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JP6146129B2 - 還元型コエンザイムq10含有グミキャンディの製造方法 - Google Patents

還元型コエンザイムq10含有グミキャンディの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、還元型コエンザイムQ10を含有するグミキャンディの製造方法に関する。また、本発明は、還元型コエンザイムQ10を含有するグミキャンディに関する。
グミキャンディは、糖質、ゼラチンを主体とする弾力のある食感の菓子であり、世界中の人々に愛され続けている。そして近年、栄養成分、機能性成分を配合したグミキャンディが、その手軽さやおいしさから、欧米を中心に人気となっており、今後も新たな機能性成分の配合が求められている。
ここで、近年注目される機能性成分として、還元型コエンザイムQ10(還元型CoQ10、還元型補酵素Q10、ユビキノールともいう)が知られている。還元型コエンザイムQ10は、生体内で抗酸化作用やエネルギー生産に関与することがわかっており、生命活動の維持に必要不可欠な機能性物質であり、様々な健康食品、医薬品、化粧品等に利用されている。しかし、還元型コエンザイムQ10は、空気中の酸素等によって酸化型コエンザイムQ10(ユビキノン)に酸化されやすく、また、水への溶解度が低く、結晶化や分離が起こりやすいため、安定な状態で食品に添加することが非常に困難であった。
前記酸化型コエンザイムQ10は、食品から摂取しても体内で還元型に変換する必要があり、その変換する力は加齢とともに弱まってしまうと言われている。そのため、アンチエイジングの分野では、還元型コエンザイムQ10の形で摂取することが特に必要である。
一方、還元型コエンザイムQ10の安定化法としてはこれまでいくつかの技術提案がなされている(特許文献1〜4)。
特許文献1〜3には、還元型コエンザイムQ10に界面活性剤(例えば、乳化剤)を共存させる方法が記載されているが、乳化剤は食品の味や物性に影響を及ぼすため、食品中に還元型コエンザイムQ10を高配合させると乳化剤の量も増大するため実施は困難であった。また、健康食品を好む人々は天然原料への志向が強く、乳化剤の使用は好まれない傾向にある。
特許文献4には、水溶性賦形剤に還元型コエンザイムQ10を含有する油性成分を分散させた粒子状組成物が記載されており、遮光条件下で還元型コエンザイムQ10が高い保持率を示しているが、光照射下での保持率については不明である。
グミキャンディは、一般的に以下の製造方法によって得られる。まず、砂糖および水飴を加熱溶解させて糖液(A液とする)を調製し、別で調製したゼラチン水溶液(B液とする)をA液に添加・混合し、最後に果汁、酸味料、香料および色素などの添加物を溶解させて調製した水溶液(C液とする)をA液とB液との混合液に添加・混合して、得られたグミキャンディ液(A液+B液+C液)を鋳型に充填し、所望の水分値まで乾燥させ、鋳型から抜いて表面をコーティングし、グミキャンディが得られる。
ここで、還元型コエンザイムQ10のような水不溶性固形成分を連続的に添加するには、液体油脂に溶解させて添加するか、もしくはA〜C液のいずれかに分散安定させる必要がある。
さらに、還元型コエンザイムQ10は、熱、酸素、光などに不安定となり、酸化型に変換されやすいという性質を有している。したがって、A液およびB液は少なくとも60℃以上の高温で保持させ続ける必要があるため、例えば、熱のかかりにくい状態、つまり前記C液に還元型コエンザイムQ10を分散させて添加する方法が理想的である。しかし、C液中に分散させて添加する場合、A液に対するC液の液量は微量のため、C液中に高濃度に還元型コエンザイムQ10を均一に分散させておく必要があり、乳化剤や、もしくはアラビアガムなどの多糖類が必要となる。しかし、C液には一般的に酸味料を高濃度に配合するため、強い酸性下にあり、乳化剤や多糖類での乳化は不安定になりやすい。また、乳化剤は食品添加物であり、健康志向の消費者に好まれない傾向にある。一方、多糖類は乳化力が不十分であったり、粘度が増加したり、グミ自身の食感に影響を及ぼしたり、と汎用性に乏しい。
以上のような制約から、上記特許文献1〜4に記載の従来技術をグミキャンディの製法に適用することには問題があり、還元型コエンザイムQ10をグミキャンディに物理化学的に安定に含有させることは困難であった。
しかしながら、前記の課題は、今後、サプリメントでなく、菓子として多くの人々に手軽に還元型コエンザイムQ10を摂取させるためには解決すべき課題であった。
特許第3742602号公報 特許第5015548号公報 特許第5103188号公報 国際公開第2007/148798号
本発明の目的は、還元型コエンザイムQ10が物理化学的に安定に含有されたグミキャンディの製造方法を提供することである
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ゼラチンおよび還元型コエンザイムQ10を含有し、さらにビタミンCおよび/またはガレート型カテキンを含有することにより、加熱して熱をかけたり、攪拌して酸素と接触させたりした場合でも、還元型コエンザイムQ10が均一かつ物理化学的に安定に保持された流動性液体が調製できること、そして、この流動性液体をグミキャンディベースと混合する工程を経ることによって還元型コエンザイムQ10の物理化学的に安定なグミキャンディが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記[1]〜[]に関する。
[1]糖質、ゼラチンおよび還元型コエンザイムQ10を少なくとも配合するグミキャンディの製造方法であって、
(I)糖質およびゼラチンを水に加熱溶解してグミキャンディベースを調製する工程、
(II)還元型コエンザイムQ10およびゼラチンを含有し、さらにビタミンCおよびガレート型カテキンの少なくともいずれか1つを含有する流動性液体であって、
前記還元型コエンザイムQ10の含有量が1〜30重量%、前記ゼラチンの含有量が1〜10重量%、前記ビタミンCの含有量が0〜20重量%、前記ガレート型カテキンの含有量が0〜10重量%、および水分の含有量が25〜60重量%である流動性液体を調製する工程、
(III)前記グミキャンディベースおよび前記流動性液体を混合する工程、
を有することを特徴とするグミキャンディの製造方法。
[2]前記流動性液体がさらに多糖類を含有する前記[1]に記載のグミキャンディの製造方法

本発明の製造方法によって得られるグミキャンディは、乳化剤や油脂などを使用しなくても、還元型コエンザイムQ10を物理化学的に安定に含有したグミキャンディである。
中でも、乳化剤を含有せず、油脂が0.5重量%未満に調整された本発明のグミキャンディは、味や物性、さらには消費者、特に健康志向の消費者の趣向にも合致する点で優れた菓子であるといえる。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明のグミキャンディの製造方法は、
(I)糖質およびゼラチンを水に加熱溶解してグミキャンディベースを調製する工程、
(II)還元型コエンザイムQ10およびゼラチンを含有し、さらにビタミンCおよび/またはガレート型カテキンを含有する流動性液体を調製する工程、
(III)前記グミキャンディベースおよび前記流動性液体を混合する工程、
を有することを特徴とする。
以下、本発明のグミキャンディの製造方法の各工程について説明する。
〔工程(I):グミキャンディベースの調製〕
本工程は、糖質およびゼラチンを含有するグミキャンディベースを調製する工程である。
糖質およびゼラチンは、一般的なグミキャンディに使用されているものであればよい。糖質としては、グミキャンディに一般的に使用できる糖質であれば特に限定されずに使用できる。例えば、砂糖や水飴、ブドウ糖、果糖ブドウ糖液糖、還元水飴、ソルビトール、キシリトール、トレハロース、パラチノース、還元パラチノース、マルチトール等が使用できる。また、ゼラチンとしては、コラーゲンを酸処理又はアルカリ処理後に精製されたゼラチンが挙げられ、例えば、豚皮、牛骨等の獣由来ゼラチンに加えて、淡水または海水に生息する水生生物由来のゼラチン等が挙げられるが、コラーゲンを酸処理又はアルカリ処理の工程を含めて精製したゼラチンであれば由来生物に関しては特に制限されない。
本発明において、前記糖質およびゼラチンの種類や量に限定はない。
グミキャンディベースを調製する方法としては、従来のグミキャンディの製造法に準じて糖質およびゼラチンを水に加熱溶解していればよく、例えば、糖質を加熱溶解させ、そこにゼラチンを温水で溶解させて調製したゼラチン水溶液を添加混合してグミキャンディベースを得てもよいし、糖質および前記同様のゼラチン水溶液を全て混合してから、加熱溶解させてグミキャンディベースを得てもよい。糖質とゼラチン水溶液との添加順には特に限定はない。
グミキャンディベース中の前記成分の含有量としては、グミキャンディの食感および味、保形性、製造適性の観点から以下の範囲に調整することが好ましい。
糖質の含有量は55〜85重量%に調整することが好ましい。
ゼラチンの含有量は5〜15重量%に調整することが好ましい。
水分の含有量は10〜30重量%に調整することが好ましい。
前記グミキャンディベースとは、少なくとも糖質およびゼラチンを含有した液体であればよいが、例えば、アラビアガムやペクチンなどのゲル化剤、グリセリン、ミネラル類、アミノ酸類、タンパク質、食物繊維、果汁、乳製品、酸味料、着色料、香料等の各種任意成分を含有してもよい。
これらのグミキャンディ用の各種任意成分は、いずれもグミキャンディに一般的に使用できるものであればよく、また、それらの含有量についても特に限定はない。
〔工程(II):流動性液体の調製〕
本工程は、各成分を水に溶解させて流動性液体を調製する工程である。
前記流動性液体は、還元型コエンザイムQ10およびゼラチンを含有し、さらにビタミンCおよび/またはガレート型カテキンを含有することにより、還元型コエンザイムQ10が均一に分散し、かつ驚くべきことにゼラチンのゲル化能が消失して流動性を示す。そのため、定量ポンプなどのような定量的な供給装置を用いることでグミキャンディを連続的に製造することが可能になる。
還元型コエンザイムQ10としては、市販品を用いればよく、株式会社カネカ製のものが挙げられる。例えば、株式会社カネカ製の還元型コエンザイムQ10精製品である「カネカQH」や調製品である「カネカQH安定化粉末(P30)」などが挙げられるが、コスト面や物性面で「カネカQH」が望ましい。
ゼラチンとしては、特に限定はなく、前記グミキャンディベースに使用されるものと同様のものであってもよく、前記グミキャンディベースと異なる種類のゼラチンを用いてもよい。
ビタミンCとしては、食品添加物として食品に使われるものであればよい。アスコルビン酸およびその塩も含む。また、それらの誘導体でもよい。ビタミンC誘導体としては、例えば、株式会社林原製の「アスコフレッシュ」などが挙げられる。
ガレート型カテキンとは、緑茶、紅茶あるいはウーロン茶などのカメリア属に分類される植物の茶に多く含まれているカテキン類の一種であり、ECg(エピカテキンガレート)、EGCg(エピガロカテキンガレート)、Cg(カテキンガレート)、GCg(ガロカテキンガレート)などの、分子内にガロイル基を有するカテキンである。これらは、精製品の他、粗製品でも良く、これらを含有する天然物またはその加工品でも良いが、ガレート型カテキン比率として10重量%以上の原料であることが、風味等の点で好ましい。
前記流動性液体中の前記成分の含有量としては、流動性液体の物性およびグミキャンディの物性、還元型コエンザイムQ10の安定性の観点から以下の範囲に調整することが好ましい。
還元型コエンザイムQ10の含有量は1〜30重量%に調整することが好ましい。
ゼラチンの含有量は1〜10重量%に調整することが好ましい。
ビタミンCの含有量は0〜20重量%に調整することが好ましい。
ガレート型カテキンの含有量は0〜10重量%に調整することが好ましい。
水分の含有量は25〜60重量%に調整することが好ましい。
前記流動性液体は、さらに多糖類を含有することが好ましい。多糖類としては、大豆多糖類、アラビアガム、ペクチン、ジェランガム、キサンタンガム、トラガントガム、グアガム、カラヤガム、タマリンドシードガム、ガティガム、カシアガム、ローカストビーンガム、カラギナン、アルギン酸などが挙げられる。本発明では、特に大豆多糖類および/またはアラビアガムを使用することが物性の点で好ましい。
前記流動性液体には、上記成分の他に、糖質、油脂、グリセリン、アルコール、ミネラル類、アミノ酸類、タンパク質、食物繊維、果汁、乳製品、酸味料、着色料、香料等の各種任意成分を含有してもよい。
これらの流動性液体用の各種任意成分は、いずれもグミキャンディに一般的に使用できるものであればよく、また、それらの含有量についても特に限定はない。
〔工程(III):グミキャンディベースと流動性液体の混合〕
本工程は、工程(I)および工程(II)で得られたグミキャンディベースおよび流動性液体を混合してグミキャンディ液を作製する工程である。
前記混合方法は、グミキャンディベースと流動性液体が均一に混ざる方法であれば特に限定はない。流動性液体は室温下でもゲル化しないため、特に温度コントロールは必要ないが、前記グミキャンディベースおよびグミキャンディ液は室温でゲル化するため、混合は60℃以上に保温して行なうことが好ましい。
前記工程(III)で得られるグミキャンディ液は、その後、鋳型に充填し、所望の水分値まで乾燥させ、鋳型から抜いて表面をコーティングし、グミキャンディが得られる。
前記の鋳型の大きさや材質、乾燥方法、コーティング方法については、一般的なグミキャンディの製造に使用されていればよく、特に限定はない。
以上のようにして得られる本発明のグミキャンディは、油脂や界面活性剤などを使用しなくても、還元型コエンザイムQ10を物理化学的に安定に含有したグミキャンディである。本発明において「物理化学的に安定」とは、還元型コエンザイムQ10が分離することなく系内に均一に分散し、後述の実施例に記載されるように還元型コエンザイムQ10が酸化型に変換されることなく維持されることをいう。特に本発明のグミキャンディは、後述の実施例に記載するように光を長期間照射した場合でも還元型コエンザイムQ10が酸化型へほとんど変換せず、物理化学的に極めて安定な状態であるという特徴がある。
本発明のグミキャンディ中の各成分の含有量としては、例えば、一般的なグミキャンディと同様であればよいが、中でも、食感および味、保形性の観点から、以下の範囲であることが好ましい。
糖質の含有量としては、55〜80重量%が好ましい。
ゼラチンの含有量としては、5〜15重量%が好ましい。
ビタミンCの含有量としては、0〜10重量%が好ましい。
ガレート型カテキンの含有量としては、0〜2重量%が好ましい。
還元型コエンザイムQ10の含有量としては、0.2〜5重量%が好ましい。
水分の含有量は12〜18重量%に調整することが好ましい。
中でも、本発明のグミキャンディは、味や物性、さらには消費者、特に健康志向の消費者の趣向にも合致する観点から、乳化剤を含有せず、かつ脂質の含有量は0.5重量%未満であることが好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。なお、以下の実施例の記載中、「%」及び「部」は重量基準である。
(実施例1)
砂糖40部、酵素水飴(Bx.75)50部、ペクチン0.3部、水12部を混合し、全量が97部になるまで102℃で5分間加熱濃縮してシロップを調製し、これに、予め60℃の温水8部に溶かしておいたゼラチン6部を混合し、グミキャンディベース111部を調製した。得られたグミキャンディベースは70℃に保温しておいた。
一方、ゼラチン1部、アラビアガム0.5部を、水3部に混合・加熱溶解させ、加温しながら、そこに緑茶抽出物(商品名:サンフェノン90S、ガレート型カテキン含有率65重量%、太陽化学株式会社製、以下同じ)0.3部を水1.1部に溶解させた水溶液を添加・混合し、クエン酸0.1部、ビタミンCを2部、還元型コエンザイムQ10(株式会社カネカ製、還元型コエンザイムQ10/酸化型コエンザイムQ10=98/2、以下同じ)0.83部、グレープ果汁1部、グレープ香料0.17部を添加・混合し、流動性液体10部を調製した。得られた流動性液体は室温下に置いた。
上記で調製したグミキャンディベース111部と流動性液体10部とを混合し、得られたグミキャンディ液を70℃に加温した状態で、直径15mmの半球形の凹みをつけたスターチモールドに充填した。そして、40℃にて48時間乾燥させた後、スターチモールドから取り出し、表面に光沢剤を塗布してコーティングし、単重3g、水分値16%のグミキャンディを作製した。
(実施例2)
実施例1からアラビアガムおよび緑茶抽出物を除き、その他は実施例1と同様にグミキャンディを作製した。
(比較例1)
砂糖40部、酵素水飴50部、ペクチン0.3部、還元型コエンザイムQ10を0.83部、水12部を混合し、全量が97.83部になるまで102℃で5分間加熱濃縮してシロップを調製し、これに、予め60℃の温水8部に溶かしておいたゼラチン6部を混合し、グミキャンディベース111.83部を調製した。得られたグミキャンディベースは70℃に保温しておいた。
一方、ゼラチン1部、アラビアガム0.5部を、水3部に混合・加熱溶解させ、加温しながら、そこに緑茶抽出物0.3部を水1.1部に溶解させた水溶液を添加・混合し、クエン酸0.1部、ビタミンCを2部、グレープ果汁1部、グレープ香料0.17部を添加・混合し、流動性液体9.17部を調製した。得られた流動性液体は室温下に置いた。
上記で調製したグミキャンディベース111.83部と流動性液体9.17部とを混合し、後は実施例1と同様にグミキャンディを作製した。
(試験例1:グミキャンディ中の還元型コエンザイムQ10の安定性試験)
実施例1、2、比較例1で得られたグミキャンディ中の還元型コエンザイムQ10の安定性を調べるために、以下の3つ条件でのグミキャンディ中の還元型コエンザイムQ10および酸化型コエンザイムQ10の含有量を、下記分析方法によって定量した。定量した還元型コエンザイムQ10/酸化型コエンザイムQ10の重量比を表1に示す。
(1)作製直後
(2)遮光性のプラスチック袋に入れ、37℃/湿度85%の環境下で30日経過後
(3)透明のプラスチック袋に入れ、25℃/湿度50%の環境下で30日間光に照射後
(分析方法)
グミキャンディ1gを細切れにし、水5mlを加え、50℃で10分間加温後、飽和食塩水5ml、エタノール20ml、ヘキサン20mlを加え、遠心分離機で280rpm、5分間振り、静置し2層に分かれた後、ホールピペットでヘキサン層を5ml取り、メスフラスコを用い20mlにメタノールでメスアップしHPLC分析を行った。HPLC分析の条件は、以下のとおりである。
<HPLC分析条件>
カラム:逆相用カラム「Unison US−C8」(2.0mmi.d.×150mm)
移動相:A・・・H2O(0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)), B・・・アセトニトリル(0.1%TFA)
流速:0.5mL/min
注入:10μL
検出:290nm
勾配(容量%):5%A/95%Bから0%A/100%Bまで5分間、100%Bで15分間(全て直線)
Figure 0006146129
表1の結果より、実施例1、2で得られたグミキャンディは、60℃以上の熱や酸素に曝された場合(条件(1))、さらに中温度・高湿度下にさらされた場合(条件(2))、光に照射された場合(条件(3))のように、還元型コエンザイムQ10が不安定となりやすい条件に曝された場合でも、グミキャンディ中の還元型コエンザイムQ10は97%以上という高い割合で維持されていることから、還元型コエンザイムQ10が物理化学的に安定な状態で保持されていることがわかる。また、このことより、流動性液体中でも還元型コエンザイムQ10は酸化型に変換されにくく、物理化学的に安定であると言える。
一方、比較例1では、製造過程での熱や酸素への曝露により、作製直後でも還元型コエンザイムQ10の保持率が93.1/6.9と実施例1よりも低くなっていることがわかる。ここで、実際の製造現場ではグミキャンディベースはさらに長時間熱や酸素にさらされることが一般的であり、得られるグミキャンディ中の還元型コエンザイムQ10の保持率がさらに低くなることが予想される。
(比較例2)
アラビアガム0.5部、水3部を混合・加熱し、加温しながら、そこに緑茶抽出物0.3部を水1.1部に溶解させた水溶液を添加・混合し、クエン酸0.1部、ビタミンCを2部、還元型コエンザイムQ10を0.83部、グレープ果汁1部、グレープ香料0.17部を添加・混合し、流動性液体を調製した。得られた流動性液体は、還元型コエンザイムQ10がすぐに分離してしまった。
(比較例3)
ゼラチン1部、アラビアガム0.5部、水4.1部を混合・加熱し、加温しながら、そこに、クエン酸0.1部、還元型コエンザイムQ10を0.83部、グレープ果汁1部、グレープ香料0.17部を添加・混合したが、得られた混合物は室温で固化してしまった。
実施例1、比較例2、3の結果より、室温で流動性を示し、かつ還元型コエンザイムQ10が均一に分散した流動性液体を得るには、ゼラチンが必要であり、かつビタミンCまたはガレート型カテキンが必要であることがわかる。
(実施例3)
砂糖60部、果糖ブドウ糖液糖(Bx.75)40部、水12部を混合し、さらに、予め60℃の温水15部に溶かしておいたゼラチン10部を混合し、全量が129部になるまで102℃で5分間加熱濃縮してグミキャンディベースを調製した。得られたグミキャンディベースは70℃に保温しておいた。
一方、ゼラチン2部、アラビアガム2.4部を、水6.3部に混合・加熱溶解させ、加温しながら、そこにEGCg(商品名:サンフェノンEGCg、ガレート型カテキン含有率95%以上、太陽化学株式会社製)0.6部を水2部に溶解させた水溶液を添加・混合し、クエン酸1.2部、還元型コエンザイムQ10を0.3部、グレープ果汁1部、グレープ香料0.2部を添加・混合し、流動性液体16部を調製した。得られた流動性液体は室温下に置いた。
上記で調製したグミキャンディベース129部と流動性液体16部とを混合し、得られたグミキャンディ液を70℃に加温した状態で、直径15mmの半球形の凹みをつけたスターチモールドに充填した。そして、40℃にて48時間乾燥させた後、スターチモールドから取り出し、表面に光沢剤を塗布してコーティングし、単重3g、水分値16%のグミキャンディを作製した。得られたグミキャンディを遮光性のプラスチック袋に入れ、37℃/湿度85%の環境下で30日経過後、試験例1と同様にして還元型コエンザイムQ10/酸化型コエンザイムQ10の重量比を測定した。結果を表2に示す。
(実施例4)
砂糖50部、酵素水飴30部、ペクチン0.4部、水13部を混合し、全量が88部になるまで102℃で5分間加熱濃縮してシロップを調製し、これに、予め60℃の温水9部に溶かしておいたゼラチン7部を混合し、グミキャンディベース104部を調製した。得られたグミキャンディベースは70℃に保温しておいた。
一方、ゼラチン0.5部、大豆多糖類0.3部を水3部に混合・加熱溶解させ、加温しながら、そこに緑茶抽出物0.35部を水2.15部およびエタノール2部に溶解させた溶液を添加・混合し、ビタミンCを2部、還元型コエンザイムQ10を1.5部、グレープ果汁1部、グレープ香料0.2部を添加・混合し、流動性液体13部を調製した。得られた流動性液体は室温下に置いた。
上記で調製したグミキャンディベースと流動性液体を、それぞれ定量ポンプを用いて〔グミキャンディベースの流量(kg/分):流動性液体の流量(kg/分)=104:13〕となるように定量的に調合タンクに供給し、混合後、直径15mmの半球形の凹みをつけたスターチモールドに、70℃に加温した状態でグミキャンディ液を充填した。そして、40℃にて48時間乾燥させた後、スターチモールドから取り出し、表面に光沢剤を塗布して、単重2.0g、水分値16%のグミキャンディを作製した。試験例1と同様にして得られたグミキャンディ中の還元型コエンザイムQ10/酸化型コエンザイムQ10の重量比を表2に示す。
Figure 0006146129
表2の結果より、実施例3、4のグミキャンディ中ではいずれも還元型コエンザイムQ10が97%以上という高い割合で維持されていることから、還元型コエンザイムQ10が物理化学的に安定な状態で保持されていることがわかる。なお、使用する原料の還元型コエンザイムQ10/酸化型コエンザイムQ10の比率が高ければ、当然グミキャンディ中の還元型コエンザイムQ10/酸化型コエンザイムQ10の比率も応じて高くなる。

Claims (2)

  1. 糖質、ゼラチンおよび還元型コエンザイムQ10を少なくとも配合するグミキャンディの製造方法であって、
    (I)糖質およびゼラチンを水に加熱溶解してグミキャンディベースを調製する工程、
    (II)還元型コエンザイムQ10およびゼラチンを含有し、さらにビタミンCおよびガレート型カテキンの少なくともいずれか1つを含有する流動性液体であって、
    前記還元型コエンザイムQ10の含有量が1〜30重量%、前記ゼラチンの含有量が1〜10重量%、前記ビタミンCの含有量が0〜20重量%、前記ガレート型カテキンの含有量が0〜10重量%、および水分の含有量が25〜60重量%である流動性液体を調製する工程、
    (III)前記グミキャンディベースおよび前記流動性液体を混合する工程、
    を有することを特徴とするグミキャンディの製造方法。
  2. 前記流動性液体がさらに多糖類を含有する請求項1に記載のグミキャンディの製造方法。
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