[go: up one dir, main page]

JP6143166B2 - ドグクラッチ用ギヤ - Google Patents

ドグクラッチ用ギヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6143166B2
JP6143166B2 JP2013071743A JP2013071743A JP6143166B2 JP 6143166 B2 JP6143166 B2 JP 6143166B2 JP 2013071743 A JP2013071743 A JP 2013071743A JP 2013071743 A JP2013071743 A JP 2013071743A JP 6143166 B2 JP6143166 B2 JP 6143166B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curved surface
annular wall
locking rib
rim
dog
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013071743A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014196753A (ja
Inventor
松永 直也
直也 松永
嗣人 稲山
嗣人 稲山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2013071743A priority Critical patent/JP6143166B2/ja
Publication of JP2014196753A publication Critical patent/JP2014196753A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6143166B2 publication Critical patent/JP6143166B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

本発明は、回転軸に支持される円筒状のボス部と、該ボス部を同軸に囲むとともに外周に歯部が形成される環状のリム部と、前記ボス部および前記リム部間を連結する環状壁部と、前記ボス部および前記リム部間を結んで放射状に延びるとともに前記リム部側に向かうにつれて幅広になるように形成されて前記環状壁部から前記回転軸の軸方向に隆起する複数の係止リブとを一体に有し、前記回転軸の周方向両側に臨む前記係止リブの両側面の一方に雄型のドグと当接する平坦な当接面が形成され、前記係止リブの前記両側面および前記ボス部の連設部に形成される内側隅曲面部よりも曲率半径の大きな外側隅曲面部が前記係止リブの前記両側面および前記リム部の連設部にそれぞれ形成されるドグクラッチ用ギヤに関する。
このようなドグクラッチは、特許文献1で既に知られており、このものでは、係止リブの一側面に雄型のドグが当接する際の応力集中を避ける目的で、係止リブがリム部側に向かうにつれて幅広となるように形成されるとともに、係止リブの両側面およびボス部の連設部に内側隅曲面部が形成され、係止リブの両側面およびリム部の連設部に外側隅曲面部が形成されている。
特開2009−209950号公報
ところで、ドグは係止リブの側面のボス部寄りの部分に当接するので、内側隅曲面部の曲率半径は小さくせざるを得ず、それに対して外側隅曲面部は係止リブの側面への前記ドグの当接部から離れるので曲率半径を比較的大きくすることができる。このためボス部側の内側隅曲面部には外側隅曲面部に比べて応力集中が発生し易くなっとり、剛性の高い材質を用いたり、剛性を高める処理を施したりしているが、応力を分散し得るような形状の開発が望まれている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、係止リブ全体に応力を分散し得る形状を有するドグクラッチ用ギヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、回転軸に支持される円筒状のボス部と、該ボス部を同軸に囲むとともに外周に歯部が形成される環状のリム部と、前記ボス部および前記リム部間を連結する環状壁部と、前記ボス部および前記リム部間を結んで放射状に延びるとともに前記リム部側に向かうにつれて幅広になるように形成されて前記環状壁部から前記回転軸の軸方向に隆起する複数の係止リブとを一体に有し、前記回転軸の周方向両側に臨む前記係止リブの両側面の一方に雄型のドグと当接する平坦な当接面が形成され、前記係止リブの前記両側面および前記ボス部の連設部に形成される内側隅曲面部よりも曲率半径の大きな外側隅曲面部が前記係止リブの前記両側面および前記リム部の連設部にそれぞれ形成されるドグクラッチ用ギヤにおいて、前記外側隅曲面部に、該外側隅曲面部から前記周方向に隆起する隆起部が、該隆起部の両側が前記ボス部側の第1曲面ならびに前記リム部側の第2曲面で前記外側隅曲面部に連なるようにして、一体に形成されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、第1曲面の曲率半径が第2曲面の曲率半径よりも小さく設定されることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、記ボス部の外周面および前記環状壁部の連設部に第3曲面が形成され、前記回転軸の回転方向から見たときに第3曲面と同一の曲率半径となる第4曲面が、前記隆起部および前記環状壁部の連設部に形成されることを第3の特徴とする。
本発明は、第1〜第3の特徴の構成のいずれかに加えて、前記係止リブの側面および前記環状壁部の連設部に第5曲面が形成され、前記係止リブの長手方向から見たときに第5曲面よりも大きな曲率半径となる第6曲面が前記隆起部および前記環状壁部の連設部に形成されることを第4の特徴とする。
本発明は、第1〜第4の特徴の構成のいずれかに加えて、前記ボス部の外周面および前記環状壁部の連設部に第3曲面が形成され、前記回転軸の回転方向から見たときに第3曲面よりも大きな曲率半径となる第7曲面が、前記リム部の内周面および前記環状壁部の連設部に形成されることを第5の特徴とする。
本発明は、第1〜第5の特徴の構成のいずれかに加えて、前記係止リブの前記環状壁部とは反対側の先端面および前記リム部の内周面の連設部に、前記リム部の内周面に滑らかに連なる第8曲面と、その第8曲面の前記ボス部側の一部を切除して成る段差部とが形成されることを第6の特徴とする。
本発明は、第6の特徴の構成に加えて、前記回転軸の中心軸線を中心とする第1の仮想円に沿って延びる前記段差部が、前記係止リブの前記リム部側端部に形成される2つの前記隆起部間に跨がって形成されることを第7の特徴とする。
さらに本発明は、第1〜第7の特徴の構成のいずれかに加えて、前記係止リブの前記リム部側端部に形成される2つの前記隆起部の頂部を通るとともに前記回転軸の中心軸線を中心とする第2の仮想円に沿う前記2つの隆起部の頂部間の長さが、第2の仮想円上での前記係止リブの幅のほぼ2倍に設定されることを第8の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、隆起部が曲面を介してリム部側の外側隅曲面部に連なるようにして外側隅曲面部に一体に形成されることにより、ボス部側の内側隅曲面部に集中し易かった応力をリム部側に分散させることが可能となり、係止リブ全体への応力の均衡化を図ることができ、形状を変えるだけで剛性を高めることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、隆起部および外側隅曲面部間の曲面のうちボス部側の第1曲面の曲率半径がリム部側の第2曲面の曲率半径よりも小さいので、係止リブに作用する応力をより隆起部側に分散させることができる。
本発明の第3の特徴によれば、ボス部の外周面および環状壁部の連設部に形成される第3曲面と回転軸の回転方向から見たときに同一の曲率半径となる第4曲面が隆起部および環状壁部の連設部に形成されるので、係止リブのボス部側および隆起部側で環状壁部の連設部の剛性を同等とすることができ、係止リブに作用する応力を隆起部側に分散させ易くすることができる。
本発明の第4の特徴によれば、係止リブの長手方向から見たときに係止リブの側面および環状壁部の連設部に形成される第5曲面よりも大きな曲率半径の第6曲面が隆起部および環状壁部の連設部に形成されるので、雄型のドグが当接しない隆起部および環状壁部間の第6曲面の曲率半径を比較的大きくし、特に負荷がかかる外周の歯部に近い側で環状壁部の厚みを増して剛性を高めることができる。
本発明の第5の特徴によれば、回転軸の回転方向から見たときにボス部の外周面および環状壁部間の第3曲面よりも大きな曲率半径の第7曲面がリム部の内周面および環状壁部の連設部に形成されるので、特に負荷がかかる外周の歯部に近い側で環状壁部の厚みを増して剛性を高めることができる。
本発明の第6の特徴によれば、係止リブの先端面およびリム部の内周面の連設部に、第8曲面と、その第8曲面のボス部側の一部を切除して成る段差部とが形成されるので、係合対象のドグと相対回転しながら係合する際に、第8曲面へのドグの端部のエッジ当たりが生じることを回避し、エッジ当たりによる摩耗が発生する可能性を排除することができる。
本発明の第7の特徴によれば、段差部が2つの隆起部間に跨がって形成されるので、隆起部を形成することによって係止リブの幅が大きくなるので、ドグとのエッジ当たりが生じる可能性がある範囲が長くなるが、そのエッジ当たりが生じないようにして摩耗の発生を抑制することができる。
さらに本発明の第8の特徴によれば、2つの隆起部の頂部間の長さが係止リブのほぼ2倍に設定されるので、隆起部が形成されることで係止リブの幅が大きくなり過ぎて重量増加が生じることを抑制しながら、隆起部を形成することによる応力分散を適度な幅で効果的に得ることができる。
内燃機関の要部断面図である。 図1の2矢示部拡大図である。 図2の3−3線矢視方向から見た第2速用被動ギヤの正面図である。 図3の4−4線拡大断面図である。 図3の5矢示部拡大図である。 図3の6−6線拡大断面図である。 図4の要部拡大図である。 係止リブの応力分布を示す図である。
本発明の実施の形態について図1〜図8を参照しながら説明すると、先ず図1において、たとえば自動二輪車に搭載される2気筒の内燃機関のクランクケース11には、クランクシャフト13が回転自在に支承され、シリンダブロック12が有する2つのシリンダボア14,14に摺動自在に嵌合されるピストン15…が前記クランクシャフト13に連接される。
前記クランクケース11の左側面には、前記クランクケース11との間に発電機室16を形成する発電機カバー20が結合され、発電機室16内に収容される発電機17のロータ18が、発電機室16内に突入した前記クランクシャフト13の端部に固定され、発電機17のステータ19は、前記ロータ18で囲繞されるようにして発電機カバー20に固定される。
またクランクケース11に固定されるスタータモータ(図示せず)からの動力を伝達する減速ギヤ列21の一部を構成する被動ギヤ22が、一方向クラッチ23を介して前記ロータ18に連結される。
前記クランクケース11の右側面には、該クランクケース11との間にクラッチ室24を形成するクラッチカバー25が結合され、前記クラッチ室24内で前記クランクシャフト13の端部にはパルサ26が固着されており、このパルサ26の外周に対向するようにして前記クラッチ室24内に配置される回転速センサ27がクラッチカバー25に固定される。
前記クランクケース11内には、前記クランクシャフト13と平行な軸線を有して該クランクケース11で回転自在に支承される第1メインシャフト28ならびに第2メインシャフト29と、カウンタシャフト30との間に選択的に確立可能な複数変速段のギヤ列たとえば第1速〜第6速ギヤ列G1〜G6が設けられて成る変速機Mが収容される。
第1および第2メインシャフト28,29は、第1のメインシャフト28を第2のメインシャフト29内に相対回転可能に嵌入するようにして同軸に配置されており、クランクケース11の右側壁を回転自在に貫通する第1メインシャフト28の一端部はクランクケース11の左側壁に回転自在に支承され、この第1メインシャフト28の他端部は前記クラッチカバー25で回転自在に支承される。また第2メインシャフト29は、第1メインシャフト28を同軸に囲繞して前記クランクケース11の右側壁を回転自在に支承されつつ貫通するものであり、第1および第2メインシャフト28,29間には複数のニードルベアリング31,31…が介装される。
前記クランクシャフト13からの回転動力は、一次減速装置32、ダンパばね35および第1多板クラッチ33を介して第1メインシャフト28に伝達可能であり、また一次減速装置32、ダンパばね35および第2多板クラッチ34を介して第2メインシャフト29に伝達可能である。
前記カウンタシャフト30の一端部は、クランクケース11の左側壁を回転自在にかつ気密に貫通して該クランクケース11の左側壁後部から突出され、またカウンタシャフト30の他端部はクランクケース11の右側壁に回転自在に支承される。
前記クランクケース11の左側壁から突出した前記カウンタシャフト30の一端部には駆動スプロケット36が固定されており、この駆動スプロケット36に巻き掛けられる無端状のチェーン(図示せず)により、変速機Mから出力される回転動力が図示しない後輪に伝達される。
第1メインシャフト28およびカウンタシャフト30間には、複数変速段たとえば第1速ギヤ列G1、第3ギヤ列G3および第5速ギヤ列G5が設けられ、第2メインシャフト29およびカウンタシャフト30間には、第1メインシャフト28およびカウンタシャフト30間とは異なる複数変速段たとえば第2速ギヤ列G2、第4速ギヤ列G4および第6速ギヤ列G6が設けられる。
図2において、第1速ギヤ列G1は、第1メインシャフト28に一体に形成される第1速用駆動ギヤ41と、前記カウンタシャフト30に軸方向相対移動を不能として相対回転可能に支承される第1速用被動ギヤ42とから成り、第3速ギヤ列G3は、第1メインシャフト28に軸方向相対移動を可能として相対回転不能に支承される第3速用駆動ギヤ43と、前記カウンタシャフト30に軸方向相対移動を不能として相対回転可能に支承される第3速用被動ギヤ44とから成り、第5速ギヤ列G5は、第1メインシャフト28に軸方向相対移動を不能として相対回転可能に支承される第5速用駆動ギヤ45と、前記カウンタシャフト30に軸方向相対移動を可能として相対回転不能に支承される第5速用被動ギヤ46とから成る。
第2速ギヤ列G2は、第2メインシャフト28に一体に形成される第2速用駆動ギヤ47と、前記カウンタシャフト30に軸方向相対移動を不能として相対回転可能に支承される第2速用被動ギヤ48とから成り、第4速ギヤ列G4は、第2メインシャフト28に軸方向相対移動を可能として相対回転不能に支承される第4速用駆動ギヤ49と、前記カウンタシャフト30に軸方向相対移動を不能として相対回転可能に支承される第4速用被動ギヤ50とから成り、第6速ギヤ列G6は、第2メインシャフト28に軸方向相対移動を不能として相対回転可能に支承される第6速用駆動ギヤ51と、前記カウンタシャフト30に軸方向相対移動を可能として相対回転不能に支承される第6速用被動ギヤ52とから成る。
第4速用駆動ギヤ49および第5速用駆動ギヤ45間で第1メインシャフト28には、軸方向相対移動を可能とした第1のドグ部材53が相対回転不能に支承されており、この第1のドグ部材53に第3速用駆動ギヤ43が一体に形成される。また第1のドグ部材53は、その第5速用駆動ギヤ45に対向する側面に配置される雄型の第1のドグ54…を有するものであり、第5速用駆動ギヤ45には第1のドグ54…を係脱可能に係合させる第1の係合凹部55…が形成される。また第6速用駆動ギヤ51を第2速用駆動ギヤ47との間に挟む位置で第2メインシャフト28には、軸方向相対移動を可能とした第2のドグ部材56が相対回転不能に支承されており、この第2のドグ部材56に第4速用駆動ギヤ49が一体に形成される。また第2のドグ部材56は、その第6速用駆動ギヤ51に対向する側面に配置される雄型の第2のドグ57…を有するものであり、第6速用駆動ギヤ51には第2のドグ歯57…を係脱可能に係合させる第2の係合凹部58…が形成される。
第1速用被動ギヤ42および第3速用被動ギヤ44間で前記カウンタシャフト30には、軸方向相対移動を可能とした第3のドグ部材59が相対回転不能に支承されており、この第3のドグ部材59に第5速用被動ギヤ46が一体に形成される。また第3のドグ部材59は、その第1速用被動ギヤ42に対向する側面に配置される雄型の第3のドグ60…ならびに第3速用被動ギヤ44に対向する側面に配置される雄型の第4のドグ61…を有するものであり、第1速用被動ギヤ42には第3のドグ60…を係脱可能に係合させる第3の係合凹部62…が形成され、第3速用被動ギヤ44には第4のドグ61…を係脱可能に係合させる第4の係合凹部63…が形成される。
第2速用被動ギヤ48および第4速用被動ギヤ50間で前記カウンタシャフト30には、軸方向相対移動を可能とした第4のドグ部材64が相対回転不能に支承されており、この第4のドグ部材64に第6速用被動ギヤ52が一体に形成される。また第4のドグ部材64は、その第2速用被動ギヤ48に対向する側面に配置される雄型の第5のドグ65…ならびに第4速用被動ギヤ50に対向する側面に配置される雄型の第6のドグ66…を有するものであり、第2速用被動ギヤ48には第5のドグ65…を係脱可能に係合させる第5の係合凹部67…が形成され、第4速用被動ギヤ50には第6のドグ66…を係脱可能に係合させる第6の係合凹部68…が形成される。
第1のドグ部材53の第1のドグ54…および第5速用駆動ギヤ45の第1の係合凹部55…は、第1のドグ部材53の軸方向移動によって第1メインシャフト28および第5速駆動ギヤ45間の動力伝達の断・接を切換える第1のドグクラッチC1を構成し、第2のドグ部材56の第2のドグ57…および第6速駆動ギヤ51の第2の係合凹部58…は、第2のドグ部材56の軸方向移動によって第2メインシャフト29および第6速駆動ギヤ51間の動力伝達の断・接を切換える第2のドグクラッチC2を構成する。また第3のドグ部材59の第3のドグ60…および第1速用被動ギヤ42の第3の係合凹部62…は、第3のドグ部材59の軸方向移動によって第1速用被動ギヤ42およびカウンタシャフト30間の動力伝達の断・接を切換える第3のドグクラッチC3を構成し、第3のドグ部材59の第4のドグ61…および第3速用被動ギヤ44の第3の係合凹部62…は、第3のドグ部材59の軸方向移動によって第3速用被動ギヤ44およびカウンタシャフト30間の動力伝達の断・接を切換える第4のドグクラッチC4を構成する。さらに第4のドグ部材64の第5のドグ65…および第2速用被動ギヤ48の第5の係合凹部67…は、第4のドグ部材64の軸方向移動によって第2速被動ギヤ48およびカウンタシャフト30間の動力伝達の断・接を切換える第5のドグクラッチC5を構成し、第4のドグ部材64の第6のドグ66…および第4速被動ギヤ50の第6の係合凹部68…は第4のドグ部材64の軸方向移動によって第4速被動ギヤ50およびカウンタシャフト30間の動力伝達の断・接を切換える第6のドグクラッチC6を構成する。
このような変速機Mでは、第1〜第4のドグ部材53,56,60,64の軸方向位置を制御して第1〜第6のドグクラッチC1〜C6の断・接を切換えることによって、第1〜第6速ギヤ列G1〜G6が択一的に確立することになる。
第1〜第6のドグクラッチC1〜C6において第5速駆動ギヤ45、第6速駆動ギヤ51、第1速被動ギヤ42、第3速被動ギヤ44、第2速被動ギヤ48および第4速被動ギヤ50は、本発明のドグクラッチ用ギヤとして形成されるものであり、基本的には同様の形状を有しており、代表して第2速被動ギヤ48の形状について以下に詳細に説明し、第5速駆動ギヤ45、第6速駆動ギヤ51、第1速被動ギヤ42、第3速被動ギヤ44および第4速被動ギヤ50の形状についての詳細な説明は省略する。
図3および図4において、第2速被動ギヤ48は、回転軸であるカウンタシャフト30に支持される円筒状のボス部70と、該ボス部70を同軸に囲むとともに外周に歯部74が形成される環状のリム部71と、前記ボス部70および前記リム部71間を連結する環状壁部72と、前記ボス部70および前記リム部71間を結んで放射状に延びるとともに前記リム部71側に向かうにつれて幅広になるように形成されて前記環状壁部72から前記回転軸の軸方向に隆起する複数の係止リブ73,73…とを一体に有し、前記ボス部70および前記リム部71間であって相互に隣接する係止リブ73,73間に第5の係合凹部67が形成される。
図5を併せて参照して、前記カウンタシャフト30の周方向両側に臨む前記係止リブ73の両側面の一方に、前記カウンタシャフト30の回転方向に沿う後方に臨むようにして平坦な当接面75が形成され、前記係止リブ73の前記両側面および前記ボス部70の連設部には内側隅曲面部77,77がそれぞれ形成され、前記係止リブ73の前記両側面および前記リム部71の連設部には外側隅曲面部78,78がそれぞれ形成される。しかも外側隅曲面部78の曲率半径RBは内側隅曲面部77の曲率半径RAよりも大きく設定される。
また前記外側隅曲面部78には、該外側隅曲面部78から前記周方向に隆起する隆起部79が、該隆起部79の両側が前記ボス部70側の第1曲面81ならびに前記リム部71側の第2曲面82で前記外側隅曲面部78に連なるようにして、一体に形成され、第1曲面81の曲率半径R1が第2曲面82の曲率半径R2よりも小さく設定される。
前記ボス部70の外周面および前記環状壁部72の連設部には第3曲面83が形成され、前記カウンタシャフト30の回転方向76から見たときに第3曲面83の曲率半径R3と同一の曲率半径R4となる第4曲面84が、前記隆起部79および前記環状壁部72の連設部に形成される。
図6において、前記係止リブ73の側面および前記環状壁部72の連設部には第5曲面85が形成され、前記係止リブ73の長手方向から見たときに第5曲面85の曲率半径R5よりも大きな曲率半径R6となる第6曲面86が前記隆起部79および前記環状壁部72の連設部に形成される。
前記リム部71の内周面および前記環状壁部72の連設部には、前記ボス部70の外周面および前記環状壁部72の連設部に形成される第3曲面83の曲率半径R3よりも、前記カウンタシャフト30の回転方向76から見たときに大きな曲率半径R7となる第7曲面87が形成される。
図7を併せて参照して、前記係止リブ73の前記環状壁部72とは反対側の先端面および前記リム部71の内周面の連設部には、前記リム部71の内周面に滑らかに連なる第8曲面88と、その第8曲面88の前記ボス部70側の一部を切除して成る段差部89とが形成される。
また前記カウンタシャフト30の中心軸線を中心とする第1の仮想円IC1に沿って延びる前記段差部89が、前記係止リブ73の前記リム部71側端部に形成される2つの前記隆起部79,79間に跨がって形成される。
さらに前記係止リブ73の前記リム部71側端部に形成される2つの前記隆起部79の頂部を通るとともに前記カウンタシャフト30の中心軸線を中心とする第2の仮想円IC2に沿う前記2つの隆起部79,79の頂部間の長さLが、第2の仮想円IC2上での前記係止リブ73の幅dのほぼ2倍に設定される。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、第2速被動ギヤ48にいて、カウンタシャフト30の周方向両側に臨む前記係止リブ73の両側面の一方に、前記カウンタシャフト30の回転方向76に沿う後方に臨むようにして平坦な当接面75が形成され、前記係止リブ73の前記両側面および前記ボス部70の連設部には内側隅曲面部77,77がそれぞれ形成され、前記係止リブ73の前記両側面および前記リム部71の連設部には外側隅曲面部78,78がそれぞれ形成され、外側隅曲面部78の曲率半径RBは内側隅曲面部77の曲率半径RAよりも大きく設定され、前記外側隅曲面部78に、該外側隅曲面部78から前記周方向に隆起する隆起部79が、該隆起部79の両側が前記ボス部70側の第1曲面81ならびに前記リム部71側の第2曲面82で前記外側隅曲面部78に連なるようにして、一体に形成されるので、ボス部70側の内側隅曲面部77に集中し易かった応力をリム部71側に分散させることが可能となり、係止リブ73全体への応力の均衡化を図ることができ、形状を変えるだけで剛性を高めることができる。
このような第2速被動ギヤ48の係止リブ73に作用する応力分布の演算によれば、斜線相互の間隔が狭いほうが応力が強いものとして表すと、図8で示すような結果が得られており、係止リブ73の全体に応力が分散することを確認できる。
また第1曲面81の曲率半径R1が第2曲面82の曲率半径R2よりも小さく設定されるので、係止リブ73に作用する応力をより隆起部79側に分散させることができる。
また前記ボス部70の外周面および前記環状壁部72の連設部に第3曲面83が形成され、前記カウンタシャフト30の回転方向76から見たときに第3曲面83と同一の曲率半径となる第4曲面84が、前記隆起部79および前記環状壁部72の連設部に形成されるので、係止リブ73のボス部70側および隆起部79側で環状壁部72の連設部の剛性を同等とすることができ、係止リブ73に作用する応力を隆起部79側に分散させ易くすることができる。
また前記係止リブ73の側面および前記環状壁部72の連設部に第5曲面85が形成され、前記係止リブ73の長手方向から見たときに第5曲面85よりも大きな曲率半径となる第6曲面86が前記隆起部79および前記環状壁部72の連設部に形成されるので、雄型の第5のドグ65が当接しない隆起部79および環状壁部72間の第6曲面86の曲率半径R6を比較的大きくし、特に負荷がかかる外周の歯部74に近い側で環状壁部72の厚みを増して剛性を高めることができる。
また前記カウンタシャフト30の回転方向76から見たときに第3曲面83よりも大きな曲率半径となる第7曲面87が、前記リム部71の内周面および前記環状壁部72の連設部に形成されるので、特に負荷がかかる外周の歯部74に近い側で環状壁部72の厚みを増して剛性を高めることができる。
また前記係止リブ73の前記環状壁部72とは反対側の先端面および前記リム部71の内周面の連設部に、前記リム部71の内周面に滑らかに連なる第8曲面88と、その第8曲面88の前記ボス部70側の一部を切除して成る段差部89とが形成されるので、第5のドグ65と相対回転しながら係合する際に、第8曲面88への前記ドグ65の端部のエッジ当たりが生じることを回避し、エッジ当たりによる摩耗が発生する可能性を排除することができる。
また前記カウンタシャフト30の中心軸線を中心とする第1の仮想円IC1に沿って延びる前記段差部89が、前記係止リブ73の前記リム部71側端部に形成される2つの前記隆起部79,79間に跨がって形成されるので、隆起部79,79を形成することによって係止リブ73の幅が大きくなるので、ドグ765とのエッジ当たりが生じる可能性がある範囲が長くなるが、そのエッジ当たりが生じないようにして摩耗の発生を抑制することができる。
さらに前記係止リブ73の前記リム部71側端部に形成される2つの前記隆起部79,79の頂部を通るとともに前記カウンタシャフト30の中心軸線を中心とする第2の仮想円IC2に沿う前記2つの隆起部79,79の頂部間の長さLが、第2の仮想円IC2上での前記係止リブ73の幅dのほぼ2倍に設定されるので、隆起部79,79が形成されることで係止リブ73の幅が大きくなり過ぎて重量増加が生じることを抑制しながら、隆起部79…を形成することによる応力分散を適度な幅で効果的に得ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
30・・・回転軸であるカウンタシャフト
65・・・ドグ
70・・・ボス部
71・・・リム部
72・・・環状壁部
73・・・係止リブ
74・・・歯部
75・・・当接面
76・・・回転方向
77・・・内側隅曲面部
78・・・外側隅曲面部
79・・・隆起部
81・・・第1曲面
82・・・第2曲面
83・・・第3曲面
84・・・第4曲面
85・・・第5曲面
86・・・第6曲面
87・・・第7曲面
88・・・第8曲面
89・・・段差部
IC1・・・第1の仮想円
IC2・・・第2の仮想円

Claims (8)

  1. 回転軸(30)に支持される円筒状のボス部(70)と、該ボス部(70)を同軸に囲むとともに外周に歯部(74)が形成される環状のリム部(71)と、前記ボス部(70)および前記リム部(71)間を連結する環状壁部(72)と、前記ボス部(70)および前記リム部(71)間を結んで放射状に延びるとともに前記リム部(71)側に向かうにつれて幅広になるように形成されて前記環状壁部(72)から前記回転軸(30)の軸方向に隆起する複数の係止リブ(73)とを一体に有し、前記回転軸(30)の周方向両側に臨む前記係止リブ(73)の両側面の一方に雄型のドグ(65)と当接する平坦な当接面(75)が形成され、前記係止リブ(73)の前記両側面および前記ボス部(70)の連設部に形成される内側隅曲面部(77)よりも曲率半径の大きな外側隅曲面部(78)が前記係止リブ(73)の前記両側面および前記リム部(71)の連設部にそれぞれ形成されるドグクラッチ用ギヤにおいて、前記外側隅曲面部(78)に、該外側隅曲面部(78)から前記周方向に隆起する隆起部(79)が、該隆起部(79)の両側が前記ボス部(70)側の第1曲面(81)ならびに前記リム部(71)側の第2曲面(82)で前記外側隅曲面部(78)に連なるようにして、一体に形成されることを特徴とするドグクラッチ用ギヤ。
  2. 第1曲面(81)の曲率半径が第2曲面(82)の曲率半径よりも小さく設定されることを特徴とする請求項1記載のドグクラッチ用ギヤ。
  3. 前記ボス部(70)の外周面および前記環状壁部(72)の連設部に第3曲面(83)が形成され、前記回転軸(30)の回転方向(76)から見たときに第3曲面(83)と同一の曲率半径となる第4曲面(84)が、前記隆起部(79)および前記環状壁部(72)の連設部に形成されることを特徴とする請求項1または2記載のドグクラッチ用ギヤ。
  4. 前記係止リブ(73)の側面および前記環状壁部(72)の連設部に第5曲面(85)が形成され、前記係止リブ(73)の長手方向から見たときに第5曲面(85)よりも大きな曲率半径となる第6曲面(86)が前記隆起部(79)および前記環状壁部(72)の連設部に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のドグクラッチ用ギヤ。
  5. 前記ボス部(70)の外周面および前記環状壁部(72)の連設部に第3曲面(83)が形成され、前記回転軸(30)の回転方向(76)から見たときに第3曲面(83)よりも大きな曲率半径となる第7曲面(87)が、前記リム部(71)の内周面および前記環状壁部(72)の連設部に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドグクラッチ用ギヤ。
  6. 前記係止リブ(73)の前記環状壁部(72)とは反対側の先端面および前記リム部(71)の内周面の連設部に、前記リム部(71)の内周面に滑らかに連なる第8曲面(88)と、その第8曲面(88)の前記ボス部(70)側の一部を切除して成る段差部(89)とが形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のドグクラッチ用ギヤ。
  7. 前記回転軸(30)の中心軸線を中心とする第1の仮想円(IC1)に沿って延びる前記段差部(89)が、前記係止リブ(73)の前記リム部(71)側端部に形成される2つの前記隆起部(79)間に跨がって形成されることを特徴とする請求項6記載のドグクラッチ用ギヤ。
  8. 前記係止リブ(73)の前記リム部(71)側端部に形成される2つの前記隆起部79)の頂部を通るとともに前記回転軸(30)の中心軸線を中心とする第2の仮想円(IC2)に沿う前記2つの隆起部(79)の頂部間の長さが、第2の仮想円(IC2)上での前記係止リブ(73)の幅のほぼ2倍に設定されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のドグクラッチ用ギヤ。
JP2013071743A 2013-03-29 2013-03-29 ドグクラッチ用ギヤ Active JP6143166B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013071743A JP6143166B2 (ja) 2013-03-29 2013-03-29 ドグクラッチ用ギヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013071743A JP6143166B2 (ja) 2013-03-29 2013-03-29 ドグクラッチ用ギヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014196753A JP2014196753A (ja) 2014-10-16
JP6143166B2 true JP6143166B2 (ja) 2017-06-07

Family

ID=52357682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013071743A Active JP6143166B2 (ja) 2013-03-29 2013-03-29 ドグクラッチ用ギヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6143166B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58186223U (ja) * 1982-06-07 1983-12-10 川崎重工業株式会社 変速機のギヤ抜け防止構造
US8348041B2 (en) * 2005-07-20 2013-01-08 Mack Trucks, Inc. Dog-tooth-face interface
JP2009209950A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 Honda Motor Co Ltd ドグクラッチ及びドグクラッチ用ギヤの製造方法
JP5600441B2 (ja) * 2010-02-12 2014-10-01 本田技研工業株式会社 ドグクラッチ用ギヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014196753A (ja) 2014-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5600441B2 (ja) ドグクラッチ用ギヤ
US9797495B2 (en) Clutch and differential device with same
WO2011065562A1 (ja) 自動二輪車用変速装置
JP5956805B2 (ja) 変速機
JP5734039B2 (ja) 鞍乗り型車両用変速装置
JP2007225043A (ja) 歯車式変速機
JP2017026043A (ja) パワーユニットの変速装置
JP5364544B2 (ja) 自動二輪車用変速装置
JP6293616B2 (ja) 車両用ギヤ式変速装置及び自動二輪車用減速変速機
JP6143166B2 (ja) ドグクラッチ用ギヤ
JP2008249089A (ja) 車両用変速機
JP2010038182A (ja) 多板式クラッチ
JP5856939B2 (ja) 車両用変速装置
JP4502939B2 (ja) ドッグクラッチ
JP5652914B2 (ja) 静止シリンダ型クラッチ装置
JP2009228732A (ja) ドッグクラッチ
EP3792526B1 (en) Transmission and vehicle
JP2014163484A (ja) ドグクラッチ
JP5659278B2 (ja) 自動二輪車用変速装置
JP2014234842A (ja) ドグクラッチ構造
JP2012077889A (ja) 変速装置
JP2001032855A (ja) コーンクラッチ
JP7317321B2 (ja) 変速機
JP2004092624A (ja) エンジンのクランク軸のギヤ取付構造
KR101891034B1 (ko) 수동 변속기의 더블 싱크로링 타입 동기장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6143166

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150