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JP5465747B2 - 加圧流動床複合発電プラントの起動方法 - Google Patents

加圧流動床複合発電プラントの起動方法 Download PDF

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JP5465747B2 JP2012094308A JP2012094308A JP5465747B2 JP 5465747 B2 JP5465747 B2 JP 5465747B2 JP 2012094308 A JP2012094308 A JP 2012094308A JP 2012094308 A JP2012094308 A JP 2012094308A JP 5465747 B2 JP5465747 B2 JP 5465747B2
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Description

本発明は、加圧流動床複合発電プラントの起動方法に関し、特にガスタービン起動時に逆流防止運転を行う加圧流動床複合発電プラントの起動方法に関する。
加圧流動床複合発電プラントは、圧力容器内に火炉が設置された加圧流動床ボイラを用いて蒸気を発生させ、蒸気タービンを駆動するとともに、燃焼ガスでガスタービンを駆動、発電する複合発電プラントである。加圧流動床ボイラは、流動媒体をボイラ内で流動化させ、供給される石炭を流動化させながら燃焼させるため、燃焼温度が約870℃と低い。その結果、窒素酸化物の発生が抑制され、さらに流動媒体に石灰石を使用することで、炉内脱硫も同時に行われるなどの長所を有している。
加圧流動床複合発電プラント(ユニットと記す場合もある)の起動においては、ボイラ点火に必要な空気を供給するために、ボイラ点火に先立ちガスタービンを起動、並列する必要がある。ガスタービンを起動、並列することでガスタービンに連結する空気圧縮機から加圧流動床ボイラに燃焼用空気を供給することが可能となる。
ガスタービンの起動は、ガスタービン起動用燃焼器に圧縮空気を送り、軽油等を燃料として燃焼器燃焼ガス(起動用ガス)を生成させガスタービンを起動する。このとき起動用ガスが火炉側に逆流すると、火炉内の流動媒体が、分散ノズルを通じてウインドボックスへ落下し、堆積してしまう。
ガスタービン起動用燃焼器の上流側には、火炉側に起動用ガスが流れ込むことを防止する高温ガス制御弁、高温ガス止め弁が設けられているが、起動用ガスは、高温高圧であるため高温ガス制御弁、高温ガス止め弁で完全に遮断することはできない。これを防止するため一定量の逆流防止用空気を圧力容器・火炉に供給する逆流防止運転が行われる。逆流防止用空気には、所内用空気の他、昇圧ファンを設け昇圧ファンから供給する場合もある(例えば特許文献1参照)。
ガスタービンに連結する空気圧縮機から加圧流動床ボイラに燃焼用空気を供給することが可能となると、ボイラ点火準備工程に入り、以降、ボイラ点火・昇温・昇圧、蒸気タービン起動準備、蒸気タービン起動、蒸気タービン並列・負荷上昇、定格負荷到達完了の各工程を経てユニット起動完了となる。
特開平10−9512号公報
ユニットの起動は、計算機が順次各工程を進行させる形で行われ、逆流防止運転もユニット起動工程に組み込まれている。逆流防止運転では、大量の空気を火炉に供給する必要があるため、逆流防止用空気に所内用空気を使用する場合は、複数台の所内用空気圧縮機を運転する必要がある。このため一部の所内用空気圧縮機が運転不能状態にあると、十分に逆流防止用空気を供給することができない。さらに所内用空気圧縮機の運転台数が、逆流防止運転を進行させるための条件となっているときは、一部の所内用空気圧縮機が運転不能状態にあるとユニットを起動することができない。
特許文献1に記載の加圧流動床複合発電プラントのように専用の昇圧ファンを設ければ、上記のような問題は発生しないが、逆流防止運転はユニット起動時にのみ行われる操作であり、このような操作のためだけに昇圧ファンを設けることは経済的ではない。
本発明の目的は、所内用空気系統の空気供給能力が低下したときであっても加圧流動床複合発電プラントを起動ならしめる加圧流動床複合発電プラントの起動方法を提供することである。
本発明は、ガスタービンの起動時に燃焼器燃焼ガスが加圧流動床ボイラへ逆流することを防止すべく、加圧流動床ボイラに逆流防止用空気を供給する逆流防止運転を行う加圧流動床複合発電プラントの起動方法において、前記加圧流動床複合発電プラントは、所内用空気系統と制御用空気系統と、所内用空気系統の空気をバックアップ空気として制御用空気系統に供給するバックアップ系統とを有し、前記バックアップ系統を逆向きに使用し、前記制御用空気系統から前記所内用空気系統へ空気を送り混合空気を製造し、該混合空気を逆流防止用空気に使用することを特徴とする加圧流動床複合発電プラントの起動方法である。
また本発明の加圧流動床複合発電プラントの起動方法において、前記混合空気を使用した逆流防止運転は、所内用空気系統の複数台の所内用空気圧縮機のうち、一部の所内用空気圧縮機を運転することができないときに行うことを特徴とする。
本発明の加圧流動床複合発電プラントの起動方法は、ガスタービン起動時の逆流防止運転に所内用空気系統の空気と制御用空気系統の空気との混合空気を使用するので、所内用空気系統の供給量が低下したときであっても所内用空気系統の空気に制御用空気系統の空気を補充することで加圧流動床複合発電プラントを起動することができる。このとき制御用空気系統から所内用空気系統への空気の補充を、バックアップ系統を逆向きに使用し行えば、既設の加圧流動床複合発電プラントを改良することなく本発明の加圧流動床複合発電プラントの起動方法を実施することができる。
本発明の実施の一形態としての加圧流動床複合発電プラントの起動方法を使用する加圧流動床複合発電プラントの概略構成を示す図である。 図1の加圧流動床複合発電プラントの空気供給設備100の概略構成を示す図である。 図1の加圧流動床複合発電プラントの起動手順を示すフローチャートである。 図1の加圧流動床複合発電プラントの制御用空気系統111の空気を所内用空気系統101に補充しながら逆流防止運転を行うときのタイムチャートである。
図1は、本発明の実施の一形態としての加圧流動床複合発電プラントの起動方法を使用する加圧流動床複合発電プラントの概略構成を示す図である。加圧流動床複合発電プラントの全体構成を説明した後、加圧流動床複合発電プラントの起動方法(手順)、逆流防止運転について説明する。
加圧流動床複合発電(PFBC:Pressurized Fluidized Bed combined Cycle)プラントは、加圧流動床ボイラを用い石炭を燃焼させた燃焼熱により蒸気を発生させ、蒸気タービンを駆動するとともに、燃焼ガスでガスタービンを駆動させ発電する複合発電プラントである。
この発電プラントは、空気圧縮機からの燃焼空気で加圧流動床ボイラ内を加圧状態に保ちながら、石灰石を流動媒体(BM:Bed Material、以下BMと記す場合もある)とする流動層内に燃料である石炭・水ペースト(CWP:Coal Water Paste)を投入することにより、CWPを効率よく燃焼させることができる。また、流動媒体に石灰石を採用することにより火炉内で脱硫することが可能となるので、硫黄硫化物(SO)の発生を低く抑えることができる。さらに、流動層燃焼は、燃焼温度が約870℃と低いため、窒素酸化物(NO)の発生を低く抑えることができる。
2基の加圧流動床ボイラ10、20は、それぞれ圧力容器12、22内に火炉11、21を備え、火炉11、21は、それぞれ流動媒体である石灰石を保有し、火炉11、21の底部から燃焼空気が火炉11、21内に送り込まれる。これにより流動媒体が流動化し、火炉11、21内に流動層が形成される。ここでは2つの火炉を区別するために図面向かって左をA火炉、右をB火炉とする。
燃焼空気は、それぞれ圧力容器12、22内に供給された後、火炉11、21に送り込まれ、火炉11、21及び圧力容器12、22内は加圧状態に維持されている。燃料は、所定の粒径に調整された石炭、石灰石及び水からなるCWPとして、火炉11、21の底部に供給される。石炭は、火炉11、21内で流動化状態で燃焼し、燃焼に伴い発生する硫黄酸化物は、石灰石と反応し石膏となる。
水・蒸気管25は、2基の加圧流動床ボイラ10、20に跨って配設され、給水は、B火炉21、A火炉11で加熱された後、汽水分離器(図示を省略)で水が分離され、さらに蒸気は、A火炉11、B火炉21、A火炉11の順に加熱され、高圧タービン(図示省略)に送られる。高圧タービンを駆動した蒸気は、再びB火炉21に導かれて再熱された後、中圧タービン(図示省略)及び低圧タービン(図示省略)に導かれ、これらタービンを駆動する。高圧タービン、中圧タービン及び低圧タービンには、同軸上に発電機(図示省略)が連結されており、各タービンが駆動されることで発電が行われる。タービンを駆動した蒸気は、復水器(図示省略)で復水とされた後、給水加熱器(図示省略)等を経由し給水として火炉21へ送られる。
火炉11、21で石炭が燃焼し発生する高温高圧の燃焼ガスは、火炉11、21の上部に連通接続される燃焼ガス管30、31、36を通じてガスタービン41に送られ、ガスタービン41を回転駆動する。燃焼ガス管30、31の途中には、燃焼ガス中に含まれる媒じんを除去するための1次サイクロン32、33及び2次サイクロン34、35が設けられている。
ガスタービン41は、同軸上に燃焼空気を製造する空気圧縮機51及び発電機42を連結し、ガスタービン41を駆動させることで発電及び燃焼空気の製造が行われ、燃焼空気は圧力容器12、22に供給される。
ガスタービン41に燃焼ガスを送る燃焼ガス管36には、上流側から順に、高温ガス止め弁44、高温ガス制御弁45、ガスタービン起動用燃焼器43が設けられている。さらに高温ガス止め弁44、高温ガス制御弁45、ガスタービン起動用燃焼器43及びガスタービン41をバイパスし、燃焼ガス管36と排気ガス管37とを結ぶガスタービンバイパス管46が設けられている。ガスタービンバイパス管46には、ガスタービン第1バイパス弁47、ガスタービン第2バイパス弁48が介装されている。
空気圧縮機51は、空気供給管52を通じて圧力容器12、22に燃焼空気を供給する。空気供給管52の途中には、圧縮機出口弁53が設けられている。さらに空気圧縮機51と圧縮機出口弁53との間に、圧縮空気をガスタービン起動用燃焼器43に送る圧縮空気バイパス管54が接続する。圧縮空気バイパス管54には、圧縮空気バイパス弁55が介装されている。前記高温ガス止め弁44、高温ガス制御弁45、圧縮機出口弁53及び圧縮空気バイパス弁55は、システム弁56と呼ばれる。また空気圧縮機51には、起動用電動機58が連結している。
さらに圧縮機出口弁53と圧力容器12、22とを結ぶ空気供給管52には、逆流防止運転時に使用する逆流防止用空気を供給する逆流防止用空気供給管61が接続する。逆流防止用空気供給管61には、所内用空気火炉供給流量調節弁62が介装されている。
火炉11、21には、流動層の高さ(層高)を調整するための流動媒体を貯留する流動媒体タンク(BMタンク)71、72が設けられている。また火炉11、21の底部には、各火炉11、21内に析出した塵芥を含む流動媒体を排出するための炉底抜出し管81、82が接続する。
なお、図示を省略したがA火炉11及びB火炉21、1次サイクロン32、33及び2次サイクロン34、35を含め各所に温度検出器、圧力検出器が装着され、各所の温度、圧力がオンラインで検出されこれらデータは、図示を省略した運転制御装置に送られる。運転制御装置は、これら温度、圧力を含め各検出装置、計測器から送られるデータに基づき、運転を制御する。
図2は、加圧流動床複合発電プラントの空気供給設備100の概略構成を示す図である。空気供給設備100は、所内用空気系統101と制御用空気系統111とを備える。所内用空気系統101は、除湿器で除湿することなく圧縮空気をそのまま供給する系統であり、プラント内で使用する作業用空気、例えば配管内をフラッシングする際に使用する空気、空気作動工具の作動空気などに使用される。さらに所内空気は、逆流防止運転時の逆流防止用空気として使用される。制御用空気系統111は、除湿器120で除湿した圧縮空気(制御用空気)を供給する系統であり、調節弁の駆動用空気など計装用、制御用空気として使用される。
所内用空気系統101は、3台の所内用空気圧縮機102、103、104と、圧縮空気を貯留する空気貯槽105と、所内用空気圧縮機102、103、104と空気貯槽105とを結ぶ空気供給管106、107、108、空気貯槽105に接続し所内用空気を供給する空気供給管109とを有する。逆流防止用空気供給管61は、空気ヘッダ(図示省略)を介して空気供給管109に接続する。3台の所内用空気圧縮機102、103、104は、空気貯槽105の圧力に応じて負荷運転、無負荷運転を行う。
制御用空気系統111は、2台の制御用空気圧縮機112、113と、圧縮空気を貯留する空気貯槽115と、除湿器120と、制御用空気圧縮機112、113と空気貯槽115とを結ぶ空気供給管116、117、空気貯槽115と除湿器120とを結ぶ空気供給管119、除湿器120に接続し制御用空気を供給する空気供給管121とを有する。2台の制御用空気圧縮機112、113は、空気貯槽115の圧力に応じて負荷運転、無負荷運転を行う。空気圧縮機113は予備機である。
空気供給設備100は、さらに所内用空気系統101と制御用空気系統111とを連絡するバックアップ系統130を備える。バックアップ系統130は、制御用空気系統の空気が不足するときに、所内用空気を制御用空気系統111に送り、制御用空気系統111の空気量を確保するための系統である。
バックアップ系統130は、所内用空気系統の空気供給管109と制御用空気系統の空気供給管119とをバックアップ空気供給管131で連結する。バックアップ空気供給管131には、所内用空気を制御用空気系統111に供給可能ならしめる逆止弁132とバックアップ弁133が介装されている。またバックアップ空気供給管131には、逆止弁132とバックアップ弁133とをバイパスする、バックアップ弁バイパス弁135が介装されたバイパス管134が設けられている。
バックアップ弁133は、自動調節弁であり、制御用空気系統の空気供給管119が所定の圧力まで低下すると開き、制御用空気系統の空気供給管119が所定の圧力まで上昇すると閉じる。バックアップ弁133の開閉制御は、空気供給管119に設けられた圧力調節計122が行う。バックアップ弁バイパス弁135は、手動弁であり、逆止弁132及び/又はバックアップ弁133が不調で、所内用空気を制御用空気系統111に供給することができないときに緊急避難的に使用する。
次に、加圧流動床複合発電プラントの起動手順を説明する。図3は、加圧流動床複合発電プラントの起動手順を示すフローチャートである。加圧流動床複合発電プラント(ユニット)の起動は、複数の工程からなり、計算機が予め定める手順に従い各工程を進行させる。
加圧流動床複合発電プラントの起動操作では、まずユニット起動に必要な共通設備・機器の運転と状況確認を行うユニット起動準備(ステップS1)を行い、続いて不純物のない水(水質が管理された水)を使用し、復水系統、給水系統の洗浄及び水張り(ステップS2)、さらに加圧流動床ボイラ(以下、ボイラと記す)10、20の洗浄及び水張り(ステップS3)を行う。
ボイラ10、20の洗浄及び水張りが終了すると、ボイラ10、20の点火に先立ち、ボイラ点火に必要な空気を供給可能とすべくガスタービン41を起動する(ステップS4)。ガスタービン41の起動は、ガスタービン起動用燃焼器43を用いて行う。ガスタービン41の起動後、ガスタービン41の並列を行う(ステップS5)。ガスタービン41の起動からガスタービン41の並列の間は、逆流防止運転が行わる。ガスタービン41の起動、並列及び逆流防止運転の詳細は後述する。
ガスタービン41を駆動し、連結する空気圧縮機51から点火用空気を供給することが可能となると、ボイラの点火準備(ステップS6)、ボイラの点火・昇温・昇圧工程(ステップS7)により、蒸気タービンの起動条件に必要な蒸気を造る。
その後、蒸気タービン起動準備(ステップS8)、蒸気タービン起動(ステップS9)、系統に並列して発電を開始すると共に、発電機出力を定格出力まで上昇する蒸気タービン並列・負荷上昇工程(ステップ10)を経て、定格負荷到達完了(ステップS11)によりユニット起動操作が完了する(ステップS12)。
ガスタービン41の起動、並列操作、及び該操作に付随して行われる逆流防止運転について説明する。ガスタービン41の起動は、ガスタービン起動用燃焼器43を用いて行う。具体的には、起動用電動機58を介して空気圧縮機51を駆動し、圧縮空気バイパス管54を通じてガスタービン起動用燃焼器43に圧縮空気を送り、軽油等を燃料として燃焼器燃焼ガス(起動用ガス)を生成させガスタービン41を起動する。このとき起動用ガスが火炉11、21側に流れ込まないように高温ガス止め弁44及び高温ガス制御弁45は全閉である。また圧縮機出口弁53も全閉である。
起動用ガスは、高温高圧であるので高温ガス制御弁45、高温ガス止め弁44で完全に遮断することができず火炉11、21側にリークする。この起動用ガスが火炉11、21に逆流すると、火炉11、21内の流動媒体が分散ノズル(図示省略)を通じてウインドボックス(図示省略)へ落下し、堆積してしまう。これを防止するために一定量の逆流防止用空気を圧力容器12、22、火炉11、21に供給する逆流防止運転が行われる。
逆流防止運転は、逆流防止用空気供給管61及び空気供給管52を通じて、所定量の逆流防止用空気を圧力容器12、22に供給することで行われる。このときガスタービンバイパス管46に介装されたガスタービン第1バイパス弁47、ガスタービン第1バイパス弁48は全開とされる。
圧力容器12、22に供給された逆流防止用空気は、火炉11、21を通過し、燃焼ガス管30、31、1次サイクロン32、33、2次サイクロン34、35、燃焼ガス管36及びガスタービンバイパス管46を通じて煙突から排出される。高温ガス止め弁44及び高温ガス制御弁45をリークした起動用ガスは、逆流防止用空気といっしょにガスタービンバイパス管46から煙突に導かれる。これにより起動用ガスの逆流が防止される。
逆流防止運転は、次の要領で行われる。ユニット起動を制御する計算機が、ユニット起動工程のガスタービン起動、ガスタービン並列等に合せて行う。計算機は、3台の所内用空気圧縮機102、103、104が運転状態にあることを条件に、通風系系統ガスタービン起動準備、ガスタービン起動、ガスタービン並列、ガスタービンシステム弁切替、ガスタービンシステム弁切替完了の順に工程を進行させる。この間、所内用空気系統101から所内用空気が逆流防止用空気として火炉11、21に供給される。
逆流防止運転は、シーケンスマスタにより系統を構成するとともにマスタ完了条件となっているため、完了しないと「渋滞」の警報が発せられる。逆流防止運転で供給される空気流量の一例を示せば、15.84ton/h以上であり、このとき圧力容器12、22内の圧力は、0.12MPa(ゲージ圧)となり、2次サイクロン34、35合流後のガス温度(図1中のイの地点)は300℃以下である。なお、ガスタービン起動時の高温ガス止め弁44をリークする起動用ガスの温度(図1中のロの地点)は、200〜240℃程度である。
上記のようにガスタービン41の起動、並列操作に付随して行われる逆流防止運転においては、逆流防止用空気に所内用空気系統101の圧縮空気が使用されるが、3台の所内用空気圧縮機102、103、104のうち1台でも故障し運転不能となると、残り2台の所内用空気圧縮機102、103が健全であっても、所定量の逆流防止用空気を供給することができない。さらにユニット起動条件を満足することができないので、ユニットを起動させることができない。
このような場合、バックアップ系統130を本来の使用方法とは逆向きに使用し、制御用空気系統111の空気を所内用空気系統101に補充することで逆流防止運転を行う。図4は、制御用空気系統111の空気を所内用空気系統101に補充しながら逆流防止運転を行うときのタイムチャートである。
制御用空気系統111の予備の空気圧縮機113を起動させると共に、計算機に模擬信号を入力し、ユニット起動条件である所内空気圧縮機3台運転の条件を成立させる。
バックアップ系統130は、所内用空気系統101から制御用空気系統111へ空気を送ることで、制御用空気系統111の空気量を確保するための系統であり、所内用空気系統101と制御用空気系統111とを結ぶバックアップ空気供給管131には、逆止弁132が設けられているので、バックアップ空気供給管131を通じて制御用空気系統111の空気を所内用空気系統101に供給することはできない。
本実施形態では、逆止弁132及びバックアップ弁133をバイパスするバイパス管134を使用して、制御用空気系統111から所内用空気系統101へ空気を送る。このときバックアップ弁バイパス弁135は全開とする。このような空気供給設備100は、制御用空気系統111と所内用空気系統101とが連通するので、所内用空気系統101の圧力が制御用空気系統111の圧力に比較して低いときは、制御用空気系統111の空気が、所内用空気系統101に流れ込む。逆に所内用空気系統101の圧力が制御用空気系統111の圧力に比較して高いときは、所内用空気系統101の空気が、制御用空気系統111に流れ込む。
所内用空気系統101と制御用空気系統111とを、バイパス管134を介して連通した状態で、所内用空気圧縮機2台、及び制御用空気圧縮機2台を運転し、ユニット起動工程を実行させると、ガスタービン起動工程時、所内用空気系統の空気が逆流防止用空気として圧力容器12、22に供給される。逆流防止用空気は、大流量の空気であるため2台の所内用空気圧縮機は、連続負荷運転となる。
逆流防止用空気供給管61と接続する所内用空気系統101からは、大量の空気が逆流防止用空気として供給されるため、所内用空気系統101の圧力は制御用空気系統111の圧力に比較して低くなる。このためバイパス管134を通じて制御用空気系統111の空気が、所内用空気系統101に自然に流れ込む。
制御用空気系統111の2台の空気圧縮機は、制御用空気系統111が所定の圧力となるように負荷・無負荷自動運転を行う。ガスタービン41が並列し、ガスタービン41のシステム弁56の切替えが完了すれば、ガスタービン41に連結する空気圧縮機51から本来のルートで空気が供給されるため、空気供給設備100の負荷は大きく低下する。システム弁56の切替えは、高温ガス止め弁44、高温ガス制御弁45及び圧縮機出口弁53を開け、圧縮空気バイパス弁55を閉じる操作をいう。システム弁56の切替えと併せて、ガスタービン第1バイパス弁47、ガスタービン第2バイパス弁48を閉じる。逆流防止運転終了後は、バックアップ弁バイパス弁135を閉じ、制御用空気系統111の予備空気圧縮機103を停止させ、本来の形態にする。
上記のように本発明の加圧流動床複合発電プラントの起動方法は、ガスタービンの起動時の逆流防止運転において、所内用空気の供給量が低下したときは所内用空気系統101に制御用空気系統111の空気を送り込み、これを逆流防止用空気とするので一部の所内用空気圧縮機が故障しても加圧流動床複合発電プラントを起動することができる。また制御用空気系統111から所内用空気系統101への空気の補充に、バックアップ系統130のバイパス管134を用いるので、既設の加圧流動床複合発電プラントを改良することなく実施することができる。
本発明に係る加圧流動床複合発電プラントの起動方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変更して使用することができる。例えば、バックアップ弁バイパス弁135に弁を弁全開としたときONとなるリミットスイッチを設け、リミットスイッチのON信号を所内用空気圧縮機の運転信号として計算機に送信するように構成する。これにより所内用空気圧縮機のうち1台が故障してもバックアップ弁バイパス弁135を開くことで、計算機側の条件が自動的に成立し、所内用空気系統101の空気量も確保され、加圧流動床複合発電プラントを起動させることができる。
10、20 加圧流動床ボイラ
11、21 火炉
12、22 圧力容器
41 ガスタービン
42 発電機
43 ガスタービン起動用燃焼器
44 高温ガス止め弁
45 高温ガス制御弁
46 ガスタービンバイパス管
47 ガスタービン第1バイパス弁
48 ガスタービン第2バイパス弁
51 空気圧縮機
52 空気供給管
53 圧縮機出口弁
54 圧縮空気バイパス管
55 圧縮空気バイパス弁
58 起動用電動機
61 逆流防止用空気供給管
62 所内用空気火炉供給流量調節弁
100 空気供給設備
101 所内用空気系統
102、103、104 所内用空気圧縮機
105 空気貯槽
106、107、108、109 空気供給管
111 制御用空気系統
112、113 制御用空気圧縮機
115 空気貯槽
116、117、119、121 空気供給管
120 除湿器
122 圧力調節計
130 バックアップ系統
131 バックアップ空気供給管
132 逆止弁
133 バックアップ弁
134 バイパス管
135 バックアップ弁バイパス弁

Claims (2)

  1. ガスタービンの起動時に燃焼器燃焼ガスが加圧流動床ボイラへ逆流することを防止すべく、加圧流動床ボイラに逆流防止用空気を供給する逆流防止運転を行う加圧流動床複合発電プラントの起動方法において、
    前記加圧流動床複合発電プラントは、所内用空気系統と制御用空気系統と、所内用空気系統の空気をバックアップ空気として制御用空気系統に供給するバックアップ系統とを有し、
    前記バックアップ系統を逆向きに使用し、前記制御用空気系統から前記所内用空気系統へ空気を送り混合空気を製造し、該混合空気を逆流防止用空気に使用することを特徴とする加圧流動床複合発電プラントの起動方法。
  2. 前記混合空気を使用した逆流防止運転は、所内用空気系統の複数台の所内用空気圧縮機のうち、一部の所内用空気圧縮機を運転することができないときに行うことを特徴とする請求項1に記載の加圧流動床複合発電プラントの起動方法。
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