいて、内部電極11又は内部電極12と内部電極15とが積層方向で隣り合う間隔B21は、内部電極13及び内部電極14と内部電極15とが積層方向で隣り合う間隔B22よりも大きい。このため、積層方向で隣り合う内部電極11又は内部電極12と内部電極15とに挟まれた誘電体層4の積層方向での厚みは、積層方向で隣り合う内部電極13及び内部電極14と内部電極15とに挟まれた誘電体層4の積層方向での厚みよりも大きい。
すなわち、第一コンデンサ部C1の内部電極11,12と、第二コンデンサ部C2の内部電極13〜15との間隔のうち、積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間隔B21は、第二コンデンサ部C2の内部電極13〜15のうち、積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間隔B22よりも大きい。例えば、間隔B21が10〜100μmであるのに対し、間隔B22が1〜5μmである。間隔B21と間隔B22との比は、例えば100:1〜100:5である。
したがって、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1Bによれば、第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2とが、第二コンデンサ部C2の内部電極同士の間隔よりも互いに離れているので、第二コンデンサ部C2に流れた静電気が第一コンデンサ部C1に流れ込み難い。よって、第一コンデンサ部C1における短絡をより生じ難くすることができる。
(第4実施形態)
次に、図8を参照して、第4実施形態に係る積層セラミックコンデンサについて説明する。図8は、第4実施形態に係る積層セラミックコンデンサを示す断面図である。図8は、第1実施形態における図2に対応する。
図8に示すように、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1Cは、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と同じく、素体3と、素体3の外表面に配置される第一端子電極5及び第二端子電極6とを備えている。素体3は、第一コンデンサ部C1及び第二コンデンサ部C2を有している。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1Cは、第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2との間に配置された誘電体層20の誘電率に関し、以下の特徴を有している点で、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と相違する。
積層セラミックコンデンサ1Cにおいて、積層方向で隣り合う内部電極15と内部電極11又は内部電極12との間に挟まれた誘電体層20の誘電率は、第1実施形態に係る誘電体層20の誘電率よりも低い。これに対し、積層方向で隣り合う内部電極15と内部電極13及び内部電極14との間に挟まれた誘電体層21の誘電率は、第一実施形態に係る誘電体層20の誘電率と同じである。
すなわち、第一コンデンサ部C1の内部電極11,12と、第二コンデンサ部C2の内部電極13〜15との間のうち、積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間における誘電体層20の誘電率は、第二コンデンサ部C2の内部電極のうち、積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間における誘電体層21の誘電率よりも低い。例えば、誘電体層20における誘電率が20〜200μF/mであるのに対し、誘電体層21における誘電率が2000〜10000μF/mである。誘電体層20における誘電率と誘電体層21における誘電率との比は、例えば1:10〜1:100である。
したがって、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1Cによれば、第一コンデンサ部C1と第二コンデンサ部C2との間における誘電体層20の誘電率が第二コンデンサ部C2の内部電極間における誘電体層21の誘電率よりも低いので、第二コンデンサ部C2に流れた静電気が第一コンデンサ部C1に流れ込み難い。よって、第一コンデンサ部C1における短絡をさらに抑制することができる。
(第5実施形態)
次に、図9を参照して、第5実施形態に係る積層セラミックコンデンサについて説明する。図9は、第5実施形態に係る積層セラミックコンデンサの第二コンデンサ部に含まれる内部電極を示す平面図である。図9は、第1実施形態における図4に対応する。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサは、図示を省略するが、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と同じく、素体3と、素体3の外表面に配置される第一端子電極5及び第二端子電極6とを備えている。素体3は、第一コンデンサ部C1及び第二コンデンサ部C2を有している。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサが第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と異なる点は、第二コンデンサ部C2に含まれる内部電極13,14の形状である。以下、図9を参照して具体的に説明する。
内部電極13は、第一電極部分13aと、第二電極部分13bとを含んでいる。第一電極部分13aは、略矩形形状を呈している。第一電極部分13aは、積層方向から見て、第一電極部分13aの面と内部電極15の面とが重なり合うように位置している。第一電極部分13aは、誘電体層4を介して内部電極15と対向している。
第二電極部分13bは、第一電極部分13aにおける第一端面3a側から、第一端面3aと、第一側面3c及び第二側面3dの第一端面3a側の各部分とに向かって延びる略矩形形状を呈している。第二電極部分13bは、第一端面3aと、第一側面3cにおける第一端面3a側の部分と、第二側面3dにおける第一端面3a側の部分とに露出している。第二電極部分13bは、第一端子電極5の電極部分5a,5b,5cにそれぞれ直接接続されている。これにより、内部電極13は、第一端子電極5と電気的に接続されている。
第一側面3c及び第二側面3dの対向方向での幅に関し、第二電極部分13bにおける幅A21は、第一電極部分13aにおける幅D21よりも大きい。このように、第二電極部分13bは、第一側面3c及び第二側面3dの対向方向で、第一電極部分13aよりも幅広に形成されている。したがって、本実施形態では、例えば内部電極13が一定の幅D21で素体3の第一端面3aに露出して第一端子電極5の電極部分5aだけと直接接続する場合よりも、内部電極13の抵抗が低くなっている。
内部電極14は、第一電極部分14aと、第二電極部分14bとを含んでいる。第一電極部分14aは、略矩形形状を呈している。第一電極部分14aは、積層方向から見て、第一電極部分14aの面と内部電極15の面とが重なり合うように位置している。第一電極部分14aは、誘電体層4を介して内部電極15と対向している。
第二電極部分14bは、第一電極部分13aにおける第二端面3b側から、第二端面3bと、第一側面3c及び第二側面3dの第二端面3b側の各部分とに向かって延びる略矩形形状を呈している。第二電極部分14bは、第二端面3bと、第一側面3cにおける第二端面3b側の部分と、第二側面3dにおける第二端面3b側の部分とに露出している。第二電極部分14bは、第二端子電極6の電極部分6a,6b,6cにそれぞれ直接接続されている。これにより、内部電極14は、第二端子電極6と電気的に接続されている。
第一側面3c及び第二側面3dの対向方向での幅に関し、第二電極部分14bにおける幅A22は、第二電極部分14bにおける幅D22よりも大きい。このように、第二電極部分14bは、第一側面3c及び第二側面3dの対向方向で、第一電極部分14aよりも幅広に形成されている。したがって、本実施形態では、例えば内部電極14が一定の幅D22で素体3の第二端面3bに露出して第二端子電極6の電極部分6aだけと直接接続する場合よりも、内部電極14の抵抗が低くなっている。
静電気に対する抵抗が低いほど、静電気による発熱量は抑制される。本実施形態に係る積層セラミックコンデンサにおいて、第二コンデンサ部C2の内部電極13は、素体3の第一端面3aのみならず、第一側面3c及び第二側面3dのそれぞれにおける第一端面3a側の部分にも露出して、第一端子電極5の電極部分5a,5b,5cにそれぞれ接続されている。第二コンデンサ部C2の内部電極14は、素体3の第二端面3bのみならず、第一側面3c及び第二側面3dのそれぞれにおける第二端面3b側の部分にも露出して、第二端子電極6の電極部分6a,6b,6cにそれぞれ接続されている。
よって、これらの内部電極13及び内部電極14は、素体3の第一端面3a又は第二端面3bのみに露出する場合よりも、各端子電極5,6との接続部分において幅広で、静電気に対する抵抗が低くなっている。よって、各内部電極に静電気が流れた場合に生じる発熱量を緩和することができる。さらに、第二コンデンサ部C2に含まれる内部電極13,14の抵抗が低くなることにより、第二コンデンサ部C2に静電気がより流れやすくなる。すなわち、第一コンデンサ部C1には静電気がより流れ難くなり、第一コンデンサ部C1における短絡をより抑制することができる。
(第6実施形態)
次に、図10を参照して、第6実施形態に係る積層セラミックコンデンサについて説明する。図10は、第6実施形態に係る積層セラミックコンデンサを示す断面図である。図10は、第1実施形態における図2に対応する。
図10に示すように、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1Dは、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と同じく、素体3と、素体3の外表面に配置される第一端子電極5及び第二端子電極6とを備えている。素体3は、第一コンデンサ部C1及び第二コンデンサ部C2を有している。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1Dは、第二コンデンサ部C2に含まれる内部電極13〜15の厚みに関し、以下の特徴を有している点で、第1実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1と相違する。
積層セラミックコンデンサ1Dにおいて、第二コンデンサ部C2に含まれる内部電極13〜15のそれぞれの積層方向での厚みは、第一コンデンサ部C1に含まれる内部電極11,12のぞれぞれの積層方向での厚みに比べて大きい。
したがって、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ1Dによれば、第一コンデンサ部C1より第二コンデンサ部C2の方が、それぞれに含まれる各内部電極の積層方向の厚みが大きい分、抵抗が低いので、第二コンデンサ部C2に静電気がより流れやすくなる。すなわち、第一コンデンサ部C1に静電気がより流れ難くなり、第一コンデンサ部C1における短絡をより抑制することができる。
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
本発明の効果を奏する限り、各内部電極の積層方向での並び方は、上記実施形態での並び方に限られない。例えば、第二コンデンサ部C2において形成される容量成分C2、C2は二つに限られず、複数の内部電極15が、第一端子電極5と第二端子電極6との間で直列に接続された三つ以上の容量成分を形成するように配置されていてもよい。
第二コンデンサ部C2は、積層方向で第一コンデンサ部C1を挟むように配置されていなくてもよく、積層方向で第一コンデンサ部C1の第一主面3e側及び第二主面3f側のいずれか一方に配置されていてもよい。第二コンデンサ部C2において、内部電極13,14は、内部電極15よりも外側に配置されていなくてもよい。
一つの第二コンデンサ部C2に、第一端子電極5と第二端子電極6との間で直列に接続された複数の容量成分C2,C2を形成する内部電極13,14,15の組が複数含まれていてもよい。この場合であっても、一つの内部電極15と一つの内部電極13とで形成される容量成分C2と、当該容量成分C2と直列に接続され且つ一つの内部電極15と一つの内部電極14とで形成される容量成分C2との合成容量は、第一コンデンサ部C1における容量成分C1の静電容量よりも大きい。
第二コンデンサ部C2は、第一端子電極5と第二端子電極6との間で直列に接続された複数の容量成分C2,C2を形成する内部電極13,14,15以外の内部電極を含んでいてもよい。また、内部電極13,14,15以外の第二コンデンサ部C2に含まれる内部電極が、第一端子電極5と第二端子電極6との間で直列に接続された複数の容量成分を形成していてもよい。この場合であっても、一つの内部電極15と一つの内部電極13とで形成される容量成分C2と、当該容量成分C2と直列に接続され且つ一つの内部電極15と一つの内部電極14とで形成される容量成分C2との合成容量は、第一コンデンサ部C1における容量成分C1の静電容量よりも大きい。これにより、第二コンデンサ部C2に比べて第一コンデンサ部C1における短絡を生じ難くしつつ、第二コンデンサ部C2においても全体としては短絡が極力生じないようにすることができる。その結果、積層セラミックコンデンサにおける短絡を発生し難くすることができる。
誘電体層4の誘電率は、上記実施形態に記載した例に限られない。例えば、例えば第一コンデンサ部C1における内部電極11と内部電極12とが互いに対向して挟む誘電体層4の誘電率よりも、第二コンデンサ部C2における内部電極13,14と内部電極15とが互いに対向して挟む誘電体層4の誘電率の方が高いとしてもよい。この場合、第二コンデンサ部C2により静電気が流れやすくなる。
1,1B,1C,1D…積層セラミックコンデンサ、3…素体、4…誘電体層、5…第一端子電極、6…第二端子電極、11〜15…内部電極、C1…第一コンデンサ部、C2…第二コンデンサ部、C2,C2…容量成分、A11,A12,A21,A22…幅、B21,B22…間隔。

Claims (7)

  1. 複数の誘電体層と複数の内部電極とが積層されることによって形成された素体と、
    前記素体の外表面に配置された第一端子電極及び第二端子電極と、を備え、
    前記素体は、前記第一端子電極に接続された第一内部電極と、前記第二端子電極に接続された第二内部電極とを前記複数の内部電極として含む第一コンデンサ部と、前記第一端子電極に接続された第三内部電極と、前記第二端子電極に接続された第四内部電極と、前記第一端子電極及び前記第二端子電極のいずれにも接続されていない第五内部電極とを前記複数の内部電極として含む第二コンデンサ部と、を有し、
    第一コンデンサ部において、前記第一内部電極と前記第二内部電極とは、前記素体の積層方向で互いに対向して配置され、
    第二コンデンサ部において、前記第三内部電極と前記第四内部電極と前記第五内部電極とは、前記第一端子電極と前記第二端子電極との間で直列に接続された複数の容量成分を形成するように配置され、
    前記第二コンデンサ部の各前記容量成分の合成容量は、前記第一コンデンサ部の互いに対向する前記第一内部電極と前記第二内部電極との間における静電容量よりも大きい、積層セラミックコンデンサ。
  2. 前記第二コンデンサ部は、前記第一コンデンサ部を前記積層方向で挟んで二つ配置されており、
    各前記第二コンデンサ部において、前記第三内部電極及び前記第四内部電極は、積層方向で前記第五内部電極よりも外側に配置されている、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 前記第三内部電極が前記第一端子電極と接続する部分の幅と、前記第四内部電極が前記第二端子電極と接続する部分の幅とは、前記第一内部電極が前記第一端子電極と接続する部分の幅よりも大きく、且つ、前記第二内部電極が前記第二端子電極と接続する部分の幅よりも大きい、請求項1又は2に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 前記第一コンデンサ部の内部電極と、前記第二コンデンサ部の内部電極との間隔のうち、前記積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間隔は、前記第二コンデンサ部の内部電極のうち、前記積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間隔よりも大きい、請求項1〜3の何れか一項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  5. 前記第一コンデンサ部の内部電極と、前記第二コンデンサ部の内部電極との間のうち、前記積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間における前記誘電体層の誘電率は、前記第二コンデンサ部の内部電極のうち、前記積層方向で隣り合って互いに対向する内部電極同士の間における前記誘電体層の誘電率よりも低い、請求項1〜4の何れか一項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  6. 前記素体は、前記外表面として、前記積層方向に直交する第一方向で互いに対向する第一側面及び第二側面と、前記第一側面と前記第二側面とを連結し且つ前記積層方向及び前記第一方向に直交する第二方向で互いに対向する第一端面及び第二端面とを有し、
    前記第一端子電極は、前記第一端面の全面に位置する第一部分と、前記第一側面における前記第一端面側の部分に位置する第二部分と、前記第二側面における前記第一端面側の部分に位置する第三部分とを有し、
    前記第二端子電極は、前記第二端面の全面に位置する第四部分と、前記第一側面における前記第二端面側の部分に位置する第五部分と、前記第二側面における前記第二端面側の部分に位置する第六部分とを有し、
    前記第三内部電極は、前記第一端面と、前記第一側面における前記第一端面側の部分と、前記第二側面における前記第一端面側の部分とに露出し、且つ、前記第一部分、前記第二部分、及び前記第三部分にそれぞれ接続されており、
    前記第四内部電極は、前記第二端面と、前記第一側面における前記第二端面側の部分と、前記第二側面における前記第二端面側の部分とに露出し、且つ、前記第四部分、前記第五部分、及び前記第六部分にそれぞれ接続されている、請求項1〜5の何れか一項に記載の積層セラミックコンデンサ。
  7. 前記第二コンデンサ部の内部電極のそれぞれの前記積層方向での厚みは、前記第一コンデンサ部の内部電極のそれぞれの前記積層方向での厚みよりも大きい、請求項1〜6の何れか一項に記載の積層セラミックコンデンサ。
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