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JP5805019B2 - 切削工具把持具 - Google Patents

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Description

本発明は、切削工具を切削機械に取付けるための切削工具把持具に関し、特に、取付孔に棒状の切削工具の一端部を挿入し固定した上で切削機械に取り付けるための切削工具把持具に関する。
被加工物と切削工具とを当接させながらこれらを互いに相対的に移動させて切削を行う切削加工において、振動による加工精度の低下が問題となる。特に、被加工物の孔内周面を切削する中ぐり加工では、ボーリングバーのような長尺棒状の切削工具の一端部近傍を片持ち支持して加工を行うため、切削工具に「ビビリ振動」を生じやすい。そこで切削工具を切削機械に取付けるための切削工具把持具に振動を抑制する制振合金からなる制振機構を設けることが行われている。
例えば、特許文献1では、切削加工時にボーリングバーに生じる振動が直接的に切削工具把持具に伝播するのを防止するよう、鋼材等からなる円筒状の把持具本体の軸線に沿った嵌合穴に制振部材からなる円筒状のスリーブを嵌挿し、このスリーブの内周面にボーリングバーのシャンク部を挿入、クランプネジによって押圧固定することを開示している。シャンク部のクランプネジへの当接部分とは反対側の外周面部分を押圧面とし、かかる押圧面と対向する嵌合穴の内面部分との間に制振部材を介装させることで、ボーリングバーに生じる振動を制振部材で減衰・吸収し、ボーリングバーの振れを抑え、特にシャンク部と把持具本体との共振による「ビビリ振動」を防止するとしている。かかる押圧面部分に使用され得る制振部材としては、アルミニウム、銅、亜鉛、真鍮、またはこれらを主成分とする合金、あるいは制振鋼板等を挙げている。
更に、特許文献2では、金属製のスリーブの軸中心に沿って芯部材を嵌合させるように螺着させ、該芯部材の工具保持穴に切削工具のシャンクを嵌合させて取り付けること、かかる芯部材に軽量、かつ振動吸収性に優れた純マグネシウム、あるいはマグネシウム合金を用い得ることを開示している。切削工具把持具におけるスリーブと芯部材とを別体とすることで、切削加工時に切削工具から切削工具把持具を介して切削機械の取付台に伝わる振動を芯部材で吸収しようとするのである。
また、特許文献3では、切削工具とこれを押圧固定する工具台座との間に制振部材を介在させることを開示するが、かかる制振部材において、減衰係数が高いほど切削加工時の振動を抑制でき切削工具の食いつき時などの衝撃応答を低下させるとする一方、減衰性能と、引張強さ等で表現される剛性や強度とはトレードオフの関係にあり、減衰性を高くしすぎると却って切削工具の振動を激しくし、加工精度の低下を招くことを述べている。その上で、制振部材としては、引張強さ500〜650MPa、対数減衰率0.2〜0.35の金属材料、例えば、Mnをべースとし、基本組成として、原子%で、Cu:20±5%、Ni:5±3%、Fe:2±1%を含有する制振合金などが好ましいとしている。
実開平05−088804号公報 実登録3153247号公報 特開2004−202649号公報
特許文献1乃至3に開示のように、切削工具とこれを押圧固定せしめる部分との間に制振部材を介在させることが広く行われている。しかしながら、制振部材の制振特性はその材料によって大きく異なるが、制振部材の材料毎に最適化された切削工具把持具などの設計は考慮されて来なかった。すなわち、必ずしも切削工具の振動を最大限抑制し、高い加工精度の切削加工を与えていたとは言えないのである。
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであって、その課題は、優れた加工精度の切削加工を行い得る切削工具把持具を提供することにある。
本発明による切削工具把持具は、取付孔に棒状の切削工具の一端部を挿入し固定した上で切削機械に取り付けるための切削工具把持具であって、質量%で、Cu:16.9〜27.7%、Ni:2.1〜8.2%、Fe:1.0〜2.9%を含むとともに、C:0.05%以下とし、残部をMn及び不可避的不純物とした成分組成の制振合金からなり、長手方向に沿った中央貫通穴を前記取付孔として与え且つねじ切りされた外周面を有する制振合金管体を該制振合金よりもヤング率を大とする材料からなる剛性保持管体のねじ切りされた筒内面に沿って螺合固着させたことを特徴とする。
かかる発明によれば、比較的高い剛性と強度を有しながら広い周波数範囲の振動を効率よく吸収できる高い減衰能を有するMn基の双晶型制振合金からなる制振合金管体を剛性保持管体の筒内面に沿って広い面積で螺合固着させて、かかる切削工具把持具に切削工具を取り付けての切削加工において、優れた加工精度を与え得るのである。
上記した発明において、前記制振合金管体は、長手方向の端部に与えられた鍔部を前記剛性保持管体の端面に押圧させるように、その反対側端部を前記剛性保持管体に挿入させつつ前記筒内面に沿って螺合固着せしめられていることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、比較的高い剛性と強度を有するMn基の双晶型制振合金からなる制振合金管体を剛性保持管体の筒内面に沿って広い面積でより強固に螺合固着させて、かかる切削工具把持具に切削工具を取り付けての切削加工において、より優れた加工精度を与え得るのである。
本発明による切削工具把持具を示す側断面図及び正面図である。 本発明による切削工具把持具の構成部品を示す側断面図及び正面図である。 本発明による切削工具把持具の構成部品を示す側面図及び正面図である。 本発明による切削工具把持具による切削工具の固定方法を示す側断面図である。 切削加工における真円度の測定結果を示す図である。 切削加工における表面粗さの測定結果を示す図である。 本発明による他の実施例における切削工具把持具による切削工具の固定方法を示す側断面図である。
本発明による実施例の1つである切削工具把持具について、図1乃至図4を用いて説明する。
図1に示すように、切削工具を把持しこれを切削機械に取り付けるための把持具1は、略円筒形状の剛性材料からなる保持管体(剛性保持管体)2と、略円筒形状の制振合金からなるスリーブ(制振合金管体)3とを同軸に組み合わせてなる。保持管体2は、その一端部にフランジ21を有し、フランジ21と反対側の端部からスリーブ3を挿入され、スリーブ3の一端部に設けられた鍔部31の側面を保持管体2の端面24に当接させている。
図2を併せて参照すると、保持管体2は、その内周面22に軸線に沿った全長に亘る雌ネジを与えられている。また、保持管体2には、外周面から内周面22に貫通し、後述するように切削工具を固定するためのボルトを取り付ける貫通孔23が設けられている。貫通孔23は、軸線方向に沿って複数設けられている。保持管体2は、例えば、S45Cのような鋼からなり、後述するスリーブ3よりも少なくとも大きなヤング率を有する剛性体であって、典型的には、スリーブ3よりも2倍以上大きいヤング率を有することが好ましい。
図3に示すように、スリーブ3は、鍔部31以外の外周面32に軸線方向に沿って雄ネジを与えられており、上記した保持管体2の内周面22の雌ねじに対応して螺合可能である。管状のスリーブ3の内周面は、切削工具を挿入し取付けるための取付穴34を画定している。スリーブ3には、保持管体2の貫通孔23に対応するように、外周面32から内周面まで半径方向に貫通する複数の貫通孔33を設けられている。すなわち、貫通孔33の各々は、スリーブ3を保持管体2に螺合固着させたときに貫通孔23と連通する位置に設けられている(図1参照)。
スリーブ3は、双晶型のMn基制振合金からなり、質量%で、Cu:16.9〜27.7%、Ni:2.1〜8.2%、Fe:1.0〜2.9%を含むとともに、C:0.05%以下とし、残部をMn及び不可避的不純物(O、N等の低含有量元素)とした成分組成のMn−Cu−Ni−Fe系制振合金からなる。ここで、かかる制振合金における各成分の組成範囲(いずれも質量%)について説明する。Cuについては、16.9%未満では双晶が生成せず、27.7%超では偏析が大きくなって、十分な制振特性を得ることが出来ない。より好ましい組成範囲は、19.7〜25.0%である。Niについては、主要元素であるMn及びCuとともに第3元素として添加することで制振特性を向上せしめ得る。ここで、2.1%未満では双晶の生成に変化を与え得ず、8.2%超では双晶の生成への寄与が飽和する。Feについては、Mn及びCu、また、Niとともに、第4元素として添加することで制振特性をより向上せしめ得る。ここで、1.0%未満では双晶の生成に変化を与え得ず、2.9%超では双晶の生成への寄与が飽和する。また、Cについては、0.05%以下とすることで、Mnが蒸発してCの相対的濃度が上昇しても、制振特性の劣化を防止できるのである。
上記したように、本実施例の制振合金は、双晶を形成し、外部から与えられる振動エネルギーを双晶界面で摩擦熱へと変換することで振動を吸収する。一般的な制振合金と比較して、広い周波数範囲の振動について高い減衰能を有し、振動を効率よく吸収できる。特に、圧縮応力を負荷されることで、より小さな応力であっても双晶界面で摩擦熱を生じるようになり、振動を効率よく吸収し得る。また、一般的な制振合金と比較して高い剛性と強度とを有している。
再び図1を参照すると、保持管体2の内周面22とスリーブ3の外周面32とは互いに螺合し、平滑な面同士で内嵌めされる場合と比較して、大なる面積で固着している。さらに、スリーブ3は、その鍔部31の側面をより大きなヤング率を有する剛性体である保持管体2の端面24に押圧させつつ螺合させて、ねじ切りされて軸線方向から傾斜する面からなる外周面32により大きな面圧を負荷し、スリーブ3が保持管体2に対してより強固に固着している。
図4に示すように、上記した把持具1は、棒状の切削工具50の掴み部52を取付穴34に挿入させた上で、図示しない切削機械に固定されたホルダ60の保持穴64に挿入される。このとき、フランジ21の側面がホルダ60に当接し、切削工具50のチップ51がホルダ60から突出している。この状態で、ホルダ60に設けられた雌ネジを有するボルト穴63が把持具1の貫通孔23、33と連通した位置に配置されて、ボルト穴63を介して複数のボルト4を締め込むと、ボルト4の先端が切削工具50に当接する。切削工具50はボルト4の進行方向に押圧されて、ボルト4と当接する部分と反対側の外周面がスリーブ3の内周面に押圧され、固定される。これにより、チップ51を被加工物と相対的に移動させつつ、切削加工を行うことができる。
上記した実施例によれば、双晶型のMn基制振合金からなるスリーブ3を剛性の高い保持管体2の内周面に、平滑な内周面で嵌め合わせる場合と比較して、大なる面積で螺合固着させている。その上で、複数のボルト4を締め込んで、切削工具50のボルト4の当接した部分とは反対側の外周面をスリーブ3の内周面に対して押圧固定することとなる。すなわち、スリーブ3はその剛性により軸方向の全域に亘るより大なる面積で、なおかつ周方向の広い範囲に亘って保持管体2に付勢されて圧縮されつつ切削工具50を固定する。これにより、圧縮応力下でより高い振動減衰能を有する上記した双晶型のMn基制振合金の特徴を活かし、広い周波数範囲の振動を効率よく吸収できて高い減衰能を有する把持具1を与えるのである。つまり、優れた加工精度を与えるのである。
なお、スリーブ3の鍔部31の側面をより大きなヤング率を有する剛性体からなる保持管体2の端面24に押圧させつつ保持管体2の内部へねじ込みすることで、スリーブ3のねじの進行方向への力と、これに抗するようにスリーブ3の鍔部31によって働く力とがスリーブ3のねじ切りされた外周面32、すなわち、軸線方向に対して傾斜した面であるねじ切り面で構成される外周面32に与えられて、スリーブ3が保持管体2に対してより強固に固着できるのである。つまり、切削工具50に発生する振動をより効率よく吸収させ得るのである。
[評価試験]
次に、上記した本発明の実施例及び比較例における切削工具把持具を用いた切削加工(中ぐり加工)の結果について図5及び図6を用いて説明する。切削加工の結果は、後述するように真円度及び表面粗さを測定して評価した。
実施例1は、S45Cからなる保持管体2に、質量%で、Cu:22.4%、Ni:5.2%、Fe:2.0%、C:0.01%、残部をMn及び不可避的不純物とした成分組成のMn−Cu−Ni−Fe系制振合金からなるスリーブ3を螺合させた切削工具把持具である(以下、「ネジ式」と称する)。詳細には、保持管体2は、外径40mmとされ、内周面にはM33×2の雌ネジをその全長に亘って切られている。スリーブ3は、内径25.2mmとされ、外周面にはM33×2の雄ネジを切られている。これらを螺合固着させた切削工具把持具の全長、すなわちスリーブ3の全長は96mmである。
比較例1は、実施例1に対してスリーブ3を保持管体2に螺合させるのではなく、円筒形状のスリーブを保持管体に冷やし嵌めして固定した切削工具把持具である(以下、「嵌合式」と称する)。なお、境界径は31mmであり、その他の寸法は実施例1と同様である。また、比較例2及び比較例3は、保持管体及びスリーブを一体形成した切削工具把持具である(以下、「一体型」と称する)。比較例2及び比較例3の材質は、それぞれ実施例1の保持管体2に用いたS45C、及び、実施例1のスリーブ3に用いたMn−Cu−Ni−Fe系制振合金である。
切削加工は、SUS304からなる長さ200mm、外径100mm、内径62mmの円筒体の被加工物に対して、切削速度を100m/min、切り込み量を0.5mm、送り速度を0.2mm/rev、工具突き出し量を140mmとして、送り距離80mmの中ぐり加工を3パスで行った。
真円度については、中ぐり加工を3パス行った後の加工孔の内周面について、市販の3次元測定器を用いて測定した。測定は、加工孔の端面から深さ3mm、6mm、25mm、及び45mmの4箇所で測定し、各例の総合的な評価を行うために4カ所の測定値の平均値を記録した。各例の平均値を図5下段に示す。
表面粗さについては、被加工物の内周面の端面から深さ30mmの箇所において、中ぐり加工を1パス行う度に市販の表面粗さ計によって3点ずつ測定し、その平均値を求めた。中ぐり加工は3パス行い、1パス毎の表面粗さRaの平均値をそれぞれ記録した。
図5及び図6に示すように、「ネジ式」の実施例1では、真円度は6.3〜8.7μm、平均7.4μmであり、表面粗さRaは1.69〜1.93μmであった。表面粗さRaは、パス回数を重ねても安定した値であった。
一方、「嵌合式」の比較例1では、真円度は11.9〜21.4μm、平均16.3μmと実施例1よりも大きくなった。また、表面粗さRaは2.42〜5.01μmであり、これも実施例1と比較して大きくなった。つまり、真円度及び表面粗さRaで評価される加工精度において、比較例1よりも実施例1が優れていた。
S45Cからなる「一体型」の比較例2では、真円度は9.2〜10.1μm、平均9.7μmと実施例1よりも大きくなった。また、表面粗さRaは3.99〜5.35μmと実施例1よりも大きくなった。つまり、真円度及び表面粗さRaで評価される加工精度において、比較例2よりも実施例1が優れていた。比較例2では、切削工具に発生する振動の振幅が比較的小さく真円度は比較的高いが、発生した振動を吸収できずに表面粗さが粗くなってしまったものと考えられる。
実施例1と同じ成分組成のMn−Cu−Ni−Fe系制振合金からなる「一体型」の比較例3では、真円度は15.0〜25.3μm、平均18.4μmと実施例1よりも大きくなった。また、表面粗さRaは6.54〜9.19μmと実施例1よりも大きくなった。つまり、真円度及び表面粗さRaで評価される加工精度において、比較例3よりも実施例1が優れていた。ネジ式(実施例1)や嵌合式(比較例1)に比べて制振合金をより厚く与えたため、双晶変形が不十分となって、振動を摩擦熱へ効率的に変換できず、良好な制振性を得られなかったものと考える。
以上のように、実施例1の切削工具把持具を用いた中ぐり加工では、真円度及び表面粗さで評価される加工精度において非常に優れていた。かかる把持具1は、一般的な制振合金と比較して高い剛性と強度を有しつつ特に圧縮応力下で広い周波数範囲で振動を効率よく吸収できる双晶型のMn基制振合金を用いたスリーブ3を剛性の高い保持管体2に螺合固着させてかかる高い加工精度を達成し得るのである。
また、図7に示すように、保持管体2の貫通孔23及びスリーブ3の貫通孔33の内周面に連続した雌ネジを与え、これに止めネジ42を締め込んで先端を切削工具50に当接させて切削工具50をスリーブ3の内周面に押圧、固定してもよい。このとき、止めネジ42は保持管体2の外周面から突出せず、ホルダ60に接触しない。なお、保持管体2は、図示しないボルトでホルダ60に押圧され固定されている。止めネジ42がホルダ60に接触せず、切削工具50に発生する振動が切削工具把持具1の外部へと伝達することを減じ得る。他の例として、より短い止めネジ42を用いて、スリーブ3の外周面から突出しないようにしてもよい。すなわち、止めネジ42をホルダ60だけでなく保持管体2にも接触させないようにすることで、切削工具50に発生する振動をスリーブ3を介さずに外部へ伝達させないようにし得る。
ここまで本発明による代表的実施例について説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の主旨又は添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるだろう。
1 把持具
2 保持管体
3 スリーブ
22 内周面
31 鍔部
32 外周面
34 取付穴
50 切削工具

Claims (2)

  1. 取付孔に棒状の切削工具の一端部を挿入し固定した上で切削機械に取り付けるための切削工具把持具であって、
    質量%で、Cu:16.9〜27.7%、Ni:2.1〜8.2%、Fe:1.0〜2.9%を含むとともに、C:0.05%以下とし、残部をMn及び不可避的不純物とした成分組成の制振合金からなり、長手方向に沿った中央貫通穴を前記取付孔として与え且つねじ切りされた外周面を有する制振合金管体を該制振合金よりもヤング率を大とする材料からなる剛性保持管体のねじ切りされた筒内面に沿って螺合固着させたことを特徴とする切削工具把持具。
  2. 前記制振合金管体は、長手方向の端部に与えられた鍔部を前記剛性保持管体の端面に押圧させるように、その反対側端部を前記剛性保持管体に挿入させつつ前記筒内面に沿って螺合固着せしめられていることを特徴とする請求項1記載の切削工具把持具。
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