JP6268150B2 - 鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置 - Google Patents
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Description
円形の開口面に形成した構成の場合、複数の羽板を、円形を上中下3つに分割した3枚の羽板で構成し、各羽板の上下中央に設けた支軸を基準にして回動させることが記載されている。
また、上記構成において、前記アクチュエータ(104)は前記クランク軸(71)よりも下方に配置され、前記支軸(61J)の前記軸線(L2)は、前記アクチュエータ(104)の前記軸線(L3)よりも上方に設けられ、前記アクチュエータ(104)の前記出力軸が初期位置と作動位置の双方の位置にあるときにおいて、前記第1リンク(126)と前記第2リンク(127)とが連結される部位の中心(126C)が、前記アクチュエータ(104)の前記軸線(L3)よりも下方に位置しないようにしても良い。
また、上記構成において、前記第1回転軸(111)は、前記冷却風取入口(63)の円中心を通り、前記第2回転軸(112)は、前記第1回転軸(111)と平行で前記円中心から一方側へオフセットされ、前記第3回転軸(113)は、前記第1回転軸(111)と平行で前記円中心から他方側へオフセットされ、前記第2羽板(102)は、前記冷却風取入口(63)と当接する部分が前記第2回転軸(112)を基準として、前記第1羽板(101)が配置される側と反対側のみに形成され、前記第3羽板(103)は、前記冷却風取入口(63)と当接する部分が前記第3回転軸(113)を基準として、前記第1羽板(101)が配置される側と反対側のみに形成され、前記第1羽板(101)は、前記第1回転軸(111)を基準として、前記第2羽板(102)が配置される側と、前記第3羽板(103)が配置される側とに形成されるようにしても良い。
図1は自動二輪車1の右側面図である。この自動二輪車1は、ユニットスイング式内燃機関のパワーユニット20を搭載し、乗員がシート3(乗員用シート)に跨って着座する鞍乗り型のスクータ型小型車両である。
この自動二輪車1の車体フレームFは、後上がりに傾斜する筒状のヘッドパイプ11と、該ヘッドパイプ11から後下がりに延びるダウンチューブ12と、ダウンチューブ12の後部にクロスメンバ13を介して連結される左右一対のメインパイプ14とを備える。ヘッドパイプ11は、前輪15を軸支するフロントフォーク16ならびに該フロントフォーク16に連結される操向ハンドル17を操向可能に支持する。ダウンチューブ12は、下方に延びた後に屈曲して後方に水平に延び、シート3前方に、左右に開放する足置き空間4を形成する。
パワーユニット20の後部には後輪軸21が設けられ、この後輪軸21に後輪22(駆動輪)が軸支される、また、パワーユニット20の後部とメインパイプ14との間にはリヤクッション23が装着され、このリヤクッション23によりパワーユニット20及び後輪22が懸架される。このパワーユニット20上方、且つ、メインパイプ14間には、ヘルメットなどの荷物を収容する収容部25や燃料タンク26等が前後に間隔を空けて支持される。
サイドカバー35上には、前後に延びて2人乗車可能なシート3が設けられ、このシート3によって収容部25と燃料タンク26とが上方から覆われる。
パワーユニット20は、内燃機関Eと、内燃機関Eおよび後輪22間に設けられるVベルト式変速機(無段変速機)M(不図示)とを備える。内燃機関Eは、クランクケース41からシリンダブロック42、シリンダヘッド43及びシリンダヘッドカバー44が水平に近い状態にまで前傾するように設けられた水平エンジンに形成されている。このクランクケース41からシリンダヘッドカバー44に至る部分が内燃機関Eの機関本体45を構成する。
クランクケース41の下部には、前方に突出するブラケット46が設けられ、このブラケット46がリンク部材19を介して車体フレームFに連結される。このリンク部材19を介してパワーユニット20が上下に揺動自在に支持される。
シリンダヘッド43の下面には排気管55が接続され、この排気管55は、パワーユニット20下方を後方に延びて、内燃機関Eの後部に支持ブラケット56を介して支持された排気マフラー57(消音装置とも言う)に連結される。
この場合、排気管55は、シリンダヘッド43から下方へ延びるとともに車体側方(右側)へ屈曲して後方に延び、車体右側に配置された排気マフラー57に連結されるため、クランクケース41の右側方に連結された後述するファンカバー61の下方を通るように配索される。排気マフラー57は、内燃機関Eの後方、後輪22の側方(右側方)、且つ、サイドカバー35の下方に配置され、パワーユニット20と一体に上下に揺動する。
図3はファンカバー61を周辺構成と共に右側から見た図であり、図4は図3からルーバー部材64を取り外した図である。また、図5はファンカバー61の側断面(図3のA−A断面)を周辺構成と共に示した図である。
図3〜図5を参照しながら、冷却ファン62をその周辺構造と共に説明する。クランクケース41内には、車幅方向に延びるクランク軸71(図5)が複数の軸受72(図5)を介して回転自在に支持されており、内燃機関Eの4サイクル運転によりクランク軸71が回転駆動される。このクランク軸71は、クランクケース41内を左右に延び、左側軸部にVベルト式無段変速機の駆動プーリ(不図示)が設けられ、Vベルト式無段変速機を介して所定の変速比で後輪軸21(図1)が回転駆動される。
発電機74のアウターロータ74Aは、車幅方向内側に開放する円形椀状に形成され、その内側には、クランクケース41の円筒部41Aに固定されたインナーステータ74Bが配置される。このため、クランク軸71の回転によりアウターロータ74Aとインナーステータ74Bとの間で電磁誘導作用が生じ、発電電力が得られる。また、冷却ファン62がクランク軸71と一体に回転するので、ファンカバー61に設けられた冷却風取入口63から外気を吸い込むことができる。
ファンカバー61内に取り込まれた外気は、パワーユニット20のシリンダブロック42、シリンダヘッド43を冷却した後に不図示の冷却風排出口から外に排出される。これによってパワーユニット20を強制的に空冷することができる。なお、冷却ファン62を含む空冷構造は、公知の構造を広く適用可能である。
図4及び図5に示すように、ファンカバー61は、車幅方向内側に開放して冷却ファン62を覆う略円形の椀状カバーに形成され、樹脂材料を用いて一体成形により製作されている。なお、樹脂材料以外の材料を用いて製作しても良い。
このファンカバー61は、冷却ファン62の外周を覆う外周覆い部61Aと、外周覆い部61Aの車幅方向外側にて縮径する縮径部61Bと、縮径部61Bから車幅方向外側に延出する筒部61Cとを一体に備えている。
筒部61Cは、冷却ファン62の車幅方向外側に冷却風取入口63を形成する部材であり、クランク軸線L1を中心とする真円断面の円筒形状に形成される。つまり、本構成の冷却風取入口63は真円の円形開口に形成されている。
このファンカバー61は、クランクケース41に固定された状態で筒部61Cの後方に連なり、外周覆い部61A及び縮径部61Bから車幅方向外側に突出する右側面視で矩形断面の枠部61G(収容部)を一体に備えている。
また、この枠部61Gの車幅方向内側は、上記ボルト締結部61Fを一体に備える内壁61GCが設けられ、この内壁61GCによって、枠部61Gの車幅方向内側の開口は閉塞される。この構成により、車幅方向内側から枠部61G内への雨水等の浸入を防止できるとともに、ファンカバー61自体の剛性を高めることができる。
このルーバー部材64は、図3に示すように、ファンカバー61の筒部61Cに連なる円筒枠形状を有するルーバー本体部64Aと、ファンカバー61に設けられた枠部61Gの車幅方向外側の開口を覆うカバー部64Bとを一体に備えている。ルーバー本体部64Aは、ルーバー本体部64Aの開口内で互いに直交する固定ルーバー(横ルーバー64C及び縦ルーバー64D)を一体に備え、外気を取り入れ可能にしつつ内部の冷却ファン62等を保護する。
また、ルーバー部材64には、ルーバー本体部64Aの周方向に間隔を空けて複数(本例では3個)のボルト締結部64E(図3)が設けられ、これらボルト締結部64Eが、締結ボルト82(図3)を介してファンカバー61の右側面に固定されるように構成されている。
同図4に示すように、これら回転軸111〜113は、上下に間隔を空けて前後方向に指向している。なお、図4の状態は、乗員が乗車していないため、回転軸111〜113の軸線が前上がりとなっているが、乗員が乗車し、乗員の体重の影響によりパワーユニット20が右側面視で時計回り方向に揺動した場合に、各回転軸111〜113の軸線が前後方向、且つ、水平方向に指向するように配置されている。
これら軸上ルーバー64C1〜64C3により、第1〜第3回転軸111〜113を外部の飛散物から保護するとともに、第1〜第3回転軸111〜113の車幅方向外側へのずれ等を抑制することができる。
軸間ルーバー64C4,64C5は、冷却風取入口63を外部の飛散物から保護するとともに、第1及び第3羽板101,103が全開したときに第1及び第3羽板101,103が当接する位置に設けられ、第1及び第3羽板101,103の全開位置を位置決めする当接部としても機能している。
また、第3羽板103は、第3回転軸113を基準として第1羽板101が配置される側と反対側(上方)のみに形成されており、より具体的には、第3回転軸113と冷却風取入口63の外縁との間にできる上方凸の開口形状に相当する板形状に形成されている。
図6に示すように、第2及び第3回転軸112,113には、冷却風取入口63を閉じた状態のときに、第1羽板101の先端が重合して当接する凹溝部112M,113Mが設けられている。
詳述すると、第2回転軸112の凹溝部112Mは、車幅方向外側かつ下方に凹んだ凹溝に形成され、第1羽板101の下端が、冷却風取入口63を閉じる向きである車幅方向外側に向かって回動した際に当接し、第1羽板101を閉じた状態に位置決めする。この凹溝部112Mは、図4に示すように、第2回転軸112における冷却風取入口63の範囲全体に渡って形成されており、この凹溝部112Mに第1羽板101が当接した状態にすることにより、第2回転軸112と第1羽板101との間の隙間全体を閉塞することができる。
この第3回転軸113の凹溝部113Mは、図4に示すように、第3回転軸113における冷却風取入口63の範囲全体に渡って形成され、この凹溝部113Mに第1羽板101が当接した状態にすることにより、第3回転軸113と第1羽板101との間の隙間全体を閉塞することができる。
また、上述した第1羽板101の上端は、車幅方向外側にオフセットして形成されるので、この上端が当接する凹溝部(第3回転軸113の凹溝部113M)の車幅方向内側への深さをオフセットの分だけ浅くすることができ、第3回転軸113の剛性も確保し易くなる。
下方の凸部61Mは、第2羽板102の下端が車幅方向外側に向かって回動した際に当接する段差形状に形成され、冷却風取入口63と第2羽板102の下端との間の全体に渡って形成され、第2羽板102と冷却風取入口63との間の隙間全体を閉塞する。なお、第2羽板102の下端についても、閉じる場合の回動方向と反対側にオフセットして形成される。
上記の閉塞構造により、第1〜第3羽体101〜103によって冷却風取入口63を隙間無く閉塞することができる。このように冷却風取入口63を閉塞することにより、冷却ファン62が回転した場合に、クランクケース41内を大気圧よりも低い状態(真空状態)に近付けることができ、空気抵抗を減らすことができる。これによって、クランク軸71の回転フリクションを低減することができ、燃費向上に有利となる。
図7に示すように、第1〜第3羽板101〜103は、後述する連結部材125によって、いずれも同方向(車体後面視で時計回り方向)に回動して開く。図7では、第1及び第3羽板101,103は時計回り方向に回動しており、第1羽板101の上側羽部101B及び第3羽板103の先端(図5における上端に相当)が、車幅方向外側に向かって回動し、ルーバー部材64に予め設けた軸間ルーバー64C4,64C5(当接部)に当接する位置まで開く。
つまり、図6に示すように、軸間ルーバー64C4は第1回転軸111よりも下方に設けられ、軸間ルーバー64C5は第3回転軸113よりも下方に設けられている。このため、第1及び第3羽板101,103が軸間ルーバー64C4,64C5に当接する位置まで開くと、第1及び第3羽板101,103は外側下向きに傾斜した状態となる。
これによって、ファンカバー61内に冷却風を十分に取り入れ可能にするとともに、雨水等が各羽板101〜103にかかっても各羽板101〜103の傾斜に沿わせて外に排出させることができ、ファンカバー61内への浸入を抑制することができる。
これにより、第2羽板102の車幅方向外側を覆うルーバー部材64については、第2回転軸112側(車幅方向内側)に寄せて配置することが可能になる。本実施形態では、ルーバー部材64を第2羽板102に寄せる形状にはしていないが、図5及び図7に二点鎖線で例示するように、ルーバー部材64側方の壁部64Xを第2羽板102に寄せた形状にし、左右への車体バンク角をより稼ぐ形状にすることが可能である。
なお、第1〜第3回転軸111〜113を含む第1〜第3羽板101〜103は、樹脂材料を用いて一体成形により製作されているが、回転軸111〜113と羽板101〜103とを別体に製作しても良い。また、樹脂材料以外の材料を用いて製作しても良い。
図10に示すように、第1〜第3回転軸111〜113の一端(後端)には、環状の回動リンク部材121,122,123がそれぞれ回動自在に装着され、これら回動リンク部材121〜123は、単一の連結部材125を介して互いに連動して回動するように連結される。
詳述すると、これら回動リンク部材121〜123は、車幅方向内側に延びる腕部121A〜123Aを有し、これら腕部121A〜123Aが、棒状の連結部材125に回動自在に連結される。
つまり、いずれかの回動リンク部材121〜123が、図10に実線矢印で示す時計回り方向に回動すると、それに伴って連結部材125が上方へ移動し、残りの回動リンク部材121〜123についても、連結部材125により時計回り方向に同じ回転角度だけ回動させる。
一方、いずれかの回動リンク部材121〜123が、反対方向(反時計回り方向)に回動すると、それに伴って連結部材125が下方へ移動し、残りの回動リンク部材121〜123についても、連結部材125により同方向に同じ回転角度だけ回動させる。
このリンク部材127は、上記連結部材125と同様に、第1〜第3回転軸111〜113よりも車幅方向内側を上下方向に延びる棒状に部材に形成され、且つ、一端(上端)が第1回転軸111の回動リンク部材121の腕部121Aに回動自在に連結され、他端(下端)が増幅リンク126の一端に連結される。
一方の腕部126Aは、アクチュエータ104の可動部として機能するシリンダロッド104A(出力ロッド)の先端部104Bが摺動自在に嵌る凹形状のフォーク部(以下、フォーク部と言う)に形成され、先端部104Bを容易に挿脱可能である。一方、他方の腕部126Bは、支軸61Jと平行なピン軸126Cを一体に備え、このピン軸126Cを介してリンク部材127の下端に設けられた孔部に容易に嵌合可能である。
この回動リンク部材121が第3リンクとして第1回転軸111周りに回動することにより、第1羽板101を回動させるとともに、連結部材125を第4リンクとして上下動させて第2及び第3回動リンク部材122,123を回動させ、第2及び第3羽板102,103を回動させる。
ここで、図5、図10に示すように、増幅リンク126は、回動支点(支軸61Jの軸線L2)からピン軸126Cまでの距離が、回動リンク部材123における回転中心(第3回転軸113の回転中心)から腕部123Aが連結部材125に連結される部位の中心123A’までの距離よりも長くなるように形成されている。なお、回動リンク部材121、122についても、回動リンク部材123と同一に形成されている。このため、増幅リンク126の回動角度θCよりも、回動リンク部材121〜123の回動角度θBを大きくすることができる。
これにより、アクチュエータ104のシリンダロッド104Aの伸縮量を抑えてアクチュエータ104を小型化しながら、回動リンク部材121〜123の回動角度θBを大きく確保できるように構成されている。
詳述すると、図10に示すように、回動リンク部材121〜123からは径方向外側に突出して前方に屈曲する係止部121K,122K,123Kが設けられ、第1〜第3回転軸111〜113からも径方向外側に突出して後方に屈曲する係止部111K,112K,113Kが設けられ、上記係止部121K〜123Kと径方向に重なる。
第1〜第3回転軸111〜113には、各回転軸111〜113の111K〜113Kと回動リンク部材121〜123との間にねじりコイルばね131(付勢部材)がそれぞれ挿入され、これらねじりコイルばね131の両端によって、第1〜第3回転軸111〜113と回動リンク部材121〜123の係止部111K〜113K,121K〜123K同士を、回動方向両側から挟持する。
つまり、本構成では、増幅リンク126を設けることによってアクチュエータ104のストローク量を抑えつつ第1〜第3羽板101〜103の回動量を稼ぎ、且つ、オーバーストローク機構130を設けることによって第1〜第3羽板101〜103の過度な回動を防止し、過大な負荷が作用することを防止している。
このアクチュエータ104は、ステー部材85(図3、図5)を一体に備え、このステー部材85を介して締結ボルト86(図3、図5)によりクランクケース41の下部に取り付けられ、クランクケース41下部のオイルパン41P(オイルパン部)に貯留されるオイルの温度に応じてシリンダロッド104Aを車幅方向に進退させる。同図5に示すように、アクチュエータ104は、冷却ファン62の下方に配置され、その出力軸を構成するシリンダロッド104Aの軸線L3が、クランク軸71の軸線L1と平行に配置される。また、アクチュエータ104の周囲(上下及び前後)はファンカバー61の第2収容部61GBによって囲われている。
また、ファンカバー61の車幅方向外側の開口はルーバー部材64によって覆われるので、このルーバー部材64によってもアクチュエータ104を飛散物から保護できるとともに外部の熱影響を回避することができる。
また、オイル温度の上昇に応じてアクチュエータ104のシリンダロッド104Aが車幅方向外側に突出するので、第1〜第3羽板101〜103が回動して冷却風取入口63が徐々に開口する。これにより、冷却ファン62の回転により外気が吸い込まれ、開口面積に応じた風量でパワーユニット20を空冷できる。これによって、オイル温度に比例した冷却が可能になり、適切な冷却が可能になる。
これらにより、本構成では、冷却風取入時の整流効果の向上と、第1〜第3羽板101〜103の円滑な回動とを両立することが可能になる。
また、上記連結部材125は、第1回転軸111よりも車幅方向内側に配置されるので、連結部材125が車幅方向外側へ出っ張って配置されることを防ぐことができ、これによっても車体バンク角を確保し易くなる。
この構成によれば、ファンカバー61に設けた第2収容部61GBでアクチュエータ104の下方を覆うにあたってファンカバー61の下方への膨出を防ぐことができる上、車幅方向外側からクランクケース41にファンカバー61を取り付ける際に、ファンカバー61とアクチュエータ104とが干渉しにくくなり、ファンカバー61の取り付け、及び、第2収容部61GBへのアクチュエータ104の収容を容易に行うことができる。しかも、アクチュエータ104の少なくとも下方をファンカバー61で覆うので、飛び石等はもちろんのこと、排気管55の熱害からアクチュエータ104を保護することができ、アクチュエータ104の作動精度の向上も図ることができる。
また、図6に示すように、第1羽板101が当接する軸間ルーバー64C4は第1回転軸111よりも下方に設けられるので、暖気後に全開又は全開に近い状態になると、全ての羽板101〜103が外側下向きに保持されることになり、雨水等が各羽板101〜103にかかっても外に排出させ、ファンカバー61内への浸入を抑制することができる。
可動ルーバー機構100を組み付けた後は、ルーバー部材64を、締結ボルト82(図2参照)を用いてファンカバー61に取り付ける(第4工程)。これによって可動ルーバー機構100周りの組み立てが全て完了する。
例えば、上述の実施形態では、3枚の羽板101〜103を有する可動ルーバー機構100に本発明を適用する場合を説明したが、これら羽板101〜103を含む複数の羽板(奇数枚数が望ましい)を有する可動ルーバー機構に本発明を適用しても良い。
また、上述の実施形態では、第2及び第3回転軸112,113の両方に、第1羽板101が全閉時に重合して密着する凹溝部112M,113Mを設ける場合を説明したが、いずれか一方の回転軸112又は113に設けても良く、要は、少なくとも一方の回転軸112又は113に凹溝部112M又は113Mを設けるようにすれば良い。
また、上述の実施形態では、ユニットスイング式内燃機関のパワーユニット20に適用される冷却装置に本発明を適用する場合を説明したが、公知の他の内燃機関の冷却装置に本発明を適用しても良い。また、上述した自動二輪車1に適用する冷却装置に限らず、自動二輪車以外も含む鞍乗り型車両等に搭載される内燃機関の冷却装置に本発明を適用しても良い。なお、鞍乗り型車両は、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)やトライクなどに分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
41 クランクケース
45 機関本体
61 ファンカバー
61C 筒部(円筒部)
61G 枠部(収容部)
61GA 第1収容部
61GB 第2収容部
62 冷却ファン
63 冷却風取入口
64 ルーバー部材
64C4,64C5 軸間ルーバー(当接部)
71 クランク軸
101 第1羽板
102 第2羽板
103 第3羽板
104 アクチュエータ
111 第1回転軸
112 第2回転軸
112M,113M 凹溝部
113 第3回転軸
125 連結部材
127 リンク部材
F 車体フレーム
Claims (9)
- 車幅方向に延びるクランク軸(71)と連動して回転し外気を吸引する冷却ファン(62)と、
前記冷却ファン(62)を覆うとともに外気を取り込む冷却風取入口(63)が車幅方向外側へ指向して形成されたファンカバー(61)と、
前記冷却風取入口(63)を横断する複数の回転軸(111〜113)の回転に応じて前記冷却風取入口(63)を開閉する複数の羽板(101〜103)と、
前記羽板(101〜103)の駆動源となるアクチュエータ(104)と、
前記アクチュエータ(104)と前記羽板(101〜103)との間の動力伝達を行う動力伝達機構(105)とを備え、
前記複数の羽板(101〜103)は、第1回転軸(111)に設けられる第1羽板(101)と、前記第1回転軸(111)と平行で前記第1回転軸(111)に対して一方側へオフセットした第2回転軸(112)に設けられる第2羽板(102)と、前記第1回転軸(111)と平行で前記第1回転軸(111)に対して他方側へオフセットした第3回転軸(113)に設けられる第3羽板(103)とを少なくとも含む、鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置において、
前記アクチュエータ(104)は、その出力軸の軸線(L3)が前記クランク軸(71)の軸線(L1)と平行となるように配置され、
前記動力伝達機構(105)は、
前記ファンカバー(61)に設けられた支軸(61J)に回動自在に設けられるとともに、前記アクチュエータ(104)の前記出力軸の移動に応じて前記支軸(61J)の軸線(L2)を基準に回動駆動する第1リンク(126)と、
前記羽板(101〜103)の前記回転軸(111〜113)に設けられるとともに、前記羽板(101〜103)を回動させる複数の回動リンク(121〜123)と、
前記第1リンク(126)の動力を前記複数の回動リンク(121〜123)のうち、前記第1回転軸(111)に同軸に設けられた前記回動リンク(121)へ伝達する第2リンク(127)と、
前記回動リンク(121〜123)を回動させることで前記複数の羽板(101〜103)を連動して回動させる連結部材(125)とを備え、
前記第2リンク(127)は、前記第1回転軸(111)の軸方向において、前記連結部材(125)よりも前記羽板(101〜103)に近い位置に設けられ、
前記第1リンク(126)の回動角度(θC)よりも前記回動リンク(121〜123)の回動角度(θB)が大きくなるように構成される
ことを特徴とする鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。 - 前記支軸(61J)の前記軸線(L2)は、前記羽板(101〜103)の前記回転軸(111〜113)の回転中心よりも車幅方向内側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
- 前記支軸(61J)の前記軸線(L2)から前記第1リンク(126)と前記第2リンク(127)とが連結される部位の中心(126C)までの距離が、前記羽板(101〜103)の前記回転軸(111〜113)の回転中心から前記回動リンク(121〜123)と前記連結部材(125)とが連結される部位の中心(123A’)までの距離よりも長くなるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
- 前記第1リンク(126)と前記第2リンク(127)とが連結される部位の中心(126C)は、前記支軸(61J)の前記軸線(L2)よりも下方の位置から、前記支軸(61J)の前記軸線(L2)よりも上方の位置まで移動することを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
- 前記アクチュエータ(104)の前記出力軸は前記第1リンク(126)に連結され、
前記出力軸と前記第1リンク(126)とが連結される部位の中心は、前記支軸(61J)の前記軸線(L2)よりも車幅方向内側の位置から、前記支軸(61J)の前記軸線(L2)よりも車幅方向外側の位置まで移動することを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。 - 前記支軸(61J)の前記軸線(L2)は、前記アクチュエータ(104)の前記軸線(L3)よりも上方に設けられることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
- 車幅方向に移動する前記出力軸の移動方向と上下方向に移動する前記第2リンク(127)の移動方向とが略直交することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
- 前記アクチュエータ(104)は前記クランク軸(71)よりも下方に配置され、
前記支軸(61J)の前記軸線(L2)は、前記アクチュエータ(104)の前記軸線(L3)よりも上方に設けられ、
前記アクチュエータ(104)の前記出力軸が初期位置と作動位置の双方の位置にあるときにおいて、前記第1リンク(126)と前記第2リンク(127)とが連結される部位の中心(126C)が、前記アクチュエータ(104)の前記軸線(L3)よりも下方に位置しないようにしたことを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。 - 前記第1回転軸(111)は、前記冷却風取入口(63)の円中心を通り、
前記第2回転軸(112)は、前記第1回転軸(111)と平行で前記円中心から一方側へオフセットされ、
前記第3回転軸(113)は、前記第1回転軸(111)と平行で前記円中心から他方側へオフセットされ、
前記第2羽板(102)は、前記冷却風取入口(63)と当接する部分が前記第2回転軸(112)を基準として、前記第1羽板(101)が配置される側と反対側のみに形成され、
前記第3羽板(103)は、前記冷却風取入口(63)と当接する部分が前記第3回転軸(113)を基準として、前記第1羽板(101)が配置される側と反対側のみに形成され、
前記第1羽板(101)は、前記第1回転軸(111)を基準として、前記第2羽板(102)が配置される側と、前記第3羽板(103)が配置される側とに形成されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
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