JP5528714B2 - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
吸水性樹脂は、含水ゲル状重合体に架橋構造が導入されてなる水膨潤性水不溶性の重合体である。本発明において「水膨潤性」とは、生理食塩水での自由膨潤倍率(GV)が2g/g以上であることを意味し、好ましくは5〜100g/g、より好ましくは10〜60g/gである。なお、本発明において、自由膨潤倍率(GV)の数値としては、後述する実施例に記載の方法により測定された値(含水率補正後の値)を採用するものとする。また、「水不溶性」とは、吸水性樹脂中の未架橋の水可溶性成分(以下、「溶出可溶分」とも称する)の含有量が0〜50質量%であることを意味し、好ましくは0〜25質量%であり、より好ましくは0〜15質量%であり、さらに好ましくは0〜12質量%である。なお、溶出可溶分の数値としては、実施例の方法により測定された値を採用するものとする。
(a−1)単量体成分を重合する重合工程
本発明において、吸水性樹脂(ベースポリマー)は、例えば、単量体成分を重合する重合工程により得られる。
吸水性樹脂を構成する単量体の種類について特に制限はなく、例えばエチレン性不飽和単量体などの不飽和単量体が用いられうる。エチレン性不飽和単量体としては、特に限定されず、好ましくは末端に不飽和二重結合を有する単量体、例えば、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のアニオン性単量体やその塩;(メタ)アクリルアミド、N−置換(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、等のノニオン性親水基含有単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、等のアミノ基含有不飽和単量体やそれらの4級化物;等が挙げられる。これらの単量体は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。好ましくは、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、これらの塩、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化物、(メタ)アクリルアミドが用いられ、特に好ましくはアクリル酸および/またはその塩が用いられる。また、アクリル酸(塩)の割合は全単量体の50〜100モル%が好ましく、さらに好ましくは70〜100モル%、特に好ましくは90〜100モル%である。
重合工程において用いられる架橋剤(内部架橋剤)の具体例としては、例えば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エチレンオキサイド変性)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、(エチレンオキサイド変性)グリセリンアクリレートメタクリレート、3−メチル−1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、N,N−ジアリルアクリルアミド、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、ジアリルオキシ酢酸、ビス(N−ビニルカルボン酸アミド)、(エチレンオキサイド変性)テトラアリロキシエタン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、ポリエチレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの内部架橋剤は1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。特に、得られる吸水性樹脂の吸水特性などを考慮すると、2個以上の重合性不飽和基を有する化合物を内部架橋剤として用いることが好ましい。具体的には、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エチレンオキサイド変性)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、(エチレンオキサイド変性)グリセリンアクリレートメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが好ましく、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エチレンオキサイド変性)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートがより好ましい。
重合に際しては、澱粉−セルロース、澱粉−セルロースの誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体等の親水性高分子や、次亜リン酸(塩)等の連鎖移動剤を反応系に添加してもよい。重合工程における親水性高分子の使用量は、単量体成分の全量に対して好ましくは0〜50質量%であり、より好ましくは0〜30質量%であり、さらに好ましくは0〜10質量%である。また、重合工程における連鎖移動剤の使用量は、単量体成分の全量に対して好ましくは0.001〜1モル%であり、より好ましくは0.005〜0.5モル%であり、さらに好ましくは0.01〜0.3モル%である。
重合の方法としては、水溶液重合、逆相懸濁重合、バルク重合、沈澱重合などが採用されうる。性能面や重合の制御の容易さなどを考慮すると、上記単量体および内部架橋剤などを含む単量体成分を水溶液として、水溶液重合または逆相懸濁重合を行うことが好ましく、特に水溶液重合を行うことが好ましい。
重合工程で得られた含水ゲル状架橋重合体をそのまま吸水性樹脂として使用することもできるが、重合工程後に乾燥工程を行うことが好ましい。本発明において、吸水性樹脂は、含水ゲル状架橋重合体のみならず、これを乾燥させたものおよび乾燥工程後に粉砕工程や分級工程等をさらに行って粒子状としたものをも包含するものとする。
乾燥工程は、重合工程によって得られた含水ゲル状架橋重合体を乾燥する工程である。なお、本発明において「乾燥」とは、固形分を10質量%以上上昇させるか、含水率を25質量%以下とすることを意味する。
また、好ましい形態においては、乾燥工程後にさらに粉砕工程、分級工程を行う。粉砕工程は、乾燥工程で得られた乾燥物を粉砕機で粉砕し粒子状にする工程である。この粉砕工程で用いられる粉砕機としては、例えば、粉体工学便覧(粉体工学会編、初版)の表1.10で分類されている粉砕機種名のうちでも、剪断粗砕機、衝撃破砕機、高速回転式粉砕機に分類され、切断、剪断、衝撃、摩擦といった粉砕機構の1つ以上の機構を有するものが好ましく使用でき、それら機種に該当する粉砕機の中でも切断、剪断機構が主機構である粉砕機が特に好ましく使用できる。例えば、ロールミル、ナイフミル、ハンマーミル、ピンミル、ジェットミルなどが挙げられ、粉砕機自体の内壁面を加熱する手段を備えていることが好ましい。
分級工程は、粉砕工程で得られた乾燥物粉末を連続的に分級する工程である。分級工程は、特に制限されないが、篩分級(金属篩、ステンレス鋼製)によることが好ましい。また、好ましくは、目的とする物性および粒度を達成するため、分級工程は複数枚の篩を同時に使用し、また、分級工程は後述する表面処理工程の前、さらには前後の2ヶ所以上で行われることが好ましい。連続篩分級工程は、篩を加熱または保温しながら行うことが好ましい。
本発明に係る吸水性樹脂の製造方法は、吸水性樹脂を表面処理する工程(表面処理工程)を含む。本発明において表面処理とは、吸水性樹脂の表面または表面近傍の領域が、化学的あるいは物理的に修飾されていることを意味する。ここで、化学的修飾とは、何らかの化学結合を伴った修飾の状態を意味し、物理的修飾とは化学的な結合を伴わない物理的な被覆・付着を意味する。また、「表面近傍」とは、通常、数10μm以下の厚みの表層の部分または全体の1/10以下の厚みの表層の部分を意味するが、この厚みは目的に応じて適宜決定される。表面処理の形態としては、例えば、吸水性樹脂(ベースポリマー)の表面架橋、孔の形成、親水化、疎水化などが挙げられ、好ましくは表面架橋である。本発明において、「表面架橋」とは、吸水性樹脂表面の架橋密度を増大させることを意味する。なお、表面架橋は、表面架橋工程後の吸水性樹脂(ベースポリマー)の自由膨潤倍率(含水率補正後の値)の減少により確認されうる。
表面処理工程に供される吸水性樹脂の含水率は特に制限されないが、表面処理工程前の吸水性樹脂の含水率は1〜60質量%程度とすることができる。吸水性樹脂の含水率が1質量%以上であれば、表面処理工程において吸水性樹脂の表面が効率的に改質され、加圧下吸収倍率や通液性を所望の程度まで向上させるのに必要な加熱処理の時間を短縮させうる。一方、吸水性樹脂の含水率が60質量%以下であれば、表面処理工程後の加熱工程において必要とされるエネルギーが過度に増大することが防止される。本発明では従来に比べて比較的高い含水率の吸水性樹脂に対して表面処理を行う。表面架橋などの表面処理は、通常、均一な架橋構造を導入するために攪拌下で行うことが多いが、表面処理される吸水性樹脂の含水率が大きい場合には、水がクッション機能(緩衝機能)を発揮し、表面架橋により吸水性樹脂が受ける物理的ダメージを低減することができる。かような観点から吸水性樹脂の含水率は、好ましくは3〜60質量%であり、より好ましくは5〜60質量%であり、さらに好ましくは5〜40質量%であり、特に好ましくは7〜30質量%であり、最も好ましくは8〜20質量%である。
表面処理工程で使用される吸水性樹脂の形状は、粉末状であることが好ましい。より好ましくは150μm以上850μm未満(ふるい分級で規定)の範囲の粒径の粒子を90〜100質量%、特に好ましくは95〜100質量%含む粉末状吸水性樹脂である。850μm以上の粒径を有する吸水性樹脂が10質量%未満であると、オムツのバックシートの破損が防止されうる点で好ましい。一方、150μm未満の粒径を有する吸水性樹脂が10質量%未満であると、微粉の飛散や製造時の配管の閉塞が防止されうる点で好ましい。また、重量平均粒径(D50)は、好ましくは150〜850μmであり、より好ましくは200〜600μmであり、さらに好ましくは300〜500μmである。重量平均粒径が150μm以上であれば、安全衛生上の観点から好ましい。一方、重量平均粒径が850μm以下であれば、オムツ装着時の肌触りが良好となる点で好ましい。また、粒度分布の対数標準偏差(σζ)は、好ましくは0.23〜0.45であり、より好ましくは0.25〜0.40である。なお、重量平均粒径や粒度分布の対数標準偏差(σζ)の数値としては、後述する実施例に記載の方法により測定された値を採用するものとする。
表面処理工程で使用される吸水性樹脂は、酸基を含有しかつ所定の中和率(全酸基中の中和された酸基のモル%)を有するものであることが好ましい。該酸基としては、カルボキシル基、スルホン基、リン酸基などが挙げられる。この際、得られる吸水性樹脂の中和率は、好ましくは25〜100モル%であり、より好ましくは50〜90モル%であり、さらに好ましくは50〜80モル%であり、特に好ましくは60〜75モル%である。吸水性樹脂の中和率は、予め中和率を調整した単量体を重合することによって調整してもあるいは、例えば、酸重合後中和法(例えば、米国特許第6187872号)などによって、一旦低位の中和率を有する重合体を製造した後に当該重合体の中和率を所望の中和率になるように調整してもよい。
本発明の一実施形態において、表面処理工程は、吸水性樹脂とラジカル重合性化合物を含む処理液とを混合する工程(混合工程)、および前記ラジカル重合性化合物を重合する工程(重合工程)を含む。本実施形態においては、通常、重合工程で得られた吸水性樹脂(ベースポリマー)を、ラジカル重合性化合物および水を含む水溶液(以下、「処理液」とも称する)と混合して、吸水性樹脂組成物を得る。そして、当該ラジカル重合性化合物を重合することにより、吸水性樹脂が表面処理されるのである。以下、本実施形態の表面処理工程における混合工程および重合工程について詳しく説明する。
本実施形態の表面処理方法では、混合工程において、吸水性樹脂と、ラジカル重合性化合物を含む処理液とを混合して吸水性樹脂組成物を得る。具体的には、ラジカル重合性化合物を水に溶解させた水溶液(処理液)の状態で吸水性樹脂と混合して吸水性樹脂組成物を得る。好ましくは、ラジカル重合性化合物を水に溶解させ、ラジカル重合性化合物を、疎水性有機溶媒の非存在下で、水溶液の形態で使用する。かような形態によれば、ラジカル重合性化合物が均一に吸水性樹脂の表面に分散されるため好ましい。後述する本実施形態の重合工程における反応系には、吸水性樹脂とともに水が存在することが必須であるが、ラジカル重合性化合物を水溶液の形態で吸水性樹脂と混合する上記形態によれば、ラジカル重合開始剤だけでなく水をも同時に反応系に添加することができる。その結果、表面処理に要する操作が簡略化されうる。なお、ラジカル重合性化合物を吸水性樹脂に直接混合する形態を採用してもよく、ラジカル重合性化合物と吸水性樹脂とを混合した後に、得られた混合物を水と混合してももちろんよい。
ラジカル重合性化合物とは、ラジカル重合による重合が可能な化合物を意味し、具体的には、例えば、上記の「吸水性樹脂」の欄において吸水性樹脂の製造に用いられるエチレン性不飽和単量体(単官能ラジカル重合性化合物)や内部架橋剤(多官能ラジカル重合性化合物)の例として挙げた化合物が好ましく用いられうる。好ましい形態においては、製造の簡便さの観点から、吸水性樹脂の製造時にエチレン性不飽和単量体および内部架橋剤として用いられた化合物が、本工程におけるラジカル重合性化合物として用いられる。なお、ラジカル重合性化合物としては、例えば単官能ラジカル重合性化合物および多官能ラジカル重合性化合物のいずれか一方のみが用いられてもよいし、これらの双方が併用されてもよい。また、ラジカル重合性化合物としては、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
吸水性樹脂およびラジカル重合性化合物の混合工程において、好ましくはラジカル重合開始剤を添加する。ラジカル重合開始剤としては特に限定されるものではないが、具体的には熱分解性ラジカル重合開始剤や光重合開始剤が挙げられる。
上述した各成分(吸水性樹脂、ラジカル重合性化合物、水、必要に応じて、ラジカル重合開始剤、混合助剤)を混合する場合の混合条件は、特に制限されない。例えば、ラジカル重合性化合物および水(必要に応じてラジカル重合開始剤、混合助剤)を含む処理液を吸水性樹脂に噴霧または滴下混合する方法が好ましく、噴霧する方法がより好ましい。吸水性樹脂は吸水特性を有するため、かような形態で混合することで、ラジカル重合性化合物やラジカル開始剤を吸水性樹脂の表面に均一に分散させ、吸水性樹脂と均一に混合することができる。噴霧する方法の場合には、噴霧される液滴の大きさは、平均粒径で0.1〜300μmの範囲内が好ましく、0.1〜200μmの範囲がより好ましい。
本実施形態では、ラジカル重合性化合物の重合工程において、吸水性樹脂に添加したラジカル重合性化合物を吸水性樹脂の表面もしくは表面近傍で重合する。ここで、「重合」とは、吸水性樹脂に対してラジカル重合性化合物が行なう全ての物理的または化学的作用を含む。
(a−2−1)活性エネルギー線の照射
本実施形態では、ラジカル重合性化合物の存在と活性エネルギー線の照射とによって、吸水性樹脂の表面処理を行うことができ、吸水特性に優れる吸水性樹脂を得ることができる。このような表面処理により吸水性樹脂の表面が改質されると考えられる。
上述した通り、吸水性樹脂に対して混合するラジカル重合性化合物を加熱により重合することができる。重合を加熱単独で行う場合、活性エネルギー線の照射装置を別途設けることが不要となり、製造装置の設計面において優れる。また、低コストで、かつ安全な手法により、得られる表面処理された吸水性樹脂の吸水特性(特に、加圧下吸収倍率・通液性)を向上させることが可能となる。
本発明の他の一実施形態において、表面処理工程は、表面架橋剤の存在下で行われる。表面処理工程において、表面架橋剤が存在すると、樹脂表面にある官能基と表面架橋剤とが化学的に強固に結合し、これによって安定な表面架橋構造を樹脂表面に導入することができる。また、表面架橋剤の鎖長を適宜選択することで表面架橋距離を容易に調整することができ、配合量を調整すれば架橋密度を制御することができる。その結果、吸水特性に優れる吸水性樹脂が製造されうる。
吸水性樹脂と表面架橋剤とを混合する方法としては、表面架橋剤を吸水性樹脂に直接混合する形態でもよいが、表面架橋剤を水および/または親水性有機溶媒に溶解させた水溶液(処理液)の状態で吸水性樹脂と混合する形態が好ましく採用される。以下に詳述するが、表面処理工程後の加熱工程は疎水性有機溶媒の非存在下で行うことが好ましい。このため、当該工程においても表面架橋剤を疎水性有機溶媒の非存在下で水溶液の形態で使用することが好ましい。吸水性樹脂は吸水特性を有するため、表面架橋剤を水溶液の形態で混合することで、表面架橋剤を吸水性樹脂の表面に均一に分散させ、吸水性樹脂と均一に混合することができる。
表面架橋剤としては、種々の有機架橋剤または無機架橋剤を例示することができるが、物性や取り扱い性の観点から、カルボキシル基と反応し得る架橋剤が好ましい。具体的には、多価アルコール化合物、エポキシ化合物、多価アミン化合物またはそのハロエポキシ化合物との縮合物、オキサゾリン化合物、モノ,ジまたはポリオキサゾリジノン化合物、多価金属塩、アルキレンカーボネート化合物、およびオキセタン化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、エポキシ化合物、多価アミン化合物、モノ,ジまたはポリオキサゾリジノン化合物がより好ましい。
上述した各成分(吸水性樹脂、表面架橋剤、必要に応じて、水、親水性有機溶媒、混合助剤)を混合する場合の混合条件は、特に制限されない。例えば、表面架橋剤を水および/または親水性有機溶媒と予め混合した溶液(処理液)を調製し、この処理液を吸水性樹脂に噴霧または滴下混合する方法が好ましく、噴霧する方法がより好ましい。噴霧する方法の場合には、噴霧される液滴の大きさは、平均粒径で0.1〜300μmの範囲内が好ましく、0.1〜200μmの範囲がより好ましい。
上述した各成分を含む吸水性樹脂組成物は、好ましくは加熱処理され、必要によりその後に冷却処理される。このように吸水性樹脂組成物を加熱することで、低コストで、かつ安全な手法により、吸水性樹脂が表面架橋され、吸水特性(特に、加圧下吸収倍率・通液性)に優れる表面処理された吸水性樹脂を製造することが可能となる。
上記表面処理工程においては、吸水性樹脂とともに表面処理剤(表面架橋剤やラジカル重合性化合物)が表面処理の反応系に存在するが、反応系に存在するこれらの混合性を向上させる目的で、反応系に混合助剤がさらに存在することが好ましい。「混合助剤」とは、ラジカル重合開始剤およびラジカル重合性化合物以外の水溶性または水分散性の化合物であり、吸水性樹脂の水による凝集を抑制し、水溶液と吸水性樹脂との混合性を向上できるものであれば特に制限されない。ただし、混合助剤として、水は含まない。混合助剤を添加することによって、吸水性樹脂の水による凝集が抑制され、水溶液と吸水性樹脂とが均一に混合される。その結果、後述するラジカル重合性化合物の重合処理などの表面処理が吸水性樹脂に対して均等になされ、吸水性樹脂全体を均一に表面処理することが可能となる。
上記表面処理工程を吸水性樹脂に行うことで、表面処理された吸水性樹脂を製造することができ、得られた吸水性樹脂の吸水特性が向上する。
表面処理工程後の吸水性樹脂の含水率は、好ましくは1〜60質量%であり、より好ましくは1〜50質量%であり、さらに好ましくは3〜40質量%であり、特に好ましくは5〜30質量%、最も好ましくは7〜20質量%である。また、表面処理工程前後での含水率の増加量[=(表面処理工程後の含水率)−(表面処理工程前の含水率)]は特に制限されないが、好ましくは−20〜40質量%であり、より好ましくは−10〜30質量%であり、さらに好ましくは−5〜20質量%であり、特に好ましくは−3〜10質量%である。表面処理された吸水性樹脂の含水率や含水率の増加量が上記範囲の下限値以上であれば、本発明の作用効果が十分に発揮され、加圧下吸収倍率や通液性等の吸水性能に優れた表面処理された吸水性樹脂が得られる。一方、これらの値が上記範囲の上限値以下であれば、含水率の増加に伴う吸水特性の低下が防止されうる。
表面処理工程によって得られる吸水性樹脂の形状は、処理前の吸水性樹脂の形状などの処理条件や、処理後の造粒・成形などによって適宜調整できるが、一般には粉末状である。かかる粉末は、重量平均粒子径(ふるい分級で規定)が10〜1,000μm、好ましくは200〜600μmの粉末状であり、好ましくは150〜850μmの含有量が、吸水性樹脂に対して、90〜100重量%、更に好ましくは95〜100重量%である。また、粒度分布の対数標準偏差(σζ)は、好ましくは0.23〜0.45であり、より好ましくは0.25〜0.35である。かような形態によれば、オムツ中で用いた際に優れた吸水特性を発揮するため好ましい。
表面処理工程後の自由膨潤倍率(GV)(含水率補正後)は、好ましくは5〜1000(g/g)であり、より好ましくは10〜500(g/g)であり、さらに好ましくは15〜100(g/g)、特に好ましくは18〜70(g/g)、最も好ましくは20〜50(g/g)である。
表面処理工程後の食塩水流れ誘導性(SFC)は、好ましくは10〜500(単位:10−7・cm3・s・g−1)であり、より好ましくは20〜400(単位:10−7・cm3・s・g−1)であり、さらに好ましくは30〜300(単位:10−7・cm3・s・g−1)であり、特に好ましくは50〜200(単位:10−7・cm3・s・g−1)である。かような範囲にあれば、十分な通液性が確保される。
表面処理工程後の加圧下吸収倍率(AAP)(含水率補正後)は、好ましくは10g/g以上、より好ましくは15g/g以上、さらに好ましくは18g/g以上、特に好ましくは20g/g以上、最も好ましくは22g/g以上である。また、上限値は特に制限されないが、50g/g以下が好ましい。
加熱工程は上記表面処理工程で得られる吸水性樹脂を加熱する工程である。本発明では従来注目されてこなかった「表面処理後の加熱が吸水性樹脂の吸水特性に与える影響」に着目し、表面架橋などの表面処理の後に吸水性樹脂を所定の条件で加熱を行うことで、吸水特性(特に、自由膨潤倍率、通液性)が向上した吸水性樹脂が得られうることを見出した。以下、表面処理後の加熱工程を表面処理工程における加熱工程と区別する意味で、「空焼き工程」とも称する。本工程では、上記表面処理工程で得た吸水性樹脂を加熱することにより、表面処理された吸水性樹脂が加熱乾燥される。
本発明においては、空焼き工程前の吸水性樹脂の含水率は、好ましくは1〜60質量%であり、より好ましくは1〜50質量%であり、さらに好ましくは3〜40質量%であり、特に好ましくは5〜30質量%、最も好ましくは7〜20質量%である。
空焼き工程に供する吸水性樹脂の形状は、粉末状であることが好ましく、より好ましくは150μm以上850μm未満(ふるい分級で規定)の範囲の粒径の粒子を90〜100重量%、特に好ましくは95〜100重量%含む粉末状吸水性樹脂である。850μm以上の粒径を有する吸水性樹脂が10重量%未満である場合には、均一な加熱が達成され、かつ、オムツのバックシートの破損が防止されるため好ましい。一方、150μm未満の粒径を有する吸水性樹脂が10重量%未満である場合には、微粉の飛散や製造時における配管の閉塞が防止されうるため好ましい。また、重量平均粒子径(ふるい分級で規定)が好ましくは150〜850μm、より好ましくは200〜800μm、特に好ましくは300〜600μmである。重量平均粒径が150μm以上であれば、安全衛生上の観点から好ましい。なお、上記の重量平均粒子径に近い粒度を持つ粒子の集合体の中に粒度が850μm以上の吸水性樹脂粒子が存在すると、大きい粒子は固形分上昇が遅いので、粒子間で不均一な乾燥となりやすい。そのため、粒度が850μm以上の粒子の含有量は、好ましくは0〜20重量%、より好ましくは0〜10重量%、特に好ましくは0〜5重量%であることが望ましい。また、粒度分布の対数標準偏差(σζ)は、好ましくは0.23〜0.45であり、より好ましくは0.25〜0.40である。
本発明の一形態において、空焼き工程を当該空焼き工程の前後で前記吸水性樹脂の自由膨潤倍率(GV)(含水率補正後)が1(g/g)以上増加するように行う。自由膨潤倍率(GV)の増加量はより好ましくは、1〜20(g/g)であり、さらに好ましくは2〜15(g/g)であり、特に好ましくは3〜10(g/g)である。空焼き工程による吸水性樹脂の自由膨潤倍率(GV)の増加量が上記範囲の下限値を下回る場合には、本発明の作用効果が十分に発揮できないおそれがある。一方、空焼きによる吸水性樹脂の自由膨潤倍率の増加量は大きいほど好ましいが、自由膨潤倍率を一定以上に高めると、加圧下吸収倍率(AAP)や通液性(SFC)の低下を招くおそれがある。かような観点から、自由膨潤倍率の増加量は上記範囲にあることが好ましい。
本発明の一実施形態において、空焼き工程は、当該空焼き工程の前後で前記吸水性樹脂の食塩水流れ誘導性(SFC)が5(単位:10−7・cm3・s・g−1)以上増加するように行われる。食塩水流れ誘導性(SFC)の増加量は、より好ましくは10(単位:10−7・cm3・s・g−1)以上であり、さらに好ましくは15(単位:10−7・cm3・s・g−1)以上であり、特に好ましくは20(単位:10−7・cm3・s・g−1)以上であり、最も好ましくは30(単位:10−7・cm3・s・g−1)以上である。空焼きによる吸水性樹脂の食塩水流れ誘導性(SFC)の増加量が上記範囲の下限値を下回る場合には、本発明の作用効果が十分に発揮できないおそれがある。一方、空焼きによる吸水性樹脂の食塩水流れ誘導性は高いほど好ましいが、食塩水流れ誘導性を一定以上に高めると、大幅なコストアップや自由膨潤倍率(GV)や加圧下吸収倍率(AAP)の低下を招くおそれがある。このため、食塩水流れ誘導性(SFC)の増加量は200(単位:10−7・cm3・s・g−1)以下が好ましい。
空焼き工程における吸水性樹脂の加圧下吸収倍率(AAP)の増加量は、好ましくは0.5g/g以上、より好ましくは1.0g/g以上、さらに好ましくは2.0g/g以上であることが好ましい。加圧下吸水倍率の値は、実施例に記載の方法で測定される値(含水率補正後の値)を採用するものとする。
加熱方法としては、加熱乾燥、温風乾燥、熱風乾燥、赤外線乾燥、マイクロ波乾燥、疎水性有機溶媒との共沸による脱水、高温の水蒸気を用いた高湿乾燥等の種々の方法を採用することができ、特に限定されるものではない。乾燥を温風乾燥または熱風乾燥にて行う場合には、使用する乾燥方法として静置状態で乾燥を行う方法、攪拌状態で乾燥を行う方法、振動状態で乾燥を行う方法、流動状態で乾燥を行う方法、気流で乾燥を行う方法等がある。中でも、吸水性樹脂への物理的ダメージを低減する目的で、流動状態や静置状態で温風乾燥または熱風乾燥を行うことが好ましい。
本発明では、上述した処理を吸水性樹脂に対して施すことで、吸水性樹脂に望まれる特性、例えば、吸収倍率、吸収速度、ゲル強度、吸引力を極めて高いレベルとすることができる。特に、本発明の方法によれば、加圧下吸収倍率、自由膨潤倍率、食塩水流れ誘導性のいずれにも優れる吸水性樹脂を得ることができる。
空焼き工程後の吸水性樹脂の含水率は、好ましくは0質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上4質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以上3質量%以下、特に好ましくは0.2質量%以上2質量%以下、最も好ましくは0.2質量%以上1質量%以下である。空焼き工程後の吸水性樹脂の含水率が5質量%以下であれば、本発明の作用効果が十分に発揮され、加圧下吸収倍率や通液性等の吸水性能に優れた表面処理された吸水性樹脂が得られる。なお、下限として0%は、長時間を要し、吸水性樹脂の劣化を伴う場合があるため、下限は0.1%程度でよい。
空焼き工程後に得られる吸水性樹脂の形状は、処理前の吸水性樹脂の形状などの処理条件や、処理後の造粒・成形などによって適宜調整できるが、一般には粉末状である。かかる粉末は、重量平均粒子径(ふるい分級で規定)が、通常10〜1000μm、好ましくは200〜600μmであり、好ましくは150〜850μmの含有量が、吸水性樹脂に対して、90〜100重量%、更に好ましくは95〜100重量%である。また、粒度分布の対数標準偏差(σζ)は、好ましくは0.23〜0.45であり、より好ましくは0.25〜0.35である。
空焼き後の自由膨潤倍率(GV)(含水率補正後の値)は好ましくは10〜60(g/g)であり、より好ましくは15〜50(g/g)であり、さらに好ましくは20〜40(g/g)である。空焼き後の自由膨潤倍率が60g/g以下であれば、十分なゲル強度が確保され、通液性に優れる吸水性樹脂が得られる。一方、10g/g以上であればオムツなどの衛生材料の使用に十分適する吸水性樹脂が得られる。
空焼き後の食塩水流れ誘導性(SFC)は好ましくは10〜500(単位:10−7・cm3・s・g−1)であり、より好ましくは20〜400(単位:10−7・cm3・s・g−1)であり、さらに好ましくは30〜300(単位:10−7・cm3・s・g−1)であり、特に好ましくは50〜200(単位:10−7・cm3・s・g−1)である。空焼き後の食塩水流れ誘導性(SFC)の値が10(単位:10−7・cm3・s・g−1)以上であれば、十分な通液性が確保され、吸収体に液を十分に行き渡らせることができ、使用時における尿等の排泄液を確実に吸収することができる。空焼き後の食塩水流れ誘導性(SFC)の値が500(単位:10−7・cm3・s・g−1)以下であれば、自由膨潤倍率(GV)低下によるオムツの大幅なコストアップを防止することができる。
空焼き後の吸水性樹脂の加圧下吸収倍率(AAP)(含水率補正後の値)は、好ましくは20g/g以上、より好ましくは21g/g以上、さらに好ましくは22g/g以上、特に好ましくは23g/g以上である。上限は特に問わないが、製造の困難によるコストアップから40g/g程度で十分である場合もある。
本発明の製造方法では、表面処理工程および空焼き工程の後、得られた吸水性樹脂に対して、通液性向上剤を混合する工程をさらに含むことが好ましい。通液性向上剤を添加することにより、上記吸水性樹脂は、通液性向上剤層を有することになる。これにより、得られた吸水性樹脂は、さらに通液性(液透過性)に優れる。
吸水性樹脂10.0gを、目開き850μm、710μm、600μm、500μm、425μm、300μm、212μm、150μm、45μmのJIS標準ふるい(THE IIDA TESTING SIEVE:径8cm)に仕込み、振動分級器(IIDA SIEVE SHAKER、TYPE:ES−65型、SER.No.0501)により、5分間、分級を行ない、残留百分率Rを対数確率紙にプロットした。そして、R=50重量%に相当する粒子径を重量平均粒径(D50)として読み取った。
底面の直径が4cm、高さ2cmのアルミ製カップに、吸水性樹脂1.00gをアルミニウム製カップの底面に均一に広げ、この吸水性樹脂入りアルミニウム製カップの重量W1(g)を測定した。これを180℃に調温した乾燥機(EYELA、東京理化器械株式会社製定温恒温乾燥器(ナチュラルオーブン)NDO−450)中に3時間放置し、熱風乾燥機から取り出した直後(少なくとも1分以内)の吸水性樹脂入りアルミニウム製カップの重量W2(g)を測定した。そして、これらW1、W2から、次式に従って含水率(質量%)を算出した。
吸水性樹脂0.200gを不織布製の袋(南国パルプ工業株式会社製、商品名:ヒートロンペーパー、型式:GSP−22、大きさ:85mm×60mmに均一に入れてヒートシールした後、室温にて大過剰(約500mL)の生理食塩水中に浸漬させた。30分後に袋を引き上げ、遠心分離機(株式会社コクサン製、型式:H−122)を用いてedena ABSORBENCY II 441.1−99に記載の遠心力(250G)で3分間水切りを行った後、袋の重量W3(g)を測定した。また、吸水性樹脂を用いずに同様の操作を行い、その際の重量W4(g)を測定した。そして、これらW3およびW4の値から、下記数式に従って自由膨潤倍率(GV)(g/g)を算出した。
食塩水流れ誘導性(SFC)は吸水性樹脂の膨潤時の液透過性を示す値である。SFCの値が大きいほど高い液透過性を有することを示している。
内径60mmのプラスチックの支持円筒の底に、ステンレス製400メッシュの金網(目開きの大きさ38μm)を融着させ、室温(25±2℃)、湿度50RH%の条件下で、金網上に吸水性樹脂0.900gを均一に散布し、その上に、外径が60mmよりわずかに小さく、吸水性樹脂に対して4.83kPaの荷重を均一に加えることができ、支持円筒の内壁面との間に隙間が生じず、かつ上下の動きが妨げられないよう調整された、ピストンと荷重とをこの順に載置して、この測定装置一式の重量W5(g)を測定した。
250mL容量の蓋付きプラスチック容器(直径6cm×高さ9cm)に、生理食塩水184.3gを量り取り、その中に吸水性樹脂1.00gを加え、16時間、直径8mm、長さ25mmの磁気撹拌子を用いて500rpmの回転数で撹拌することにより、樹脂中の溶出可溶分を抽出する。この抽出液を濾紙(アドバンテック東洋株式会社製、品名:JIS P 3801、No.2、厚さ:0.26mm、保留粒子径:5μm)1枚を用いて濾過し、得られた濾液の50.0gを量り取り、測定溶液とする。
表面処理剤としてのラジカル重合性化合物の残存量(質量ppm対吸水性樹脂)は、上記(6)において得られた濾液を、UV検出器を備えた液体クロマトグラフィーで分析することで測定できる。なお、ベースポリマーとしての吸水性樹脂中の残存単量体量も同様の方法で測定できる。
48.5質量%水酸化ナトリウム水溶液を13.3g/秒、アクリル酸を45.5g/秒、および水を19.8g/秒の混合溶液を連続的に作製した。この混合溶液(流量:78.6g/秒)、48.5質量%水酸化ナトリウム水溶液(流量:23.3g/秒)、および20質量%ポリエチレングリコールジアクリレート(平均分子量523)(流量:0.199g/秒)を連続的にミキサーに供給することによって、単量体水溶液(中和率:70.3モル%)を調整した。この際、単量体水溶液の温度は95〜100℃であった。
20質量%ポリエチレングリコールジアクリレート(平均分子量523)の流量を0.133g/秒に変更したこと以外は製造例1と同様にして、粒子状含水架橋重合体(b)および粒子状吸水性樹脂(B)を得た。粒子状含水架橋重合体(b)およびベースポリマーとしての粒子状吸水性樹脂(B)の含水率はそれぞれ28.8質量%、9.2質量%であった。
20質量%ポリエチレングリコールジアクリレート(平均分子量523)の流量を0.232g/秒に変更したこと以外は製造例1と同様にして、粒子状含水架橋重合体(c)およびベースポリマーとしての粒子状吸水性樹脂(C)を得た。
20質量%ポリエチレングリコールジアクリレート(平均分子量523)の流量を0.265g/秒に変更したこと以外は製造例1と同様にして、粒子状含水架橋重合体(d)及びベースポリマーとしての粒子状吸水性樹脂(D)を得た。
(実施例A1−1)
(1)混合工程
ベースポリマーとしての粒子状吸水性樹脂(A)250gを5L レディゲミキサー(Loedige社製、型式M5R)に加え、300rpmで撹拌下、NKエステル701A(新中村化学株式会社製、グリセリンアクリレートメタクリレート)0.25g、アクリル酸10.0g、水17.5g、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(数平均分子量 約2,000)0.025g、およびイルガキュア2959(チバ・スペシャルティケミカルズ株式会社製)0.025gを予め混合した処理液を室温で噴霧した。なお、処理液の噴霧には16秒かかった。処理液の噴霧開始から9分間、室温で撹拌混合を行った。なお、混合工程後の吸水性樹脂の含水率は15.0質量%であった。
処理液の噴霧開始から9分後、攪拌を一時停止した。開口部に厚さ3mmの石英製のガラス板を乗せた後、300rpmで撹拌を再開し(再開までの所要時間は1分間であった)、1kWメタルハライドランプ(ウシオ電機製、UVL−1500M2−N1)を取り付けた紫外線照射装置(同、UV−152/1MNSC3−AA06)を、ランプの中心と石英板との距離が8cmになるように設置して、室温で3分間紫外線を照射し(照度計:ウシオ電機株式会社製 紫外線積算光量計 UIT−150,受光器タイプ:UDV−S254、照射量:27J/cm2、照明強度:150mW/cm2)、粒子状吸水性樹脂に表面処理を施した。これにより、表面処理された吸水性樹脂(含水率:13.9質量%、残存アクリル酸量:360質量ppm)を得た。
次に、紫外線照射後の表面処理された吸水性樹脂200gを、予め熱風温度を190℃に設定した流動層乾燥機(商品名:スプレードライヤー Pulvis GB−22、ヤマト製)に投入し、10分間加熱乾燥することにより加熱乾燥された吸水性樹脂(A1−1)を得た。なお、この乾燥機の流動層部のガラスセルにはマントルヒーターを取り付け、予め200℃に設定しておいた。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を20分間としたこと以外は、実施例A1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A1−2)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を30分間としたこと以外は、実施例A1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A1−3)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を60分間としたこと以外は、実施例A1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A1−4)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を90分間としたこと以外は、実施例A1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A1−5)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を120分間としたこと以外は、実施例A1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A1−6)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を150分間としたこと以外は、実施例A1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A1−7)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を180分間としたこと以外は、実施例A1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A1−8)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を240分間としたこと以外は、実施例A1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A1−9)を得た。
表面処理工程後に加熱工程を行わないこと以外は、実施例A1−1と同様の手法により、比較吸水性樹脂(A1)を得た。得られた比較吸水性樹脂(A1)の各種評価結果を下記の表3に示す。
ベースポリマーとしての粒子状吸水性樹脂(B)250gを使用したこと以外は、上述した実施例A1−1と同様の手法により表面処理された吸水性樹脂(含水率:14.4質量%、残存アクリル酸量:420質量ppm)を得た。なお、処理液の混合(混合工程)後の吸水性樹脂の含水率は14.8質量%であった。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を30分間としたこと以外は、実施例A2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A2−2)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を60分間としたこと以外は、実施例A2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A2−3)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を120分間としたこと以外は、実施例A2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A2−4)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を240分間としたこと以外は、実施例A2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A2−5)を得た。
表面処理工程後に加熱工程を行わないこと以外は、実施例A2−1と同様の手法により、比較吸水性樹脂(A2)を得た。
ベースポリマーとしての粒子状吸水性樹脂(C)250gを使用したこと以外は、上述した実施例A1−1と同様の手法により表面処理された吸水性樹脂(含水率:14.5質量%、残存アクリル酸量:350質量ppm)を得た。なお、処理液の混合(混合工程)後の吸水性樹脂の含水率は15.4質量%であった。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を30分間としたこと以外は、実施例A3−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A3−2)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を60分間としたこと以外は、実施例A3−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A3−3)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を120分間としたこと以外は、実施例A3−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A3−4)を得た。
表面処理工程後に加熱工程を行わないこと以外は、実施例A3−1と同様の手法により、比較吸水性樹脂(A3)を得た。
ベースポリマーとしての粒子状吸水性樹脂(D)250gを使用したこと以外は、上述した実施例A1−1と同様の手法により表面処理された吸水性樹脂(含水率:14.2質量%、残存アクリル酸量:400質量ppm)を得た。なお、処理液の混合(混合工程)後の吸水性樹脂の含水率は15.5質量%であった。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を30分間としたこと以外は、実施例A4−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A4−2)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を60分間としたこと以外は、実施例A4−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A4−3)を得た。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を120分間としたこと以外は、実施例A4−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(A4−4)を得た。
表面処理工程後に加熱工程を行わないこと以外は、実施例A4−1と同様の手法により、比較吸水性樹脂(A4)を得た。
(実施例B1−1)
(1)表面処理工程
ベースポリマーとしての粒子状吸水性樹脂(A)500gを、25℃、湿度50%RH下で、5L レディゲミキサー(Loedige社製、型式M5R)に加え、300rpmで撹拌下、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス株式会社製、デナコールEX−810)0.5g(粒子状吸水性樹脂(A)100質量部に対して0.1質量部)、水12.5g(粒子状吸水性樹脂(A)100質量部に対して2.5質量部)、およびイソプロパノール5g(粒子状吸水性樹脂(A)100質量部に対して1.0質量部)を予め混合した処理液を噴霧した。その後、室温で1分間撹拌混合を続けた後、攪拌を一時停止させ、得られた混合物をポリエチレン性ビニール袋の中に入れた。混合後の吸水性樹脂の含水率は11.3質量%であった。ビニール袋を密閉させた後、80℃で30分間加熱することにより、表面処理を行った。
次に、上記で得た表面処理された吸水性樹脂200gを、予め熱風温度を200℃に設定した流動層乾燥機(商品名:スプレードライヤー Pulvis GB−22、ヤマト科学社製)に投入し、10分間加熱乾燥することにより加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−1)を得た。なお、この乾燥機の流動層部のガラスセルにはマントルヒーターを取り付け、予め200℃に設定しておいた。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を20分間としたこと以外は、上述した実施例B1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−2)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−2)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を40分間としたこと以外は、上述した実施例B1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−3)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−3)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を80分間としたこと以外は、上述した実施例B1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−4)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−4)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を100分間としたこと以外は、上述した実施例B1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−5)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−5)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を120分間としたこと以外は、上述した実施例B1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−6)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−6)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を180分間としたこと以外は、上述した実施例B1−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−7)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B1−7)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理工程後に加熱乾燥工程を行わないこと以外は、上述した実施例B1−1と同様の手法により、比較吸水性樹脂(B1)を得た。得られた比較吸水性樹脂(B1)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理工程における処理液として、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス株式会社製、デナコールEX−810)0.5g(粒子状吸水性樹脂(A)100質量部に対して0.1質量部)、水12.5g(粒子状吸水性樹脂(A)100質量部に対して2.5質量部)、イソプロパノール5g(粒子状吸水性樹脂(A)100質量部に対して1.0質量部)、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(MeOPEG2000)(数平均分子量約2,000)0.1g(粒子状吸水性樹脂(A)100質量部に対して0.02質量部)を予め混合した液を使用したこと以外は、上述した実施例B1−1と同様の手法により表面処理された吸水性樹脂(含水率:11.6質量%)を得た。なお、処理液の混合後の吸水性樹脂の含水率は12.0質量%であった。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を20分間としたこと以外は、上述した実施例B2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−2)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−2)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を40分間としたこと以外は、上述した実施例B2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−3)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−3)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を80分間としたこと以外は、上述した実施例B2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−4)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−4)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を120分間としたこと以外は、上述した実施例B2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−5)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−5)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を180分間としたこと以外は、上述した実施例B2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−6)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−6)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理後の吸水性樹脂の流動層乾燥機中での加熱乾燥時間を240分間としたこと以外は、上述した実施例B2−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−7)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B2−7)の各種評価結果を下記の表4に示す。
表面処理工程後に加熱乾燥工程を行わないこと以外は、上述した実施例B2−1と同様の手法により、比較吸水性樹脂(B2)を得た。得られた比較吸水性樹脂(B2)の各種評価結果を下記の表4に示す。
上述した実施例B2−5と同様の手法により加熱乾燥された吸水性樹脂を得た。この加熱乾燥された吸水性樹脂100質量部に対して、多価金属塩としての硫酸アルミニウム水和物(13〜14水和物)1.0質量部を10分間均一に混合し、加熱乾燥された吸水性樹脂(B3−1)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B3−1)の各種評価結果を下記の表4に示す。
上述した実施例B2−6と同様の手法により加熱乾燥された吸水性樹脂を得た。この加熱乾燥された吸水性樹脂を用いること以外は実施例B3−1と同様の手法により、加熱乾燥された吸水性樹脂(B3−2)を得た。得られた加熱乾燥された吸水性樹脂(B3−2)の各種評価結果を下記の表4に示す。
32 ガラス管、
33 0.69質量%塩化ナトリウム水溶液、
34 L字管、
35 コック、
40 容器、
41 セル、
42、43 ステンレス製金網、
44 膨潤ゲル、
45 ガラスフィルター、
46 ピストン、
47 穴、
48 捕集容器、
49 上皿天秤。
Claims (10)
- 吸水性樹脂の製造方法であって、
(a)含水率7〜60質量%の吸水性樹脂を表面処理する工程、および
(b)前記工程(a)で得られる含水率が7質量%以上60質量%以下の吸水性樹脂を、表面処理剤を添加せずに120℃以上250℃以下の温度で加熱する工程を含み、
前記工程(a)は、吸水性樹脂とラジカル重合性化合物を含む処理液とを混合し、前記ラジカル重合性化合物を重合する工程である、または、
前記工程(a)は、表面架橋剤の存在下で行われる、吸水性樹脂の製造方法。 - 吸水性樹脂の製造方法であって、
(a)含水率7〜60質量%の吸水性樹脂を表面処理する工程、および
(b)前記工程(a)で得られる含水率が7質量%以上60質量%以下の吸水性樹脂を加熱する工程を含み、
前記工程(b)を当該工程の前後で前記吸水性樹脂の含水率補正後の自由膨潤倍率(GV)が1(g/g)以上増加するように行い、
前記工程(a)は、吸水性樹脂とラジカル重合性化合物を含む処理液とを混合し、前記ラジカル重合性化合物を重合する工程である、または、
前記工程(a)は、表面架橋剤の存在下で行われる、吸水性樹脂の製造方法。 - 前記工程(b)は、反応系に存在する未反応の表面処理剤の量が1000質量ppm以下で行われる、請求項1または2に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記工程(b)を、吸水性樹脂の含水率が5質量%以下まで減少するように行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記工程(b)を当該工程の前後で前記吸水性樹脂の食塩水流れ誘導性(SFC)が5(単位;10−7・cm3・s・g−1)以上増加するように行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記工程(b)における加熱の温度が150℃以上250℃以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記工程(a)の表面処理の温度が50℃以上120℃未満である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記工程(b)における加熱時間が5〜600分間であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記工程(b)を疎水性有機溶媒の非存在下で行う、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記工程(b)の後に、
前記工程(b)で得られる吸水性樹脂に対して、多価金属塩を混合する工程をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
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