JP5470248B2 - 太陽電池セルの製造方法及び太陽電池セル - Google Patents
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Description
本願は、2008年7月4日に出願された特願2008−176285号及び2008年10月8日に出願された特願2008−261796号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
特に、シリコン単結晶を利用した太陽電池は、単位面積当たりのエネルギー変換効率に優れている。
しかし、一方でシリコン単結晶を利用した太陽電池は、シリコン単結晶インゴットをスライスしたシリコンウエハを用いるため、インゴットの製造に大量のエネルギーが費やされ、製造コストが高い。
特に、屋外などに設置される大面積の太陽電池を実現する場合、シリコン単結晶を利用して太陽電池を製造すると、現状では相当にコストが掛かる。
そこで、より安価に製造可能なアモルファス(非晶質)シリコン薄膜を利用したアモルファスシリコン型太陽電池が、低コストな太陽電池として普及している。
半導体膜は、光を受けると電子とホールを発生するアモルファスシリコン膜(i型)が、p型及びn型のシリコン膜によって挟まれたpin接合と呼ばれる層構造によって構成されている。
そして、太陽光により半導体層で発生した電子とホールは、p型・n型半導体の電位差によって活発に移動し、これが連続的に繰り返されることで両面の電極に電位差が生じる。
そこで、光電変換体を所定のサイズ毎に電気的に分離した区画素子(太陽電池セル)が形成され、互いに隣接する区画素子が電気的に接続された構成が知られている。
具体的には、基板上に広い面積で均一に形成した光電変換体に、レーザ光などで溝を形成して多数の短冊状の区画素子を形成し、これら区画素子を互いに電気的に直列に接続する、いわゆる集積構造が知られている。
この特許文献1においては、最初の工程としてガラス基板の上に透明電極を成膜し、この透明電極に対してレーザスクライブによって第一溝を形成している。
続いて、透明電極上に、光電変換機能を備えた半導体膜を設け、その後レーザ光を用いたスクライブによって半導体膜の一部を除去して電気接続用溝を設け、これによって光電変換膜たる半導体膜を短冊状に分割する。
さらに、半導体膜上に裏面電極を形成した後、レーザ光を用いたスクライブによって裏面電極及び半導体膜の双方に共通溝を形成する。
この時、半導体膜上に形成された裏面電極の成膜材料が電気接続用溝内にも埋設される。
このように、各層を成膜する工程毎にスクライブを行うことで、各層が区画されるとともに、裏面電極と表面電極とが接続され、区画素子が互いに電気的に接続される。
また、各層を成膜する工程毎にスクライブを行うことにより、必然的に製造プロセス時間中に占めるレーザ処理時間が増大したり、スクライブ工程を行う度にスクライブされる部分の周辺に生じるパーティクルを除去するための洗浄工程が必要になったりする場合もあり、製造効率が低下するという問題がある。
その問題点を解決する方法として、光電変換効率の高い光電変換層の開発と並び、製造工程中で生じる光電変換層の劣化を防止する技術が重要視されている。
上述してきたように、レーザを用いることによって溝を形成しているが、一般的にTCOからなる上記透明電極は赤外領域の波長のレーザ光線、例えば波長1064nmのYAG(Yttrium Aluminium Garnet)赤外レーザをよく吸収して加熱され、また、アモルファスシリコンからなる上記半導体膜は可視光領域の波長のレーザ光線、例えば前記赤外レーザの2倍高調波である532nmの緑色レーザをよく吸収して加熱されることが知られている。
そこで、上記透明電極を切断する場合には上記赤外レーザが用いられ、上記半導体膜を切断する場合には緑色レーザがよく用いられる。
この赤外レーザを用いる方法は、緑色レーザを用いる方法に比して高出力であるため、溝周辺の各層が、レーザ照射に起因して発生する熱の影響を受け易いという問題がある。
レーザ照射に起因して発生する熱の影響の一点目として、例えばレーザ照射に起因して発生する熱が、溝周辺の各層に伝わり、溝周辺におけるアモルファスシリコン層(半導体層)のダングリングボンドをキャップする水素原子が脱離する等が挙げられる。
発電有効領域に隣接する溝を形成する際のレーザ照射に起因して発生する熱により、発電有効領域の半導体層から水素原子が脱離した場合、この部分に生じたダングリングボンドにより局在準位が発生し、太陽電池の光電変換効率の低下に直結するという問題がある。
また二点目として、溝の形成時に溶融した表面電極の材料が、溝の内部に飛散する可能性もある。
この場合、表面電極とは反対の半導体層の側方に形成された裏面電極と、表面電極の間を飛散した表面電極とが橋渡しされて接続し、両電極間が短絡する虞がある。
また、レーザスクライブ工程の所要時間を短縮するとともに、スクライブ時に発生する熱による影響を抑制して光電変換効率を向上できる太陽電池セルの製造方法及び太陽電池セルを提供することを第2の目的とする。
この方法によれば、太陽電池を構成する各層の膜すべてを形成した後、各溝をスクライブして太陽電池セルを形成することで、各層を成膜する工程毎にスクライブを行う従来の場合に比べて、スクライブ工程の所要時間を短縮することができる。
これにより、太陽電池製造工程におけるタクトタイムが短縮され、太陽電池製造装置の生産性を向上することができる。
そして、第1溝の形成時に使用する赤外レーザ等の高出力レーザにより第1溝周辺に生じる熱の伝導、及びそれに伴う先述の熱の影響による水素原子の脱離が発電有効領域まで伝播することが第4溝によって防止される。従って、従来に比べて光電変換層の劣化の少ない太陽電池セルを作製することができる。
これにより、発電有効領域となる各区画部の面積を増大させることができるため、各太陽電池セルの光電変換効率を向上できる。
また、第1溝の形成時に表面電極層すなわち第1電極層が溶融及び飛散し、第1電極層と裏面電極層すなわち第2電極層との間が橋渡しされて接続した場合であっても、第1溝と発電有効領域となる区画部とが、絶縁層が埋設された第4溝により分離されているため、発電有効領域において第1電極層と第2電極層とが短絡することを確実に抑えることができる。
つまり、発電有効領域を有する区画部と、隣接する溝内の短絡部との絶縁性を確保することができるため、この短絡により生じる光電変換効率の低下を抑えることができる。
さらに、この方法によれば、配線層は、該配線層の一部が前記第2溝の底面の全域に亘って露出した前記第1電極層と電気的に接続されると共に、該配線層の他の一部が前記第2溝の内部及び前記絶縁層の表面を通じ、前記第1溝に直近の発電有効領域である前記第2電極層と前記第2溝とは反対の前記第4溝の側方に配置された前記第2電極層の表面に至り、前記複数の区画部が電気的に接続される。ゆえに、この方法は、配線層の一部は第2溝の底面の全域に亘って露出した前記第1電極層に対して、第2溝の底面と同面積からなる電気的接続をもたらす。
可視光レーザとしては、例えば、赤外レーザの2倍高調波を用いてもよい。
この方法によれば、第1溝の形成に赤外レーザを使用することで第1電極層を確実に分離した太陽電池セルを作製でき、赤外レーザの2倍高調波を用いて第4溝が形成される。このため、第1溝の周囲に、劣化した光電変換層又は第1電極層と第2電極層の短絡等熱の影響が生じた場合であっても、このような劣化部分等を熱の影響が一層少ない方法を用いて発電有効領域から分離できる。
したがって、発電有効領域を持つ区画部と隣接する溝内の短絡部との間の絶縁性を確保でき、この短絡により生じる光電変換効率の低下を抑え、発電有効領域となる各区画部の面積を増大できるため、各太陽電池セルの光電変換効率を向上できる。
この場合、先述した熱の影響の少ない光電変換層を持つ太陽電池セルを、1度のレーザ走査で分離できるため、各層を成膜する工程毎にスクライブを行う従来の場合に比べて、スクライブ工程の所要時間を短縮することができる。
これにより、太陽電池製造工程におけるタクトタイムが短縮され、太陽電池製造装置における生産性を向上することができる。
この場合、予め熱の影響の少ない赤外レーザの第2高調波により有効発電領域から分離しておいた区画部に後から赤外レーザを走査することで、赤外レーザによる熱の影響の伝播をより確実に食い止めることができ、各太陽電池セルの光電変換効率を向上できる。
ここで、第1溝の内部に形成される絶縁層は第1絶縁層であり、第4溝の内部に形成される絶縁層は第2絶縁層である。
この構成によれば、各溝により、基板上に形成された光電変換体が所定サイズに分割され、発電有効領域を持つ複数の区画部を形成することができる。
そして、第1溝及び第4溝内に絶縁層を形成することで、発電有効領域を持つ区画部とこの区画部に隣接する区画部との間を確実に分離することができ、隣接する溝間において溝が互いに接触することを確実に防止できる。
そして、絶縁層の表面を通る配線層が形成され、この配線層が第1溝によって電気的に分離された第2溝底面に露出した第1電極層と発電有効領域の第2電極層とを接続するので、互いに隣接する区画部間における絶縁性を確保し、互いに隣接する区画部を直列接続することができる。
したがって、隣接する区画部の間の短絡により生じるリーク電流等の発生を確実に抑えることができ、光電変換効率の低下を抑えることができる。
また、第1溝内に絶縁層を形成することで、第1溝と第1溝に隣接する溝(例えば、第2溝)との間の距離を縮小することができる。
さらに、この構成によれば、配線層は、該配線層の一部が前記第2溝の底面の全域に亘って露出した前記第1電極層と電気的に接続していると共に、該配線層の他の一部が前記第2溝の内部及び前記絶縁層の表面を通じ、前記第1溝に直近の発電有効領域である前記第2電極層と前記第2溝とは反対の前記第4溝の側方に配置された前記第2電極層の表面に至り、前記複数の区画部が電気的に接続している。ゆえに、この構成によれば、配線層の一部は第2溝の底面の全域に亘って露出した前記第1電極層に対して、第2溝の底面と同面積からなる電気的接続が確実に得られる。
これにより、従来に比べて光電変換層の劣化の少ない太陽電池セルを作製することができる。
これにより、発電有効領域となる各区画部の面積を増大させることができるため、各太陽電池セルの光電変換効率を向上できる。
また、第1溝の形成時に表面電極層すなわち第1電極層が溶融及び飛散し、第1電極層と裏面電極層すなわち第2電極層との間が橋渡しされて接続した場合であっても、第1溝と発電有効領域となる区画部とが、絶縁層が埋設された第4溝により分離されているため、発電有効領域において第1電極層と第2電極層とが短絡することを確実に抑えることができる。
つまり、発電有効領域を持つ区画部と、隣接する溝内の短絡部との絶縁性を確保することができるため、この短絡により生じる光電変換効率の低下を抑えることができる。
この構成によれば、基板上に光電変換体を形成した後、この光電変換体に対して基板の表面から同時に各溝を形成することができる。このため、各層を成膜する工程毎にスクライブを行う場合に比べて、各溝を容易に形成することができ、製造効率を向上させることができる。
また、各区画部の間を確実に分離することができるため、同一の区画部において溝により分離した部分の間の絶縁性を確保することができる。
この構成によれば、各溝の相対位置を保った状態でスクライブを行うことができ、各溝の相対位置がずれることがない。このため、互いに隣接する溝(例えば、第1溝と第2溝間)が接触することを防止して、各溝を精度良く形成することができる。したがって、互いに隣接する区画部の間の絶縁性を確保することができるため、互いに隣接する区画部の間が短絡することに起因する発電効率の低下を抑えることができる。また、従来に比べて互いに隣接する溝の間の距離を縮小することが可能になり、各区画素子の有効面積を向上させることができるため、各区画素子の発電効率を向上させることができる。
この構成によれば、絶縁層形成工程において、互いに隣接する区画部の間における第1溝内に絶縁層を形成することで、互いに隣接する区画部の間の少なくとも第1電極層及び光電変換層間を確実に絶縁することができる。これにより、互いに隣接する区画部の第1電極層及び光電変換層間が短絡することを確実に防止できる。
また、絶縁層の表面を通る配線層を形成し、この配線層により一方の区画部における第1電極層と他方の区画部における発電有効領域である第2電極層とを接続することで、同一区画素子内で分離した部分間すなわち第1溝により分離した第1部分と第2部分の発電有効領域との間における絶縁性を確保した上で、互いに隣接する区画素子間を直列接続することができ、発電効率を向上させることができる。
この構成によれば、第1溝により、各区画部の間における第1電極層、光電変換層、及び第2電極層を分離することで、基板上に形成された光電変換体が所定サイズに分割され、発電有効領域を持つ区画部を形成することができる。そして、第1溝に絶縁層を形成することで、発電有効領域を持つ区画部と、この区画部に隣接する区画部の間を確実に分離することができる。また、互いに隣接する溝の間において溝が互いに接触することを確実に防止できる。そして、絶縁層の表面を通る配線層が形成されている。この配線層は、第1溝によって電気的に分割された区画部における第1電極層と、発電有効領域である第2電極層とを接続する。これによって、互いに隣接する区画部の間における絶縁性が確保され、互いに隣接する区画部の間を直列接続することができる。
したがって、互いに隣接する区画部の間が短絡することに起因するリーク電流等の発生を確実に抑えることができ、発電効率の低下を抑えることができる。また、第1溝に絶縁層を形成することで、第1溝と、第1溝に隣接する溝(例えば、第2溝)との間の距離を縮小することができる。これにより、区画素子の有効面積を増大させることができるため、区画素子の発電効率を向上させることができる。
また、各溝を精度良く形成することで、従来に比べて隣接する溝間の距離を縮小することが可能になる。これにより、発電有効領域となる各区画部の有効面積を向上できるため、各区画素子の発電効率を向上できる。
また、各溝を同時に形成することで、従来のように各層を成膜する工程毎にスクライブを行う従来の場合に比べて、製造効率を向上できる。
これにより、太陽電池製造工程におけるタクトタイムが短縮され、太陽電池製造装置の生産性を向上することができる。
そして、第1溝の形成時に使用する赤外レーザ等の高出力レーザにより第1溝周辺に生じる熱の伝導、及びそれに伴う先述の熱の影響による水素原子の脱離が、発電有効領域まで伝播することが第4溝によって防止される。従って、従来に比べて光電変換層の劣化の少ない太陽電池セルを作製することができる。
これにより、発電有効領域となる各区画部の面積を増大させることができるため、各太陽電池セルの光電変換効率を向上できる。
また、第1溝の形成時に表面電極層すなわち第1電極層が溶融及び飛散し、第1電極層と裏面電極層すなわち第2電極層との間が橋渡しされて接続した場合であっても、第1溝と発電有効領域となる区画部とが、絶縁層が埋設された第4溝により分離されているため、発電有効領域において第1電極層と第2電極層とが短絡することを確実に抑えることができる。
つまり、発電有効領域を持つ区画部と、隣接する溝内の短絡部との絶縁性を確保することができるため、この短絡により生じる光電変換効率の低下を抑えることができる。
さらに、インクジェット法を用いることにより、インクジェットヘッドの走査経路(インクジェットヘッドと加工物との相対位置)及び材料の滴下量が高精度に制御され、各太陽電池セルに形成された各溝に絶縁材料又は導電性を有する材料が充填される。これによって、所望の位置に所望の量の絶縁層又は配線層を正確に形成することができる。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1実施形態)
(アモルファスシリコン型太陽電池)
図1は、アモルファスシリコン型の太陽電池を示す平面図であり、図2は図1のA−A’線に沿う断面図である。
図1,2に示すように、太陽電池10は、いわゆるシングル型の太陽電池であり、透明な絶縁性の基板11の一方の面11a(以下、裏面11aという)に光電変換体12が形成された構成を有する。
基板11は、例えば、ガラス又は透明樹脂など、太陽光の透過性に優れ、かつ耐久性のある絶縁材料により構成されており、基板11の一辺の長さは、例えば1m程度である。
この太陽電池10では、光電変換体12とは反対の基板11の側、つまり基板11の他方の面11b(以下、表面11bという)側から太陽光が入射する。
表面電極13は、透明な導電材料、光透過性を有する金属酸化物、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、FTO(Fluorine‐doped Tin Oxide)等のTCOから構成されており、基板11の裏面11a上に表面テクスチャを伴って形成されている。
この半導体層14は、例えば、p型アモルファスシリコン膜(不図示)とn型アモルファスシリコン膜(不図示)との間にi型アモルファスシリコン膜(不図示)を挟んだpin接合構造を有する。
このpin接合構造において、この半導体層14に太陽光が入射すると電子とホールが生じて、p型アモルファスシリコン膜とn型アモルファスシリコン膜との電位差によって活発に移動し、これが連続的に繰り返されることで表面電極13と裏面電極15との間に電位差が生じる(光電変換)。
なお、図示しないが、裏面電極15と半導体層14との間のバリア性、反射率等の向上のために、裏面電極15と半導体層14との間にTCO等の透明電極を形成することが好ましい。
すなわち、これら第3溝24と、第3溝24に隣接する第3溝24’と間に囲まれた領域Dが繰り返して形成されており、これによって基板11を鉛直方向から見て矩形状の複数の区画素子(太陽電池セル)21,22,23が形成されている。
また、上述した区画素子21,22,23は、これら区画素子21,22,23をそれぞれ複数の区画部(例えば、区画素子22の区画部22a〜22d)に分割する第1溝18、第2溝19、及び第4溝50を備えている。
また、区画素子22において、区画部22aは第3区画部に対応し,区画部22bは第4区画部に対応し,区画部22cは第2区画部に対応し,区画部22dは第1区画部に対応する。
また、区画素子21において、区画部21aは第3区画部に対応し,区画部21bは第4区画部に対応し,区画部21cは第2区画部に対応し,区画部21dは第1区画部に対応する。
また、区画素子23において、区画部23dは第1区画部に対応する。
具体的には、第1溝18は、区画部22a,22bの互いに隣接するそれぞれの端部において、基板11の裏面11aが露出するまで基板11の厚さ方向に切り込まれた溝であり、例えば20〜60μm程度の幅を有するように形成されている。
同様に、後述する第2溝19,第3溝24,第4溝50のそれぞれは、例えば20〜60μm程度の幅を有するように形成されている。
この第2溝19は、第1溝18の幅方向に間隔を空けて形成され、第1溝18の長手方向と略平行に形成されている。
第2溝19は、区画部22bと区画素子22の第3部分(以下、区画部22cという)との間で、光電変換体12における半導体層14及び裏面電極15を分離している。
第2溝19は、基板11の厚さ方向において、光電変換体12における裏面電極15及び半導体層14を貫通し、表面電極13の表面が露出する位置に到達するように形成されている。
第2溝19は、隣接する区画素子22,23間を電気的に接続するためのコンタクトホールとして機能している。区画素子22の第2溝19内に露出した表面電極13は、コンタクト部20として機能する。
そして、後述する配線層30により、区画部22aの裏面電極15と、第2溝19内の表面電極13におけるコンタクト部20とが接続され、これによって互いに隣接する区画素子22,23が直列接続される。
なお、第1溝18と第2溝19との間隔(区画部22bの幅)は、10〜500μm、好ましくは10〜200μm、より好ましくは10〜100μm程度に設定されている。
このように区画部22bの幅を設定することで、第1溝18及び第2溝19が独立している構造を確保できる。また、後述する絶縁層31(第1絶縁層)及び配線層30を形成する際に、第1溝18に絶縁層31を、第2溝19に配線層30を確実に埋設することができる。
この第3溝24は、第2溝19の幅方向に間隔を空けて形成され、第1溝18の長手方向と略平行に形成されている。
第3溝24は、第2溝19と同様に、基板11の厚さ方向において、光電変換体12における裏面電極15及び半導体層14を貫通し、表面電極13の表面が露出する位置に到達するように形成されている。
これにより、区画素子22における裏面電極15及び半導体層14と、区画素子23における裏面電極15及び半導体層14とを分離できる。
なお、区画素子22における第2溝19と第3溝24との間隔(区画部22cの幅)は、レーザ加工装置のアライメント精度にもよるが、1〜60μm程度に形成されていることが好ましい。
このように区画部22cの幅を設定することで、第2溝19と第3溝24とが接触することを防止でき、複数の区画素子間を隔てる区画部22cが確実に形成されるため、第2溝19内に埋設される配線層30を確実に隣の区画素子(例えば、区画素子23)の発電有効領域となる区画部23dから分離できる。
この第4溝50は、区画素子22の第1溝18と、区画素子22に隣接する区画素子21の第3溝24’との間の裏面電極15及び半導体層14を2つの区画部に分離する。
具体的に、第1溝18と第3溝24’との間の2つの区画部は、第4溝50と第3溝24’との間に形成された区画部22dと、第4溝50と第1溝18との間に形成された上述した区画部22aとで構成されている。
そして、区画素子22に隣接する区画素子21における第3溝24’と、区画素子22の第4溝50との間に囲まれた領域D1(区画部22d)が、区画素子22の発電有効領域を構成している。
なお、区画部22aの幅は、10〜500μm、好ましくは10〜200μm、より好ましくは10〜100μm程度に設定されている。
このように区画部22aの幅を設定することで、後述する第1溝18の形成時における熱のダメージが発電有効領域D1となる区画部22dの半導体層14に及ぶことを抑制できる。
そして、第1溝18は、基板11の裏面11aが露出する位置に到達するように光電変換体12を貫通している。一方、第2溝19,第3溝24,及び第4溝50は、表面電極13が露出する位置に到達するように裏面電極15及び半導体層14を貫通している。
つまり、表面電極13は、互いに隣接する区画素子22,21の第1溝18,18’間の全域に形成されており、一方、半導体層14及び裏面電極15は各区画素子22のそれぞれの第1溝18,第2溝19,第3溝24,及び第4溝50によって分離されている。
図1に示すように、絶縁層31は、第1溝18内において、第1溝18の長手方向に間隔を空けて形成されている。また、図2に示すように、絶縁層31の厚さ方向において、絶縁層31の先端が光電変換体12の裏面電極15の表面から突出するように絶縁層31が形成されている。
なお、絶縁層31に用いる材料としては、絶縁性を有する紫外線硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂等を用いることが可能であり、例えばアクリル系の紫外線硬化性樹脂(例えば、スリーボンド社製3042)が好適に用いられる。
また、このような樹脂材料の他にSOG(Spin on Glass)等を用いることも可能である。
図1に示すように、絶縁層51は、第1溝18内に形成された絶縁層31と同様の間隔を空けて、第4溝50の長手方向に沿って形成されている。また、図2に示すように、絶縁層51の厚さ方向において、絶縁層51の先端が光電変換体12の裏面電極15の表面から突出するように絶縁層51が形成されている。
この配線層30は、各絶縁層31,51の位置に対応して形成されており、絶縁層31,51と同様に第1溝18の長手方向に沿って間隔を空けて形成されている。
配線層30は、区画素子22における区画部22dの裏面電極15と、区画素子23における区画部23dの表面電極13とを電気的に接続する層であり、区画部22dの裏面電極15と第2溝19内に露出した表面電極13との間を橋渡しするように形成されている。
つまり、配線層30の一端(第1端)は、区画部22dの裏面電極15の表面に接続され、配線層30の他端(第2端)は第2溝19内で露出している表面電極13のコンタクト部20に接続されている。
この構成により、区画素子22の区画部22dと、区画素子23の区画部23dとが直列接続されている。区画素子23の区画部23dは、区画素子22とは反対の第3溝24の側方に形成されている。
同様に、配線層30’が形成されているので、区画素子21の区画部21dと区画素子22の区画部22dとが直列接続されている。
なお、配線層30,30’の形成材料としては、導電性を有する材料であって、例えば低温焼成型ナノインクメタル(Ag)等が用いられる。
また、区画素子22の構成要素である第1溝18,第2溝19,コンタクト部20,第3溝24,配線層30,絶縁層31,及び第4溝50に対応する区画素子21の構成要素をそれぞれ第1溝18’,第2溝19’,コンタクト部20’,第3溝24’,配線層30’,絶縁層31’,及び第4溝50’と記載している。
次に、図1〜図3Cに基づいて上述したアモルファスシリコン型太陽電池の製造方法について説明する。
図3A〜図3Cは、図1のA−A’線に相当する断面図であり、アモルファスシリコン型太陽電池の工程図である。
まず、図3Aに示すように、基板11の裏面11aの外周を除く全域に光電変換体12を形成する(光電変換体形成工程)。
具体的には、CVD法、スパッタ法等により基板11の裏面11a上に表面電極13,半導体層14,及び裏面電極15を順に積層する。
なお、区画素子21(区画部21a〜21d)及び区画素子23(例えば、区画部23d等)も、区画素子22と同様の方法で形成することができる。
ここで、第1実施形態では、2種類以上の波長のレーザ(不図示)を基板11上に照射するレーザ加工装置(不図示)を用いて第1溝18,第2溝19,第3溝24,及び第4溝50を同時に形成する。レーザ加工装置には、4本の溝を形成するためにレーザを照射する4つレーザ光源が配置されている。
具体的には、まず第1溝18を形成する第1レーザ(不図示)が照射される位置,第2溝19を形成する第2レーザ(不図示)が照射される位置,第3溝24を形成する第3レーザ(不図示)が照射される位置,及び第4溝50を形成する第4レーザ(不図示)が照射される位置の相対位置を固定する。
第1実施形態のレーザとしては、パルスYAG(Yittrium・Aluminium・Garnet)レーザ等を用いることが可能である。例えば、第1溝18を形成する第1レーザとして、波長が1064nmである赤外(IR:infrared laser)レーザを用いることが好ましい。また、第2溝19,第3溝24,及び第4溝50を形成する第2〜第4レーザとして、波長が532nmであるSHG(second harmonic generation)レーザを用いることが好ましい。
つまり、第2〜4レーザとして、可視光レーザ、例えば、第1レーザの2倍高調波の緑色レーザを用いることが好ましい。
レーザ加工装置においては、基板11の面に沿って、基板11の表面11b側から光電変換体12に向けて第1〜第4レーザを同時に走査する。
そして、表面電極13の膨張力によって第1レーザが照射された領域の表面電極13上に積層された半導体層14及び裏面電極15が除去される。
これにより、波長が1064nmの第1レーザが照射された領域では、基板11の裏面11aが露出した第1溝18が形成される。
一方、波長が532nmのレーザ(第2〜4レーザ)が照射された領域では、レーザが半導体層14を加熱して半導体層14が蒸発する。
そして、半導体層14の膨張力によってレーザが照射された領域の半導体層14上に積層された裏面電極15が除去される。
これにより、波長が532nmのレーザが照射された領域では、表面電極13の表面が露出した第2溝19,第3溝24,及び第4溝50が形成される。
この時、表面電極13が、互いに隣接する第1溝18,18’間の全域に形成されている。一方、半導体層14及び裏面電極15は、各区画素子21,22,23のそれぞれの第1溝18,18’、第2溝19,19’及び第3溝24,24’によって分離されている。
絶縁層31をインクジェット法により形成する場合、絶縁層31の形成材料を吐出するインクジェットヘッドと光電変換体12が形成された基板11(加工物)とを相対的に移動させ、インクジェットヘッドから基板11上に絶縁層31の形成材料を滴下する。
具体的に、第1溝18の長手方向に直交する方向、つまり各第1溝18の間隔に合わせてインクジェットヘッド(インクジェットヘッドのノズル)を配列し、第1溝18の長手方向に沿ってインクジェットヘッドを走査しながら絶縁層31の形成材料を基板11上に塗布する。
また、第1溝18の長手方向に沿って複数のインクジェットヘッドを配列し、複数の区画素子21,22,23における第1溝18毎に同時に絶縁層31の形成材料を塗布してもよい。
なお、上述した絶縁層31を形成する方法と同様の方法により、絶縁層51も形成することができる。
具体的に、絶縁層31,51の材料として紫外線硬化性樹脂を用いた場合は、紫外線を絶縁層の形成材料に照射することで、絶縁層31,51の形成材料が硬化される。
一方、絶縁層31,51の形成材料として熱硬化性樹脂又はSOGを用いた場合には、絶縁層の形成材料を焼成することで絶縁層31,51の形成材料が硬化される。
これにより、第1溝18及び第4溝50内に絶縁層31,51が形成される。
これにより、区画部22d,22a間及び区画部22a,22b間において、互いに隣接する表面電極13が接触することがなく、また、互いに隣接する半導体層14が接触することがない。従って、区画部22d,22a間及び区画部22a,22bにおいて、表面電極13間の短絡又は半導体層14間の短絡に起因するリーク電流等の発生を確実に抑えることができる。
具体的には、インクジェット法,スクリーン印刷法,ディスペンス法,ハンダ付け等により、第2溝19内に露出する表面電極13のコンタクト部20から、絶縁層31,51の表面を通じ、区画部22dの裏面電極15の表面に至る配線層30の形成材料を塗布する。
そして、配線層30の形成材料を塗布した後、配線層30の形成材料を焼成して配線層30を硬化する。
なお、上述した絶縁層31,51の形成材料として熱硬化性樹脂又はSOGを用いる場合には、絶縁層31,51の焼成と配線層30の焼成とを同時に行うことができ、製造効率を向上できる。
このように、絶縁層31,51上に配線層30を形成し、この配線層30により区画部22dの裏面電極15とコンタクト部20の表面電極13とを接続することで、区画部22d,22a間、及び区画部22a,22b間の絶縁性を確保した上で、互いに隣接する区画素子22,23を直列接続することができる。
これにより、区画素子22,23間の短絡を防止でき、光電変換効率を向上できる。
以上により、図1,2に示すように、第1実施形態におけるアモルファスシリコン型の太陽電池10が完成する。
この方法によれば、基板11上に光電変換体12を形成した後に区画素子21〜23を形成するスクライブ工程において、各溝18,19,24,50を同時に形成することで、熱の影響の少ない半導体層14を有する区画部を、1度のレーザ走査によって分離できる。
そのため、各層を成膜する工程毎にスクライブを行う従来の場合に比べて、スクライブ工程の所要時間を短縮することができる。
これにより、太陽電池10の製造工程におけるタクトタイムが短縮され、太陽電池製造装置の生産性を向上することができる。
また、光電変換体12に対して、基板11の表面11bから同時に各溝18,19,24,50を形成することで、各溝18,19,24,50を精度良く形成することができる。
つまり、光電変換体12において、各レーザの照射位置を所望の間隔、すなわち、形成する溝同士の間隔として並進させることによって、同時に走査して各溝18,19,24,50を同時に形成することで、スクライブ工程において各溝18,19,24,50の相対位置を保ちながらスクライブを行うことができる。
これにより、各溝18,19,24,50の相対位置がずれることがないので、互いに隣接する溝(例えば、第1溝18と第2溝19間)が接触することが防止され、各溝を精度良く形成することができる。
したがって、大型の基板11に対しても精度良くスクライブを行うことができるため、各区画部22a,22b,22c,22dを確実に分離できるとともに、互いに隣接する溝間において溝が互いに接触することを確実に防止できる。
よって、発電有効領域D1を有する区画部22dと、この区画部22dに隣接する区画部22a間の絶縁性を確保することができるため、区画部22d,22a間の短絡により生じる光電変換効率の低下を抑えることができる。
これにより、各区画素子21,22,23の発電有効領域D1(例えば、区画部22d)の面積を増大させることができるため、各区画素子Dの光電変換効率を向上できる。
この構成によれば、第2溝19とは反対の第1溝18の側方に第4溝50を形成することで、第1溝18と発電有効領域D1となる区画部22dとが分離される。
そのため、第1溝18の形成時に使用する赤外レーザ等の高出力レーザにより第1溝18周辺に生じる熱の伝導、及びそれに伴う先述の熱の影響による水素原子の脱離が、発電有効領域D1まで伝播することを第4溝50が防止される。これによって、従来に比べて半導体層14の劣化の少ない太陽電池10を作製することができる。
これにより、発電有効領域D1となる各区画部(例えば、22d)の面積を増大させることができるため、各区画素子21〜23の光電変換効率を向上できる。
また、第1溝18の形成時に表面電極13が溶融及び飛散し、表面電極13と裏面電極15との間が橋渡しされて接続した場合であっても、第1溝18と発電有効領域D1となる区画部22dとが、絶縁層51が埋設された第4溝50により分離される。このため、発電有効領域D1において表面電極13と裏面電極15とが短絡することを確実に抑えることができる。
つまり、発電有効領域D1を有する区画部22dと、第1溝18内の短絡部との絶縁性を確保することができるため、この短絡により生じる光電変換効率の低下を抑えることができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
図4は、タンデム型の太陽電池を示す断面図である。
第2実施形態は、一対の電極間にアモルファスシリコン膜からなる第1半導体層と微結晶シリコン膜からなる第2半導体層とが挟持された、いわゆるタンデム型の太陽電池を採用している点で、上述した第1実施形態と相違している。
図4に示すように、太陽電池100は、基板11の裏面11aに光電変換体101が形成された構成を有する。
光電変換体101は、基板11の裏面11aに形成された表面電極13と、アモルファスシリコンで構成された第1半導体層110と、TCO等からなる中間電極112と、微結晶シリコンで構成された第2半導体層111と、金属膜からなる裏面電極15とが順次積層されて構成されている。
また、第2半導体層111は、p型微結晶シリコン膜(不図示)とn型微結晶シリコン膜(不図示)との間にi型微結晶シリコン膜(不図示)が挟まれたpin接合構造を成している。
この第1溝18は、上述した第1実施形態と同様に、基板11の裏面11aが露出するように形成されている。
また、第1溝18に隣接して第2溝19が形成されている。
この第2溝19は、基板11の厚さ方向において、光電変換体101の第1半導体層110,中間電極112,第2半導体層111,及び裏面電極15を貫通し、上述した第1実施形態と同様に、表面電極13の表面が露出する位置に到達するように形成されている。
この第3溝24は、基板11の厚さ方向において、光電変換体101の第1半導体層110,中間電極112,第2半導体層111,及び裏面電極15を貫通し、上述した第1実施形態と同様に、表面電極13の表面が露出する位置に到達するように形成されている。
そして、各第3溝24,24’間に囲まれた領域Dが繰り返して形成されており、これによって基板11を鉛直方向から見て矩形状の複数の区画素子21,22,23が形成されている。
また、第2溝19とは反対の第1溝18の側方に第4溝50が形成されている。
この第4溝50は、基板11の厚さ方向において、光電変換体101の第1半導体層110,中間電極112,第2半導体層111,及び裏面電極15を貫通し、上述した第1実施形態と同様に、表面電極13の表面が露出する位置に到達するように形成されている。
そして、区画素子22の第4溝50と区画素子22に隣接する区画素子21の第3溝24’とに囲まれた領域D1(区画部22d)が、区画素子22の発電有効領域D1を構成している。
これら絶縁層31,51は、第1溝18及び第4溝50内において、第1溝18及び第4溝50の長手方向に間隔を空けて形成されている。また、絶縁層31,51の厚さ方向において、絶縁層31,51の先端が光電変換体101の裏面電極15の表面から突出するように形成されている。
また、裏面電極15の表面には、区画部22dの裏面電極15の表面から絶縁層31,51上を覆い、第2溝19内のコンタクト部20まで導かれる配線層30が形成されている。
この配線層30は、各絶縁層31,51の位置に対応して形成されており、絶縁層31,51と同様に第1溝18の長手方向に沿って間隔を空けて形成されている。
第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。更に、タンデム構造の太陽電池100では、太陽光のうち短波長光を第1半導体層110で、長波長光を第2半導体層111でそれぞれ吸収することで、光電変換効率の向上を図ることができる。
また、第1半導体層110と第2半導体層111との間に中間電極112を設けることにより、第1半導体層110を通過して第2半導体層111に到達する光の一部が中間電極112で反射して再び第1半導体層110に入射するため、光電変換体101の感度特性が向上し、光電変換効率の向上に寄与する。
なお、上述した第2実施形態では、中間電極112を用いる場合について説明したが、中間電極112を設けない構成も可能である。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
図5は、シングル型の太陽電池を示す断面図である。
図5に示すように、第3実施形態の太陽電池200は、区画部22dの裏面電極15と区画部22bの裏面電極15とを接続する第1配線層130と、コンタクト部20と区画部22bの裏面電極15とを接続する第2配線層140とを備えている。
第1配線層130は、区画部22dの裏面電極15の表面から絶縁層31,51及び区画部22aの表面を通って区画部22bの裏面電極15の表面まで至っており、区画部22d,22b間を橋渡しするように形成されている。
つまり、第1配線層130の一端(第1端)は、区画部22dの裏面電極15の表面に接続されている。一方、第1配線層130の他端(第2端)は、区画部22bの裏面電極15の表面に接続されている。
第1配線層130は、各絶縁層31,51の位置に対応して形成されている。例えば、絶縁層31,51が第1溝18の長手方向の全域に形成されている場合、第1配線層130は、絶縁層31,51上全域又は絶縁層31上に長手方向に間隔を空けて形成されてもよい。また、絶縁層31,51が第1溝18の長手方向に沿って間隔を空けて形成されている場合、第1配線層130は、絶縁層31,51と同様に第1溝18の長手方向に沿って間隔を空けて形成されてもよい。
これにより、コンタクト部20に露出した表面電極13と区画部22bの裏面電極15とが接続される。
なお、第2配線層140は、太陽電池200の厚さ方向において、半導体層14と裏面電極15との境界部よりも裏面電極15の側、即ち、裏面電極15が配置されている位置に到達するように形成されていれば、裏面電極15の表面より突出していても、突出していなくてもよい。
第2配線層140は、第2溝19の長手方向に沿って間隔を空けて形成されている。
なお、第2配線層140の間隔は、第1溝18の長手方向に沿う各第1配線層130の間隔と必ずしも一致している必要はない。
また、第2配線層140は、第2溝19の長手方向に沿う全域に形成してもよい。
そして、区画素子22の区画部22dと、区画素子23の区画部23dとが直列接続されている。区画素子23の区画部23dは、区画素子22とは反対の第3溝24の側方に形成されている。
同様に、区画素子21の第1配線層130’及び第2配線層140’によって区画素子21の区画部21dと区画素子22の区画部22dとが直列接続されている。
これにより、第1実施形態のように区画部22dの裏面電極15からコンタクト部20に至るまで連続的に配線層30(図2参照)を形成する必要がないので、配線層の材料コストを低減することができる。
また、第1配線層130と第2配線層140との間隔を例えば第1溝18の長手方向に沿って一致させる必要がないため、製造効率を向上できる。
次に、本発明の変形例について説明する。
なお、以下の説明では、上述した第3実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
図6は、シングル型の太陽電池を示す断面図である。
図6に示すように、本変形例の太陽電池300は、第1溝18内に形成された絶縁層131(131’)が区画部22aの表面を覆って、区画部22dの表面まで橋渡しされている。
したがって、第4溝50内は、空間部である。
そして、配線層230(230’)は、絶縁層131(131’)上に配置されて形成されており、区画部22dと第2溝19のコンタクト部20とを電気的に接続している。
したがって、本変形例によれば、絶縁層131が区画部22aの表面から区画部22dの表面まで橋渡しされているため、第4溝50内に絶縁層を形成する必要がなく、区画部22dと第2溝19内に露出したコンタクト部20とを接続することができる。
そのため、配線層230と表面電極13との間の短絡を防止し、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
次に、図7〜図9Cに基づいて、第4溝50を形成しない場合のアモルファスシリコン型太陽電池の製造方法について説明する。
なお、以下の説明では、上述した第4実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
図7は、アモルファスシリコン型の太陽電池を示す平面図であり、図8は図1のA−A’線に沿う断面図である。
また、区画素子22において、区画部22aは第1区画部に対応し,区画部22cは第2区画部に対応し、区画部22bは、中間区画部に対応する。
また、区画素子21において、区画部21aは第1区画部に対応し,区画部21cは第2区画部に対応し、区画部21bは、中間区画部に対応する。
また、区画素子23において、区画部21aは第1区画部に対応する。
図7は、アモルファスシリコン型の太陽電池を示す平面図であり、図8は図7のA−A’線に沿う断面図である。
図7,8に示すように、太陽電池10は、いわゆるシングル型の太陽電池であり、透明な絶縁性の基板11の一方の面11a(以下、裏面11aという)に光電変換体12が形成された構成を有する。
基板11は、例えば、ガラス又は透明樹脂など、太陽光の透過性に優れ、かつ耐久性のある絶縁材料で構成されており、基板11の一辺の長さは、例えば1m程度である。
この太陽電池10では、光電変換体12とは反対の基板11の側、つまり基板11の他方の面11b(以下、表面11bという)側から太陽光が入射する。
表面電極13は、透明な導電材料、光透過性を有する金属酸化物、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、FTO(Fluorine‐doped Tin Oxide)等のいわゆるTCO(transparent conducting oxide)から構成されており、基板11の裏面11a上に表面テクスチャを伴って形成されている。
この半導体層14は、例えば、p型アモルファスシリコン膜(不図示)とn型アモルファスシリコン膜(不図示)との間にi型アモルファスシリコン膜(不図示)を挟んだpin接合構造を有する。
このpin接合構造において、この半導体層14に太陽光が入射すると電子とホールが生じて、p型アモルファスシリコン膜とn型アモルファスシリコン膜との電位差によって活発に移動し、これが連続的に繰り返されることで表面電極13と裏面電極15との間に電位差が生じる(光電変換)。
なお、図示しないが、裏面電極15と半導体層14との間のバリア性、反射率等の向上のために、裏面電極15と半導体層14との間にTCO等の透明電極を形成することが好ましい。
すなわち、これら第3溝24と、第3溝24に隣接する第3溝24’と間に囲まれた領域Dが繰り返して形成されており、これによって基板11を鉛直方向から見て矩形状の複数の区画素子21,22,23が形成されている。
さらに、第2溝19は、区画部22bと区画素子22の第3部分(以下、区画部22cという)との間で光電変換体12の半導体層14、裏面電極15を分離している。具体的には、第1溝18は、区画部22a,22bの互いに隣接するそれぞれの端部において、基板11の裏面11aが露出するまで基板11の厚さ方向に切り込まれた溝であり、第1溝18の幅は例えば20〜60μm程度である。
なお、区画素子21、23は区画素子22と同一の構成Dを有するが、図中では便宜上、区画素子21,23に隣接する区画素子22と区画素子21,23とを区別する必要がある場合に、区画部22bからみて第1溝18側に隣接する区画素子を区画素子21として記載し、第3溝24側に隣接する区画素子を23として記載している。
また、区画素子22の構成要素である第1溝18、第2溝19、コンタクト部20、第3溝24、配線層30、絶縁ペースト(絶縁層)31に対応する区画素子21の構成要素をそれぞれ第1溝18’、第2溝19’、コンタクト部20’、第3溝24’、配線層30’、絶縁ペースト(絶縁層)31’と記載している。
第2溝19は、光電変換体12の裏面電極15及び半導体層14を基板11の厚さ方向に貫通し、表面電極13の表面が露出する位置に到達するように形成されている。
第2溝19は、隣接する区画素子22,23間を電気的に接続するためのコンタクトホールとして機能している。区画素子22の第2溝19内に露出した表面電極13は、コンタクト部20として機能する。
そして、後述する配線層30により、区画部22aの裏面電極15と、第2溝19内の表面電極13におけるコンタクト部20とが接続され、これによって互いに隣接する区画素子22,23が直列接続される。
なお、第1溝18と第2溝19との間隔は、レーザ加工装置のアライメント精度に依存するが、有効面積が減少するのを避けるように極力狭い間隔であることが好ましい。具体的には、第1溝18と第2溝19とが接しない間隔であって、例えば1〜500μm、好ましくは10〜200μm、より好ましくは10〜150μm程度で形成されている。
この第3溝24は、第2溝19の幅方向に間隔を空けて形成され、第1溝18の長手方向と略平行に形成されている。
第3溝24は、第2溝19と同様に、基板11の厚さ方向において、光電変換体12における裏面電極15及び半導体層14を貫通し、表面電極13の表面が露出する位置に到達するように形成されている。
これにより、区画素子22における裏面電極15及び半導体層14と、区画素子23における裏面電極15及び半導体層14とを分離でき、即ち、区画部22cと区画部23aとを分離できる。
そして、区画素子21における第3溝24’と、区画素子22の第1溝18との間に囲まれた領域D1(区画部22a)が、区画素子22の発電有効領域を構成されている。
なお、同一区画素子22内の第2溝19と第3溝24との間隔、すなわち区画部22cの幅は、レーザ加工装置のアライメント精度に依存するが、第2溝19と第3溝24とが接触しない間隔、即ち、複数のセル間を隔てる区画部22cが確実に形成される間隔であればよい。この間隔は、例えば1〜100μm、好ましくは1〜60μm、より好ましくは30〜60μm程度である。
この配線層30は、各絶縁ペースト31に対応して形成されており、絶縁ペースト31と同様に第1溝18の長手方向に沿って間隔を空けて形成されている。
配線層30は、区画素子22における区画部22aの裏面電極15と、区画素子23における区画部23aの表面電極13とを電気的に接続するための層であり、区画部22aの裏面電極15と区画部23aの表面電極13との間を橋渡しするように形成されている。配線層30の一端(第1端)は、区画部22aの裏面電極15の表面に接続され、他端(第2端)は第2溝19内で露出している表面電極13のコンタクト部20に接続されている。
この構成により、区画素子22の区画部22aと、区画素子23の区画部23aとが直列接続されている。区画素子23の区画部23aは、区画素子22とは反対側の第3溝24の側方に形成されている。
同様に、配線層30’が形成されているので、区画素子21の区画部21aと区画素子22の区画部22aとが直列接続されている。なお、配線層30の形成材料としては、導電性を有する材料であって、例えば低温焼成型ナノインクメタル(Ag)等が用いられる。
まず、図9Aに示すように、基板11の裏面11aの外周を除く全域に光電変換体12を形成する(光電変換体形成工程)。
具体的には、CVD法、スパッタ法等により基板11の裏面11a上に表面電極13,半導体層14,及び裏面電極15を順に積層する。
なお、区画素子21(区画部21a,21b,21c)及び区画素子23(例えば、区画部23a等)も同様の方法で形成できる。
ここで、第4実施形態では、2種類以上の波長のレーザ(不図示)を基板11上に照射するレーザ加工装置(不図示)を用いて第1溝18,第2溝19,及び第3溝24を同時に形成する。レーザ加工装置には、3本の溝を形成するためにレーザを照射する3つレーザ光源が配置されている。
具体的には、まず第1溝18を形成する第1レーザ(不図示)が照射される位置,第2溝19を形成する第2レーザ(不図示)が照射される位置,及び第3溝24を形成する第3レーザ(不図示)が照射される位置の相対位置を固定する。
第4実施形態のレーザとしては、パルスYAG(Yittrium・Aluminium・Garnet)レーザ等を用いることが可能である。例えば、第1溝18を形成するレーザとして、波長が1064nmである赤外(IR:infrared laser)レーザを用いることが好ましい。また、第2溝19及び第3溝24を形成するレーザとして、波長が532nmであるSHG(second harmonic generation)レーザを用いることが好ましい。
レーザ加工装置においては、基板11の面に沿って、基板11の表面11b側から光電変換体12に向けて、第1溝18,第2溝19,及び第3溝24を形成するためのレーザを同時に走査する。
そして、表面電極13の膨張力によってレーザが照射された領域の表面電極13上に積層された半導体層14及び裏面電極15が除去される。
これにより、波長が1064nmのレーザが照射された領域では、基板11の裏面11aが露出した第1溝18が形成される。
一方、波長が532nmのレーザが照射された領域ではレーザが半導体層14を加熱して半導体層14が蒸発する。
そして、半導体層14の膨張力によってレーザが照射された領域の半導体層14上に積層された裏面電極15が除去される。
これにより、波長が532nmのレーザが照射された領域では、表面電極13の表面が露出した第2溝19及び第3溝24が形成される。
この時、表面電極13が、互いに隣接する第1溝18,18’間の全域に形成されている。一方、半導体層14及び裏面電極15は各区画素子21,22,23のそれぞれの第1溝18,18’,第2溝19,19’,及び第3溝24,24’によって分離されている。
絶縁層31の形成材料としては、例えば、絶縁ペーストが用いられる。
また、絶縁層31をインクジェット法により形成する場合、絶縁層31の形成材料を吐出するインクジェットヘッドと光電変換体12が形成された基板11(加工物)とを相対的に移動させ、インクジェットヘッドから基板11上に絶縁層31の形成材料を滴下する。
具体的に、第1溝18の長手方向に直交する方向、つまり各第1溝18の間隔に合わせてインクジェットヘッド(インクジェットヘッドのノズル)を配列し、第1溝18の長手方向に沿ってインクジェットヘッドを走査しながら絶縁層31の形成材料を基板11上に塗布する。
また、第1溝18の長手方向に沿って複数のヘッドを配列し、複数の区画素子21,22,23における第1溝18毎に同時に絶縁層31の形成材料を塗布してもよい。
具体的には、絶縁層31の形成材料の材料として紫外線硬化性樹脂を用いた場合は、紫外線を絶縁層の形成材料に照射することで、絶縁層31の形成材料が硬化される。
一方、絶縁層31の形成材料として熱硬化性樹脂又はSOGを用いた場合には、絶縁層の形成材料を焼成することで絶縁層31の形成材料が硬化される。
これにより、第1溝18内に絶縁層31が形成される。
これにより、区画部22a,22b間において、互いに隣接する表面電極13が接触することがなく、また、互いに隣接する半導体層14が接触することがない。従って、区画部22a,22bにおいて、表面電極13間及び半導体層14間の短絡に起因するリーク電流等の発生を確実に抑えることができる。
具体的には、インクジェット法,スクリーン印刷法,ディスペンス法,ハンダ付け等により、区画部22aの裏面電極15の表面から、絶縁層31の表面を通じ、第2溝19内に露出する表面電極13のコンタクト部20に至る配線層30の形成材料を塗布する。
そして、配線層30の形成材料を塗布した後、配線層30の形成材料を焼成して配線層30を硬化する。
なお、上述した絶縁層31の形成材料として熱硬化性樹脂又はSOGを用いる場合には、絶縁層31の焼成と配線層30の焼成とを同時に行うことができ、製造効率を向上できる。
このように、絶縁層31上に配線層30を形成し、この配線層30により区画部22aの裏面電極15とコンタクト部20の表面電極13とを接続することで、区画部22a,22b間の絶縁性を確保した上で、互いに隣接する区画素子22,23を直列接続することができる。
これにより、区画素子22,23間の短絡を防止でき、発電効率を向上できる。
以上により、図7,8に示すように、第4実施形態におけるアモルファスシリコン型の太陽電池400が完成する。
この方法によれば、基板11上に光電変換体12を形成した後に、光電変換体12に対して基板11の表面11bから同時に各溝18,19,24を形成するので、各溝18,19,24を精度良く形成することができる。
つまり、各レーザを同時に走査して各溝18,19,24を同時に形成することで、スクライブ工程において各溝18,19,24の相対位置を保ちながら、スクライブを行うことができる。
これにより、各溝18,19,24の相対位置がずれることがないので、互いに隣接する溝(例えば、第1溝18と第2溝19間)が接触することが防止され、各溝を精度良く形成することができる。
したがって、大型の基板11に対しても精度良くスクライブを行うことができるため、各区画部22a,22b,22c間を確実に分離できるとともに、互いに隣接する溝間において溝が互いに接触することを確実に防止できる。
よって、発電有効領域D1を有する区画部22aと、この区画部22aに隣接する区画部22b間の絶縁性を確保することができるため、区画部22a,22b間の短絡により生じる発電効率の低下を抑えることができる。
これにより、各区画素子21,22,23の発電有効領域D1(例えば、区画部22a)の面積を増大させることができるため、各区画素子Dの発電効率を向上できる。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
なお、以下の説明では、上述した第4実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
図10は、図7のA−A’線に相当する断面図であり、タンデム型の太陽電池を示す断面図である。
第5実施形態では、一対の電極間にアモルファスシリコン膜からなる第1半導体層と微結晶シリコン膜からなる第2半導体層を挟持した、いわゆるタンデム型の太陽電池を採用している点で、上述した第4実施形態と相違している。
図10に示すように、太陽電池500は、基板11の裏面11aに光電変換体101が形成された構成を有する。
光電変換体101は、基板11の裏面11aに形成された表面電極13と、アモルファスシリコンで構成された第1半導体層110と、TCO等からなる中間電極112と、微結晶シリコンで構成された第2半導体層111と、金属膜からなる裏面電極15とが順次積層されて構成されている。
また、第2半導体層111は、p型微結晶シリコン膜(不図示)とn型微結晶シリコン膜(不図示)との間にi型微結晶シリコン膜(不図示)が挟まれたpin接合構造を成している。
この第1溝18は、上述した第4実施形態と同様に、基板11の裏面11aが露出するように形成されている。
また、第1溝18に隣接して第2溝19が形成されている。
この第2溝19は、基板11の厚さ方向において、光電変換体101の第1半導体層110,中間電極112,第2半導体層111,及び裏面電極15を貫通し、上述した第4実施形態と同様に、表面電極13の表面が露出する位置に到達するように形成されている。
さらに、第1溝18とは反対の第2溝19の側方に第3溝24が形成されている。
この第3溝24は、基板11の厚さ方向において、光電変換体101の第1半導体層110,中間電極112,第2半導体層111,及び裏面電極15を貫通し、上述した第4実施形態と同様に、表面電極13の表面が露出する位置に到達するように形成されている。
そして、各第3溝24,24’間に囲まれた領域Dが繰り返して形成されており、基板11を鉛直方向から見て矩形状の複数の区画素子21,22,23が形成されている。
そして、第1溝18は、基板11の裏面11aが露出する位置に到達するように形成されている。一方、第2溝19及び第3溝24は、表面電極13が露出する位置に到達するように形成されている。
つまり、表面電極13は、互いに隣接する第1溝18間の全域に形成されている。
一方、裏面電極15及び第1半導体層110,第2半導体層111は各区画素子21,22,23のそれぞれの第2溝19及び第3溝24によって分離されている。
この絶縁層31は、第1溝18内において、第1溝18の長手方向に間隔を空けて形成されており、絶縁層31の厚さ方向において、絶縁層31の先端が光電変換体101の裏面電極15の表面から突出するように形成されている。
また、裏面電極15の表面には、裏面電極15の表面から絶縁層31上を覆って第2溝19内に導かれる配線層30が形成されている。
この配線層30は、各絶縁層31の位置に対応して形成されており、絶縁層31と同様に第1溝18の長手方向に沿って間隔を空けて形成されている。
第5実施形態によれば、上述した第4実施形態と同様の作用効果を奏することができる。更に、タンデム構造の太陽電池500では、短波長光を第1半導体層110で、長波長光を第2半導体層111でそれぞれ吸収することで、発電効率の向上を図ることができる。
また、第1半導体層110と第2半導体層111との間に中間電極112を設けることにより、第1半導体層110を通過して第2半導体層111に到達する光の一部が中間電極112で反射して再び第1半導体層110側に入射するため、光電変換体101の感度特性が向上し、発電効率の向上に寄与する。
なお、上述した第5実施形態では、中間電極112を用いる場合について説明したが、中間電極112を設けない構成も可能である。
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
なお、以下の説明では、上述した第4実施形態と同一部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
図11は、図7のA−A’線に相当する断面図であり、第6実施形態におけるシングル型の太陽電池を示す断面図である。
第1配線層130は、区画部22aの裏面電極15の表面から絶縁層31表面を通って区画部22bの裏面電極15の表面まで至っており、区画部22a,22b間を橋渡しするように形成されている。
つまり、第1配線層130の一端(第1端)は、区画部22aの裏面電極15の表面に接続されている一方、他端(第2端)は区画部22bの裏面電極15の表面に接続されている。
第1配線層130は、各絶縁層31の位置に対応して形成されている。例えば、絶縁層31が第1溝18の長手方向の全域に形成されている場合、第1配線層130は、絶縁層31上全域又は絶縁層31上に長手方向に間隔を空けて形成してもよい。また、絶縁層31が第1溝18の長手方向に沿って間隔を空けて形成されている場合、絶縁層31と同様に第1溝18の長手方向に沿って間隔を空けて形成してもよい。
これにより、コンタクト部20に露出した表面電極13と区画部22bの裏面電極15とが接続される。
なお、第2配線層140は、太陽電池600の厚さ方向において、半導体層14と裏面電極15との境界部より裏面電極15の側、即ち、裏面電極15が配置されている位置に到達するように形成されていれば、裏面電極15の表面より突出していても、突出していなくてもよい。
第2配線層140は、第2溝19の長手方向に沿って間隔を空けて形成されている。
なお、第2配線層140の間隔は、第1溝18の長手方向に沿う各第1配線層130の間隔と必ずしも一致している必要はない。
また、第2配線層140は、第2溝19の長手方向に沿う全域に形成してもよい。
そして、区画素子22の区画部22bと、区画素子23の区画部23aとが直列接続されている。区画素子23の区画部23aは、区画素子22とは反対の第3溝24の側方に形成されている。
同様に、第1配線層130’及び第2配線層140’によって区画素子21の区画部21bと区画素子22の区画部22aとが直列接続されている。
これにより、第4実施形態のように区画部22aの裏面電極15からコンタクト部20に至るまで連続的に配線層30(図8参照)を形成する必要がないので、配線層の材料コストを低減することができる。
また、第1配線層130と第2配線層140との間隔を例えば第1溝18の長手方向に沿って一致させる必要がないため、製造効率を向上できる。
しかしながら、上述した第4〜第6実施形態の太陽電池400,500,600においては、赤外レーザによる熱の影響を受けた部分を有効発電領域から分離できない。
これに対し、上述した第1〜第3実施形態の太陽電池10,100,200においては、第4溝50が形成されており第1溝18と発電有効領域D1とが分離されている。このため、第1〜第3実施形態の太陽電池は、第4〜第6実施形態の太陽電池よりも優れた光電変換効率を得ることができる。
すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、シングル型及びタンデム型の太陽電池について説明したが、一対の電極間にアモルファスシリコン膜,アモルファスシリコン膜,及び微結晶シリコン膜が挟持された、いわゆるトリプル型の太陽電池に、本発明の構造を適用することも可能である。
この場合、絶縁層上に形成される配線層を、第1溝の長手方向に沿って間隔を空けずに連続的に形成してもよい。
また、絶縁層は必ずしも光電変換体(裏面電極)の表面から突出している必要はなく、少なくとも隣接する区画素子間の表面電極及び半導体層が絶縁されていればよい。
例えば、裏面電極及び半導体層を分離する第2〜4溝を同時に形成した後に、表面電極,裏面電極,及び半導体層を分離する第1溝を形成することも可能である。
あるいは、予め第4溝のみを形成しておき、その後第1〜3溝を形成してもよい。
これらの構成によれば、予め熱の影響の少ない赤外レーザの第2高調波により有効発電領域から分離しておいた区画に後から赤外レーザを走査するため、赤外レーザによる熱の影響の伝播をより確実に防止することができ、各区画素子の光電変換効率を向上できる。
Claims (4)
- 太陽電池セルの製造方法であって、
基板上に、第1電極層、光電変換層、及び第2電極層を順に積層することによって光電変換体を形成した後、光電変換体を複数の区画部に電気的に分離する溝を形成するスクライブ工程を含み、
前記スクライブ工程では、
前記第1電極層、前記光電変換層、及び前記第2電極層を貫通して分離する第1溝と、
前記第1溝に平行であり、前記光電変換層及び前記第2電極層を貫通して分離する第2溝と、
前記第1溝に平行であり、前記第2溝に直近の前記第1溝とは反対の前記第2溝の側方に配置され、前記光電変換層及び前記第2電極層を貫通して分離する第3溝と、
前記第1溝に平行であり、前記第2溝に直近の前記第1溝の側方であって前記第2溝とは反対側に配置され、前記第1溝と発電有効領域となる区画部との間で少なくとも前記光電変換層及び前記第2電極層を貫通して分離する第4溝とを各々、個別のレーザ光を照射することにより形成し、
前記スクライブ工程後に、前記第1溝及び前記第4溝の内部に絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、前記複数の区画部を電気的に接続する配線層を形成する配線層形成工程とを有し、
前記配線層形成工程において、前記配線層は、該配線層の一部が前記第2溝の底面の全域に亘って露出した前記第1電極層と電気的に接続されると共に、該配線層の他の一部が前記第2溝の内部及び前記絶縁層の表面を通じ、前記第1溝に直近の発電有効領域である前記第2電極層と前記第2溝とは反対の前記第4溝の側方に配置された前記第2電極層の表面に至り、前記複数の区画部が電気的に接続される
ことを特徴とする太陽電池セルの製造方法。 - 請求項1に記載の太陽電池セルの製造方法であって、
前記レーザ光のうち、前記第1溝を形成する第1レーザとして赤外レーザを用い、
前記第2溝を形成する第2レーザ、前記第3溝を形成する第3レーザ、及び前記第4溝を形成する第4レーザとして可視光レーザを用い、
前記スクライブ工程では、
前記光電変換体において、前記第1レーザ、前記第2レーザ、前記第3レーザ、及び前記第4レーザの照射位置を所望の間隔とし、4つのレーザの照射位置を並進させることにより、各レーザを走査して各溝を形成する
ことを特徴とする太陽電池セルの製造方法。 - 請求項2に記載の太陽電池セルの製造方法であって、
前記スクライブ工程では、前記第1レーザ、前記第2レーザ、前記第3レーザ、及び前記第4レーザの相対位置を固定し、
前記第2レーザ、前記第3レーザ、及び前記第4レーザを同時に走査することにより、前記第2溝、前記第3溝、及び前記第4溝を同時に形成した後、
前記第1レーザを走査して前記第1溝を形成する
ことを特徴とする太陽電池セルの製造方法。 - 太陽電池セルであって、
基板上に形成され、第1電極層、光電変換層、及び第2電極層が順に積層された光電変換体と、
前記光電変換体を複数の区画部に電気的に分離する溝と
を含み、
前記溝は、
前記第1電極層、前記光電変換層、及び前記第2電極層を貫通して分離する第1溝と、
前記第1溝に平行であり、前記光電変換層及び前記第2電極層を貫通して分離し、前記複数の区画部を電気的に接続する配線層が内部に形成された第2溝と、
前記第1溝に平行であり、前記第2溝に直近の前記第1溝とは反対の前記第2溝の側方に配置され、前記光電変換層及び前記第2電極層を貫通して分離する第3溝と、
前記第1溝に平行であり、前記第2溝に直近の前記第1溝の側方であって前記第2溝とは反対側に配置され、前記第1溝と発電有効領域となる区画部との間で少なくとも前記光電変換層及び前記第2電極層を貫通して分離する第4溝と
を有し、
前記第1溝の内部には、互いに隣接する区画部間における少なくとも前記第1電極層及び前記光電変換層を絶縁する絶縁層が形成され、
前記第4溝の内部には、互いに隣接する区画部間における少なくとも前記光電変換層及び前記第2電極層を絶縁する絶縁層が形成され、
前記配線層は、該配線層の一部が前記第2溝の底面の全域に亘って露出した前記第1電極層と電気的に接続していると共に、該配線層の他の一部が前記第2溝の内部及び前記絶縁層の表面を通じ、前記第1溝に直近の発電有効領域である前記第2電極層と前記第2溝とは反対の前記第4溝の側方に配置された前記第2電極層の表面に至り、前記複数の区画部を電気的に接続している
ことを特徴とする太陽電池セル。
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