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JP5973836B2 - 車両用エアバッグ - Google Patents

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JP5973836B2
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Description

本発明は、逆止弁機能及びインフレータガスの流出方向を変更する機能を兼備する場合に、剛性を上げることなく、熱的損傷を抑制することが可能な車両用エアバッグに関する。
車両用エアバッグでは、エアバッグ本体内に噴出したインフレータガスが逆流することを防止する目的で、逆止弁を備える場合がある。特許文献1の「側突用エアバッグ装置」は、下室内のガス圧を十分に長く高い圧力に保つことができる側突用エアバッグ装置を提供することを課題とし、エアバッグは、布、樹脂シート等のシート状材料を袋形状にしたものであり、内部がシームによって下側の下室と上側の上室とに区画されている。上室にベントホールが設けられている。このシームの後端はエアバッグの後縁から若干離隔しており、このシームとエアバッグの後縁との離間部分に、逆止弁が設けられている。逆止弁は筒状であり、その中に棒状のガス発生器が配置されている。このガス発生器は、その長手方向が上下方向になるように配置されている。逆止弁は2枚のシートを重ね合わせ、両側辺をシームによって縫合したものであり、下室から上室へのガス流出を阻止する。
特許文献2の「エアバッグ用逆止弁及びエアバッグ」は、自動車乗員拘束システムのエアバッグに形成された2室間における流体接続の逆流を防止することを課題とし、自動車乗員拘束システムのエアバッグ用逆止弁として第1室と第2室の間に接続ホースを設け、接続ホース中に中布を配置する。中布により接続ホースが第1室と第2室との間の流体通路と、第2室と接続する圧力室とに分割される。第2室の内圧が第1室の内圧に比較して低いときは中布が流体通路を開放し、第2室の内圧の方が高いときは中布が圧力室に働く内圧によって流体通路を閉鎖する。
特開2004−256017号公報 特開2001−63502号公報
背景技術は、インフレータガスを一方の室から他方の室へ流通させる手段として、筒状の逆止弁や、逆止弁付きの接続ホースを備えている。インフレータガスは、これら逆止弁や接続ホースを流通する。インフレータガスは高温である。
インフレータガスの流出方向を変更する場合、上記接続ホース等には、折り曲げ等により、ガスの流れの向きを変える部位が設定される。インフレータガスは、接続ホース等を流通するとき、この部位を直撃する。高温のインフレータガスの直撃を受けると、当該方向変更部位に損傷が生じる。損傷が生じると、逆止弁の機能が損なわれるおそれがある。
損傷を軽減する目的で、インフレータガスの直撃を受ける部位に、補強布を設けることが考えられる。補強布を設けると、接続ホース等の剛性が上がって柔軟性が低下し、変形しにくくなる。逆止弁の作用は、接続ホース等の柔軟性に依存する。柔軟性が低下して変形しにくくなると、逆止弁の機能が低下してしまうことが考えられる。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、逆止弁機能及びインフレータガスの流出方向を変更する機能を兼備する場合に、剛性を上げることなく、熱的損傷を抑制することが可能な車両用エアバッグを提供することを目的とする。
本発明にかかる車両用エアバッグは、複数のチャンバーを有するエアバッグ本体と、該エアバッグ本体内にインフレータガスを噴出するインフレータと、該インフレータからいずれかの該チャンバーへインフレータガスが流れ込む構造を有する車両用エアバッグであって、上記チャンバーへインフレータガスが流れ込む部位に、折り曲げ自在な素材で形成したダクトを設け、該ダクトのガス流出側の端部に、インフレータガスの流出方向を変更するように、該ダクトの一部分を当該ダクト内方へ向けて折り返して形成した折り返し部分及び該折り返し部分に面して該ダクトが分断された分断部分を備え、上記折り返し部分は、インフレータガスが流れ込む上記チャンバーの内圧の上昇に応じて封鎖されることを特徴とする。
前記折り返し部分は、一対の折り返し箇所を基部として折り返しの先端部を前記分断部分へ向けて前記ダクト内方へ山折りし、一対の該折り返し箇所同士を接合して形成されることが望ましい。前記折り返し部分はさらに、一対の第2折り返し箇所を基部として折り返しの前記先端部を谷折りし、該第2折り返し箇所それぞれを接合して形成されることが好ましい。
あるいは、前記折り返し部分は、一対の折り返し箇所を基部として折り返しの先端部を前記分断部分へ向けて前記ダクト内方へ山折りし、該折り返し箇所と該先端部との間にそれぞれ接合部分が形成されることが望ましい。
本発明にかかる車両用エアバッグにあっては、逆止弁機能及びインフレータガスの流出方向を変更する機能を兼備する場合に、剛性を上げることなく、熱的損傷を抑制することができる。
本発明に係る車両用エアバッグの好適な一実施形態を示す一部破断斜視図である。 図1に示した車両用エアバッグに組み込まれるダクトの要部拡大斜視図である。 図2に示したダクトの組み立て工程を説明する説明図である。 図2に示したダクトの逆止弁機能を説明する要部拡大斜視図である。 本発明に係る車両用エアバッグの第1変形例に適用されるダクトの要部拡大斜視図である。 本発明に係る車両用エアバッグの第2変形例に適用されるダクトの要部拡大斜視図である。 図6に示したダクトの組み立て工程を説明する説明図である。 本発明に係る車両用エアバッグの第3変形例に適用されるダクトを説明する説明図である。
以下に、本発明にかかる車両用エアバッグの好適な実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る車両用エアバッグ1の一部破断斜視図、図2は、車両用エアバッグ1に組み込まれるダクト2の要部拡大斜視図、図3は、図2に示したダクト2の組み立て工程を説明する説明図、図4は、図2に示したダクト2の逆止弁機能を説明する要部拡大斜視図である。
本実施形態は、乗員側部と車体側部との隙間で展開膨張するサイドエアバッグを例示して説明する。しかしながら、どのようなエアバッグを対象としても良いことはもちろんである。
従来周知のように、噴出するインフレータガスで展開膨張するエアバッグ本体3は、袋形態で形成される。図示例のエアバッグ本体3は、柔軟性を有する2枚の基布4をそれらの外周縁に沿う接合部S1で接合して形成されている。エアバッグ本体3の形成の仕方については、従来知られているどのような方法であっても良いことはもちろんである。
エアバッグ本体3の内部には、複数のチャンバー5,6が設けられる。複数のチャンバー5,6は、柔軟性を有する隔壁部材7によって区画形成される。隔壁部材7は、外周縁がエアバッグ本体3の内面に接合部S2で接合されて、チャンバー5,6同士を気密に仕切る。
本実施形態では、隔壁部材7は、エアバッグ本体3の内部を上下に仕切り、上チャンバー5と下チャンバー6を形成する場合を示しているが、その他、前後に仕切ったり、左右に仕切るなど、エアバッグ本体3内部をどのように仕切っても良い。また、一つの隔壁部材7で、エアバッグ本体3内部に、2つのチャンバー5,6を形成する場合を例示しているが、3つ以上のチャンバーを形成するようにしても良い。
隔壁部材7には、チャンバー5,6同士を連通する貫通穴8が形成される。隔壁部材7の貫通穴8には、折り曲げ可能な素材で形成した中空筒状のダクト2が設けられる。ダクト2の上端開口部2aは、上チャンバー5内部に位置し、ダクト2の下端開口部2bは、下チャンバー6内に位置する。ダクト2は、上チャンバー5と下チャンバー6とを連通する。ダクト2は、外周が貫通穴8に接合部S3で気密に接合される。また、ダクト2は、一側縁がエアバッグ本体3と接合部S1で一体的に接合される。
ダクト2内部には、インフレータガスを噴出するガス噴出孔9aを有するインフレータ9が設けられる。本実施形態のインフレータ9は、ダクト2の長さ方向に沿って上下方向に長いシリンダ形態で形成されている。インフレータ9のガス噴出孔9aは、下チャンバー6側に位置するように配置される。
ダクト2内部にはさらに、ガス噴出孔9aを覆うようにインフレータ9の外回りを取り囲む中空筒状のディフューザ12が設けられる。ディフューザ12は、ガス噴出孔9aから噴出されるインフレータガスを、ダクト2の上方向及び下方向へ整流し、分配する。分配されたインフレータガスは、ディフューザ12の下端開口12aから、ダクト2の下端開口部2bを介して、下チャンバー6内へ流出すると同時に、ディフューザ12の上端開口12bから、ダクト2の上端開口部2aを介して、上チャンバー5内へ流出する。
ディフューザ12の下端開口12aがインフレータ9よりも下方に位置されるのに対し、上端開口12bはインフレータ9周りに位置されるので、ディフューザ12から噴出するインフレータガスは、下端開口12aからは、インフレータ9に妨げられることなく、高いガス圧力G1で勢いよく流出するのに対し、上端開口12bからは、インフレータ9による絞り作用を受けて低いガス圧力G2(<G1)で流出する。これにより、ガス圧力の高いインフレータガスG1が流れ込む下チャンバー6の内圧の方が、ガス圧力の低いインフレータガスG2が流れ込む上チャンバー5の内圧よりも高くなる。
ダクト2について、図2及び組み立て工程の一例を示す図3を参照して説明する。ダクト2の上端開口部2a及び下端開口部2bが、インフレータガスのガス流出側の端部である。本実施形態では、ダクト2の下端開口部2bに、インフレータガスの流出方向を変更する機能を備えている。当該流出方向変更機能は、上端開口部2aに備えても、あるいは上端開口部2a及び下端開口部2b双方に備えるようにしても良い。
図3(a)に示すように、ダクト2は例えば、一枚のダクト形成用基布10から形成される。図3(b)に示すように、ダクト形成用基布10を縦方向折り線F1で、二つ折りにする。これにより、縦方向折り線F1の反対側に、縦方向に沿って重ね合わせ端縁Xが形成される。重ね合わせ端縁Xの下部は後述するように、下端開口部2bとなる分断部分Yを形成する。
次に、図3(c)に示すように、ダクト2下部の縦方向折り線F1位置で、当該ダクト2の一部分を重ね合わせ端縁Xに向かってダクト2内方へ向けて折り込むように折り返して折り返し部分Pを形成する。折り返し部分Pを形成すると、重ね合わせ端縁Xの下部(分断部分Y)が当該折り返し部分Pに面する。折り返し部分Pを形成することで、ダクト2の下部は図3(c)及び(d)に示すように、ダクト形成用基布10が4枚重ねとされる。
詳細には、縦方向折り線F1位置で折り返し部分Pを形成すると、縦方向折り線F1位置から重ね合わせ端縁Xに向かって斜め方向に、一対の折り返し箇所F2が形成される。この折り返し箇所F2を基部として、折り返し部分Pの先端部Zを分断部分Yへ向けてダクト2内方へ山折りする。
これにより、ダクト2の下部に、三角形状でダクト形成用基布10が4枚重ねされた構造が得られる。次に、図3(e)及び(f)に示すように、一対の折り返し箇所F2同士を接合部S4で接合する。すなわち、斜め方向の一対の折り返し箇所F2を4枚重ねで一括して接合部S4で接合する。また、重ね合わせ端縁Xを、折り返し部分Pの上方まで接合部S5で接合する。
これにより、図2及び図3(g)に示すように、重ね合わせ端縁Xのうち、接合部S5で接合されない箇所が分断部分Yとなり、この分断部分Yによって、ダクト2の下端開口部2bが形成される。
分断部分Yは、ダクト2の側縁に横向きに形成される。ダクト2の下方へ向かって流通するインフレータガスは、折り返し部分Pと分断部分Yによって横向きに形成された下端開口部2bから下チャンバー6内へ、流出方向が横方向に変更されて流出される。これにより、インフレータガスの流出方向変更機能が発揮される。
加えて、ダクト2は図4に示すように、折り曲げ可能な素材で形成されていて、下チャンバー6内の内圧の上昇に応じて、折り返し部分Pが潰れると共に分断部分Yが塞がれ、これによりダクト2の下端開口部2bを封鎖する逆止弁の機能が発揮される。なお、上端開口部2aは、ダクト2の重ね合わせ端縁Xをダクト2の長さ方向に沿って接合部S5で接合することにより、上向きに形成される。
本実施形態にかかる車両用エアバッグ1の作用について説明する。インフレータ9が作動すると、ダクト2内では、ディフューザ12による整流及び分配作用で、ガス噴出孔9aから噴出したインフレータガスが上方及び下方へ向かって流出し、上端開口12b及び下端開口12aから流出する。
上方へ向かうインフレータガスは、上端開口部2aから上チャンバー5内に上向きに流入し、エアバッグ本体3の上方部分が上方へ向かって展開膨張する。下方へ向かうインフレータガスは、ダクト2下部の折り返し部分Pに衝突し、分断部分Yで形成された下端開口部2bから流出方向が変更されて、下チャンバー6内へ横向きに流入する。これにより、エアバッグ本体3の下方部分は乗員が着座するシートから前方のインストルメントパネルに向かって車体前方へ展開膨張する。
上述したように、ガス圧力の高いインフレータガスG1が流れ込む下チャンバー6の内圧の方が、ガス圧力の低いインフレータガスG2が流れ込む上チャンバー5の内圧よりも高くなるので、下チャンバー6内の内圧の上昇に応じて、折り返し部分Pが潰れると共に分断部分Yが塞がれ、これによりダクト2は逆止弁として機能することができる。
本実施形態にかかる車両用エアバッグ1では、下チャンバー6へインフレータガスが流れ込む部位に、折り曲げ自在な素材で形成したダクト2を設け、ダクト2の下端開口部2bに、インフレータガスの流出方向を変更するように、ダクト2の下部をダクト2内方へ向けて折り返した折り返し部分P及び折り返し部分Pに面してダクト2が分断された分断部分Yを備えている。これにより、下方へ向かうインフレータガスの流出方向を横向きに変更することができる。
インフレータガスの流出方向変更機能を発揮する折り返し部分Pは、高温のインフレータガスの直撃を受けるけれども、折り返しによりダクト形成用基布10が多重に重ねられるので、補強布を別途接合して設ける場合に比べ、剛性を上げることなく、高温のインフレータガスによる熱的ダメージを抑制することができる。
本実施形態では、折り返し部分Pは、一対の折り返し箇所F2を基部として折り返しの先端部Zを分断部分Yへ向けてダクト2内方へ山折りし、一対の折り返し箇所F2同士を接合して形成されている。これにより、インフレータガスが直撃するのは、折り返しの先端部Zを山折りしていて接合部がなく、かつ山折りが平坦に潰れたときにダクト形成用基布10が多重に重なることになる折り返し部分Pであり、他方、一対の折り返し箇所F2同士を接合してダクト2を形成する接合部S4は、折り返し部分Pによって覆われて、インフレータガスの直撃を避けることができる。
したがって、インフレータガスの流出方向変更機能を備えて、インフレータガスの直撃による熱的損傷を軽減することができる。
ダクト2を折り曲げ自在な素材で形成したので、折り返し部分Pが、下チャンバー6の内圧の上昇に応じて多重に潰れ、分断部分Yが塞がれて、これによりダクト2の下端開口部2bを封鎖する逆止弁の機能を発揮することができる。
したがって、隔壁部材7で仕切った下チャンバー6から上チャンバー5へ向かってインフレータガスが逆流したり、上チャンバー5から下チャンバー6へ向かってインフレータガスが流入することを阻止して、車両用エアバッグ1を設定通りに適正に展開膨張することができる。
以上のように本実施形態にかかる車両用エアバッグ1にあっては、逆止弁機能及びインフレータガスの流出方向を変更する機能を兼備する場合に、剛性を上げることなく、熱的損傷を抑制することができる。
図5には、上記実施形態の第1変形例が示されている。図5は、ダクト2の要部拡大斜視図である。第1変形例では、折り返し部分Pはさらに、折り返し部分Pの上下方向中間部に設定した第2折り返し箇所F3を基部として折り返し部分Pの先端部Zを谷折りし、第2折り返し箇所F3を個々個別に、それぞれ接合部S6で接合して形成される。
第2折り返し箇所F3のダクト2内方の起点は、上記折り返し箇所F2の縦方向折り線F1位置近傍に設定することが好ましい。これにより、安定的に谷折りすることができる。
第1変形例にあっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することはもちろんである。折り返し部分Pを谷折りすることで、インフレータガスの流れを案内することができ、インフレータガスが下端開口部2bから円滑に流出することができる。また、第2折り返し箇所F3により、折り返し部分Pがスムーズかつ的確に潰れるようになり、逆止弁機能を迅速にかつ確実に発揮させることができる。
図6及び図7には、上記実施形態の第2変形例が示されている。図6は、ダクト2の要部拡大斜視図、図7は、図6に示したダクト2の組み立て工程を説明する説明図である。図6(a)〜図6(d)までの工程は、上記実施形態と同様である。
第2変形例では、図6(e)及び(f)に示すように、上記接合部S4に代えて、各折り返し箇所F2と折り返しの先端部Zとの間にそれぞれ接合部S7を設定して接合する。すなわち、上記実施形態のように、折り返し箇所F2を接合部S4で一括して接合する構成とは異なる。この変形例では、接合部S7は、各折り返し箇所F2近傍に設定されて、2箇所に形成される。これにより、第2変形例では、図6及び図7(g)に示すように、折り返し箇所F2が二股に分かれて、折り返しの先端部Zがない折り返し部分Pが形成される。
第2変形例でも、重ね合わせ端縁Xのうち、接合部S5で接合されない箇所が分断部分Yとなり、この分断部分Yによって、下端開口部2bが形成される。分断部分Yは、ダクト2の側縁に横向きに形成される。ダクト2の下方へ向かって流通するインフレータガスは、折り返し部分Pと分断部分Yによって横向きに形成された下端開口部2bから下チャンバー6内へ、横方向へ流出方向が変更されて流出される。これにより、インフレータガスの流出方向変更機能が発揮される。
加えて、ダクト2は、下チャンバー6内の内圧の上昇に応じて、折り返し部分Pが潰れると共に分断部分Yが塞がれ、これによりダクト2の下端開口部2bを封鎖する逆止弁の機能が発揮される。第2変形例にあっても、上記実施形態や変形例と同様の作用効果を奏することはもちろんである。
第2変形例では、折り返し箇所F2を一括して接合する上記実施形態や第1変形例とは異なり、折り返し箇所F2の接合部S7が左右に離隔するので、下端開口部2bの開口率を大きくすることができ、インフレータガスをスムーズに流出することができる。
インフレータガスが直撃するのは、接合部のない折り返し部分Pであるので、接合部F7が熱的損傷を受けることを抑制することができる。下チャンバー6の内圧が上昇すると、折り返し部分Pが受圧面となって容易に潰れるので、適切に下端開口部2bを塞いでインフレータガスの逆流等を防止できる。
図8には、上記実施形態の第3変形例が示されている。図8(a)及び(b)は、第3変形例に係るダクト2の組み立て過程の一例を示し、図8(c)は、異なる組み立てに使用するダクト形成用基布11を示している。
図7の第2変形例では、折り返し箇所F2の近傍に接合部S7を設定したが、この場合、下端開口部2bが非常に大きな開口率となる。そこで、開口率を小さくする場合には、図8(a)に示すように、折り曲げ箇所F2よりも先端部Z側に寄せて接合部S7を設定することが望ましい。この場合、図8(b)に示すように、接合部S7よりも外側の余剰部分Qは切除することが好ましい。
図8(c)は、余剰部分Qをダクト形成用基布11から予め切除線Cに沿って切除しておく場合である。このようにしても、下端開口部2bの開口率が小さなダクト2を形成することができる。
下端開口部2bの開口率を小さくすることにより、開口率が大きい場合より、速度の速い逆止弁作用を確保することができる。第3変形例にあっても、上記実施形態や変形例と同様な作用効果を奏することはもちろんである。
上記実施形態及び各変形例では、乗員と車体側部との間で展開膨張するサイドエアバッグを用いて説明を行ったが、乗員の前方から後方へ向かって展開膨張する、いわゆるフロントエアバッグや、天井部から下方へ向かって展開膨張する、いわゆるカーテンエアバッグに本発明を適用しても良いことはもちろんである。
また、上記実施形態で説明した接合部S1〜S7は、縫製や接着、溶着、編み込みなど、従来周知のどのような接合方法によって形成しても良いことはもちろんである。
加えて、本実施の形態では、インフレータ9のガス噴出孔9aを下チャンバー6側に設け、ディフューザ12の下端開口12aをインフレータ9よりも下方に位置させる場合を例にとって説明したが、これに代えて、インフレータ9のガス噴出孔9aを上チャンバー5側に設け、ディフューザ12の上端開口12bをインフレータ9よりも上方に位置させるようにしてもよい。この場合には、ガス圧力の高いインフレータガスG1が流れ込む上チャンバー5の内圧の方が、ガス圧力の低いインフレータガスG2が流れ込む下チャンバー6の内圧よりも高くなるので、ダクト2の上端開口部2a(上チャンバー側)に折り返し部分Pや分断部分Yを設けるようにすれば良い。
以上に述べた車両用エアバッグ1は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施形態例も、各種の方法で実施または遂行できる。特に、本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさおよび構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
1 車両用エアバッグ
2 ダクト
2a 上端開口部
2b 下端開口部
3 エアバッグ本体
5 上チャンバー
6 下チャンバー
8 貫通穴
9 インフレータ
F2 折り返し箇所
F3 第2折り返し箇所
P 折り返し部分
S4,S6,S7 接合部
Y 分断部分
Z 折り返しの先端部

Claims (4)

  1. 複数のチャンバーを有するエアバッグ本体と、該エアバッグ本体内にインフレータガスを噴出するインフレータと、該インフレータからいずれかの該チャンバーへインフレータガスが流れ込む構造を有する車両用エアバッグであって、
    上記チャンバーへインフレータガスが流れ込む部位に、折り曲げ自在な素材で形成したダクトを設け、
    該ダクトのガス流出側の端部に、インフレータガスの流出方向を変更するように、該ダクトの一部分を当該ダクト内方へ向けて折り返して形成した折り返し部分及び該折り返し部分に面して該ダクトが分断された分断部分を備え、
    上記折り返し部分は、インフレータガスが流れ込む上記チャンバーの内圧の上昇に応じて封鎖されることを特徴とする車両用エアバッグ。
  2. 前記折り返し部分は、一対の折り返し箇所を基部として折り返しの先端部を前記分断部分へ向けて前記ダクト内方へ山折りし、一対の該折り返し箇所同士を接合して形成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ。
  3. 前記折り返し部分はさらに、一対の第2折り返し箇所を基部として折り返しの前記先端部を谷折りし、該第2折り返し箇所それぞれを接合して形成されることを特徴とする請求項2に記載の車両用エアバッグ。
  4. 前記折り返し部分は、一対の折り返し箇所を基部として折り返しの先端部を前記分断部分へ向けて前記ダクト内方へ山折りし、該折り返し箇所と該先端部との間にそれぞれ接合部分が形成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用エアバッグ。
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