JP5898046B2 - 鞍乗り型車両の水冷式内燃機関 - Google Patents
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Description
上記のラジエータ及びカバーの上下方向の中心は、クランク軸の軸線よりも上方にオフセットするように配置されるため、ラジエータ及びカバーの下端位置が高くなり、車両のバンク角をより大きくすることが可能になる。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、冷却ファンの吸引効率とバンク角の両方を確保することが可能な鞍乗り型車両の水冷式内燃機関を提供することを目的としている。
この構成によれば、車体フレームに揺動自在に支持される内燃機関の軸方向外側にラジエータを配置する場合に、冷却ファン、ラジエータ、ラジエータカバー全ての上下方向の各中心がクランク軸の軸線よりも上方にオフセットするように配置されるので、冷却ファン、ラジエータ、ラジエータカバーの地上高を確保することが容易になり、十分なバンク角を確保することができる。特に、冷却ファンを電動式とすることで、冷却ファンの配置自由度を向上させることができるので、オフセット量の自由度を向上させることができる。更に、ラジエータ及びラジエータカバーと共に冷却ファンの上下方向の中心もクランク軸の軸線より上方にオフセットしているので、ラジエータ及びラジエータカバーを上方にオフセットさせる場合であっても、冷却ファンによってラジエータを通過する外気の吸引効率を向上させることができる。
また、上記構成において、前記ラジエータ(81)は、上タンク(95)と、この上タンク(95)の下方に配置された下タンク(96)と、これらの上タンク(95)、下タンク(96)間を接続するコア部(97)とを有し、前記コア部(97)の中心と前記電動ファン(83)の回転軸(202)の軸線(202a)とが同一又は略同一の平面(224)上に配置されるようにしても良い。この構成によれば、コア部の上下方向中心と冷却ファンの回転軸の軸線とが同一又は略同一の平面上に配置されるので、上下方向、前後方向においてコア部と冷却ファンとを接近させることができ、ラジエータ及び冷却ファンが上方にオフセットする場合であっても、吸引効率を向上させることができる。
また、上記構成において、前記カム軸(88)と同軸にウォータポンプ(86)が取付けられるとともに、冷却水通路に設けられたエア抜き通路(105)が前記ウォータポンプ(86)と前記ラジエータ(81)の前記上タンク(95)との間で連通し、前記ラジエータ(81)は、前部よりも後部が上方に位置するように前傾させて設けられるようにしても良い。この構成によれば、冷却ファンの回転軸の軸線とカム軸の軸線とを通る第2仮想平面上にウォータポンプを配置し、ラジエータを上方にオフセットさせるとともに前傾させ、上タンクとウォータポンプとの間でエア抜き通路を連通させるようにしたので、上タンクを必要以上に大きくしなくてもウォータポンプから上タンクへのエア抜きのための傾斜角度を良好に確保することができ、上タンクの小型・軽量化を図ることができる。
また、上記構成において、前記ラジエータ(81)と前記クランク軸(114)との間には、前部よりも後部が車幅方向に広がる空間(186)が設けられ、この空間(186)に前記冷却ファン(83)が収容されるようにしても良い。この構成によれば、ラジエータとクランク軸との間に前部よりも後部が車幅方向に広がる空間を設けたので、空間内に冷却ファンを傾けて容易に収容することができる。
また、上記構成において、前記冷却ファン(83)の半径方向外側を囲む囲い部(191c)と、前記ラジエータ(81)を通過した排風を外部に排出する排風口(221)とが形成されたシュラウド(188)を備え、このシュラウド(188)に前記冷却ファン(83)が取付けられるようにしても良い。この構成によれば、囲い部及び排風口を有するシュラウドに冷却ファンが取付けられるので、囲い部によってラジエータの排風を効率良く排風口に案内して排風口から外部に排出することができる。また、シュラウドを利用して冷却ファンを容易に取付けることができ、特別に冷却ファンの取付部を設ける必要がないため、部品数を削減することができる。
また、上記構成において、前記シュラウド(188)は、前記ラジエータ(81)に取付けられることによって、前記ラジエータ(81)、前記シュラウド(188)及び前記冷却ファン(83)が一体的に組み付けられるようにしても良い。この構成によれば、ラジエータ、シュラウド及び冷却ファンが予め一体的に組み付けられた状態でラジエータをクランクケースに固定するだけで組付けが完了できるため、組立性を向上させることができる。
また、上記構成において、前記冷却ファン(83)に接続される電線(216,217)は、前記冷却ファン(83)から前方上方に向けて配索されるようにしても良い。この構成によれば、導線が前方上方に向けて配線されるので、ラジエータ及びその関連部品の下方に、車両を側方に傾けるためのスペースを確保することができ、バンク角を確保しやすくすることができる。
また、上記構成において、前記内燃機関(71)は、クランクケース(74)からシリンダ部(75)が前方斜め上方に延びるOHC型であり、前記動力伝達装置(72)は、前記クランク軸(114)からこのクランク軸(114)の後方に配置された従動軸(154)にベルト(158)を介して動力を伝達する無段変速機構(141)を備え、前記クランク軸(114)の軸線(114a)と前記従動軸(154)の軸線(154a)とを通る平面を第1仮想平面(223)とし、前記冷却ファン(83)の回転軸(202)の軸線(202a)と前記内燃機関(71)に備えるカム軸(88)の軸線(88a)とを通る平面を第2仮想平面(224)としたときに、車両側面視で、前記第2仮想平面(224)に含まれて前記冷却ファン(83)の軸線(202a)と前記カム軸(88)の軸線(88a)とを結ぶ平面は、前記第1仮想平面(223)に含まれて前記クランク軸(114)の軸線(114a)と前記従動軸(154)の軸線(154a)とを結ぶ平面よりも上方に配置されるようにしても良い。
また、上記構成において、車両側面視で、前記冷却ファン(83)の駆動部(193)は、前記冷却ファン(83)の回転軸(202)よりも下方で前記クランク軸(114)と重なるようにしても良い。
また、ラジエータは、上タンクと、この上タンクの下方に配置された下タンクと、これらの上タンク、下タンク間を接続するコア部とを有し、コア部の中心と電動ファンの回転軸の軸線とが同一又は略同一の平面上に配置されるので、上下方向、前後方向においてコア部と冷却ファンとを接近させることができ、ラジエータ及び冷却ファンが上方にオフセットする場合であっても、吸引効率を向上させることができる。
また、カム軸と同軸にウォータポンプが取付けられるとともに、冷却水通路に設けられたエア抜き通路がウォータポンプとラジエータの上タンクとの間で連通し、ラジエータは、前部よりも後部が上方に位置するように前傾させて設けられるので、上タンクを必要以上に大きくしなくてもウォータポンプから上タンクへのエア抜きのための傾斜角度を良好に確保することができ、上タンクの小型・軽量化を図ることができる。
また、ラジエータとクランク軸との間には、前部よりも後部が車幅方向に広がる空間が設けられ、この空間に冷却ファンが収容されるので、空間内に冷却ファンを傾けて容易に収容することができる。
また、冷却ファンの半径方向外側を囲む囲い部と、ラジエータを通過した排風を外部に排出する排風口とが形成されたシュラウドを備え、このシュラウドに冷却ファンが取付けられるので、囲い部によってラジエータの排風を効率良く排風口に案内して排風口から外部に排出することができる。また、シュラウドを利用して冷却ファンを容易に取付けることができ、特別に冷却ファンの取付部を設ける必要がないため、部品数を削減することができる。
また、シュラウドは、ラジエータに取付けられることによって、ラジエータ、シュラウド及び冷却ファンが小組み可能に構成されるので、ラジエータ、シュラウド及び冷却ファンが予め小組みされた状態でラジエータをクランクケースに固定するだけで組付けが完了できるため、組立性を向上させることができる。
また、冷却ファンに接続される電線は、冷却ファンから前方上方に向けて配索されるので、ラジエータ及びその関連部品の下方に、車両を側方に傾けるためのスペースを確保することができ、バンク角を確保しやすくすることができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態を適用した自動二輪車を示す右側面図である。
鞍乗り型車両車両としての自動二輪車10は、骨格となる車体フレーム11と、この車体フレーム11の前端部を構成するヘッドパイプ12に操舵自在に支持されたフロントフォーク13と、このフロントフォーク13の下端部に車軸14を介して取付けられた前輪16と、フロントフォーク13の上端部に取付けられたバーハンドル17と、車体フレーム11の下部にリンク18を介して上下揺動自在に支持されたスイング式のパワーユニット21と、このパワーユニット21の後端部に車軸22を介して取付けられた後輪23と、車体フレーム11の後部及びパワーユニット21の後端部のそれぞれに渡されたリヤクッションユニット24とを備える。
リヤフレーム28には、収納ボックス31と、この収納ボックス31の後方に配置された燃料タンク32とが取付けられ、収納ボックス31に開閉自在にシート33が取付けられ、シート33によって収納ボックス31及び燃料タンク32が上方から覆われている。
パワーユニット21は、前部を構成する水冷式OHC型の内燃機関と、この内燃機関の後部に一体的に設けられて内燃機関の動力を後輪23に伝える動力伝達装置とからなり、パワーユニット21の前部下部は、支軸35を介してリンク18の後端部に上下揺動自在に取付けられている。なお、符号36はパワーユニット21の内燃機関に接続された排気管、37は排気管36の後端に接続されたマフラ、38はマフラ34の外側方を覆う遮熱カバーである。
車体フレーム11の前部及び下部、フロントフォーク13の上部、バーハンドル17は車体カバー50で覆われている。
パワーユニット21は、前部を構成する内燃機関71と、この内燃機関71の後部に一体的に設けられた動力伝達装置72とから構成される。
内燃機関71は、クランク軸114を収容するクランクケース74と、このクランクケース74の前端部に取付けられたシリンダ部75とからなり、シリンダ部75は、クランクケース74から前方へ順に配置されたシリンダブロック76、シリンダヘッド77、ヘッドカバー78で構成されている。
クランクケース74の右側方には、内燃機関71内を循環する冷却水から放熱させるラジエータ81が配置され、このラジエータ81の外側方にラジエータ81を覆うラジエータカバー189が配置されている。また、ラジエータ81には、その内側に強制的に外気を通過させて放熱を促す電動式の冷却ファン83が接近して配置されている。
サーモスタット85は、ケース85Aと、このケース85A内に収納された弁及び弁開閉機構とからなり、弁開閉機構が温度に応じて膨張又は収縮し、弁の開度が変化する。これにより、ラジエータ81内を流れる冷却水量が変化し、放熱量が変化する。
ケース85Aは、下部に形成されたロア流入口85aと、前部に形成されたフロント流出口85bと、上部から上方斜め後方に延びるように形成されたアッパ流入口85cとを備える。
ウォータポンプ86は、シリンダヘッド77内に取付けらえたカム軸88により駆動される。ウォータポンプ86に備えるポンプカバー91は、複数のボルト92でシリンダヘッド77及びヘッドカバー78の右側面に取付けられ、後方に突出するポンプ吸入口91aと、下方斜め後方に突出するポンプ吐出口91bと、上方に突出するポンプエア抜き口91cとを備える。
上タンク95には、前方斜め下方に延びる冷却水吸入口95aが設けられている。
下タンク96には、前方斜め上方に延びる冷却水吐出口96aが設けられ、この冷却水吐出口96aに下ラジエータホース101を介してサーモスタット85のロア流入口85aが接続されている。サーモスタット85のフロント流出口85bは、ウォータポンプ86のポンプ吸入口91aに接続されている。サーモスタット85のアッパ流入口85cは、バイパスホース102を介してシリンダヘッド77に取付けられた先端部が二股状の上部接続管103の一方の先端に接続されている。上部接続管103は、シリンダヘッド77内に形成されたウォータジャケットに連通している。
ポンプエア抜き口91cは、エア抜きホース106を介して上部接続管103の付け根部に接続されている。
上部接続管103の他方の先端部は、上ラジエータホース107を介して上タンク95の冷却水吸入口95aに接続されている。
上記したポンプエア抜き口91c、エア抜きホース106、上部接続管103、上ラジエータホース107及びラジエータ81の上タンク95は、後上りに傾斜したエア抜き通路105を構成している。
また、上記した下ラジエータホース101、バイパスホース102、上部接続管103、吐出ホース104、エア抜きホース106、上ラジエータホース107、シリンダブロック76のウォータジャケット、シリンダヘッド77のウォータジャケットは、冷却水循環経路を構成するホース類108を構成している。
内燃機関71の通常運転時には、ウォータポンプ86のポンプ吐出口91bから吐出された冷却水は、吐出ホース104を通ってシリンダブロック76のウォータジャケット内に流入し、更に、シリンダヘッド77内のウォータジャケット内に流入し、上部接続管103から上ラジエータホース107を通って上タンク95内に流入し、上タンク95からコア部97を通って下タンク96内に流入する。冷却水がコア部97内を流れる際には、冷却水の熱が外部に放出され、冷却水温度が低下する。
更に、冷却水は、下タンク96から下ラジエータホース101を通ってサーモスタット85内に至る。この場合、サーモスタット85において、ロア流入口85aからフロント流出口85bに至る冷却水通路は開き、ロア流入口85aからアッパ流入口85cに至る冷却水通路及びアッパ流入口85cからフロント流出口85bに至る冷却水通路は閉じているので、冷却水は、サーモスタット85からウォータポンプ86に流れ、上記循環を繰り返す。
パワーユニット21を構成する内燃機関71は、左右に分割された左ケース半体111及び右ケース半体112からなるクランクケース74と、このクランクケース74の前端に取付けられたシリンダブロック76と、このシリンダブロック76の前端にヘッドガスケット(不図示)を介して取付けられたシリンダヘッド77と、このシリンダヘッド77の前端部に設けられた開口部を塞ぐヘッドカバー78と、クランクケース74にベアリング113,113を介して回転自在に取付けられてその軸線114aが車幅方向に延びるクランク軸114と、このクランク軸114のクランクピン116に一端が揺動自在に連結されたコネクティングロッド117と、このコネクティングロッド117の他端にピストンピン118を介して連結されるとともにシリンダブロック76に形成されたシリンダ穴76bに移動自在に挿入されたピストン121と、シリンダヘッド77に取付けられた点火プラグ122と、クランク軸114の一端部にナット123で取付けられたACゼネレータ124(詳しくは、ACゼネレータ124を構成するインナロータ125)と、このACゼネレータ124の外側方に一部が配置された冷却装置128とを備える。
シリンダヘッド77は、シリンダヘッド本体131と、このシリンダヘッド本体131にベアリング132,132を介して回転自在に取付けられたカム軸88とを備え、このカム軸88の一端部にウォータポンプ86を構成するポンプ軸135がボルト136,136によってカム軸88の軸線88aの延長上に取付けられている。即ち、カム軸88と同軸にウォータポンプ86が設けられる。
ACゼネレータ124は、クランク軸114の一端部に取付けられたインナロータ125と、右ケース半体112に取付けられてインナロータ125の外周部を囲むように配置されたアウタステータ126とからなる。
無段変速機構141は、右ケース半体112の後部に一体に設けられた伝動ケース本体144及びこの伝動ケース本体144の左側の開口を塞ぐ伝動ケースカバー145からなる伝動ケース146と、この伝動ケース146の内側に配置された変速機本体部147とから構成されている。
変速機本体部147は、駆動軸となるクランク軸114の他端部に取付けられた駆動プーリ151と、伝動ケース146の後部にベアリング152,153を介して回転自在に取付けられた従動軸154と、この従動軸154に取付けられた従動プーリ156及び遠心クラッチ157と、駆動プーリ151及び従動プーリ156のそれぞれに掛け渡されたベルト158とを備え、クランク軸114から従動軸154にベルト158を介して動力が伝達される。なお、符号154aは、従動軸154の軸線、159はクランク軸114の他端部に連結されたキックスタータである。
従動軸154の一端部は減速機ケース163に設けられたベアリング171に回転自在に支持されている。支軸166は、その両端部がベアリング172,173で回転自在に支持されている。車軸22は、伝動ケース本体144及び減速機ケース163にそれぞれ設けられたベアリング175,176に回転自在に支持されるとともに、右ケース半体112から後方に延びて後輪23の右側方に配置されたアーム部177にベアリング178を介して支持されている。なお、符号181は後輪23を制動するために減速機ケース163に設けられた後輪用ブレーキである。
冷却装置128は、クランク軸114の軸方向外側に配置されたラジエータ81と、ラジエータ81、クランク軸114間の空間186に配置されてラジエータ81内の空気の通過を促して強制的にラジエータ81を冷却する電動式の冷却ファン83と、ラジエータ81及び冷却ファン83を囲むように配置されたシュラウド188と、このシュラウド188に取付けられるとともにラジエータ81の外側面81aの外側方、ラジエータ81の前方、後方、上方及び下方を囲んで覆うように配置されたラジエータカバー189と、ウォータポンプ86と(図2参照)、ウォータポンプ86からラジエータ81に至る冷却水循環経路を構成するホース類108(図2参照)と、サーモスタット85(図2参照)とを備える。
空間186は、ラジエータ81の内側面81bと、クランク軸114と、ACゼネレータ124と、シュラウド188とで囲まれた部分であり、前部よりも後部が車幅方向に広がるように形成されている。
冷却ファン83は、先端面192aがラジエータ81の内側面81bに沿って接近するように配置されたファン本体部192と、このファン本体部192を駆動するモータ等からなる駆動部193とからなり、駆動部193に設けられたフランジ部193aが、放射状に設けられた複数のステー194,195,196(ステー194,196のみ図示)を介してシュラウド188に設けられた複数の冷却ファン取付部188a,188b,188c(冷却ファン取付部188a,188cのみ図示)に固定されている。なお、符号198,199はステー194,195,196をシュラウド188に締結するボルト及びナットであり、冷却ファン83を挟んでラジエータ81と反対側、すなわちクランクケース74(図3参照)側から締結される。フランジ部193aは、車両前後方向に対して傾き、また、冷却ファン取付部188a,188b,188cは車両前後方向に延びるため、ステー194,195,196には曲げ加工が施されている。
ファン本体部192は、駆動部193に設けられた回転軸202に取付けられている。
回転軸202の軸線202aは、クランク軸114の軸線114aに対して角度θだけ傾き、ラジエータ81の内側面81bに直交又はほぼ直交している。駆動部193は、軸線114aに対して車両後方にオフセットして配置されている。
ラジエータカバー189は、シュラウド188の縁部に形成された複数のラジエータカバー取付部188dに取付けられてラジエータ81及び冷却ファン83の周囲に位置する側壁部189aと、この側壁部189aに一体成形されてラジエータ81の外側面81aaに沿って接近するように配置されたルーバー189bとからなる。
側壁部189aは、シュラウド188のラジエータカバー取付部188dにボルト204及びナット205で締結される複数のシュラウド取付部189cを備える。
ルーバー189bは、その全体がラジエータ81の外側面81aに沿って接近するように前部より後部が車幅方向外側に張り出すように配置され、両端が側壁部189aに一体に接続されるとともに互いに平行に配置された複数の羽板207からなる。隣り合う羽板207,207間には走行風が入り込む間隙208が形成されている。羽板207は、その断面が前方斜め側方に延び、走行風をラジエータ81側に取り入れやすくなっている。
クランクケース74の右ケース半体112の側端部にラジエータ固定ホルダ211が複数のボルト209で取付けられ、このラジエータ固定ホルダ211にラジエータ81が複数のボルト212で取付けられ、ラジエータ81に複数のビス213でシュラウド188が取付けられ、このシュラウド188に冷却ファン83及びラジエータカバー189が取付けられている。
ラジエータ固定ホルダ211は、右ケース半体112の端面に沿って延びる平坦部211aと、この平坦部211aから一体に立ち上げられた複数の立ち上げ部211bとからなり、平坦部211aにボルト209を通す複数のボルト挿通穴211dが開けられ、立ち上げ部211bの先端部にボルト212をねじ結合するめねじ211eがそれぞれ形成され、ラジエータ81が、ラジエータ固定ホルダ211を介して右ケース半体112に取付けられている。なお、符号112eはボルト209をねじ込むために右ケース半体112に形成されためねじである。
ラジエータ81は、上下方向に延びるように起立した状態でラジエータ固定ホルダ211に支持されている。
シュラウド188の内端面188eは、ラジエータ固定ホルダ211の平坦部211aの外面211cに接触又は近接している。
上記のコア部97の中心線97Aは、コア部97の前後方向の中心線でもある。
前輪又は後輪のタイヤとラジエータ81又はラジエータカバー189の下端とに接する平面210Aは、水平面210B(タイヤの接地面に相当する)に対して角度θAだけ傾いている。本実施形態では、ラジエータ81及びラジエータカバー189をより上方に配置しているので、角度θAがより大きくなり、車両の十分なバンク角を確保することができる。
ラジエータ81、冷却ファン83及びシュラウド188は、ラジエータ組立体215を構成している。
ラジエータ81の上タンク95は、上方に突出する給水口95mを備え、この給水口95mが、ラジエータキャップ98によって塞がれている。
冷却ファン83の駆動部193には、前方斜め上方に延びる2本の電線216,217が接続され、これらの電線216,217を介して駆動部193に電力が供給される。なお、符号218は電線216,217の先端に取付けられたコネクタである。
冷却装置128(図3参照)は、冷却水温度に基づいて駆動部193への電力の供給を制御する制御装置(不図示)を備える。
ラジエータ81及びシュラウド188は、それぞれの下端部を除いてラジエータカバー189に側方から覆われている。
ラジエータ81は、シュラウド188を取付けるために、上タンク95の前部及び後部に形成された上取付部95b,95cと、下タンク96の下部に形成された下取付部96dとを備える。
シュラウド188は、ラジエータ81の上取付部95b,95c、下取付部96dにそれぞれビス213で締結するために、シュラウド188の上部の前部及び後部に形成されたラジエータ取付部188f,188g、下部に形成された下方延出部188hを備える。
更に、シュラウド188は、中央に設けられたシュラウド開口部188pに、冷却ファン83のステー194,195,196を取付けるための冷却ファン取付部188a,188b,188cが形成されている。
小組みされたラジエータ組立体215をラジエータ固定ホルダ211(図5参照)に取付けるために、ラジエータ81には、上タンク95の前部及び後部に形成された上ホルダ取付部95e,95fと、下タンク96の下部に形成された下ホルダ取付部96g,96hとを備える。
ラジエータ固定ホルダ211は、環状の平坦部211aに複数の立ち上げ部211bが一体成形され、平坦部211aに複数のボルト挿通穴211dが開けられ、立ち上げ部211bにそれぞれめねじ211eが形成されている。
例えば、クランクケースにラジエータ固定ホルダを介してラジエータを取付ける場合、円筒状のカラーを複数準備し、これらのカラーをラジエータ固定ホルダとラジエータとの間に配置し、ラジエータ、カラーにボルトを貫通させてボルトの先端をラジエータ固定ホルダにねじ結合することも可能であるが、この場合は、部品数が多くなるとともに、各カラーのそれぞれの位置決めが必要になり、組立工数が増加する。
これに対して、本実施形態では、上記カラーに相当する立ち上げ部211bを環状の平坦部211aに一体成形したラジエータ固定ホルダ211とすることで、部品数が減少するとともに単一の部品であるために位置決めが容易になる。従って、コストの低減と組立性の向上とを図ることができる。
図8(A)に示すように、シュラウド188は、ラジエータ81(図6参照)のコア部97(図6参照)の外形とほぼ同形状に形成された矩形の枠部191aと、この枠部191aから内側に延びる縦壁部191bと、この縦壁部191bに形成されたシュラウド開口部188pと、ラジエータ81に取付けるために、枠部191aの上部及び下部に形成されたラジエータ取付部188f,188g及び下方延出部188hと、ラジエータカバー189(図6参照)を取付けるために、前部及び後部に形成された複数のラジエータカバー取付部188dと、シュラウド188をラジエータ81と挟み込むように配置されるラジエータ固定ホルダ211(図5参照)の立ち上げ部211b(図5参照)との干渉を避けるために、下方延出部188hに設けられた穴状逃げ部188r及び切欠き状逃げ部188sとを備える。
内方起立壁191cは、冷却ファン83(図6参照)を囲って冷却ファン83によって発生する空気の流れを安定させて排風口221に導く部分である。
整流用フィン191d及び排風口221は、ラジエータ81(図6参照)を通過して空間186(図4参照)内に流れ込んだ空気を所定の方向(下方)に排出する部分である。
このように、内方起立壁191c、整流用フィン191d及び排風口221は、ラジエータ81の排風の排出通路を形成する。
図9は、ラジエータ組立体215の小組み要領を示す作用図である。
まず、冷却ファン83のステー194,195,196を、矢印A,B,Cで示すように、シュラウド188の冷却ファン取付部188a,188b,188cにそれぞれボルト及びナットで取付ける。
次に、シュラウド188のラジエータ取付部188f,188g及び下方延出部188hを、矢印D,E,Fで示すように、ラジエータ81の上取付部95b,95c、下取付部96dにそれぞれビスで取付ける。これで、ラジエータ組立体215が出来上がる。
図10は、ラジエータ組立体215の組付要領を示す作用図である。
ラジエータ固定ホルダ211の複数のボルト挿通穴211dを、矢印G,H,J,Kに示すように、クランクケース74における右ケース半体112のケース側ラジエータ取付部112a,112b,112c,112dに合わせ、ボルトを各ボルト挿通穴211dに挿入するとともにボルトの先端をケース側ラジエータ取付部112a,112b,112c,112dのめねじにねじ結合することで、ラジエータ固定ホルダ211を右ケース半体112に組付ける。
次に、ラジエータ81の上ホルダ取付部95e,95f、下ホルダ取付部96g,96hを、矢印L,M,P,Qに示すように、ラジエータ固定ホルダ211の複数の立ち上げ部211bに合わせ、それらの合せ部をそれぞれボルトで締結することで、ラジエータ組立体215をラジエータ固定ホルダ211に組付ける。これで、ラジエータ組立体215のクランクケース74への組付けが完了する。
図11は、冷却装置128の作用を示す作用図である。
車両が走行中に、車両の側方にて車両前方から後方に流れる走行風は、矢印で示すように、前部より後部が車幅方向外側に張り出すように傾斜したラジエータカバー189のルーバー189b、詳しくは、ルーバー189bに備える複数の羽板207によって複数の間隙208からラジエータカバー189内に取込まれ、ラジエータ81の外側面81aからラジエータ81の内部、詳しくは、コア部97に備える複数の管の間を通ってラジエータ81とクランク軸114との間の空間186に流入する。
このような構成であるから、冷却ファン83を作動させなくても、矢印で示した空気の流れを発生させてラジエータ81を冷却させることが可能である。冷却水温度が高い場合には、冷却ファン83を作動させて矢印で示した空気の流れの速度を増大させ、冷却能力を向上させることも可能である。
このように、本実施形態では、ラジエータ81とラジエータカバー189との両方を傾斜させることで、空気がラジエータ81を通過する前と通過するときの流れの角度αを従来より大きくすることができ、空気の流れをスムーズに且つ流速の低下を抑えるようにすることができる。更に、ラジエータ81の内側面81bに冷却ファン83のファン本体部192を沿わせるように接近させて配置することで、ラジエータ81を通過する空気の吸引効率を高めることができる。また、上記したように、外気をラジエータ81に取り込みやすい構造であるため、冷却ファン83を作動させる時間、頻度を少なくすることができ、消費電力を抑えることができる。
ラジエータ81、冷却ファン83及びラジエータカバー189の上下方向の中心である中心線214をクランク軸114の軸線114aよりも上方に配置することで、クランク軸114の軸線114aと無段変速機構141の従動軸154の軸線154aとを通る第1仮想平面223(一点鎖線で示される部分)に対して、冷却ファン83の回転軸202の軸線202aとカム軸88の軸線88aとを通る第2仮想平面224(一点鎖線で示される部分)が略平行になる。
この場合、第1仮想平面223に対して第2仮想平面224が略平行になるまでラジエータ81、冷却ファン83及びラジエータカバー189を上方にオフセットさせることで、伝動ケース146の後部下端とラジエータ81の下端とが車体の左右でほぼ同じ高さになるまでラジエータ81、冷却ファン83及びラジエータカバー189を上方にオフセットすることができ、バンク角を一層確保しやすくすることができる。
この構成によれば、車体フレーム11に揺動自在に支持される内燃機関71の軸方向外側にラジエータ81を配置する場合に、冷却ファン83、ラジエータ81、ラジエータカバー189全ての上下方向の各中心である軸線202a、中心線97A、中心線189Aがクランク軸114の軸線114aよりも上方にオフセットするように配置されるので、冷却ファン83、ラジエータ81、ラジエータカバー189の地上高を確保することが容易になり、十分なバンク角を確保することができる。特に、冷却ファン83を電動式とすることで、冷却ファン83の配置自由度を向上させることができるので、オフセット量の自由度を向上させることができる。更に、ラジエータ81及びラジエータカバー189と共に冷却ファン83の上下方向の中心もクランク軸114の軸線114aより上方にオフセットしているので、冷却ファン83をコア部97の中央に臨むように配置することができ、冷却ファン83によってラジエータ81を通過する外気の吸引効率を向上させることができる。
また、図5及び図6に示したように、ラジエータ81は、上タンク95と、この上タンク95の下方に配置された下タンク96と、これらの上タンク95、下タンク96間を接続するコア部97とを有し、コア部97の中心と電動ファン83の回転軸202の軸線202aとが同一又は略同一の平面としての第2仮想平面224上に配置されるので、上下方向、前後方向においてコア部97と冷却ファン83とを接近させることができ、ラジエータ81及び冷却ファン83が上方にオフセットする場合であっても、吸引効率を向上させることができる。
また、図2及び図3に示したように、カム軸88と同軸にウォータポンプ86が取付けられるとともに、冷却水通路に設けられたエア抜き通路105がウォータポンプ86とラジエータ81の上タンク95との間で連通し、ラジエータ81は、前部よりも後部が上方に位置するように前傾させて設けられるので、冷却ファン83の回転軸202の軸線202aとカム軸88の軸線88aとを通る第2仮想平面224上にウォータポンプ86を配置し、ラジエータ81を上方にオフセットさせるとともに前傾させ、上タンク95とウォータポンプ86との間でエア抜き通路105を連通させるようにしたため、上タンク95を必要以上に大きくしなくてもウォータポンプ86から上タンク95へのエア抜きのための傾斜角度を良好に確保することができ、上タンク95の小型・軽量化を図ることができる。
また、図4に示したように、ラジエータ81とクランク軸114との間には、前部よりも後部が車幅方向に広がる空間186が設けられ、この空間186に冷却ファン83が収容されるので、空間186内に冷却ファン83を傾けて容易に収容することができる。
また、図4、図6及び図8(A),(B)に示したように、冷却ファン83の半径方向外側を囲む囲い部としての内方起立壁191cと、ラジエータ81を通過した排風を外部に排出する排風口221とが形成されたシュラウド188を備え、このシュラウド188に冷却ファン83が取付けられるので、内方起立壁191cによってラジエータ81の排風を効率良く排風口221に案内して排風口221から外部に排出することができる。また、シュラウド188を利用して冷却ファン83を容易に取付けることができ、特別に冷却ファン83の取付部を設ける必要がないため、部品数を削減することができる。
また、図5、図6及び図9に示したように、シュラウド188は、ラジエータ81に取付けられることによって、ラジエータ81、シュラウド188及び冷却ファン83が小組み可能に構成されるので、ラジエータ81、シュラウド188及び冷却ファン83が予め小組みされた状態でラジエータ81をクランクケース74に固定するだけで組付けが完了できるため、組立性を向上させることができる。
また、図6及び図9に示したように、冷却ファン83に接続される電線216,217は、冷却ファン83から前方上方に向けて配索されるので、ラジエータ81及びその関連部品の下方に、車両を側方に傾けるためのスペースを確保することができ、バンク角を確保しやすくすることができる。
図13は、第2実施形態の冷却装置225を示す断面図である。
冷却装置225は、図4に示した第1実施形態の冷却装置128に対してラジエータ81及び冷却ファン83の配置が異なる。即ち、冷却装置225は、ラジエータ81(詳しくは、ラジエータ81のコア部97)が、クランク軸114の軸方向外側に配置されるとともにクランク軸114の軸線114aに直交するように配置され、冷却ファン83が、クランク軸114とラジエータ81との間の空間226内に配置されるとともに、回転軸202の軸線202a及びコア部97の中心線97Aが軸線114aの延長上に配置され且つファン本体部192の先端面192aがラジエータ81の内側面81bに沿うように接近している。
ラジエータ81には、シュラウド227が取付けられ、このシュラウド227に冷却ファン83及びラジエータカバー189が取付けられている。
冷却ファン83は、駆動部193のフランジ部193aに放射状に延びる複数のステー228が取付けられ、これらのステー228が、シュラウド227に設けられた複数の冷却ファン取付部227aにボルト198及びナット199で取付けられている。
クランク軸114の軸線114aに対して、ラジエータ81、冷却ファン83及びラジエータカバー189のそれぞれの上下方向の中心を上方にオフセットするように配置する点は、第1実施形態と同様である。
図14は、第3実施形態のパワーユニット231を示す右側面図である。
パワーユニット231は、図2に示した第1実施形態のパワーユニット21の冷却装置128に対して冷却装置232が異なる。
冷却装置232は、上記冷却装置128に対してサーモスタット85(図2参照)を備えておらず、また、サーモスタット85が廃止されたことによるホース類108(図2参照)のレイアウトが異なっている。
即ち、冷却装置232は、ラジエータ81と、冷却ファン83と、シュラウド188(図6参照)と、ラジエータカバー189と、シリンダヘッド77の右側部に設けられたウォータポンプ233と、ウォータポンプ233からラジエータ81に至る冷却水循環経路を構成するホース類234とを備える。
ウォータポンプ233は、ポンプカバー236を備え、このポンプカバー236の下部にポンプ吸入口236a及びポンプ吐出口91bが形成され、ポンプカバー236の上部にポンプエア抜き口91cが形成されている。
ホース類234は、下タンク96の冷却水吐出口96a及びウォータポンプ233のポンプ吸入口236aのそれぞれに接続された下ラジエータホース237と、上部接続管103と、吐出ホース104と、エア抜きホース106と、上ラジエータホース107と、シリンダブロック76のウォータジャケットと、シリンダヘッド77のウォータジャケットとから構成されている。
内燃機関71の通常運転時には、ウォータポンプ86のポンプ吐出口91bから吐出された冷却水は、吐出ホース104を通ってシリンダブロック76のウォータジャケット内に流入し、更に、シリンダヘッド77内のウォータジャケットに流入し、上部接続管103から上ラジエータホース107を通って上タンク95内に流入し、上タンク95からコア部97を通って下タンク96内に流入する。更に、冷却水は、下タンク96から下ラジエータホース101を通ってウォータポンプ233に流れ、上記循環を繰り返す。
上記の通常運転時においては、制御装置の制御によって、冷却水温度が低い場合は冷却ファンの作動が停止され、冷却水温度が高くなって所定温度に達した場合には冷却ファンが作動する。
また、内燃機関71の始動直後の暖機運転時には、制御装置の制御によって冷却水温が規定の温度に達するまでは冷却ファンの作動が停止される。
また、サーモスタットを廃止しても、制御装置における冷却ファン83の作動制御プログラムを変更するという簡単な対応で、通常運転時及び暖機運転時の冷却水温を制御することができる。
例えば、図5に示したように、ラジエータ81の中心線97A、冷却ファン83の軸線202a、ラジエータカバー189の中心線189Aは、同一の中心線214上に配置されるようにしたが、これに限らず、少なくとも中心線97A及び軸線202aが同一又は略同一の中心線214上にあれば良い。あるいは、中心線97A、軸線202a、中心線189Aのいずれも同一の中心線214上になくても良い。要は、中心線97A、軸線202a、中心線189Aのそれぞれが、クランク軸114の軸線114aよりも上方にオフセットするように配置されていれば良い。
また、図13に示したように、ラジエータ81のコア部97の中心線97A及び冷却ファン83の回転軸202の軸線202aを、クランク軸114の軸線114aの延長上に配置したが、これに限らず、中心線97A及び軸線202aを軸線114aに対して軸線114aと直交する方向にオフセットさせて配置しても良い。この場合、中心線97A及び軸線202aを、軸線114aに平行な同一直線上に配置しても良い。
11 車体フレーム
23 後輪
71 内燃機関
72 動力伝達装置
74 クランクケース
75 シリンダ部
81 ラジエータ
83 冷却ファン
86,233 ウォータポンプ
88 カム軸
88a 軸線
105 エア抜き通路
114 クランク軸
114a 軸線
141 無段変速機構
154 従動軸
154a 軸線
158 ベルト
186,226 空間
188,227 シュラウド
189 ラジエータカバー
191c 内方起立壁(囲い部)
192 ファン本体部
193 駆動部
194,195,196,228 ステー
202 回転軸
202a 軸線
214 中心線
216,217 電線
221 排風口
223 第1仮想平面
224 第2仮想平面(平面)
Claims (14)
- クランク軸(114)は、その軸線(114a)が車幅方向に向くように回転自在に配置され、ラジエータ(81)は、前記クランク軸(114)の軸方向外側に配置されて内燃機関(71)に固定され、前記クランク軸(114)と前記ラジエータ(81)との間に冷却ファン(83)が配置され、前記ラジエータ(81)の外側方がラジエータカバー(189)で覆われ、動力伝達装置(72)及びこの動力伝達装置(72)から動力を受ける後輪(23)と共に前記内燃機関(71)が車体フレーム(11)に揺動自在に支持された鞍乗り型車両の水冷式内燃機関において、
前記冷却ファン(83)は、電動式であり、この冷却ファン(83)、前記ラジエータ(81)及び前記ラジエータカバー(189)の上下方向の中心が共に、前記クランク軸(114)の軸線(114a)よりも上方にオフセットするように配置されることを特徴とする鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。 - 前記冷却ファン(83)は、前記クランク軸(114)と離間して前記ラジエータ(81)の内側面に沿うように接近して設けられ、前記冷却ファン(83)、前記ラジエータ(81)及び前記ラジエータカバー(189)の上下方向の中心が、略同一の高さであることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記ラジエータ(81)は、上タンク(95)と、この上タンク(95)の下方に配置された下タンク(96)と、これらの上タンク(95)、下タンク(96)間を接続するコア部(97)とを有し、前記コア部(97)の中心と前記冷却ファン(83)の回転軸(202)の軸線(202a)とが同一又は略同一の平面(224)上に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記内燃機関(71)は、クランクケース(74)からシリンダ部(75)が前方斜め上方に延びるOHC型であり、前記動力伝達装置(72)は、前記クランク軸(114)からこのクランク軸(114)の後方に配置された従動軸(154)にベルト(158)を介して動力を伝達する無段変速機構(141)を備え、前記クランク軸(114)の軸線(114a)と前記従動軸(154)の軸線(154a)とを通る第1仮想平面(223)に対して、前記冷却ファン(83)の回転軸(202)の軸線(202a)と前記内燃機関(71)に備えるカム軸(88)の軸線(88a)とを通る第2仮想平面(224)が略平行に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記カム軸(88)と同軸にウォータポンプ(86)が取付けられるとともに、冷却水通路に設けられたエア抜き通路(105)が前記ウォータポンプ(86)と前記ラジエータ(81)の前記上タンク(95)との間で連通し、前記ラジエータ(81)は、前部よりも後部が上方に位置するように前傾させて設けられることを特徴とする請求項4に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記ラジエータ(81)は、その後部が前部より車幅方向外側に張り出すように傾けられて配置されるとともに、ラジエータ(81)の外側面に沿って外側方から前記ラジエータカバー(189)で覆われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記ラジエータ(81)と前記クランク軸(114)との間には、前部よりも後部が車幅方向に広がる空間(186)が設けられ、この空間(186)に前記冷却ファン(83)が収容されることを特徴とする請求項6に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記冷却ファン(83)は、前記ラジエータ(81)の内側面に接近して配置される複数の羽根を備えるファン本体部(192)と、このファン本体部(192)を回転軸(202)により回転駆動させる駆動部(193)とからなり、前記駆動部(193)は、前記クランク軸(114)の軸線(114a)に対して後方にオフセットして配置されることを特徴とする請求項7に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記冷却ファン(83)の半径方向外側を囲む囲い部(191c)と、前記ラジエータ(81)を通過した排風を外部に排出する排風口(221)とが形成されたシュラウド(188)を備え、このシュラウド(188)に前記冷却ファン(83)が取付けられることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記冷却ファン(83)の駆動部(193)は、放射状に設けられた複数のステー(194,195,196)によって前記シュラウド(188)に取付けられることを特徴とする請求項9に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記シュラウド(188)は、前記ラジエータ(81)に取付けられることによって、前記ラジエータ(81)、前記シュラウド(188)及び前記冷却ファン(83)が一体的に組み付けられることを特徴とする請求項9又は10に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記冷却ファン(83)に接続される電線(216,217)は、前記冷却ファン(83)から前方上方に向けて配索されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
- 前記内燃機関(71)は、クランクケース(74)からシリンダ部(75)が前方斜め上方に延びるOHC型であり、前記動力伝達装置(72)は、前記クランク軸(114)からこのクランク軸(114)の後方に配置された従動軸(154)にベルト(158)を介して動力を伝達する無段変速機構(141)を備え、
前記クランク軸(114)の軸線(114a)と前記従動軸(154)の軸線(154a)とを通る平面を第1仮想平面(223)とし、前記冷却ファン(83)の回転軸(202)の軸線(202a)と前記内燃機関(71)に備えるカム軸(88)の軸線(88a)とを通る平面を第2仮想平面(224)としたときに、
車両側面視で、前記第2仮想平面(224)に含まれて前記冷却ファン(83)の軸線(202a)と前記カム軸(88)の軸線(88a)とを結ぶ平面は、前記第1仮想平面(223)に含まれて前記クランク軸(114)の軸線(114a)と前記従動軸(154)の軸線(154a)とを結ぶ平面よりも上方に配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。 - 車両側面視で、前記冷却ファン(83)の駆動部(193)は、前記冷却ファン(83)の回転軸(202)よりも下方で前記クランク軸(114)と重なることを特徴とする請求項13に記載の鞍乗り型車両の水冷式内燃機関。
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