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JP6442161B2 - 光ケーブル及び光ケーブルの製造方法 - Google Patents

光ケーブル及び光ケーブルの製造方法 Download PDF

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JP6442161B2 JP2014099243A JP2014099243A JP6442161B2 JP 6442161 B2 JP6442161 B2 JP 6442161B2 JP 2014099243 A JP2014099243 A JP 2014099243A JP 2014099243 A JP2014099243 A JP 2014099243A JP 6442161 B2 JP6442161 B2 JP 6442161B2
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Description

本発明は、光ケーブル及び光ケーブルの製造方法に関する。
外被(シース)を2層で構成した光ケーブルが知られている。特許文献1には、光ケーブルの外被を2層で構成するとともに、内部シース(内層シース)と外部シース(外層シース)との間にテンションメンバ(抗張力体)を配置することが記載されている。
特開2013−83830号公報
シースを2層で構成した光ケーブルを建物内で引き回す(配線する)際に、外層シースのみを除去して光ケーブルを小径化(細径化)することがある。但し、特許文献1記載の光ケーブルのように内層シースと外層シースとの境界(界面)に抗張力体を配置すると、外層シースを除去したときに、抗張力体が外部に露出してしまう。
抗張力体が例えばガラス強化繊維プラスチックで構成されている場合、抗張力体が外部に露出してしまうと、抗張力体が水に接触してしまい、ガラス繊維が劣化するおそれがある。また、抗張力体がガラス以外の材料で構成されている場合であっても、抗張力体が外部に露出することは望ましくない(後述)。
抗張力体を断面円形状の内層シースの内側に埋め込むように配置した場合には(後述の第1参考例:図4参照)、外層シースを除去しても、抗張力体は外部に露出しない。しかし、この場合には、光ケーブルの径が太くなってしまう。
本発明は、光ケーブルの細径化を図りつつ、外層シースを除去したときに抗張力体を露出させない光ケーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、複数の光ファイバを有する光ファイバユニットと、前記光ファイバユニットを収容するシースと、前記シースに埋設された抗張力体と、を備えた光ケーブルであって、前記シースは、内層シースと、前記内層シースの外側の外層シースとを有し、前記抗張力体の一部は、前記抗張力体の近傍を除く前記内層シースの外周面から外側に突出しているとともに、前記内層シースの被覆部で被覆されており、前記抗張力体の前記一部と、前記内層シースの前記被覆部は、前記外層シースの内周面に形成された凹部に入り込んでおり、前記被覆部と前記凹部との境界において前記内層シース及び前記外層シースの界面が形成されていることを特徴とする光ケーブルである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、光ケーブルの細径化を図りつつ、抗張力体を露出させずに外層シースを除去することが可能である。
図1Aは、光ケーブル1の断面図である。図1Bは、抗張力体6の近傍の拡大断面図である。 図2は、間欠固定型の光ファイバテープ3の説明図である。 図3Aは、光ケーブル1の製造装置の工程図である。図3Bは、押出機22のニップル24とダイス26の説明図である。 図4は、第1参考例の光ケーブル1の説明図である。 図5は、第2参考例の光ケーブル1の抗張力体6の近傍の拡大断面図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
複数の光ファイバを有する光ファイバユニットと、前記光ファイバユニットを収容するシースと、前記シースに埋設された抗張力体と、を備えた光ケーブルであって、前記シースは、内層シースと、前記内層シースの外側の外層シースとを有し、前記抗張力体の一部は、前記抗張力体の近傍を除く前記内層シースの外周面から外側に突出しているとともに、前記内層シースの被覆部で被覆されており、前記抗張力体の前記一部と、前記内層シースの前記被覆部は、前記外層シースの内周面に形成された凹部に入り込んでいることを特徴とする光ケーブルが明らかとなる。
このような光ケーブルによれば、光ケーブルの細径化を図りつつ、抗張力体を露出させずに外層シースを除去できる。
前記内層シース及び前記外層シースは、共押出成形によって形成されていることが望ましい。これにより、光ケーブルの製造が容易になる。
前記内層シースを構成する樹脂の粘度が、前記外層シースを構成する樹脂の粘度よりも高い状態で成形されたことが望ましい。これにより、光ケーブルの製造が容易になる。
前記抗張力体は、ガラス繊維強化プラスチックで構成されていることが望ましい。外層シースを除去しても抗張力体の劣化を抑制できるので、この場合に特に有効である。
前記抗張力体は、金属線で構成されていることが望ましい。外層シースを除去しても抗張力体が絶縁されるので、この場合に特に有効である。
押出機の流路のニップル側に内層用樹脂を流入させるとともに、前記流路内の前記内層用樹脂の外側に外層用樹脂を流入させる工程と、複数の光ファイバを有する光ファイバユニットと、抗張力体とを、前記押出機のニップルの通過直後に前記内層用樹脂で被覆した後に、前記内層用樹脂の外側を前記外層用樹脂で被覆して、前記押出機のダイス孔から、前記内層用樹脂で構成された内層シースと前記外層用樹脂で構成された外層シースとを有するシースに前記抗張力体を埋設した光ケーブルを押し出す工程と、を有し、前記抗張力体の一部は、前記抗張力体の近傍を除く前記内層シースの外周面から外側に突出しているとともに、前記内層シースの被覆部で被覆されており、前記抗張力体の前記一部と、前記内層シースの前記被覆部は、前記外層シースの内周面に形成された凹部に入り込んでいることを特徴とする光ケーブルの製造方法が明らかとなる。
このような光ケーブルの製造方法によれば、光ケーブルの細径化を図りつつ、抗張力体を露出させずに外層シースを除去できる光ケーブルを製造できる。
===光ケーブル1===
<構成>
図1Aは、光ケーブル1の断面図である。図1Bは、抗張力体6の近傍の拡大断面図である。
光ケーブル1は、複数の光ファイバ3Aと、押え巻きテープ4と、シース10(外被)と、一対の引き裂き紐5と、一対の抗張力体6とを有する。以下の説明では、複数の光ファイバ3Aと押え巻きテープ4の集合体のことを「光ファイバユニット2」と呼ぶことがある。但し、押え巻きテープ4の無い光ケーブル1の場合には、複数の光ファイバ3Aの束のことを「光ファイバユニット2」と呼ぶこともある。また、「光ファイバユニット2」のことを「光ファイバコア」又は「ケーブルコア」と呼ぶこともある。
複数の光ファイバ3Aの束は、ここでは複数枚の間欠固定型の光ファイバテープ3が集線されることによって形成されている。
図2は、間欠固定型の光ファイバテープ3の説明図である。間欠固定型の光ファイバテープ3とは、隣接する光ファイバ3A間を連結する連結部3Bが光ファイバ3Aの長手方向と幅方向にそれぞれ間欠的に配置された光ファイバテープ3である。
間欠固定型の光ファイバテープ3は、並列する3心以上の光ファイバ3A(光ファイバ心線)から構成されている。互いに隣接する2心の光ファイバ3A間を連結する複数の連結部3Bが、長手方向及び幅方向に2次元的に間欠的に配置されている。連結部3Bは、例えば紫外線硬化型樹脂又は熱可塑性樹脂によって、隣接する2心の光ファイバ3A間を連結する部位である。隣接する2心の光ファイバ3A間の連結部3B以外の領域は、非連結部になっている。非連結部では、隣接する2心の光ファイバ3A同士は拘束されていない。これにより、光ファイバテープ3を丸めて筒状(バンドル状)にしたり、折りたたんで収納したりでき、光ケーブル1に多数の光ファイバ3Aを高密度に収容することが可能である。
なお、複数の光ファイバ3Aは、間欠固定型の光ファイバテープ3から構成しなくても良い。例えば、間欠固定型の光ファイバテープ3の代わりに、単心の光ファイバ3Aから構成してもよい。また、複数の光ファイバ3Aの束は、バンドル材(識別部材)で束ねた光ファイバ束を複数束ねることによって構成しても良い。この場合、バンドル材で束ねた光ファイバ束のことを「サブユニット」と呼ぶこともある。
押え巻きテープ4は、複数の光ファイバ3Aを包む部材である。押え巻きテープ4には、ポリイミドテープ、ポリエステルテープ、ポリプロピレンテープ、ポリエチレンテープ等が使用される。この他、押え巻きテープ4として不織布を利用することができる。この場合、不織布は、ポリイミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等をテープ状に形成したものが使用される。なお、不織布は、吸水パウダー等を付着・塗布させたものや、そのための表面加工を施したものであっても良い。押え巻きテープ4は、不織布にポリエステルフィルム等のフィルムを貼り合わせたものでも良い。
シース10は、光ファイバユニット2(複数の光ファイバ3A及び押え巻きテープ4)を収容するように被覆する部材(外被)である。本実施形態では、シース10は、内層シース11と、内層シース11の外側の外層シース12との2層で構成されている。内層シース11及び外層シース12の材料として、例えばポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ナイロン(商標登録)、フッ化エチレン又はポリプロピレン(PP)等の樹脂や、例えば水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムのような水和金属化合物を難燃剤として含有するポリオレフィンコンパウンドを適宜選択して使用可能である。ここでは、内層シース11に中密度ポリエチレンが用いられている。また、外層シース12には、内層シース11を蟻等からの食害から防ぐことを目的として、比較的硬くて強度の高いナイロン6(商標登録)が用いられている。
シース10の外形(外層シース12の外形)は、断面円形状である。既存のクロージャや引き留め用巻き付けグリップ等は、断面円形状の光ケーブル1を対象にしているものが多いため、本実施形態の光ケーブル1に対しても適用可能である。
シース10には、一対の引き裂き紐5と、一対の抗張力体6とが埋め込まれている。一対の引き裂き紐5は、光ファイバユニット2を挟むようにシース10内に配置されている。一対の抗張力体6も、光ファイバユニット2を挟むようにシース10内に配置されている。言い換えると、一対の抗張力体6の間には、光ファイバユニット2が挟まれている。
引き裂き紐5は、シース10の引き裂きに用いられる紐(リップコード)である。作業者は、引き裂き紐5を引っ張ることによって、シース10を引き裂き、シース10を剥ぎ、光ケーブル1内の光ファイバ3Aを取り出すことになる。引き裂き紐5は、光ファイバユニット2の周囲に縦添えされており、シース10(内層シース11)に埋設されているか、若しくはシース10(内層シース11)と光ファイバユニット2との間に配置されている。引き裂き紐5は、例えばポリエステル、ポリイミド、アラミドなどの繊維、繊維の集合体若しくは繊維に樹脂を含浸させたもの、及び複数本の繊維の集合体を撚り合わせたもの等が使用可能である。
抗張力体6は、シース10の収縮に抗い、シース10の収縮により光ファイバユニット2に印加される歪みや曲げを抑制する部材(テンションメンバ)である。抗張力体6は、線状の部材であり、その長手方向が光ケーブル1の長手方向(ケーブル方向)に沿うように、シース10の内部に埋設されている。抗張力体6の材料としては、ノンメタリック材料やメタリック材料が使用可能である。ノンメタリック材料としては、例えばガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、ケブラー(登録商標)により強化したアラミド繊維強化プラスチック(KFRP)、ポリエチレン繊維により強化したポリエチレン繊維強化プラスチックなどの繊維強化プラスチック(FRP)が使用可能である。メタリック材料としては、鋼線などの金属線が使用可能である。ここでは、抗張力体6にはガラス繊維強化プラスチック(GFRP)が用いられている。
なお、抗張力体6にノンメタリック材料であるガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を用いた場合、鋼線と比べて弾性率が小さいため、光ケーブル1に必要とされる抗張力を得るために、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)で構成された抗張力体6の外径は、鋼線の抗張力体6と比べて太くなる。本実施形態の抗張力体6(ガラス繊維強化プラスチック)の直径は1.7mmである。
図1Aに示すように、抗張力体6は、内層シース11と外層シース12との境界(但し、後述するように、内層シース11と外層シース12との界面に位置するわけではない)に位置している。言い換えると、抗張力体6の近傍を除く内層シース11の外周面から抗張力体6が外側に突出している。以下、抗張力体6の近傍を除く内層シース11の外周面から突出している抗張力体6の一部のことを「突出部6A」と呼ぶことがある(図1B参照)。抗張力体6の近傍を除く外層シース12の内周面には凹部12A(図1B参照)が形成されており、外層シース12の凹部12Aには、抗張力体6の突出部6Aが入り込んでいる。
図1Bに示すように、抗張力体6の突出部6Aは、内層シース11で被覆されている。以下、抗張力体6の突出部6Aを被覆する部位を「薄膜部11A」と呼ぶことがある。このため、抗張力体6の突出部6A及び薄膜部11Aは、抗張力体6の近傍を除く内層シース11の外周面から外側に突出している。また、抗張力体6の突出部6A及び薄膜部11Aは、外層シース12の凹部12Aに入り込んでいる。
抗張力体6の突出部6Aが薄膜部11Aによって覆われているため、抗張力体6の全周が内層シース11で覆われた状態になる。このため、例えば光ケーブル1を建物内で引き回す(配線する)際に、小径化(細径化)のために外層シース12が除去されても、抗張力体6の突出部6Aが内層シース11(薄膜部11A)で被覆されているため、抗張力体6が外部に露出しないで済む。
本実施形態のように抗張力体6がガラス繊維強化プラスチック(GFRP)で構成されている場合、抗張力体6が水に接触してしまうと、抗張力体6が劣化(ガラスが劣化)してしまう。但し、本実施形態では外層シース12が除去されても抗張力体6が外部に露出しないため、抗張力体6が水に接触することを抑制できる。
なお、抗張力体6が金属線で構成されている場合、抗張力体6が外部に露出すると、抗張力体6が絶縁されない状態になるため望ましくない。但し、本実施形態のように、抗張力体6の突出部6Aが内層シース11で被覆されていれば、外層シース12が除去されても、抗張力体6を薄膜部11Aで絶縁することができる。
また、抗張力体6が例えばKFRP(アラミド繊維強化プラスチック)で構成されている場合、抗張力体6に紫外線が直接照射されると抗張力体6が劣化してしまうため、抗張力体6が外部に露出することは望ましくない。但し、本実施形態のように、抗張力体6の突出部6Aが内層シース11で被覆されていれば、外層シース12が除去されても、抗張力体6を薄膜部11Aで紫外線から保護できる。
本実施形態の抗張力体6は、内層シース11に対して接着されている。これにより、製造時(後述)の熱によるシース10の収縮や、環境温度の変化によるシース10の収縮等からの光ファイバ3Aの歪みや曲げを抑制できる。本実施形態では、抗張力体6の全周が内層シース11で覆われるため、抗張力体6と内層シース11との接着は容易である。
<光ケーブル1の製造方法>
図3Aは、光ケーブル1の製造装置の工程図である。
複数枚(例えば12枚)の間欠固定型の光ファイバテープ3が集合機21に供給される。集合機21でSZ型に撚られて集線された複数の光ファイバ3Aは、押え巻きテープ4に巻かれて押出機22に供給される。押出機22には、光ファイバユニット2(ここでは複数の光ファイバ3A及び押え巻きテープ4)と、2本の引き裂き紐5と、2本の抗張力体6とが供給される。押出機22は、引き裂き紐5と抗張力体6とをそれぞれの供給源から繰り出しながら、光ファイバユニット2を走行させつつ、光ファイバユニット2の周囲にシース10(内層シース11及び外層シース12)を被覆する。本実施形態では、共押出成形によって、2層構造のシース10(内層シース11及び外層シース12)で光ファイバユニット2を被覆している。
図3Bは、押出機22のニップル24とダイス26の説明図である。
押出機22に供給された光ファイバユニット2(複数の光ファイバ3A及び押え巻きテープ4)は、ニップル24の第1案内穴24Aを通過して、ダイス26のダイス孔26Aに導かれる。押出機22に供給された抗張力体6は、ニップル24の第2案内穴24Bを通過して、ダイス26のダイス孔26Aに導かれる。なお、不図示であるが、押出機22に供給された引き裂き紐5も、ニップル24を通過して、ダイス26のダイス孔26Aに導かれている。
ダイス26の内側では、ニップル24との間に樹脂用の流路が形成されており、この流路に樹脂が充填されている。流路のニップル24側(流路の内側)には、内層シース11を構成する内層用樹脂が流入している。図中には、内層用樹脂が黒で示されている。流路のダイス26側(流路の外側、流路内の内層用樹脂の外側)には、外層シース12を構成する外層用樹脂が流入している。図中には、外層用樹脂が網掛けのハッチングで図示されている。内層用樹脂及び外層用樹脂の流路内の圧力は、図1Aに示すように内層シース11と外層シース12との境界(但し、既に説明したように、内層シース11と外層シース12との界面に位置するわけではない)に抗張力体6が配置されるように、調整されている。
ニップル24の外周には内層用樹脂が充填されているため、ニップル24の第1案内穴24Aを通過した直後の光ファイバユニット2(複数の光ファイバ3A及び押え巻きテープ4)は、まず内層用樹脂に触れることになる。その後、内層用樹脂の外側が外層用樹脂で覆われて、円形状のダイス孔26Aから、シース10で被覆された円形状の光ケーブル1が押し出されることになる。
また、ニップル24の第2案内穴24Bを通過した直後の抗張力体6も、ニップル24の外周に内層用樹脂が充填されているため、まず内層用樹脂に触れることになる。このため、この段階で抗張力体6の全周が内層用樹脂で覆われる。その後、抗張力体6の一部(図1Bの突出部6A)が流路内の外層用樹脂の領域に突入する。このとき、抗張力体6の外周に塗布された内層用樹脂が外層用樹脂によって拭われることなく、周囲の内層用樹脂を巻き込みながら抗張力体6の一部が外層用樹脂の領域に突入する。これにより、図1Bに示すように、抗張力体6の突出部6Aが、内層シース11の薄膜部11Aで被覆された構成になる。
本実施形態では、共押出成形によって2層構造のシース10(内層シース11及び外層シース12)を形成している。このため、1度の押出成形でシース10を構成できるため、製造工程を簡略化できる。
また、本実施形態では、内層用樹脂の粘度が、外層用樹脂の粘度よりも高い状態で成形されている。これにより、抗張力体6の外周に内層用樹脂が一旦塗布されれば、その内層用樹脂は外層用樹脂によって拭われにくくなるため、抗張力体6の突出部6Aを内層用樹脂で被覆して薄膜部11A(図1B参照)を形成しやすくなる。なお、成形時の樹脂の粘度としては、各層の成形温度におけるメルトマスフローレイト(MFR:JIS K 7210)が指標となる。このような成形条件にすることによって、内層用樹脂の成形時の粘度が外層樹脂の成形時の粘度よりも低い場合(例えば内層用樹脂が水ぐらいの低粘度の場合)と比較して、より薄膜部11Aを形成しやすくなる。
<第1参考例>
図4は、第1参考例の光ケーブル1の説明図である。第1参考例では、図4左図に示すように内層シース11を一旦形成し、その後、右図に示すように外層シース12を被覆して光ケーブル1を製造する。内層シース11の形成後から外層シース12の形成まで間に抗張力体6が損傷するおそれがあるため、第1参考例では、抗張力体6の全体を断面円形状の内層シース11で覆っている。
第1参考例では、抗張力体6が断面円形状の内層シース11の内側に埋め込まれており、その断面円形状の内層シース11の外側に外層シース12が形成されている。このため、第1参考例の光ケーブル1は太くなりやすい。これに対し、本実施形態では、抗張力体6の突出部6Aは、抗張力体6の近傍を除く内層シース11の外周面から外側に突出しており、外層シース12の凹部12Aに入り込んでいる。このため、本実施形態の光ケーブル1は、図4に示す第1参考例と比べると、細径化が可能である。
また、第1参考例の製造方法では、樹脂を被覆する工程が2回に増えるため、本実施形態の製造方法(共押出成形)と比べて工程数が増えてしまう。
<第2参考例>
図5は、第2参考例の光ケーブル1の抗張力体6の近傍の拡大断面図である。第2参考例では、抗張力体6は、内層シース11と外層シース12との境界(界面)に配置されており、抗張力体6の突出部6Aは、外層シース12と接している。第2参考例では、抗張力体6の突出部6Aは、内層シース11の外周面から外側に突出しており、外層シース12の凹部12Aに入り込んでいる。このため、第2参考例の光ケーブル1は、図4に示す第1参考例と比べると細径化が可能である。
但し、第2参考例では、抗張力体6の突出部6Aは内層シース11で被覆されておらず、外層シース12と接している。このため、例えば光ケーブル1を建物内で引き回す際に、小径化のために外層シース12が除去されると、抗張力体6が外部に露出してしまう。これに対し、本実施形態では、外層シース12が除去されても、抗張力体6の突出部6Aは内層シース11(薄膜部11A)で被覆されているため、抗張力体6を外部に露出させずに済む。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
<光ケーブル1について>
前述の実施形態では、シース10の内側に引き裂き紐5と抗張力体6が配置されていたが、これらとは異なる部材がシース10の内側に配置されていても良い。また、シース10の内側に引き裂き紐5がなくても良い。
前述の実施形態では、光ケーブル1は、2つの抗張力体6を有していたが、抗張力体6の数は2つに限られるものではない。抗張力体6が1本でも良いし、3本や4本以上であっても良い。
<シース10について>
前述の実施形態では、シース10が内層シース11と外層シース12による2層構造であった。但し、シース10は、2層構造に限られるものではなく、3層以上の構造でも良い。例えば、前述の内層シース11の内側に別のシース層が形成されても良いし、外層シース12の外側に別のシース層が形成されても良い。
1 光ケーブル、2 光ファイバユニット、
3 光ファイバテープ、3A 光ファイバ、3B 連結部、
4 押え巻きテープ、5 引き裂き紐、
6 抗張力体、6A 突出部、
10 シース(外被)、11 内層シース、11A 薄膜部、
12 外層シース、12A 凹部、
21 集合機、22 押出機、
24 ニップル、24A 第1案内穴、24B 第2案内穴、
26 ダイス、26A ダイス孔

Claims (9)

  1. 複数の光ファイバを有する光ファイバユニットと、
    前記光ファイバユニットを収容するシースと、
    前記シースに埋設された抗張力体と、
    を備えた光ケーブルであって、
    前記シースは、内層シースと、前記内層シースの外側の外層シースとを有し、
    前記抗張力体の一部は、前記抗張力体の近傍を除く前記内層シースの外周面から外側に突出しているとともに、前記内層シースの被覆部で被覆されており、
    前記抗張力体の前記一部と、前記内層シースの前記被覆部は、前記外層シースの内周面に形成された凹部に入り込んでおり、前記被覆部と前記凹部との境界において前記内層シース及び前記外層シースの界面が形成されている
    ことを特徴とする光ケーブル。
  2. 請求項1に記載の光ケーブルであって、
    前記外層シースと前記内層シースが分離可能であり、
    前記内層シースから前記外層シースを除去したときに、前記抗張力体が前記内層シースの前記被覆部で被覆された状態になる
    ことを特徴とする光ケーブル。
  3. 請求項1又は2に記載の光ケーブルであって、
    前記内層シース及び前記外層シースは、共押出成形によって形成されている
    ことを特徴とする光ケーブル。
  4. 請求項3に記載の光ケーブルであって、
    前記内層シースを構成する樹脂の粘度が、前記外層シースを構成する樹脂の粘度よりも高い状態で成形された
    ことを特徴とする光ケーブル。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力体は、ガラス繊維強化プラスチックで構成されている
    ことを特徴とする光ケーブル。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の光ケーブルであって、
    前記抗張力体は、金属線で構成されていることを特徴とする光ケーブル。
  7. 押出機の流路のニップル側に内層用樹脂を流入させるとともに、前記流路内の前記内層用樹脂の外側に外層用樹脂を流入させる工程と、
    複数の光ファイバを有する光ファイバユニットと、抗張力体とを、前記押出機のニップルの通過直後に前記内層用樹脂で被覆した後に、前記内層用樹脂の外側を前記外層用樹脂で被覆して、前記押出機のダイス孔から、前記内層用樹脂で構成された内層シースと前記外層用樹脂で構成された外層シースとを有するシースに前記抗張力体を埋設した光ケーブルを押し出す工程と、
    を有し、
    前記抗張力体の一部は、前記抗張力体の近傍を除く前記内層シースの外周面から外側に突出しているとともに、前記内層シースの被覆部で被覆されており、
    前記抗張力体の前記一部と、前記内層シースの前記被覆部は、前記外層シースの内周面に形成された凹部に入り込んでおり、前記被覆部と前記凹部との境界において前記内層シース及び前記外層シースの界面が形成されている
    ことを特徴とする光ケーブルの製造方法。
  8. 押出機の流路のニップル側に内層用樹脂を流入させるとともに、前記流路内の前記内層用樹脂の外側に外層用樹脂を流入させる工程と、
    複数の光ファイバを有する光ファイバユニットと、抗張力体とを、前記押出機のニップルの通過直後に前記内層用樹脂で被覆した後に、前記内層用樹脂の外側を前記外層用樹脂で被覆して、前記押出機のダイス孔から、前記内層用樹脂で構成された内層シースと前記外層用樹脂で構成された外層シースとを有するシースに前記抗張力体を埋設した光ケーブルを押し出す工程と、
    を有し、
    前記抗張力体の一部は、前記抗張力体の近傍を除く前記内層シースの外周面から外側に突出しているとともに、前記内層シースの被覆部で被覆されており、
    前記抗張力体の前記一部と、前記内層シースの前記被覆部は、前記外層シースの内周面に形成された凹部に入り込んでおり、
    前記押出機の前記流路において前記抗張力体の全周を前記内層用樹脂で覆った後、前記抗張力体の一部を前記外層用樹脂の領域に突入させる
    ことを特徴とする光ケーブルの製造方法。
  9. (1)複数の光ファイバを有する光ファイバユニットと、
    前記光ファイバユニットを収容するシースと、
    前記シースに埋設された抗張力体と、
    を備えた光ケーブルを準備する工程であって、
    前記シースは、内層シースと、前記内層シースの外側の外層シースとを有し、
    前記抗張力体の一部は、前記抗張力体の近傍を除く前記内層シースの外周面から外側に突出しているとともに、前記内層シースの被覆部で被覆されており、
    前記抗張力体の前記一部と、前記内層シースの前記被覆部は、前記外層シースの内周面に形成された凹部に入り込んでおり、前記被覆部と前記凹部との境界において前記内層シース及び前記外層シースの界面が形成されている
    ように構成された光ケーブルを準備する工程と、
    (2)前記光ケーブルの前記内層シースから前記外層シースを除去し、前記抗張力体が前記内層シースの前記被覆部で被覆された状態になった光ケーブルを配線する工程と
    を有することを特徴とする光ケーブルの配線方法。
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