JP5724503B2 - 印刷配線板用樹脂フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Description
また、上述した、金属張硬化樹脂フィルムは、支持基材の片面に樹脂組成物を流延塗布した後、加熱乾燥したものであり、ガラスクロスに樹脂組成物を含浸させていない。発明者らは、本発明において樹脂組成物をガラスクロスに含浸させていない点も、低誘電特性の改善効果が奏される一因であると考えている。
また、(A)成分が、スチレン−ブタジエン共重合体の、ブタジエンに由来する構造単位が有する不飽和二重結合への水素添加により得られる飽和型熱可塑性エラストマを含有することが好ましく、中でも(A)成分が、側鎖又は末端に無水マレイン酸基を有しない非変性飽和型熱可塑性エラストマを含有することがより好ましい。
また、当該化学変性飽和型熱可塑性エラストマの割合が、(A)成分の全質量を基準として、20〜50質量%であることが好ましい。この場合、得られた樹脂フィルムを、導体や他の樹脂基板材料と接着させた場合に、両者の接着性を高めるとともに、樹脂フィルムを回路やビアホール付きの基板に接着させて多層板を製造する際の多層化成形性が良好となる。
(A)成分は、分子中にスチレンユニットを有する飽和型熱可塑性エラストマである。(A)成分は、分子中にスチレンユニットを有する飽和型熱可塑性エラストマであれば、特に限定されるものではなく、またスチレンブロックの含有比率も特に限定されるものではない。本実施形態において好適に用いられる(A)成分の具体例としては、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体(SEBS)が挙げられ、スチレン−ブタジエン共重合体のブタジエンに由来する構造単位が有する不飽和二重結合への水素添加により得ることができる。すなわち、本実施形態における飽和型熱可塑性エラストマとは、芳香族炭化水素部分(スチレンブロック)以外の脂肪族炭化水素部分が飽和結合基からなるものをいう。
次に、(B)成分について説明する。(B)成分の第1の態様は、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリブタジエン樹脂、マレイミド化合物からなる群より選ばれる熱硬化性樹脂又は必要に応じて配合される熱硬化性樹脂の硬化剤(架橋剤)を含む熱硬化性樹脂成分である。(B)成分が第1の態様である場合、質量比WA/WBは、0.430〜5.000であり、かつ、ポリフェニレンエーテルの含有量が(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して10質量部以下であることが必須である。この範囲内であれば、得られる樹脂フィルムは、良好なフィルム形成能や取り扱い性と高周波帯域での誘電特性を維持しつつ、耐熱性、耐湿性及び高接着性を備える。また、質量比WA/WBは、0.430〜1.500であることがより好ましく、0.430〜1.000であることが更に好ましい。このような熱硬化性樹脂成分であれば、特に限定されるものではないが、中でも誘電特性、耐湿性の観点から、ポリブタジエン樹脂を含むことがより好ましく、ポリブタジエン樹脂とマレイミド化合物を併用することが、誘電特性、耐湿性、耐熱性、熱膨張特性の観点から特に好ましい。
なお、(B’)成分の含有量が(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して10質量部以下である限りにおいては、樹脂組成物に(B’)成分を含ませることによって、樹脂組成物の相容性、耐熱性及び接着性等の向上のほか、高Tg化を図ることができる。ポリフェニレンエーテルとしては、2,6−ジメチルフェノールや2,3,6,−トリメチルフェノールの単独重合で得られるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルやポリ(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレン)エーテルや2,6−ジメチルフェノールと2,3,6,−トリメチルフェノールとの共重合体等が挙げられる。また、これらとポリスチレンやスチレン−ブタジエンコポリマー等とのアロイ化ポリマーなど、いわゆる変性ポリフェニレンエーテルも用いることができる。
本実施形態における樹脂組成物は、(C)成分として特定のフェノール系酸化防止剤を用いることもできる。この場合、式(1)〜(3)で表される酸化防止剤の群より選ばれる少なくとも一種のフェノール系酸化防止剤が好適に用いられる。なお、(C)成分の含有量が、(A)成分、(B)成分及び(B’)成分の合計100質量部に対して0.01〜5質量部の範囲で含有することが好ましい。この場合、樹脂フィルムの誘電特性、耐湿性、耐熱性等を悪化させることなく、高温処理による誘電特性の酸化劣化の抑制及び絶縁信頼性を向上できる。特に(A)成分として、化学変性SEBSを用いる場合に、加熱酸化による誘電特性の経年変化の抑制効果を発揮できる。
また、本実施形態における樹脂組成物には、必要に応じて難燃剤、無機充填剤、各種添加剤をフィルム特性(取り扱い性、誘電特性、耐熱性、導体及び他の樹脂材料との接着性、耐湿性、Tg、熱膨張特性等)を悪化させない範囲の配合量で、更に配合してもよい。
本実施形態では、上記のようにして得られた樹脂ワニスを用いて公知の方法により樹脂フィルムを製造することができる。例えば、上述の樹脂組成物又は樹脂ワニスを、金属箔や耐熱性フィルム(PET等)等の支持基材の片面にキスコーター、ロールコーター、コンマコーター等を用いて塗布した後、加熱乾燥炉中等で通常70〜250℃(溶媒を使用した場合は溶媒の揮発可能な温度以上)、好ましくは70〜200℃の温度で1〜30分間、好ましくは3〜15分間乾燥することにより、半硬化(Bステージ化)の樹脂フィルム、更にこれを加熱炉で更に170〜250℃、好ましくは185〜230℃の温度で60〜150分間加熱させることによって硬化した樹脂フィルムが得られる。
また、半硬化の金属箔付き樹脂フィルムや耐熱性フィルム付き又は耐熱性フィルムを剥離した樹脂フィルムを用いて金属張硬化樹脂フィルムを製造することができる。すなわち、樹脂フィルムを1枚又は複数枚重ね、その片面又は両面に金属箔を配置し、170〜250℃、好ましくは185〜230℃の温度及び0.5〜5.0MPaの圧力で60〜150分間加熱・加圧することにより両面又は片面の金属張樹脂フィルムが得られる。加熱・加圧は真空中で行うことが好ましく、真空度は10kPa以下、好ましくは5kPa以下で加熱・加圧開始から30分間以上〜成形終了時間実施することが好ましい。
更に、上記半硬化の金属箔付き樹脂フィルムや耐熱性フィルム付き又はこれを剥がした樹脂フィルムをビルドアップ配線板等の多層印刷配線板の製造に用いることができる。すなわち、回路形成加工されたコア基板の片面又は両面に本実施形態の製造方法で得られた上記半硬化の樹脂フィルムを配置、あるいは複数枚のコア基板の間に上記半硬化樹脂フィルムを配置し、加熱・加圧ラミネート成形又は加熱・加圧プレス成形して多層化接着加工後、公知の方法によって、レーザー穴開け加工、ドリル穴開け加工、金属めっき加工、金属エッチング等による回路形成加工を行うことによって、多層印刷配線板を製造することができる。
[樹脂ワニスの調製]
温度計、還流冷却器、減圧濃縮装置及び撹拌装置を備えた1リットル容量のセパラブルフラスコに、トルエンと、(A)成分としてスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1051、スチレン含有比率:42%、Mn:66,000、旭化成ケミカルズ製)を投入し、フラスコ内の温度を80℃に設定して撹拌溶解した。次いで、(B)成分としてビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(NC−3000H、日本化薬製)及びクレゾールノボラック樹脂(KA1165、DIC製)を配合して溶解確認後、フラスコを室温まで冷却した。その後、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ、四国化成製)を添加後、メチルエチルケトンを配合・攪拌して固形分濃度約35質量%の樹脂ワニスを調製した。
調製例1において、(A)成分のタフテックH1051の1/2量を、数平均分子量が6万以下のスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1031、スチレン含有比率:30%、Mn:47,000、旭化成ケミカルズ製)に置き換えた以外は調製例1と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例2において、(A)成分のタフテックH1051の一部を、マレイン酸変性スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックM1913、スチレン含有比率:30%、Mn:55,000、旭化成ケミカルズ製)に置き換えて表1に示す配合量で配合したこと以外は調製例2と同様にして樹脂ワニスを調製した。
温度計、還流冷却器、減圧濃縮装置及び撹拌装置を備えた1リットル容のセパラブルフラスコにトルエン、(B)成分として、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(BADCY、ロンザ製)、p−(α−クミル)フェノール(東京化成工業製)を投入し、溶解確認後に液温を110℃に保った後で反応促進剤としてナフテン酸マンガン(和光純薬工業製)を配合し、約3時間加熱反応させてシアネートプレポリマー溶液を得た。次いで反応液を冷却し、内温が80℃になったら、(A)成分としてスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1051、スチレン含有比率:42%、Mn:66,000、旭化成ケミカルズ製)、トルエン及びメチルエチルケトンを攪拌しながら配合して溶解を確認後にフラスコを室温まで冷却した後、硬化促進剤としてナフテン酸亜鉛(和光純薬工業製)を配合して固形分濃度約35質量%の樹脂ワニスを調製した。
温度計、還流冷却器、減圧濃縮装置及び撹拌装置を備えた1リットル容量のセパラブルフラスコにトルエンとポリフェニレンエーテル(S202A、旭化成ケミカルズ製、Mn:16000)を投入し、フラスコ内の温度を90℃に設定して撹拌溶解した。次いで、(B)成分として、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(BADCY、ロンザ製)とp−(α−クミル)フェノール(東京化成工業製)を投入し、溶解確認後に液温を110℃に保った後で反応促進剤としてナフテン酸マンガン(和光純薬工業製)を配合し、約3時間加熱反応させてポリフェニレンエーテル変性シアネートプレポリマー溶液を合成した。次いで反応液を冷却し、内温が80℃になったら、(B)成分としてビフェニル型エポキシ樹脂(YX−4000、JER製)、(A)成分として、タフテックH1051及びH1031、トルエン及びメチルエチルケトンを攪拌しながら配合して溶解を確認した後、室温まで冷却した後に、硬化促進剤としてナフテン酸亜鉛(和光純薬工業製)及び2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)を配合して固形分濃度約35質量%の樹脂ワニスを調製した。
温度計、還流冷却器、減圧濃縮装置及び撹拌装置を備えた1リットル容量のセパラブルフラスコに、トルエンと、(A)成分としてスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1051、スチレン含有比率:42%、Mn:66,000、旭化成ケミカルズ製)を投入し、フラスコ内の温度を80℃に設定して撹拌溶解した。次いで、(B)成分としてビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(BMI−5100、大和化成製)を配合して溶解確認後、フラスコを室温まで冷却した。その後、硬化促進剤として1,1′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(パーブチルP、日本油脂製)を添加後、メチルエチルケトンを配合・攪拌して固形分濃度約35質量%の樹脂ワニスを調製した。
調製例6において、(B)成分をBMI−5100の代わりに、化学変性されていないポリブタジエン樹脂(B−3000、日本曹達製、1,2−ビニル構造:90%)を表1に示す配合量で配合した以外は調製例6と同様にして樹脂ワニスを調製した。
温度計、還流冷却器、減圧濃縮装置及び撹拌装置を備えた1リットル容量のセパラブルフラスコに、トルエンと、(A)成分としてスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1053、スチレン含有比率:29%、Mn:68,000、旭化成ケミカルズ製)と数平均分子量が6万以下のスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1031、スチレン含有比率:30%、Mn:47,000、旭化成ケミカルズ製)を投入し、フラスコ内の温度を80℃に設定して撹拌溶解した。次いで、(B)成分としてビスマレイミド(BMI−5100)とポリブタジエン樹脂(B−3000)、日本曹達製、1,2−ビニル構造:90%)配合して溶解確認後、フラスコを室温まで冷却した。その後、硬化促進剤として1,1′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(パーブチルP、日本油脂製)を添加後、メチルエチルケトンを配合・攪拌して固形分濃度約35質量%の樹脂ワニスを調製した。
温度計、還流冷却器、減圧濃縮装置及び撹拌装置を備えた1リットル容量のセパラブルフラスコに、トルエン、ポリフェニレンエーテル(S202A、旭化成ケミカルズ製、Mn:16000)を投入し、フラスコ内の温度を90℃に設定して撹拌溶解した。次いで、成分(B)として、化学変性されていないポリブタジエン樹脂(B−3000)及びN−フェニルマレイミド(イミレックス−P、日本触媒製)を投入し、撹拌を続け、これらが溶解したことを確認した。その後、液温を110℃に上昇させ、その温度を保ったまま、反応開始剤として、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(パーヘキサTMH、日本油脂製)0.5質量部を配合し、撹拌しながら約1時間予備反応させて、ポリフェニレンエーテル変性ブタジエンプレポリマー溶液を得た。このポリフェニレンエーテル変性ブタジエンプレポリマー溶液中のN−フェニルマレイミドの転化率をゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したところ、転化率33%であった。
次いで、フラスコ内の液温を80℃に設定後、撹拌しながら溶液の固形分濃度が約45質量%となるように濃縮した。次に、溶液を室温まで冷却した後、成分(A)としてタフテックH1051を配合し、溶解を確認後、硬化促進剤としてパーブチルPを添加後、トルエン及びメチルエチルケトンを配合・攪拌して固形分濃度約35質量%の樹脂ワニスを調製した。
調製例9において、(A)成分のタフテックH1051の1/2量を、数平均分子量が6万以下のスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1141、スチレン含有比率:30%、Mn:41,000、旭化成ケミカルズ製)に置き換えた以外は調製例9と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例10において、(A)成分のタフテックH1051の代わりに、マレイン酸変性スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックM1913)に置き換えた以外は調製例10と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例9において、(A)成分をタフテックH1051の代わりに、タフテックH1141に置き換え、更に(B)成分として、表1に示す配合量でBMI−5100を追加配合した以外は調製例9と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例12において、(A)成分をタフテックH1051の代わりに、マレイン酸変性スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックM1913)に置き換えた以外は調製例12と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例12において、BMI−5100の代わりに、2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン(BMI−4000、大和化成製)に置き換えて表1に示す配合量で配合したこと以外は調製例12と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例12において、(A)成分をタフテックH1141の1/2量を、マレイン酸変性スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックM1913)に置き換えた以外は調製例12と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例4において、(A)成分のタフテックH1051の一部を、タフテックH1031に置き換えて、希釈溶媒をトルエンのみにして、用いた材料を表1に示す配合量で配合したこと以外は調製例4と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例4において、(A)成分のタフテックH1051の一部を、タフテックH1031及びM1913に置き換えて、希釈溶媒をトルエンのみにして、用いた材料を表1に示す配合量で配合したこと以外は調製例4と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例6において、(A)成分のタフテックH1051の一部を、タフテックH1031及びM1913に置き換えて、用いた材料を表1に示す配合量で配合したこと以外は調製例6と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例8において、(A)成分のタフテックH1053及びH1031の代わりに、タフテックH1051及びH1141に置き換えて、用いた材料を表1に示す配合量で配合したこと以外は調製例8と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例6において、H1051の配合量と、BMI−5100及びパーブルPの合計量との比率を表1に示すように変更したこと以外は調製例6と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
温度計、還流冷却器、減圧濃縮装置及び撹拌装置を備えた1リットル容のセパラブルフラスコに、トルエンと、(A)成分としてスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1051、スチレン含有比率:42%、Mn:66,000、旭化成ケミカルズ社製)を投入し、フラスコ内の温度を80℃に設定して撹拌溶解した。次いで、(B)成分としてビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(NC−3000H、日本化薬製)及びクレゾールノボラック樹脂(KA1165、DIC製)を配合して溶解確認後、フラスコを室温まで冷却した。その後、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ、四国化成製)を添加後、メチルエチルケトンを配合・攪拌して固形分濃度約35質量%の樹脂ワニスを調製した。
調製例21において、(A)成分のタフテックH1051の1/2量を、数平均分子量が6万以下のスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1041、スチレン含有比率:30%、Mn:58,000、旭化成ケミカルズ社製)に置き換えた以外は調製例21と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例22において、(A)成分のタフテックH1051の一部を、マレイン酸変性スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックM1913、スチレン含有比率:30%、Mn:55,000、旭化成ケミカルズ社製)に置き換えて表2に示す配合量で配合したこと以外は調製例22と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例23において、(C)成分として、フェノール系酸化防止剤(アデカ社製アデカスタブAO−20)を表2に示す配合量で配合したこと以外は調製例23と同様にして樹脂ワニスを調製した。
温度計、還流冷却器、減圧濃縮装置及び撹拌装置を備えた1リットル容のセパラブルフラスコにトルエン、(B)成分として、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(BADCY、ロンザ製)、p−(α−クミル)フェノール(東京化成工業製)を投入し、溶解確認後に液温を110℃に保った後で反応促進剤としてナフテン酸マンガン(和光純薬工業製)を配合し、約3時間加熱反応させてフェノール変性シアネートプレポリマー溶液を得た。次いで反応液を冷却し、内温が80℃になったら、(A)成分としてスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1051、スチレン含有比率:42%、Mn:66,000、旭化成ケミカルズ社製)、トルエン及びメチルエチルケトンを攪拌しながら配合して溶解を確認後にフラスコを室温まで冷却した後、硬化促進剤としてナフテン酸亜鉛(和光純薬工業製)を配合して固形分濃度約35質量%の樹脂ワニスを調製した。
調製例25において、(A)成分のタフテックH1051の一部を、数平均分子量が6万以下のスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1043、スチレン含有比率:67%、Mn:47,000、旭化成ケミカルズ社製)とマレイン酸変性スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックM1913、スチレン含有比率:30%、Mn:55,000、旭化成ケミカルズ社製)に置き換えて表2に示す配合量で配合したこと以外は調製例25と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例25において、(C)成分として、フェノール系酸化防止剤(アデカ社製アデカスタブAO−80)を表2に示す配合量で配合したこと以外は調製例25と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例26において、(C)成分として、フェノール系酸化防止剤(アデカ社製アデカスタブAO−330)を表2に示す配合量で配合したこと以外は調製例26と同様にして樹脂ワニスを調製した。
温度計、還流冷却器、減圧濃縮装置及び撹拌装置を備えた1リットル容のセパラブルフラスコに、トルエンと、(A)成分としてスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1051、スチレン含有比率:42%、Mn:66,000、旭化成ケミカルズ社製)を投入し、フラスコ内の温度を80℃に設定して撹拌溶解した。次いで、(B)成分としてビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(BMI−5100、大和化成製)を配合して溶解確認後、フラスコを室温まで冷却した。その後、硬化促進剤として1,1′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(パーブチルP、日本油脂社製)を添加後、メチルエチルケトンを配合・攪拌して固形分濃度約35質量%の樹脂ワニスを調製した。
調製例29において、(A)成分のタフテックH1051の一部を、数平均分子量が6万以下のスチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックH1041、スチレン含有比率:30%、Mn:58,000、旭化成ケミカルズ社製)とマレイン酸変性スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(タフテックM1913、スチレン含有比率:30%、Mn:55,000、旭化成ケミカルズ社製)に置き換えて表2に示す配合量で配合したこと以外は調製例29と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例30において、(C)成分として、フェノール系酸化防止剤(アデカ社製アデカスタブAO−20)を表2に示す配合量で配合したこと以外は調製例30と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例25において、(A)成分のタフテックH1051の一部を、タフテックH1043に置き換えて、希釈溶媒をトルエンのみにして、用いた材料を表2に示す配合量で配合したこと以外は調製例25と同様にして樹脂ワニスを調製した。
調製例29において、(A)成分のタフテックH1051の一部を、タフテックH1041及びM1913に置き換えて、用いた材料を表2に示す配合量で配合したこと以外は調製例29と同様にして樹脂ワニスを調製した。
温度計、還流冷却器、撹拌装置を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、トルエン、ポリフェニレンエーテル樹脂(S202A、旭化成ケミカルズ製、Mn:16000)を投入し、フラスコ内の温度を90℃に設定して撹拌溶解した。次いで、トリアリルイソシアヌレート(TAIC、日本化成製)を配合し、溶解又は均一分散したことを確認後、室温まで冷却した。次いで、撹拌しながら室温まで冷却後、硬化促進剤として1,1′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(パーブチルP、日本油脂製)を添加した後、メチルエチルケトンを配合して、比較調製例1の樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
調製例1において、タフテックH1051の代わりに、ポリフェニレンエーテル樹脂(S202A)を用いたこと以外は、調製例1と同様にして比較調製例2の樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
比較調製例1において、トリアリルイソシアヌレートの代わりに、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(BMI−5100、大和化成工業製)を表3に示す配合量で配合したこと以外は、比較調製例1と同様にして比較調製例2の樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
比較調製例1において、トリアリルイソシアヌレートの代わりに、ポリブタジエン樹脂(B−3000、日本曹達製、1,2−ビニル構造:90%)を表3に示す配合量で配合したこと以外は、比較調製例1と同様にして比較調製例1の樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
温度計、還流冷却器、撹拌装置を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、トルエン、ポリフェニレンエーテル樹脂(S202A、旭化成ケミカルズ製、Mn:16000)を投入し、フラスコ内の温度を90℃に設定して撹拌溶解した。次いで、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(BADCY、ロンザ製)、p−tert−オクチルフェノール(和光純薬工業製)を投入、溶解後、ナフテン酸マンガン(和光純薬工業製)を配合して約3時間加熱反応させた。次いで、トルエン及びメチルエチルケトンを攪拌しながら配合した後、フラスコを室温まで冷却した後、硬化促進剤としてナフテン酸亜鉛(和光純薬工業製)を配合して樹脂ワニス(固形分濃度=35質量%)を製造した。
調製例6において、H1051の配合量と、BMI−5100及びパーブチルPの合計量との比率を表3に示すように変更したこと以外は調製例6と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
調製例6において、H1051の代わりに、スチレン−ブタジエン共重合体のブタジエン部分の不飽和二重結合基を水素添加していない不飽和型熱可塑性エラストマ(タフプレン125、旭化成ケミカルズ製)に変更したこと以外は実施例6と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
温度計、還流冷却器、撹拌装置を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、トルエン、ポリフェニレンエーテル樹脂(S202A、旭化成ケミカルズ社製、Mn:16000)を投入し、フラスコ内の温度を90℃に設定して撹拌溶解した。次いで、トリアリルイソシアヌレート(TAIC、日本化成社製)を配合し、溶解又は均一分散したことを確認後、室温まで冷却した。次いで、撹拌しながら室温まで冷却後、硬化促進剤として1,1′−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(パーブチルP、日本油脂社製)を添加した後、メチルエチルケトンを配合して樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
調製例21において、タフテックH1051の代わりに、ポリフェニレンエーテル樹脂(S202A)を用いたこと以外は、調製例21と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
調製例25において、H1051の代わりにM1913を用いて表3に示す配合量で配合したこと以外は、調製例25と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
比較調製例23において、フェノール変性シアネートエステルプレポリマーの代わりに2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(BADCY、ロンザ製)を用いて表3に示す配合量で配合したこと以外は、比較調製例23と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
温度計、還流冷却器、撹拌装置を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、トルエン、ポリフェニレンエーテル樹脂(S202A、旭化成ケミカルズ社製、Mn:16000)を投入し、フラスコ内の温度を90℃に設定して撹拌溶解した。次いで、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(BADCY、ロンザ製)、p−tert−オクチルフェノール(和光純薬工業株式会社製)を投入、溶解後、ナフテン酸マンガン(和光純薬工業製)を配合して約3時間加熱反応させた。次いで、トルエン及びメチルエチルケトンを攪拌しながら配合した後、フラスコを室温まで冷却した後、硬化促進剤としてナフテン酸亜鉛(和光純薬工業製)を配合して樹脂ワニス(固形分濃度=35質量%)を製造した。
比較調製例12において、エポキシ変性ポリブタジエン系エラストマ(ダイセル化学工業社製、PB―3600)を表3に示す配合量で追加配合したこと以外は、比較調製例12と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
調製例29において、H1051の配合量と、BMI−5100及びパーブチルPの合計量との比率を表3に示すように変更したこと以外は調製例29と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
調製例29において、H1051の配合量と、BMI−5100及びパーブチルPの合計量との比率を表3に示すように変更したこと以外は調製例29と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
調製例29において、H1051の代わりに、スチレン−ブタジエン共重合体のブタジエン部分の不飽和二重結合基を水素添加していない不飽和型熱可塑性エラストマ(タフプレン125、旭化成ケミカルズ社製)に変更したこと以外は調製例29と同様にして樹脂ワニス(固形分濃度約35質量%)を調製した。
調製例1〜33及び比較調製例1〜16で得られた樹脂ワニスを、コンマコータを用いて、支持基材として厚さ38μmのPETフィルム(G2−38、帝人製)上に塗工し(乾燥温度:130℃)、膜厚50μmのPETフィルム付き樹脂フィルムを作製した。なお、調製例1〜33の樹脂ワニスを用いて作製した半硬化樹脂フィルムが実施例1〜33、比較調製例1〜16の樹脂ワニスを用いて作製した半硬化樹脂フィルムが比較例1〜16にそれぞれ相当する。
実施例1〜33及び比較例1〜16の半硬化樹脂フィルムの外観及び取り扱い性を評価した。評価結果を表4〜6に示す。外観は目視により評価し、樹脂フィルムの表面に多少なりともムラ、スジ等があり、表面平滑性に欠けるものを×、ムラ、スジ等がなく、均一なものを○とした。また取り扱い性は、25℃において表面に多少なりともべたつき(タック)があるもの又はカッターナイフで切断しても樹脂割れや粉落ちがあるものを×、それ以外を○とした。
上述の半硬化樹脂フィルムのPETフィルムを剥離し、これを2枚重ね、その両面に、厚さ18μmのロープロファイル銅箔(F3−WS、M面Rz:3μm、古河電気工業製)を粗化(M)面が接するように配置し、その上に鏡板を載せ、200℃/3.0MPa/70分のプレス条件で加熱加圧成形して、両面金属張硬化樹脂フィルム(厚さ:0.1mm)を作製した。
上述の実施例1〜33及び比較例1〜16の金属張硬化樹脂フィルムについて、取り扱い性、誘電特性、銅箔引きはがし強さ、はんだ耐熱性、熱膨張係数、吸水率を評価した。その評価結果を表4〜6に示す。金属張硬化樹脂フィルムの特性評価方法は以下の通りである。
取り扱い性は、硬化樹脂フィルムの外層銅箔をエッチングしたものを180度折り曲げることにより評価した。折り曲げた際、割れやクラックが多少なりとも発生したものを×、折り曲げを止めた際、変化のないものを○とした。
誘電特性は、硬化樹脂フィルムの外層銅箔をエッチングしたものを空洞共振器摂動法により測定した。条件は、周波数:1GHz、測定温度:25℃とした。また、実施例21〜33及び比較例8〜16については、105℃の恒温層で1000時間放置した後のサンプルについても同様に測定した。なお、表中の加熱処理後は常態からの変動量を示した。
銅箔引きはがし強さは、銅張積層板試験規格JIS−C−6481に準拠して測定した。
はんだ耐熱性は、50mm角に切断した上述の硬化樹脂フィルムの片側の銅箔をエッチングし、その常態及びプレッシャークッカーテスト(PCT)装置(条件:121℃、2.2気圧)中に所定時間(1、3及び5時間)処理した後のものを、288℃の溶融はんだ上に20秒間フロートし、外観を目視で調べた。なお、表中の数字は、はんだフロート後の硬化樹脂フィルム3枚のうち、フィルム内部及びフィルムと銅箔間に膨れやミーズリングの発生が認められなかったものの枚数を意味する。
熱膨張係数は、両面の銅箔をエッチングし、5mm×30mmに切断したものを試験片とし、TMAを用いて引張方向(30〜100℃)で測定した。
吸水率は、50mm角に切断した上述の硬化樹脂フィルムの両面の銅箔をエッチングし、その常態及びプレッシャークッカーテスト(PCT)装置(条件:121℃、2.2気圧)中に所定時間(5時間)処理した後のものの質量差から算出した。
絶縁信頼性は、片面の銅箔をエッチングにより、L/S=100/100(μm)のくし型パターンを形成し、85℃/85%RHの恒温高湿下で100V印加/1000時間処理前後のライン間の絶縁抵抗を測定した。表5及び表6中の数字は評価した数n(n=5)のうち、抵抗値が1×1013Ω以上を確保したものの数を意味する。
また、本発明の半硬化樹脂フィルムを用いて作製した硬化樹脂フィルムは、いずれも比誘電率2.6以下、誘電正接0.009以下と優れていた。また、はんだ耐熱性や銅箔引きはがし強さ、熱膨張係数、吸水率に関しても実用特性を満足していた。さらに、(C)成分を配合した系は、絶縁信頼性が優れ、配合していない同様配合系と比較して、誘電特性の加熱ドリフト性が良好となった。
例えば、比較例2〜5を、それぞれ実施例1、実施例6、実施例7、実施例4と対比することにより、半硬化樹脂フィルムの特性、硬化樹脂フィルムの取り扱い性、誘電特性、はんだ耐熱性、銅箔引きはがし強さ、吸水率等が比較的劣ることが確認された。
Claims (23)
- (A)スチレンユニットを有する飽和型熱可塑性エラストマと、(B)エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、ポリブタジエン樹脂及びマレイミド化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の熱硬化性樹脂、並びに必要に応じて配合される前記熱硬化性樹脂の硬化剤及び硬化促進剤を含む熱硬化性樹脂成分とを含有し、前記(B)成分の含有量WBに対する含有量WAの質量比WA/WBが0.430〜5.000であり、かつ、ポリフェニレンエーテルの含有量が前記(A)成分及び前記(B)成分の合計100質量部に対して10質量部以下である樹脂組成物を、支持基材の片面に流延塗布し、加熱乾燥により前記樹脂組成物を半硬化又は硬化する工程を含む、印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記(A)成分が、スチレン−エチレン−ブチレン共重合体を含有する、請求項1に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記(A)成分が、スチレン−ブタジエン共重合体の、ブタジエンに由来する構造単位が有する不飽和二重結合への水素添加により得られる飽和型熱可塑性エラストマを含有する、請求項1又は2に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記(A)成分が、数平均分子量6万未満の飽和型熱可塑性エラストマを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記数平均分子量6万未満の飽和型熱可塑性エラストマの含有割合が、前記(A)成分の全質量を基準として、50質量%以上である、請求項4に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記(A)成分が、数平均分子量6万以上の飽和型熱可塑性エラストマを更に含有する、請求項4又は5に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記(A)成分が、側鎖又は末端に無水マレイン酸基を有する化学変性飽和型熱可塑性エラストマを含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記(A)成分が、側鎖又は末端に無水マレイン酸基を有しない非変性飽和型熱可塑性エラストマを更に含有する、請求項7に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記化学変性飽和型熱可塑性エラストマの割合が、前記(A)成分の全質量を基準として、20〜50質量%である、請求項7又は8に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記樹脂組成物が、前記ポリフェニレンエーテルと、前記(B)成分としての、1,2−ブタジエンに由来する構造単位であって側鎖に1,2−ビニル基を有する構造単位を分子中に40モル%以上含み、かつ、数平均分子量が500〜10000である化学変性されていないポリブタジエン樹脂とを反応させて得られる、ポリフェニレンエーテル変性ブタジエンプレポリマーを含有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記ポリフェニレンエーテル変性ブタジエンプレポリマーが、前記ポリフェニレンエーテルと、前記ポリブタジエン樹脂と、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド、N−(4−メチルフェニル)マレイミド、N−(2、6−ジメチルフェニル)マレイミド、N−(2、6−ジエチルフェニル)マレイミド、N−(2−メトキシフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド及びN−シクロヘキシルマレイミドからなる群より選ばれる少なくとも一種の架橋剤とを反応させて得られるものである、請求項10に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記ポリフェニレンエーテル変性ブタジエンプレポリマーが、前記ポリフェニレンエーテルと、前記ポリブタジエン樹脂と、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン及び2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパンからなる群より選ばれる少なくとも一種の架橋剤とを反応させて得られるものである、請求項10又は11に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記樹脂組成物が、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド、N−(4−メチルフェニル)マレイミド、N−(2、6−ジメチルフェニル)マレイミド、N−(2、6−ジエチルフェニル)マレイミド、N−(2−メトキシフェニル)マレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド及びN−シクロヘキシルマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン及び2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパンからなる群より選ばれる少なくとも一種の架橋剤を更に含有する、請求項10〜12のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記(B)成分が、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂及びマレイミド化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の熱硬化性樹脂、並びに必要に応じて配合される前記熱硬化性樹脂の硬化剤及び硬化促進剤を含む熱硬化性樹脂成分を含有し、
前記(B)成分の含有量WBに対する含有量WAの質量比WA/WBが0.700〜5.000である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。 - 前記(B)成分が、シアネートエステル樹脂と単官能フェノール化合物とを反応させて得られる、フェノール変性シアネートエステルプレポリマーを含有する、請求項14に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記フェノール変性シアネートエステルプレポリマーが、シアネートエステル樹脂とp−t−オクチルフェノール、p−フェニルフェノール、p−(α−クミル)フェノールからなる群より選ばれる少なくとも一種の単官能フェノールとを反応させて得られるものである、請求項15に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記マレイミド化合物が、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン及び2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパンからなる群より選ばれる少なくとも一種のマレイミド化合物を更に含有する、請求項14に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記樹脂組成物を、溶剤に溶解又は分散させてなる樹脂ワニスの形態で、前記支持基材の片面に流延塗布する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記支持基材が金属箔である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記支持基材がPETフィルムである、請求項1〜20のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 前記工程後の前記樹脂フィルムの膜厚が1〜200μmである、請求項1〜21のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法。
- 請求項1〜22のいずれか一項に記載の印刷配線板用樹脂フィルムの製造方法により作製した印刷配線板用樹脂フィルム。
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