第1の発明は、被加熱物を加熱するための加熱手段と、調理メニューや加熱条件(加熱モード、時間、温度等)を選択、決定ならびに加熱手段の開始、停止を制御する直接入力手段と、少なくとも調理方法および表示データを記憶している記憶手段と、記憶手段に記憶されている情報および加熱制御状態を表示する表示手段と、加熱手段および表示手段を制御する制御手段と、人体の一部の動作を非接触で検出する動作検出手段とを備え、制御
手段は、加熱手段が動作していない場合においてのみ動作検出手段からの入力を受け付け、動作検出手段からの入力結果に基づいて制御するように構成したものである。
これにより、加熱調理中以外は手が汚れていたり濡れていたりしても非接触で操作でき操作性が向上できるとともに、一方、加熱調理中は動作検出手段が使用者の人体の一部の動作を検出しても操作入力として受け付けないため、使用者の意図しない操作により調理中の加熱条件が変更され過加熱や加熱不足などの調理失敗を招くことを防止できる。例えば、下準備中に表示手段にレシピを表示している場合のページめくりなどは操作部を汚さずに行うことができ、加熱調理開始後は使用者が操作部の前を横切っただけの場合や子供のいたずらなどには反応しないため、調理失敗を心配する必要はない。
第2の発明は、特に、第1の発明において、制御手段は、加熱手段の開始制御を直接入力手段からの入力に基づいてのみ制御するように構成したものである。
これにより、動作検出手段からの入力では加熱調理を開始しないため、使用者が操作部の前に立っただけの場合や子供のいたずらなどに反応し、使用者の意図しないタイミングで加熱調理が開始され調理が失敗するようなこともなく安全である。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、制御手段は、直接入力手段または動作検出手段からの入力が一定時間検出されないかつ、直前の入力が動作検出手段からの入力の場合、直前の動作検出手段からの入力を無効とするように構成したものである。
これにより、動作検出手段が検出した動作が使用者の意図しない操作であった場合は自動的に操作が取り消されるため、使用者は操作を訂正する必要がなくまた誤操作・誤設定を防止することができる。
第4の発明は、特に、第1から3のいずれか1つの発明において、制御手段は、直接入力手段からの入力を受け付け後、動作検出手段からの入力を一定時間受け付けないように構成したものである。
これにより、使用者が直接入力手段により操作できる状態においては非接触操作が無効になるため、使用者の意図しない誤操作・誤設定を防止することができる。
第5の発明は、特に、第1から3のいずれか1つの発明において、動作検出開始指示手段をさらに備え、制御手段は、動作検出開始指示手段からの開始指示を受けると、動作検出手段からの入力を受け付けるように構成したものである。
これにより、使用者は非接触操作が不要な場合は非接触操作の検出を禁止できるため、使用者が意図しない誤操作・誤設定をより防止することができる。
第6の発明は、特に、第5の発明において、動作検出開始指示手段は、動作検出手段とは異なる第二の動作検出手段であるように構成したものである。
これにより、下準備中に非接触操作が必要になった場合に手が汚れていても非接触操作検出の開始を指示することができる。
第7の発明は、特に、第1から3のいずれか1つの発明において、制御手段は、動作検出手段からの入力において所定の動作を検出すると動作検出開始指示を受けたと判定し、動作検出手段からの入力結果に基づいて制御するように構成したものである。
これにより、動作検出開始指示のための特別な手段を設けずに非接触操作の開始指示を受け付けることができる。
第8の発明は、特に、第1から3のいずれか1つの発明において、報知手段をさらに備え、制御手段は、動作検出手段からの入力を受け付ける状態にあることを報知手段により使用者に報知するように構成したものである。
これにより、使用者は現在非接触操作可能かどうかを判断でき、誤操作になるような動作に注意したり、非接触操作を検出をしない状態で無駄に動作したりしないようにすることができる。
第9の発明は、特に、コンピュータに第1から第8のいずれか1つの発明の少なくとも一部を実行させるプログラムであり、汎用コンピュータやサーバーを用いて本発明の全てもしくは一部を容易に実現することができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における代表的な加熱調理器である電子レンジの概略構成図である。図2は、本発明の実施の形態1における加熱調理器の制御ブロック図である。
図1および図2において、加熱調理器100は、被加熱物を加熱するための加熱手段201と、調理メニューや加熱条件(加熱モード、時間、温度等)を選択、決定ならびに加熱手段の開始、停止を制御する直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)と、少なくとも調理方法および表示データを記憶している記憶手段203と、記憶手段203に記憶されている情報および加熱制御状態を表示する表示手段105と、加熱手段201および表示手段105を制御する制御手段202と、人体の一部の動作を非接触で検出する動作検出手段106と、加熱調理器100が動作検出状態にあることを通知する報知手段107から構成される。
加熱手段201は、非加熱物を加熱する装置であり、マグネトロンやヒータ、循環ファンなどで構成される。
直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)は、調理メニューや加熱条件(加熱モード、時間、温度等)の選択や操作の決定・取消ならびに加熱手段の開始、停止の制御など、加熱調理器100を操作するためのインタフェース装置であり、ボタン、ダイヤル、レバー、などで構成される。
また、直接入力手段は、各操作対象機能毎に単独の入力手段として構成してもよいし、表示手段105に選択可能なメニュー項目や設定値などを表示し、項目選択や設定値の変更・決定・取消などの機能を行う共通の入力手段として構成してもよい。
本実施の形態では、後者の構成として、表示手段105上に表示される各種設定値の変更や、メニュー項目の選択などを行うための上下左右ボタン101と、設定値や項目選択の決定および加熱制御の開始を指示するスタートボタン102と、1つ前の操作画面に戻るための戻るボタン103と、操作の取り消し(初期画面に戻る)および加熱制御の中止を指示する取消ボタン104を備えるものとする。
なお、音声案内開始用のボタンなど、このほかの機能に関するボタンが備えられていて
もよい。また、直接入力手段をタッチパネルで構成し表示手段105と兼用してもよい。
表示手段105は、記憶手段203に記憶されている情報や加熱制御状態を表示する装置であり、ドットマトリクス液晶である。図5、図6(a)〜(d)、図6(e)はそれぞれ表示手段105に表示されるメニュー画面、設定画面、加熱制御状態の画面の一例である。
このような加熱調理器100の操作に必要な情報や制御状態の表示の他、本実施の形態では、加熱調理器100は加熱手段201を自動制御して調理する自動調理メニュー機能を搭載しており、自動調理メニューのレシピを表示手段105に表示できるものとする(図7)。
なお、本実施の形態では表示手段105に表示する情報として前述の画面情報を例にとって説明するが、表示手段105に表示できる情報は記憶手段203に記憶されている情報であれば本実施の形態の範囲に限るものではない。例えば、取り扱い説明書のような使い方に関する情報なども表示できる。
また、加熱調理器100に通信機能が備えられており、通信を介して他の機器から取得した情報を表示してもよい。また、表示方法についても本実施の形態で例示するデザインに限定されるものではない。
制御手段202は、加熱手段201および表示手段105の制御のほか、加熱調理器100の制御機能を提供するもので、マイクロコンピュータなどで形成され、RAM(Randam Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである記憶手段203に必要な設定情報を記憶し、加熱調理器100を機能させている。
動作検出手段106は、人体の一部の動作を非接触で検出する装置であり、例えばサーモパイル型の赤外線センサにより構成される。サーモパイル型の赤外線センサは、センサの視野範囲の温度とセンサ自身の温度との温度差に相関のある出力電圧を発生するものであり、センサの視野範囲の温度がセンサ自身の温度より高温の場合はプラス電圧を、低温の場合はマイナス電圧を発生する。
センサ自身の温度は台所など加熱調理器100の設置された空間の温度に等しいと考えると、視野が台所の壁などの場合、視野の温度もセンサ自身の温度もほぼ台所の室温で等しいので、電圧は発生しない。一方、センサの視野に手が入ると、一般に手のひらなど人体の表面温度は35℃ぐらいで室温よりも高温のため、プラス電圧を発生する。この出力電圧からセンサの視野に人体の一部が入ったことを検出することができる。
本実施の形態では、動作検出手段106を3つのサーモパイル型赤外線センサ(106A、106B、106C)から構成し、人の手の近接(手かざし)と上下左右動作を検出するものとする。
3つの赤外線センサは、図1に示すように、左からはA、B、Cの順、上からはA、C、Bの順に並んでいるものとする。本構成とすることで、手など人体の一部がセンサの前を左から右に移動するとA、B、Cの順に、右から左に移動すると逆にC、B、Aの順にプラスの出力電圧を検出することができる。
また同様に、また、上から下に移動するとA、C、Bの順に、下から上に移動すると逆にB、C、Aの順にプラスの出力電圧を検出する。このように3つの赤外線センサ106
A、106B、106Cがどのような順で視野に人体の一部が入ったことを検出したかにより、手の動作が左から右か、右から左か、上から下か、下から上か、いずれの動作なのかを非接触で検出することが可能である。
また、手かざし(手の近接静止状態)については、3つの赤外線センサ106A、106B、106Cのすべてが、視野に人体の一部が入っていることを検出している状態が所定時間(例えば2秒間)連続したことにより判定することができる。
なお人体の一部の動作を検出できればこれに限るものでなく、焦電型赤外線センサであっても可能であり、赤外線センサの代わりに発光素子と受光素子の組み合わせで、発光した光が近接した人体の一部で反射して受光素子に入射することより、その入射の順から動作を検出してもよい。また、カメラの撮像によって検出してもよい。
報知手段107は、使用者に加熱調理器100が動作検出状態にあることを通知する装置であり、例えばLEDで構成される。
以上のように構成された加熱調理器について、以下その動作・作用を図3、図4の制御フローチャートを使用して説明する。
制御手段202は、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)からの入力信号を受けると(S301でYES)、各入力手段に応じた入力制御処理を行う(S302)。一方、動作検出手段106からの検出信号を受けると(S301でNOかつS303でYES)、加熱手段201の動作状態を判定する(S304)。加熱手段201が加熱制御を行っている場合は、動作検出手段106からの信号を破棄する(S304でYES)。加熱手段201が加熱制御を行っていない場合は、動作検出手段106からの検出信号を受け付け、使用者のジェスチャ動作を判定する(S304でNO、S305)。
ジェスチャ動作判定処理(S305、図4)において、動作検出手段106からの検出信号により使用者が手を左から右へ動かしたと判定した場合は(S401でYES)、直接入力手段の上下左右ボタン101のうち右ボタンを押下された場合と同入力と判定し(S402)、同様の入力制御処理を行う(S306でYES、S302)。
同様に、右から左へ動かしたと判定した場合は左ボタン(S403でYES、S404)、上から下へ動かしたと判定した場合は下ボタン(S405でYES、S406)、下から上へ動かしたと判定した場合は上ボタン(S407でYES、S408)、を押下された場合と同様の制御を行う。また、手かざし操作と判定した場合は(S409でYES)、加熱条件(加熱モード、時間、温度等)が全て設定されているかどうかを確認する(S410)。
未設定の加熱条件がある場合は(S410でNO)、直接入力手段のスタートボタン102を押下された場合と同入力と判定し(S411)、同様の入力制御処理を行う(S306でYES、S302)。
全ての加熱条件が設定されている場合は(S410でYES)、動作検出手段106からの信号を破棄する。なお、いずれの動作も判定できなかった場合は(S409でNO、S306でNO)、動作検出手段106からの検出信号を破棄する。
なお、報知手段107は動作検出状態にない加熱制御中は消灯し、それ以外では点灯しているものとする。
図5は表示手段105に表示されるメニュー画面の例である。図5のメニュー画面に対し、直接入力手段(上下左右ボタン101、スタートボタン102)の操作では、メニュー項目に充てられているカーソル枠を上下左右ボタン101の押下で上下左右に移動させメニューを選択し、スタートボタン102の押下で選択中のメニューを決定し、表示を次の画面に変更することができる。
図5(a)は初期画面、図5(b)は図5(a)の状態から上下左右ボタン101の右ボタンを押下してカーソル枠を右に移動させた画面、図5(c)は図5(a)の状態から上下左右ボタン101の下ボタンを押下してカーソル枠を下に移動させた画面、図5(d)は5(b)の状態からスタートボタン102を押下してメニューをレンジに決定し、レンジの設定画面が表示された状態である。
図5(a)〜図5(c)のメニュー画面が表示されている状態ではまだ加熱制御が行われていないため、動作検出手段106からの検出信号を受けると制御手段202は使用者の動作を判定し、動作に応じて直接入力手段を押下された場合と同様の入力制御処理を行う。
例えば、図5(a)の画面が表示されている状態で、動作検出手段106の検出範囲内で手を左から右へ動作させると、上下左右ボタン101の右ボタンを押下した場合と同様にカーソル枠を右に移動させることができる(図5(b))。
図6は表示手段105に表示される設定画面の例であり、手動メニューのレンジに関する設定画面である。図6の設定画面に対し、直接入力手段(上下左右ボタン101、スタートボタン102)の操作では、設定項目の出力または時間に充てられているカーソル枠を上下左右ボタン101の左右ボタンの押下で左右に移動させ、設定する対象を選択することができる。
また、上下左右ボタン101の上下ボタンの押下でカーソル枠が当てられている設定内容(出力または時間)の設定値を上限させることができる。そして、スタートボタン102の押下で設定値を決定し、表示を次の画面に変更することができる。
図6(a)(図5(d)同)はレンジ設定画面の初期画面、図6(b)は図6(a)の状態から上下左右ボタン101の下ボタンを押下して出力設定値を小さくした画面、図6(c)は図6(b)の状態から上下左右ボタン101の右ボタンを押下してカーソル枠を右に移動させた画面、図6(d)は図6(c)の状態から上下左右ボタン101の上ボタンを押下して時間設定値を増加した画面、図6(e)は図6(d)の状態からスタートボタン102を押下して設定値を決定し、加熱制御中の画面が表示された状態である。
図6(a)、(d)の設定画面が表示されている状態ではまだ加熱制御が行われていないため、動作検出手段106からの検出信号を受けると制御手段202は使用者の動作を判定し、動作に応じて直接入力手段を押下された場合と同様の入力制御処理を行う。
例えば、図6(a)の画面が表示されている状態で、動作検出手段106の検出範囲内で手を上から下へ動作させると、上下左右ボタン101の下ボタンを押下した場合と同様に出力設定値を小さくすることができる(図6(b))。ただし、図6(d)が表示されている状態は全ての加熱条件が設定されているため、動作検出手段106からの検出信号により判定した動作がかざし動作であった場合は検出信号を破棄し入力制御処理は行わない。
また、図6(e)の加熱制御画面が表示されている状態では加熱制御が行われているため、動作検出手段106からの検出信号を受けても信号を破棄し入力制御処理は行わない。
図7は表示手段105に表示される自動調理メニューのレシピを表示した画面の例であり、ハンバーグのレシピを表示した画面である。図7のレシピ画面に対し、直接入力手段(上下左右ボタン101、スタートボタン102)の操作では、画面表示を上下左右ボタン101の上下ボタンの押下で上下に送ることができる(ページ送り)。
図7(a)はハンバーグのレシピ画面の初期画面(材料)、図7(b)は図7(a)の状態から上下左右ボタン101の下ボタンを押下してハンバーグのレシピ画面の手順の画面が表示された状態である。
図7(a)、(b)のレシピ画面が表示されている状態ではまだ加熱制御が行われていないため、動作検出手段106からの検出信号を受けると制御手段202は使用者の動作を判定し、動作に応じて直接入力手段を押下された場合と同様の入力制御処理を行う。
例えば、図7(a)の画面が表示されている状態で、動作検出手段106の検出範囲内で手を上から下へ動作させると、上下左右ボタン101の下ボタンを押下した場合と同様にレシピ表示画面のページ送りを行うことができる。この動作を2回繰り返した状態(2回ページ送りを行った状態)が図7(b)である。
図8(a)は表示手段105に表示される自動調理メニューの加熱制御中の画面の例であり、中華まんの加熱制御中の画面である。図6(e)とは異なり図8(a)の加熱制御中の画面では加熱制御中に使用者が仕上がりを調整することが可能である。図8(a)に対し、直接入力手段(上下左右ボタン101、スタートボタン102)の操作では、上下左右ボタン101の左右ボタンの押下で仕上がりの強弱を変更することができる。
しかし、図8(a)の加熱制御中の画面が表示されている状態では加熱制御が行われているため、動作検出手段106からの検出信号を受けても信号を破棄し入力制御処理は行わない。
図8(b)は、手動メニューのレンジの加熱調理が終了した後の画面の例である。図8(b)の加熱調理終了画面に対し、直接入力手段(上下左右ボタン101、スタートボタン102)の操作では、上下左右ボタン101の上ボタンの押下で図6(a)のレンジ設定画面の初期画面に表示を変更し、以降加熱時間を追加することができる。
図8(b)の調理終了画面が表示されている状態では加熱制御が終了しているため、動作検出手段106からの検出信号を受けると制御手段202は使用者の動作を判定し、動作に応じて直接入力手段を押下された場合と同様の入力制御処理を行う。
例えば、図8(b)の画面が表示されている状態で、動作検出手段106の検出範囲内で手を下から上へ動作させると、上下左右ボタン101の上ボタンを押下した場合と同様に図6(a)のレンジ設定画面の初期画面に表示を変更することができる。
なお、直接入力手段(上下左右ボタン101、スタートボタン102)で操作できない制御については、動作検出手段106においても操作できないものとする。例えば、図6(e)の加熱制御中の画面が表示されている状態では直接入力手段(上下左右ボタン101、スタートボタン102)の操作を受け付けない。また、図8(b)の加熱調理終了画面では、上下左右ボタン101の上ボタン以外のボタンの押下を受け付けない。同様に、
動作検出手段106からの検出信号を受けても信号を破棄し入力制御処理は行わない。
このように、加熱手段201が加熱制御を行っていない場合であっても、動作検出手段106によって検出・判定された操作が入力制御を受け付けない直接入力手段の入力と同等であれば入力制御は行われないため、使用者が直接操作できること以上の操作は行われず安全である。
このように、調理失敗に影響しない加熱調理中以外の状態では手が汚れていたり濡れていたりしても非接触で操作でき操作性が向上できるとともに、加熱調理中は動作検出手段が使用者の人体の一部の動作を検出しても操作として受け付けないため、使用者の意図しない操作により加熱条件が変更され調理失敗を招くことを防止できる。
操作部に直接触れずに操作ができることで、操作後に汚れた操作部の手入れをする必要もなく、また汚れが原因となり故障するようなこともない。また、手が汚れている/いないに関わらず非接触で操作できることで衛生的でもある。
例えば、調理の下準備のために表示手段にレシピを表示する場合、クックブックなどと異なり一画面では材料や手順全てを表示できないため必ず作業中に表示手段のページ送りの操作が必要となるが、本実施の形態に述べる非接触操作を行うことで操作部に触れずにページ送りをすることができ使い勝手が向上する。
操作部の汚れを手入れする手間も必要なく、操作部を触った手で再び食品を触ることで衛生的でないといった問題も解決できる。
また、操作部がタッチパネル化された加熱調理器においては、手全体が汚れている場合は指の背でもタッチパネルのキーを押下できないため手を洗わずには操作できなかったが、本実施の形態に述べる非接触操作を行うことで手の汚れの量に関係なく使用者の意図どおりに操作することができる。
また、少しの汚れも視認性の低下や誤認識の問題につながるため手入れが必須であり、軽く触れるだけで操作されてしまうため一度本体のプラグを抜いて電源を切ってから操作部を手入れするなどの手間も必要であったが、本実施の形態に述べる非接触操作を行うことで操作部が汚れることもなく手入れの手間が不要となる。
また、加熱調理中は直接入力手段からの加熱条件の変更は受け付けるが動作検出手段が使用者の人体の一部の動作を検出しても操作入力として受け付けないため、使用者の意図しない操作による調理失敗を心配する必要はなく、安心してレンジ前を行き来したり、レンジ前で作業をすることができる。また、子供のいたずらなどの影響も心配する必要がない。
また、加熱制御開始に必要な全ての加熱条件が設定されている状態では手かざし操作を受け付けない、つまり、動作検出手段からの入力では加熱調理を開始しないため、使用者が操作部の前に立っただけの場合や子供のいたずらなどに反応し、使用者の意図しないタイミングで加熱調理が開始され調理が失敗するようなこともなく安全である。
また、加熱調理器が動作検出状態にある場合は報知手段を点灯して使用者に通知することで、使用者は現在非接触操作可能かどうかを判断でき、誤操作になるような動作に注意したり、非接触操作を検出をしない状態で無駄に動作したりしないようにすることができる。
なお、本実施の形態では、加熱制御していない状態の画面として、メニュー画面、レンジの設定画面、ハンバーグのレシピ画面を例にとって説明したが、これに限らず加熱制御中でなければその他の画面でも同様に制御できるものである。
また、本実施の形態では、動作検出手段106は人の手の近接と上下左右動作を検出するものとして説明したが、その他の動作を検出してもよい。例えば、手の回転動作を検出し、手を右に回転していると判定した場合は戻るボタン103を、手を左に回転していると判定した場合は取消ボタン104を、それぞれ押下された場合と同入力と判定してもよい。
このように、検出できる動作が増えると操作制御可能な機能も増え、より操作性を向上させることができる。また、取消ボタンの機能を非接触で操作可能とした場合であっても、加熱調理中は直接入力手段からの加熱取消入力は受け付けるが動作検出手段からの検出による操作入力は受け付けないため、使用者の意図しないタイミングで加熱調理が停止し調理が失敗するようなこともなく安全である。
なお、この回転動作を検出するための動作検出手段106の構成は本実施の形態で示す構成に限るものではなく、3つ以上のセンサにより構成したり、他のセンサにより構成したりしてもよい。
また、検出する動作と検出結果に割り当てる操作制御内容は本実施の形態の範囲に限るものではない。
図9(a)に直接入力手段をダイヤルで構成した場合の加熱調理器100の概略構成図を示す。
図9(a)に示す加熱調理器100は、図1に示す加熱調理器100の直接入力手段(上下左右ボタン101、スタートボタン102)と同等の機能をダイヤルボタン901で構成している。ダイヤルボタン901は、左右に回転することで上下左右ボタン101と同様の機能を実現できる。
右に回転することでメニューの選択(カーソルを進行方向へ移動)や設定値を増加、左に回転することでメニューの選択(カーソルを逆方向へ移動)や設定値を減少することができる。
また、押下することでスタートボタン102と同様の機能、設定値や項目選択の決定および加熱制御の開始を指示することができる。動作検出手段106で人の手の近接と左右動作を検出し、それぞれダイヤルボタン901の押下、右回転、左回転、に割り当ててもよいし、人の手の近接と手の回転動作を検出し、ダイヤルボタン901の押下、右回転、左回転、に割り当ててもよい。
また、図10に直接入力手段をタッチパネルで構成した加熱調理器100の概略図を示す。
図10に示す加熱調理器100では一部の直接入力手段と表示手段が一体化されており、表示手段105に表示されるキーを直接押して操作することができる。動作検出手段106で人の手の近接と上下左右動作を検出し、手の上下左右への動作を検出した場合は、選択しているメニューの選択(カーソルの移動)や設定値などの増減を行い、手かざし操作で項目選択や設定値の決定を行う。加熱制御の開始については、スタートボタン102で行う。
なお、動作検出状態の場合、表示手段105に表示する情報を非接触で操作しやすい情報に変更してもよい。例えば、非接触操作のために手の動きをアニメーションで表示させたり、カーソルが移動できる方向へ矢印を表示させたり、表示する情報を絞り込んで簡略化して表示するなどである。
これにより、使用者は非接触操作であってもより直感的に操作することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明における第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態と第1の実施の形態の異なる点は、制御手段202は、動作検出手段106からの入力受付後、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)または動作検出手段106からの入力、が一定時間検出されないかつ、直前の入力が動作検出手段106からの入力の場合、直前の動作検出手段106からの入力は使用者の意図した操作ではないと判定し、直前の動作検出手段106からの入力を無効とするように構成した点にある。
実施の形態2における加熱調理器の概略構成図および加熱調理器の制御ブロック図は実施の形態1と同様である。
以下その動作・作用を図10、図11の制御フローチャートを使用して説明する。
制御手段202は、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)からの入力信号を受けると(S301でYES)、記憶手段203に操作の入力手段として直接入力手段を登録し(S1201)、各入力手段に応じた入力制御処理を行う(S302)。
記憶手段203に記憶する操作の入力手段は「直接入力手段」と「動作検出手段」の2種類であり、図13に示す条件で変化するものとする。制御手段202は、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)からの入力を受け付けると入力受付からの経過時間を計測する。
既に経過時間が登録されている場合はリセットし、再度ゼロから計測開始する。動作検出手段106からの検出信号を受けると(S301でNOかつS303でYES)、加熱手段201の動作状態を判定する(S304)。加熱手段201が加熱制御を行っている場合は、動作検出手段106からの信号を破棄する(S304でYES)。
このとき、カウント中の経過時間はリセットせずそのままとする。加熱手段201が加熱制御を行っていない場合は、動作検出手段106からの検出信号を受け付け、使用者のジェスチャ動作を判定する(S304でNO、S305)。
ジェスチャ動作判定処理(S305)において、各ジェスチャ動作の判定については図4のS401〜411と同様のため説明を省略する。各ボタンの入力検出後、記憶手段203に操作の入力手段として動作検出手段106を登録し(S1101)、S302において入力制御処理を行う。
制御手段202は、動作検出手段106からの入力を受け付けると入力受付からの経過時間を計測する。既に経過時間が登録されている場合はリセットし、再度ゼロから計測開始する。
ここで、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)からの入力信号または動作検出手段106からの検出信号いずれの信号も検出せずカウント中の経過時間が一定時間を経過している場合(S1002でYES)、記憶手段203に登録されている直前の操作の入力手段を判定する(S1003)。直前の操作の入力手段が動作検出手段106以外の場合(S1003でNO)、特に何もせず再び信号受信を待つ。
直前の操作の入力手段が動作検出手段106の場合(S1003でYES)、直前の入力操作の取り消し処理を行う(S1004)。このとき、入力操作の取り消し処理において記憶手段203に記憶している操作の入力手段と経過時間を初期状態にリセットし、経過時間の計測を停止する。
例えば、図5(a)の画面が表示されている状態で、動作検出手段106の検出範囲内で人体の一部の左から右への移動を検出すると、上下左右ボタン101の右ボタンを押下した場合と同様にカーソル枠が右に移動し図5(b)の状態となる。
この後、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)または動作検出手段106のいずれからも入力を検出できず10秒以上経過した場合、直前の入力である動作検出手段で検出した人体の一部の左から右への動作を使用者の意図した操作ではない、つまり誤入力と判定し、入力を取り消す(図5(a)の状態に戻る)。
これは、加熱調理器を非接触操作したのであれば加熱制御を開始するまで続いて次の入力があるべきだが、一定時間(例えば10秒間)経過しても次の入力がないということは加熱調理器の前を使用者が通り過ぎた場合に偶然に動作検出したなど使用者が意図せず操作されたと考えられるためである。
一方、図5(a)の画面が表示されている状態で、上下左右ボタン101の右ボタンが押下された場合、同様にカーソル枠が右に移動し図5(b)の状態になるが、この後、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)または動作検出手段106のいずれからも入力を検出できず10秒以上経過しても特に何もしない。これは直接入力手段によって操作された処理については使用者の意図の元に操作されたものであると判断するためである。
このように、直前の操作手段の種類と操作からの経過時間を判定することにより、操作の有効性を判定できる。これにより、使用者の意図しない操作は自動的に操作が取り消されるため、使用者は操作を訂正する必要がなくまた誤操作・誤設定を防止することができる。
なお、本実施の形態では直前の操作の入力手段が動作検出手段106の場合、直前の入力操作の取り消し処理を行うとして説明したが(S1004)、図12のS1204に示すように、一つ前の操作画面に戻るための戻るボタン103の入力を検出したとし、入力制御処理(S302)において直前の入力操作の取り消しを行うようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、直接入力手段または動作検出手段からの入力が一定時間検出されないかつ、直前の入力が動作検出手段からの入力の場合、直前の動作検出手段からの入力を無効とするとして説明したが、いずれの手段からも入力がないと判定する設定時間を加熱調理器の状態によって変更してもよい。
例えば、図5に示すメニュー画面や図6に示す設定画面では使用者のメニュー選択や設定値の変更にさほど時間がかからないため設定時間を10秒と設定し、一方、図7に示す
レシピ画面においては、使用者がレシピ画面を見ながら下準備することを考慮し設定時間を5分にする。
このように、加熱調理器の状態によって設定時間を変更することで、使用者の意図の元に非接触操作されている状態で誤って操作を取り消す可能性を軽減でき安心して操作できる。
また、本実施の形態では、直接入力手段からの入力検出後も経過時間を計測するとして説明したが、動作検出手段からの入力検出後のみ経過時間を計測してもよい。直接入力手段からの入力検出後は常に経過時間が0のため設定時間を超えることはなく同様の制御処理が可能である。
なお、音声報知手段を備え、直前の動作検出手段からの入力を無効とする場合、音声報知手段により使用者に通知してもよい。これにより、使用者は直前の動作検出手段からの入力が使用者の意図の元での操作であった場合は何らかの操作をすることで操作の取り消しを防ぐことができ、また、直前の動作検出手段からの入力が使用者の意図しない操作であった場合は、誤操作が発生したことに気づき、以降動作に注意することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明における第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態と第1の実施の形態の異なる点は、制御手段202は、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)からの入力を受け付け後、動作検出手段106からの入力を一定時間受け付けないように構成した点にある。
実施の形態3における加熱調理器の概略構成図および加熱調理器の制御ブロック図は実施の形態1と同様である。
以下その動作・作用を図14、図15の制御フローチャートを使用して説明する。
制御手段202は、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)からの入力信号を受けると(S301でYES)、記憶手段203に操作の入力手段として直接入力手段を登録し(S1301)、各入力手段に応じた入力制御処理を行う(S302)。ここで、制御手段202は、直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)からの入力を受け付けると入力受付からの経過時間を計測する。
既に経過時間が登録されている場合はリセットし、再度ゼロから計測開始する。制御手段202は、動作検出手段106からの検出信号を受けると(S301でNOかつS303でYES)、加熱手段201の動作状態を判定する(S304)。
加熱手段201が加熱制御を行っている場合は、動作検出手段106からの信号を破棄する(S304でYES)。このとき、カウント中の経過時間はリセットせずそのままとする。加熱手段201が加熱制御を行っていない場合は、記憶手段203に登録されている直前の操作の入力手段を判定する(S1302)。
直前の操作の入力手段が直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)かつ入力から一定時間が経過していない場合(S1302でYESかつS1303でNO)、動作検出手段106からの信号を破棄する。このとき、カウント中の経過時間はリセットせずそのままとする。
一方、直前の操作の入力手段が直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)かつ入力から一定時間が経過している場合(S1302でYESかつS1303でYES)、または、直前の操作の入力手段が直接入力手段(上下左右ボタン101〜取消ボタン104)でない場合(S1302でNO)、動作検出手段106からの検出信号を受け付け、使用者のジェスチャ動作を判定する(S304でNO、S305)。
ジェスチャ動作判定処理(S305)において、各ジェスチャ動作の判定については図4のS401〜411と同様のため説明を省略する。各ボタンの入力検出後、記憶手段203に操作の入力手段として動作検出手段106を登録し(S1501)、S302において入力制御処理を行う。
制御手段202は、動作検出手段106からの入力を受け付けると経過時間を初期状態にリセットし、経過時間の計測を停止する。
例えば、図5(a)の画面が表示されている状態で、上下左右ボタン101の右ボタンが押下された場合、カーソル枠が右に移動し図5(b)の状態になる。この直後に動作検出手段106の検出範囲内で人体の一部の近接静止状態を検出しても、特に何もしない。
一方、図5(b)に遷移後、20秒経過した後に動作検出手段106の検出範囲内で人体の一部の近接静止状態を検出すると、スタートボタン102を押下した場合と同様にメニューをレンジに決定し、レンジの設定画面を表示させることができる(図5(d))。
これは、直接入力手段で操作入力できる場合は非接触操作による操作は不要と判断し、一定時間(例えば20秒間)をあけずに非接触で操作されたということは加熱調理器の前を使用者が通り過ぎた場合に偶然に動作検出したなど使用者が意図せず操作されたと考えられるためである。
一方、図5(a)の画面が表示されている状態で動作検出手段106の検出範囲内で人体の一部の左から右への移動を検出すると、上下左右ボタン101の右ボタンを押下した場合と同様にカーソル枠が右に移動し図5(b)の状態となる。
この直後に動作検出手段106の検出範囲内で人体の一部の近接静止状態を検出した場合は、スタートボタン102を押下した場合と同様にメニューをレンジに決定し、レンジの設定画面を表示させることができる(図5(d))。これは、非接触操作の連続は使用者の意図の元に操作されたものであると判断するためである。
このように、直前の操作手段の種類と操作からの経過時間を判定することにより、操作の有効性を判定できる。これにより、使用者が直接入力手段により操作できる状態においては非接触操作が無効になるため、使用者の意図しない誤操作・誤設定をより防止することができる。
(実施の形態4)
次に、本発明における第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態と第1の実施の形態の異なる点は、動作検出開始指示手段をさらに備え、制御手段は、動作検出開始指示手段からの開始指示を受けると、動作検出手段からの入力を受け付けるように構成した点にある。
実施の形態4における加熱調理器の制御ブロック図を図16に示す。図17(a)は、動作検出開始指示手段1601を機能単独の直接入力手段として構成した場合の加熱調理
器100の概略構成図である。動作検出開始指示手段1601は、ボタン、ダイヤル、レバー、などで構成される。
以下その動作・作用を図18の制御フローチャートを使用して説明する。
図18において、制御手段202は、動作検出開始指示手段1601からの検出信号を受けると(S301でNOかつS1801でYES)、動作検出状態に遷移する(S1802)。動作検出状態とは、動作検出手段106からの入力を受け付ける状態である。なお、動作検出状態にあるときのみ報知手段107は点灯するものとする。
動作検出手段106からの検出信号を受けると(S301でNOかつ1801でNOかつS303でYES)、動作検出状態にあるか判定する(S1803)。動作検出状態にない場合は(S1803でNO)、動作検出手段106からの信号を破棄する。動作検出状態にある場合は(S1803でYES)、加熱手段201の動作状態を判定し(S304)、動作検出手段106からの検出信号を受け付け、使用者のジェスチャ動作を判定する(S304でNO、S305)。以降の説明は実施の形態1と同様のため説明を省略する。
これにより、使用者は非接触操作が不要な場合は非接触操作の検出を禁止できるため、使用者が意図しない誤操作・誤設定をより確実に防止することができる。
なお、動作検出開始指示手段1601をメニュー項目の1つとして構成した場合の加熱調理器100の概略構成図は図1と同様である。使用者は表示手段105に表示されるメニュー項目の中から動作検出開始指示にあたるメニュー項目を直接入力手段(上下左右ボタン101、スタートボタン102)により選択することで、動作検出開始を指示することができる。
図17(b)は、動作検出開始指示手段1601を動作検出手段106とは異なる第二の動作検出手段で構成した場合の加熱調理器100の概略構成図である。動作検出開始指示手段1601は動作検出手段106と同様に人体の一部の動作を非接触で検出する装置である。本実施の形態では、サーモパイル型赤外線センサひとつで構成し、人の手の近接を検知するものとする。動作検出開始指示手段1601により手かざし(手の近接)を検出することで動作検出開始を指示することができる。
これにより、下準備中に急に操作が必要になった場合に手が汚れていても非接触操作検出の開始を指示し、非接触で操作を行うことができる。
なお、1つのサーモパイル型赤外線センサに限らず複数のセンサにより構成し複雑な動作を検出したり、他のセンサにより構成してもよい。
また、動作検出開始指示のための特別な手段を設けずに、動作検出手段106から検出する所定の動作を動作検出開始指示とみなすこともできる。
制御手段202は、動作検出手段106からの入力において通常の入力操作では起こりえない所定の動作、例えば、10回連続した手の動作や回転動作など、を検出すると動作検出開始指示を受けたと判定し(S301でNOかつS1801でYES)、動作検出状態に遷移する(S1802)。
これにより、動作検出開始指示のための特別な手段を設けずに非接触操作の開始指示を受け付けることができ、加熱調理器100の構成を簡略化できる。
なお、動作検出状態の解除は、動作検出解除指示手段または動作検出解除を指示するメニュー項目を設け、使用者に直接解除指示をしてもらうようにしてもよいし、加熱制御開始時、もしくは、調理終了後のドア開閉時に自動で解除してもよい。
なお、以上の実施の形態1〜4の説明において、加熱調理器は電子レンジとして説明したが、炊飯器や電磁誘導加熱調理器などであってもよい。