JP5645246B2 - 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙 - Google Patents
共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5645246B2 JP5645246B2 JP2010096742A JP2010096742A JP5645246B2 JP 5645246 B2 JP5645246 B2 JP 5645246B2 JP 2010096742 A JP2010096742 A JP 2010096742A JP 2010096742 A JP2010096742 A JP 2010096742A JP 5645246 B2 JP5645246 B2 JP 5645246B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copolymer latex
- component
- mass
- parts
- polymerization
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Paper (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Description
[1](a)成分:共役ジエン系単量体20〜80質量%、(b)成分:エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜7質量%、及び(c)成分:他の共重合可能な単量体(下記(イ)成分に該当するものを除く)13〜79.5質量%(但し、該(a)成分、該(b)成分、及び該(c)成分の合計は、100質量%)からなる単量体混合物を、該単量体混合物100質量部に対し、1種又は2種以上の炭素数3〜6の直鎖状又は分岐状オレフィンから導かれる、重合度2〜10のオリゴマーである(イ)成分0.0002〜0.045質量部の存在下で乳化重合することによって得られる共重合体ラテックス。
[2]前記(イ)成分が、炭素数6〜20のプロピレンオリゴマー又はブテンオリゴマーである上記[1]記載の共重合体ラテックス。
[3]前記乳化重合は、重合温度に関し、重合工程の間に5℃以上の降温が行われる上記[1]又は[2]記載の共重合体ラテックス。
[4]前記重合温度の降温における降下速度は1〜10℃/hrの範囲である、上記[1]から[3]のいずれかに記載の共重合体ラテックス。
[5]上記[1]から[4]のいずれかに記載の共重合体ラテックスを含む紙塗工用組成物。
[6]上記[5]に記載の紙塗工用組成物を用いて製造される塗工紙。
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸アルキルエステル類;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチルなどのメタクリル酸アルキルエステル類;
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのヒドロキシアルキルエステル類;
アクリル酸アミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチルなどのアミノアルキルエステル類;
2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンなどのピリジン類;
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのグリシジルエステル類;
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、グリシジルメタクリルアミド、N,N−ブトキシメチルアクリルアミドなどのアミド類;
酢酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類;
塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル類、などが挙げられるが、下記(イ)成分に該当するものは除外される。これらは1種を単独で、又は2種以上が組み合わせて用いられる。
の存在下で乳化重合することによって得られる。
(i)前記(イ)成分を、直接乳化重合に用いる水中に添加するか、若しくは乳化分散させて添加する方法。
(ii)前記(イ)成分を前記原料単量体(a)〜(c)成分の1種又は2種以上に溶解させて乳化重合を行なう方法、
(iii)前記(イ)成分を予め各種溶剤に溶解させ、重合の系内に添加し、原料単量体と共に乳化重合を行う方法、更には、
(iv)前記(イ)成分を、前記原料単量体(a)〜(c)成分以外の原料成分に溶解させて、重合の場に添加する方法
等を挙げることができる。なお、これらの方法は1種又は複数種を併用することも可能である。
しかし、得られる共重合体ラテックスが優れた印刷光沢を塗工紙に付与する観点から、(iv)の方法を採用することが望ましい。更には(イ)成分は、乳化重合時に使用する連鎖移動剤に溶解させて添加することが最も好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマーなどのノニオン性界面活性剤、等があげられる。
テトラメチルチウラジウムジスルフィド、テトラエチルチウラジウムジスルフィドなどのジスルフィド類;
四塩化炭素、四臭化炭素などのハロゲン化誘導体;
2−エチルヘキシルチオグリコレート、等があげられ、これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、連鎖移動剤の添加方法は、一括添加、回分添加、連続添加など公知の添加方法を適宜用いることができる。
(1)ピック強度:
RI印刷試験機(明製作所製)を用いて、印刷インク(東洋インキ製造社製 PRINTING INK;タック15)(商品名)0.4ccを塗工紙サンプルに1回刷りし、ゴムロールに現れたピッキング状態を別の台紙に裏取りし、その状態を観察した。評価は相対的な10点評価法とし、ピッキング現象の少ないものほど高得点とした。
(2)印刷光沢:
RI印刷試験機(明製作所製)を用いて、オフセット輪転印刷用インキ0.5ccを、インターバル15secをおいて塗工紙サンプルに2回印刷し、24hr経過後に光沢度計を使用して印刷光沢の値を測定した。数値が大きいものほど印刷光沢が優れる。
(3)塗工紙表面ベタツキ性:
塗工紙サンプルの塗工面を上にし、塗工紙サンプルを5枚重ね合わせ、その上に15kgの重りを載せて1週間静置させた。この後、重ね合わせていた塗工紙同士を剥がし、塗工紙表面のピッキング状態を観察した。評価は相対的な10点評価法とし、ピッキング現象の少ないものほど高得点とした。
(4)共重合体ラテックスの粘度:
共重合体ラテックスを25℃、pH8、固形分濃度50%に調整し、B型粘度計(東京計器)を用いて粘度を測定した。この粘度が400mP・s以上であると、ラテックスの移送がし難くなり、移送効率が低下する。
(5)共重合体ラテックスの粒子径:
共重合体ラテックスを透過型電子顕微鏡で観察し、画像処理装置を用いて平均粒子径を算出した。
[実施例1]
攪拌機と内部温度調整用の温水ジャケット、及び各種原材料の定量添加設備を備えた耐圧反応器に、重合初期の原料として水78質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1質量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.1質量部、α−メチルスチレンダイマー0.3質量部からなる重合初期原料を一括して仕込み、78℃にて充分に攪拌した。次いで、第一重合工程用として調製しておいた、イタコン酸2.5質量部、フマル酸0.2質量部、スチレン6.8質量部、メタクリル酸メチル0.06質量部、アクリロニトリル2.4質量部、ヒドロキシエチルアクリレート0.3質量部、アクリル酸0.3質量部、α−メチルスチレンダイマー0.45質量部、t−ドデシルメルカプタン0.02質量部とプロピレンテトラマー0.0003質量部を含む連鎖移動剤組成物からなる、第一重合工程用の単量体及び連鎖移動剤混合物とを、この耐圧反応容器内に一括して仕込み、攪拌混合後、濃度30質量%のペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液0.2質量部(固形分換算)を耐圧容器内に5分間かけて添加して重合反応を開始させた。
次に、得られた共重合体ラテックスと以下の構成材料とを使用し、均一に混合して紙塗工用組成物を調製した。尚、以下の配合(質量部)は、水を除いて、全て固形分に換算した値である。
カオリンクレー 40質量部
重質炭酸カルシウム 60質量部
ポリアクリル酸ナトリウム 0.05質量部
水酸化ナトリウム 0.06質量部
酸化でんぷん 3.0質量部
共重合体ラテックスA 8質量部
水(塗工液の全固形分濃度が66質量%となるように添加)
なお、カオリンクレーとしては、アマゾンプラス(粒子径2μm以下の割合=97質量%以上)(商品名)、重質炭酸カルシウムとしてはカービタル90(粒子径2μm以下の割合=90質量%以上)(商品名)、ポリアクリル酸ナトリウムとしてはアロンT−50(東亞合成株式会社製)(商品名)及び酸化でんぷんとしては王子コーンスターチB(王子コーンスターチ社製)(商品名)をそれぞれ使用した。
表1に示した様に共重合体ラテックスの原料組成、重合温度、降温条件を変更したこと以外は実施例1と同様な方法で共重合体ラテックスB〜Gを得た。得られた共重合体ラテックスの粘度と粒子径を測定した。また、それぞれの共重合体ラテックスを使用し、実施例1と同様の条件で調製した塗工紙の物性を評価した結果を表1に記載した。共重合体ラテックスの粘度及び、塗工紙の物性のいずれも優れた結果が得られた。
表1に示す様に重合中に重合温度の降温を行わずに共重合体ラテックスを製造した。そのように重合温度を変更したこと以外は実施例1と同様の方法にて共重合体ラテックスHを得た。得られた共重合体ラテックスHの粘度及び粒子径を測定した。また、共重合体ラテックスHを使用し、実施例1と同様の条件で調製した塗工紙の物性を評価した結果を表1に記載した。共重合体ラテックスの粘度及び、塗工紙の物性の印刷光沢及び表面ベタツキ性において優れた結果が得られた。
表1に示した様に共重合体ラテックスの原料組成、重合温度、降温条件を変更したこと以外は実施例1と同様な方法で共重合体ラテックスa〜dを得た。それぞれの得られた共重合体ラテックスを使用し、実施例1と同様の条件で調製した塗工紙の物性を評価した結果を表1に記載した。
Claims (6)
- (a)成分:共役ジエン系単量体20〜80質量%、(b)成分:エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜7質量%、及び(c)成分:他の共重合可能な単量体(下記(イ)成分に該当するものを除く)13〜79.5質量%(但し、該(a)成分、該(b)成分、及び該(c)成分の合計は、100質量%)からなる単量体混合物を、該単量体混合物100質量部に対し、1種又は2種以上の炭素数3〜6の直鎖状又は分岐状オレフィンから導かれる、重合度2〜10のオリゴマーである(イ)成分0.0002〜0.045質量部の存在下で乳化重合することによって得られる共重合体ラテックス。
- 前記(イ)成分が、炭素数6〜20のプロピレンオリゴマー又はブテンオリゴマーである請求項1記載の共重合体ラテックス。
- 前記乳化重合は、重合温度に関し、重合工程の間に5℃以上の降温が行われる請求項1又は2記載の共重合体ラテックス。
- 前記重合温度の降温における降下速度は1〜10℃/hrの範囲内である、請求項3に記載の共重合体ラテックス。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の共重合体ラテックスを含む紙塗工用組成物。
- 請求項5に記載の紙塗工用組成物を用いて製造される塗工紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010096742A JP5645246B2 (ja) | 2010-04-20 | 2010-04-20 | 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010096742A JP5645246B2 (ja) | 2010-04-20 | 2010-04-20 | 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011225716A JP2011225716A (ja) | 2011-11-10 |
JP5645246B2 true JP5645246B2 (ja) | 2014-12-24 |
Family
ID=45041495
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010096742A Active JP5645246B2 (ja) | 2010-04-20 | 2010-04-20 | 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5645246B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016030780A (ja) * | 2014-07-28 | 2016-03-07 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 共重合体を含むラテックス、紙塗工用組成物、塗工紙、及び製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000219863A (ja) * | 1999-01-29 | 2000-08-08 | Sanyo Chem Ind Ltd | バインダー組成物 |
JP3854165B2 (ja) * | 2002-02-04 | 2006-12-06 | ハリマ化成株式会社 | 製紙用表面サイズ剤および印刷用紙 |
JP2003277546A (ja) * | 2002-03-27 | 2003-10-02 | Jsr Corp | 共重合体ラテックス |
JP2007246834A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 共重合体ラテックス、これを利用した紙塗工用組成物及びオフセット印刷用塗工紙 |
JP5223180B2 (ja) * | 2006-09-25 | 2013-06-26 | 東亞合成株式会社 | 水性樹脂組成物の製造方法及び不織布用バインダー組成物 |
JP5313088B2 (ja) * | 2009-09-10 | 2013-10-09 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙 |
-
2010
- 2010-04-20 JP JP2010096742A patent/JP5645246B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011225716A (ja) | 2011-11-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5078327B2 (ja) | 共重合体ラテックスの製造方法、及び塗料組成物 | |
JP2012188797A (ja) | 紙塗工用共重合体ラテックス及び紙塗工用組成物 | |
JPH0776324B2 (ja) | 塗被用組成物 | |
JP2007084738A (ja) | 共重合体ラテックス、印刷紙塗被用塗料組成物、及び印刷用塗工紙 | |
JP5645246B2 (ja) | 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙 | |
JP2007246834A (ja) | 共重合体ラテックス、これを利用した紙塗工用組成物及びオフセット印刷用塗工紙 | |
JP5313088B2 (ja) | 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び塗工紙 | |
JP2009091670A (ja) | 紙塗工用共重合体ラテックス | |
JP5457923B2 (ja) | 共重合体ラテックス組成物、紙塗工用組成物及び塗工紙 | |
JP5288544B2 (ja) | 多層塗工紙 | |
JP5602466B2 (ja) | 紙塗工用組成物及び塗工紙 | |
JP2002220405A (ja) | 共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物 | |
JP3106292B2 (ja) | 共重合体ラテックスの製造方法 | |
JP4863352B2 (ja) | 共重合体ラテックス、該共重合体ラテックスを含有するオフセット紙塗工組成物及び塗工紙 | |
JP2844031B2 (ja) | グラビア印刷用紙塗被組成物 | |
JP3975098B2 (ja) | 共重合体ラテックス、その製造方法および紙塗工用組成物 | |
JP3144839B2 (ja) | 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法 | |
JP4776341B2 (ja) | 共重合体ラテックスの製造方法、共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物 | |
JP3712296B2 (ja) | 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法 | |
JP2745634B2 (ja) | 紙塗被用共重合体ラテックスおよび紙塗被用組成物 | |
JP5255424B2 (ja) | 共重合体ラテックス、塗工紙用組成物及び印刷用塗工紙 | |
JP3788553B2 (ja) | 紙被覆用組成物及び塗被紙 | |
JP4868828B2 (ja) | 共重合体ラテックス組成物、印刷紙塗被用塗料組成物、及び印刷用塗工紙 | |
JP5647394B2 (ja) | 共重合体ラテックス、紙塗工用組成物及び印刷用塗工紙 | |
JP5645521B2 (ja) | 共重合体ラテックス組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130306 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140110 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140310 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141029 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141030 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5645246 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |