JP6354127B2 - 放射線検出器 - Google Patents
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Description
すなわち、従来の放射線検出器によれば、蛍光の強度によっては積算値を適切に算出することができない。
すなわち、本発明に係る放射線検出器は、放射線を蛍光に変換するシンチレータと、放射線がシンチレータに入射することにより生じた蛍光が発してから減衰していく一連の過程において、各検出時点における蛍光の強度を示す時点強度データを連続的に出力するデータモニタ手段と、時点強度データの積算の開始及び終了を閾値に基づいて決定し、シンチレータに発生した蛍光の強度を示す積算値を算出する積算手段と、放射線が前記シンチレータに入射することにより生じた蛍光が発してから減衰していく一連の過程における蛍光の強度の極大値である波高値と蛍光の強度を示す積算値とが関連したテーブルを記憶する記憶手段と、前記データモニタ手段が出力する前記時点強度データを基に前記波高値を取得する波高値取得手段と、放射線が前記シンチレータに入射して生じた蛍光が減衰していく過程で放射線が前記シンチレータに再び入射し、減衰を続けていた蛍光の強度が再び高まる現象であるパイルアップの発生を前記時点強度データの経時変化を基に判定するパイルアップ発生判定手段と、パイルアップの発生が判定されると、前記波高値取得手段が取得したパイルアップ発生前の前記波高値に対応する前記積算値を前記記憶手段より読み出すことによりパイルアップした二つの蛍光のうちの先に生じた蛍光の積算値を推定する先発推定手段と、前記先発推定手段により推定された積算値を前記積算手段が算出した前記積算値から減ずることによりパイルアップした二つの蛍光のうちの後に生じた蛍光の積算値を推定する後発推定手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の積算手段は、信頼性が高い積算値が算出できる。積算値の算出に用いられる時点強度データは、閾値以上となっており、十分にS/N比が高く、信頼性も高いからである。本発明においては、S/N比が低く、信頼性が低い閾値未満の時点強度データは、積算値の算出には用いられない。
また、蛍光のパイルアップが発生したとしても正確な積算値を算出することができる。すなわち、パイルアップした二つの蛍光のうち先に生じた蛍光の積算値は、先に生じた蛍光の波高値に基づいて推定し、後に生じた蛍光の積算値は、パイルアップした二つの蛍光を区別せずに算出した積算値から先の蛍光の積算値の推定値を減算することで推定される。パイルアップした二つの蛍光を区別せずに算出した積算値は、本発明における積算手段によって得られたものであるので、従来の積算値の取得方法に比べて正確である。したがって、本発明によれば、後発の蛍光の積算値を正確に求めることができる。
図1に示すように、実施例1に係る放射線検出器1は、シンチレータ結晶Cが縦横に配列されて構成されたシンチレータ2と、シンチレータ2の下面に設けられ、シンチレータ2から発する蛍光を検知する光検出器3と、シンチレータ2と光検出器3との間に介在する位置に配置されたライトガイド4とを備える。シンチレータ結晶Cの各々は、Ceが拡散したLu2(1−X)Y2XSiO5(以下、LYSOとよぶ)によって構成されている。シンチレータ2に放射線が入射すると、放射線は蛍光に変換される。
本発明は、積算部15が積算値Sを算出するごとに足し合わせる時点強度データdの個数を変化させることに特徴がある。すなわち、シンチレータ2で蛍光が発生したときに積算部15が積算値Sの算出に用いた時点強度データdの個数は、次にシンチレータ2で蛍光が発生したときに積算部15が積算値Sの算出に用いた時点強度データdの個数と同じであるとは限らないのである。このように足し合わせる時点強度データdを可変とすることで、積算値Sの信頼性を高めることができる。
図5は、シンチレータ2で生じた蛍光がより強かったときを表している。このような蛍光がシンチレータ2で発生すると消滅するのには、より長い時間が必要である。図6は、この様な場合の積算部15の動作を説明している。図6において、閾値a以上となっている時点強度データdは、時点強度データd2〜d50である。したがって、積算部15は、図6における閾値a未満の時点強度データd1,d51は破棄し、閾値a以上の時点強度データd2〜d50を足し合わせる。この様な足し合わせによって得られるのが積算値Sである。この様に、シンチレータ2で生じた蛍光が強いと、それだけ閾値a以上の時点強度データdの個数が増え、積算値Sを算出する時に用いられる時点強度データdの個数は増加する。
図7は、シンチレータ2で生じた蛍光がより弱かったときを表している。このような蛍光がシンチレータ2で発生すると消滅するのは、より短い時間で済む。図8は、この様な場合の積算部15の動作を説明している。図8において、閾値a以上となっている時点強度データdは、時点強度データd3〜d5である。したがって、積算部15は、図6における閾値a未満の時点強度データd1,d2,d6〜d10は破棄し、閾値a以上の時点強度データd3〜d5を足し合わせる。この様な足し合わせによって得られるのが積算値Sである。この様に、シンチレータ2で生じた蛍光が弱いとそれだけ、閾値a以上の時点強度データdの個数が減少し、積算値Sを算出する時に用いられる時点強度データdの個数は減少する。
放射線検出器1は、各部を統括的に制御する主制御部21を備えている。この主制御部21は、CPUによって構成され、各種プログラムを実行することにより、各部11,15を実現する。なお、上述の各部はそれらを担当する制御装置に分割されて実現されてもよい。また、記憶部35は、放射線検出器1の制御に関する閾値、テーブル等の一切を記憶する。記憶部35は、本発明の記憶手段に相当する。
各部12,13,14の動作説明に先立ち、蛍光のパイルアップについて説明する。図10は、放射線検出器1が放射線を一度だけ検出した場合の時点強度データdの経時変化を表している。放射線がシンチレータ2に入射すると、図10に示すように蛍光の強度が増加し、最大に達する。そして、蛍光の強度は、蛍光の強度が増加する時間よりも長い時間をかけて徐々に減衰する。
パイルアップ発生判別部12は、蛍光のパイルアップの発生を時点強度データdの経時変化を基に判定する。以降、その具体的な動作について説明する。パイルアップ発生判別部12には、データモニタ部11より時点強度データdが逐次送出されている。これにより、パイルアップ発生判別部12は、時点強度データdの経時変化を知ることができる。
パイルアップ発生判別部12がパイルアップの発生を認めた場合、その旨を波高値取得部13に送信する。波高値取得部13は、データモニタ部11が出力する時点強度データdを基に波高値を取得する。波高値とは、放射線がシンチレータ2に入射することにより生じた蛍光が発してから減衰していく一連の過程における蛍光の強度の極大値である。波高値取得部13は、本発明の波高値取得手段に相当する。
先発推定部14の動作の説明に先立って、先発推定部14が使用するテーブルTについて説明する。このテーブルTは、記憶部35に記憶されているものであり、先発推定部14が記憶部35より適宜読み出して用いる。図14は、テーブルTを模式的に表している。テーブルTは、値の異なる波高値hとこれに対応する積算値Saとが関連したテーブルとなっている。このテーブルTは、シンチレータ2で生じた蛍光の経時変化を推定する目的で設けられている。記憶部35は、放射線がシンチレータ2に入射することにより生じた蛍光が発してから減衰していく一連の過程における蛍光の強度の極大値である波高値と蛍光の強度を示す積算値Sとが関連したテーブルTを記憶する。
パイルアップ発生判別部12がパイルアップの発生を認めた場合、波高値取得部13は、波高値h0を先発推定部14に送出する。先発推定部14は、パイルアップの発生が判定されると、テーブルTを参照して波高値h0に対応する積算値Sa0を記憶部35より読み出す。この積算値Sa0は、2回に亘る放射線入射のうち先に入射した放射線についての蛍光強度の強度を表していることになる。先発推定部14は、パイルアップの発生が判定されると、波高値取得部13が取得したパイルアップ発生前の波高値h0に対応する積算値Sa0を記憶部35より読み出すことによりパイルアップした二つの蛍光のうちの先に生じた蛍光の積算値を推定する。
後に入射した放射線についての蛍光強度の強度は、積算部15により算出されるのでこの動作について説明する。データモニタ部11は、パイルアップ発生判別部12,および先発推定部14のみならず積算部15にも時点強度データdを送出している。積算部15は、データモニタ部11より出力される時点強度データdが閾値a未満となっている状態が連続する場合、何も行わず待機し、時点強度データdが閾値a以上となったところで積算値Sの算出を開始し、以降、時点強度データdの足し合わせを続ける。そして、時点強度データdが閾値aに満たなくなると、時点強度データdの足し合わせを中断する。
積算部15が算出した積算値Sと、先発推定部14が推定した積算値Saとは、後発推定部16に送出される。後発推定部16は、積算値Sから積算値Saを減算することで積算値Sbを算出する。積算値Sは、先発の蛍光と後発の蛍光とを1つとして考えたときの積算値であり、積算値Saは先発の蛍光の積算値であるから、積算値Sbは、後発の蛍光の積算値であることになる。この様にして後発推定部16は、パイルアップした2つの蛍光のうち後発の蛍光についての積算値Sbを算出する。このように、後発推定部16は、先発推定部14により推定された積算値Saを積算部15が算出した積算値Sから減ずることによりパイルアップした二つの蛍光のうちの後に生じた蛍光の積算値Sbを推定する。
11 データモニタ部(データモニタ手段)
12 パイルアップ発生判別部(パイルアップ発生判定手段)
13 波高値取得部(波高値取得手段)
14 先発推定部(先発推定手段)
15 積算部(積算手段)
16 後発推定部(後発推定手段)
35 記憶部(記憶手段)
Claims (4)
- 放射線を蛍光に変換するシンチレータと、
放射線が前記シンチレータに入射することにより生じた蛍光が発してから減衰していく一連の過程において、各検出時点の蛍光の強度を示す時点強度データを連続的に出力するデータモニタ手段と、
前記時点強度データの積算の開始及び終了を閾値に基づいて決定し、前記シンチレータに発生した蛍光の強度を示す積算値を算出する積算手段と、
放射線が前記シンチレータに入射することにより生じた蛍光が発してから減衰していく一連の過程における蛍光の強度の極大値である波高値と蛍光の強度を示す積算値とが関連したテーブルを記憶する記憶手段と、
前記データモニタ手段が出力する前記時点強度データを基に前記波高値を取得する波高値取得手段と、
放射線が前記シンチレータに入射して生じた蛍光が減衰していく過程で放射線が前記シンチレータに再び入射し、減衰を続けていた蛍光の強度が再び高まる現象であるパイルアップの発生を前記時点強度データの経時変化を基に判定するパイルアップ発生判定手段と、
パイルアップの発生が判定されると、前記波高値取得手段が取得したパイルアップ発生前の前記波高値に対応する前記積算値を前記記憶手段より読み出すことによりパイルアップした二つの蛍光のうちの先に生じた蛍光の積算値を推定する先発推定手段と、
前記先発推定手段により推定された積算値を前記積算手段が算出した前記積算値から減ずることによりパイルアップした二つの蛍光のうちの後に生じた蛍光の積算値を推定する後発推定手段とを備えることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1に記載の放射線検出器において、
前記積算手段が参照する閾値は、前記データモニタ手段が出力する前記時点強度データにおけるノイズ成分がシグナル成分に対して増加するにつれて大きくなるように設定されることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1または2に記載の放射線検出器において、
前記記憶手段が記憶する前記積算値は、パイルアップが発生しない状態で放射線を前記シンチレータに照射することにより前記データモニタ手段がモニタした蛍光の強度の経時変化を基に生成されることを特徴とする放射線検出器。 - 請求項1から3のいずれかに記載の放射線検出器において、
前記記憶手段が記憶する前記積算値は、前記積算手段により算出されたものであることを特徴とする放射線検出器。
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