JP6348256B2 - ゴム組成物、タイヤおよびタイヤの製造方法 - Google Patents
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Description
さらに、本発明は、高いレベルでの低転がり抵抗、耐摩耗性およびウェット性能のバランスがとれたタイヤおよび当該タイヤの製造方法を提供することを目的とする。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2)
本明細書において、海島構造とは、少なくとも2種のポリマーからなり、1種以上のポリマーのマトリックス(海相)中に、その他のポリマーが島状に分散してなる構造を意味する。ゴム組成物の加硫物またはゴム組成物を加硫してなるゴム部材中のミクロ構造における海島構造を観察する方法は、特に限定されないが、例えば、AFMによって観察することができる。例えば、数μm四方のゴムサンプルを測定した際に、観測されるナノメートルオーダーの非連続相を島相、連続相を海相と呼ぶことができる。
本明細書において、前記島相が有するカーボンブラックの質量の測定方法は、特に限定されないが、例えば、走査型プローブ顕微鏡を用いて海相と島相のカーボンブラック面積を測定し、その比率より島相のカーボンブラックの質量を求めたり、未加硫ゴムのトルエン浸漬後に得られたトルエン不溶分のスチレン量を、ガスクロマトグラフィーにて計測し、既知のポリマー1、ポリマー2のスチレン量から計算するという方法により、測定することができる。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2)
これにより、本発明に係るタイヤは、高いレベルで低転がり抵抗、耐摩耗性およびウェット性能のバランスが向上する。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2)
これにより、海相をポリマー2を含む相とし、島相をポリマー1を含む相とすることができる。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2)
さらに、本発明によれば、高いレベルでの低転がり抵抗、耐摩耗性およびウェット性能のバランスがとれたタイヤおよび当該タイヤの製造方法を提供することができる。
以下、本出願の第1の発明に係るゴム組成物の好適な実施形態の例を詳細に説明する。
本出願の第1の発明に係るゴム組成物は、少なくともゴム成分およびカーボンブラックを含むゴム組成物であって、前記ゴム成分が、下記式(1)で表される割合Xが当該ゴム成分中で最も小さい値X1であるポリマー1と、当該Xが当該ゴム成分中で当該X1に次いで小さい値X2であるポリマー2とを少なくとも含み、前記X1およびX2が、下記式(2)の関係を満たし、前記カーボンブラックの配合量が、前記ゴム成分100質量部に対して、2〜35質量部であり、前記ゴム組成物の加硫物のミクロ構造が、海相と島相とからなる海島構造を形成し、前記海相が、前記ポリマー2を含む相であり、前記島相が、前記ポリマー1を含む相であり、前記島相は、カーボンブラックを有し、当該島相が有するカーボンブラックの質量が、前記カーボンブラックの全配合量に対して30質量%以上であることを特徴とする。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2)
この理由は、一定量以上のカーボンブラックを島相に存在させることによって、海相へのカーボンブラックの侵入が減少して海相内のエネルギーロスが小さくなる一方で、島相にカーボンブラックが存在することによって、島相が補強され、耐摩耗性が向上するためと推測される。
前記ゴム成分は、上記式(1)で表される割合Xが当該ゴム成分中で最も小さい値X1であるポリマー1と、当該Xが当該ゴム成分中で当該X1に次いで小さい値X2であるポリマー2とを少なくとも含み、前記X1およびX2が、上記式(2)の関係を満たす。これにより、海相をポリマー2を含む相とし、島相をポリマー1を含む相とすることができる。
前記ゴム成分として用いることができるポリマーとしては、例えば、変性または未変性の、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、イソブチレンイソプレンゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム(SIR)、クロロプレンゴム(CR)、などの合成ゴム、および天然ゴム、などが挙げられる。
前記変性SBR、変性BR、などの変性したポリマーを使用すると、転がり抵抗の低下、耐摩耗性の向上、ウェット性能の向上という効果が得られやすい。SBR、BR、などの共役ジエン重合体を変性する方法は、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特開2010−90290号公報に記載の、(1)重合開始剤を用いて単量体を重合させ、重合活性部位を有する重合体を生成させた後、当該重合活性部位を各種窒素含有変性剤で変性する方法や、(2)単量体を窒素含有官能基を有する重合開始剤を用いて重合させる方法が好ましく挙げられる。
前記ポリマー2の上記式(1)で表される値X(すなわち、X2)は、特に限定されず、所望の性能、島相におけるカーボンブラックの存在の程度、海島構造、などに応じて適宜選択することができるが、例えば、30〜60が好ましい。この範囲とすることにより、低転がり抵抗、ウェット性能および耐摩耗性のバランスをとりやすい。
上記式(2)で表されるX2−X1は、22.0〜40.0であるが、32.5〜40が好ましい。32.5以上とすることにより転がり抵抗を低下させやすく、39.5以下とすることにより優れた耐摩耗性を得やすい。
前記ゴム成分において、前記ポリマー2の割合は、前記ゴム成分の全量に対して、35〜85質量%が好ましく、65〜70質量%がより好ましい。この範囲とすることにより、低転がり抵抗、ウェット性能および耐摩耗性のバランスをよりとりやすい。
第1の発明に係るゴム組成物において、カーボンブラックは、充填剤の一種であり、転がり抵抗を低下させる働きおよび耐摩耗性を高める働きを有する。
前記カーボンブラックの種類は、特に限定されず、例えば、FEF、SRF、HAF、ISAF、SAF、などのグレードを用いることができ、耐摩耗性の観点からは、ISAF、SAFが好ましい。カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、100m2/gを超えるものが好ましく、110〜160m2/gであることがより好ましく、120〜150m2/gであることがさらに好ましい。窒素吸着比表面積が上記範囲内にあるカーボンブラックは、低発熱性と耐摩耗性とを高いレベルで向上させることができる。
第1の発明に係るゴム組成物においては、上記カーボンブラックを1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第1の発明に係るゴム組成物では、前記カーボンブラックの配合量は、前記ゴム成分100質量部に対して、2〜35質量部である。この範囲とすることで、各相へのカーボンブラックの分配がコントロール可能となり、低転がり抵抗、ウェット性能および耐摩耗性のバランスをとりやすい。
ゴム組成物の加硫物において、海相のエネルギーロスを小さくし、優れた耐摩耗性を得るために、第1の発明に係るゴム組成物の加硫物中では、前記島相が有するカーボンブラックの質量が、前記カーボンブラックの全配合量に対して30質量%以上である。
本出願の第1の発明に係るゴム組成物には、上記ゴム成分およびカーボンブラック以外に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、所望の性能等に応じて、適宜、従来公知の、カーボンブラック以外のシリカ、アルミナ、などの充填剤;加硫剤;加硫促進剤;プロセス油;老化防止剤;スコーチ防止剤;亜鉛華;ステアリン酸;などが含まれていてもよい。これらの任意成分は、それぞれ、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記シリカは、特に限定されないが、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどが挙げられ、なかでも湿式シリカが好ましい。なお、これら充填剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
前記シリカの配合量は、ウェット性能の向上および転がり抵抗の低下の観点から、前記ゴム成分100質量部に対して、40〜200質量部が好ましく、45〜120質量部がより好ましい。
また、第1の発明に係るゴム組成物では、転がり抵抗とウェット性能の両立の観点から、前記カーボンブラックとシリカの全量に対する、当該シリカの配合量の割合(シリカ率)が、50〜90質量%であることが好ましい。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2)
この理由は、一定量以上のカーボンブラックを島相に存在させることによって、海相へのカーボンブラックの侵入が減少して海相内のエネルギーロスが小さくなる一方で、島相にカーボンブラックが存在することによって、島相が補強され、耐摩耗性が向上するためと推測される。また、第2の発明に係るゴム組成物は変性ポリマーを使用せずに、各相へのカーボンブラックの分配をコントロールすることが可能である。
なお、第2の発明に係るゴム組成物では、前記カーボンブラックの全配合量の30質量%以上を、前記ポリマー1に混合してマスターバッチ1を調製し、そして、前記カーボンブラックの全残量を、前記ポリマー2に混合してマスターバッチ2を調製しているが、当該第2の発明に係るゴム組成物では、所定のポリマーに対する前記カーボンブラックの配合量を満たせばよく、前記カーボンブラックを前記ポリマーに混合する順序および方法はこれに限定されない。例えば、全配合量(2〜35質量部)のカーボンブラックの70質量%以下をポリマー2に混合してマスターバッチ2を調製し、前記カーボンブラックの全残量を、前記ポリマー1に混合してマスターバッチ1を調製してもよい。また、前記カーボンブラックを、前記ポリマーに、所定量を1回で混合してもよいし、2回以上に分けて混合してもよい。
前記マスターバッチ1および2を混合する方法は、特に限定されず、上述した装置を用いて常法に従い混合すればよい。
本発明に係るタイヤは、少なくともゴム成分およびカーボンブラックを含むゴム組成物を加硫してなるゴム部材を含むタイヤであって、前記ゴム部材のミクロ構造が、互いに異なるポリマーから形成された海相と島相とからなる海島構造を有し、前記島相は、カーボンブラックを有し、当該島相が有するカーボンブラックの質量が、前記ゴム部材における前記カーボンブラックの全量に対して30質量%以上であることを特徴とする。
これにより、本発明に係るタイヤは、高いレベルで低転がり抵抗、耐摩耗性およびウェット性能のバランスが向上する。
前記カーボンブラックの好ましい種類は、上記第1の発明に係るゴム組成物で説明したものと同様である。前記カーボンブラックは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2)
これにより、海相をポリマー2を含む相とし、島相をポリマー1を含む相とすることができる。
ゴム組成物の調製方法および加硫方法は、上述したものと同じである。
内圧210kPaを充填し、荷重4.9Nの負荷の下で60km/hで回転する直径1.7mのドラムにタイヤを押し当て、転がり抵抗を測定し、比較例1の値の逆数を100として指数表示した。数値が大きいほど転がり抵抗が小さく、転がり性能に優れていることを表している。室内試験条件;タイヤサイズ:PSR205/65R15、リム幅:6.5J×15、内圧:210kPa、荷重:4.81kN、実車試験条件;タイヤサイズ:PSR205/65R15、リム幅:6.5J×15、内圧:210kPa、車両:トヨタ自動車株式会社製カムリ(排気量2000cc)、荷重:車両重量+ドライバー+助手席60kgf
JIS K 6264:2005に準拠し、ランボーン型摩耗試験機を用いて、室温におけるスリップ率が25%の摩耗量を測定し、比較例1の摩耗量の逆数を100として下記式にて指数表示した。指数の大きいほど、耐摩耗性に優れていることを示す。
耐摩耗性指数={(比較例1の加硫ゴム組成物の摩耗量)/(供試加硫ゴム組成物の摩耗量)}×100
上記実車試験条件のタイヤを標準リムに組み付け、内圧を車両指定圧に調整した後、車両に装着して、平均水深さ2mmの滞水路面を速度80km/hで走行した後に急ブレーキをかけて、制動距離を測定した。結果は、比較例1の性能の逆数を100として指数表示した。なお、数値が大きいほど性能に優れていることを示す。
(変性BRの調製)
乾燥し、窒素置換した約900mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン283g、1,3−ブタジエン50g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.0057mmol、およびヘキサメチレンイミン0.513mmolを加え、さらにn−ブチルリチウム(BuLi)0.57mmolを加えた後、撹拌装置を具えた50℃の温水浴中で4.5時間重合を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。次に、この重合反応系に、変性剤(カップリング剤)として四塩化スズ0.100mmolを速やかに加え、さらに50℃で30分間攪拌して変性反応を行った。その後、重合反応系に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、反応を停止させ、さらに常法に従って重合体(変性BR)を得た。
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン300g、1,3−ブタジエン40g、スチレン10g、ジテトラヒドロフリルプロパン0.2mmolを加え、さらにn−ブチルリチウム(n−BuLi)0.4mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。次に、重合反応系に、変性剤として3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン(信越化学工業株式会社製)を0.43mmol速やかに加え、さらに50℃で30分間変性反応を行った。その後、重合反応系に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、さらに定法に従って重合体(変性SBR)を得た。
・未変性BR(BR−1):JSR株式会社製、製品名「BR01」
・変性BR(BR−2):上記方法で調製した変性BR
・未変性SBR(SBR−1):JSR株式会社製、製品名「SL584」
・未変性SBR(SBR−2):JSR株式会社製、製品名「JSR1723」
・変性SBR(SBR−3):上記方法で調製した変性SBR
・未変性SBR(SBR−4):JSR株式会社製、製品名「JSR0122」
・未変性SBR(SBR−5):JSR株式会社製、製品名「JSR0150」
・カーボンブラック(CB):昭和キャボット株式会社製、製品名「ショウブラックN134」
・シリカ:東ソー・シリカ株式会社製、製品名「ニップシールAQ」
本検討において、前記島相が有するカーボンブラックの質量は、走査型プローブ顕微鏡を用いて海相と島相のカーボンブラック面積を測定し、その比率から求めた。
・硫黄:1.5質量部
・加硫促進剤(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド):1.5質量部
・加硫促進剤(ジフェニルグアニジン):1.2質量部
・加硫促進剤(ジベンゾチアジルジスルフィド):0.2質量部
・亜鉛華(ZnO):2.0質量部
・ステアリン酸:1.0質量部
・老化防止剤(大内新興化学工業株式会社製の商品名ノクラック6C:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン):1.0質量部
本検討におけるゴム組成物の加硫は、上記加硫剤等を用いて、150℃、30分間で行った。
表1の比較例1と実施例1〜3の対比から、島相が含有するカーボンブラックの量が多いと耐摩耗性が高まる傾向があることが分かる。同様の傾向が表1の比較例2と実施例4〜6の対比や表2の比較例7と実施例8との対比からも読み取れる。
表1の実施例5,7と比較例3との対比から、カーボンブラックの全配合量が少ない程、耐摩耗性が高まる傾向があることが分かる。
表1の比較例4〜6の対比から、X2−X1の値が所定範囲よりも小さい場合、耐摩耗性が低下する傾向があることが分かる。
表1の実施例5、比較例3〜5の対比から、カーボンブラックの全配合量が所定範囲内であると、低転がり抵抗となる傾向があることが分かる。
表2の実施例9〜11から、島相となるポリマー1の配合量が少ない程、耐摩耗性が高まり、逆に島相となるポリマー1の配合量が多い程、低転がり抵抗となる傾向があることが分かる。
表2の実施例9〜11と比較例8〜10の対比から、ゴム成分がポリマー1,2の2種類であり、島相となるポリマー1の配合量が少なく、X2−X1の値が大きい程、ウェット性能が高まる傾向があることが分かる。
表1,2の比較例4,6,10の対比から、ゴム成分がポリマー1,2の2種類の場合に比べて、ポリマー1,2,3の3種類であると、低転がり抵抗となる傾向があることが分かる。
2 カーカス
3 インナーライナー
4 ベルト
5 トレッド部
6 サイドウォール部
Claims (5)
- 少なくともゴム成分およびカーボンブラックを含むゴム組成物であって、
前記ゴム成分が、下記式(1)で表される割合Xが当該ゴム成分中で最も小さい値X1であるポリマー1と、当該Xが当該ゴム成分中で当該X1に次いで小さい値X2であるポリマー2とを少なくとも含み、
前記X1およびX2が、下記式(2)の関係を満たし、
前記カーボンブラックの配合量が、前記ゴム成分100質量部に対して、2〜35質量部であり、
前記ゴム組成物の加硫物のミクロ構造が、海相と島相とからなる海島構造を形成し、
前記海相が、前記ポリマー2を含む相であり、
前記島相が、前記ポリマー1を含む相であり、
前記島相は、カーボンブラックを有し、当該島相が有するカーボンブラックの質量が、前記カーボンブラックの全配合量に対して30〜50質量%であることを特徴とする、ゴム組成物。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2) - 少なくともゴム成分およびカーボンブラックを含むゴム組成物であって、
前記ゴム成分が、下記式(1)で表される割合Xが当該ゴム成分中で最も小さい値X1であるポリマー1と、当該Xが当該ゴム成分中で当該X1に次いで小さい値X2であるポリマー2とを少なくとも含み、
前記X1およびX2が、下記式(2)の関係を満たし、
前記カーボンブラックの配合量が、前記ゴム成分100質量部に対して、2〜35質量部であり、
前記カーボンブラックの全配合量の30〜50質量%を、前記ポリマー1に混合してマスターバッチ1を調製し、
前記カーボンブラックの全残量を、前記ポリマー2に混合してマスターバッチ2を調製し、
前記マスターバッチ1およびマスターバッチ2を混合することにより得られうることを特徴とする、ゴム組成物。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2) - 前記ゴム組成物の加硫物のミクロ構造が、海相と島相とからなる海島構造を形成し、
前記海相が、前記ポリマー2を含む相であり、
前記島相が、前記ポリマー1を含む相であり、
前記島相は、カーボンブラックを有し、当該島相が有するカーボンブラックの質量が、前記カーボンブラックの全配合量に対して30〜50質量%であることを特徴とする、請求項2に記載のゴム組成物。 - 請求項1に記載のゴム組成物の加硫物であるゴム部材を含むタイヤ。
- (a)ゴム成分として、下記式(1)で表される割合Xが当該ゴム成分中で最も小さい値X1であるポリマー1と、当該Xが当該ゴム成分中で当該X1に次いで小さい値X2であるポリマー2とを準備する工程、ここで、当該X1およびX2は、下記式(2)の関係を満たす;
(b)前記ゴム成分100質量部に対して、2〜35質量部のカーボンブラックを準備する工程、
(c)前記カーボンブラックの全量の30〜50質量%を、前記ポリマー1に混合してマスターバッチ1を調製する工程、
(d)前記カーボンブラックの全残量を、前記ポリマー2に混合してマスターバッチ2を調製する工程、
(e)前記マスターバッチ1およびマスターバッチ2を混合してゴム組成物を調製する工程、および
(f)前記ゴム組成物を加硫する工程、
を含むことを特徴とする、タイヤの製造方法。
X[%]=ポリマー全単位中における結合スチレン量の割合[%]+ポリマー全単位中における1/2ビニル結合量の割合[%] (1)
22.0≦X2−X1≦40.0 (2)
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