JP6266322B2 - 表示装置製造用の位相シフトマスクブランク、表示装置製造用の位相シフトマスク及びその製造方法、並びに表示装置の製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、透明基板と、透明基板上に形成された遮光層と、遮光層の周囲に形成され、300nm以上500nm以下の波長領域のいずれかの光に対して180度の位相差をもたせることが可能な酸化窒化クロム系材料からなる単層の位相シフト層とを備えたハーフトーン型位相シフトマスクが記載されている。この位相シフトマスクは、透明基板上の遮光層をパターニングし、遮光層を被覆するように位相シフト層を透明基板上に形成し、位相シフト層上にフォトレジスト層を形成し、フォトレジスト層をフォトリソグラフィー工程において露光及び現像することでレジストパターンを形成し、レジストパターンをエッチングマスクとして位相シフト層をパターニングすることにより製造される。
尚、この単層のクロム系位相シフト層は、窒素(N2)ガスと二酸化炭素(CO2)ガスを含む混合ガスからなるスパッタガス雰囲気中で成膜される(特許文献1の図2のサンプルNo.1〜5を参照)。このため、当該位相シフト層は、クロム酸化窒化物(CrON)のみならず、クロム酸化炭化窒化物(CrOCN)から形成される場合もあると推定される。
位相シフト膜は、露光光の位相を変える性質を有する膜であるから、その性質上、その露光光において、ある程度の透過率を示す。このため、上記知見によれば、位相シフト膜は、露光光における透過率、反射率及び位相差に波長依存性が存在することになる。
そして特許文献2では、位相差偏差や透過率偏差を抑えた位相シフト膜を有するフォトマスクが記載されている。
また、マスク作製用の描画機や、表示装置製造時に使用される露光機には、マスクに設けられたアライメントマークを認識するためにアライメント用光源が備えられている。アライメント光として、例えば、波長365〜700nmの光が使用されるが、そのアライメント光における透明基板とアライメントマークとの透過率の差を利用して、アライメントマークを検知する。アライメント光(波長365〜700nm)における透過率の差が大きいほど、アライメントの認識が容易となり、アライメント精度が向上するため、位相シフトマスクの取扱い性を向上させることが可能となる。しかし、上述の特許文献1、2の位相シフトマスクは、取扱い性において必ずしも十分な特性を有していると言えなかった。
また、マスク検査装置として、例えば、波長365nm又は546nmの光を出力する光源を備えたものが知られている。そのマスク検査装置の検査光における透明基板とマスクパターンとの反射率の差や透過率の差を利用して、マスクパターンを識別するものが知られている。このようなマスク検査装置を用いると、例えば、マスクパターンの形状不良欠陥や、マスクパターン上の付着異物の有無を把握することが可能となる。しかし、上述の特許文献1、2の位相シフトマスクは、マスク検査における位相シフト膜の光学特性として必ずしも十分な特性を有しているとは言えなかった。
透明基板と、
該透明基板上に形成された位相シフト膜と
を備え、
前記位相シフト膜は、金属とケイ素と、窒素及び/又は酸素のいずれか一つの元素を含む金属シリサイド系材料層を少なくとも一層有する単層膜若しくは積層膜からなり、
前記位相シフト膜は、
波長365nmの光における透過率が、3.5%以上8%以下の範囲であり、
波長365nmの光における位相差が、160度以上200度以下の範囲であり、
波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の、波長に依存する変化量が、5.5%以内である
ことを特徴とする位相シフトマスクブランク。
波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の、波長に依存する変化量が、20%以内であることを特徴とする構成1記載の位相シフトマスクブランク。
波長365nmにおいて付与される位相差と、波長436nmにおいて付与される位相差の差が、30度以下である
ことを特徴とする構成1又は2記載の位相シフトマスクブランク。
波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率が、5%以上45%以下であることを特徴とする構成1乃至3のうちいずれか一に記載の位相シフトマスクブランク。
透明基板と、
該透明基板上に形成された位相シフト膜パターンと
を備え、
前記位相シフト膜パターンは、金属とケイ素と、窒素及び/又は酸素のいずれか一つの元素を含む金属シリサイド系材料層を少なくとも一層有する単層膜若しくは積層膜からなり、
前記位相シフト膜パターンは、
波長365nmの光における透過率が、3.5%以上8%以下の範囲であり、
波長365nmの波長光における位相差が、160度以上200度以下の範囲であり、
波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の、波長に依存する変化量が、5.5%以内である
ことを特徴とする位相シフトマスク。
波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の、波長に依存する変化量が、20%以内であることを特徴とする構成11記載の位相シフトマスク。
波長365nmにおいて付与される位相差と、波長436nmにおいて付与される位相差の差が、30度以下であることを特徴とする構成11又は12記載の位相シフトマスク。
波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率が、15%以上30%以下であることを特徴とする構成11乃至13のいずれか一に記載の位相シフトマスク。
波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率の、波長に依存する変化量が、5%以内であることを特徴とする構成14記載の位相シフトマスク。
構成1乃至9のいずれか一に記載の位相シフトマスクブランクの位相シフト膜上に、レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
前記レジストパターンをマスクにして前記位相シフト膜をウェットエッチングして位相シフト膜パターンを形成する位相シフト膜パターン形成工程と
を有することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
構成10記載の位相シフトマスクブランクの遮光膜上に、レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
前記レジストパターンをマスクにして前記遮光膜をウェットエッチングして遮光膜パターンを形成する遮光膜パターン形成工程と、
前記遮光膜パターンをマスクにして位相シフト膜をウェットエッチングして位相シフト膜パターンを形成する位相シフト膜パターン形成工程と
を有することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
基板上にレジスト膜が形成されたレジスト膜付き基板に対して、構成11乃至17のうちいずれか一に記載の位相シフトマスク、又は、構成18又は19記載の位相シフトマスクの製造方法によって得られた位相シフトマスクを、前記レジスト膜に対向して配置する位相シフトマスク配置工程と、
i線、h線及びg線を含む複合露光光を前記位相シフトマスクに照射して、前記レジスト膜を露光するレジスト膜露光工程と
を有することを特徴とする表示装置の製造方法。
このため、当該波長範囲の露光光を受けた際に、位相シフト効果を十分に発揮でき、解像度の向上を図ることができる位相シフト膜を備えた位相シフトマスクブランクを得ることができる。また、パターン境界部分の光強度傾斜を強くし、解像度を向上させ、良好なCD特性をもつ所望の転写パターン形状を得ることができる位相シフト膜パターンへのパターニングが可能な位相シフト膜を備えた位相シフトマスクブランクを得ることができる。
このため、当該波長範囲の露光光を受けた際に、位相シフト効果を十分に発揮でき、パターン境界部分の光強度傾斜を強くすることができ、良好なCD特性をもつ所望の転写パターン形状を得ることができる位相シフト膜パターンを備えた位相シフトマスクを得ることができる。この位相シフトマスクは、ラインアンドスペースパターンやコンタクトホールの微細化に対応することができる。
実施の形態1では、表示装置製造用の位相シフトマスクブランク及びその製造方法について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1による表示装置製造用の位相シフトマスクブランクの構成を示す断面図である。
実施の形態1による位相シフトマスクブランク1は、透明基板2と、この透明基板2上に形成された位相シフト膜3とを備えている。尚、位相シフト膜3上に遮光膜4を形成した構成であってもよい。また、位相シフト膜3又は遮光膜4上にレジスト膜5を形成した構成であってもよい。
このような位相シフト膜3は、位相シフト膜3を構成する材料層の選択により、特定波長の光における透過率が以下のような範囲に制御され、また、特定波長の光における透過率及び位相差が以下のような範囲に制御され、さらに特定の波長範囲の光における透過率、位相差及び反射率の、波長に依存する変化量が以下のような範囲に抑制される。
また、位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の、波長に依存する変化量(以下、ΔT%(436−365)という場合がある)が5.5%以内である。当該波長範囲における透過率の波長依存性が抑制されているので、パターン境界部分の光強度傾斜が強くなり、解像度の向上を図ることが可能となる。ΔT%(436−365)が5.5%を超えると、i線(365nm)以外のピーク強度をもつh線(405nm)及びg線(436nm)の透過光の影響を受け、パターン境界部分の光強度傾斜が弱くなり、解像度の向上を図ることが困難となる。尚、位相シフト膜3はg線(436nm)の透過率が10%未満の場合、特に解像性が向上するので望ましい。
また、位相シフト膜3は、波長365nmにおける位相差(以下、P(365)という場合がある)が160度以上200度以下の範囲である。このため、略180度付近の位相差を得ることができ、位相シフト効果を十分に発揮することが可能となる。P(365)が160度未満の場合や200度を超える場合、略180度付近の位相差を得ることができず、位相シフト効果を発揮することが困難となる。
また、位相シフト膜3は、波長365nmにおいて付与される位相差と波長436nmにおいて付与される位相差との差(ΔP(365−436))が30度以下である。当該波長範囲における位相差の波長依存性が抑制されているので、さらに位相シフト効果を十分に発揮することができ、パターン境界部分の光強度傾斜が強くなり、解像度の向上を図ることが可能となる。
所定の波長範囲において、位相シフト膜3の透過率、位相差、反射率の波長依存性を抑制するため、さらに好ましくは、光学特性が異なる複数の材料層から構成される積層膜とするのが良い。光学特性が異なる複数の材料層としては、少なくとも一層の金属シリサイド系材料層と、少なくとも一層のクロム系材料層とから構成されることが好ましい。そしてこの場合において、位相シフト膜3全体の光学特性は、金属シリサイド系材料層やクロム系材料層を構成する材料の種類や膜厚などによって決まる当該各材料層の、例えば、屈折率、透過率及び反射率などの光学特性の組み合わせ、並びに、当該各材料層の積層順及び積層数などの構成によって定まる。
また、位相シフト膜3は、透明基板2上に形成されたクロム系材料層と、このクロム系材料層上に形成された金属シリサイド系材料層とから構成される二層構造を有する積層膜とすることができる。また、その金属シリサイド系材料層上に形成された二層目のクロム系材料層とから構成される三層構造を有する積層膜とすることができる。尚、この場合、金属シリサイド系材料層やクロム系材料層をさらに積層して、位相シフト膜3を四層以上としてもよい。
このような構成の位相シフト膜3は、所定の波長範囲における透過率、位相差、反射率の波長依存性が抑制された光学特性を示す。このため、当該波長範囲の露光光を受けた際に、位相シフト効果を十分に発揮することができ、解像度の向上を図ることができる。
また、位相シフト膜3を構成する金属シリサイド系材料層及びクロム系材料層は、いずれも、それぞれ、一層から形成されたものでもよく、又は、複数の層から形成されたものでもよい。金属シリサイド系材料層及びクロム系材料層をそれぞれ、複数の層から形成する場合、各材料層の各層を構成する材料は、層ごとに異なってもよく、又は、各層とも同一であってもよい。
位相シフト膜3が、少なくとも一層の金属シリサイド系材料層と、少なくとも一層のクロム系材料層とから構成する場合において、透明基板2側に形成される位相シフト膜3の最下層としては、クロム系材料層とすることが、透過率、位相差、反射率の波長依存性の抑制効果、並びに、位相シフト膜3をパターニングする際の透明基板2へのダメージ抑制の点で好ましい。また、位相シフト膜3上にレジスト膜5を形成する場合において、位相シフト膜3の最上層としては、クロム系材料層とすることが、レジスト膜の密着性が向上し、位相シフト膜3のパターン形状を垂直化できる点で好ましい。
また、位相シフト膜3を構成する金属シリサイド系材料層の厚さは、その金属シリサイド系材料層、若しくは金属シリサイド系材料層、及びその下又は上に形成されるクロム系材料層との組み合わせにおいて、位相シフト膜3が所望の位相差や透過率を示すことを考慮して適宜決められる。位相シフト膜3における金属シリサイド系材料層の厚さは、例えば、90nm以上140nm以下の範囲であることが好ましいが、これに限定されるものではない。
また、位相シフト膜3が、少なくとも金属シリサイド系材料層とクロム系材料層とを有する構成の場合に、クロム系材料層の厚さは、そのクロム系材料層の下又は上に形成される金属シリサイド系材料層との組み合わせにおいて、位相シフト膜3が所望の位相差や透過率を示すことを考慮して適宜決められ、例えば、2.5nm以上15nm以下の範囲であることが好ましいが、これに限定されるものではない。クロム系材料層を2.5nm未満の厚さで成膜することが実質的に困難である。また、15nmを超える厚さでクロム系材料層を成膜すると、透過率が低下し、例えば、波長365nmにおける位相シフト膜3の透過率が3.5%を下回る可能性がある。
金属として、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)などの遷移金属が挙げられる。金属シリサイド系材料層を構成する金属シリサイド系材料として、例えば、金属シリサイドの窒化物、金属シリサイドの酸化物、金属シリサイドの酸化窒化物、金属シリサイドの炭化窒化物、金属シリサイドの酸化炭化物、及び、金属シリサイドの酸化炭化窒化物のうち少なくとも一種の材料が挙げられる。
本発明のような表示装置製造用に使用される位相シフトマスクブランクは一般に、一辺が350mm以上の大型の位相シフトマスクブランクであるため、位相シフトマスク作製においてはウェットエッチングが採用されている。また、大型の位相シフトマスクにおける欠陥修正の観点からも、位相シフトマスクブランクにおける位相シフト膜の欠陥品質において、ある品質以上のものが要求されている。位相シフト膜の欠陥品質と、ウェットエッチングによる位相シフト膜パターンの断面形状の制御性、位相シフト膜の透過率、位相差の制御性の観点から、金属シリサイド系材料は、窒素を含む材料とすることが好ましい。金属シリサイド系材料としては、金属シリサイドの窒化物、金属シリサイドの酸化窒化物、金属シリサイドの酸化炭化窒化物が好ましく、特に、金属シリサイドの窒化物が好ましい。
位相シフト膜パターンの断面形状が垂直に制御されていると、位相シフト膜パターンと透明基板とのパターン境界部分について十分なコントラストをとることができるので、パターン境界部分の光強度傾斜を強くしやすくなる。
モリブデンシリサイド(MoSi)の場合には、モリブデンシリサイド(MoSi)の窒化物、モリブデンシリサイド(MoSi)の酸化物、モリブデンシリサイド(MoSi)の酸化窒化物、モリブデンシリサイド(MoSi)の炭化窒化物、モリブデンシリサイド(MoSi)の酸化炭化物、モリブデンシリサイド(MoSi)の酸化炭化窒化物が挙げられる。
タンタルシリサイド(TaSi)の場合には、タンタルシリサイド(TaSi)の窒化物、タンタルシリサイド(TaSi)の酸化物、タンタルシリサイド(TaSi)の酸化窒化物、タンタルシリサイド(TaSi)の炭化窒化物、タンタルシリサイド(TaSi)の酸化炭化物、タンタルシリサイド(TaSi)の酸化炭化窒化物が挙げられる。
タングステンシリサイド(WSi)の場合には、タングステンシリサイド(WSi)の窒化物、タングステンシリサイド(WSi)の酸化物、タングステンシリサイド(WSi)の酸化窒化物、タングステンシリサイド(WSi)の炭化窒化物、タングステンシリサイド(WSi)の酸化炭化物、タングステンシリサイド(WSi)の酸化炭化窒化物が挙げられる。
チタンシリサイド(TiSi)の場合には、チタンシリサイド(TiSi)の窒化物、チタンシリサイド(TiSi)の酸化物、チタンシリサイド(TiSi)の酸化窒化物、チタンシリサイド(TiSi)の炭化窒化物、チタンシリサイド(TiSi)の酸化炭化物、チタンシリサイド(TiSi)の酸化炭化窒化物が挙げられる。
このようなクロム系材料のうち、クロムの窒化物、又は、クロムの酸化窒化物は、透過率の波長依存性を制御しやすい点で好ましい。
また、クロム系材料には、本発明の効果を逸脱しない範囲で、上記に挙げた以外の元素が含まれていてもよい。
遮光膜4は、一層から構成される場合及び複数の層から構成される場合のいずれであってもよい。
遮光膜4が複数の層から構成される場合には、例えば、位相シフト膜3側に形成される遮光層と遮光層上に形成される反射防止層とから構成される二層構造を有する場合や、位相シフト膜3と接するように形成される絶縁層と絶縁層上に形成される遮光層と遮光層上に形成される反射防止層とから構成される三層構造を有する場合がある。
遮光層は、一層から構成される場合及び複数の層から構成される場合のいずれであってもよい。遮光層として、例えば、クロム窒化膜(CrN)、クロム炭化膜(CrC)、クロム炭化窒化膜(CrCN)、モリブデンシリサイド膜(MoSi)、モリブデンシリサイド窒化膜(MoSiN)などが挙げられる。
反射防止層は、一層から構成される場合及び複数の層から構成される場合のいずれであってもよい。反射防止層として、例えば、クロム酸化窒化膜(CrON)、モリブデンシリサイド酸化膜(MoSiO)、モリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)などが挙げられる。
絶縁層は、例えば、Crを50原子%未満含むCrCO又はCrOCNから構成され、10nm以上50nm以下の厚さを有する。金属シリサイド系材料層を最表層に有する位相シフト膜3上に、クロム系材料から構成される遮光膜4を形成した位相シフトマスクブランクの場合において、クロム系材料から構成される遮光膜4をウェットエッチングするとき、金属シリサイド系材料層を最表層に有する位相シフト膜3から金属イオンが溶け出す。その際、電子が生じる。位相シフト膜3と接するように絶縁層を形成する場合、位相シフト膜3から金属イオンが溶け出す際に生じた電子が遮光膜に供給されることを防止することができる。このため、遮光膜4をウェットエッチングする際の面内でのエッチング速度を均一にすることができる。また、遮光膜4としては、クロム炭化膜(CrC)の遮光層とクロム酸化窒化膜(CrON)の反射防止層の組み合わせ、又は、モリブデンシリサイド膜(MoSi)の遮光層とモリブデンシリサイド酸化窒化膜(MoSiON)の反射防止層の組み合わせが好ましいが、これらに限定されるものではない。
位相シフト膜3や遮光膜4を構成する金属シリサイド系材料層やクロム系材料層は、例えば、以下のようなスパッタターゲット、スパッタガス雰囲気により成膜することができる。
このような位相シフト膜3や遮光膜4を備えた位相シフトマスクブランク1を用いて位相シフトマスクを製造する場合、位相シフト膜パターン上に位相シフト膜パターンより狭い遮光膜パターンを設けることにより、例えば、露光光の位相を略180度変える位相シフト部を、遮光膜パターンが積層していない位相シフト膜パターンの部分により構成し、遮光部を、位相シフト膜パターンと遮光膜パターンとが積層している部分により構成し、光透過部を、透明基板2が露出している部分により構成した位相シフトマスクを得ることができる。
金属シリサイド系材料層の成膜時におけるスパッタガス雰囲気は、窒素(N2)ガス、一酸化窒素(NO)ガス、二酸化窒素(NO2)ガス、亜酸化窒素(N2O)ガス、一酸化炭素(CO)ガス、二酸化炭素(CO2)ガス及び酸素(O2)ガスからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む活性ガスと、ヘリウム(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、アルゴン(Ar)ガス、クリプトン(Kr)ガス及びキセノン(Xe)ガスからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む不活性ガスとの混合ガスからなる。
上述したスパッタターゲットの形成材料とスパッタガス雰囲気のガスの種類との組み合わせや、スパッタガス雰囲気中の活性ガスと不活性ガスとの混合割合は、金属シリサイド系材料層を構成する金属シリサイド系材料の種類や組成に応じて、適宜決められる。
クロム系材料層の成膜時におけるスパッタガス雰囲気は、窒素(N2)ガス、一酸化窒素(NO)ガス、二酸化窒素(NO2)ガス、亜酸化窒素(N2O)ガス、一酸化炭素(CO)ガス、二酸化炭素(CO2)ガス、酸素(O2)ガス、炭化水素系ガス及びフッ素系ガスからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む活性ガスと、ヘリウム(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、アルゴン(Ar)ガス、クリプトン(Kr)ガス及びキセノン(Xe)ガスからなる群より選ばれる少なくとも一種を含む不活性ガスとの混合ガスからなる。炭化水素系ガスとしては、例えば、メタンガス、ブタンガス、プロパンガス、スチレンガスが挙げられる。
上述したスパッタターゲットの形成材料とスパッタガス雰囲気のガスの種類との組み合わせや、スパッタガス雰囲気中の活性ガスと不活性ガスとの混合割合は、クロム系材料層を構成するクロム系材料の種類や組成に応じて、適宜決められる。
このため、当該波長範囲の露光光を受けた際に、位相シフト効果を十分に発揮でき、解像度の向上を図ることができる位相シフト膜を備えた位相シフトマスクブランクを得ることができる。また、パターン境界部分の光強度傾斜を強くし、解像度を向上させ、良好なCD特性をもつ所望の転写パターン形状を得ることができる位相シフト膜パターンへのパターニングが可能な位相シフト膜3を備えた位相シフトマスクブランクを得ることができる。
また、実施の形態1の表示装置製造用の位相シフトマスクブランク1は、波長365nmにおいて付与される位相差と波長436nmにおいて付与される位相差との差が30度以下である場合、当該波長範囲における位相差の波長依存性が抑制されているので、さらに位相シフト効果を十分に発揮することができ、パターン境界部分の光強度傾斜が強くなり、解像度の向上を図ることが可能となる。
また、実施の形態1の表示装置製造用の位相シフトマスクブランク1、及び後述する実施の形態2の表示装置製造用の位相シフトマスク30は、等倍露光のプロジェクション露光に使用される位相シフトマスクブランク、位相シフトマスクに特に効果を発揮する。特に、その露光環境としては、開口数(NA)は、好ましくは0.06〜0.15、より好ましくは0.08〜0.10であり、コヒーレンスファクター(σ)は好ましくは0.5〜1.0である。
実施の形態2では、表示装置製造用の位相シフトマスク及びその製造方法について、図2、図3を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態2による表示装置製造用の位相シフトマスクの構成を示す断面図である。図3は、位相シフト膜3上に遮光膜4を形成した位相シフトマスクブランクを使用した位相シフトマスクの製造方法を説明するための工程図である。図2と図3において、図1と同一の構成要素には同一符号を付して重複説明を省略する。
第1のタイプの位相シフトマスク30は、位相シフト膜パターン3´から構成される位相シフト部と、透明基板2が露出している部分から構成される光透過部により構成される。
第2、第3のタイプの位相シフトマスク30は、位相シフト膜パターン3´の上、又は下に遮光膜パターン4´が形成されていない位相シフト膜パターン3´の部分の位相シフト部と、位相シフト膜パターン3´の上、又は下に遮光膜パターン4´が形成された積層部分の遮光部と、透明基板2が露出している部分が光透過部とにより構成される。第2、第3のタイプの位相シフトマスク30は、位相シフト部を透過した露光光による被転写体に形成されたレジスト膜の減膜を防止することができる。
このような位相シフト膜パターン3´は、位相シフト膜パターン3´を構成する材料層の組み合わせにより、特定波長の光における透過率が以下のような範囲に制御され、また、特定波長の光における透過率及び位相差が以下のような範囲に制御され、さらに特定の波長範囲の光における透過率、位相差及び反射率の、波長に依存する変化量が以下のような範囲に抑制される。
このため、位相シフト膜パターン3´が、当該波長及び当該波長範囲の光を受けた際に、位相シフト効果を十分に発揮でき、パターン境界部分の光強度傾斜を強くすることができるので、良好なCD特性をもつ所望の転写パターン形状を得ることができる位相シフト膜パターン3´を備えた位相シフトマスク30を得ることができる。この位相シフトマスク30は、ラインアンドスペースパターンやコンタクトホールの微細化に対応することができる。
第1のタイプ、第2のタイプの表示装置製造用の位相シフトマスクの製造方法では、先ず、実施の形態1による表示装置製造用の位相シフトマスクブランク1の遮光膜4上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程を行う。
詳細には、このレジストパターン形成工程では、先ず、図3(a)に示すように、遮光膜4上にレジスト膜5を形成する。その後、レジスト膜5に対して所定のサイズのパターンを描画する。その後、レジスト膜5を所定の現像液で現像して、図3(b)に示すように、レジストパターン5´を形成する。
レジスト膜5に描画するパターンとして、ラインアンドスペースパターンやホールパターンが挙げられる。
遮光膜4をウェットエッチングするエッチング液は、遮光膜4を形成するクロム系材料や金属シリサイド系材料を選択的にエッチングできるものであれば、特に制限されない。遮光膜4の形成材料がクロム系材料である場合は、例えば、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸とを含むエッチング液が挙げられる。また、遮光膜4の形成材料が金属シリサイド系材料である場合は、例えば、フッ化水素酸、珪フッ化水素酸、及びフッ化水素アンモニウムから選ばれた少なくとも一つのフッ素化合物と、過酸化水素、硝酸、及び硫酸から選ばれた少なくとも一つの酸化剤とを含むエッチング液が挙げられる。具体的には、フッ化水素アンモニウムと過酸化水素の混合溶液を純水で希釈したエッチング液が挙げられる。
位相シフト膜3をウェットエッチングするエッチング液は、位相シフト膜3を構成するクロム系材料層及び金属シリサイド系材料層をそれぞれ、選択的にエッチングできるものであれば、特に制限されない。例えば、クロム系材料層をウェットエッチングするエッチング液として、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸とを含むエッチング液が挙げられる。また、金属シリサイド系材料層をウェットエッチングするエッチング液として、フッ化水素酸、珪フッ化水素酸、及びフッ化水素アンモニウムから選ばれた少なくとも一つのフッ素化合物と、過酸化水素、硝酸、及び硫酸から選ばれた少なくとも一つの酸化剤とを含むエッチング液が挙げられる。
尚、金属シリサイド系材料層上にクロム系材料層が形成された位相シフト膜3の場合、クロム系材料層をウェットエッチングするとき、その下層の金属シリサイド系材料層から金属イオンが溶け出し、電子がクロム系材料層に供給され、クロム系材料層のウェットエッチングが遅くなるという現象が生じる。しかし、クロム系材料層上に金属シリサイド系材料層が形成された位相シフト膜3の場合、そのような現象は生じない。このため、位相シフト膜3をウェットエッチングする際の面内でのエッチング速度を均一にすることができる。
また、位相シフト膜パターン3´上に位相シフト膜パターン3´より狭い遮光膜パターン4´が設けられ、遮光膜パターン4´が積層していない位相シフト膜パターン3´の部分から構成される位相シフト部と、位相シフト膜パターン3´と遮光膜パターン4´とが積層している部分から構成される遮光部と、透明基板2が露出している部分から構成される光透過部を有するタイプの位相シフトマスク30(第2のタイプの位相シフトマスク)を製造する場合には、位相シフト膜パターン形成工程後、図3(g)に示すように、遮光膜パターン4´を、位相シフト膜パターン3´より狭い所定のパターンにパターニングする。
尚、上述の第1のタイプ、第2のタイプの位相シフトマスク30の製造方法は、上述の方法に限定されない。第1のタイプの位相シフトマスク30では、実施の形態1による表示装置製造用の位相シフトマスクブランク1として、遮光膜4が形成されていない構成のものを使用し、位相シフト膜3上に、レジストパターン5´を形成するレジストパターン形成工程を行い、その後、レジストパターン5´をマスクにして、位相シフト膜3をウェットエッチングして位相シフト膜パターン3´を形成する位相シフト膜パターン形成工程を行い、最後にレジストパターン5´を剥離して、第1のタイプの位相シフトマスク30を得ることができる。
このような、主表面上の一部に遮光膜パターン4´が既に形成された透明基板2の主表面上に位相シフト膜パターン3´を形成した第3のタイプの位相シフトマスク30は、例えば、透明基板2の主表面上に、スパッタリングにより、遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、この遮光膜形成工程後に、ウェットエッチングにより、その遮光膜をパターニングして遮光膜パターンを形成する遮光膜パターン形成工程と、この遮光膜パターン形成工程後に、透明基板2の主表面上に、その遮光膜パターンを覆うように位相シフト膜3を形成する位相シフト膜形成工程と、この位相シフト膜形成工程後に、ウェットエッチングにより、その位相シフト膜3をパターニングして位相シフト膜パターン3´を形成する位相シフト膜パターン形成工程により製造される。
実施の形態3では、実施の形態2による位相シフトマスクを用いた、表示装置の製造方法について説明する。
次に、露光光を位相シフトマスク30に照射して、レジスト膜を露光するレジスト膜露光工程を行う。
尚、以下において、合成石英ガラス基板の略称をQZとする。また、QZ/A/B/Cと表記したときは、QZ上にA層、B層、C層がこの順に成膜された構成であることを示すものとする。
実施例1では、QZ/CrON/MoSiN構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
上述した構成の位相シフトマスクブランク1を製造するため、先ず、透明基板2として、3345サイズ(330mm×450mm×5mm)の合成石英ガラス基板を準備した。
尚、クロム系材料層は、クロムターゲット付近に、アルゴン(Ar)ガスと一酸化窒素(NO)ガスを含む混合ガス(Ar:30sccm、NO:30sccm)を導入し、スパッタパワー4.0kW、透明基板2の搬送速度を400mm/分として反応性スパッタリングにより、透明基板2の主表面上に成膜した。
また、金属シリサイド系材料層は、モリブデンシリサイドターゲット付近に、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N2)ガスとの混合ガス(Ar:30sccm、N2:70sccm)を導入し、スパッタパワー8.0kW、透明基板2の搬送速度を400mm/分として反応性スパッタリングにより、クロム系材料層上に成膜した。尚、金属シリサイド系材料層は、所望の膜厚120nmを得るために同条件で複数回積層した。
位相シフト膜3の透過率、位相差の測定には、同一の基板ホールダー(図示せず)にセットされた6025サイズ(152mm×152mm)の透明基板2の主表面上に、クロム酸化窒化物(CrON)からなるクロム系材料層とモリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)からなる金属シリサイド系材料層とから構成された積層構造の位相シフト膜3(合計膜厚130nm)が成膜された位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を用いた。
その結果、図4に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例1の透過率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、透過率変化が小さい特性を有している。実施例1の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。波長365nmにおける透過率(以下、T%(365)という場合がある)は4.41%であり、ΔT%(436−365)は3.91%であった。このため、実施例1の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は13.35%であった。このため、実施例1の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
位相差の測定結果を図8に示す。波長365nmにおいて付与される位相差(以下、P(365)という場合がある)は181.7度であり、ΔP(365−436)は28.7度であった。このため、実施例1の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
その結果、図6に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例1の反射率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、反射率変化が小さい特性を有している。実施例1の具体的な反射率の測定結果を図8に示す。波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率(以下、R%(700−365)という場合がある)は17.9%以上22.4%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は4.5%であった。このため、実施例1の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
上述のようにして製造された位相シフトマスクブランク1を用いて位相シフトマスク30を製造するため、先ず、位相シフトマスクブランク1の位相シフト膜3上に、レジスト塗布装置を用いてレジスト材料を塗布した。
その後、加熱・冷却工程を経て、膜厚1000nmのレジスト膜5を形成した。
その後、レーザー描画装置を用いてレジスト膜5を描画し、現像・リンス工程を経て、位相シフト膜3上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターン(図示せず)を有するレジストパターン5´を形成した。
その後、レジストパターン5´を剥離した。
2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターンが形成された位相シフトマスクを通過した光の空間像をシミュレーションした結果(光強度分布)を図9に示す。
図9の横軸は、被転写体上のレジスト膜に転写されるコンタクトホールパターンのコンタクトホール中心からの位置(μm)であり、縦軸は、強度比(位相シフトマスクから透過される最大光量を1としたときの強度比)である。図9の光強度分布曲線は、コンタクトホール中心において透過光の光強度がピークとなり、その中心から離れるにつれて透過光の光強度が徐々に低くなる。図9の光強度分布曲線において、ピーク強度を示すコンタクトホール中心から±1μmの位置が、被転写体上のレジスト膜に形成される2.0μm四方のコンタクトホールパターンの境界部分(コンタクトホールパターンの直線部分)に相当する。このパターン境界部分における光強度傾斜は、パターン境界部分の近傍の光強度の差から得ることができる。
図9に示すように、実施例1の光強度分布曲線は、後述の比較例と比べて、コンタクトホール中心に鋭いピーク強度をもち、パターン境界部分では、光強度変化が大きく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が小さいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜(解像度)は、0.446であった。このため、実施例1の位相シフトマスクでは、後述の比較例と比べて、強い光強度傾斜を示し、解像度を向上させることが分かった。
実施例2では、QZ/CrN/MoSiN構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
その後、透明基板2をクロムからなるスパッタターゲットと、モリブデンシリサイド(Mo:Si=1:4)からなるスパッタターゲットが配置されたインライン型スパッタリング装置(図示せず)に導入し、透明基板2の主表面上にクロム窒化物(CrN)からなるクロム系材料層(膜厚:10nm)と、クロム系材料層上にモリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)からなる金属シリサイド系材料層(膜厚:120nm)を成膜し、位相シフト膜3(合計膜厚:130nm)が形成された位相シフトマスクブランク1を得た。
また、金属シリサイド系材料層は、実施例1と同条件(所望の膜厚120nmを得るために同条件で複数回積層)で成膜した。
QZ/CrN/MoSiN構成の位相シフト膜3(合計膜厚130nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図4に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例2の透過率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、透過率変化が小さい特性を有している。実施例2の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は3.34%であり、ΔT%(436−365)は3.28%であった。このため、実施例2の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は12.68%であった。このため、実施例2の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
位相差の測定結果を図8に示す。P(365)は182.7度であり、ΔP(365−436)は27.7度であった。このため、実施例2の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
その結果、図6に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例2の反射率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、反射率変化が小さい特性を有している。実施例2の具体的な反射率の測定結果を図8に示す。R%(700−365)は16.6%以上24.8%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は8.2%であった。このため、実施例2の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
実施例1と同様の方法により、透明基板2上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターン3´が形成された位相シフトマスク30を得た。
2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターンが形成された位相シフトマスクを通過した光の空間像をシミュレーションした光強度分布曲線を図10に示す。
図10に示すように、実施例2の光強度分布曲線は、後述の比較例と比べて、コンタクトホール中心に鋭いピーク強度をもち、パターン境界部分では、光強度変化が大きく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が小さいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜は、0.447であった。このため、実施例2の位相シフトマスクでは、後述の比較例と比べて、強い光強度傾斜を示し、解像度を向上させることが分かった。
実施例3では、QZ/CrON/MoSiN/CrON構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
尚、クロム系材料層は、透明基板2の搬送速度を800mm/分とした以外は、実施例1と同条件で成膜した。また、金属シリサイド系材料層も、実施例1と同条件(所望の膜厚120nmを得るために同条件で複数回積層)で成膜した。
QZ/CrON/MoSiN/CrON構成の位相シフト膜3(合計膜厚130nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図5に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例3の透過率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、透過率変化が小さい特性を有している。実施例3の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は4.03%であり、ΔT%(436−365)は3.32%であった。このため、実施例3の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
また、図7に示すように、ΔT%(700−365)は12.49%であった。このため、実施例3の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
位相差の測定結果を図7に示す。P(365)は181.0度であり、ΔP(365−436)は28.3度であった。このため、実施例3の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
その結果、図7に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例3の反射率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、反射率変化が小さい特性を有している。実施例3の具体的な反射率の測定結果を図8に示す。R%(700−365)は26.4%以上30.0%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は3.5%であった。このため、実施例3の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
実施例1と同様の方法により、上述のようにして製造された位相シフトマスクブランク1を用いて位相シフトマスク30を製造するため、先ず、位相シフトマスクブランク1の位相シフト膜3上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有するレジストパターン5´を形成した。
その後、レジストパターン5´を剥離した。
2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターンが形成された位相シフトマスクを通過した光の空間像をシミュレーションした光強度分布曲線を図9に示す。
図9に示すように、実施例3の光強度分布曲線は、後述の比較例と比べて、コンタクトホール中心に鋭いピーク強度をもち、パターン境界部分では、光強度変化が大きく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が小さいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜は、0.447であった。このため、実施例3の位相シフトマスクでは、後述の比較例と比べて、強い光強度傾斜を示し、解像度を向上させることが分かった。
実施例4では、QZ/CrN/MoSiN/CrN構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
尚、クロム系材料層は、透明基板2の搬送速度を800mm/分とした以外は、実施例1と同条件で成膜した。また、金属シリサイド系材料層も、実施例1と同条件(所望の膜厚120nmを得るために同条件で複数回積層)で成膜した。
QZ/CrN/MoSiN/CrN構成の位相シフト膜3(合計膜厚130nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図5に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例4の透過率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、透過率変化が小さい特性を有している。実施例4の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は3.82%であり、ΔT%(436−365)は3.33%であった。このため、実施例4の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は14.64%であった。このため、実施例4の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
位相差の測定結果を図7に示す。P(365)は180.2度であり、ΔP(365−436)は26.8度であった。このため、実施例4の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
その結果、図7に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例4の反射率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、反射率変化が小さい特性を有している。実施例4の具体的な反射率の測定結果を図8に示す。R%(700−365)は22.4%以上27.5%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は5.0%であった。このため、実施例4の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
実施例3と同様の方法により、透明基板2上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターン3´が形成された位相シフトマスク30を得た。
図10に示すように、実施例4の光強度分布曲線は、後述の比較例と比べて、コンタクトホール中心に鋭いピーク強度をもち、パターン境界部分では、光強度変化が大きく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が小さいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜は、0.447であった。このため、実施例4の位相シフトマスクでは、後述の比較例と比べて、強い光強度傾斜を示し、解像度を向上させることが分かった。
実施例5では、QZ/MoSiN/CrN構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
尚、金属シリサイド系材料層は、モリブデンシリサイドターゲット付近に、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N2)ガスとの混合ガス(Ar:30sccm、N2:70sccm)を導入し、スパッタパワー8.0kW、透明基板2の搬送速度を400mm/分として反応性スパッタリングにより、透明基板2の主表面上に成膜した。所望の膜厚120nmを得るために同条件で複数回積層した。
また、クロム系材料層は、クロムターゲット付近に、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N2)ガスを含む混合ガス(Ar:30sccm、N2:70sccm)を導入し、スパッタパワー4.0kW、透明基板2の搬送速度を800mm/分として反応性スパッタリングにより、金属シリサイド系材料層上に成膜した。
QZ/MoSiN/CrN構成の位相シフト膜3(合計膜厚130nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図4に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例5の透過率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、透過率変化が小さい特性を有している。実施例5の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は3.16%であり、ΔT%(436−365)は2.88%であった。このため、実施例5の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は12.21%であった。このため、実施例5の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
位相差の測定結果を図8に示す。P(365)は178.4度であり、ΔP(365−436)は26.6度であった。このため、実施例5の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
その結果、図6に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例5の反射率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、反射率変化が小さい特性を有している。実施例5の具体的な反射率の測定結果を図8に示す。R%(700−365)は33.6%以上44.6%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は11.0%であった。このため、実施例5の位相シフト膜3は、後述の比較例1及び2と比べて、波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
実施例5と同様の方法により、透明基板2上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターン3´が形成された位相シフトマスク30を得た。
2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターンが形成された位相シフトマスクを通過した光の空間像をシミュレーションした光強度分布曲線を図10に示す。
図10に示すように、実施例5の光強度分布曲線は、後述の比較例と比べて、コンタクトホール中心に鋭いピーク強度をもち、パターン境界部分では、光強度変化が大きく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が小さいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜は、0.448であった。このため、実施例5の位相シフトマスクでは、後述の比較例と比べて、強い光強度傾斜を示し、解像度を向上させることが分かった。
実施例6では、QZ/MoSiN/CrON構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
尚、金属シリサイド系材料層は、実施例5と同条件で成膜した。
また、クロム系材料層は、クロムターゲット付近に、アルゴン(Ar)ガスと一酸化窒素(NO)ガスを含む混合ガス(Ar:30sccm、NO:30sccm)を導入し、スパッタパワー4.0kW、透明基板2の搬送速度を800mm/分として反応性スパッタリングにより、金属シリサイド系材料層上に成膜した。
QZ/MoSiN/CrON構成の位相シフト膜3(合計膜厚130nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図4に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例6の透過率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、透過率変化が小さい特性を有している。実施例6の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は4.21%であり、ΔT%(436−365)は3.5%であった。このため、実施例6の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は12.88%であった。このため、実施例6の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
位相差の測定結果を図8に示す。P(365)は178.8度であり、ΔP(365−436)は28度であった。このため、実施例6の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
その結果、図6に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例6の反射率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、反射率変化が小さい特性を有している。実施例6の具体的な反射率の測定結果を図8に示す。R%(700−365)は30.7%以上39.4%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は8.7%であった。このため、実施例6の位相シフト膜3は、後述の比較例1及び2と比べて、波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
上述のようにして製造された位相シフトマスクブランク1を用いて位相シフトマスク30を製造するため、先ず、位相シフトマスクブランク1の位相シフト膜3上に、レジスト塗布装置を用いてレジスト材料を塗布した。
その後、加熱・冷却工程を経て、膜厚1000nmのレジスト膜5を形成した。
その後、レーザー描画装置を用いてレジスト膜5を描画し、現像・リンス工程を経て、位相シフト膜3上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターン(図示せず)を有するレジストパターン5´を形成した。
その後、レジストパターン5´をマスクにして、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸とを含むクロムエッチング液により位相シフト膜3のクロム酸化窒化物(CrON)からなるクロム系材料層をウェットエッチングした。
その後、レジストパターン5´をマスクにして、フッ化水素アンモニウムと過酸化水素との混合溶液を純水で希釈したモリブデンシリサイドエッチング液により位相シフト膜3のモリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)からなる金属シリサイド系材料層をウェットエッチングして位相シフト膜パターン3´を形成した。
その後、レジストパターン5´を剥離した。
その結果、パターン境界部分の光強度傾斜は、実施例5と同等であった。このため、実施例6の位相シフトマスクでは、後述の比較例と比べて、強い光強度傾斜を示し、解像度を向上させることが分かった。
実施例7では、QZ/MoSiN/CrON/MoSiN構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
尚、金属シリサイド系材料層は、透明基板2の搬送速度を約800mm/分とした以外は、実施例6と同条件で成膜した。また、クロム系材料層も、実施例6と同条件で成膜した。
QZ/MoSiN/CrON/MoSiN構成の位相シフト膜3(合計膜厚130nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図5に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例7の透過率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、透過率変化が小さい特性を有している。実施例7の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は4.49%であり、ΔT%(436−365)は3.92%であった。このため、実施例7の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は23.78%であった。このため、実施例7の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
位相差の測定結果を図8に示す。P(365)は178.8度であり、ΔP(365−436)は24度であった。このため、実施例7の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
その結果を図7に示す。また、実施例7の具体的な反射率の測定結果を図8に示す。R%(700−365)は5.4%以上24.4%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は19.0%であった。
実施例1と同様の方法により、上述のようにして製造された位相シフトマスクブランク1を用いて位相シフトマスク30を製造するため、先ず、位相シフトマスクブランク1の位相シフト膜3上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有するレジストパターン5´を形成した。
その後、レジストパターン5´をマスクにして、フッ化水素アンモニウムと過酸化水素との混合溶液を純水で希釈したモリブデンシリサイドエッチング液により位相シフト膜3のモリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)からなる金属シリサイド系材料層をウェットエッチングした。
その後、レジストパターン5´をマスクにして、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸とを含むクロムエッチング液により位相シフト膜3の一層目のクロム酸化窒化物(CrON)からなるクロム系材料層をウェットエッチングした。
その後、レジストパターン5´をマスクにして、フッ化水素アンモニウムと過酸化水素との混合溶液を純水で希釈したモリブデンシリサイドエッチング液により位相シフト膜3のモリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)からなる金属シリサイド系材料層をウェットエッチングして位相シフト膜パターン3´を形成した。
その後、レジストパターン5´を剥離した。
2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターンが形成された位相シフトマスクを通過した光の空間像をシミュレーションした光強度分布曲線を図9に示す。
図9に示すように、実施例7の光強度分布曲線は、後述の比較例と比べて、コンタクトホール中心に鋭いピーク強度をもち、パターン境界部分では、光強度変化が大きく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が小さいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜は、0.446であった。このため、実施例7の位相シフトマスクでは、後述の比較例と比べて、強い光強度傾斜を示し、解像度を向上させることが分かった。
実施例8では、QZ/MoSiN/CrN/MoSiN構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
尚、金属シリサイド層は、透明基板2の搬送速度を約800mm/分とした以外は、実施例5と同じ条件で成膜した。また、クロム系材料層も、実施例5と同条件で成膜した。
QZ/MoSiN/CrN/MoSiN構成の位相シフト膜3(合計膜厚128nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図5に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例8の透過率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、透過率変化が小さい特性を有している。実施例8の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は3.55%であり、ΔT%(436−365)は3.65%であった。このため、実施例8の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は23.62%であった。このため、実施例8の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
位相差の測定結果を図8に示す。P(365)は178.3度であり、ΔP(365−436)は22度であった。このため、実施例8の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
その結果、図7に示す。また、実施例8の具体的な反射率の測定結果を図8に示す。R%(700−365)は5.1%以上24.8%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は19.7%であった。
実施例7と同様の方法により、透明基板2上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターン3´が形成された位相シフトマスク30を得た。
2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターンが形成された位相シフトマスクを通過した光の空間像をシミュレーションした光強度分布曲線を図10に示す。
図10に示すように、実施例8の光強度分布曲線は、後述の比較例と比べて、コンタクトホール中心に鋭いピーク強度をもち、パターン境界部分では、光強度変化が大きく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が小さいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜は、0.447であった。このため、実施例8の位相シフトマスクでは、後述の比較例と比べて、強い光強度傾斜を示し、解像度を向上させることが分かった。
実施例9では、QZ/MoSiN構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
尚、金属シリサイド系材料層は、モリブデンシリサイドターゲット付近に、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N2)ガスとの混合ガス(Ar:30sccm、N2:70sccm)を導入し、スパッタパワー8.0kW、透明基板2の搬送速度を400mm/分として反応性スパッタリングにより、透明基板2上に成膜した。所望の膜厚120nmを得るために同条件で複数回積層した。
QZ/MoSiN構成の位相シフト膜3(膜厚110nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図4に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例9の透過率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、透過率変化が小さい特性を有している。実施例9の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は4.36%であり、ΔT%(436−365)は3.97%であった。このため、実施例9の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は21.60%であった。このため、実施例9の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
位相差の測定結果を図8に示す。P(365)は180.00度であり、ΔP(365−436)は24.00度であった。このため、実施例9の位相シフト膜3は、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
その結果、図6に示すように、波長200nm〜800nmにおける実施例9の反射率スペクトルは、後述の比較例1及び2と比べて、反射率変化が小さい特性を有している。実施例9の具体的な反射率の測定結果を図8に示す。R%(700−365)は18.0%以上28.3%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は10.4%であった。このため、実施例9の位相シフト膜3は、波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率の波長依存性が抑制された光学特性を示すことが分かった。
実施例1と同様の方法により、透明基板2上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターン3´が形成された位相シフトマスク30を得た。
2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターンが形成された位相シフトマスクを通過した光の空間像をシミュレーションした光強度分布曲線を図9に示す。
図9に示すように、実施例9の光強度分布曲線は、後述の比較例と比べて、コンタクトホール中心に鋭いピーク強度をもち、パターン境界部分では、光強度変化が大きく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が小さいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜は、0.444であった。このため、実施例9の位相シフトマスクでは、後述の比較例と比べて、強い光強度傾斜を示し、解像度を向上させることが分かった。
比較例1では、CrON構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
尚、クロム系材料層は、クロムターゲット付近に、アルゴン(Ar)ガスと一酸化窒素(NO)ガスを含む混合ガス(Ar:46sccm、NO:70sccm)を導入し、スパッタパワー8.0kw、透明基板2の搬送速度を約400mm/分として反応性スパッタリングにより、透明基板2上に成膜した。所望の膜厚157nmを得るために同条件で複数回積層した。
QZ/CrON構成の位相シフト膜3(膜厚157nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図4及び図5に示すように、波長200nm〜800nmにおける比較例1の透過率スペクトルは、透過率変化が、波長300nmを超えた辺りから急激に大きくなり、波長700nmを超えた辺りから透過率変化が小さくなる略S字曲線を示す。比較例1の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は7.73%であり、ΔT%(436−365)は9.82%である。このため、比較例1の位相シフト膜3は、上述の実施例と比べて、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すとはいえないことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は48.00%であった。このため、比較例1の位相シフト膜3は、上述の実施例と比べて、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すとはいえないことが分かった。
位相差の測定結果を図8に示す。P(365)は181.3度であり、ΔP(365−436)は32.5度であった。このため、比較例1の位相シフト膜3は、上述の実施例と比べて、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すとはいえないことが分かった。
その結果、図6及び図7、並びに図8の具体的な反射率の測定結果に示すように、R%(700−365)は7.60%以上18.45%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は、10.8%となり、上述の実施例6と大差なく良好であった。
実施例1と同様の方法により、透明基板2上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターン3´が形成された位相シフトマスク30を得た。
2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターンが形成された位相シフトマスクを通過した光の空間像をシミュレーションした光強度分布曲線を図10に示す。
図10に示すように、比較例1の光強度分布曲線は、上述の実施例と比べて、コンタクトホール中心の光強度のピークがそれほど鋭くなく、パターン境界部分では、光強度変化がそれほど大きくなく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が大きいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜は、0.432であった。このため、比較例1の位相シフトマスクでは、上述の実施例と比べて、弱い光強度傾斜を示すことが分かった。
比較例2では、CrOCN構成の位相シフトマスクブランクについて説明する。
透明基板2として、実施例1と同じサイズの透明基板2を準備した。
尚、クロム系材料層は、クロムターゲット付近に、アルゴン(Ar)ガスと二酸化炭素(CO2)ガスと窒素(N2)ガスを含む混合ガス(Ar:46sccm、CO2:35sccm、N2:46sccm)を導入し、スパッタパワー8.0kw、透明基板2の搬送速度を約400mm/分として反応性スパッタリングにより、透明基板2上に成膜した。所望の膜厚117nmを得るために同条件で複数回積層した。
QZ/CrOCN構成の位相シフト膜3(膜厚117nm)を成膜した位相シフト膜付き基板(ダミー基板)を透過率、位相差の測定に用いた。
その結果、図4及び図5に示すように、波長200nm〜800nmにおける比較例2の透過率スペクトルは、透過率変化が、波長300nmを超えた辺りから急激に大きくなり、波長600nmを超えた辺りから透過率変化が小さくなる略S字曲線を示す。比較例2の具体的な透過率の測定結果を図8に示す。T%(365)は5.10%であり、ΔT%(436−365)は7.58%であった。このため、比較例2の位相シフト膜3は、上述の実施例と比べて、波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すとはいえないことが分かった。
また、図8に示すように、ΔT%(700−365)は50.63%であった。このため、比較例2の位相シフト膜3は、上述の実施例と比べて、波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の波長依存性が抑制された光学特性を示すとはいえないことが分かった。
位相差の測定結果を図8に示す。P(365)は182.1度であり、ΔP(365−436)は31.0度であった。このため、比較例2の位相シフト膜3は、上述の実施例と比べて、波長365nm以上436nm以下の範囲における位相差の波長依存性が抑制された光学特性を示すとはいえないことが分かった。
その結果、図6及び図7、並びに図8の具体的な反射率の測定結果に示すように、R%(700−365)は11.4%以上28.7%以下であり、700nmから365nmの範囲におけるレンジ(最大値と最小値の差)は17.3%となり、上述の実施例5と大差なく良好であった。
実施例1と同様の方法により、透明基板2上に、2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターン3´が形成された位相シフトマスク30を得た。
2.5μm四方のコンタクトホールパターンを有する位相シフト膜パターンが形成された位相シフトマスクを通過した光の空間像をシミュレーションした光強度分布曲線を図9に示す。
図9に示すように、比較例2の光強度分布曲線は、上述の実施例と比べて、コンタクトホール中心の光強度のピークがそれほど鋭くなく、パターン境界部分では、光強度変化がそれほど大きくなく、パターン境界部分の外側の周辺領域では、光強度変化が大きいことを示している。
パターン境界部分の光強度傾斜は、0.440であった。このため、比較例2の位相シフトマスクでは、上述の実施例と比べて、弱い光強度傾斜を示すことが分かった。
また、上述の実施例では、位相シフト膜3を構成するクロム系材料層の材料としてクロム窒化物(CrN)、クロム酸化窒化物(CrON)の例を説明したが、これらに限られない。クロム系材料層の材料としてクロム酸化物(CrO)、クロム炭化物(CrC)、クロム炭化窒化物(CrCN)、クロム酸化炭化物(CrCO)、クロム酸化炭化窒化物(CrOCN)であってもよい。
また、上述で説明した透明基板2上に位相シフト膜3、遮光膜4とを有する位相シフトマスクブランクにおいて、位相シフト膜3上に形成する遮光膜としては、遮光層、遮光層及び反射防止層の積層構造、絶縁層、遮光層及び反射防止層の積層構造としてもよい。
また、上述の実施例では、ウェットエッチングにより位相シフトマスク30を作製する製造方法について説明したが、これに限られない。位相シフトマスクブランク1を構成する材料として金属シリサイド系材料層の場合は、フッ素系ガス(例えば、CF4ガス、CHF3ガス、SF6ガスや、これらのガスにO2ガスを混合したもの)を用いたドライエッチングによりパターニングしてもよく、また、クロム系材料層の場合は、塩素系ガス(例えば、Cl2ガスとO2ガスとの混合ガス)によるドライエッチングによりパターニングすることができる。
4 遮光膜、 5 レジスト膜、 3´ 位相シフト膜パターン、
4´ 遮光膜パターン、 5´ レジスト膜パターン、
30 位相シフトマスク。
Claims (14)
- ウェットエッチングにより透明基板上に位相シフト膜パターンが形成されている表示装置製造用の位相シフトマスクを作製するための位相シフトマスクブランクにおいて、
透明基板と、
該透明基板上に形成された位相シフト膜と
を備え、
前記位相シフト膜は、金属とケイ素の比率が、金属:ケイ素=1:1以上1:9以下である金属とケイ素と窒素とからなる金属シリサイドの窒化物の金属シリサイド系材料層を少なくとも一層有する積層膜からなり、
前記位相シフト膜は、
波長365nmにおける透過率が、3.5%以上8%以下の範囲であり、
波長365nmにおける位相差が、160度以上200度以下の範囲であり、
波長365nm以上436nm以下の範囲における透過率の、波長に依存する変化量が、5.5%以内であり、
波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率が、5%以上45%以下である
ことを特徴とする位相シフトマスクブランク。 - 前記金属シリサイド系材料層は、窒素含有量が25原子%以上55原子%以下であることを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスクブランク。
- 前記位相シフト膜は、
波長365nm以上700nm以下の範囲における透過率の、波長に依存する変化量が、20%以内であることを特徴とする請求項1又は2記載の位相シフトマスクブランク。 - 前記位相シフト膜は、
波長365nmにおいて付与される位相差と、波長436nmにおいて付与される位相差の差が、30度以下であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の位相シフトマスクブランク。 - 前記位相シフト膜は、波長365nm以上700nm以下の範囲における反射率の、波長に依存する変化量が、5%以内であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の位相シフトマスクブランク。
- 前記位相シフト膜は、少なくとも一層の金属シリサイド系材料層と、少なくとも一層のクロム系材料層とから構成されることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一に記載の位相シフトマスクブランク。
- 前記位相シフト膜は、前記透明基板側に形成される最下層が、クロム系材料層であることを特徴とする請求項6記載の位相シフトマスクブランク。
- 前記位相シフト膜は、最上層がクロム系材料層であることを特徴とする請求項6又は7記載の位相シフトマスクブランク。
- 前記クロム系材料層は、クロムの窒化物及びクロムの酸化窒化物のうち少なくとも一種の材料から構成されることを特徴とする請求項6乃至8のうちいずれか一に記載の位相シフトマスクブランク。
- 前記金属シリサイド系材料層の膜厚は、前記クロム系材料層の膜厚より大きいことを特徴とする請求項6記載の位相シフトマスクブランク。
- 前記位相シフト膜上に形成された遮光膜を備えることを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか一に記載の位相シフトマスクブランク。
- 表示装置製造用の位相シフトマスクの製造方法において、
請求項1乃至10のいずれか一に記載の位相シフトマスクブランクの位相シフト膜上に、レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
前記レジストパターンをマスクにして前記位相シフト膜をウェットエッチングして位相シフト膜パターンを形成する位相シフト膜パターン形成工程と
を有することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。 - 表示装置製造用の位相シフトマスクの製造方法において、
請求項11記載の位相シフトマスクブランクの遮光膜上に、レジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
前記レジストパターンをマスクにして前記遮光膜をウェットエッチングして遮光膜パターンを形成する遮光膜パターン形成工程と、
前記遮光膜パターンをマスクにして位相シフト膜をウェットエッチングして位相シフト膜パターンを形成する位相シフト膜パターン形成工程と
を有することを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。 - 表示装置の製造方法において、
基板上にレジスト膜が形成されたレジスト膜付き基板に対して、請求項12又は13記載の位相シフトマスクの製造方法によって得られた位相シフトマスクを、前記レジスト膜に対向して配置する位相シフトマスク配置工程と、
i線、h線及びg線を含む複合露光光を前記位相シフトマスクに照射して、前記レジスト膜を露光するレジスト膜露光工程と
を有することを特徴とする表示装置の製造方法。
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