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JP5595145B2 - 半導体力学量センサ - Google Patents

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Description

この発明は、半導体力学量センサに関し、センシング部を有する半導体基板と、この半導体基板の底面を支持する台座とを有するセンサチップと、接着剤を介して前記台座の底面を支持する基台とを備え、前記基台を取付対象部位に取付けて成り、力学量を検出する半導体力学量センサに関する。
本願出願人は、先の出願において、熱ヒステリシスによる影響を低減することを目的とし、ダイヤフラムを有する半導体基板と、この半導体基板の底面を支持する台座とを有するセンサチップと、ミクロビーズを混入した接着剤によって台座を基台に接着して成る半導体圧力センサを提案した(特許文献1)。
特開平10−170367号公報
しかし、その後の研究により、前述した従来の半導体圧力センサでは、接着剤に混入されたミクロビーズの分布が不均一であるため、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどを小さくすることができず、検出精度を高めることができないことが分かった。特に、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどは、センサに備える回路では補正することが困難である。
そこでこの発明は、上述の諸問題を解決するためになされたものであり、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどを小さくすることを目的とする。
上記の目的を達成するため、この出願の請求項1に記載の発明では、センシング部(20a)を有する半導体基板(21)と、前記半導体基板の底面を支持する台座(30)とを有するセンサチップ(20)と、接着剤(50)を介して前記台座の底面を支持する基台(40)とを備え、前記基台を取付対象部位(72,73)に取付けて成り、力学量を検出する半導体力学量センサ(10)において、前記接着剤は、架橋された樹脂を主成分とする材料により形成された粒状物(52)を、樹脂を主成分とする接着剤母材(51)に混合して成り、前記架橋された樹脂は、架橋ポリアクリル酸エステルであることを技術的特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1に記載の半導体力学量センサ(10)において、前記粒状物(52)は、中実球体であることを技術的特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1に記載の半導体力学量センサ(10)において、前記粒状物(52)は、中空球体であることを技術的特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の半導体力学量センサ(10)において、前記接着剤母材(51)は、ゴム系材料を主成分とするものであることを技術的特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の半導体力学量センサ(10)において、前記ゴム系材料は、フロロシリコンゴムであることを技術的特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の半導体力学量センサ(10)において、前記ゴム系材料は、シリコンゴムであることを技術的特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の半導体力学量センサ(10)において、前記ゴム系材料は、フッ素ゴムであることを技術的特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の半導体力学量センサ(10)において、前記基台(40)は、セラミックスにより形成されていることを技術的特徴とする。
請求項に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の半導体力学量センサ(10)において、前記半導体基板(21)はシリコン基板であり、前記センシング部(20a)は、前記シリコン基板の凹部(22)の底面に形成された受圧用のダイヤフラム(23)と、前記ダイヤフラムに配置された複数の歪ゲージ抵抗(R1〜R4)とを備え、前記凹部は、前記シリコン基板の面方位が(110)面の基板面(24)からエッチングを行うことにより形成されていることを技術的特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
後述の発明を実施するための形態において記載するように、本願発明者が行った実験によれば、センサチップの台座の底面と基台とを接着する接着剤として、架橋された樹脂を主成分とする材料により形成された粒状物を、樹脂を主成分とする接着剤母材に混合して成る接着剤を用いることにより、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどを小さくすることができた。
したがって、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の発明を実施すれば、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどを小さくすることができるため、検出精度を高めることができる。
また、上記の架橋された樹脂のうち、特に、架橋ポリアクリル酸エステルを用いれば、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどをより一層小さくすることができる。
また、粒状物として中実球体(請求項)、または、中空球体(請求項)を用いれば、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどを小さくすることができる効果が大きい。
また、接着剤母材として、請求項に記載の発明のように、ゴム系材料を主成分とするものを用いれば、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどを小さくすることができる。
特に、ゴム系材料の中でも、フロロシリコンゴム(請求項)、シリコンゴム(請求項)およびフッ素ゴム(請求項)のいずれかを用いれば、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどを小さくすることができる効果が大きい。
また、上述した接着剤は、セラミックスにより形成された基台(請求項)と相性が良く、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどを小さくすることができる効果が大きい。
特に、請求項1ないし請求項いずれか1つに記載の技術的特徴は、半導体基板がシリコン基板であり、センシング部が、シリコン基板の凹部の底面に形成された受圧用のダイヤフラムと、ダイヤフラムに配置された複数の歪ゲージ抵抗とを備え、上記凹部が、シリコン基板の面方位が(110)面の基板面からエッチングを行うことにより形成されている構造(請求項12)に適用すると効果が大きい。
つまり、上記の構成のセンサチップでは、粒状物の分布状態が不均一であると、それにより発生する影響が歪ゲージ抵抗毎に異なるため、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどが大きくなるおそれがある。
しかし、そのような構成のセンサチップを備える半導体力学量センサであっても、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の技術的特徴を用いれば、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどを小さくすることができる。
この発明の実施形態に係る半導体圧力センサの縦断面図である。 図1に示す半導体圧力センサからケースを省いて示す拡大図である。 (a)は、図2に示すセンサチップの平面図であり、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。 図3に示すセンサチップの底面図である。 半導体圧力センサ10の主な電気的構成を示す説明図である。 センサ出力のオフセットの温度特性を示す説明図である。 環境温度とセンサ感度との関係を示す一例である。 センサ出力電圧Vおよび圧力Pの関係を示す一例である。 各温度特性におけるばらつきを示す図である。
この発明の実施形態について図を参照して説明する。以下の実施形態では、この発明に係る半導体力学量センサとして半導体圧力センサを例に挙げて説明する。
[主要構成]
この実施形態に係る半導体圧力センサの主要構成について説明する。図1は、この実施形態に係る半導体圧力センサの縦断面図であり、図2は、図1に示す半導体圧力センサからケースを省いて示す拡大図である。図3(a)は、図2に示すセンサチップの平面図であり、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。図4は、図3に示すセンサチップの底面図である。
図1に示すように、この実施形態の半導体圧力センサ10は、センシング部20aを有する単結晶シリコン基板21と、この単結晶シリコン基板21の底面を支持するガラス製の台座30とを有するセンサチップ20と、チップ接着剤50を介して台座30の底面を支持するセラミックス製のステム40と、ステム接着剤60を介してステム40を支持する樹脂製のケース70とを備える。
ケース70には、上下に貫通した連通孔71が形成されており、その連通孔71の内壁面から凸部73が突出形成されている。ステム40は、ステム接着剤60によってケース70の上端近傍の内壁面72および凸部73の表面に接着されている。内壁面72および凸部73が、本願の請求項1に記載の取付対象部位に対応する。
図2に示すように、センサチップ20を構成する単結晶シリコン基板21には、凹部22が底面から形成されており、その凹部22の底面には、センシング部20aが形成されている。台座30には、単結晶シリコン基板21の凹部22に連通する連通孔31が上下方向に貫通形成されている。ステム40には、台座30の連通孔31に連通する連通孔41が上下方向に貫通形成されている。また、用途に応じて、連通孔71,41,31および凹部22にフロロシリコンゲルの圧力伝達媒体を充填しても良い。
図3(a)に示すように、センシング部20aを構成するダイヤフラム23は、平面視八角形を成しており、そのダイヤフラム23には、センシング部20aを構成する歪ゲージ抵抗R1〜R4がダイヤフラム23に配置されている。図4に示すように、単結晶シリコン基板21を底面24から見ると、ダイヤフラム23が露出している。単結晶シリコン基板21の底面24は、面方位(110)面である。
単結晶シリコン基板21の(110)面に八角形の開口部を有するエッチングマスクを施し、異方性エッチングを行うことにより、八角形の開口部を有する底面24が形成され、その底面24には、テーパ面25〜28と、隣接するテーパ面間に形成された複数の垂直面29とから成る凹部22が形成される。〈100〉結晶軸に沿って対向する一対のテーパ面25,26はそれぞれ(111)面であり、〈110〉結晶軸に沿って対向する一対のテーパ面27,28はそれぞれ(110)面である。
ここで、〈110〉結晶軸方向に発生する応力の感度は、〈100〉結晶軸方向に発生する応力の感度と比較して歪抵抗係数(ピエゾ抵抗係数)が非常に大きいため、(110)面における応力検出においては、〈100〉結晶軸方向ではなく、〈110〉結晶軸方向に発生する応力を用いる。また、(110)面においては、〈110〉結晶軸方向は1方向しか存在しない。そこで、より感度の高い結晶軸に対してより高い出力を得るために、〈110〉結晶軸方向に沿ってダイヤフラム23の中心寄りに歪ゲージ抵抗R1,R3を配置し、これらの歪ゲージ抵抗よりもダイヤフラム23の周辺部に近い箇所に歪ゲージ抵抗R2,R4を配置している。
図2に示すように、台座30の底面およびステム40の表面を接着するチップ接着剤50は、架橋された樹脂を主成分とする材料により形成された粒状物52を、樹脂を主成分とする接着剤母材51に混合して成る。なお、図2では、接着剤母材51に粒状物52が混合されている状態を分かり易くするために接着剤母材51の厚さおよび粒状物52の大きさを誇張して描いてある。
この実施形態では、接着剤母材51として、フロロシリコンゴムを用いる。また、粒状物52として、架橋ポリアクリル酸エステル、アクリロニトリル系樹脂およびフェノール樹脂のいずれかを主成分とする材料により形成された中実球体(ビーズ)または中空球体(マイクロバルーン)など、低弾性のものを用いる。
[主な電気的構成]
次に、半導体圧力センサ10の主な電気的構成についてそれを示す図5を参照して説明する。
半導体圧力センサ10は、フルブリッジ接続された歪ゲージ抵抗R1〜R4を備える。歪ゲージ抵抗R1,R2の中点出力と、歪ゲージ抵抗R3,R4の中点出力とが増幅・調整回路80に接続されている。増幅・調整回路80は、各中点出力電圧の差分を増幅して出力する。また、増幅・調整回路80は、オフセットおよびゲインなどを調整する。
そして、圧力がダイヤフラム23に印加されると、ダイヤフラム23の変形に応じて各歪ゲージ抵抗R1〜R4の抵抗値が変化し、その変化が各中点出力電圧となって現れ、その差分が増幅・調整回路80によって増幅されて出力される。たとえば、半導体圧力センサ10が車両に備えられた排気圧センサである場合は、増幅・調整回路80から出力された信号は、車両に備えられたECU(Electronic Control Unit)に取込まれ、そのECUが、取込んだ信号に基いて排気圧を演算する。
[実験]
本願発明者は、センサの温度特性の曲がりを小さくすることができるチップ接着剤50を求めるための実験を行った。この実験では、(a)零点温度非直線性(Temperature Nonlinearity of Offset Voltage、以下、TNOという)と、(b)感度温度非直線性(Temperature Nonlinearity of Sensitivity、以下、TNSという)と、(c)圧力非直線性(non-linearity-pressure、以下、NLPという)と、(d)熱ヒステリシスとを測定した。
ここで、TNOについて説明する。単結晶シリコン基板21と、ガラス製の台座30とは熱膨張係数が異なるため、半導体圧力センサ10が置かれている環境温度が変化すると、両者の間に熱応力が発生し、それは、ダイヤフラム23に配置された歪ゲージ抵抗R1〜R4へと伝達する。ここで、ダイヤフラム23の中心寄りに配置された歪ゲージ抵抗R1,R3と、端部寄りに配置された歪ゲージ抵抗R2,R4とにかかる熱応力は、配置位置の違いから大きさが異なる。その結果、その熱応力の差分がノイズとして出力されてしまう。
そして、その熱応力の差分は、環境温度に依存して非線形に変化するため、センサ出力のオフセットの温度特性は温度に対して曲がりを持ったものとなる。したがって、図6に示すように、センサ出力のオフセットの温度特性において、室温〜高温間のオフセットの温度に対する勾配と、低温〜室温間のオフセットの温度に対する勾配との間に差が生じる。この差のことをTNOという。
特に、当該実施形態に係る半導体圧力センサ10のように、ダイヤフラム23の中心寄りに配置された歪ゲージ抵抗と、周辺寄りに配置された歪ゲージ抵抗とを有する構成では、接着剤母材に混合されている粒状物の分布状態が不均一であると、それにより発生する影響が歪ゲージ抵抗毎に異なるため、センサ出力のオフセットの温度特性の曲がりなどが大きくなり、測定誤差が大きくなるおそれがある。したがって、TNOは検出精度を高めるために解決すべき重要な因子である。TNOの大きさは、μV/℃で示される。
次に、TNSについて説明する。図7は、環境温度とセンサ感度との関係を示す一例である。図7に示すように、センサ感度は、室温に比較して低温および高温で低くなり、温度特性の挙動は二次的な変化を示す。図7において破線で示すように、実際の温度特性が一次的変化を示すと想定した場合の温度特性と、二次的変化を示す温度特性との差をTNSという。TNSの大きさは、ppm/℃で示される。
次に、NLPについて説明する。図8は、センサ出力電圧Vおよび圧力Pの関係を示す一例である。当該実施形態の半導体圧力センサ10のように、歪抵抗効果(ピエゾ抵抗効果)により抵抗値が変化する複数の歪ゲージ抵抗をダイヤフラム23に配置して成る半導体圧力センサでは、図8に示すように、センサ出力電圧Vおよび圧力Pの関係が非直線的な関係にある。NLPの大きさは、フルスケール出力電圧幅をFSとして、100・ΔV/FS(%)で示される。
この実験では、本願発明品として発明品1〜3の計3種類の半導体圧力センサを用い、比較対象として従来の半導体圧力センサ(従来品)を用いた。また、発明品1〜3および従来品のチップ接着剤母材として、フロロシリコンゴムを用いた。そして、チップ接着剤母材に混合した粒状物として、発明品1では、架橋ポリアクリル酸エステルを主成分とする中実球体を用い、発明品2では、アクリロニトリル系樹脂を主成分とする中空球体を用い、発明品3では、フェノール樹脂を主成分とする中空球体を用いた。また、従来品では、ジビニルベンゼンにより形成された中実球体を用いた。
発明品1〜3および従来品の出力レンジは1.0〜4.5Vであり、ゲインは275倍である。また、この実験に用いたサンプル数は、発明品1〜3が、それぞれ14個、13個、14個であり、従来品が14個である。また、各発明品および従来品として、ダイヤフラム下にゲル状の圧力伝達媒体を充填していないものを用いた。
そして、半導体圧力センサの環境温度を−30(低温)、25℃(室温)および130℃(高温)に順に設定し、各環境温度において半導体圧力センサに印加する圧力を−40kPa、0kPa、50kPaおよび100kPaに変化させたときの前述した(a)〜(d)の各温度特性を測定した。また、環境温度を130℃から25℃に戻したときに、再度、圧力を上記の各大きさに変化させて(a)〜(d)の各温度特性を測定した。そして、これらの測定を発明品1〜3および従来品の各サンプルに対して行い、各サンプルの測定結果の平均値を各温度特性におけるばらつきとして算出した。
その算出結果を図9に示す。同図(a)に示すように、TNOばらつき[%FS]は、発明品1が最も小さく、発明品2,3が同等であり、従来品が最も大きかった。つまり、架橋ポリアクリル酸エステルを主成分とする中実球体形成材料によって形成された中実球体をフロロシリコンゴムに混合して成るチップ接着剤50によって台座30およびステム40を接着すれば、TNOばらつきが小さく、検出精度の高い半導体圧力センサ10を製造できることが分かった。
また、図9(b)に示すように、TNSばらつき[%FS]は、発明品3が最も小さく、次いでサンプル1,2の順に小さく、従来品が最も大きかった。つまり、フェノール樹脂を主成分とする中空球体形成材料によって形成された中空球体をフロロシリコンゴムに混合して成るチップ接着剤50によって台座30およびステム40を接着すれば、TNSばらつきが小さく、検出精度の高い半導体圧力センサ10を製造できることが分かった。
また、図9(c)に示すように、NLPばらつき[%FS]は、発明品3が最も小さく、次いで発明品2,1の順に小さく、従来品が最も大きかった。しかし、発明品1〜3間では、差が非常に小さかった。つまり、台座30およびステム40を接着するチップ接着剤50として、架橋ポリアクリル酸エステルを主成分とする中実球体形成材料によって形成された中実球体、または、アクリロニトリル系樹脂を主成分とする中空球体形成材料によって形成された中空球体、または、フェノール樹脂を主成分とする中空球体形成材料によって形成された中空球体をフロロシリコンゴムに混合して成るチップ接着剤を用いれば、NLPばらつきが小さく、検出精度の高い半導体圧力センサ10を製造できることが分かった。
また、図9(d)に示すように、熱ヒステリシスばらつき[%FS]は、発明品3が最も小さく、次いで発明品1,2の順に小さく、従来品が最も大きかった。つまり、フェノール樹脂を主成分とする中空球体形成材料によって形成された中空球体をフロロシリコンゴムに混合して成るチップ接着剤50によって台座30およびステム40を接着すれば、熱ヒステリシスばらつきが小さく、検出精度の高い半導体圧力センサ10を製造できることが分かった。
また、TNOばらつき、TNSばらつき、NLPばらつきおよび熱ヒステリシスばらつきの各測定結果に基いて総合ばらつきを算出した。その結果を図9(e)に示す。総合ばらつきは、各測定結果の二乗和平方根を算出して求めた。同図に示すように、総合ばらつきも、発明品1〜3が従来品よりも小さい。特に、発明品1が最も小さく、次いで発明品3,2の順に小さい。
上述した実験結果から、発明品1〜3を用いれば、各温度特性のばらつきを小さくできることが分かった。特に、TNOばらつきの減少幅が最も大きかった。換言すると、各温度特性のばらつきの中でもTNOが支配的であり、TNOばらつきを小さくすることにより、温度特性の曲がりに起因する測定誤差をかなり小さくできることが分かった。
以上より、温度特性の曲がりに起因する測定誤差を小さくするためには、センサチップ20の台座30およびステム40を接着するチップ接着剤50として、架橋ポリアクリル酸エステルを主成分とする中実球体形成材料によって形成された中実球体をフロロシリコンゴムに混合して成るチップ接着剤を用いることが最も望ましい。
また、アクリロニトリル系樹脂を主成分とする中空球体形成材料によって形成された中空球体、または、フェノール樹脂を主成分とする中空球体形成材料によって形成された中空球体をフロロシリコンゴムに混合して成るチップ接着剤を用いても良い。
〈他の実施形態〉
(1)前述の実施形態では、チップ接着剤50の接着剤母材としてフロロシリコンゴムを用いたが、シリコンゴムまたはフッ素ゴムを用いても、フロロシリコンゴムを用いた場合と略同等の効果を奏することができる。
(2)前述の実施形態では、架橋ポリアクリル酸エステルを主成分とする材料によって中実球体を形成したが、アクリロニトリル系樹脂またはフェノール樹脂によって中実球体を形成することもでき、前述の実施形態と同等の効果を奏することができる。
(3)前述の実施形態では、アクリロニトリル系樹脂またはフェノール樹脂を主成分とする材料によって中空球体を形成したが、架橋ポリアクリル酸エステルを主成分とする材料によって中空球体を形成することもでき、前述の実施形態と同等の効果を奏することができる。
(4)前述の実施形態では、センサチップ20を構成する半導体基板として単結晶シリコン基板を用いたが、ポリシリコン基板またはSOI(silicon on insulator)基板を用いることもできる。
前述の各実施形態では、この発明に係る半導体力学量センサを半導体圧力センサに適用した場合を説明したが、この発明は、流量センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、衝突センサなど、温度特性の曲がりが発生するおそれのある他のセンサにも適用することができる。
10・・半導体圧力センサ(半導体力学量センサ)、20・・センサチップ、
20a・・センシング部、21・・単結晶シリコン基板(半導体基板)、
22・・凹部、23・・ダイヤフラム、30・・台座、40・・ステム(基台)、
50・・チップ接着剤、51・・接着剤母材、52・・粒状物、
60・・ステム接着剤、70・・ケース、R1〜R4・・歪ゲージ抵抗。

Claims (9)

  1. センシング部を有する半導体基板と、この半導体基板の底面を支持する台座とを有するセンサチップと、接着剤を介して前記台座の底面を支持する基台とを備え、前記基台を取付対象部位に取付けて成り、力学量を検出する半導体力学量センサにおいて、
    前記接着剤は、
    架橋された樹脂を主成分とする材料により形成された粒状物を、樹脂を主成分とする接着剤母材に混合して成り、
    前記架橋された樹脂は、架橋ポリアクリル酸エステルであることを特徴とする半導体力学量センサ。
  2. 前記粒状物は、中実球体であることを特徴とする請求項1に記載の半導体力学量センサ。
  3. 前記粒状物は、中空球体であることを特徴とする請求項1に記載の半導体力学量センサ。
  4. 前記接着剤母材は、ゴム系材料を主成分とするものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の半導体力学量センサ。
  5. 前記ゴム系材料は、フロロシリコンゴムであることを特徴とする請求項に記載の半導体力学量センサ。
  6. 前記ゴム系材料は、シリコンゴムであることを特徴とする請求項に記載の半導体力学量センサ。
  7. 前記ゴム系材料は、フッ素ゴムであることを特徴とする請求項に記載の半導体力学量センサ。
  8. 前記基台は、セラミックスにより形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の半導体力学量センサ。
  9. 前記半導体基板はシリコン基板であり、
    前記センシング部は、前記シリコン基板の凹部の底面に形成された受圧用のダイヤフラムと、前記ダイヤフラムに配置された複数の歪ゲージ抵抗とを備え、
    前記凹部は、前記シリコン基板の面方位が(110)面の基板面からエッチングを行うことにより形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の半導体力学量センサ。
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