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JP5482290B2 - 光電変換素子 - Google Patents

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JP5482290B2 JP2010043490A JP2010043490A JP5482290B2 JP 5482290 B2 JP5482290 B2 JP 5482290B2 JP 2010043490 A JP2010043490 A JP 2010043490A JP 2010043490 A JP2010043490 A JP 2010043490A JP 5482290 B2 JP5482290 B2 JP 5482290B2
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Description

本発明は、光電変換素子に関する。
従来、多種多様な技術分野において、色素が広く使用されている。一例を挙げると、太陽光等の光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換素子の分野では、例えば、色素増感型太陽電池の作用電極に、光増感作用を有する色素が用いられている。
色素増感型太陽電池は、一般的に、増感作用を行う色素と、この色素の担持体として酸化物半導体とを有する電極を有しており、かかる色素が入射した光を吸収して励起され、この励起された色素が電子を担持体に注入することにより、光電変換を行う。そして、この種の色素増感型太陽電池は、理論上、有機系太陽電池の中では高い光電変換効率が期待でき、また、一般に普及している従来のシリコン半導体を用いた太陽電池より低価格で製造できるため、コスト的に非常に有利であると考えられている。
光電変換素子に用いられる色素としては、ルテニウム錯体系色素や、シアニン系色素等の有機色素が広く知られている。特に、有機色素は、比較的安定性が高く、また、容易に合成可能であるため、種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、メチン(−CH=)鎖と、メチン鎖の一端に結合したロダニン骨格と、メチン鎖の他端に結合したフェニルアミン骨格とを有する有機色素によって増感された酸化物半導体微粒子を用いた光電変換素子が開示されている。より具体的には、酸化物半導体電極に吸着するためのアンカー基として、−CH2COOH基又は−COOH基がロダニンの窒素原子に導入された有機色素が開示されている。
特開2004−014175号公報
しかしながら、上記従来の有機色素を用いた光電変換素子は、担持体から有機色素が剥離し易く、とりわけ、長期間使用していると、素子内に残留している水分や外部から素子内に侵入した水分によって担持体から有機色素が剥離し易く、その結果、光電変換効率が低下するという問題があった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、担持体である金属酸化物からの有機色素の剥離が抑制され、これにより光電変換特性及び耐久性が高められた、光電変換素子を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ロダニン構造部分を2つ乃至3つ有する特定構造の有機色素を用いることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下<1>〜<4>を提供する。
<1>色素が金属酸化物層に担持された色素担持金属酸化物電極を有する作用電極を備える光電変換素子において、
前記色素として、下記一般式(1):
(式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、末端アリール基、末端アルキル基、又は、末端アルコキシ基であり、R1及びR2の少なくとも一方は、末端アリール基、末端アルキル基、又は、末端アルコキシ基である。また、R1及びR2が結合して環を形成していてもよい)。
で表される構造を有する化合物を含む、
光電変換素子。
<2>前記一般式(1)において、R1が、末端アリール基、又は、末端アルキル基である、
上記<1>に記載の光電変換素子。
<3>前記一般式(1)において、R1が、1−1ジフェニルエチレンである、
上記<1>又は<2>に記載の光電変換素子。
<4>前記金属酸化物層は、実質的に酸化亜鉛からなる、
上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の光電変換素子。
本発明によれば、担持体である金属酸化物からの有機色素の剥離が抑制されて光電変換特性及び耐久性が高められた、光電変換素子が実現される。
色素増感型太陽電池100の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されない。
本実施形態の色素は、色素増感型太陽電池等の光電変換素子に用いられるものであり、下記一般式(1)で表される構造を有する化合物(以下、「本実施形態のロダニン化合物」ともいう。)である。本実施形態の色素は、金属酸化物半導体材料を含む金属酸化物層(担持体)に対して吸着性(結合性)を有するとともに、光を吸収して励起され、ロダニン構造部分の窒素原子に導入された−CH2CH2COOH基を介して電子をその担持体に対して注入することができる化合物である。
(式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、末端アリール基、末端アルキル基、又は、末端アルコキシ基であり、R1及びR2の少なくとも一方は、末端アリール基、末端アルキル基、又は、末端アルコキシ基である。また、R1及びR2が結合して環を形成していてもよい)。
ここで、上述した「ロダニン構造部分」とは、ヘテロ原子として硫黄原子及び窒素原子を有する5員環(チアゾリジン環)骨格と、チアゾリジン環骨格の4位に結合したオキソ基(=O)と、チアゾリジン環骨格の2位に結合したチオキソ基(=S)と、を有する部分である。
本実施形態のロダニン化合物は、2つのロダニン構造部分がメチン鎖を介して連結されたものであり、各々のロダニン構造部分の窒素原子に−CH2CH2COOH基が導入されていることを特徴とする。2つロダニン構造部分が連結した部分は、発色団を構成する主要部であり、分子全体としてのπ共役の広がりによって光吸収ピークはブロード化されて光吸収波長域が広げられており、これにより、担持体である金属酸化物層への電子注入効率の向上に寄与する。また、分子中に2つ導入された−CH2CH2COOH基は、担持体である金属酸化物へ吸着するアンカー基として機能する。なお、「アンカー基」とは、担持体に対して、化学的或いは静電的な親和力又は結合能を有する置換基を意味する。
一般式(1)において、「末端アリール基」とは、末端がアリール基である1価の置換基を意味し、より具体的には、単結合、アルキレン基又はアルケニレン基等の連結基を介してアリール基が連結した1価の置換基を意味する。末端アリール基の具体例としては、例えば、炭素数が6〜12の芳香族炭化水素(例えば、フェニル、ナフチル等)の他、これらの芳香族炭化水素がアルキレン基又はアルケニレン基等の連結基を介して連結したもの等(例えば、フェニルメチル、ジフェニルエチル、トリフェニルメチル、1−フェニルエチレン、1,1−ジフェニルエチレン等)が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、末端アリール基としては、1−フェニルエチレン及び1,1−ジフェニルエチレン等が好ましい。
一般式(1)において、「末端アルキル基」とは、末端がアルキル基である1価の置換基を意味し、より具体的には、単結合、アリール基又はアルケニレン基等の連結基を介してアルキル基が連結した1価の置換基を意味する。末端アルキル基の具体例としては、例えば、炭素数が1〜20の直鎖状、分枝状又は環状の炭化水素(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、2−ヘキシル、ジメチルブチル、エチルブチル、ヘプチル、オクチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)の他、これらの炭化水素がアリール基又はアルケニレン基等の連結基を介して連結したもの等(メチルフェニル、エチルフェニル、ジメチルフェニル等)が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、末端アルキル基としては、炭素数が1〜20の直鎖状又は分枝状の炭化水素(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、2−ヘキシル、ジメチルブチル、エチルブチル、ヘプチル、オクチル等)が好ましい。
一般式(1)において、「末端アルコキシ基」とは、末端がアルコキシ基である1価の置換基を意味し、より具体的には、単結合、アリール基又はアルケニレン基等の連結基を介してアルコキシ基が連結した1価の置換基を意味する。末端アルコキシ基の具体例としては、例えば、炭素数が1〜20のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ヘキシロキシ等)の他、これらのアルコキシ基がアリール基又はアルケニレン基等の連結基を介して連結したもの等(メトキシフェニル、エトキシフェニル、ジメトキシフェニル、メトキシフェニルエチレン、エトキシフェニルエチレン等)が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、末端アルコキシ基としては、炭素数が1〜20の直鎖状又は分枝状の炭化水素(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ヘキシロキシ等)が好ましい。
一般式(1)において、R1及びR2は、結合して環を形成していてもよい。R1及びR2が結合して形成される環の具体例としては、例えば、ピラン、ジオキシン、ジオキサン等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
一般式(1)において、光電変換特性を高める観点から、R1及びR2の少なくとも一方は、上述した末端アリール基、末端アルキル基、又は、末端アルコキシ基であることが必要とされる。したがって、R1及びR2の双方が、上述した末端アリール基、末端アルキル基、又は、末端アルコキシ基であってもよいが、R1及びR2の一方が上述した末端アリール基、末端アルキル基、又は、末端アルコキシ基であり、他方が水素原子であることが好ましい。とりわけ、光電変換特性を高める観点から、R1が末端アリール基又は末端アルキル基であり、R2が水素原子であることがより好ましい。
本発明者らの知見によれば、ロダニンの窒素原子に−CH2COOH基が導入された上記特許文献1に記載の有機色素は、金属酸化物層への密着性(吸着性)が弱く、光電変換素子に用いる色素としては光電変換効率が不十分であった。これに対し、本実施形態のロダニン化合物においては、アンカー基として−CH2CH2COOH基が2つ導入されており、1分子あたりのCOOH基の含有量が高められている。また、本実施形態のロダニン化合物は、アンカー基として−CH2CH2COOH基を採用しているため、その立体構造上、2つの−COOH基が同方向に配向し易く、言い換えれば、2つの−COOH基が同時に金属酸化物層に吸着し易い設計となっている。そのため、本実施形態のロダニン化合物は、上記従来の有機色素に比して、金属酸化物層への密着性(吸着性)が高められたものとなっている。しかも、本実施形態のロダニン化合物は、2つの−COOHの配向方向に起因して、金属酸化物層に対して垂直に吸着し得るため、金属酸化物層の単位面積あたりの色素吸着量が高められ得る。よって、金属酸化物層が水分を多く含む環境に曝されても、金属酸化物層から色素が剥離する割合が低くなる。これらの作用が相まった結果、本実施形態のロダニン化合物を用いた光電変換素子においては、担持体である金属酸化物からの色素の剥離が抑制され、その結果、光電変換特性が高められるとともに、耐久性が高められたものと推察される。
ここで、各々のロダニン構造部分の窒素原子に導入されるアンカー基は、各々−CH2CH2COOH基であることが要求される。例えば、従来技術の如く、アンカー基に代えてアルキル基等を採用すると、金属酸化物層への吸着性が不十分となり、金属酸化物層から剥離し易く、光電変換特性が著しく低下する。一方、−CH2COOH基等の短いアンカー基を採用すると、−CH2COOH基が色素平面に対して垂直に且つ互いに反対方向へ配向し得る等の色素分子の立体障害により、金属酸化物層への吸着性が不十分となり、金属酸化物層から剥離し易く、光電変換特性が低下する。また、−CH2CH2CH2COOH基等の長いアンカー基を採用すると、色素から金属酸化物層への電子注入効率が低下して、光電変換特性が低下する。
なお、上記の一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物は、立体異性体であっても同様の効果が得られる。また、上記の一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物は、共鳴構造をとることができる化合物である。したがって、本実施形態のロダニン系化合物は、上記一般式(1)に示した構造に限定されるものではなく、その共鳴構造も含むものである。
上記の一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物の具体例としては、例えば、化学式(1−1)〜化学式(1−10)で表される化合物が挙げられる。
次に、上記の一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物を用いた光電変換素子について説明する。
図1は、本実施形態の光電変換素子である色素増感型太陽電池100の概略構成を示す断面図である。
本実施形態の色素増感型太陽電池100は、作用電極11と、対向電極21と、これら作用電極11及び対向電極21の間に設けられた電解質31とを備える。作用電極11及び対向電極21のうち少なくとも一方は、光透過性を有する電極となっている。作用電極11と対向電極21とは、スペーサ41を介して対向配置され、これら作用電極11、対向電極21及びスペーサ41並びに図示しない封止部材によって画成される封止空間内に電解質31が封入されている。
作用電極11は、外部回路に対して、負極として機能する。作用電極11は、基体12の導電性表面12a上に金属酸化物(金属酸化物半導体材料)を含有する多孔性の金属酸化物層13を備え、その金属酸化物層13に上述した一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物(色素)が担持(吸着)されることにより、色素担持金属酸化物電極14が形成されたものである。換言すれば、本実施形態の作用電極11は、上述した一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物が金属酸化物層13の金属酸化物(金属酸化物半導体材料)表面に担持(吸着)された複合構造体が、基体12の導電性表面12a上に積層された構成(色素担持金属酸化物電極14)となっている。
基体12としては、少なくとも金属酸化物層13を支持可能なものであればその種類や寸法形状は特に制限されず、例えば、板状或いはシート状の物が好適に用いられる。その具体例としては、例えば、ガラス基板、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAR)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエステルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィンあるいはブロム化フェノキシ等のプラスチック基板、金属基板或いは合金基板、セラミックス基板又はこれらの積層体等が挙げられる。また、基体12は、透光性を有することが好ましく、可視光領域における透光性に優れるものがより好ましい。さらに、基体12は、可撓性を有することが好ましい。この場合、その可撓性を生かした種々の形態の構造物を提供できる。
導電性表面12aは、例えば、導電性PETフィルムのように基体12上に透明導電膜を形成する等して、基体12に付与することができる。ここで、導電性表面12aの形成時に、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース、メラミン樹脂、フロロエラストマーまたはポリイミド樹脂等の結着材を用いてもよい。また、導電性を有する基体12を用いることで、基体12に導電性表面12aを付与する処理を省略することができる。透明導電膜の具体例としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)或いは白金(Pt)等を含む金属薄膜や、導電性高分子等で形成されたものの他、インジウム−スズ酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、SnO2、InO3の他、SnO2にフッ素をドープしたFTO(F−SnO2)等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、各々を単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。透明導電膜の形成方法は、特に限定されず、例えば、蒸着法、CVD法、スプレー法、スピンコート法、或いは浸漬法等、公知の手法を適用できる。また、透明導電膜の膜厚は、適宜設定可能である。なお、基体12の導電性表面12aは、必要に応じて、適宜の表面改質処理が施されていてもよい。その具体的としては、例えば、界面活性剤、有機溶剤又はアルカリ性水溶液等による脱脂処理、機械的研磨処理、水溶液への浸漬処理、電解液による予備電解処理、水洗処理、乾燥処理等公知の表面処理が挙げられるが、これらに特に限定されない。
金属酸化物層13は、色素を担持する担持体である。金属酸化物層13は、一般的には、空隙が多く、表面積の大きな多孔質構造を有しているものが用いられ、緻密で空隙の少ないものであることが好ましく、膜状であることがより好ましい。特に、金属酸化物層13は、多孔質の微粒子が付着している構造であることがより好ましい。
本実施形態の金属酸化物層13は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化バナジウム、酸化イットリウム、酸化アルミニウム又は酸化マグネシウム等の金属酸化物を主成分とする多孔性の半導体層である。これらの金属酸化物は、1種のみを単独で用いても、2種以上を複合(混合、混晶、固溶体など)して用いてもよい。例えば、酸化亜鉛と酸化スズ、酸化チタンと酸化ニオブ等の組み合わせで使用することができる。光電変換効率及び耐久性を高める観点から、金属酸化物層13は、実質的に酸化亜鉛からなる層であることが好ましい。ここで、「実質的に酸化亜鉛からなる」とは、酸化亜鉛を95wt%以上含むことを意味する。なお、金属酸化物層13は、チタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、カドミウム、鉛、アンチモン、ビスマス等の金属、これらの金属酸化物及びこれらの金属カルコゲニドを含んでいてもよい。なお、金属酸化物層13の厚みは、特に限定されないが、0.05〜50μmであることが好ましい。
金属酸化物層13の形成方法としては、例えば、金属酸化物の分散液を基体12の導電性表面12a上に付与した後に乾燥する方法、金属酸化物の分散液或いはペースト(金属酸化物スラリー)を基体12の導電性表面12a上に付与した後に高温焼結する方法、金属酸化物の分散液或いはペーストを基体12の導電性表面12a上に付与した後に50〜150℃程度の低温処理を行う方法の他、金属塩を含有する電解液から基体12の導電性表面12a上にカソード電析させる方法等が挙げられるが、これらに特に限定されない。ここで、高温焼結を必要としない方法を採用すると、基体12として耐熱性が低いプラスチック材料を用いることができるため、フレキシブル性の高い作用電極11を作製することが可能となる。
金属酸化物層13には、光を吸収して励起されることにより電子を金属酸化物へ注入することが可能な色素(増感色素)として、上述した一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物が担持(吸着)されている。このように一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物を用いることにより、水分を多く含む環境に曝されても、金属酸化物層13から色素が剥離する割合が低くなる。よって、耐久性が向上する。
なお、色素として、上述した一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物の他に、他の色素(増感色素)を含んでいてもよい。光電変換素子に要求される性能に応じて、所望の光吸収帯・吸収スペクトルを有するものが適用可能である。
他の色素の具体例としては、例えば、エオシンY、ジブロモフルオレセイン、フルオレセイン、ローダミンB、ピロガロール、ジクロロフルオレセイン、エリスロシンB(エリスロシンは登録商標)、フルオレシン、マーキュロクロム、シアニン系色素、メロシアニンジスアゾ系色素、トリスアゾ系色素、アントラキノン系色素、多環キノン系色素、インジゴ系色素、ジフェニルメタン系色素、トリメチルメタン系色素、キノリン系色素、ベンゾフェノン系色素、ナフトキノン系色素、ペリレン系色素、フルオレノン系色素、スクワリリウム系色素、アズレニウム系色素、ペリノン系色素、キナクリドン系色素、無金属フタロシアニン系色素又は無金属ポルフィリン系色素等の有機色素等が挙げられる。また、これらの他の色素は、金属酸化物と結合又は吸着することができるアンカー基を有することが好ましい。ここで、アンカー基の具体例としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基或いはリン酸基等が挙げられるが、これらに特に限定されない。なお、これらの他の色素は、各々を単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
また、他の色素として、例えば、有機金属錯体化合物も使用可能である。有機金属錯体化合物の具体例としては、例えば、芳香族複素環内にある窒素アニオンと金属カチオンとで形成されるイオン性の配位結合と、窒素原子またはカルコゲン原子と金属カチオンとの間に形成される非イオン性配位結合の両方を有する有機金属錯体化合物や、酸素アニオンもしくは硫黄アニオンと金属カチオンとで形成されるイオン性の配位結合と、窒素原子またはカルコゲン原子と金属カチオンとの間に形成される非イオン性配位結合の両方を有する有機金属錯体化合物等が挙げられる。より具体的には、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン系色素、金属ナフタロシアニン系色素、金属ポルフィリン系色素、並びに、ビピリジルルテニウム錯体、ターピリジルルテニウム錯体、フェナントロリンルテニウム錯体、ビシンコニン酸ルテニウム錯体、アゾルテニウム錯体或いはキノリノールルテニウム錯体等のルテニウム錯体等が挙げられる。これらは、各々を単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
また、色素は、1種又は2種以上の添加剤を含んでいてもよい。この添加剤としては、例えば、色素の会合を抑制する会合抑制剤が挙げられ、具体的には、化学式(2)で表されるコール酸系化合物等である。これらは単独で用いもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
(上記式(2)中、R91は酸性基を有するアルキル基である。R92は化学式中のステロイド骨格を構成する炭素原子のいずれかに結合する基を表し、水酸基、ハロゲン基、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、複素環基、アシル基、アシルオキシ基、オキシカルボニル基、オキソ基あるいは酸性基またはそれらの誘導体であり、それらは同一であってもよいし異なっていてもよい。tは1以上5以下の整数である。化学式中のステロイド骨格を構成する炭素原子と炭素原子との間の結合は、単結合であってもよいし、二重結合であってもよい。)
色素を金属酸化物層13に担持させる方法は、特に限定されない。その具体例としては、例えば、色素を含む溶液に金属酸化物層13を浸漬する方法、色素を含む溶液を金属酸化物層13に塗布する方法等が挙げられる。ここで用いる色素含有溶液の溶媒は、使用する色素の溶解性又は相溶性等に応じて、例えば、水、エタノール系溶媒、ニトリル系溶媒、ケトン系溶媒等の公知の溶媒から適宜選定することができる。
ここで、カソード電析法により金属酸化物層13を形成する場合、金属塩及び色素を含む電解液を用いることで、金属酸化物層13の形成と色素担持とを同時に行って、色素が金属酸化物層13の金属酸化物表面に担持(吸着)された色素担持金属酸化物電極14を直ちに形成することもできる。電解条件は、常法にしたがい、使用する材料の特性に応じて適宜設定すればよい。例えば、ZnOと色素からなる色素担持金属酸化物電極14を形成する場合には、還元電解電位は−0.8〜−1.2V(vs.Ag/AgCl)程度、pHは4〜9程度、電解液の浴温は0〜100℃程度が好ましい。また、電解液中の金属イオン濃度は、0.5〜100mM程度、電解液中の色素濃度は50〜500μM程度が好ましい。さらに、光電変換特性をより一層高めるために、色素が担持された金属酸化物層13から、一旦、色素を脱着し、その後に、他の色素を再吸着させてもよい。
なお、作用電極11(色素担持金属酸化物電極14)は、基体12の導電性表面12aと金属酸化物層13との間に、中間層を有していてもよい。中間層の材料は、特に限定されないが、例えば、上記の透明導電膜12aで説明した金属酸化物等が好ましい。中間層は、例えば、蒸着法、CVD法、スプレー法、スピンコート法、浸漬法或いは電析法等の公知の手法によって、基体12の導電性表面12aに金属酸化物を析出或いは堆積することで形成することができる。なお、中間層は、透光性を有することが好ましく、さらに導電性を有することが好ましい。また、中間層の厚みは、特に限定されるものではないが、0.1〜5μm程度が好ましい。
対向電極21は、外部回路に対して正極として機能する。対向電極21は、導電性表面22aを有する基体22からなり、その導電性表面21aが作用電極11の金属酸化物層13と対面するように対向配置されている。基体22及び導電性表面22aは、上述した基体12及び導電性表面12aと同様に、公知のものを適宜採用することができ、例えば、導電性を有する基体12の他、基体12上に透明導電膜12aを有するもの、基体12の透明導電膜12a上にさらに白金、金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、モリブデン、チタン、ロジウム、ルテニウム或いはマグネシウム等の金属、カーボン、導電性ポリマー等の膜(板、箔)を形成したもの等を用いることができる。なお、導電性表面22aの形成時に、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース、メラミン樹脂、フロロエラストマーまたはポリイミド樹脂等の結着材を用いてもよい。
電解質31としては、酸化還元対を有するレドックス電解質やこれをゲル化した半固体電解質或いはp型半導体固体ホール輸送材料を成膜したもの等、一般に電池や太陽電池等において使用されているものを適宜用いることができる。なお、電解質31は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
レドックス電解質としては、例えば、I-/I3 -系、Br-/Br3 -系、又は、キノン/ハイドロキノン系等が挙げられる。具体的には、ヨウ化物塩とヨウ素単体とを組み合わせたもの、又は、臭化物塩と臭素とを組み合わせたもの等、ハロゲン化物塩とハロゲン単体とを組み合わせたもの等である。かかる酸化還元剤の含有量は、特に限定されないが、電解質の総量に対し、1×10-4〜1×10-2mol/gが好ましく、1×10-3〜1×10-2mol/gがより好ましい。
上記のハロゲン化物塩としては、例えば、ハロゲン化セシウム、ハロゲン化四級アルキルアンモニウム類、ハロゲン化イミダゾリウム類、ハロゲン化チアゾリウム類、ハロゲン化オキサゾリウム類、ハロゲン化キノリニウム類、又は、ハロゲン化ピリジニウム類等が挙げられる。より具体的には、これらのヨウ化物塩としては、例えば、ヨウ化セシウムや、テトラエチルアンモニウムヨージド、テトラプロピルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラペンチルアンモニウムヨージド、テトラヘキシルアンモニウムヨージド、テトラへプチルアンモニウムヨージド或いはトリメチルフェニルアンモニウムヨージド等の4級アルキルアンモニウムヨージド類や、3−メチルイミダゾリウムヨージド或いは1−プロピル−2,3−ジメチルイミダゾリウムヨージド等のイミダゾリウムヨージド類や、3−エチル−2−メチル−2−チアゾリウムヨージド、3−エチル−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチルチアゾリウムヨージド或いは3−エチル−2−メチルベンゾチアゾリウムヨージド等のチアゾリウムヨージド類や、3−エチル−2−メチル−ベンゾオキサゾリウムヨージド等のオキサゾリウムヨージド類や、1−エチル−2−メチルキノリニウムヨージド等のキノリニウムヨージド類や、ピリジニウムヨージド類等が挙げられる。また、臭化物塩としては、例えば、四級アルキルアンモニウムブロミド等が挙げられる。ハロゲン化物塩とハロゲン単体とを組み合わせたものの中でも、上記したヨウ化物塩のうちの少なくとも1種とヨウ素単体との組み合わせが好ましい。
また、レドックス電解質は、例えば、イオン性液体とハロゲン単体とを組み合わせたものでもよい。この場合には、さらに上記したハロゲン化物塩などを含んでいてもよい。イオン性液体は、一般に電池や太陽電池等において使用されているものを適宜用いることができ、特に限定されない。イオン性液体の具体例としては、例えば、「Inorg.Chem.」1996,35,p1168〜1178、「Electrochemistry」2002,2,p130〜136、特表平9−507334号公報、或いは、特開平8−259543号公報等に開示されているものが挙げられる。
イオン性液体は、室温(25℃)より低い融点を有する塩、又は、室温よりも高い融点を有していても他の溶融塩等と溶解することにより室温で液状化する塩が好ましい。このようなイオン性液体の具体例としては、以下に示したアニオン及びカチオン等が挙げられる。
イオン性液体のカチオンとしては、例えば、アンモニウム、イミダゾリウム、オキサゾリウム、チアゾリウム、オキサジアゾリウム、トリアゾリウム、ピロリジニウム、ピリジニウム、ピペリジニウム、ピラゾリウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、トリアジニウム、ホスホニウム、スルホニウム、カルバゾリウム、インドリウム及びそれらの誘導体が挙げられる。これらは、各々を単独で用いても、複数組み合わせて用いてもよい。具体的には、1−メチル−3−プロピルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウム或いは1−エチル−3−メチルイミダゾリウム等が挙げられる。
イオン性液体のアニオンとしては、例えば、AlCl4 -或いはAl2Cl7 -等の金属塩化物や、PF6 -、BF4 -、CF3SO3 -、N(CF3SO22 -、F(HF)n -或いはCF3COO-等のフッ素含有物イオンや、NO3 -、CH3COO-、C611COO-、CH3OSO3 -、CH3OSO2 -、CH3SO3 -、CH3SO2 -、(CH3O)2PO2 -、N(CN)2 -或いはSCN-等の非フッ素化合物イオンや、ヨウ化物イオン或いは臭化物イオン等のハロゲン化物イオンが挙げられる。これらは、各々を単独で用いても、複数組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、イオン性液体のアニオンとしては、ヨウ化物イオンが好ましい。
電解質31は、上記したレドックス電解質を溶媒に対して溶解、分散或いは懸濁させた液状の電解質(電解液)であっても、上記したレドックス電解質を高分子物質中に保持させた固体高分子電解質であってもよい。また、レドックス電解質とカーボンブラック等の粒子状の導電性炭素材料とを含む擬固体状(ペースト状)の電解質であってもよい。ここで、本明細書において、「擬固体」とは、固体の他、流動性はほとんど認められないが応力の印加により変形可能であるゲル状固形物或いは粘土状固形物を包含する概念を意味し、具体的には、静置して一定時間を放置した後に、自重による形状変化がないか又はその形状変化がわずかなものを意味する。なお、導電性炭素材料を含む擬固体状の電解質では、導電性炭素材料が酸化還元反応を触媒する機能を有するため、電解質中にハロゲン単体を含まなくてもよい。
電解質31は、上記したハロゲン化物塩やイオン性液体等を溶解、分散、膨潤又は懸濁させる有機溶媒を含んでいてもよい。有機溶媒は、電気化学的に不活性であれば特に制限なく用いることができるが、融点が20℃以下、且つ、沸点が80℃以上のものが好ましい。融点及び沸点がこの範囲にあるものを用いることにより、耐久性が高められる傾向にある。また、有機溶媒は、粘度が高いものが好ましい。粘度が高いことにより沸点が高くなるため、高温環境下に曝されても電解質の漏れが抑制される傾向にある。さらに、有機溶媒は、電気伝導率が高いものが好ましい。電気伝導率が高いことにより高い光電変換効率が得られる傾向にある。
有機溶媒の具体例としては、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キノリン、ジエチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、アセトン、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、バレロニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、酢酸、ギ酸、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、ペンタノール、メチルエチルケトン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジオキサン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル、N−メチルピロリドン、γ‐ブチロラクトン、α‐メチル‐γ‐ブチロラクトン、β‐メチル‐γ‐ブチロラクトン、γ‐バレロラクトン、3‐メチル‐γ‐バレロラクトン等が挙げられる。これらの中でも、有機溶媒は、官能基として、ニトリル基、炭酸エステル構造、環状エステル構造、ラクタム構造、アミド基、アルコール基、スルフィニル基、ピリジン環、環状エーテル構造のうちの少なくとも1種を有するものが好ましい。このような官能基を有する有機溶媒は、これらの官能基をいずれも含まないものと比較して、高い効果が得られるからである。このような官能基を有する有機溶媒としては、例えば、アセトニトリル、プロピルニトリル、ブチロニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリル、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、N−メチルピロリドン、ペンタノール、キノリン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシドあるいは1,4−ジオキサンなどが挙げられる。中でも、メトキシプロピオニトリル、プロピレンカーボネート、N−メチルピロリドン、ペンタノール、キノリン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、メトキシアセトニトリルおよびブチロニトリルが挙げられる。なお、これらは、有機溶媒は、各々を単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。また、有機溶媒の含有量は、電解質31の総量に対し、10〜80wt%であることが好ましい。
なお、電解質31は、要求性能に応じて各種添加剤を含んでいてもよい。添加剤は、一般に電池や太陽電池等において使用されているものを適宜用いることができる。その具体例としては、例えば、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン及びそれらの誘導体等のp型導電性ポリマー;イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、トリアゾリウムイオン及びそれらの誘導体とハロゲンイオンとの組み合わせからなる溶融塩;ゲル化剤;オイルゲル化剤;分散剤;界面活性剤;安定化剤等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
電解質31を作用電極11と対向電極21との間に配する方法は特に限定されず、各種公知の手法を用いて行うことができる。例えば、作用電極11の色素担持金属酸化物電極14と対向電極21の導電性表面22aとを、必要に応じてスペーサを介し、所定の間隔を置いて対向配置し、予め形成された注入口を除いて封止剤等を用いて周囲を貼り合わせた後、全体を封止する。続いて、作用電極11と対向電極21との間に、電解質を注入口から注入し、その後、注入口を封止することにより、電解質31を形成することができる。
なお、電解質31として固体電荷移動材料を採用する場合、電子輸送材料や正孔(ホール)輸送材料等を用いることが好ましい。
正孔輸送材料としては、例えば、芳香族アミン類やトリフェニレン誘導体類等が好ましく用いられる。その具体例としては、例えば、オリゴチオフェン化合物、ポリピロール、ポリアセチレン或いはその誘導体、ポリ(p−フェニレン)或いはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)或いはその誘導体、ポリチエニレンビニレン或いはその誘導体、ポリチオフェン或いはその誘導体、ポリアニリン或いはその誘導体、ポリトルイジン或いはその誘導体等の有機導電性高分子等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
また、正孔輸送材料として、例えば、p型無機化合物半導体を用いることもできる。この場合、バンドギャップが2eV以上のp型無機化合物半導体を用いることが好ましく、2.5eV以上のp型無機化合物半導体であることがより好ましい。また、p型無機化合物半導体のイオン化ポテンシャルは、色素の正孔を還元できる条件から、作用電極11のイオン化ポテンシャルより小さいことが必要である。使用する色素によってp型無機化合物半導体のイオン化ポテンシャルの好ましい範囲は異なってくるが、そのイオン化ポテンシャルは、4.5eV以上5.5eV以下の範囲内であることが好ましく、4.7eV以上5.3eV以下の範囲内であることがより好ましい。
p型無機化合物半導体としては、例えば、1価の銅を含む化合物半導体等が好ましく用いられる。1価の銅を含む化合物半導体の具体例としては、例えば、CuI、CuSCN、CuInSe2、Cu(In,Ga)Se2、CuGaSe2、Cu2O、CuS、CuGaS2、CuInS2、CuAlSe2、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi23、MoO2、Cr23等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
固体電荷移動材料から電解質31を形成する方法は、特に限定されず、各種公知の手法を用いて行うことができる。有機導電性高分子を含む正孔輸送材料を用いる場合、例えば、真空蒸着法、キャスト法、塗布法、スピンコート法、浸漬法、電解重合法、光電解重合法等の手法を採用することができる。また、無機固体化合物を用いる場合、例えば、キャスト法、塗布法、スピンコート法、浸漬法、電解メッキ法等の手法を採用することができる。
さて、本実施形態の色素増感型太陽電池100は、作用電極11に対して光(太陽光、又は、太陽光と同等の紫外光、可視光或いは近赤外光)が照射されると、その光を吸収して励起した色素が金属酸化物層13へ電子を注入する。注入された電子は、隣接した導電性表面12aに移動したのち外部回路を経由して、対向電極21に到達する。一方、電解質31は、電子の移動にともなって酸化された色素(電子を放出した色素)を基底状態に戻す(還元する)ように、酸化される。この酸化された電解質31が上記の電子を受け取ることによって還元される。このように、作用電極11と対向電極21との間における電子の移動と、これにともなう電解質31の酸化還元反応とが繰り返されることにより、連続的な電子の移動が生じ、定常的に光電変換が行われる。
ここで、本実施形態の色素増感型太陽電池100においては、上述した一般式(1)で表される構造を有するロダニン系化合物を用いているので、カルボン酸基を1つだけ有する色素を用いた場合や、複数のカルボン酸基を有する一方でロダニン構造部分をもたない色素(例えば、フタロシアニン系色素)を用いた場合や、−CH2COOH基等の短いアンカー基或いは−CH2CH2CH2COOH基等の長いアンカー基を導入したロダニン構造部分を有する色素を用いた場合と比較して、金属酸化物層13に対する色素の吸着性が高められている。そのため、素子中に水分が残存している場合や、外部から素子中に水分が侵入した場合であっても、金属酸化物層13から色素が剥離する割合が低くなる。よって、本実施形態の色素増感型太陽電池100によれば、長期間使用しても、色素の剥離による光電変換効率の低下が抑えられ、また、耐久性を向上させることができる。しかも、本実施形態の色素増感型太陽電池100は、ロダニン構造部分をもたない色素を用いた場合と比較して、光を吸収して励起された場合の金属酸化物層13への電子注入効率に優れるので、光電変換効率に優れる。とりわけ、金属酸化物層13が実質的に酸化亜鉛からなる作用電極11を採用した色素増感型太陽電池100においては、光電変換効率及び耐久性がより一層高められたものとなる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
以下の手順により、上記の実施形態で説明した色素増感型太陽電池100を作製した。
まず、以下の手順で、作用電極11を作製した。
最初に、導電性表面12aを有する基体12として、フッ素ドープしたSnOを透明導電膜とする縦2.0cm×横1.5cm×厚さ1.1mmの導電性ガラス基板(F−SnO2)を用意した。続いて、その導電性表面12a上に、縦0.5cm×横0.5cmの四角形を囲むように厚さ70μmのマスキングテープを貼り、この部分に金属酸化物スラリー3cm3を一様の厚さとなるように塗布して乾燥させた。このとき、金属酸化物スラリーとしては、10重量%となるように酸化亜鉛粉末(表面積60m2/g、平均一次粒径50nm以下;堺化学工業社製FINEX−30)を、非イオン性界面活性剤としてTriton X-100(Tritonは登録商標)を1滴添加した水に懸濁して調製したものを用いた。続いて、導電性表面12a上のマスキングテープを剥がし取り、この基体12を電気炉により450℃で焼成し、金属酸化物層13として厚さ約5μmの酸化亜鉛膜を形成した。
続いて、化学式(1−1)のロダニン化合物とデオキシコール酸とをそれぞれ3×10-4mol/dm3及び1×10-3mol/dm3の濃度になるように無水エタノールに溶解させて、色素含有溶液を調製した。そして、この色素含有溶液中に金属酸化物層13が形成された基体12を浸漬し、化学式(1−1)のロダニン化合物を金属酸化物層13に担持させて色素担持金属酸化物電極14を形成することにより、作用電極11を得た。
次に、以下の手順で、対向電極21を作製した。
まず、導電性表面22aを有する基体22として、フッ素ドープしたSnOを透明導電膜とする縦2.0cm×横1.5cm×厚さ1.1mmの導電性ガラス基板(F−SnO2)を用意した。続いて、その導電性表面22a上に、スパッタリングにより厚さ100nmのPt層を形成することにより、対向電極21を得た。なお、この場合、導電性表面22aを有する基体22には、電解液注入用の孔(φ1mm)を、予め、2つ開けておいた。
次いで、アセトニトリルに対して、ジメチルヘキシルイミダゾリウムヨージド(0.6mol/dm3)、ヨウ化リチウム(0.1mol/dm3)、ヨウ素(0.05mol/dm3)を、それぞれ所定の濃度になるように混合して、電解液を調製した。
その後、上記の作用電極11及び対向電極21並びに電解液を用いて、以下の手順で、色素増感型太陽電池100を作製した。
まず、厚さ50μmのスペーサを金属酸化物層13の周りを囲むように配置し、その後、作用電極11の色素担持金属酸化物電極14と対向電極21のPt層とを対向配置し、スペーサを介して貼り合わせた。その後、対向電極21に開けておいた注入孔から電解液を注入して、電解質31を形成した。最後に、セルの周囲全体及び注入孔を封止することにより、実施例1の色素増感型太陽電池100を得た。
(実施例2〜7)
化学式(1−1)のロダニン化合物に代えて、化学式(1−2)〜(1−6)及び(1−11)のロダニン化合物をそれぞれ用いること以外は、実施例1と同様に処理して、実施例2〜7の色素増感型太陽電池100を得た。
(比較例1〜6)
化学式(1−1)のロダニン化合物に代えて、下記の化学式(3−1)〜(3−6)のロダニン化合物をそれぞれ用いること以外は、実施例1と同様に処理して、比較例1〜6の色素増感型太陽電池100を得た。
<光電変換効率の測定>
実施例1〜7及び比較例1〜6の色素増感型太陽電池100の電池特性を、AM−1.5(1000W/m2)のソーラーシミュレーターを用いて測定した。評価結果を、表1に示す。
なお、光電変換効率(η:%)は、色素増感型太陽電池100の電圧をソースメーターにて掃引して応答電流を測定し、これにより得られた電圧と電流との積である最大出力を1cm2あたりの光強度で除した値を算出し、この算出結果に100を乗じてパーセント表示したものである。すなわち、光電変換効率(η:%)は、(最大出力/1cm2あたりの光強度)×100で表される。
<剥離試験>
色素の吸着性(密着性)を評価するために、実施例1〜7及び比較例1〜6の色素増感型太陽電池100の作用電極11につき、剥離試験を行った。評価結果を、表1に示す。
なお、剥離試験は、以下の手順により行った。まず、UVスペクトルメータにより、作用電極11の色素担持金属酸化物層14の表面の吸収スペクトル(測定波長は350nm〜850nmの範囲)を測定し、ピーク波長における初期の吸光度を求めた。次に、作用電極11を10重量%の割合で水を含むアセトニトリル混合液100cm3に2時間浸漬した後、同様に吸収スペクトルを測定し、ピーク波長における10重量%水含有アセトニトリル2時間浸漬後の吸光度を求めた。最後に、ピーク波長における初期の吸光度と10重量%水含有アセトニトリル2時間浸漬後の吸光度から、色素残存率(%)=(10重量%水含有アセトニトリル2時間浸漬後の吸光度/初期の吸光度)×100を算出した。なお、この一連の吸収スペクトルの測定には、島津製作所製UV−3101PCを用いて、スリット幅5nmとして行った。
表1に示すように、実施例1〜7の色素増感型太陽電池100は、比較例1〜6の色素増感型太陽電池100に比して、光電変換効率及び色素残存率の双方ともに高性能であることが確認された。
また、比較例1と実施例1及び比較例2〜6との対比から、アンカー基として機能するカルボン酸基が複数導入されたロダニン化合物を用いることにより、カルボン酸基を1つのみ導入されたロダニン化合物を用いた場合に比して、色素残存率が著しく向上することが確認された。一方、比較例1と比較例2〜6との対比から、アンカー基として機能するカルボン酸基が複数導入されたロダニン化合物の使用は、光電変換効率の低下を招く傾向にあることが確認された。これに対し、実施例1と比較例2〜6との対比から、アンカー基として機能するカルボン酸基として−CH2CH2COOH基が2つ導入された場合においてのみ、光電変換効率が有意に高められることが確認された。
さらに、実施例1〜7及び比較例1との対比から、一般式(1)で表される構造を有する化合物は、そのフェニルアミン骨格の置換基R1及びR2の種別に大きく依存することなく、光電変換効率及び色素残存率の双方ともに高性能な色素増感型太陽電池100を実現できることが確認された。
(実施例8〜14及び比較例7〜12)
焼成法により金属酸化物層13を形成する際に、酸化亜鉛粉末に代えて、酸化チタン(TiO2)粉末を含む金属酸化物スラリーをそれぞれ用いること以外は、実施例1〜6及び比較例1〜5と同様にそれぞれ処理して、実施例8〜14及び比較例7〜12の色素増感型太陽電池100を得た。
なお、上記の酸化チタン粉末を含む金属酸化物スラリーとしては、以下のように調製したものを用いた。まず、チタンイソプロポキシド125cm3を、0.1mol/dm3硝酸水溶液750cm3に攪拌しながら添加し、80℃で8時間激しく攪拌した。得られた液体をテフロン(登録商標)製の圧力容器に注ぎ入れ、その圧力容器を230℃、16時間オートクレーブにて処理した。その後、オートクレーブ処理した沈殿物を含む液体(ゾル液)を攪拌することにより再懸濁させた。続いて、この懸濁液を吸引濾過して再懸濁しなかった沈殿物を除き、ゾル状の濾液をエバポレータで酸化チタン濃度が11質量%になるまで濃縮した。こののち、基板への塗れ性を高めるために、濃縮液にTriton X-100を1滴添加した。続いて、平均粒径30nmの酸化チタン粉末(日本アエロジル社製P−25)をこのゾル状の濃縮液に、酸化チタンの含有率が全体として33質量%となるように加え、自転公転を利用した遠心撹拌を1時間行い、分散させた。
得られた実施例8〜14及び比較例7〜12の色素増感型太陽電池100の光電変換効率及び色素残存率を、上記と同様の手法で測定した。評価結果を、表2に示す。
表2に示すように、実施例8〜14の色素増感型太陽電池100は、比較例7〜12の色素増感型太陽電池100に比して、光電変換効率及び色素残存率の双方ともに高性能であることが確認された。
これらの結果から、実質的に酸化チタンからなる金属酸化物層13を用いた実施例8〜14の色素増感型太陽電池100においても、実質的に酸化亜鉛からなる金属酸化物層13を用いた実施例1〜7の色素増感型太陽電池100と同様の傾向が現れることが確認された。
また、実施例1〜7と実施例8〜14との対比から、一般式(1)で表される構造を有する化合物は、実質的に酸化チタンからなる金属酸化物層13よりも、実質的に酸化亜鉛からなる金属酸化物層13との吸着性に優れ、実質的に酸化亜鉛からなる金属酸化物層13を採用した色素増感型太陽電池100において、光電変換効率及び耐久性が著しく高められることが確認された。
なお、上述したとおり、本発明は、上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更を加えることが可能である。
以上説明した通り、本発明は、色素増感型太陽電池や光センサー等の光電変換素子に関わる電子・電気材料、電子・電気デバイス、及びそれらを備える各種機器、設備、システム等に広く且つ有効に利用可能である。
11…作用電極、12…基体、12a…導電性表面、13…金属酸化物層、14…色素担持金属酸化物電極、21…対向電極、22a…導電性表面、22…基体、31…電解質、41…スペーサ、100…光電変換素子。

Claims (4)

  1. 色素が金属酸化物層に担持された色素担持金属酸化物電極を有する作用電極を備える光電変換素子において、
    前記色素として、下記一般式(1):
    (式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、末端アリール基、末端アルキル基、又は、末端アルコキシ基であり、R1及びR2の少なくとも一方は、末端アリール基、末端アルキル基、又は、末端アルコキシ基である。また、R1及びR2が結合して環を形成していてもよい)。
    で表される構造を有する化合物を含む、
    光電変換素子。
  2. 前記一般式(1)において、R1が、末端アリール基、又は、末端アルキル基である、
    請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記一般式(1)において、R1が、1−1ジフェニルエチレンである、
    請求項1又は2に記載の光電変換素子。
  4. 前記金属酸化物層は、実質的に酸化亜鉛からなる、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の光電変換素子。
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