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JP5757930B2 - リソグラフィ装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

リソグラフィ装置およびデバイス製造方法 Download PDF

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JP5757930B2 JP2012257937A JP2012257937A JP5757930B2 JP 5757930 B2 JP5757930 B2 JP 5757930B2 JP 2012257937 A JP2012257937 A JP 2012257937A JP 2012257937 A JP2012257937 A JP 2012257937A JP 5757930 B2 JP5757930 B2 JP 5757930B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

[0001] 本発明は、リソグラフィ装置およびデバイスを製造する方法に関する。
[0002] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、または1つ以上のダイを含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置としては、ターゲット部分上にパターン全体を一度に露光することにより各ターゲット部分を照射する、いわゆるステッパ、および放射ビームによってある特定の方向(「スキャン」方向)にパターンをスキャンすると同時に、この方向に平行または逆平行に基板をスキャンすることにより各ターゲット部分を照射する、いわゆるスキャナが含まれる。
[0003] 本発明の一実施形態によれば、基板を保持するように構築された基板テーブルと、パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分上に投影するように構成された、焦点面を有する投影システムであって、該焦点面の形状のみを調整することができるマニピュレータを備える投影システムと、ターゲット部分の結像のための露光中に作動し、マニピュレータを制御して焦点面の形状をターゲット部分の表面外形により合致するように変更する制御手段と、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
[0004] 一例において、調整可能な要素は投影システムのフィールド面内に位置するが、調整可能な要素がフィールド面の近傍に位置する場合でも有利な結果を得ることは可能である。
[0005] 一例において、マニピュレータは、焦点面の形状を変更することにより生じる非点収差エラーに対する補正を行うよう適合された補正デバイスを含む。
[0006] 望ましい実施形態において、マニピュレータは、少なくとも2つの素子を備えるアルバレス(Alvarez)レンズを備え、該レンズは、1つの素子をレンズの光軸に直交する方向に動かすことにより調整される。このレンズは、かかる素子を2つ備えてよく、その各々が平坦面と湾曲面を備え、2つの素子の湾曲面が相補的な形状であるものであってよい。あるいは、このレンズは、外側の1対の素子と、該外側対の間に位置する中間素子とからなる3つの素子を備えてよく、該外側対の各素子が平坦面と中間素子に対向する湾曲面とを備え、中間素子が2つの湾曲面を備え、中間素子の各湾曲面がその対向する湾曲面と相補的な形状であるものであってよい。
[0007] 本発明のいくつかの実施形態において、補正手段は、非点収差に加えて、他の残存ゼルニケエラー(residual Zernike error)を補正する。
[0008] 本発明の別の側面によれば、パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分上に投影することと、少なくともターゲットの領域における、基板の表面外形のマップを導出することと、ターゲット部分における基板の表面外形により合致するように、焦点面内の放射ビームの形状のみを変更するように構成されたマニピュレータを用いることと、を含む、リソグラフィ装置を用いたデバイスの製造方法が提供される。
[0009] 一例において、マニピュレータは、投影システムのフィールド面内に位置するが、マニピュレータがフィールド面の近傍に配置される場合でも有利な結果を得ることは可能である。
[0010] 本発明の別の実施形態において、マニピュレータは、少なくとも2つの素子を備えるアルバレスレンズを備え、該レンズは、1つの素子をレンズの光軸に直交する方向に動かすことにより調整される。このレンズは、かかる素子を2つ備えてよく、その各々が平坦面と湾曲面を備え、2つの素子の湾曲面が相補的な形状であるものであってよい。あるいは、このレンズは、外側の1対の素子と、該外側対の間に位置する中間素子とからなる3つの素子を備えてよく、該外側対の各素子が平坦面と中間素子に対向する湾曲面とを備え、中間素子が2つの湾曲面を備え、中間素子の各湾曲面がその対向する湾曲面と相補的な形状であるものであってよい。
[0011] 本発明のいくつかの実施形態において、上記方法はさらに、非点収差に加えて、他の残存ゼルニケエラーを補正することを含む。
[0012] 本発明は、上記方法に基づきリソグラフィ装置によって製造されるデバイスにも及ぶ。
[0013] 本発明のさらなる特徴および利点は、本発明の様々な実施形態の構造および作用とともに、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。本発明は、本明細書に記載される特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。かかる実施形態は、例示の目的でのみ本明細書に提示されている。本明細書に含まれる教示から、当業者には追加の実施形態が明らかであろう。
[0014] 本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付の図面は、本発明を図解し、さらに、その説明とともに、本発明の原理を説明し、かつ、当業者が本発明を実施および使用することを可能にするように機能する。
[0015] 図1は、本発明の第1実施形態に係るリソグラフィ投影装置を示す。 [0016] 図2は、レベルセンサおよびZ干渉計による測定からどのようにウェーハの高さが求められるかを示す図である。 [0017] 図3は、本発明に係る焦点制御およびレベリング手順の様々なステップを示す図である。 [0017] 図4は、本発明に係る焦点制御およびレベリング手順の様々なステップを示す図である。 [0017] 図5は、本発明に係る焦点制御およびレベリング手順の様々なステップを示す図である。 [0017] 図6は、本発明に係る焦点制御およびレベリング手順の様々なステップを示す図である。 [0018] 図7は、本発明に係る焦点制御およびレベリング手順に使用されるセンサおよびフィデューシャルを示した基板テーブルの平面図である。 [0019] 図8は、本発明の一実施形態で使用される2つの部分からなるアルバレスレンズを示す概略図である。 [0020] 図9は、本発明の一実施形態で使用される3つの部分からなるアルバレスレンズを概略的に示す。 [0021] 図10は、本発明の実施形態で使用される制御システムを示す。
[0022] 本発明の特徴および利点は、これらの図面と併せて以下に記載される詳細な説明からより明らかになるであろう。図面において、同じ参照記号は、全体を通じて対応する要素を特定する。図面において、同じ参照番号は、基本的に、同一の、機能的に同様な、および/または構造的に同様な要素を示す。ある要素が初めて登場する図面は、対応する参照番号における左端の数字によって示される。
[0023] 本明細書は、本発明の特徴を組み込んだ1つ以上の実施形態を開示する。開示される実施形態は本発明を例示するに過ぎない。本発明の範囲は開示される実施形態に限定されない。
[0024] 説明される(1つ以上の)実施形態、および明細書中の「一実施形態」、「ある実施形態」、「例示的な実施形態」等への言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、必ずしもすべての実施形態がその特定の特徴、構造、または特性を含んでいなくてもよい。また、かかる表現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。また、特定の特徴、構造、または特性がある実施形態に関連して説明される場合、かかる特徴、構造、または特性を他の実施形態との関連においてもたらすことは、それが明示的に説明されているか否かにかかわらず、当業者の知識内のことであると理解される。
[0025] 本発明の実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらのあらゆる組合せにおいて実施され得る。本発明の実施形態はまた、機械可読媒体に記憶され、1つまたは複数のプロセッサにより読み出され実行され得る命令として実施されてもよい。機械可読媒体は、機械(例えばコンピュータデバイス)によって読み取りが可能な形態で情報を記憶または送信するためのあらゆるメカニズムを含み得る。例えば、機械可読媒体は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、または電気、光、音、もしくはその他の形態の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号等)、などを含み得る。また、本明細書において、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令が何らかの動作を行うと説明されることがある。しかし、そのような説明は単に便宜上のものであり、かかる動作は実際には、コンピュータデバイス、プロセッサ、コントローラ、またはファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令等を実行する他のデバイスによるものであることが理解されるべきである。
[0026] このような実施形態をより詳細に説明する前に、本発明の実施形態が実施され得る例示的な環境を提示することが有益である。
[0027] 図1は、本発明に係るリソグラフィ投影装置を概略的に示している。この装置は、放射(例えば、UVまたはEUV放射)の投影ビームPBを供給するための放射システムLA、IL(Ex、IN、CO)と、マスクMA(例えば、レチクル)をアイテムPLに対して正確に位置決めするための第1位置決め手段に連結された、該マスクを保持するための第1オブジェクトテーブル(マスクテーブル)MTと、基板W(例えば、レジストコートシリコンウェーハ)をアイテムPLに対して正確に位置決めするための第2位置決め手段に連結された、該基板を保持するための第2オブジェクトテーブル(基板またはウェーハテーブル)WTaと、基板W(例えば、レジストコートシリコンウェーハ)をアイテムPLに対して正確に位置決めするための第3位置決め手段に連結された、該基板を保持するための第3オブジェクトテーブル(基板またはウェーハテーブル)WTbと、測定ステーションにおいて、基板テーブルWTaまたはWTb上に保持された基板に対して測定(特徴付け)プロセスを実行するための測定システムMSと、露光ステーションにおいて、基板テーブルWTaまたはWTbに保持された基板Wの露光エリアC(1つ以上のダイを含む)上にマスクMAの照射された部分を結像するための投影システム(「レンズ」)PL(例えば、屈折若しくは反射屈折システム、ミラー群、またはフィールドディテクタアレイ)と、を備える。
[0028] 本明細書に示されているとおり、リソグラフィ装置は、透過型のもの(すなわち、透過型マスクを有するもの)であるが、通常、例えば、反射型のものであってもよい。
[0029] 放射システムは、放射のビームを生成する放射源LA(例えば、水銀ランプ、エキシマレーザ、レーザ生成プラズマ源、放射プラズマ源、蓄積リングまたはシンクロトロン中の電子ビームの経路付近に設けられたアンジュレータ、あるいは、電子またはイオンビーム源)を備えてよい。このビームを、照明システムILに含まれる様々な光学コンポーネント(例えば、ビーム整形光学系Ex、インテグレータIN、およびコンデンサCO)に通し、結果として生じるビームPBの断面に所望の形状と強度分布をもたせるようにする。
[0030] 続いてビームPBは、マスクテーブルMT上に保持されたマスクMAと交差する。マスクMAを通り抜けた後、ビームPBは投影システムPLを通り抜け、投影システムPLは、基板Wの露光エリアC上にビームPBの焦点を合わせる。干渉計変位および測定手段IFを使って、例えば、異なる露光エリアCをビームPBの経路内に位置決めするように、基板テーブルWTa、WTbを第2および第3位置決め手段で正確に動かすことができる。同様に、第1位置決め手段を使い、アライメントマークM1、M2およびP1、P2を用いてマスクMAをビームPBの経路に対して正確に位置決めすることもできる。通常、オブジェクトテーブルMT、WTa、WTbの移動は、図1には明示されていないが、ロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って達成されるであろう。ウェーハステッパの場合は(ステップ・アンド・スキャン装置とは対照的に)、マスクテーブルは、マスクの向きおよび位置の微細な調整を行うように、ショートストローク位置決めデバイスのみに連結されてもよく、または固定されるだけでもよい。
[0031] 第2および第3位置決め手段は、それぞれの基板テーブルWTa、WTbを、投影システムPLの下の露光ステーションと測定システムMSの下の測定ステーションの両方を含む範囲にわたって位置決めできるように構築されてもよい。あるいは、第2および第3位置決め手段は、それぞれの露光ステーションにおいて基板テーブルを位置決めするための別個の露光ステーション位置決めシステムおよび測定ステーション位置決めシステムと、この2つの位置決めシステムの間で基板テーブルを交換するためのテーブル交換手段とで置き換えてもよい。
[0032] 通常、リソグラフィ装置は、単一のマスクテーブルと単一の基板テーブルを含む。しかしながら、独立して移動可能な少なくとも2つの基板テーブルを含む機械が知られている。例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる国際公開第98/28665号および国際公開第98/40791号に記載のマルチステージ装置を参照のこと。このようなマルチステージ装置の背後にある基本的作動原理は、第1基板テーブル上に配置された第1基板を露光するため、該テーブルが投影システムの下の露光位置にある間に、第2基板テーブルはロード位置に移動し、既に露光された基板を取外し、新しい基板を取付け、この新しい基板について一定の初期測定を行って、第1基板の露光完了後できるだけ早くこの新しい基板を投影システムの下の露光位置に移送するよう待機することができるというものであり、このサイクルを繰り返すものである。このようにして、機械のスループットを実質的に向上させ、それにより、該機械の所有コストを改善することができる。同じ原理は、基板テーブルを1つだけ使い、これを露光位置と測定位置の間で移動させる場合にも使用し得ることを理解すべきである。
[0033] マスクパターンを基板上に正しく結像するためには、投影レンズの焦点面内にウェーハを正確に位置決めすることが必要である。マスクの位置や、照明および投影システムにおける照明および結像設定により、また、例えば、1回の露光または一連の露光中に装置内の温度および/または圧力が変動することにより、焦点面の位置は変動し得る。このような焦点面位置の変動に対処するため、透過イメージセンサ(TIS)または反射イメージセンサ(RIS)といったセンサを用いて焦点面の垂直位置を測定し、ウェーハ表面を焦点面内に位置決めすることが知られている。これは、レベルセンサが露光中にウェーハ表面の垂直位置を測定し、結像性能を最適化するようにウェーハテーブルの高さおよび/または傾きを調整するという、いわゆる「オンザフライ(on-the-fly)」レベリングにより行うことができる。あるいは、いわゆる「オフアクシス(off-axis)」レベリングを用いることもできる。この方法では、例えば、マルチステージ装置において、露光に先立ち、ウェーハ表面(の一部)の高さマップを取得し、定められた基準に従って焦点を最適化するような露光または一連の露光のための高さおよび傾き設定点を予め計算する。このようなオフアクシスレベリングの方法およびシステムは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開第1037117号に記載されている。このオフアクシス方法では、焦点面の正確な形状および位置を測定し、それにより、この測定した焦点面に対して予想されるデフォーカスを最小限におさえるように、露光のためのウェーハの高さおよび傾き位置を最適化することが可能であることが提案されている。この手法は、焦点面が平坦であると仮定した場合と比較して改善した結果をもたらす。しかしながら、焦点面は、通常、ウェーハ表面と同じ外形をもつわけではないので、レベリング手順では補償できないデフォーカスが常にいくらか残ることになる。
[0034] 別の例が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開第1231515号により公知であり、同文献は、投影レンズシステム内のマニピュレータを使って焦点面の形状を調整できることを開示し、フィールド曲率補正を変えることや、フィールド曲率を意図的に導入することも検討している。このアプローチに起こりうる問題としては、通常、フィールド曲率(field curvature)と非点収差曲率(astigmatism curvature)の間には密接な結合があり、フィールド曲率を変えることは別のエラーをもたらし得る。
[0035] 参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2010/0167189号では、この問題に対する別のアプローチが取られており、同文献は、基板のマッピングされたトポロジーに基づいてスキャン軸を中心にレチクルを曲げることにより焦点制御を行うことを検討している。しかしながら、この提案は、製造において多くの困難をもたらす可能性がある。
[0036] 好適な位置決めシステムは、とりわけ、上述の国際公開第98/28665号および国際公開第98/40791号に記載されている。リソグラフィ装置は複数の露光ステーションおよび/または複数の測定ステーションを有してよく、測定ステーションの数と露光ステーションの数は互いに異なっていてよく、合計ステーション数は基板テーブルの数と同じである必要はないことに留意すべきである。実際、別個の露光ステーションと測定ステーションの原理は、単一の基板テーブルにおいても採用し得る。
[0037] 例示の装置は、2つの異なるモードで使用できる。
[0038] 1.ステップ・アンド・リピート(ステップ)モードにおいては、マスクテーブルMTを基本的に静止状態に保ち、マスク像全体を一度に(すなわち、単一の「フラッシュ」で)露光エリアC上に投影する。その後、基板テーブルWTは、Xおよび/またはY方向に移動され、それによって別の露光エリアCをビームPBで照射することができる。
[0039] 2.ステップ・アンド・スキャン(スキャン)モードにおいては、基本的に同じシナリオが適用されるが、任意の露光エリアCが単一の「フラッシュ」で露光されない。代わりに、マスクテーブルMTは、速度vで任意の基準方向(いわゆる「スキャン方向」、例えば、Y方向)に移動可能であり、それにより、投影ビームPBがマスク像をスキャンすることになり、また同時に、基板テーブルWTaまたはWTbを同一または反対の方向に速度V=Mvで動かす。ここで、MはレンズPLの拡大率(典型的には、M=1/4または1/5)である。これにより、解像度を損なうことなく、比較的大きな露光エリアCを露光することができる。
[0040] リソグラフィ装置の結像品質に影響を及ぼす重要な要因として、マスク像を基板上に焦点合わせする際の精度がある。ウェーハは通常、極めて高度の平坦性まで研磨されるが、それでもなお、焦点精度に顕著な影響を及ぼすに十分な程度に、ウェーハ表面が完全な平坦性から逸脱すること(「非平坦性」という)がおこりうる。非平坦性は、例えば、ウェーハの厚さのばらつき、ウェーハの形状の歪み、または基板テーブル上の汚染物質によって引き起こされ得る。前の処理工程による構造物が存在することも、ウェーハの高さ(平坦性)に大きな影響を及ぼす。本発明においては、非平坦性の原因は概ね関係なく、ウェーハの上面の高さのみが考慮される。文脈において他の意味に解すべき場合を除き、以下、「ウェーハ表面」というときは、マスク像が投影されるウェーハの上面を意味する。
[0041] 基板テーブルWTa、WTbのうちの一方の上にウェーハをロードした後、その基板テーブルの物理的基準表面に対するウェーハ表面の高さZWaferをマッピングする。このプロセスは、測定ステーションにおいて、物理的基準表面の垂直(Z)位置およびウェーハ表面の垂直位置ZLSを複数箇所で測定する、レベルセンサと呼ばれる第1センサと、基板テーブルの垂直位置ZIFを同じ箇所で同時に測定する、例えばZ干渉計のような第2センサとを使って行う。図2に示すように、ウェーハ表面の高さは、ZWafer=ZLS−ZIFとして求められる。ウェーハを載せた基板テーブルは、次に露光ステーションに移送され、再び物理的基準表面の垂直位置が求められる。そして、露光プロセス中、ウェーハを正しい垂直位置に位置決めする際、高さマップが参照される。以下、図3〜7を参照してこの手順をより詳細に説明する。
[0042] 図3に示すように、まず、基板テーブルに固定されたある物理的基準表面がレベルセンサLSの下にくるように基板テーブルを移動する。物理的基準表面は、リソグラフィ装置におけるウェーハの処理中、そして最も重要なことは、測定ステーションと露光ステーションの間の基板テーブルの移送時に、基板テーブル上のX、Y、およびZ位置が変化しない都合のよい表面であればどのようなものでもよい。物理的基準表面は、他のアライメントマーカを含むフィデューシャルの一部でよく、ウェーハ表面の垂直位置を測定するのと同じセンサでその垂直位置を測定できるような性質を持つものでなければならない。物理的基準表面は、いわゆる透過イメージセンサ(TIS)がはめ込まれるフィデューシャル内の反射面でよい。以下、TISについてさらに説明する。
[0043] レベルセンサは、例えば、光センサでよく、あるいは、(例えば)空気圧センサまたは静電容量センサが考えられる。ウェーハ表面によって反射される投影格子の像と固定された検出格子の間に形成されるモアレパターンを使用する現在望ましいセンサ形態が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開第1037117号に記載されている。レベルセンサは、ウェーハ表面上の複数の位置の垂直位置を同時に測定しなければならず、また、センサで位置毎に特定のエリアの平均の高さを測定し、高い空間周波数の非平坦性の平均を求めてもよい。
[0044] レベルセンサLSによる物理的基準表面の垂直位置の測定と同時に、Z干渉計を使用して基板テーブルの垂直位置ZIFを測定する。Z干渉計は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる国際公開第99/28790号または国際公開第99/32940号に記載されているような3軸、5軸、または6軸の干渉計メトロロジシステムの一部であってよい。Z干渉計システムは、XY面内の位置がレベルセンサLSの較正された測定位置と同じである点で基板テーブルの垂直位置を測定することが好ましい。これは、レベルセンサの測定位置に沿った点で基板テーブルWTの対向する2辺の垂直位置を測定し、それらの間の補間/モデル化をすることにより行ってもよい。これにより、基板テーブルがXY面から外れて傾いている場合にも、Z干渉計測定がレベルセンサの下の基板テーブルの垂直位置を正しく示すことが保証される。
[0045] このプロセスを、第1の物理的基準表面から、例えば対角線上に、離れた少なくとも第2の物理的基準表面について繰り返すことが好ましい。2つ以上の位置からの高さ測定を用いることで、基準面を画定することができる。
[0046] 1つまたは複数の物理的基準表面の垂直位置と基板テーブルの垂直位置を同時に測定することにより、ウェーハの高さをマッピングする際の基準となる基準面を決定する1つまたは複数の点が確定する。上述のタイプのZ干渉計は、実際には、絶対センサではなく変位センサであり、したがって、ゼロ化が必要であるが、広範囲にわたって高度に線形な位置測定をもたらす。一方、好適なレベルセンサ、例えば上述のものは、外部で定められた基準面(すなわち、公称ゼロ)に対する絶対位置測定をもたらし得るが、その範囲は小さい。このようなセンサを使用する場合、(1つ以上の)物理的基準表面がレベルセンサの測定範囲の中間で公称ゼロに位置するまで基板テーブルをレベルセンサの下で垂直に動かし、そのときの干渉計Z値を読み出すと都合がよい。物理的基準表面についてのこれらの測定のうちの1つまたは複数により、高さマッピングのための基準面が確定するだろう。そして、この基準面に対してZ干渉計をゼロ化する。このようにして、基準面が基板テーブル上の物理的表面に関係付けられ、測定ステーションでのZ干渉計の初期ゼロ位置や、その他の局所的要因、例えばその上方で基板テーブルが動かされるベースプレートの非平坦性とは無関係に、ZWafer高さマップが作成される。加えて、高さマップは、レベルセンサのゼロ位置のドリフトとは無関係に作成される。
[0047] 図4に示すように、基準面が確定されると、レベルセンサの下でウェーハ表面をスキャンして高さマップを作成するように、基板テーブルを動かす。ウェーハ表面の垂直位置と基板テーブルの垂直位置とを、既知のXY位置の複数の点で測定し、相互の減算をして、この既知のXY位置のウェーハ高さを求める。これらのウェーハ高さ値は、任意の好適な形式で記録可能なウェーハ高さマップを形成する。例えば、ウェーハ高さ値とXY座標は、いわゆる不可分のペアとしていっしょに記憶し得る。あるいは、高さ値の単純なリストまたはアレイ(任意で、測定パターンを定める少数のパラメータおよび/または開始点を加えてもよい)があれば高さマップを十分定め得るように、例えば所定の速度で所定の経路に沿ってウェーハをスキャンし且つ所定の間隔で測定を行うことで、ウェーハ高さ値を取る点を予め決めてもよい。
[0048] 高さマッピングのスキャン中の基板テーブルの動きは、概ねXY面内に限られる。しかし、レベルセンサLSが信頼性のあるゼロ読み取り値を与えるだけのタイプである場合、基板テーブルを垂直にも動かして、ウェーハ表面をレベルセンサのゼロ位置に維持するようにする。そして、基本的に、ウェーハ高さは、レベルセンサからゼロ読み出しを維持するために必要となる、Z干渉計で測定される基板テーブルのZ移動から導出される。しかし、相当の測定範囲にわたって、センサ出力がウェーハ高さに線形的に関係する、あるいは線形化できるようなレベルセンサを使用するのが好ましい。このような測定範囲は、理想的には、ウェーハ高さの予測される、または許容可能な最大変動を包含する。このようなセンサを使用すると、スキャン中に基板テーブルを垂直移動する必要が減少するか、またはなくなり、スキャンを高速で実現できる。これは、スキャン速度が、ウェーハの外形を三次元で追跡するための基板テーブルのショートストローク位置決め能力ではなく、センサの応答時間によって制限されるためである。また、相当の線形範囲を持つセンサを使用すると、複数の位置(例えば、スポットのアレイ)での高さを同時に測定することが可能になる。
[0049] 次に、ウェーハテーブルを露光ステーションに移動し、図5に示すように、(物理的)基準表面を投影レンズの下に位置付け、投影レンズの焦点面内の基準点に対する垂直位置を測定できるようにする。望ましい一実施形態では、これは、1つまたは複数の透過イメージセンサ(以下で説明)であって、そのディテクタが前の測定で使用した基準表面に物理的に連結されているものを使って達成される。この(1つ以上の)透過イメージセンサによって、投影レンズの下のマスクから投影された像の垂直方向焦点位置を求めることができる。この測定により、基準面を投影レンズの焦点面に関係付け、ウェーハ表面を最適な焦点に維持する露光スキームを決定することができる。これは、例えば、スキャン経路に沿った一連の点に対するZ、Rx、およびRy設定点で定められる、三次元の基板テーブルの経路を計算することにより行われる。これは、図6に示されている。
[0050] 本発明によれば、焦点面の形状がフィールド曲率補正によっても調整され、この補正においては、以下で論じるように、ターゲットの表面トポグラフィーの変化に応じてフィールド曲率を調整するため、制御手段によって表面トポグラフィーに関するデータも使用される。
[0051] フィールド曲率の調整を行うため、投影レンズPL内のフィールド面に、アルバレスレンズとして知られるタイプの、2素子または3素子からなる可変出力非球面レンズを含むマニピュレータが設けられる。マニピュレータをフィールド面に設けることにより、最適な結果が得られるが、例えば、このマニピュレータを既存の投影システムに対する「追加導入(retro-fit)」の方法で既存のマニピュレータスロット内に設ける場合など、必要に応じて、該マニピュレータをフィールド面の近傍に設けた場合でも有利な結果を得ることが可能である。
[0052] アルバレスレンズは、米国特許第3305294号により公知であり、2素子アルバレスレンズ対(two-element Alvarez lens pair)の例が図8に示されている。このレンズ対は、2つの同一なバイキュービック位相プロファイル光学レンズ(bi-cubic phase profile optical lens)からなる。レンズ対の各部分は平坦面と湾曲面を有し、レンズ対の2つの部分の湾曲面は相補的である。アルバレスレンズは、図8に矢印で示される光軸に直交する方向に、相対的な横方向の並進移動を導入することにより調整される。光学補正の程度は、相対移動量に比例する。図において、2つの湾曲面の湾曲は分かりやすくするため誇張されていることに留意すべきである。レンズ対の2つの部分は、その湾曲面が互いに向き合うように、または、その平坦面が互いに向き合うように構成し得る。
[0053] 図9は、レンズの第1部分と第2部分の間に位置する中間の第3部分が導入され、この第3部分が第1および第2部分の湾曲面と相補的な2つの湾曲面を有する、3素子アルバレスレンズ(three-element Alvarez lens)を示す。ここでも、湾曲は分かりやすくするため誇張されている。さらにここでも、レンズの調整は、光軸に直交する方向に相対的な横方向移動を導入することにより達成される。2つの外側の第1および第2部分のいずれか一方が中間の第3部分に対して移動してもよく、あるいは、外側部分は固定され、中間部分が移動するようにしてもよい。
[0054] 本発明の実施形態では、アルバレスレンズを含むマニピュレータを、ウェーハの表面トポグラフィーの予想される変動に対応するフィールド曲率調整範囲を与えるように設計することができる。しかし、これを行うだけでは、他の補正不可能な残存ゼルニケエラーが光学システムに生じることになり、これは、結像、焦点、およびオーバーレイに悪影響を及ぼすことになる。「ゼルニケエラー」(”Zernike errors”)との用語は、ゼルニケ多項式によって記述し得るあらゆる光学収差を意味する。本発明の重要な側面は、少なくとも望ましい実施形態においては、これらのエラー自体を反対符号で持ち込むようにアルバレスレンズを設計する点にある。このことは、光学システムが線形であるために可能となる。結果として、他の収差を投影システムに持ち込むことなく、純粋(pure)なフィールド曲率調整を行うことができる。
[0055] 本発明の1つの実施形態においては、2素子アルバレスレンズが提供され、該レンズは、予想される表面トポロジー変動に対応するに十分なフィールド曲率調整範囲を与えると同時に、フィールド曲率の調整によって光学システムに持ち込まれることとなる残存ゼルニケエラーであって、そうでなければ補正不可能なエラーを相殺するような、他の光学パラメータの変化を導入するように設計される。2素子アルバレスレンズではこれらの効果を達成しうる十分な範囲が得られない場合は、3素子アルバレスレンズを使用することができる。
[0056] アルバレスレンズは、フィールド曲率(Z4ゼルニケエラー)に対する望ましい補正をもたらすように設計することができると同時に、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第3305294号により公知の技術を用いて、非点収差や他の残存ゼルニケエラーに対する 先制的な(pre-emptive)補正を与えるように構成することができる。
[0057] 上述の通り、(1つ以上の)物理的基準表面は、透過イメージセンサ(TIS)が入れられる表面であることが好ましい。図7に示すように、2つのセンサTIS1およびTIS2は、基板テーブル(WT、WTaまたはWTb)の上面に取り付けられたフィデューシャルプレート上の、ウェーハWによって覆われたエリアの外側の対角線上に対向する位置に取り付けられる。フィデューシャルプレートは、極めて低い熱膨張係数をもつ非常に安定した材料、例えばインバー/アンバー(Invar)からなり、アライメントプロセスに使用されるフィデューシャルマーカFを備え得る平坦な反射上面を有する。TIS1およびTIS2は、投影レンズの空間像の垂直(および水平)位置を直接求めるために使用されるセンサである。これらのセンサは、各々の表面にアパーチャを含み、そのすぐ後ろに露光プロセスで用いられる放射に対して感応性をもつフォトディテクタが配置される。焦点面の位置を決めるため、投影レンズは、マスクMA上に設けられたコントラストのある明領域と暗領域を有するTISパターンTIS−Mの像を空間に投影する。そして、TISのアパーチャが、空間像があると考えられる空間を通過するように、基板テーブルを水平方向(一方向、または好ましくは二方向)および垂直方向にスキャンする。TISのアパーチャがTISパターン像の明部分と暗部分を通過すると、フォトディテクタの出力が変動する。この手順が異なる垂直レベルで繰り返される。フォトディテクタ出力の振幅変化率が最も高い位置は、TISパターン像が最も強いコントラストを持つ位置を示し、したがって、最適な焦点位置を示す。これにより、焦点面の3次元マップを導出することができる。このタイプのTISの例は、参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる米国特許第4540277号により詳細に記載されている。TISの代わりに、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5144363号に記載されるような反射イメージセンサ(RIS)を用いてもよい。
[0058] TISの表面を物理的基準表面として使用することは、TIS測定によって高さマップに用いられる基準面が投影レンズの焦点面に直接関係付けられるという利点を有し、そのため、この高さマップを、露光プロセス中に基板テーブルの高さ補正を行うために直接採用することができる。このことは図6に示されており、Z干渉計の制御の下で、ウェーハ表面が投影レンズPLの下の正しい位置にくるように高さマップによって決定された高さに位置決めされる基板テーブルWTが示されている。
[0059] TISの表面は、付加的に、基板テーブルをマスクに位置合わせするためのTTL(through-the-lens)アライメントシステムを用いてその位置が検出される基準マーカを備えてもよい。このようなアライメントシステムは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開第0467445号に記載されている。個々の露光エリアの位置合わせも、測定ステージで行われる露光エリアを基板テーブル上の基準マーカに位置合わせするためのアライメント手順によって行うことができ、または、その必要がなくなり得る。このような手順は、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる欧州特許出願公開第0906590号に記載されている。
[0060] 本発明の実施に使用される制御システム30を図10に示す。図10において、ウェーハ表面を記述するデータは、予め導出されたウェーハ高さマップが記憶されているメモリ又はウェーハ表面をリアルタイムで直接測定するレベルセンサを備え得るウェーハ高さマップ31によって、および焦点面マップ32からの焦点面を記述するデータによって、与えられる。焦点面の構成を連続的に測定することは概して現実的でないため、焦点面マップ32は、通常、焦点面形状の定期的測定結果であって、必要に応じて結像パラメータの変化につれて焦点面がいかに変化するかのモデルにより補足されたもの、を記憶するメモリである。焦点面の連続または疑似連続測定が可能な場合は、それも使用し得る。ウェーハ表面および焦点面形状を記述するデータは、基板テーブル位置の設定点(Z、Rx、およびRy)およびアルバレスレンズのパラメータを計算するためにコントローラ33によって使用され、それらは、テーブル位置決めのためのサーボコントローラ34および投影システムPLのマニピュレータ制御のためのサーボコントローラ35に供給される。テーブル位置決めサーボコントローラ34は、干渉計変位および測定システムIFで測定されるテーブル位置を用いたフィードバック制御を採用し得る。このテーブル位置は、メモリ33aからの予め計算された設定点の読み出しを制御するために使用することもできる。レンズパラメータ等の調整は、サーボコントローラ35から焦点面マップ32にフィードバックすることができる。投影システムは、レンズ加熱のような、他の影響、特に一時的な影響を補償するための調整を受けることもあり得る。このような影響について必要な補償を実現するための投影システムに対する補正は、関連する制御システム36によって行うことができ、かつ、本発明によるレベリングおよび焦点合わせの調整と組み合わせることができる。
[0061] 制御システム30はまた、基板テーブルの位置をリアルタイム(オンザフライ)で制御することを可能にするため、サーボコントローラ34からウェーハ高さマップ31へフィードバックすることを含む。このフィードバックは、スキャン中の基板テーブルの位置が予めメモリに記憶されるオフアクシスレベリングのみを行う場合には省略できる。
[0062] ウェーハ形状が主に前のプロセス層で決まり、多数の同様または同一のダイを1つまたは複数のウェーハ上に印刷する場合、1つのウェーハまたは複数のウェーハのバッチにおいてダイタイプごとに1回だけ補正を予測または計算することが可能な場合がある。場合によっては、高次のウェーハ形状が前のプロセス層で決まるが、ウェーハおよび/または露光エリアにまたがって、かつ、その間で、高さおよび傾きの変動に重ね合わされることがある。このような場合、ダイタイプごとの高次の補正を予め計算し、露光エリアごとに計算された低次の補正と組み合わせてもよい。
[0063] 本明細書において、IC製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。当業者にとっては当然のことであるが、そのような別の用途においては、本明細書で使用される「ウェーハ」または「ダイ」という用語はすべて、それぞれより一般的な「基板」または「ターゲット部分」という用語と同義であるとみなしてよい。本明細書に記載した基板は、露光の前後を問わず、例えば、トラック(通常、基板にレジスト層を塗布し、かつ露光されたレジストを現像するツール)、メトロロジーツール、および/またはインスペクションツールで処理されてもよい。適用可能な場合には、本明細書中の開示内容を上記のような基板プロセシングツールおよびその他の基板プロセシングツールに適用してもよい。さらに基板は、例えば、多層ICを作るために複数回処理されてもよいので、本明細書で使用される基板という用語は、すでに多重処理層を包含している基板を表すものとしてもよい。
[0064] 「レンズ」という用語は、文脈によっては、屈折、反射、磁気、電磁気、および静電型光学コンポーネントを含む様々な種類の光学コンポーネントのいずれか1つまたはこれらの組合せを指すことができる。
[0065] 「EUV放射」という用語は、5〜20nmの範囲の波長、例えば13〜14nmの範囲の波長、あるいは、6.7nmまたは6.8nmなどの5〜10nmの範囲の波長を有する電磁放射を包含するものと考えてよい。
[0066] 以上、本発明の具体的な実施形態を説明してきたが、本発明は、上述以外の態様で実施できることが明らかである。例えば、本発明は、上記に開示した方法を表す1つ以上の機械読取可能命令のシーケンスを含むコンピュータプログラムの形態、またはこのようなコンピュータプログラムが記憶されたデータ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気ディスクまたは光ディスク)の形態であってもよい。上記の説明は、制限ではなく例示を意図したものである。したがって、当業者には明らかなように、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本記載の発明に変更を加えてもよい。
[0067] 当然のことながら、請求の範囲の解釈には、概要および要約部分ではなく、詳細な説明部分が用いられることが意図されている。概要および要約部分は、本発明者(ら)が考える本発明の1つ以上の例示的な実施形態を記載し得るが、それがすべてではなく、したがって、いかなる意味においても本発明および添付の請求の範囲を限定することを意図していない。
[0068] これまで、特定の機能の実施およびそれらの関係を示す機能的構成単位を用いて本発明を説明してきた。これらの機能的構成単位の境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定められたものである。かかる特定の機能およびそれらの関係が適切に実行される限り、別の境界を定めることが可能である。
[0069] 特定の実施形態の以上の説明は、本発明の全般的性質を完全に明らかにしているため、当該分野の技術の範囲内の知識を適用することにより、他の者が、本発明の基本概念を逸脱することなく、過度の実験の必要なく容易に、かかる特定の実施形態を様々な用途に合わせて変形および/または適合させることができるだろう。したがって、そのような適合および変形は、本明細書に提示された教示および手引きに基づき、開示された実施形態の均等物の意味および範囲内であることが意図される。本明細書中の表現または用語は、限定ではなく説明を目的とするものであり、本明細書の用語または表現は、当業者により上記教示および手引きに照らして解釈されるべきことを理解すべきである。
[0070] 本発明の広さおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきでなく、以下の請求の範囲およびその均等物に基づいてのみ画定されるべきである。

Claims (14)

  1. 基板を保持する基板テーブルと、
    パターン付き放射ビームを前記基板のターゲット部分上に投影する、焦点面を有する投影システムであって、該焦点面の形状のみを調整することができるマニピュレータを備える投影システムと、
    前記ターゲット部分の結像のための露光中に作動し、前記マニピュレータを制御して前記焦点面の形状を前記ターゲット部分の表面外形により合致するように変更する制御手段と、を備え、
    測定ステーションにおいて前記ターゲット部分の表面外形のマップが導出され、露光ステーションにおいて前記マップの参照に基づき前記焦点面の形状が変更され、
    前記マップは、前記ターゲット部分の表面の垂直位置と、前記基板テーブルの垂直位置と、をXY位置の複数の同一の点で計測することによって導出される、リソグラフィ装置。
  2. 前記マニピュレータは、前記投影システムのフィールド面内に位置する、請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. 前記マニピュレータは、前記焦点面の形状を変更することにより生じる非点収差エラーに対する補正を行う補正手段を含む、請求項1または2に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記補正手段は、非点収差に加えて、他の残存ゼルニケエラーを補正する、請求項3に記載のリソグラフィ装置。
  5. 前記マニピュレータは、少なくとも2つの素子を備えるアルバレスレンズを備え、
    前記レンズは、1つの素子を該レンズの光軸に直交する方向に動かすことにより調整される、請求項1〜4のいずれかに記載のリソグラフィ装置。
  6. 前記レンズは、前記素子を2つ備え、該素子の各々は平坦面と湾曲面とを備え、該2つの素子の該湾曲面は相補的な形状である、請求項5に記載のリソグラフィ装置。
  7. 前記レンズは、外側の1対の素子と該外側の1対の素子の間に位置する中間素子とからなる3つの前記素子を備え、
    前記外側の1対の各素子は、平坦面と前記中間素子に対向する湾曲面とを備え、
    前記中間素子は2つの湾曲面を備え、各湾曲面は、前記外側の1対の素子の対向する湾曲面と相補的な形状である、請求項5に記載のリソグラフィ装置。
  8. パターン付き放射ビームを基板のターゲット部分上に投影することと、
    少なくとも前記ターゲット部分における前記基板の表面外形のマップを導出することと、
    前記ターゲット部分における前記基板の表面外形により合致するように、焦点面内の前記放射ビームの形状のみを変更するマニピュレータを用いることと、を含み、
    測定ステーションにおいて前記マップが導出され、露光ステーションにおいて前記マップの参照に基づき前記放射ビームの形状が変更され、
    前記マップは、前記ターゲット部分の表面の垂直位置と、前記基板テーブルの垂直位置と、をXY位置の複数の同一の点で計測することによって導出される、リソグラフィ装置を用いたデバイスの製造方法。
  9. 前記マニピュレータは、投影システムのフィールド面内に位置する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記焦点面の形状を変更することにより生じる非点収差エラーを補正することをさらに含み、
    前記焦点面内の前記放射ビームの形状の変更と、前記非点収差エラーの補正とは、前記マニピュレータによって行われる、請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記マニピュレータは、少なくとも2つの素子を備えるアルバレスレンズを備え、
    前記レンズは、1つの素子を該レンズの光軸に直交する方向に動かすことにより調整される、請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記レンズは、前記素子を2つ備え、該素子の各々は平坦面と湾曲面とを備え、該2つの素子の該湾曲面は相補的な形状である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記レンズは、外側の1対の素子と該外側の1対の素子の間に位置する中間素子とからなる3つの前記素子を備え、
    前記外側の1対の各素子は、平坦面と前記中間素子に対向する湾曲面とを備え、
    前記中間素子は2つの湾曲面を備え、各湾曲面は、前記外側の1対の素子の対向する湾曲面と相補的な形状である、請求項11に記載の方法。
  14. 他の残存ゼルニケエラーを補正することをさらに含む、請求項8〜13のいずれかに記載の方法。
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