JP5707432B2 - 反射防止フィルム、偏光板、及び画像表示装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、この場合、架橋基間の分子量が小さくなれば被膜の硬度は高くなるもののフッ素含率は低下する方向であり屈折率を下げる効果が不十分であった。
しかしながら、これらの化合物も耐擦傷性は満足できるものではなく、改良が望まれていた。
<1>
透明支持体上に少なくとも1層の低屈折率層を有する反射防止フィルムであって、該低屈折率層が、
(A) 下記一般式(I−1)、(I−2)、又は(I−3)で表される重合性含フッ素化合物
[式中、Rf1は酸素原子、または、炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるd価の有機基を表し、Rf2は酸素原子、または、炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるe価の有機基を表し、LfはCF2CF2CH2OまたはCF2CH2O(いずれも炭素原子側で酸素原子と結合)を表し、Aは単結合または一般式(II)で表される2価の連結基を表し、Qは重合性基または水素原子を表し、d,eはそれぞれ独立に2又は3を表し、fは2以上4以下の整数を表す。b、cはそれぞれ独立に0〜100の整数を表す。但し、Qのうち少なくとも4つは重合性基である。また、一般式(I−1)、(I−2)、又は(I−3)で表される化合物は、該重合性含フッ素化合物中の重合性基を重合させたとき、各架橋間分子量の計算値の少なくとも一つが300より大きい化合物である。ここで、架橋間分子量の計算値とは、重合性含フッ素化合物の重合性基が全て重合した重合体において、合わせて3個以上炭素原子及び/又はケイ素原子が置換した炭素原子を(a)、合わせて3個以上炭素原子及び/又は酸素原子が置換したケイ素原子を(b)とするときに、(a)と(a)、(b)と(b)、又は(a)と(b)で挟まれた原子団の原子量の合計をいう。ただし、一般式(I−1)又は(I−2)で表される化合物は、前記Rf 1 又はRf 2 に水素原子を含有する副成分を10モル%以下含有していてもよい。]
(B)フッ素を含有しない多官能モノマー、および
(C)光重合開始剤
を含有し、
前記(A)重合性含フッ素化合物と(B)フッ素を含有しない多官能モノマーの合計量を100質量部とした時に(A)重合性含フッ素化合物の含有量が30〜80質量部である
塗布組成物から形成される反射防止フィルム。
<2>
前記塗布組成物がさらに含フッ素共重合体化合物を全固形分に対して0〜30質量%含有する<1>に記載の反射防止フィルム。
<3>
前記一般式(I−1)、(I−2)、又は(I−3)において、Qが−COC(R)=CH2(ここで、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す。)である<1>又は<2>に記載の反射防止フィルム。
<4>
前記bおよびcが0である<1>〜<3>のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
<5>
前記一般式(I−1)、(I−2)、又は(I−3)において、Qが−COC(R)=CH2(ここで、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す)、bおよびcが0である<1>または<2>に記載の反射防止フィルム。
<6>
前記(B)フッ素を含有しない多官能モノマーが、官能基を3つ以上有する多官能(メタ)アクリレートである<1>〜<5>のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
<7>
前記塗布組成物が、さらに(D)無機微粒子を含有する<1>〜<6>のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
<8>
前記(D)無機微粒子の平均粒径が、20nm以上100nm以下であり、前記(D)無機微粒子の割合が、前記塗布組成物中の全固形分に対して10〜70質量%である<7>に記載の反射防止フィルム。
<9>
前記(D)無機微粒子が、オルガノシラン化合物の加水分解物及びその部分縮合物のうち少なくともいずれかによって表面処理されている<7>または<8>に記載の反射防止フィルム。
<10>
前記(D)無機微粒子のうち少なくとも1種が、内部に空孔を有する粒子である<7>〜<9>のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
<11>
前記重合性含フッ素化合物が分子内に合わせて3個以上酸素原子、炭素原子、及びケイ素原子のうち少なくともいずれかで置換された炭素原子を有する(ただし、全て単結合で置換されている)<1>〜<10>のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
<12>
前記(B)フッ素を含有しない多官能モノマーが、不飽和二重結合を有するオルガノシラン化合物を含む<1>〜<11>のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
<13>
前記(A)重合性含フッ素化合物のフッ素含有率が、該重合性含フッ素化合物の分子量の40.0質量%以上である<1>〜<12>のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
<14>
<1>〜<13>のいずれか一項に記載の反射防止フィルムが、偏光板における偏光膜の2枚の保護フィルムのうち少なくとも一方に用いられている偏光板。
<15>
<1>〜<13>のいずれか一項に記載の反射防止フィルム又は<14>に記載の偏光板がディスプレイの最表面に用いられている画像表示装置。
なお、本発明は上記<1>〜<15>に関するものであるが、参考のためその他の事項(例えば下記1.〜17.に関する事項)についても記載した。
2. 前記一般式(I)において、Qが−COC(R0)=CH2、アリル基、エポキシアルキレン基、−(CH2)xSi(W)3、−(CH2)yNCOまたは−(CH2)zCN(ここで、R0は水素原子、ハロゲン原子または置換基を有してよいアルキル基を表す。Wはアルコキシ基または水酸基を表す。x、yおよびzはそれぞれ1以上の整数を表す。3個のWは互いに異なってもよい。)である上記1に記載の反射防止フィルム。
3. 前記一般式(I)において、Qが−COC(R)=CH2(ここで、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す。)である上記1に記載の反射防止フィルム。
4. 前記aが、3〜6の整数である上記1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
5. 前記bおよびcが0である上記1〜3のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
6. 前記一般式(I)において、Qが−COC(R)=CH2(ここで、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す)、aが3〜6の整数、bおよびcが0である上記1または2に記載の反射防止フィルム。
7. 前記(B)フッ素を含有しない多官能モノマーが、官能基を3つ以上有する多官能(メタ)アクリレートである上記1〜6のいずれかに記載の反射防止フィルム。
8. 前記塗布組成物が、さらに(D)無機微粒子を含有する上記1〜7のいずれかに記載の反射防止フィルム。
9. 前記(D)無機微粒子の平均粒径が、20nm以上100nm以下であり、前記(D)無機酸化物微粒子の割合が、前記塗布組成物中の全固形分に対して10〜70質量%である上記8に記載の反射防止フィルム。
10. 前記(D)無機微粒子が、オルガノシラン化合物の加水分解物及び/又はその部分縮合物によって表面処理されている上記8または9に記載の反射防止フィルム。
11. 前記(D)無機微粒子のうち少なくとも1種が、内部に空孔を有する粒子である上記8〜10のいずれかに記載の反射防止フィルム。
12. 前記重合性含フッ素化合物が分子内に合わせて3個以上酸素原子、炭素原子、及びケイ素原子のうち少なくともいずれかで置換された炭素原子を有する(ただし、全て単結合で置換されている)上記1〜11のいずれかに記載の反射防止フィルム。
13. 前記(B)フッ素を含有しない多官能モノマーが、不飽和二重結合を有するオルガノシラン化合物を含む上記1〜12のいずれかに記載の反射防止フィルム。
14. 前記(A)重合性含フッ素化合物のフッ素含有率が、該重合性含フッ素化合物の分子量の40.0質量%以上である上記1〜13のいずれかに記載の反射防止フィルム。
15. 前記(A)重合性含フッ素化合物と(B)フッ素を含有しない多官能モノマーの合計量を100質量部とした時に(A)重合性含フッ素化合物の含有量が30〜80質量部である上記1〜14のいずれかに記載の反射防止フィルム。
16. 上記1〜15のいずれかに記載の反射防止フィルムが、偏光板における偏光膜の2枚の保護フィルムのうち少なくとも一方に用いられている偏光板。
17. 上記1〜15のいずれかに記載の反射防止フィルム又は上記16に記載の偏光板がディスプレイの最表面に用いられている画像表示装置。
本発明の一般式(I)で表される重合性含フッ素化合物について説明する。
なお、実質的に炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるとは、水素原子を含有する副成分の割合が10モル%以下、好ましくは5モル%以下、より好ましくは1モル%以下であることを意味する。
また、一般式(I)で表される化合物は、該重合性含フッ素化合物中の重合性基を重合させたとき、各架橋間分子量の計算値の少なくとも一つが300より大きい化合物である。ここで、架橋間分子量の計算値とは、重合性含フッ素化合物(以下含フッ素多官能モノマーともいう。)の重合性基が全て重合した重合体において、合わせて3個以上炭素原子及び/又はケイ素原子が置換した炭素原子を(a)、合わせて3個以上炭素原子及び/又は酸素原子が置換したケイ素原子を(b)とするときに、(a)と(a)、(b)と(b)、又は(a)と(b)で挟まれた原子団の原子量の合計をいう。
Rfの炭素数は好ましくは1〜100であり、より好ましくは3〜50であり、さらに好ましくは、6〜30である。aは好ましくは3〜6の整数を表し、bおよびcは好ましくは0〜10の整数を表し、より好ましくは0または1であり、特に好ましくは0である。
工程1:Rh(CO2R1)aまたはRh(CH2OCOR2)aで表される化合物を米国特許第5,093,432号明細書や国際公開第00/56694号パンフレットに記載の液相フッ素化反応および引き続くメタノールとの反応により、メチルエステル Rf(CO2CH3)aを得る工程。(式中、R1はメチル基やエチル基のような低級アルキル基を表し、R2はアルキル基、好ましくは含フッ素アルキル基、より好ましくはペルフルオロアルキル基を表し、Rhは液相フッ素化反応によりRfとなり得る基を表す。)
工程3:Rf(CH2OH)aで表される化合物に、エチレンカーボネートまたはエチレンオキシド、およびグリシジルアルコールから選ばれる1種類以上をブロック状またはランダム状に付加させてアルコールをRf(CH2O−A−H)a得る工程。尚、b=c=0の場合、本工程は必要ない。
化合物例F-1で表される化合物を以下のルートにより合成した。
濃塩酸(110ml)に文献[例えばジャーナルオブアメリカンケミカルソシエティー 70, 214(1948)]既知の1(36.6g, 145.6mmol)/メタノール(4ml)溶液を50℃にて1時間かけて滴下した。反応液を65℃にて6時間攪拌後、35℃まで冷却してメタノール(80ml)を添加し、その温度でさらに5時間攪拌した。反応液をトルエン(150ml)/10wt%食塩水(100ml)で抽出し、有機層を減圧にて濃縮した。濃縮残留物にメタノール(40ml)および濃塩酸(1ml)を添加し、室温にて4時間攪拌した。反応液をトルエン(150ml)/7.5wt%重曹水(150ml)で抽出後、有機層を25wt%食塩水(150ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧にて留去した後、残留物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で精製することにより化合物3(40.8g, 116.5mmol, 80%)を得た。
原料供給口、フッ素供給口、へリウムガス供給口およびドライアイスで冷却した還流装置を経由してフッ素トラップに接続されている排気口を備えた1Lテフロン(登録商標)製容器に、クロロフルオロカーボン溶媒(750ml)を入れて、内温30℃にてヘリウムガスを流速100ml/minで30分間吹き込んだ。引き続き20%F2/N2ガスを100ml/minで30分間吹き込んだ後、フッ素流量を200ml/minとし、化合物3(15g, 42.8mmol)とヘキサフルオロベンゼン(4.0ml)の混合溶液を1.1ml/hで添加した。フッ素流量を100ml/minに下げ、ヘキサフルオロベンゼン(1.2ml)を0.6ml/hで添加し、さらに20%F2/N2ガスを100ml/minで15分間流した。反応器をヘリウムガスで置換した後、メタノール(100ml)を加え、1時間攪拌後、減圧にて溶媒を留去した。濃縮残渣をエーテル/炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、エーテル層を硫酸マグネシウム上で乾燥した。エーテルを留去した後、残渣を2mmHgで蒸留精製することにより、化合物4(17.4g, 26.5mmol, 62%)を得た
リチウムアルミニウムヒドリド(3.5g)をジエチルエーテル(300ml)に分散し、10℃以下の温度で化合物4(10g, 15.2mmol)のジエチルエーテル(100ml)溶液を滴下した。反応液を室温にて6時間攪拌し、酢酸エチル(100ml)をゆっくり滴下した。この溶液を、希塩酸水/氷/酢酸エチルにゆっくり注ぎ、不溶物を濾別した。有機層を水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後減圧にて濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で精製することにより化合物5(8.0g,14.0mmol, 92%)を粘稠な油状物として得た。
化合物5(5.7g, 10mmol)および炭酸カリウム(9.0g)のアセトニトリル(120ml)溶液に、10℃以下の温度でアクリル酸クロリド(2.7ml)を滴下した。反応液を室温にて5時間攪拌後、炭酸カリウム(8g)およびアクリル酸クロリド(2.5ml)を追加し、さらに20時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(500ml)/希塩酸水(500ml)に注ぎ、分液した。有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)で精製することにより化合物F-1(5.4g, 74%)を得た。
また、重合性含フッ素化合物は分子内に合わせて3個以上酸素原子及び/又は炭素原子及び/又はケイ素原子で置換された炭素原子を有する(ただし、カルボニルの酸素原子は除く)ことが好ましい。またこれらが全て単結合で置換されていることがより好ましい。上記炭素原子を含有することで架橋間分子量が300より大きくても硬化時に緻密な架橋網目構造を構築することができ、塗膜の硬度が上がる傾向にある。
本発明では、上記重合性含フッ素化合物に対して硬化剤としてフッ素を含有しない多官能モノマーを併用する。
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
2,2−ビス{4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル}プロパン、2−2−ビス{4−(アクリロキシ・ポリプロポキシ)フェニル}プロパン等のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類;等を挙げることができる。
本発明の低屈折率層の硬化に有効な重合開始剤について述べる。低屈折率層の構成成分がラジカル重合性化合物の場合には、これら化合物の重合は、光ラジカル開始剤又は熱ラジカル開始剤の存在下、電離放射線の照射又は加熱により行うことができる。
光ラジカル重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、ロフィンダイマー類、オニウム塩類、ボレート塩類、活性エステル類、活性ハロゲン類、無機錯体、クマリン類などが挙げられる。
これらの開始剤は単独でも混合して用いてもよい。
一般式(5)
本発明の低屈折率層に用いることのできる無機微粒子について述べる。本発明においては、低屈折率層に無機微粒子を用いることが、低屈折率化、耐擦傷性改良の観点から好ましい。該無機微粒子は、平均粒子サイズが20〜100nmであることが好ましいが、低屈折率化の観点からは、無機の低屈折率粒子が好ましい。
低屈折率化を図るには、多孔質又は内部に空孔を有する中空構造の微粒子を使用することが特に好ましい。これら粒子の空隙率は、好ましくは10〜80%、さらに好ましくは20〜60%、最も好ましくは30〜60%である。中空微粒子の空隙率を上述の範囲にすることが、低屈折率化と粒子の耐久性維持の観点で好ましい。
中空微粒子の好ましい製造方法を以下に記載する。第1段階として、後処理で除去可能なコア粒子形成、第2段階としてシェル層形成、第3段階としてコア粒子の溶解、必要に応じて第4段階として追加シェル相の形成である。具体的には中空粒子の製造は、例えば特開2001−233611号公報に記載されている中空シリカ微粒子の製造方法に準じて行うことができる。
シェル厚を厚くすることで粒子表面の吸着サイトを減少させ、吸着水量を低減することが可能であり、好ましい。さらに導電性の成分でシェルを形成すると導電性も付与することができて好ましい。特に好ましくは、コア粒子としてシリカ系の多孔質または中空の粒子を用い、シェルとして、ZnO2、Y2O3、Sb2O5、ATO、ITO、SnO2を用いる組み合わせである。以下特に好ましい酸化アンチモン被覆シリカ系微粒子について述べる。
無機微粒子の表面の処理方法について、多孔質又は中空の無機微粒子を例として述べる。低屈折率層形成用バインダーへの分散性を改良するために、無機微粒子の表面は下記一般式(1)で表されるオルガノシランの加水分解物及び/又はその部分縮合物により処理がされているのが好ましく、処理の際に、酸触媒及び金属キレート化合物のいずれか、あるいは両者が使用されることが更に好ましい。
本発明に用いるオルガノシラン化合物について詳細に説明する。
一般式(1):
(R10)a1−Si(X11)4-a1
a1は1〜3の整数を表す。好ましくは1又は2であり、特に好ましくは1である。R10又はX11が複数存在するとき、複数のR10又はX11はそれぞれ異なっていてもよい。
一般式(1−2):
一般式(2):(Rf−L21)b1−Si(X21)4- b1
b1は前記一般式(1)のa1と同義であり、1〜3の整数を表す。好ましくは1又は2であり、特に好ましくは1である。
一般式(2−1):CnF2n+1−(CH2)m−Si(X22)3
上記一般式(2−1)中、nは1〜10の整数、mは1〜5の整数を表す。nは4〜10が好ましく、mは1〜3が好ましく、X22はメトキシ基、エトキシ基、及び塩素原子を表す。
これらの具体例の中で、(M−1)、(M−2)、(M−30)、(M−35)、(M−49)、(M−51)、(M−56)、(M−57)等が特に好ましい。また、特許第3474330号公報の参考例に記載のA,B,Cの化合物も分散安定性に優れ好ましい。
以上述べたオルガノシラン化合物の加水分解物及び/又はその部分縮合物を無機微粒子表面と作用させることにより、無機微粒子の分散性を改善することができる。オルガノシラン化合物の加水分解/縮合反応は、加水分解性基(X11、X21及びX22)1モルに対して、0.3〜2.0モル、好ましくは0.5〜1.0モルの水を添加し、本発明に用いられる酸触媒又は、金属キレート化合物の存在下、15〜100℃で、撹拌することにより行われることが好ましい。
オルガノシランの加水分解物及び/又は縮合反応物による分散性の改良処理は、触媒の存在下で行われることが好ましい。触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類;シュウ酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基類;トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類;トリイソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウム等の金属アルコキシド類等が挙げられるが、無機酸化物微粒子液の製造安定性や保存安定性の点から、本発明においては、酸触媒(無機酸類、有機酸類)及び/又は金属キレート化合物が用いられる。無機酸では塩酸、硫酸、有機酸では、水中での酸解離定数(pKa値(25℃))が4.5以下のものが好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が3.0以下の有機酸がより好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、メタンスルホン酸、シュウ酸、フタル酸、マロン酸が更に好ましく、シュウ酸が特に好ましい。
オルガノシランの加水分解物及び/又は縮合反応物による分散性の改良処理に用いる金属キレート化合物は、下記一般式(3−1)で表されるアルコールと下記一般式(3−2)で表される化合物とを配位子とした、Zr、Ti又はAlから選ばれる金属を中心金属とする少なくとも1種の金属キレート化合物が好ましい。金属キレート化合物は、Zr、Ti又はAlから選ばれる金属を中心金属とするものであれば、特に制限なく好適に用いることができる。この範疇であれば、2種以上の金属キレート化合物を併用してもよい。
一般式(3−1):R31OH
一般式(3−2):R32COCH2COR33
(式中、R31及びR32は、同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基を示し、R33は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。)
低屈折率層には、(B)成分として、不飽和二重結合を有するオルガノシラン化合物又は、該不飽和二重結合を有するオルガノシラン化合物の加水分解物および/またはその部分縮合物等(以下、得られた反応溶液を「ゾル成分」とも称する)を含有させることが、耐擦傷性の点で好ましい。
これら化合物は、前記硬化性組成物を塗布後、乾燥、加熱工程で縮合して硬化物を形成することによりバインダーとして機能する。また、多官能アクリレートポリマー/あるいはモノマーを有する場合、活性光線の照射により3次元構造を有するバインダーが形成される。
本発明において重合性含フッ素化合物と併用した際、これらオルガノシラン化合物は下部に偏析する傾向がある。重合性含フッ素化合物は反対に塗膜の上部に偏析する傾向があることから併用により下層との密着性を向上させることができ、耐擦傷性を大幅に改善することが可能である。
該オルガノシラン化合物は塗布組成物に直接添加してもよいが、前記オルガノシラン化合物をあらかじめ触媒の存在下に処理して前記オルガノシラン化合物の加水分解物および/または部分縮合物を調製し、得られた反応溶液(ゾル液)を用いて前記塗布組成物を調整するのが好ましく、本発明においてはまず前記オルガノシラン化合物の加水分解物および/または部分縮合物および金属キレート化合物を含有する組成物を調製し、これにβ−ジケトン化合物および/またはβ−ケトエステル化合物を添加した液を塗布組成物に含有せしめて塗設することが好ましい。
本発明における低屈折率層には含フッ素共重合体化合物を好ましく用いることができる。本明細書において、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリロイル」は、それぞれ「アクリレートまたはメタクリレート」、「アクリル酸またはメタクリル酸」、「アクリロイルまたはメタクリロイル」を表す。
含フッ素共重合体は、塗布組成物の固形分中、0〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がさらに好ましい。
(B):カルボキシル基やヒドロキシ基、アミノ基、スルホ基等を有するモノマー(例えば(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアクリレート、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、マレイン酸、クロトン酸等)の重合によって得られる構成単位、
(C):分子内に上記(A)、(B)の官能基と反応する基とそれとは別に架橋性官能基を有する化合物を、上記(A)、(B)の構成単位と反応させて得られる構成単位、(例えばヒドロキシル基に対してアクリル酸クロリドを作用させる等の手法で合成できる構成単位)が挙げられる。
a.水酸基を含有してなる架橋性官能基含有共重合体に、(メタ)アクリル酸クロリドを反応させてエステル化する方法、
b.水酸基を含有してなる架橋性官能基含有共重合体に、イソシアネート基を含有する(メタ)アクリル酸エステルを反応させてウレタン化する方法、
c.エポキシ基を含有してなる架橋性官能基含有共重合体に、(メタ)アクリル酸を反応させてエステル化する方法、
d.カルボキシル基を含有してなる架橋性官能基含有共重合体に、エポキシ基を含有する含有(メタ)アクリル酸エステルを反応させてエステル化する方法。
次にポリシロキサン系化合物について説明する。本発明では滑り性付与による耐擦傷性向上、及び防汚性の付与を目的としてポリシロキサン構造を有する化合物を用いることが好ましい。化合物の構造は特に制限はなく、ジメチルシリルオキシ単位を繰り返し単位として複数個含む、化合物鎖の末端及び/又は側鎖に置換基を有するものが挙げられる。また、ジメチルシリルオキシを繰り返し単位として含む化合物鎖中にはジメチルシリルオキシ以外の構造単位を含んでもよい。
本発明の反射防止フィルムは、透明支持体(以下、支持体と呼ぶことがある。)上に、屈折率、膜厚、層の数、層順等を考慮して少なくとも一層の反射防止層が積層されている。
・支持体/低屈折率層(帯電防止層)、
・支持体/防眩層(帯電防止層)/低屈折率層、
・支持体/防眩層/帯電防止層/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層/防眩層(帯電防止層)/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層/防眩層/帯電防止層/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層/帯電防止層/防眩層/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層(帯電防止層)/防眩層/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層/高屈折率層/帯電防止層/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層/高屈折率層(帯電防止層)/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層/帯電防止層/高屈折率層/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層(帯電防止層)/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層/中屈折率層(帯電防止層)/高屈折率層/低屈折率層、
・支持体/ハードコート層(帯電防止層)/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・支持体/防眩層/高屈折率層(帯電防止層)/低屈折率層、
・支持体/防眩層/中屈折率層(帯電防止層)/高屈折率層/低屈折率層、
・支持体/帯電防止層/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・帯電防止層/支持体/ハードコート層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・支持体/帯電防止層/防眩層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・帯電防止層/支持体/防眩層/中屈折率層/高屈折率層/低屈折率層、
・帯電防止層/支持体/防眩層/高屈折率層/低屈折率層/高屈折率層/低屈折率層。
本発明のフィルムの支持体としては、透明樹脂フィルム、透明樹脂板、透明樹脂シートや透明ガラスなど、特に限定は無い。透明樹脂フィルムとしては、セルロースアシレートフィルム(例えば、セルローストリアセテートフィルム(屈折率1.48)、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム)、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリアクリル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、(メタ)アクリルニトリルフィルム等が使用できる。
その中でも、透明性が高く、光学的に複屈折が少なく、製造が容易であり、偏光板の保護フィルムとして一般に用いられているセルロースアシレートフィルムが好ましく、セルローストリアセテートフィルムが特に好ましい。又、透明支持体の厚さは通常25μm〜1000μm程度とする。
全体の置換度に対して6位の水酸基が32%以上アシル基で置換されていることが好ましく、更には33%以上、特に34%以上であることが好ましい。さらにセルロースアシレートの6位アシル基の置換度が0.88以上であることが好ましい。6位水酸基は、アセチル基以外に炭素数3以上のアシル基であるプロピオニル基、ブチロイル基、バレロイル基、ベンゾイル基、アクリロイル基などで置換されていてもよい。各位置の置換度の測定は、NMRによって求めることができる。
本発明では、ポリエチレンテレフタレートフィルムも、透明性、機械的強度、平面性、耐薬品性および耐湿性共に優れており、その上安価であり好ましく用いられる。
透明プラスチックフィルムとその上に設けられるハードコート層との密着強度をより向上させるため、透明プラスチックフィルムは易接着処理が施されたされたものであることが更に好ましい。市販されている光学用易接着層付きPETフィルムとしては東洋紡績社製コスモシャインA4100、A4300等が挙げられる。
本発明の塗布組成物は、(A)重合性含フッ素化合物、(B)フッ素を含有しない多官能モノマー、(C)光重合開始剤、必要に応じて(D)無機微粒子および上述のその他の成分を含有する。塗布組成物の固形分の含有量は、特に限定されないが、(A)および(B)の合計量を100質量部とした時に(A)の含有量が30〜80質量部であることが好ましい。さらに好ましくは40〜80質量部であり、50〜80質量部であることが最も好ましい。(A)の含有量が80質量部を超えると耐擦傷性が悪化し、30質量部より少ない場合、屈折率が十分に下がらず反射防止効果が小さくなる。
上記化合物半導体を溶解する溶媒としては、特に限定されないが、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤が好ましく用いられる。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン、メチルイソプロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−t−ブチルケトン、ジアセチル、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、メシチルオキサイド、クロロアセトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等をあげることができる。この中でも、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが好ましい。これらの溶媒は単独で用いても、任意の混合比で混合して用いてもよい。
本発明の反射防止フィルムは以下の方法で形成することができるが、この方法に制限されない。まず各層を形成するための成分を含有した塗布組成物が調製される。次に、塗布組成物をディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法やダイコート法により透明支持体上に塗布し、加熱・乾燥するが、マイクログラビアコート法、ワイヤーバーコート法、ダイコート法(米国特許2681294号明細書、特開2006−122889号公報参照)がより好ましく、ダイコート法が特に好ましい。
本発明のフィルムには、フィルムの物理的強度を付与するために、ハードコート層を設けることができる。
好ましくは、その上に低屈折率層が設けられ、更に好ましくはハードコート層と低屈折率層の間に中屈折率層、高屈折率層が設けられ、反射防止フィルムを構成する。
ハードコート層は、二層以上の積層から構成されてもよい。
また、ハードコート層の強度は、鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。さらに、JIS
K5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基としては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、中でも光重合性官能基が好ましい。
光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。具体的には(フッ素を含有しない多官能モノマー)で挙げた化合物を好ましく用いることができる。
防眩層は、表面散乱による防眩性と、好ましくはフィルムの硬度、耐擦傷性を向上するためのハードコート性をフィルムに寄与する目的で形成される。
マット粒子の分散によって形成される防眩層は、バインダーとバインダー中に分散された透光性粒子とからなる。防眩性を有する防眩層は、防眩性とハードコート性を兼ね備えていることが好ましい。
本発明のフィルムには、高屈折率層、中屈折率層を設け、反射防止性を高めることができる。以下の本明細書では、この高屈折率層と中屈折率層を高屈折率層と総称して呼ぶことがある。なお、本発明において、高屈折率層、中屈折率層、低屈折率層の「高」、「中」、「低」とは層相互の相対的な屈折率の大小関係を表す。また、透明支持体との関係で言えば屈性率は、透明支持体>低屈折率層、高屈折率層>透明支持体の関係を満たすことが好ましい。また、本明細書では高屈折率層、中屈折率層、低屈折率層を総称して反射防止層と総称して呼ぶことがある。
無機粒子の分散において、分散剤の存在下で分散媒体中に分散する。
このようにして作製した高屈折率層および中屈折率層のバインダーは、例えば、上記の好ましい分散剤と電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーとが、架橋又は重合反応し、バインダーに分散剤のアニオン性基が取りこまれた形となる。さらに高屈折率層および中屈折率層のバインダーは、アニオン性基が無機粒子の分散状態を維持する機能を有し、架橋又は重合構造がバインダーに皮膜形成能を付与して、無機粒子を含有する高屈折率層および中屈折率層の物理強度、耐薬品性、耐候性を改良する。
高屈折率層の上に低屈折率層を有する場合、高屈折率層の屈折率は透明支持体の屈折率より高いことが好ましい。
高屈折率層に、芳香環を含む電離放射線硬化性化合物、フッ素以外のハロゲン化元素(例えば、Br,I,Cl等)を含む電離放射線硬化性化合物、S,N,P等の原子を含む電離放射線硬化性化合物などの架橋又は重合反応で得られるバインダーも好ましく用いることができる。
高屈折率層は、前記透明支持体上に直接、又は他の層を介して構築することが好ましい。
本発明のフィルムの反射率を低減するため、低屈折率層を用いる。低屈折率層の屈折率は、1.20〜1.46であることが好ましく、1.25〜1.40であることがより好ましく、1.30〜1.37であることが特に好ましい。
偏光板は、偏光膜とその表側および裏側の両面を保護する2枚の保護フィルムで主に構成される。本発明の反射防止フィルムは、偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムのうち少なくとも1枚に用いることが好ましい。本発明の反射防止フィルムが保護フィルムを兼ねることで、偏光板の製造コストを低減できる。また、本発明の反射防止フィルムを最表層に使用することにより、外光の映り込み等が防止され、耐傷性、防汚性等も優れた偏光板とすることができる。
本発明の反射防止フィルムまたは偏光板は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)、表面電界ディスプレイ(SED)のような画像表示装置に適用することができる。特に好ましくは液晶表示装置(LCD)に用いられる。
(スチールウール(SW)耐傷性評価)
ラビングテスターを用いて、以下の条件でこすりテストをおこなうことで、耐擦傷性の指標とすることが出来る。
評価環境条件:25℃、60%RH
こすり材:スチールウール(日本スチールウール(株)製、ゲレードNo.0000)
試料と接触するテスターのこすり先端部(1cm×1cm)に巻いて、バンド固定。
移動距離(片道):13cm、
こすり速度:13cm/秒、
荷重:500g/cm2、
先端部接触面積:1cm×1cm、こすり回数:10往復。
こすり終えた試料の裏側に油性黒インキを塗り、こすり部分の傷を反射光で目視観察したり、擦った部分以外との反射光量との差によって評価したりする。
鏡面反射率の測定は、分光光度計“V−550”[日本分光(株)製]にアダプター“ARV−474”を装着して、380〜780nmの波長領域において、入射角5°における出射角−5゜の鏡面反射率を測定し、450〜650nmの平均反射率を算出し、反射防止性を評価することができる。
<マジック拭き取り耐久性>
フィルムをガラス面上に粘着剤で固定し、25℃60RH%の条件下で黒マジック「マッキー極細(商品名:ZEBRA製)」のペン先(細)にて直径5mmの円形を3周書き込み、5秒後に10枚重ねに折り束ねたベンコット(商品名、旭化成(株))でベンコットの束がへこむ程度の荷重で20往復拭き取る。マジック後が拭き取りで消えなくなるまで前記の書き込みと拭き取りを前記条件で繰り返し、拭き取りできた回数により防汚性を評価することが出来る。
消えなくなるまでの回数は5回以上であることが好ましく、10回以上であることが更に好ましい。
MEK90質量部に対して、シクロヘキサノン10質量部、部分カプロラクトン変性の多官能アクリレート(DPCA−20、日本化薬(株)製)95質量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)5質量部、を添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用の塗布液(HCL−1)を調製した。
80μmの厚さのトリアセチルセルロースフィルム“TAC−TD80U”{富士フイルム(株)製}をロール形態で巻き出して、直接、上記のハードコート層用塗布液(HCL−1)を、線数180本/in、深度40μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、グラビアロール回転数30rpm、搬送速度30m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、さらに窒素パージ下酸素濃度0.1体積%で160W/cmの「空冷メタルハライドランプ」{アイグラフィックス(株)製}を用いて、放射照度400mW/cm2、照射量70mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ10.0μmの層を形成し、巻き取った。このようにしてハードコート層(HC−1)を得た。
中空シリカ粒子微粒子ゾル(イソプロピルアルコールシリカゾル、触媒化成工業(株)製CS60−IPA、平均粒子径60nm、シエル厚み10nm、シリカ濃度20%、シリカ粒子の屈折率1.31)500部に、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン20部、およびジイソプロポキシアルミニウムエチルアセテート1.5部加え混合した後に、イオン交換水9部を加えた。60℃で8時間反応させた後に室温まで冷却し、アセチルアセトン1.8部を添加し、分散液Aを得た。その後、シリカの含率がほぼ一定になるようにシクロヘキサノンを添加しながら、圧力30Torrで減圧蒸留による溶媒置換を行い、最後に濃度調整により固形分濃度18.2%の分散液を得た。得られた分散液のIPA残存量をガスクロマトグラフィーで分析したところ0.5%以下であった。
上記に記載した(F−1)化合物の合成と同様の方法で(F−8)化合物、(F−10)化合物、および(F−13)化合物を合成した。
各成分を表1のように混合し(質量部)、MEKに溶解して固形分5%の低屈折率層用塗布液を作製した。
なお、上記表中における略号は以下の通りである。
DPHA: ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物、日本化薬(株)製
Irg.127: イルガキュア127、重合開始剤(日本チバガイギー(株)製)
F−1、F−8、F−10、F−13: 上記した例示化合物(重合性含フッ素化合物)
A−1:特開2006−28280号公報に例示の含フッ素アクリレートM−1
RMS−033: メタクリロキシ変性シリコーン(Gelest(株)製)
ZrO2微粒子含有ハードコート剤(デソライトZ7404[屈折率1.72、固形分濃度:60質量%、酸化ジルコニウム微粒子含量:70質量%(対固形分)、酸化ジルコニウム微粒子の平均粒子径:約20nm、溶剤組成:MIBK/MEK=9/1、JSR(株)製])10.0質量部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA)3.0質量部、光重合開始剤(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)0.1質量部、メチルイソブチルケトン86.9.質量部を添加して攪拌した。十分に攪拌ののち、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して中屈折率層用塗布液Aを調製した。
ZrO2微粒子含有ハードコート剤(デソライトZ7404[屈折率1.72、固形分濃度:60質量%、酸化ジルコニウム微粒子含量:70質量%(対固形分)、酸化ジルコニウム微粒子の平均粒子径:約20nm、溶剤組成:MIBK/MEK=9/1、JSR(株)製])15.0質量部に、メチルイソブチルケトン85.0質量部を添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して高屈折率層用塗布液Aを調製した。
ハードコート層(HC−1)の上に、上記低屈折率層用塗布液Ln−1〜8を用い、低屈折率層膜厚が95nmになるように調節して、マイクログラビア塗工方式で反射防止フィルム試料1〜8を作製した。
ハードコート層(HC−1)の上に、上記中屈折率層用塗布液Aを用いて中屈折率層膜厚が60nmとなるように調節してマイクログラビア塗工方式で中屈折率層を塗布した後、その上に高屈折率層用塗布液Aを用いて高屈折率層膜厚が110nmとなるように調節してマイクログラビア塗工方式で高屈折率層を塗布した後、最後に低屈折率層用塗布液Ln−5を用いて低屈折率層膜厚が90nmとなるように低屈折率層を設け、反射防止フィルム試料9を作成した。低屈折率層の塗工条件は反射防止フィルム試料1〜8と同様とした。
上記の反射防止フィルムを用いて以下の評価を行った。
上記記載の方法により試験し、こすり終えた試料の裏側に油性黒インキを塗り、反射光で目視観察して、こすり部分の傷を、以下の基準で評価した。荷重500g/cm2、回数は10往復とした。
A :非常に注意深く見ても、全く傷が見えない。
B :非常に注意深く見ると僅かに弱い傷が見える。
C :弱い傷が見える。
D :中程度の傷が見える。
E :一目見ただけで分かる傷がある。
上記記載の方法により試験し、マジックが消えなくなるまでの回数を求めた。消えなくなるまでの回数は5回以上であることが好ましく、10回以上であることが更に好ましい。
上記に記載の方法で入射角5°における出射角−5゜の鏡面反射率を測定した。
上記結果より、本発明において、本発明の反射防止フィルムは、屈折率が低く、かつ耐擦傷性、防汚耐久性に優れていることがわかる。
Claims (15)
- 透明支持体上に少なくとも1層の低屈折率層を有する反射防止フィルムであって、該低屈折率層が、
(A) 下記一般式(I−1)、(I−2)、又は(I−3)で表される重合性含フッ素
化合物
[式中、Rf1は酸素原子、または、炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるd価の有機基を表し、Rf2は酸素原子、または、炭素原子とフッ素原子または炭素原子とフッ素原子と酸素原子のみから構成されるe価の有機基を表し、LfはCF2CF2CH2OまたはCF2CH2O(いずれも炭素原子側で酸素原子と結合)を表し、Aは単結合または一般式(II)で表される2価の連結基を表し、Qは重合性基または水素原子を表し、d,eはそれぞれ独立に2又は3を表し、fは2以上4以下の整数を表す。b、cはそれぞれ独立に0〜100の整数を表す。但し、Qのうち少なくとも4つは重合性基である。また、一般式(I−1)、(I−2)、又は(I−3)で表される化合物は、該重合性含フッ素化合物中の重合性基を重合させたとき、各架橋間分子量の計算値の少なくとも一つが300より大きい化合物である。ここで、架橋間分子量の計算値とは、重合性含フッ素化合物の重合性基が全て重合した重合体において、合わせて3個以上炭素原子及び/又はケイ素原子が置換した炭素原子を(a)、合わせて3個以上炭素原子及び/又は酸素原子が置換したケイ素原子を(b)とするときに、(a)と(a)、(b)と(b)、又は(a)と(b)で挟まれた原子団の原子量の合計をいう。ただし、一般式(I−1)又は(I−2)で表される化合物は、前記Rf 1 又はRf 2 に水素原子を含有する副成分を10モル%以下含有していてもよい。]
(B)フッ素を含有しない多官能モノマー、および
(C)光重合開始剤
を含有し、
前記(A)重合性含フッ素化合物と(B)フッ素を含有しない多官能モノマーの合計量を100質量部とした時に(A)重合性含フッ素化合物の含有量が30〜80質量部である
塗布組成物から形成される反射防止フィルム。 - 前記塗布組成物がさらに含フッ素共重合体化合物を全固形分に対して0〜30質量%含有する請求項1に記載の反射防止フィルム。
- 前記一般式(I−1)、(I−2)、又は(I−3)において、Qが−COC(R)=CH2(ここで、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す。)である請求項1又は2に記載の反射防止フィルム。
- 前記bおよびcが0である請求項1〜3のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
- 前記一般式(I−1)、(I−2)、又は(I−3)において、Qが−COC(R)=CH2(ここで、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す)、bおよびcが0である請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
- 前記(B)フッ素を含有しない多官能モノマーが、官能基を3つ以上有する多官能(メタ)アクリレートである請求項1〜5のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
- 前記塗布組成物が、さらに(D)無機微粒子を含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
- 前記(D)無機微粒子の平均粒径が、20nm以上100nm以下であり、前記(D)無機微粒子の割合が、前記塗布組成物中の全固形分に対して10〜70質量%である請求項7に記載の反射防止フィルム。
- 前記(D)無機微粒子が、オルガノシラン化合物の加水分解物及びその部分縮合物のうち少なくともいずれかによって表面処理されている請求項7または8に記載の反射防止フィルム。
- 前記(D)無機微粒子のうち少なくとも1種が、内部に空孔を有する粒子である請求項7〜9のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
- 前記重合性含フッ素化合物が分子内に合わせて3個以上酸素原子、炭素原子、及びケイ素原子のうち少なくともいずれかで置換された炭素原子を有する(ただし、全て単結合で置換されている)請求項1〜10のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
- 前記(B)フッ素を含有しない多官能モノマーが、不飽和二重結合を有するオルガノシラン化合物を含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
- 前記(A)重合性含フッ素化合物のフッ素含有率が、該重合性含フッ素化合物の分子量の40.0質量%以上である請求項1〜12のいずれか一項に記載の反射防止フィルム。
- 請求項1〜13のいずれか一項に記載の反射防止フィルムが、偏光板における偏光膜の2枚の保護フィルムのうち少なくとも一方に用いられている偏光板。
- 請求項1〜13のいずれか一項に記載の反射防止フィルム又は請求項14に記載の偏光板がディスプレイの最表面に用いられている画像表示装置。
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