JP6376706B2 - 積層鋼板の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
本発明は、積層鋼板の製造方法および製造装置に関する。
ハイブリッド自動車などに用いられている電動機は、例えば、回転子と、回転磁界を発生する固定子とを備えている。固定子の固定子コアは、鋼板を積層させて得られた積層鋼板によって形成されている。積層鋼板を構成する複数の鋼板は、かしめ部の形成、接着剤による接着などにより互いに固定されている(特許文献1,2を参照)。
固定子コアは、例えば、次のようにして作製される。打ち抜き加工等により環状の鋼板を作製し、この鋼板を複数枚(例えば数十枚〜数百枚)積層する。鋼板の積層厚さを周方向に均等化させることなどを目的として、鋼板は、所定枚数ごとに周方向位置をずらせて積層される。
かしめ部による固定を採用する場合には、積層した鋼板にプレス加工によってかしめ部が形成される。接着剤による固定を採用する場合には、予め接着剤層を形成した鋼板を積層する。
固定子コアは、例えば、次のようにして作製される。打ち抜き加工等により環状の鋼板を作製し、この鋼板を複数枚(例えば数十枚〜数百枚)積層する。鋼板の積層厚さを周方向に均等化させることなどを目的として、鋼板は、所定枚数ごとに周方向位置をずらせて積層される。
かしめ部による固定を採用する場合には、積層した鋼板にプレス加工によってかしめ部が形成される。接着剤による固定を採用する場合には、予め接着剤層を形成した鋼板を積層する。
しかしながら、前述の製造方法において、かしめ部による固定を採用する場合には、かしめ部における鋼板間の導通により損失が生じる可能性がある。
また、接着剤による固定を採用する場合には、予め鋼板に接着剤層を形成することが必要である。また、打ち抜き加工等により鋼板を作製した後に、鋼板を製造装置から取り出し、手作業により積層し、加熱により接着剤を硬化させる工程が必要となる。そのため、生産性が低くなるという問題がある。
また、接着剤による固定を採用する場合には、予め鋼板に接着剤層を形成することが必要である。また、打ち抜き加工等により鋼板を作製した後に、鋼板を製造装置から取り出し、手作業により積層し、加熱により接着剤を硬化させる工程が必要となる。そのため、生産性が低くなるという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、鋼板間の導通が生じず、かつ生産性の低下が起きない積層鋼板の製造方法および製造装置を提供することを目的の一つとする。
請求項1に記載の発明は、複数の鋼板(例えば、実施形態における環状板1)を積層させて積層鋼板(例えば、実施形態における固定子コア10)を製造する方法であって、前記鋼板の表面(例えば、実施形態における表面1a)に接着剤(例えば、実施形態における接着剤8)を塗布する塗布工程(例えば、実施形態における第2工程P2)と、前記接着剤を塗布した鋼板と他の鋼板(例えば、実施形態における積層体12)とを、前記鋼板の厚さ方向に沿う軸の周りに位置をずらせて積層し、前記接着剤を塗布した鋼板と前記他の鋼板とを前記接着剤によって接着させる積層工程(例えば、実施形態における第3工程P3)と、を含む、積層鋼板の製造方法を提供する。
請求項2に記載の発明は、前記塗布工程において、前記接着剤は、前記鋼板の表面に円環状に塗布される、請求項1に記載の積層鋼板の製造方法を提供する。
請求項3に記載の発明は、前記塗布工程で前記接着剤が塗布されたすべての鋼板を前記積層工程に供する、請求項1または2に記載の積層鋼板の製造方法を提供する。
請求項4に記載の発明は、前記塗布工程および前記積層工程を、共通の製造装置(例えば、実施形態における製造装置4)内で行う、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の積層鋼板の製造方法を提供する。
請求項5に記載の発明は、複数の鋼板を積層させて積層鋼板を製造する装置であって、前記鋼板の表面に接着剤を塗布する塗布手段(例えば、実施形態における供給部15)と、前記接着剤を塗布した鋼板と他の鋼板とを、前記鋼板の厚さ方向に沿う軸の周りに位置をずらせて積層し、前記接着剤を塗布した鋼板と前記他の鋼板とを前記接着剤によって接着させる積層手段(例えば、実施形態における積層部16)と、を含む積層鋼板の製造装置を提供する。
請求項1に記載の発明によれば、接着剤を塗布した鋼板と他の鋼板とを軸の周りに位置をずらせて積層するので、接着剤は軸周りの広い範囲に塗布される。そのため、硬化過程で接着剤層にせん断力が加えられても応力集中は生じにくく、せん断応力を原因とする硬化反応の阻害は起こりにくい。よって、接着剤層の接着強度を高めることができ、接着剤の使用量の抑制が可能である。したがって、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、接着剤層を介して鋼板が接着固定されるため、鋼板間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
請求項1に記載の発明によれば、接着剤層を介して鋼板が接着固定されるため、鋼板間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
請求項2に記載の発明によれば、前記接着剤が前記鋼板の表面に円環状に塗布されるため、前述の応力集中はさらに起こりにくくなる。
請求項3に記載の発明によれば、前記塗布工程で前記接着剤が塗布されたすべての鋼板を前記積層工程に供するため、積層鋼板において鋼板の積層厚さの周方向の偏りが生じにくくなる。また、積層鋼板の平面度が良好となる。よって、積層鋼板の寸法精度を高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、前記塗布工程および前記積層工程を、共通の製造装置内で行うため、鋼板を製造装置から取り出して積層する操作が必要となる製造方法に比べて、生産性を高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、前記塗布工程で前記接着剤が塗布されたすべての鋼板を前記積層工程に供するため、積層鋼板において鋼板の積層厚さの周方向の偏りが生じにくくなる。また、積層鋼板の平面度が良好となる。よって、積層鋼板の寸法精度を高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、前記塗布工程および前記積層工程を、共通の製造装置内で行うため、鋼板を製造装置から取り出して積層する操作が必要となる製造方法に比べて、生産性を高めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、接着剤を塗布した鋼板と他の鋼板とを軸の周りに位置をずらせて積層する積層手段を有するので、接着剤は軸周りの広い範囲に塗布される。そのため、硬化過程で接着剤層にせん断力が加えられても応力集中は生じにくく、せん断応力を原因とする硬化反応の阻害は起こりにくい。よって、接着剤層の接着強度を高めることができ、接着剤の使用量の抑制が可能である。したがって、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、接着剤層を介して鋼板が接着固定されるため、鋼板間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
請求項5に記載の発明によれば、接着剤層を介して鋼板が接着固定されるため、鋼板間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[積層鋼板]
まず、実施形態の製造方法によって得られた積層鋼板を適用可能な電動機の一例について説明する。
電動機は、例えば、回転子と、回転磁界を発生する固定子とを備えている。固定子の固定子コアは円筒状に形成されている。固定子コアは、コイルが巻かれた状態で、固定具によって筐体に固定される。固定子コアは、誘導電流の低減などを目的として、複数の鋼板を積層させた積層鋼板によって構成されている。
[積層鋼板]
まず、実施形態の製造方法によって得られた積層鋼板を適用可能な電動機の一例について説明する。
電動機は、例えば、回転子と、回転磁界を発生する固定子とを備えている。固定子の固定子コアは円筒状に形成されている。固定子コアは、コイルが巻かれた状態で、固定具によって筐体に固定される。固定子コアは、誘導電流の低減などを目的として、複数の鋼板を積層させた積層鋼板によって構成されている。
図4は、固定子コアの一例を示す斜視図である。固定子コア10は、互いに同じ形状の複数の環状板1(鋼板)を積層させた積層鋼板である。固定子コア10は、複数のコイル用のスロット2と、前述の固定具(ボルト等)を挿通するための複数の挿通孔3とを有する。固定子コア10を構成する環状板1の数は、例えば300枚である。
環状板1は、鋼板(例えば電磁鋼板)からなる。環状板1は、概略、円環状に形成されている。環状板1の外形は、平面視において例えば円形である。
挿通孔3は、固定子コア10の外周縁10aに近い位置に形成されている。複数の挿通孔3は、例えば、固定子コア10の中心軸C1に対してn回対称(nは2以上の整数)の回転対称位置に形成されている。挿通孔3は例えば6回対称の回転対称位置に形成されている。中心軸C1は環状板1の厚さ方向に沿う。
挿通孔3は、固定子コア10の外周縁10aに近い位置に形成されている。複数の挿通孔3は、例えば、固定子コア10の中心軸C1に対してn回対称(nは2以上の整数)の回転対称位置に形成されている。挿通孔3は例えば6回対称の回転対称位置に形成されている。中心軸C1は環状板1の厚さ方向に沿う。
[積層鋼板の製造装置]
次に、固定子コア10(積層鋼板)を製造する場合を例として、第1実施形態の積層鋼板の製造方法を説明する。
この製造方法では、図1に示す積層鋼板の製造装置4を用いて、第1〜第3工程P1,P2,P3によって固定子コア10を作製する。
製造装置4は、環状板1を打ち抜き加工する打ち抜き用金型7(打ち抜き加工手段)と、環状板1の表面1aに接着剤8を塗布するノズル等の供給部15(塗布手段)と、積層体12の周方向位置をずらせつつ環状板1を積層体12に積層する積層部16(積層手段)と、を備えている。
打ち抜き用金型7は、上型5(パンチ)と下型6(ダイ)とを有する。
次に、固定子コア10(積層鋼板)を製造する場合を例として、第1実施形態の積層鋼板の製造方法を説明する。
この製造方法では、図1に示す積層鋼板の製造装置4を用いて、第1〜第3工程P1,P2,P3によって固定子コア10を作製する。
製造装置4は、環状板1を打ち抜き加工する打ち抜き用金型7(打ち抜き加工手段)と、環状板1の表面1aに接着剤8を塗布するノズル等の供給部15(塗布手段)と、積層体12の周方向位置をずらせつつ環状板1を積層体12に積層する積層部16(積層手段)と、を備えている。
打ち抜き用金型7は、上型5(パンチ)と下型6(ダイ)とを有する。
[積層鋼板の製造方法](第1実施形態)
以下、各工程について詳しく説明する。
(第1工程P1)
電磁鋼板などからなる鋼板材(図示略)を用意する。鋼板材の一方の面には、後述するプレスのためのプレス油を塗布してもよい。また、鋼板材の前記面には、後述する接着剤層の接着強度を高めるため、プライマーを塗布してもよい。
図1に示すように、鋼板材を製造装置4に導入し、打ち抜き用金型7を用いて鋼板材を打ち抜き加工することによって、環状板1を得る。環状板1は、中心軸C1を中心とする円環状である。なお、周方向とは中心軸C1周りの方向である。
以下、各工程について詳しく説明する。
(第1工程P1)
電磁鋼板などからなる鋼板材(図示略)を用意する。鋼板材の一方の面には、後述するプレスのためのプレス油を塗布してもよい。また、鋼板材の前記面には、後述する接着剤層の接着強度を高めるため、プライマーを塗布してもよい。
図1に示すように、鋼板材を製造装置4に導入し、打ち抜き用金型7を用いて鋼板材を打ち抜き加工することによって、環状板1を得る。環状板1は、中心軸C1を中心とする円環状である。なお、周方向とは中心軸C1周りの方向である。
(第2工程P2)
供給部15を用いて環状板1の表面1aに接着剤8を塗布することによって接着剤層9を形成する。表面1aは、前述のプレス油およびプライマーを塗布した面とは反対の面であることが好ましい。
接着剤8としては、嫌気性接着剤、加熱硬化型接着剤、二液反応硬化型接着剤などが使用できる。特に、嫌気性接着剤は、高い接着強度が得られるため好ましい。嫌気性接着剤としては、常温硬化性のものが使用できる。接着剤8は絶縁性材料であることが好ましい。
供給部15を用いて環状板1の表面1aに接着剤8を塗布することによって接着剤層9を形成する。表面1aは、前述のプレス油およびプライマーを塗布した面とは反対の面であることが好ましい。
接着剤8としては、嫌気性接着剤、加熱硬化型接着剤、二液反応硬化型接着剤などが使用できる。特に、嫌気性接着剤は、高い接着強度が得られるため好ましい。嫌気性接着剤としては、常温硬化性のものが使用できる。接着剤8は絶縁性材料であることが好ましい。
嫌気性接着剤は、金属イオンの存在下で空気が遮断されると重合が進行し硬化する接着剤であって、例えばアクリル系の接着剤(例えばヒドロキシアルキルメタクリレート、ウレタンメタクリレート等のジメタクリレート類、エポキシアクリレートなどを含むもの)が使用できる。
接着剤層9を構成する接着剤8の塗布量は、例えば0.1g/m2以上、20g/m2以下とすることができる。
接着剤層9を構成する接着剤8の塗布量は、例えば0.1g/m2以上、20g/m2以下とすることができる。
図2に示すように、接着剤8は、第3工程P3において環状板1と積層体12とを接着させたときに、接着剤8(接着剤層9)が中心軸C1周りの円周方向に連続した形状となるように塗布する。
例えば、接着剤8は、中心軸C1周りの円周方向に連続させて表面1aに塗布することができる。これによって、接着剤層9は、中心軸C1周りの円周方向に連続した形状となる。例えば、図2では、接着剤8は中心軸C1周りの円環状に塗布され、接着剤層9は円環状となる。接着剤層9が円環状となるように接着剤8を塗布することによって、第3工程P3において積層体12を回転させる際に応力集中が起こりにくくなる。
例えば、接着剤8は、中心軸C1周りの円周方向に連続させて表面1aに塗布することができる。これによって、接着剤層9は、中心軸C1周りの円周方向に連続した形状となる。例えば、図2では、接着剤8は中心軸C1周りの円環状に塗布され、接着剤層9は円環状となる。接着剤層9が円環状となるように接着剤8を塗布することによって、第3工程P3において積層体12を回転させる際に応力集中が起こりにくくなる。
なお、接着剤8は、第3工程P3において環状板1と積層体12とを接着させたときに、接着剤8(接着剤層9)が中心軸C1周りの円周方向に連続した形状となるように塗布されればよい。
接着剤層9は、例えば一定幅をもつ帯状に形成することができる。接着剤層9は、表面1aの外周縁1bに近い位置に、外周縁1bから一定の間隔をおいて形成することができる。接着剤層9は、挿通孔3より径方向内方に位置することが好ましい。
接着剤層9の厚さは、例えば0.1μm以上、20μm以下とすることができる。
接着剤層9の厚さは、例えば0.1μm以上、20μm以下とすることができる。
表面1aには、ティース17に、接着剤8からなる接着剤層11を形成してもよい。接着剤層11の平面視形状は、例えば径方向に沿う長円形である。
(第3工程P3)
図1に示すように、積層部16において、接着剤層9を形成した環状板1(1A)と、他の環状板1の積層体12とを、中心軸C1周りに位置をずらせて積層する。
図3(A)に示すように、例えば、積層体12を下方から支持する支持部13を中心軸C1周りに回転させることによって積層体12の周方向位置を変化させれば、環状板1と積層体12との周方向位置をずらせることができる。
図1に示すように、積層部16において、接着剤層9を形成した環状板1(1A)と、他の環状板1の積層体12とを、中心軸C1周りに位置をずらせて積層する。
図3(A)に示すように、例えば、積層体12を下方から支持する支持部13を中心軸C1周りに回転させることによって積層体12の周方向位置を変化させれば、環状板1と積層体12との周方向位置をずらせることができる。
環状板1の挿通孔3(図2参照)は中心軸C1に対して回転対称となる位置にあるため、図1に示すように、積層体12の回転角度は、挿通孔3の位置が環状板1(1A)の挿通孔3の位置に合うように選ぶのが好ましい。例えば、図2に示す環状板1では、6つの挿通孔3が周方向に等分となる位置にあるため、積層体12の回転角度は、60°およびその倍数(すなわち60°,120°,180°,240°,300°)のうちいずれかであることが好ましい。
このように、環状板1を、積層体12に対して中心軸C1周りに相対的に位置をずらせて積層することを転積という。
このように、環状板1を、積層体12に対して中心軸C1周りに相対的に位置をずらせて積層することを転積という。
図1に示すように、第2工程P2を経た環状板1は、すべて第3工程P3に供することが好ましい。すなわち、複数枚のうち1枚ではなく、第2工程P2を経たすべての環状板1について、環状板1と積層体12との周方向位置が異なるようにするのが好ましい。これによって、固定子コア10において環状板1の積層厚さの周方向の偏りが生じにくくなる。また、固定子コア10の平面度が良好となる。よって、固定子コア10の寸法精度を高めることができる。
積層体12に積層した環状板1(1A)には、積層体12に向かってプレス圧を加える。これによって、環状板1(1A)の接着剤層9は積層体12に隙間なく密着する。
積層体12に積層した環状板1(1A)には、積層体12に向かってプレス圧を加える。これによって、環状板1(1A)の接着剤層9は積層体12に隙間なく密着する。
図3(A)および図3(B)に示すように、第1〜第3工程P1〜P3を繰り返すことによって、積層体12における環状板1の積層枚数は多くなっていく。
積層体12は、製造装置4の筒体14の内部に配置される。積層体12を支持する支持部13は、積層体12の厚さ寸法の増加に応じて下降するため、積層体12の上面位置は変化しない。
積層体12は、製造装置4の筒体14の内部に配置される。積層体12を支持する支持部13は、積層体12の厚さ寸法の増加に応じて下降するため、積層体12の上面位置は変化しない。
図3(C)に示すように、積層体12の積層枚数が予め定められた所定の数(例えば100枚)に達すると、次の環状板1(1B)には接着剤層9は形成されない。そのため、予定された積層枚数の環状板1を有する積層体12(完成積層体12A)の上には、接着剤層9が形成されていない環状板1(1B)が載せられる。この環状板1(1B)は、次の積層体12の最初の1枚となる。さらに第1〜第3工程P1〜P3を繰り返すことによって、新たな積層体12の積層枚数は増す。
積層体12の積層枚数が増すことによって、完成積層体12Aは、筒体14内で徐々に下方に移動する。図3(D)に示すように、筒体14から出た完成積層体12Aは取り出される。
図3(A)〜図3(D)に示すように、積層体12が下方移動する過程で接着剤層9が硬化することによって、環状板1は接着剤層9を介して互いに接着固定される。
図3(A)〜図3(D)に示すように、積層体12が下方移動する過程で接着剤層9が硬化することによって、環状板1は接着剤層9を介して互いに接着固定される。
接着剤層9の硬化が進行しつつ積層体12が下方移動する過程では、環状板1が積層されるごとに積層体12の周方向位置がずらされるため、積層体12の接着剤層9には周方向のせん断力が加えられる。
本実施形態の製造方法では、環状板1(1A)を積層体12に対して中心軸C1周りに位置をずらせて積層する。このとき、接着剤8は中心軸C1周りの円周方向の広い範囲に塗布される。そのため、硬化過程で接着剤層9にせん断力が加えられても応力集中は生じにくく、せん断応力を原因とする硬化反応の阻害は起こりにくい。よって、環状板1どうしが強固に接着固定された固定子コア10が得られる。
接着剤層9の接着強度を低下させずに接着剤8の使用量の抑制が可能であるため、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。また、接着剤層9を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
接着剤層9の接着強度を低下させずに接着剤8の使用量の抑制が可能であるため、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。また、接着剤層9を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
本実施形態の製造方法では、図2に示すように、第2工程P2で、接着剤8を、環状板1と積層体12とを接着させたときに接着剤8(接着剤層9)が中心軸C1周りの円周方向に連続した形状となるように塗布するため、硬化過程で接着剤層9にせん断力が加えられても応力集中は生じにくい。そのため、せん断応力を原因とする硬化反応の阻害は起こりにくい。
よって、接着剤層9における硬化反応は正常に進行し、接着剤層9の接着強度は高められるため、環状板1どうしが強固に接着固定された固定子コア10が得られる。そのため、接着剤層9の接着強度を低下させずに接着剤8の使用量の抑制が可能である。したがって、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。
本実施形態の製造方法では、接着剤層9を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
よって、接着剤層9における硬化反応は正常に進行し、接着剤層9の接着強度は高められるため、環状板1どうしが強固に接着固定された固定子コア10が得られる。そのため、接着剤層9の接着強度を低下させずに接着剤8の使用量の抑制が可能である。したがって、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。
本実施形態の製造方法では、接着剤層9を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
本実施形態の製造方法では、第1〜第3工程P1〜P3を共通の製造装置4内で行うため、鋼板を製造装置から取り出して積層する操作が必要となる製造方法に比べて生産性を高めることができる。
製造装置4によれば、環状板1(1A)を積層体12に対して中心軸C1周りに位置をずらせて積層する積層部16を有する。このとき、接着剤8は中心軸C1周りの円周方向の広い範囲に塗布される。そのため、硬化過程で接着剤層9にせん断力が加えられても応力集中は生じにくく、せん断応力を原因とする硬化反応の阻害は起こりにくい。よって、環状板1どうしが強固に接着固定された固定子コア10が得られる。
接着剤層9の接着強度を低下させずに接着剤8の使用量の抑制が可能であるため、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。また、接着剤層9を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
接着剤層9の接着強度を低下させずに接着剤8の使用量の抑制が可能であるため、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。また、接着剤層9を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
製造装置4によれば、接着剤8を、環状板1と積層体12とを接着させたときに中心軸C1周りの円周方向に連続した形状となるように塗布する供給部15を有する。接着剤8(接着剤層9)が円周方向に連続した形状となるため、硬化過程で接着剤層9にせん断力が加えられても応力集中は生じにくい。そのため、せん断応力を原因とする硬化反応の阻害は起こりにくい。よって、接着剤層9における硬化反応は正常に進行し、接着剤層9の接着強度は高められるため、環状板1どうしが強固に接着固定された固定子コア10が得られる。そのため、接着剤層9の接着強度を低下させずに接着剤8の使用量の抑制が可能である。したがって、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。
製造装置4によれば、接着剤層9を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
製造装置4によれば、接着剤層9を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
[積層鋼板の製造方法](第2実施形態)
第2工程P2における接着剤8の塗布形状は、第3工程P3において環状板1と積層体12とを接着させたときに接着剤8(接着剤層19)が円環状となる形状に限定されない。例えば、図5に示すように、接着剤8の塗布形状は、第3工程P3において接着剤8(接着剤層9)が中心軸C1周りの円弧状となる形状であってもよい。例えば、図5では、接着剤8は複数の円弧状となるように表面1aに塗布され、接着剤層19は複数の円弧状となる。
第2工程P2における接着剤8の塗布形状は、第3工程P3において環状板1と積層体12とを接着させたときに接着剤8(接着剤層19)が円環状となる形状に限定されない。例えば、図5に示すように、接着剤8の塗布形状は、第3工程P3において接着剤8(接着剤層9)が中心軸C1周りの円弧状となる形状であってもよい。例えば、図5では、接着剤8は複数の円弧状となるように表面1aに塗布され、接着剤層19は複数の円弧状となる。
接着剤層19は、図2に示す接着剤層9を長さ方向に複数に分割した形状であるといえる。接着剤層19の数(すなわち分割数)は、6以下(例えば2〜6)とすることができる。接着剤層19の数を6以下とすることによって、積層体12を回転させる際に応力集中が起こりやすい接着剤層19の端部の数を少なくし、せん断応力を原因とする硬化反応の阻害を起こりにくくすることができる。
接着剤層19は、中心軸C1に対してn回対称(nは2以上の整数)の回転対称となる位置にあることが好ましい。接着剤層19の周方向の長さは互いに同じであることが好ましい。
円周方向に連続するとは、例えば、図5において、1つのティース17と、その両隣りのスロット2,2とを合わせた周方向長さに相当する長さ以上の周方向長さを有することである。接着剤層19の周方向長さは、平面視において中心軸C1と接着剤層19によって形成される扇形の中心角が20°以上(好ましくは30°以上)となる長さであることが好ましい。
円周方向に連続するとは、例えば、図5において、1つのティース17と、その両隣りのスロット2,2とを合わせた周方向長さに相当する長さ以上の周方向長さを有することである。接着剤層19の周方向長さは、平面視において中心軸C1と接着剤層19によって形成される扇形の中心角が20°以上(好ましくは30°以上)となる長さであることが好ましい。
第2実施形態の製造方法では、第1実施形態と同様に、接着剤8を、環状板1と積層体12とを接着させたときに接着剤8(接着剤層9)が中心軸C1周りの円周方向に連続した形状となるように塗布するため、硬化過程で接着剤層19にせん断力が加えられても応力集中は生じにくい。そのため、せん断応力を原因とする硬化反応の阻害は起こりにくい。
よって、接着剤層19の接着強度を低下させずに接着剤8の使用量の抑制が可能である。したがって、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。
また、接着剤層19を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
よって、接着剤層19の接着強度を低下させずに接着剤8の使用量の抑制が可能である。したがって、硬化に要する時間を短くでき、生産速度を高め、製造コスト抑制を図ることができる。
また、接着剤層19を介して環状板1が接着固定されるため、環状板1間の導通は起きず、損失増大を回避できる。さらに、工程が簡略であるため、生産性の低下は生じない。
[実施例1]
図1に示すように、鋼板材を製造装置4に導入し、打ち抜き加工によって環状板1を得た(第1工程P1)。
図6(A)に示すように、アクリル系の嫌気性接着剤(常温硬化性)である接着剤8を、環状板1の表面1aに中心軸C1周りの円環状に塗布することによって、円環状の接着剤層9を形成した(第2工程P2)。
図1に示すように、鋼板材を製造装置4に導入し、打ち抜き加工によって環状板1を得た(第1工程P1)。
図6(A)に示すように、アクリル系の嫌気性接着剤(常温硬化性)である接着剤8を、環状板1の表面1aに中心軸C1周りの円環状に塗布することによって、円環状の接着剤層9を形成した(第2工程P2)。
図3(A)〜図3(D)に示すように、積層体12を中心軸C1周りに60°回転させつつ環状板1を積層した(第3工程P3)。第3工程P3においては、完成積層体12Aを構成するすべての環状板1の周方向位置が隣り合う環状板1に対して60°ずれるようにした。
積層体12を60°回転させる際に接着剤層9に生じる応力を、モデルを使い算定した。結果を図6(B)および図9に示す。図6(B)では、接着剤層9に生じる応力を濃淡で表示した。表示した色が濃いほど応力が大きい。図9において、縦軸は最大応力を示し、横軸は生産速度(単位時間あたりに打ち抜き加工された環状板1の数)を示す。
図6(B)および図9に示すように、接着剤層9に発生する最大応力は小さかった。
積層体12を60°回転させる際に接着剤層9に生じる応力を、モデルを使い算定した。結果を図6(B)および図9に示す。図6(B)では、接着剤層9に生じる応力を濃淡で表示した。表示した色が濃いほど応力が大きい。図9において、縦軸は最大応力を示し、横軸は生産速度(単位時間あたりに打ち抜き加工された環状板1の数)を示す。
図6(B)および図9に示すように、接着剤層9に発生する最大応力は小さかった。
[実施例2]
図7(A)に示すように、接着剤8の塗布形状を、複数(6個)の円弧状とすること以外は実施例1と同様にして接着剤層19を形成した。接着剤層19の面積(塗布面積)は、実施例1の接着剤層9と同じとした。その他の条件は実施例1と同様とした。
図7(A)に示すように、接着剤8の塗布形状を、複数(6個)の円弧状とすること以外は実施例1と同様にして接着剤層19を形成した。接着剤層19の面積(塗布面積)は、実施例1の接着剤層9と同じとした。その他の条件は実施例1と同様とした。
実施例1と同様に、積層体12を回転させる際に接着剤層19に生じる応力を、モデルを使い算定した。結果を図7(B)および図9に示す。
図9に示すように、接着剤層19に発生する最大応力(円弧状の接着剤層19の端部に生じる応力)は、実施例1に比べて大きかった。しかし、図7(B)に示すように、応力が高くなった箇所(色が濃い箇所)は6つの円弧状の接着剤層19の端部のみであるから、全体としては、応力は低く抑えられた。
図9に示すように、接着剤層19に発生する最大応力(円弧状の接着剤層19の端部に生じる応力)は、実施例1に比べて大きかった。しかし、図7(B)に示すように、応力が高くなった箇所(色が濃い箇所)は6つの円弧状の接着剤層19の端部のみであるから、全体としては、応力は低く抑えられた。
[比較例1]
図8(A)に示すように、接着剤8の塗布形状を複数(42個)のドット状とすること以外は実施例1と同様にして接着剤層29を形成した。接着剤層29の面積(塗布面積)は、実施例1の接着剤層9と同じとした。その他の条件は実施例1と同様とした。
図8(A)に示すように、接着剤8の塗布形状を複数(42個)のドット状とすること以外は実施例1と同様にして接着剤層29を形成した。接着剤層29の面積(塗布面積)は、実施例1の接着剤層9と同じとした。その他の条件は実施例1と同様とした。
実施例1と同様に、積層体12を回転させる際に接着剤層29に生じる応力を、モデルを使い算定した。結果を図8(B)および図9に示す。
図8(B)および図9に示すように、接着剤層29に発生する最大応力は、実施例1に比べて大きかった。
また、複数のドット状の接着剤層29のすべてに応力が高くなった箇所(色が濃い箇所)があった。接着剤層29は数が多いため、発生した応力の合計は、実施例1,2に比べて大きかった。
図8(B)および図9に示すように、接着剤層29に発生する最大応力は、実施例1に比べて大きかった。
また、複数のドット状の接着剤層29のすべてに応力が高くなった箇所(色が濃い箇所)があった。接着剤層29は数が多いため、発生した応力の合計は、実施例1,2に比べて大きかった。
なお、この発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、前述の実施形態の製造方法では、第2工程P2を経たすべての環状板1について、環状板1と積層体12との周方向位置をずらせるが、これに限らず、第2工程P2を経た環状板1のうち一部のみについて環状板1と積層体12との周方向位置をずらせる方法(いわゆるブロック転積)をとることもできる。例えば、第2工程P2を経た環状板1について、複数枚に1枚の割合で環状板1と積層体12との周方向位置をずらせることができる。
例えば、前述の実施形態の製造方法では、第2工程P2を経たすべての環状板1について、環状板1と積層体12との周方向位置をずらせるが、これに限らず、第2工程P2を経た環状板1のうち一部のみについて環状板1と積層体12との周方向位置をずらせる方法(いわゆるブロック転積)をとることもできる。例えば、第2工程P2を経た環状板1について、複数枚に1枚の割合で環状板1と積層体12との周方向位置をずらせることができる。
第1実施形態の製造方法では、鋼板の表面に円周方向に連続する接着剤層を形成したが、接着剤層の数は1つに限らず、例えば、前記接着剤層とは径方向に異なる位置に、円周方向に連続する形状の第2の接着剤層を形成してもよい。第2の接着剤層は、円環状(図2参照)でもよいし、複数の円弧状(図5参照)でもよい。
第1実施形態の製造方法では、すべての鋼板を接着剤によって接着固定するが、これに限らず、積層鋼板を構成する複数の鋼板のうち一部の鋼板を、接着剤ではなく他の手法(例えば溶接)によって他の鋼板に固定してもよい。
実施形態の製造方法で得られる積層鋼板は、固定子コアに限らず、例えば回転子に適用してもよい。
実施形態の製造方法では、第3工程P3において環状板1(1A)を積層させる対象は複数の環状板1からなる積層体12であるが、1枚の環状板1に環状板1(1A)を積層させてもよい。
第1実施形態の製造方法では、すべての鋼板を接着剤によって接着固定するが、これに限らず、積層鋼板を構成する複数の鋼板のうち一部の鋼板を、接着剤ではなく他の手法(例えば溶接)によって他の鋼板に固定してもよい。
実施形態の製造方法で得られる積層鋼板は、固定子コアに限らず、例えば回転子に適用してもよい。
実施形態の製造方法では、第3工程P3において環状板1(1A)を積層させる対象は複数の環状板1からなる積層体12であるが、1枚の環状板1に環状板1(1A)を積層させてもよい。
前記製造方法の塗布工程では、積層工程において鋼板と他の鋼板とを接着剤によって接着させたときに、接着剤が軸の周りの円周方向に連続した形状となるように接着剤を塗布することが好ましい。
前記製造装置の塗布手段は、積層手段によって鋼板と他の鋼板とを接着剤によって接着させたときに、接着剤が軸の周りの円周方向に連続した形状となるように接着剤を塗布できるように構成されていることが好ましい。
前記製造装置の塗布手段は、積層手段によって鋼板と他の鋼板とを接着剤によって接着させたときに、接着剤が軸の周りの円周方向に連続した形状となるように接着剤を塗布できるように構成されていることが好ましい。
1…環状板(鋼板)、1a…表面、4…製造装置、8…接着剤、9,19…接着剤層、10…固定子コア(積層鋼板)、12…積層体、15…供給部(塗布手段)、16…積層部(積層手段)、C1…中心軸、P1…第1工程(打ち抜き加工工程)、P2…第2工程(塗布工程)、P3…第3工程(積層工程)。
Claims (7)
- 複数の鋼板を積層させて積層鋼板を製造する方法であって、
前記鋼板の表面に接着剤を塗布する塗布工程と、
前記接着剤を塗布した鋼板と他の鋼板とを、前記鋼板の厚さ方向に沿う軸の周りに位置をずらせて積層し、前記接着剤を塗布した鋼板と前記他の鋼板とを前記接着剤によって接着させる積層工程と、を含み、
前記鋼板は、前記軸が中心を通る円環状の環状板であって、内周縁に、前記軸の周り方向に間隔をおいて複数のスロットが形成され、
前記鋼板には、前記スロットより外周側の位置に、前記軸の周り方向に間隔をおいて、複数の挿通孔が形成され、
前記塗布工程において、前記接着剤を、前記スロットより外周側であって前記挿通孔より内周側に、前記積層工程において円環状となるように塗布する、積層鋼板の製造方法。 - 前記塗布工程において、前記接着剤を、前記複数のスロットにより形成されたティースに、前記鋼板の径方向に延在するように塗布する、請求項1に記載の積層鋼板の製造方法。
- 前記塗布工程において、前記接着剤は、前記鋼板の表面に円環状に塗布される、請求項1または2に記載の積層鋼板の製造方法。
- 前記塗布工程で前記接着剤が塗布されたすべての鋼板を前記積層工程に供する、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の積層鋼板の製造方法。
- 前記塗布工程および前記積層工程を、共通の製造装置内で行う、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の積層鋼板の製造方法。
- 複数の鋼板を積層させて積層鋼板を製造する装置であって、
前記鋼板の表面に接着剤を塗布する塗布手段と、
前記接着剤を塗布した鋼板と他の鋼板とを、前記鋼板の厚さ方向に沿う軸の周りに位置をずらせて積層し、前記接着剤を塗布した鋼板と前記他の鋼板とを前記接着剤によって接着させる積層手段と、を含み、
前記鋼板は、前記軸が中心を通る円環状の環状板であって、内周縁に、前記軸の周り方向に間隔をおいて複数のスロットが形成され、
前記鋼板には、前記スロットより外周側の位置に、前記軸の周り方向に間隔をおいて複数の挿通孔が形成され、
前記塗布手段は、前記接着剤を、前記スロットより外周側であって前記挿通孔より内周側に、前記積層工程において円環状となるように塗布する、積層鋼板の製造装置。 - 前記塗布手段は、前記接着剤を、前記複数のスロットにより形成されたティースに、前記鋼板の径方向に延在するように塗布する、請求項6に記載の積層鋼板の製造装置。
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