JP6011295B2 - 廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法 - Google Patents
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Description
火格子式廃棄物焼却炉であって、
火格子を備え、火格子上の廃棄物を燃焼する、高さが3m以下である燃焼室と、
燃焼用一次空気を前記火格子の下から前記燃焼室内に吹込む一次空気吹込み手段と、
高温ガスを前記燃焼室の天井から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込む高温ガス吹込み手段と、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹込む二次燃焼用ガス吹込み手段とを備え、
前記高温ガス吹込み手段は、複数の高温ガス吹込口を備え、高温ガスを廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、平面状燃焼領域の状態を所望の状態にするように燃焼室内の状態に応じて高温ガスの吹込み流速又は吹込み流量を調整することを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉を提供する。
火格子式廃棄物焼却炉であって、
火格子を備え、火格子上の廃棄物を燃焼する燃焼室と、
燃焼用一次空気を前記火格子の下から前記燃焼室内に吹き込む一次空気吹込み手段と、
高温ガスを前記燃焼室内の火格子から上方に1〜3m離れた位置から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込む高温ガス吹き込み手段と、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹込む二次燃焼用ガス吹込み手段とを備え、
前記高温ガス吹込み手段は、複数の高温ガス吹込口を備え、高温ガスを廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、平面状燃焼領域の状態を所望の状態にするように燃焼室内の状態に応じて高温ガスの吹込み流速又は吹込み流量を調整することを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉を提供する。
火格子式廃棄物焼却炉による廃棄物焼却方法であって、
廃棄物を燃焼する燃焼室の高さが3m以下である火格子式廃棄物焼却炉を用い、
燃焼用一次空気を火格子下から前記燃焼室内に吹込み、
高温ガスを前記燃焼室の天井から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込み、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹き込み、
高温ガスを複数の高温ガス吹込口から、廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、平面状燃焼領域の状態を所望の状態にするように燃焼室内の状態に応じて高温ガスの吹込み流速又は吹込み流量を調整することを特徴とする廃棄物焼却方法を提供する。
廃棄物を燃焼する燃焼室を備える火格子式廃棄物焼却炉を用い、
燃焼用一次空気を火格子下から前記燃焼室内に吹込み、
高温ガスを前記燃焼室内の火格子から上方に1〜3m離れた位置から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込み、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹き込み、
高温ガスを複数の高温ガス吹込口から、廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、平面状燃焼領域の状態を所望の状態にするように燃焼室内の状態に応じて高温ガスの吹込み流速又は吹込み流量を調整することを特徴とする廃棄物焼却方法を提供する。
Q1:Q2:Q3=0.75〜1.10:0.05〜0.40:0.10〜0.40
式(2)
1.0≦Q1+Q2+Q3≦1.5
また、廃棄物の燃焼に必要な単位時間当りの理論酸素量に対する燃焼用一次空気により供給される単位時間当りの酸素量の比Q1と、高温ガスにより供給される単位時間当りの酸素量の比Q2と、二次燃焼用ガスにより供給される単位時間当りの酸素量の比Q3とが、下式(3)及び(4)を満足することができる。
Q1:Q2:Q3=0.80〜1.00:0.10〜0.30:0.10〜0.30
式(4)
1.1≦Q1+Q2+Q3≦1.3
高温ガスを燃焼室天井から下向きに吹き込むことの効果を詳しく説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る廃棄物焼却炉を示す概略側断面図である。まず、本発明の一実施形態に係る廃棄物焼却炉の基本構成と焼却方法の概要を説明し、次いで各構成装置の詳細を説明する。
図1に示す廃棄物焼却炉1は、廃棄物を燃焼する燃焼室2の高さが1〜3mであり、廃棄物焼却量100ton/日程度の規模の従来型焼却炉の燃焼室高さが5〜6m程度であることに比べて、1/2以下の高さである。また、この焼却炉1の一例の容積は、90m3であり、従来型焼却炉の190m3の1/2程度以下となる。
上記の装置が基本構成である火格子式焼却炉において、本実施形態に係る廃棄物焼却炉1は、
廃棄物を燃焼する燃焼室2の高さが1〜3mであり、
燃焼用一次空気を火格子5の下から燃焼室2内に吹込む一次空気吹込み手段と、
高温ガスを燃焼室2の天井から、燃焼室2内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込む高温ガス吹込み手段と、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹込む二次燃焼用ガス吹込み手段とを備え、
高温ガス吹込み手段は、複数の高温ガス吹込口を備え、高温ガスを廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、平面状燃焼領域の状態を所望の状態にするように燃焼室内の状態に応じて高温ガスの吹込み流速又は吹込み流量を調整することを特徴としている。
以上のような本実施形態に係る焼却炉は、次の要領で運転され、廃棄物を焼却する。
燃焼用一次空気Aは、ブロワ8から一次燃焼用空気供給管9を通って各乾燥火格子5a、燃焼火格子5b及び後燃焼火格子5cのそれぞれの下部に設けられた風箱7a,7b,7c,7dに供給された後、各火格子5a,5b,5cを通って燃焼室2内に供給される。燃焼室2内に供給される一次燃焼用空気Aの流量は、一次燃焼用空気供給管9に設けられた流量調節ダンパ11により調整され、さらに、各風箱7a,7b,7c,7dに供給される流量は、各風箱に分岐して設けられたそれぞれの供給管に備える流量調節ダンパ(図示省略)により調節される。また、風箱7a,7b,7c,7d及び一次燃焼用空気Aを供給するための一次燃焼用空気供給管9等の構成は図示したものに限定されず、焼却炉の規模、形状、用途等により適宜選択され得る。
<高温ガス吹き込みの作用効果>
高温ガスBは、燃焼室2内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域において,廃棄物層に向かって下向きに吹き込まれる。これは,火炎が存在し可燃性ガスが多く存在する領域に,高温ガスを吹き込むことが燃焼を安定させる上で好ましいためである。なお、火格子式廃棄物焼却炉において、可燃性ガスが多く存在する領域は、燃焼開始領域から主燃焼領域までである。
高温ガス吹込口13は、燃焼室2の天井の、乾燥火格子5aの廃棄物の移動方向下流側から燃焼火格子5bの範囲内での火格子直上の任意位置に設けられている。燃焼室2の幅方向と長さ方向との複数の列にそって配置される。高温ガス吹込口13は、ノズル型でもスリット型でもよい。
高温ガス吹込口13から吹き込まれる高温ガスBの温度は、100〜400℃の範囲とすることが好ましく、200℃程度とすることがより好ましい。100℃未満の温度のガスを吹き込むと炉内温度が低下し、燃焼が不安定となりCOが増加する。400℃を超えるガスを吹き込むと燃焼室内における火炎温度が著しく高温になり,クリンカの生成が助長されるなど問題が生じる。
高温ガス吹込口13から吹き込まれる高温ガスBは、5〜20m/s程度の吹き込み速度で燃焼室2内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に吹き込むことが好ましい。5〜20m/sの吹き込み速度とするのは、燃焼室2内における空塔速度(燃焼室内ガス流量を燃焼室内断面積で除した流速、最大1m/s程度)の5〜20倍の相対速度とすることにより、燃焼室内ガス流れによる影響を受けずに、上記対向流場を形成し、よどみ領域又は循環領域を安定して形成することができるためである。
高温ガス吹込口13が複数ある場合,高温ガスBは各高温ガス吹込口13から必ずしも等流速で吹き込まれる必要はなく,焼却炉の規模、形状、用途或いは廃棄物性状、量、廃棄物層厚さ等により、各高温ガス吹込口13からの吹き込み流速は異なるように適宜変更され得る。
燃焼室内の状態の変動に応じて高温ガス吹込み流速又は吹込み流量を調整することが好ましい。燃焼室2に供給する廃棄物の量や種類が変動することにより、廃棄物から発生する可燃性ガスと燃焼ガスの発生量や組成が変動するが、この変動に対応して、廃棄物層の直上に平面状燃焼領域を変動なく定在させるように、高温ガスBの吹込み流速又は吹込み流量を調整することが好ましい。
二次燃焼用ガスが二次燃焼領域10に吹き込まれ、未燃ガスが二次燃焼される。二次燃焼用ガスとして、温度は常温〜200℃の範囲であり、酸素濃度は15〜21体積%の範囲のガスを用いることが好ましい。
本実施形態の廃棄物焼却炉において、低空気比燃焼を実現するための吹き込むガスの空気酸素量比配分について説明する。
Q1:Q2:Q3=0.75〜1.10:0.05〜0.40:0.10〜0.40
式(2)
1.0≦Q1+Q2+Q3≦1.5
式(3)
Q1:Q2:Q3=0.80〜1.00:0.10〜0.30:0.10〜0.30
式(4)
1.1≦Q1+Q2+Q3≦1.3
ここで、前記廃棄物の燃焼に必要な単位時間当りの理論酸素量は、燃焼室内に投入される廃棄物の性状及び成分等から決定される廃棄物の単位質量当りの燃焼に必要な酸素量(Nm3/kg)と、焼却炉における廃棄物の焼却処理速度(kg/hr)との積(Nm3/hr)により決定される。
廃棄物の燃え残りや有害物質の発生を抑制して安定した、より低い低空気比燃焼を達成させることができるより好ましい配分比としては、Q1:Q2:Q3=0.90:0.15:015、λ=1.20を基準とし、焼却炉内に投入される廃棄物の組成や性状等に基づきλを1.1〜1.3の範囲でQ1、Q2、Q3を上記の範囲内で調整する。
Q1:Q2:Q3=0.90:0.10:0.20、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=0.90:0.20:0.10、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=0.90:0.25:0.05、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=1.00:0.05:0.15、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=1.00:0.10:0.10、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=1.00:0.15:0.05、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=0.85:0.10:0.25、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=0.85:0.20:0.15、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=0.80:0.15:0.25、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=0.80:0.20:0.20、λ=1.20
Q1:Q2:Q3=0.75:0.20:0.20、λ=1.15
Q1:Q2:Q3=0.80:0.15:0.20、λ=1.15
Q1:Q2:Q3=0.80:0.10:0.20、λ=1.10
Q1:Q2:Q3=0.80:0.15:0.15、λ=1.10
Q1:Q2:Q3=0.85:0.20:0.25、λ=1.30
Q1:Q2:Q3=0.90:0.15:0.25、λ=1.30
Q1:Q2:Q3=1.00:0.10:0.20、λ=1.30
以下、Q1、Q2、Q3の調整基準について説明する。
通常の都市ごみ等の廃棄物を乾燥させ、燃焼させるには、Q1は0.90を基準とし、灰分の少ない廃棄物や水分の少ない廃棄物、例えばプラスチック等を燃焼する際には、Q1を0.75〜0.85程度に減らし、その代わりに高温ガスの比率Q2を増加させる。
通常の都市ごみ等の廃棄物を燃焼させるには、Q2は0.15を基準とし、灰分や水分が少なく可燃分が大部分である廃棄物、例えばプラスチック等、或いは、揮発分の大きい廃棄物を燃焼させる場合には、Q2を0.20〜0.25程度に増加させる。Q2が少ないと、上述の高温ガス吹込みの効果が十分に得られないため、COが増加する。なお、上記範囲を超えてQ2を増加させると、低空気比燃焼が達成できず、高温ガスを調製するための燃料代などが嵩むと共に、燃焼室内の温度が過大となり、内壁にクリンカが生成したり、NOxが増加するなどの問題が生じるので好ましくない。
まず、廃棄物焼却炉の標準操業基準として、上記基準に基づき、廃棄物の組成や性状等を考慮してQ1及びQ2を決定し、次いでQ3の標準値を設定する。Q3は、0.15を基準とし、0.10〜0.40の範囲で調整する。
ガス温度:温度センサ(熱電対、放射温度計)
ガス中O2濃度:酸素濃度計
ガス中CO濃度:CO濃度計
ガス中NOx濃度:NOx濃度計
以上説明したように、本発明によれば、廃棄物焼却炉において低空気比燃焼を行った場合においても燃焼の安定性が維持され、且つ、局所高温領域の発生が抑制され、COやNOx等の有害ガスの発生量の低減が可能な廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法が提供される。さらに、従来よりさらに低空気比で燃焼を行えるので、焼却炉から排出される排ガス総量をさらに大幅に低減でき、また、廃熱の回収効率を向上することの可能な廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法が提供される。
Claims (15)
- 火格子式廃棄物焼却炉であって、
火格子を備え、火格子上の廃棄物を燃焼する燃焼室と、
燃焼用一次空気を前記火格子の下から前記燃焼室内に吹込む一次空気吹込み手段と、
高温ガスを前記燃焼室の天井から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込む高温ガス吹込み手段と、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹込む二次燃焼用ガス吹込み手段とを備え、
前記高温ガス吹込み手段は、複数の高温ガス吹込口を備え、高温ガスを廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、
さらに、燃焼室から排出される排ガス中のCO濃度又は酸素濃度を計測しその変化を検知して燃焼室内の状態を把握する手段と、把握した燃焼室内の状態に対応して廃棄物層の直上に平面状燃焼領域を変動なく定在させるように高温ガスの吹込み流速又は吹込み流量を調整する調整手段とを備えることを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。 - 火格子式廃棄物焼却炉であって、
火格子を備え、火格子上の廃棄物を燃焼する燃焼室と、
燃焼用一次空気を前記火格子の下から前記燃焼室内に吹き込む一次空気吹込み手段と、
高温ガスを前記燃焼室の天井から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込む高温ガス吹込み手段と、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹込む二次燃焼用ガス吹込み手段とを備え、
前記高温ガス吹込み手段は、炉幅方向に複数の高温ガス吹込口を備え、高温ガスを廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、
さらに、炉幅方向に沿って複数位置の火格子温度又は燃焼室内ガス温度を計測して、火格子上の廃棄物の状態を把握する手段と、
把握した火格子上の廃棄物の状態に応じて、火格子温度又は燃焼室内ガス温度を計測する位置に対応する位置の高温ガス吹込口の吹込み流速又は吹込み流量をそれぞれ個別に調整する調整手段とを備え、
前記調整手段は、計測された火格子温度又は燃焼室内ガス温度が他の領域に比べて高い領域が生じるとき、火格子温度又は燃焼室内ガス温度が高くなっている計測位置に対応する位置の高温ガス吹込口の吹込み流速又は吹込み流量を増加して、廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの増大した上昇流に対して十分にバランスのとれる高温ガスを吹き込み、よどみ領域又は循環領域を燃焼室幅方向で均一に安定して形成し、廃棄物層の直上に平面状燃焼領域を定在させるように調整することを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。 - 火格子式廃棄物焼却炉であって、
火格子を備え、火格子上の廃棄物を燃焼する燃焼室と、
燃焼用一次空気を前記火格子の下から前記燃焼室内に吹込む一次空気吹込み手段と、
高温ガスを前記燃焼室の天井から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込む高温ガス吹込み手段と、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹込む二次燃焼用ガス吹込み手段とを備え、
前記高温ガス吹込み手段は、炉幅方向に複数の高温ガス吹込口を備え、高温ガスを廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、
さらに、炉幅方向に沿って複数位置の火格子温度又は燃焼室内ガス温度を計測して、廃棄物が火格子上に幅方向で均等に堆積していない不均等堆積状態又は火格子上に堆積している廃棄物の種類や水分率が幅方向で異なり廃棄物の発熱量が火格子上の幅方向で均一でなく偏っている廃棄物発熱量の不均一状態を把握する手段と、
把握した火格子上の廃棄物不均等堆積状態又は廃棄物発熱量の不均一状態に応じて、火格子温度又は燃焼室内ガス温度を計測する位置に対応する位置の高温ガス吹込口の吹込み流速又は吹込み流量をそれぞれ個別に調整する調整手段とを備え、
前記調整手段は、計測された火格子温度又は燃焼室内ガス温度が他の領域に比べて高い領域が生じるとき、火格子温度又は燃焼室内ガス温度が高くなっている計測位置に対応する位置の高温ガス吹込口の吹込み流速又は吹込み流量を増加して、廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの増大した上昇流に対して十分にバランスのとれる高温ガスを吹き込み、よどみ領域又は循環領域を燃焼室幅方向で均一に安定して形成し、廃棄物層の直上に平面状燃焼領域を定在させるように調整することを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。 - 前記高温ガス吹込み手段は、温度が100〜400℃の範囲であり、酸素濃度が5〜30体積%の範囲である高温ガスを吹込むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の火格子式廃棄物焼却炉。
- 前記高温ガス吹込み手段は、高温ガスを、燃焼室内ガス流量を燃焼室内断面積で除した空塔速度の5〜20倍の流速で吹込むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の火格子式廃棄物焼却炉。
- 前記高温ガス吹込み手段は、焼却炉から排出された排ガスの一部を返送した返送排ガス、返送排ガスと空気の混合ガス、空気、酸素を含有するガス及び酸素富化空気のうち少なくとも一つを高温ガスとして供給する高温ガス供給源を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の火格子式廃棄物焼却炉。
- 二次燃焼領域をその入口近傍に有するボイラが、前記燃焼室の上方に屈曲して連接されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の火格子式廃棄物焼却炉。
- 廃棄物を燃焼する燃焼室を備える火格子式廃棄物焼却炉による廃棄物焼却方法であって、
燃焼用一次空気を火格子下から前記燃焼室内に吹込み、
高温ガスを前記燃焼室の天井から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込み、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹き込み、
高温ガスを複数の高温ガス吹込口から、廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、
燃焼室から排出される排ガス中のCO濃度又は酸素濃度を計測しその変化を検知して燃焼室内の状態を把握し、把握した燃焼室内の状態に対応して廃棄物層の直上に平面状燃焼領域を変動なく定在させるように高温ガスの吹込み流速又は吹込み流量を調整することを特徴とする廃棄物焼却方法。 - 廃棄物を燃焼する燃焼室を備える火格子式廃棄物焼却炉による廃棄物焼却方法であって、
燃焼用一次空気を火格子下から前記燃焼室内に吹込み、
高温ガスを前記燃焼室の天井から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込み、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹き込み、
高温ガスを炉幅方向に備えられた複数の高温ガス吹込口から、廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、
炉幅方向に沿って複数位置の火格子温度又は燃焼室内ガス温度を計測して、火格子上の廃棄物の状態を把握し、
把握した火格子上の廃棄物の状態に応じて、火格子温度又は燃焼室内ガス温度を計測する位置に対応する位置の高温ガス吹込口の吹込み流速又は吹込み流量をそれぞれ個別に調整する調整工程を有し、
前記調整工程は、計測された火格子温度又は燃焼室内ガス温度が他の領域に比べて高い領域が生じるとき、火格子温度又は燃焼室内ガス温度が高くなっている計測位置に対応する位置の高温ガス吹込口の吹込み流速又は吹込み流量を増加して、廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの増大した上昇流に対して十分にバランスのとれる高温ガスを吹き込み、よどみ領域又は循環領域を燃焼室幅方向で均一に安定して形成し、廃棄物層の直上に平面状燃焼領域を定在させるように調整することを特徴とする廃棄物焼却方法。 - 廃棄物を燃焼する燃焼室を備える火格子式廃棄物焼却炉による廃棄物焼却方法であって、
燃焼用一次空気を火格子下から前記燃焼室内に吹込み、
高温ガスを前記燃焼室の天井から、前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に向かって下向きに吹込み、
二次燃焼用ガスを二次燃焼領域に吹き込み、
高温ガスを炉幅方向に備えられた複数の高温ガス吹込口から、廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの上昇流に対向して吹込み、廃棄物層の直上によどみ領域又は循環領域を形成して平面状燃焼領域を定在させ、
炉幅方向に沿って複数位置の火格子温度又は燃焼室内ガス温度を計測して、廃棄物が火格子上に幅方向で均等に堆積していない不均等堆積状態又は火格子上に堆積している廃棄物の種類や水分率が異なり廃棄物の発熱量が火格子上の幅方向で均一でなく偏っている廃棄物発熱量の不均一状態を把握し、
把握した火格子上の廃棄物不均等堆積状態又は廃棄物発熱量の不均一状態に応じて、火格子温度又は燃焼室内ガス温度を計測する位置に対応する位置の高温ガス吹込口の吹込み流速又は吹込み流量をそれぞれ個別に調整する調整工程を有し、
前記調整工程は、計測された火格子温度又は燃焼室内ガス温度が他の領域に比べて高い領域が生じるとき、火格子温度又は燃焼室内ガス温度が高くなっている計測位置に対応する位置の高温ガス吹込口の吹込み流速又は吹込み流量を増加して、廃棄物から発生する可燃性ガス及び燃焼ガスの増大した上昇流に対して十分にバランスのとれる高温ガスを吹き込み、よどみ領域又は循環領域を燃焼室幅方向で均一に安定して形成し、廃棄物層の直上に平面状燃焼領域を定在させるように調整することを特徴とする廃棄物焼却方法。 - 高温ガスは、温度が100〜400℃の範囲であり、酸素濃度が5〜30体積%の範囲であることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の廃棄物焼却方法。
- 高温ガスを、燃焼室内ガス流量を燃焼室内断面積で除した空塔速度の5〜20倍の流速で吹込むことを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の廃棄物焼却方法。
- 高温ガスは、焼却炉から排出された排ガスの一部を返送した返送排ガス、返送排ガスと空気の混合ガス、空気、酸素を含有するガス及び酸素富化空気のうち少なくとも一つであることを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載の廃棄物焼却方法。
- 廃棄物の燃焼に必要な単位時間当りの理論酸素量に対する燃焼用一次空気により供給される単位時間当りの酸素量の比Q1と、
高温ガスにより供給される単位時間当りの酸素量の比Q2と、
二次燃焼用ガスにより供給される単位時間当りの酸素量の比Q3とが、
下記式(1)及び(2)を満足することを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の廃棄物焼却方法。
式(1)
Q1:Q2:Q3=0.75〜1.10:0.05〜0.40:0.10〜0.40
式(2)
1.0≦Q1+Q2+Q3≦1.5 - 廃棄物の燃焼に必要な単位時間当りの理論酸素量に対する燃焼用一次空気により供給される単位時間当りの酸素量の比Q1と、
高温ガスにより供給される単位時間当りの酸素量の比Q2と、
二次燃焼用ガスにより供給される単位時間当りの酸素量の比Q3とが、
下式(3)及び(4)を満足することを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の廃棄物焼却方法。
式(3)
Q1:Q2:Q3=0.80〜1.00:0.10〜0.30:0.10〜0.30
式(4)
1.1≦Q1+Q2+Q3≦1.3
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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