JP5391613B2 - シールド線の止水方法 - Google Patents
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Description
前記シールド層のアース接続は、例えば、シースの端末を除去してシールド層を露出させ、該シールド層の金属編組を縒ってドレン線とし、該ドレン線にアース端子を接続している。
金属編組を縒って形成したドレン線に変えて、絶縁被覆していない裸導体からなるドレン線をコア線と共に配線して金属編組または金属箔からなるシールド層およびシースで被覆したシールド線が提供されている。
該シールド線では、ドレン線を引き出し、該ドレン線の端末にアース端子を接続すればよく、金属編組を縒ってドレン線を形成する場合と比較して、シールド層のアース接続を簡単に行うことができる。
このドレン線の防水対策として、特開2000−323201号公報(特許文献1)で、図6に示すように、金属編組100をシース101から引き出し、引き出した金属編組100に単芯線からなる導体を絶縁被覆したドレン線102をスプライス接続し、該ドレン線102の端末にアース端子103を接続している。かつ、金属編組100とドレン線102との接続部は熱収縮チューブ104で囲んで止水している。
前記シールド線のコネクタ接続側の端末で、前記シースより引き出した前記ドレン線に、先端の端子接続側から前記シース端との間に隙間をあけた位置まで熱収縮チューブを被せ、
前記熱収縮チューブを端子接続側から所要領域を部分的に加熱して先に熱収縮させて前記ドレン線の外周に密着させ、
ついで、前記シース側の未収縮の熱収縮チューブの先端開口から粉末状または棒状とした固形の熱硬化性樹脂を前記熱収縮チューブの内周面と前記ドレン線の外周面の隙間に供給し、
その後、前記熱収縮チューブの未収縮側を加熱し、前記熱硬化性樹脂を溶融させて前記ドレン線の素線間および該ドレン線と前記熱収縮チューブの内周面の隙間に充填すると共に、前記熱収縮チューブを熱収縮させて前記ドレン線の外周面に密着させていることを特徴とする車両配索用のシールド線の止水方法を提供している。
該止水処理は、前記のように、シールド線の先端から引き出したドレン線に熱収縮チューブを被覆してコア線と同様な絶縁被覆された擬似被覆電線とし、撚線からなるドレン線に浸水が発生して、撚線の隙間を通って端子側へと水が浸入していくのを防止している。
このように、熱収縮チューブの端子接続側を先に部分的に収縮しておくことで、前記熱硬化性樹脂からなる止水剤の充填領域を規定し、充填した止水剤が端子側まで流れていくことを防止できる。かつ、未収縮部の隙間に止水剤を充填するだけで良いため、止水剤の供給量を少量に定量化することができる。
このように、硬化までの時間を大幅に短縮できるため、工場の作業スペース(仕掛品置き場)を大幅に削減することができる。
特に、端子圧着側ではドレン線の撚線と熱収縮チューブとの間には止水剤を充填していないため、ドレン線はシース側と比較して小径化できるとともに柔軟性を保持させることができる。該端子との圧着部と近接した部分はコネクタの端子収容室から引き出される根元部分となるため、小径且つ柔軟性を保持していることにより、コネクタとの接続作業性に影響を与えない。
前記熱収縮した後に、該熱収縮チューブの先端と前記シースとの間のドレン線の露出部に保護テープを巻き付けていることが好ましい。
このように隙間を空けているため、ドレン線を保護するために、収縮後に熱収縮チューブとシースとの間に保護テープを巻き付けている。なお、該保護テープを巻き付けずに前記隙間から浸水が発生しても、止水剤の充填部位で浸水が先端の端子接続側へと浸入するのを防止できる。しかし、前記隙間からドレン線を保護するためには前記保護テープを巻き付けておくことが好ましい。
粉末または棒状とした固形の熱硬化性樹脂を供給する前に、撚線からなるドレン線の撚りを戻しておくと、溶融した熱硬化性樹脂の浸透性を高めることができ、確実に空隙の発生を防止できる。
エポキシ樹脂は安価であり、かつ、融点が熱収縮チューブの収縮温度以下である。よって、熱収縮チューブの収縮温度で固形状の粉末や棒状体から溶融させることができ、止水剤を溶融させるために熱収縮チューブを過度に加熱する必要がなく、加熱による熱収縮チューブへの悪影響を防止できる。
特に、本発明では、前記ドレン線を被覆して擬似被覆電線とする熱収縮チューブを段階的に加熱することと、止水剤として固形状とした熱硬化性樹脂を用いていることを特徴とし、熱収縮チューブを段階的に加熱し、先に端子接続側の領域を加熱することで、未収縮部に充填する止水剤が端子側へと流れていくのを防止できると共に、止水剤の充填領域を規定して止水剤の供給量を定量化できる。かつ、シース側の熱収縮チューブを後加熱することで、固形状とした止水剤の溶融と熱収縮チューブの熱収縮を同時に行うことができる。また、止水剤として固形状の熱硬化性樹脂を用いることで、充填作業が容易となると共に硬化時間を大幅に短縮でき、工場の作業スペース(仕掛品置き場)を大幅に削減することができる。
図1乃至図4に第1実施形態を示す。
図1および図2に示すシールド線1は止水処理後のシールド線である。
該シールド線1は自動車の被水領域となるエンジンルームに配索し、該シールド線1の先端にコネクタ30を接続し、該コネクタ30をエンジンルーム内に搭載する電子制御ユニット(図示せず)のコネクタ収容部に嵌合するものである。
該シールド線1はコネクタ30との接続側の端部で、前記金属箔4とシース5を先端から40mm〜80mm(本実施形態では最短の40mm)を除去して、コア線2とドレン線3とを引き出している。
前記熱収縮チューブ10のシース側の先端位置P2はシース5の切断端5aとの間に5mm〜10mm(本実施形態では10mm)の隙間Sをあけており、該隙間Sに保護テープ14を巻き付けている。
第一工程で、シールド線1のコネクタ30との接続側の端末で、該シールド線1のシース5および金属箔4を除去し、コア線2と、ドレン線3とを40mm〜80mm(本実施形態では40mm)引き出す。
第二工程で、コア線2の先端の絶縁被覆2aを皮剥ぎして芯線2bを露出させる。
第三工程で、コア線の芯線2bと圧着端子6を圧着接続する。該圧着端子6の芯線バレル6bでコア線2の芯線2bおよびドレン線3の撚線を加締め圧着し、絶縁被覆バレル6cで防水ゴム栓7の外周面に加締め圧着している。
エポキシ樹脂粉末13Aの供給量は、熱収縮チューブ10の未収縮部分の長さと、熱収縮チューブ10の内径およびドレン線3の外径とから定量化できる。該エポキシ樹脂粉末13Aの充填は、例えば、前記先端開口15に供給チューブ16を差し込み、該供給チューブを通してエポキシ樹脂粉末を圧送することで容易に供給することができる。また、該エポキシ樹脂粉末は平均粒径10μm〜100μmとすることが好ましい。
このように、第七工程での加熱で、止水剤13の溶融および熱収縮チューブ10の収縮とを同時に行う。加熱により溶融したエポキシ樹脂は加熱停止後に1分以下で硬化する。
熱収縮チューブ10の熱収縮が終了し、ドレン線3の外周面に熱収縮チューブ10の内周面が密着した時点で、エポキシ樹脂からなる止水剤13の硬化も終了している。
また、止水剤として従来用いられている液状のシリコーン樹脂に代えて、エポキシ樹脂粉末を用いているため、充填時の取り扱いが容易となる。かつ、シリコーン樹脂を止水剤に用いた場合には硬化時間が8時間程度かかるのに対して、熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂を用いているため、加熱停止後1分程度で硬化させることができ、硬化時間を飛躍的に短縮できる。
第2実施形態では、止水剤として、エポキシ樹脂粉末にかえて、棒状としたエポキシ樹脂の固形物13Bを4本用いている。このように棒状固形物13Bとすると、供給量を定量とすることが容易となり、かつ、棒状固形物13Bを熱収縮チューブ10の先端開口15から90度間隔で押し込むだけでよく、簡単に充填することができる。
他の工程および止水処理されたシールド線の形態は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
2 コア線
3 ドレン線
4 金属箔
5 シース
6 圧着端子
13 止水剤
13A エポキシ樹脂粉末
14 保護テープ
30 コネクタ
L1 止水剤が充填されていない領域
L2 止水剤が充填されている領域
Claims (4)
- 複数本あるいは1本の絶縁被覆電線からなるコア線と、絶縁被覆されていない撚線導体からなるドレン線とを金属編組あるいは金属箔からなるシールド層で被覆し、その外周を絶縁樹脂層からなるシースで被覆しているシールド線の止水方法であって、
前記シールド線のコネクタ接続側の端末で、前記シースより引き出した前記ドレン線に、先端の端子接続側から前記シース端との間に隙間をあけた位置まで熱収縮チューブを被せ、
前記熱収縮チューブを端子接続側から所要領域を部分的に加熱して先に熱収縮させて前記ドレン線の外周に密着させ、
ついで、前記シース側の未収縮の熱収縮チューブの先端開口から粉末状または棒状とした固形の熱硬化性樹脂を前記熱収縮チューブの内周面と前記ドレン線の外周面の隙間に供給し、
その後、前記熱収縮チューブの未収縮側を加熱し、前記熱硬化性樹脂を溶融させて前記ドレン線の素線間および該ドレン線と前記熱収縮チューブの内周面の隙間に充填すると共に、前記熱収縮チューブを熱収縮させて前記ドレン線の外周面に密着させていることを特徴とする車両配索用のシールド線の止水方法。 - 前記熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いている請求項1に記載の車両配索用のシールド線の止水方法。
- 前記ドレン線に被せた前記熱収縮チューブは、前記シースの先端との間に5mm〜10mmの隙間をあけ、該隙間から前記未収縮の熱収縮チューブの先端開口から前記熱硬化性樹脂を挿入し、
前記熱収縮した後に、該熱収縮チューブの先端と前記シースとの間の前記ドレン線の露出部に保護テープを巻き付けている請求項1または請求項2に記載の車両配索用のシールド線の止水方法。 - 前記コア線および前記ドレン線はシースの先端から40mm〜80mm引き出し、
前記コア線の芯線及び前記ドレン線の端末に圧着端子を圧着接続し、
前記ドレン線の端子圧着部から20mm〜50mmの領域の前記熱収縮チューブを先に熱収縮し、未収縮の15mm〜25mmの熱収縮チューブを後から熱収縮している請求項1乃至請求項3に記載の車両配索用のシールド線の止水方法。
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