JP5649779B2 - 液晶性組成物及び光学フィルム - Google Patents
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Description
このような重合性化合物としては、例えば、LC242(BASF社製)が市販されている(非特許文献1)。
そこで、上記課題に鑑み、本発明は、得られる光学フィルムの重合度を十分向上させることができる組成物を提供することを一目的とする。
P11-E11-(B11-A11)n-B12-G (1)
[式(1)中、A11は、2価の脂環式炭化水素基、複素環基又は芳香族炭化水素基を表す。A11には、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜5のモノ又はジアルキルアミノ基、ニトロ基、ニトリル基、フェニル基が結合していてもよい。
B11、B12は、それぞれ独立に、−CR25R26−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CO−NR25−、−NR25−CO−、−O−CH2−、−O−CF2−、−NR25−、−CH2−O−、−CF2−O−、−CH=CH−CO−O−、−O−CO−CH=CH−又は単結合を表す。R25及びR26は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、あるいは、R25及びR26が結合して炭素数5〜7のアルキレン基を形成していてもよい。
E11は、炭素数1〜12のアルキレン基を表す。該アルキレン基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子に置換されていてもよい。
P11は、水素原子又は式(P−1)〜式(P−5)のいずれかで表される基を表す。
Gは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜13のアルキル基、炭素数1〜13のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜13のアルコキシ基、炭素数1〜13のモノ又はジアルキルアミノ基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基又は重合性基を表す。前記アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、モノ又はジアルキルアミノ基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基に置換されていてもよい。
nは1〜5の整数を表す。]
P11-E11-(B11-A11)n-B12-E12-P12 (1−1)
P11-E11-(B11-A11)n-B12-F11 (1−2)
(式(1−1)及び式(1−2)中、A11、B11、B12、E11、P11及びnは上記と同義である。
F11は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜13のアルキル又はハロゲン化アルキル基、炭素数1〜13のアルコキシ基、炭素数1〜13のアルキルアミノ基、アミノ基、ニトリル基又はニトロ基を表す。前記アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、モノ又はジアルキルアミノ基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基に置換されていてもよい。
E12は、E11と同義である。
P12は、P11と同義である。)
このような光学フィルムは、光学フィルムを透過する光の波長550nmにおける位相差値(Re(550))が、113〜163nmであるλ/4板として機能するか、250〜300nmであるλ/2板として機能することが好ましい。
また、本発明の偏光板は、上述した光学フィルムと、偏光フィルムとを含むことを特徴の一つとする。
さらに、本発明の光学部材は、上述した光学フィルムと、カラーフィルタとを含むことを特徴の一つとする。
本発明のフラットパネル表示装置は、上述した偏光板及び/又は光学部材と、有機エレクトロルミネッセンスパネルとを備えることを特徴の一つとする。
本発明の光学フィルムの製造方法は、上述した未重合フィルムの製造方法で得られた未重合フィルムを、重合により硬化させることを特徴の一つとする。
式(1)の化合物は、単官能又は二官能の重合性基を有する重合性液晶化合物として機能するものであり、組成物中においては、通常、式(1)の化合に由来する構造単位として含有されている。
[式(1)中、A11は、2価の脂環式炭化水素基、複素環基又は芳香族炭化水素基を表す。A11には、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜5のモノ又はジアルキルアミノ基、ニトロ基、ニトリル基、フェニル基が結合していてもよい。
B11、B12は、それぞれ独立に、−CR25R26−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CO−NR25−、−NR25−CO−、−O−CH2−、−O−CF2−、−NR25−、−CH2−O−、−CF2−O−、−CH=CH−CO−O−、−O−CO−CH=CH−又は単結合を表す。R25及びR26は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、あるいは、R25及びR26が結合して炭素数5〜7のアルキレン基を形成していてもよい。
E11は、炭素数1〜12のアルキレン基を表す。該アルキレン基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子に置換されていてもよい。
P11は、水素原子または式(P−1)〜式(P−5)のいずれかで表される基を表す。
Gは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜13のアルキル基、炭素数1〜13のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜13のアルコキシ基、炭素数1〜13のモノ又はジアルキルアミノ基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基又は重合性基を表す。前記アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、モノ又はジアルキルアミノ基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基に置換されていてもよい。
nは1〜5の整数を表す。]
2価の複素環基としては下記式で表される基が例示される。
アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ等が挙げられる。
例えば、P11及び/又は置換基Gの末端は、光重合が容易であり、取り扱いが容易で、かつ製造も容易であることから、ビニル基、p−スチルベン基、アクリロイル基、メタクロイル基、カルボキシル基、メチルカルボニル基、水酸基、アミド基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、アルデヒド基、イソシアネート基、チオイソシアネート基などが例示され、なかでも、式(P−1)〜式(P−5)のいずれかで表される基が好ましい。
特に、P11及びGの末端が同一の重合性基であれば、製造が容易となることから好ましい。
さらに、P11及びGの末端の基が式(P−1)で表される基であると、容易に光重合させることができることから、より好ましい。
なお、P11とE11の種類を適宜選択することにより、両者の結合がエーテル結合又はエステル結合を介して行われることが好ましい。また、Gの置換基内において、エーテル結合又はエステル結合が存在することが好ましい。
P11-E11-(B11-A11)n-B12-E12-P12 (1−1)
P11-E11-(B11-A11)n-B12-F11 (1−2)
(式(1−1)及び式(1−2)中、A11、B11、B12、E11、P11及びnは上記と同義である。
F11は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜13のアルキル基、炭素数1〜13のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜13のアルコキシ基、炭素数1〜13のモノ又はジアルキルアミノ基、アミノ基、ニトリル基又はニトロ基を表す。前記アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、モノ又はジアルキルアミノ基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基に置換されていてもよい。
E12は、E11と同義である。
P12は、P11と同義である。)
P11-E11-B11-A11-B12-A12-B13-A13-B14-A14-B15-A15-B16-E12-P12 (I)
P11-E11-B11-A11-B12-A12-B13-A13-B14-A14-B15-E12-P12 (II)
P11-E11-B11-A11-B12-A12-B13-A13-B14-E12-P12 (III)
P11-E11-B11-A11-B12-A12-B13-A13-B14-F11 (IV)
P11-E11-B11-A11-B12-A12-B13-F11 (V)
(式中、A12〜A15は、A11と同義である。B12〜B16は、B11と同義である。E12はE11と同義である。P11、P12、F11は、上記と同義である。)
これらの化合物は、合成が容易又は市販されているなど、入手が容易であることから好ましい。
例えば、チオール基を含む化合物としては、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1、4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトーグリコネート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート等が挙げられる。また、これらの化合物の他に、多価ヒドロキシ化合物のチオグリコレート、チオプロピオネート等を用いることもできる。
また、チオール基を含む化合物として、−O−CO−R−SH基(ただし、Rは炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキレン基である)を含む化合物が好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、ヨードニウム塩又はスルホニウム塩等が挙げられ、より具体的には、イルガキュア(Irgacure)907、イルガキュア184、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア250、及びイルガキュア369(以上、全てチバスペシャルティケミカルズ社製)、セイクオールBZ、セイクオールZ、セイクオールBEE(以上、全て精工化学社製)、カヤキュアー(kayacure)BP100(日本化薬社製)、カヤキュアーUVI−6992(ダウ社製)、アデカオプトマーSP−152又はアデカオプトマーSP−170(以上、全て旭電化)などが挙げられる。
本発明の光学フィルムは、上述した式(1)の化合物に由来する構造単位と、上述したチオール基を有する化合物に由来する構造単位とを含有して形成される。そのために、本発明の光学フィルムは、式(1)の化合物とチオール基を含む化合物と光重合開始剤とを含有する組成物を用いて、未重合で又は重合して形成することができる。
本発明の光学フィルムを重合して製造する方法について以下に説明する。
まず、本発明の式(1)の化合物と、チオール基を含む化合物と、光重合開始剤とを含有する組成物に、任意に、重合開始剤、重合禁止剤、光増感剤、レベリング剤、有機溶媒、架橋剤等の添加剤の1種以上が混合された組成物の溶液を調製する。
特に、有機溶媒は、成膜が容易となることから、また、重合開始剤は、得られた光学フィルムを硬化する働きをもつことから、含有されていることが好ましい。
本発明の組成物を重合させるために、通常、光重合開始剤を用いるが、光のみならず、熱によって重合させるための重合開始剤を用いてもよい。
重合開始剤の使用量は、例えば、本組成物の合計100重量部に対して、0.1重量部〜30重量部程度が例示される。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン又はアルキルエーテル等の置換基を有するハイドロキノン類、ブチルカテコール等のアルキルエーテル等の置換基を有するカテコール類、ピロガロール類、2,2、6,6、−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル等のラジカル補足剤、チオフェノール類、β−ナフチルアミン類又はβ−ナフトール類等を挙げることができる。
重合禁止剤を含有することにより、式(1)の化合物等を含む組成物の重合を制御することができ、得られる光学フィルムの安定性及び塗布前の組成物の安定性を向上させることができる。また、重合禁止剤の使用量は、通常、本組成物の合計100重量部に対して、0.1重量部〜30重量部であり、好ましくは、0.5重量部〜10重量部である。上記範囲内であれば、本光学フィルムを構成する組成物の配向性を乱すことなく、重合させることができる。
光増感剤としては、例えば、キサントン又はチオキサントン等のキサントン類、アントラセン若しくはアルキルエーテルなどの置換基を有するアントラセン類、フェノチアジン又はルブレンを挙げることができる。
光増感剤を用いることにより、式(1)の化合物の重合を高感度化することができる。また、光増感剤の使用量としては、本組成物の合計100重量部に対して、通常、0.1重量部〜30重量部であり、好ましくは0.5重量部〜10重量部である。上記範囲内であれば、本光学フィルムを構成する組成物の配向性を乱すことなく、重合させることができる。
レベリング剤としては、例えば、放射線硬化塗料用添加剤(ビックケミージャパン製:BYK−352,BYK−353,BYK−361N)、塗料添加剤(東レ・ダウコーニング社製:SH28PA、DC11PA、ST80PA)、塗料添加剤(信越シリコーン社製:KP321、KP323、X22−161A、KF6001)又はフッ素系添加剤(大日本インキ化学工業製:F−445、F−470、F−479)などを挙げることができる。
レベリング剤を用いることにより、光学フィルムを平滑化することができる。さらに、光学フィルムの製造過程で、本組成物溶液の流動性を制御したり、本組成物を重合して得られる光学フィルムの架橋密度を調整することができる。
レベリング剤の使用量は、通常、本組成物の合計100重量部に対して、0.1重量部〜30重量部であり、好ましくは、0.5重量部〜10重量部である。上記範囲内であれば、本組成物の配向性を乱すことなく、本組成物を重合させることができる。
本組成物に含まれる有機溶媒としては、式(1)の化合物及びチオール基を含む化合物などを溶解し得る有機溶媒であれば特に限定されることなく、いずれをも使用することができる。具体的には、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ若しくはブチルセロソルブなどのアルコール;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、ガンマーブチロラクトン若しくはプロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン若しくはメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ペンタン、ヘキサン若しくはヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒;トルエン、キシレン若しくはクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒、アセトニトリル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、乳酸エチル、クロロホルム又はフェノールなどが挙げられる。これら有機溶媒は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
架橋剤は、通常、上述したチオール基を含む化合物がその役割を果たすが、さらに、別の架橋剤を組み合わせて用いてもよい。このような架橋剤としては、特に限定されるものではなく、当該分野で公知のもの、例えば、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類、ウレタンアクリレート類、ポリイソシアネート類、エポキシ化合物、オキセタン化合物などが挙げられる。より具体的には、トリアクリレート類(新中村化学工業株式会社製:CBX−1N、CBX−0、A−TMPT−3EO、A−TMPT−6EO、A−TMPT−9EO、A−TMM−3、A−TMM−3L、A−TMM−3LMN、A−GLY−3E、A−GLY−6E、A−GLY−9E、A−GLY−20E、TM−4EL、SARTOMER社製:SR499、SR502、SR9035、SR368)、テトラアクリレート類(新中村化学工業株式会社製:ATM−4E,ATM−35E)、ペンタアクリレート類(新中村化学工業株式会社製:A−9530、SARTOMER社製:SR399E)、ヘキサアクリレート類(新中村化学工業株式会社製:A−DPH−6E、A−DPH−12E、A−DPH−6P、共栄社化学株式会社製:UA−306H、UA−306I、日本化薬株式会社製:DPCA−60、DPCA−120)などを挙げることができる。
架橋剤を用いることにより、光学フィルムの架橋密度を調整することができる。
架橋剤の使用量は、通常、本組成物の合計100重量部に対して、0.1重量部〜30重量部であり、好ましくは、0.5重量部〜10重量部である。架橋剤を用いることにより、式(1)の化合物およびチオール基を含む化合物を光重合により効果的に架橋することができる。従って、熱による複屈折の変化の影響を低減させることができる。
また、混合溶液における固形分の濃度は、通常、5〜50重量%である。固形分の濃度をこの程度の範囲とすることにより、光学フィルムの膜厚にムラが生じにくく、適切な膜厚に調整することが容易となり、液晶パネルの光学補償に必要な光学異方性を与えることができる。
上記組成物から得られる光学フィルムは、貼合、運搬、保管等、強度が必要な場合があるため、支持基材を用いることにより、フィルムが破れず、取り扱いが容易となる。
配向膜は、上記組成物を含有する溶液の塗工等により溶解しない溶剤耐性を有し、溶媒の除去、液晶の配向の加熱処理による耐熱性を有し、ラビングによる摩擦などによる剥がれ等が起きないこと等が必要であり、ポリマーと、任意に溶媒とを含有する組成物によって形成することができる。
得られる配向膜の厚さは、通常、10nm〜10000nm程度が適しており、10nm〜1000nm程度が好ましい。上記範囲とすれば、後述する未重合フィルム製造工程において、本発明の組成物から形成されるフィルムを配向膜上で所望の角度に配向させることができる。
また、これら配向膜は、必要に応じてラビング又は偏光紫外線照射を行うことができる。これにより、本発明の組成物から形成されるフィルムを所望の方向に配向させることができる。
このように、配向膜を用いることにより、容易に液晶の配向をホモジニアス配向、ホメオトロピック配向、ハイブリッド配向など、所望の配向を得ることができるため、延伸による屈折率制御を行う必要がない。そのため、複屈折の面内ばらつきが小さい均一性に優れた光学フィルムとなる。その結果、支持基材上にFPDの大型化にも対応可能な大きな光学フィルムを形成することが可能となる。
本発明の光学フィルムを未重合で製造する方法としては、例えば、配向膜が形成され、ラビング処理が行われた支持基材の配向膜上に、上記組成物の溶液を塗工し、乾燥する方法等が挙げられる。特に、支持基材の上に形成した配向膜上に未重合フィルムを得る方法は、生産コストを低減することができ、ロールフィルムでのフィルムの生産が可能となり、製造効率が良好であることから好ましい。
上述したように未重合でフィルムを形成した後、そのフィルムを重合して硬化させてもよい。これにより、本発明の組成物に由来する構造単位を有するフィルムの配向性を固定化することができる。
未重合フィルムを重合させる方法は、組成物に含まれる化合物の種類に応じて、適宜調整することができる。例えば、光重合、熱重合が挙げられる。なかでも、光重合が好ましい。これにより、低温で、未重合フィルムを重合させることができるので、支持基材の耐熱性の選択幅が広がる。また、工業的にも製造が容易となる。
未重合フィルムを熱重合させる方法は、例えば、未重合フィルムを加熱することなどが例示される。
また、上述した製造方法により得られた光学フィルムは、支持基材と配向膜及び配向膜と光学フィルムとの密着性が良好であり、光学フィルムの製造が容易となり、界面活性剤などの表面処理剤を用いなくてよい。
本発明の光学フィルムは、透明性に優れ、単独での単層又は積層構造(例えば、2〜4層程度)で、上述した支持基板及び/又は配向膜あるいは種々の光学フィルムとともに、種々の用途に用いることができる。なお、複数層積層する場合は、同一のフィルムであってもよいし、異なるものを組み合わせて用いてもよい。ここで、光学フィルムとは、光を透過し得るフィルムであって、光学的な機能を有するフィルムを意味し、光学的な機能とは、屈折、複屈折などを意味する。
Re(λ)=d×Δn(λ) (3)
(式中、Re(λ)は、波長λnmにおける位相差値を表し、dは膜厚を表し、Δn(λ)は波長λnmにおける屈折率異方性を表す。)
従って、位相差値を大きくするためには膜厚を大きくし、位相差値を小さくするためには、膜厚を小さくすればよい。
配向膜を用いて複屈折性を有する場合には、通常、位相差値としては、50〜500nm程度であり、好ましくは100〜300nmである。
このように、本発明の光学フィルムは、延伸フィルムで同等の位相差値を有するフィルムと比較して、薄膜とすることができる。また、位相差値の波長依存性を低減することができる。
本発明のフィルムの実施形態として、本発明のフィルムを備えた光学部材について説明する。
図1に示すように、光学部材1は、位相差層として本発明の光学フィルム2と、配向膜3を介して積層されたカラーフィルタ4とを含んで構成することができる。
このような光学部材1は、以下の製造方法により形成することができる。
まず、カラーフィルタ4の上に配向性のポリマー(例えば、上述したものから選択することができる)を印刷し、ラビング処理を施して、配向膜を形成する。
次に、所望の波長分散特性をもつように、重合開始剤等の添加剤と、本発明の式(1)の化合物等を含む組成物を、良溶媒に溶解させて混合溶液を調製し、所望の位相差値になるよう厚みを調製しながら、得られた配向膜上に得られた混合溶液を塗布する。
最後に、式(1)の化合物の液晶相をとる温度に加温しながら紫外線照射して、光学フィルムを形成する。この際、マスキングなどの手法によって光学フィルムをパターニングしてもよい。
本発明の光学フィルムの別の具体的な実施形態として、本発明の光学フィルムと偏光フィルムとを積層して構成される偏光板等について説明する。
偏光板30aは、本発明の光学フィルム14と、偏光機能を有するフィルム、すなわち偏光フィルム15とを直接張り合わせられており(図2(a))、光学フィルム14は、支持基材16、配向膜17および光学異方性層18からなる。偏光板30aは、支持基材16、配向膜17、光学異方性層18、偏光フィルム15の順に積層されている。
図2(c)に示す偏光板30cは、光学フィルム14と光学フィルム14’とが直接貼り合わされ、さらに光学フィルム14’と偏光フィルム15とが直接貼り合わされている。
図2(d)に示す偏光板30dは、光学フィルム14と光学フィルム14’とが接着剤層19を介して貼り合わされ、さらに光学フィルム14’上に偏光フィルム15が直接貼り合わされている。
図2(e)に示す偏光板30eは、光学フィルム14と光学フィルム14’とを接着剤層19を介して貼り合わせ、さらに光学フィルム14’と偏光フィルム15とを接着剤層19’を介して貼り合わされている。
本発明の偏光板は、光学フィルムを複数積層してもよく、その複数の光学フィルムは、全て同一であっても、上述した異なるフィルムを組み合わせて用いてもよい。
接着剤19、19’としては、透明性が高く、耐熱性に優れた接着剤であることが好ましい。そのような接着剤としては、例えば、アクリル系、エポキシ系あるいはウレタン系接着剤などが用いられる。
また、本発明の光学フィルムは、反射型の液晶ディスプレイ及び有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のフラットパネル表示装置(FPD)において、どのような位置に、どのような態様で、どのように機能させるものとして備えられていてもよい。
例えば、上述した偏光板と、液晶パネルとが貼り合わされた液晶パネルを備える液晶表示装置(LCD)、上述した偏光板と、発光層とが貼り合わされた有機エレクトロルミネッセンスパネルを備える有機エレクトロルミネッセンス表示装置(EL)、さらに、本発明の光学フィルムを位相差板として備えるLCD及びEL等、カラーフィルタを備えるLCD及びEL等が挙げられる。
このように、光学特性を有する本発明の光学フィルムを用いることにより、すべてのFPDを、薄膜で、光学補償することができる。
LCDとしては、例えば、図3に示すように、本発明の偏光板30と液晶パネル20とが接着層22を介して貼り合わされてなる貼合品21によって構成される。
この構成によれば、図示しない電極を用いて、液晶パネルに電圧を印加することにより、液晶分子を駆動させ、光シャッター効果を発揮させることができる。
特に、図4に示すように、一対の基板に液晶層が挟持され形成されてなる液晶表示素子において、少なくとも一方の基板の液晶層側にカラーフィルタを形成した薄型液晶表示装置について以下に説明する。
バックライト側は、偏光板10の上に、例えば、ガラス基板などの基盤11が接着剤を介して固定されており、基盤11上には、液晶層をアクティブ駆動させるための薄膜トランジスタ(TFT)と絶縁層12が形成され、さらに、TFT上に、Ag、Al又はITO(Indium Tin Oxide)による電極13、13’が形成されている。
このような構成によれば、従来の液晶表示装置と比較して、位相差層の枚数を減らすことができ、より薄型の液晶表示装置の製造を可能とする。
まず、バックライト側の基盤であるホウケイ酸ガラス上に、Mo、MoW等からなるゲート電極、ゲート絶縁膜およびアモルファスシリコンを堆積・パターニングする。
次いで、アモルファスシリコンをエキシマレーザでアニールすることによって結晶化させて半導体薄膜を形成する。その後、ゲート電極両側にP、Bなどをドープし、nチャンネル、pチャンネルのTFTを形成する。
さらに、SiO2からなる絶縁膜を形成する。
さらに、反射電極、透明電極を適宜組み合わせることにより、半透過型の液晶表示装置用のバックライト側の電極を形成することができる。
次に、カラーフィルタ上に配向性ポリマーを塗布し、ラビングして、配向膜3’を形成する。この配向膜上に、式(1)の化合物等を含む塗布液を塗布し、液晶相をとる温度範囲に加熱しながら、紫外線照射によって重合させ、位相差層2’を形成する。位相差層形成後、ITOをスパッタすることにより、対向電極8を形成する。
さらに、対向電極8上に配向膜(図示せず)、液晶相9を形成し、最後にバックライト側の基盤とあわせて組み立てる。
ELとしては、例えば、図5に示すように、本発明の偏光フィルム30と、発光層24とが、接着層25を介して貼り合わせてなる有機ELパネル23が挙げられる。この有機ELパネルにおいて、偏光フィルム30は、広帯域円偏光板として機能する。また、発光層24は、導電性有機化合物からなる少なくとも1層の層により構成される。
化合物(PG−2)を以下のスキームにしたがって製造した。
モノテトラヒドロピラニル保護ヒドロキノン100.1g(515mmol)、炭酸カリウム97.1g(703mmol)、6−クロロヘキサノール64g(468mmol)及びジメチルアセトアミドを混合し、得られた混合液を攪拌しながら100℃で加熱した。その後、室温まで冷却し、純水、メチルイソブチルケトンを加え攪拌し、有機層を取り出した。回収した有機層を純水で洗浄し、減圧濃縮し、溶媒を除去した後、メタノールを加えて攪拌した。生成した沈殿を濾過後、真空乾燥して、化合物(PG−1)を126g(428mmol)得た。収率は6−クロロヘキサノール基準で91%であった。
化合物(PG−1)126g(428mmol)、3、5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン(以下BHTという)1.40g(6.42mmol)、N、N−ジメチルアニリン116.7g(963mmol)、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン1.00g及びクロロホルムを混合し、得られた混合液を攪拌しながら氷冷下でアクイロイルクロリド58.1g(642mmol)を滴下した。さらに純水を加えて攪拌し、有機層を取り出した。回収した有機層を純水で洗浄し、BHTをスパーテル1杯分加え、減圧濃縮し、溶媒を除去した。得られた溶液にテトラヒドロフラン(以下THFという)200mlを加えた。これに塩酸水を加えて、窒素雰囲気下60℃で攪拌した。得られた溶液を、室温まで冷却し、分液して有機層を取り出した。反応溶液に飽和食塩水500mlを加えて攪拌し、回収した有機層を純水で洗浄し、減圧濃縮し、溶媒を除去した後、ヘキサンを加えて氷冷下攪拌した。生成した沈殿を濾過後、真空乾燥して、化合物(PG−2)を90g(339mmol)得た。収率は化合物(PG−1)基準で79%であった。
化合物(PG−6)を以下のスキームにしたがって製造した。
トランス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸200g(1.1616mol)及びジメチルアセトアミド600mLを混合した。得られた混合液を窒素雰囲気下、攪拌しながら80℃まで昇温して、得られた溶液に炭酸カリウム96.32g(0.6969mol)を加えた後、ベンジルブロミド188.73g(1.1035mol)を加え、攪拌した。反応溶液を室温まで放冷後、反応溶液を氷1500gに注ぎ攪拌した。得られた結晶を濾取して、これを水/メタノール1:1(v/v)、次いで水で洗浄した。真空乾燥により溶媒を除去し、残渣をクロロホルムに溶解した。溶液をシリカゲルに吸着させ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて、最初はヘプタン/クロロホルム3:1(v/v)、次いでヘプタン/クロロホルム1:1(v/v)、最後にクロロホルムで溶離し、化合物(PG−3)138gを得た。収率は化合物トランス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸基準で46%であった。
前工程で得られた化合物(PG−3)60g(0.2287mol)及びクロロホルム200mLを混合した。得られた溶液を氷冷し、窒素雰囲気下、クロロメチルエチルエーテル43.25g(0.432mol)、トリエチルアミン69.44g(0.6862mol)を滴下した。反応溶液を室温、窒素雰囲気下で攪拌し、反応溶液にトルエン600mLを加え、析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、濾液を回収し、水で洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去した。得られた粗生成物を真空乾燥し、化合物(PG−4)74gを得た。収率は化合物(PG−3)基準で95%であった。
前工程で得られた化合物(PG−4)64g及びTHF250mlを混合した。得られた混合液に窒素雰囲気下で、10%パラジウム−炭素(50%含水)3.2gを加えた。減圧後、水素置換し、室温、常圧、水素雰囲気下で攪拌した。窒素置換後、混合液を濾過し、触媒及び溶媒を除去した。残渣を水/メタノール1:1(v/v)、次いで水で洗浄した。得られた結晶を濾別し、真空乾燥して化合物(PG−5)45gを得た。収率は化合物化合物(PG−4)基準で84%であった。
化合物(PG−2)56.8g(215mmol)、ジメチルアミノピリジン2.65g(22mmol)、(PG−5)50g(217mmol)及びクロロホルム300mLを混合した。得られた混合液を窒素雰囲気下、氷冷して攪拌し、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド48.79g(237mol)の50mLクロロホルム溶液を滴下した。滴下終了後、室温にて攪拌した。反応溶液にクロロホルム200mL及びヘプタン200mLを加えて沈殿を濾過した。濾液を回収して、2N−塩酸水溶液で洗浄した。有機層を回収し、不溶成分を濾過後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去、真空乾燥を行い、固形物を得た。得られた固形物、純水3.64g(202mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物3.84g(20.2mmol)及びTHF200mLを混合した。得られた混合液を窒素雰囲気下、50℃に加温後、攪拌した。室温まで放冷後、THFを除去し、残渣にノルマルヘプタン200mLを加えた。析出した沈殿を濾取し、純水で洗浄後、真空乾燥した。得られた粉末をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを通して濾過した。濾液を回収し、クロロホルム400mLを加えて、得られた溶液を濃縮してから、溶媒をトルエンに置換した。得られた溶液を減圧濃縮した後、ヘプタンを加えて結晶化した粉末を濾取、真空乾燥して、化合物(PG−6)64.1gを得た。収率は化合物(PG−2)基準で76%であった。
化合物(IV−19)を以下のスキームにしたがって製造した。
1H NMR(CDCl3);δ 1.66(m、12H)、2.72(m、4H)、2.57(m、2H)、3.80(s、3H)、3.94(t、2H)、4.17(t、2H)、5.80(d、1H)、6.11(m、1H)、6.40(d、1H)、6.95(m、8H)
(実施例1〜5、比較例1)
ガラス基板にポリビニルアルコール(ポリビニルアルコール1000完全ケン化型、和光純薬工業株式会社製)の2重量%水溶液を塗布し、加熱乾燥後、厚さ89nm膜を得た。続いて、表面にラビング処理を施し、ラビング処理を施した面に、表1の実施例1〜5及び比較例1の塗布液(混合溶液)をスピンコート法により塗布し、55℃で1分間乾燥した。その後、塗膜に室温で1200mJ/cm2紫外線を照射して、光学フィルムを作製した。
光重合開始剤は、イルガキュア819(チバスペシャリティーケミカルズ社製)、レベリング剤には、BYK361N(ビックケミージャパン製)、溶剤はシクロペンタノンを用いた。
また、溶剤以外の表中の重量%は、塗布液を100重量%とした固形分の重量%を意味する。
作成した光学フィルムの重合状態の判定を、次の操作によって行った。サンプルの塗工面をTACフィルムに面するように置き、ローラーで強く擦って密着させた。その後、TACフィルムからサンプルを剥離した時に、TACフィルム上に塗工物が付着しない場合は○、塗工物が付着することを目視で確認できた場合は×と判定した。
作成した光学フィルムの正面位相差値を測定機(KOBRA−WR、王子計測機器社製)を用いて測定し、装置付属プログラムで、波長546.9nmの位相差値Re(546.9)を算出した。結果を表2に示す。
2、14、14’ 光学フィルム
2’ 位相差層
3、3’ 配向膜
4、4’ カラーフィルタ
5 液晶表示装置
6、10、30、30a、30b、30c、30d、30d 偏光板
7、11 基盤
8 対向電極
9 液晶相
12 絶縁層
13 透明電極
13’ 反射電極
15 偏光フィルム
16 支持基材
17 配向膜
18 光学異方性層
19、19’、22、25 接着剤
20 液晶パネル
21 貼合品
23 有機ELパネル
24 発光層
Claims (9)
- 式(1)で表される化合物、2個以上のチオール基を含む脂肪族化合物及び光重合開始剤を含む組成物を重合してなる光学フィルムであって、
光学フィルムを透過する光の波長550nmにおける位相差値(Re(550))が113〜163nmであるλ/4板として機能する光学フィルム。
P11-E11-(B11-A11)n-B12-G (1)
[式(1)中、A11は、2価の脂環式炭化水素基、複素環基又は芳香族炭化水素基を表す。A11には、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜5のモノ又はジアルキルアミノ基、ニトロ基、ニトリル基、フェニル基が結合していてもよい。
B11、B12は、それぞれ独立に、−CR25R26−、−C≡C−、−CH=CH−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CO−NR25−、−NR25−CO−、−O−CH2−、−O−CF2−、−NR25−、−CH2−O−、−CF2−O−、−CH=CH−CO−O−、−O−CO−CH=CH−又は単結合を表す。R25及びR26は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、あるいは、R25及びR26が結合して炭素数5〜7のアルキレン基を形成していてもよい。
E11は、炭素数1〜12のアルキレン基を表す。該アルキレン基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子に置換されていてもよい。
P11は、式(P−1)〜式(P−5)のいずれかで表される基を表す。
(式(P−1)〜式(P−5)中、R1〜R5は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子を表す。)
Gは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜13のアルキル基、炭素数1〜13のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜13のアルコキシ基、炭素数1〜13のモノ又はジアルキルアミノ基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基又は重合性基を表す。前記アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、モノ又はジアルキルアミノ基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基に置換されていてもよい。
nは1〜5の整数を表す。] - 式(1)で表される化合物、2個以上のチオール基を含む脂肪族化合物及び光重合開始剤を含む組成物を重合してなる光学フィルムであって、
光学フィルムを透過する光の波長550nmにおける位相差値(Re(550))が250〜300nmであるλ/2板として機能する光学フィルム。
P11-E11-(B11-A11) n -B12-G (1)
[式(1)中、A11は、2価の脂環式炭化水素基、複素環基又は芳香族炭化水素基を表す。A11には、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜5のモノ又はジアルキルアミノ基、ニトロ基、ニトリル基、フェニル基が結合していてもよい。
B11、B12は、それぞれ独立に、−CR 25 R 26 −、−C≡C−、−CH=CH−、−CH 2 −CH 2 −、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−C(=S)−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CO−NR 25 −、−NR 25 −CO−、−O−CH 2 −、−O−CF 2 −、−NR 25 −、−CH 2 −O−、−CF 2 −O−、−CH=CH−CO−O−、−O−CO−CH=CH−又は単結合を表す。R 25 及びR 26 は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、あるいは、R 25 及びR 26 が結合して炭素数5〜7のアルキレン基を形成していてもよい。
E11は、炭素数1〜12のアルキレン基を表す。該アルキレン基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子に置換されていてもよい。
P11は、式(P−1)〜式(P−5)のいずれかで表される基を表す。
(式(P−1)〜式(P−5)中、R 1 〜R 5 は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子を表す。)
Gは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜13のアルキル基、炭素数1〜13のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜13のアルコキシ基、炭素数1〜13のモノ又はジアルキルアミノ基、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基又は重合性基を表す。前記アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、モノ又はジアルキルアミノ基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基に置換されていてもよい。
nは1〜5の整数を表す。] - 式(1)で表される化合物におけるP11が、式(P−1)で表される基である請求項1又は2記載の光学フィルム。
- 2個以上のチオール基を含む脂肪族化合物が、−O−CO−R−SH基(ただし、Rは炭素数1〜5の直鎖又は分岐のアルキレン基である)を含む化合物である請求項1〜3のいずれか記載の光学フィルム。
- 式(1)で表される化合物が、式(P−1)〜式(P−5)のいずれかで表される基を1つ含む化合物及び式(P−1)〜式(P−5)のいずれかで表される基を2つ有する化合物である請求項1〜4のいずれか記載の光学フィルム。
- 請求項1〜5のいずれか記載の光学フィルム及び偏光フィルムを含む偏光板。
- 請求項1〜5のいずれか記載の光学フィルム及びカラーフィルタを含む光学部材。
- 請求項6記載の偏光板及び/又は請求項7記載の光学部材と、液晶パネルとを備えるフラットパネル表示装置。
- 請求項6記載の偏光板及び/又は請求項7記載の光学部材と、有機エレクトロルミネッセンスパネルとを備えるフラットパネル表示装置。
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