JP5380058B2 - インプリント材料及びインプリント方法 - Google Patents
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Description
ナノインプリント方式では、シリコンウエハやガラス基板上に形成された被転写材料の薄膜に微細な凹凸が形成されたモールドを押し付けることにより、モールドの凸部の流体が排除され凹部に移動しパターン形状が形成される。
ナノインプリント方式には、熱を利用する熱ナノインプリント方式と、光を利用する光ナノインプリント方式がある。
S.Y.Chouらのナノインプリント方式は、この熱インプリント方式である。一般に、この方式では被転写材料として、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂が利用されている。
熱ナノインプリント方式では、これらの被転写材料のガラス転移温度以上でインプリント処理を行うため、200℃程度の高温が得られるヒーターが必要となる。
また、モールドとしては、シリコン、石英等が利用されている。これらのモールドは基本的には硬い材質が選択されている。
光ナノインプリント方式では、パターンの形成を紫外線照射のみで行うことが可能となるため、熱ナノインプリントプロセスに比べ温度による寸法精度の低下を防ぐことができるという利点もある。
このような圧力可塑性ポリマーとしては、(1)高Tg樹脂成分と低Tg樹脂成分が相分離状態を形成している場合、その樹脂は、圧力に対し可塑挙動を示し、一定以上の加圧下においては常温(0℃〜50℃)領域でも流動性を示すもの、及び(2)低Tg樹脂及び高Tg樹脂より形成されたコアシェル構造を有する、圧力可塑化(Pressure Induced Miscibility)を示すコアシェル粒子とがある。
このような圧力可塑性ポリマーをインプリント材料として用いると、常温(0℃〜50℃)下、圧力可塑化流動挙動は促進され、より低圧の加圧下でも必要な樹脂流動性を得ることができる。あわせて、圧力可塑性ポリマーに一定以上の圧力を印加して流動性を付与し、それ以下の圧力においては、固体的に振舞わせることにより、インプリント方法における転写工程で、高い信頼性を確保できると共に、エネルギー消費量の低減を図ることができ、信頼性と経済性の両立が可能となることを知見した。
<1> インプリントによりモールドの凹凸パターンを転写するのに用いられるインプリント材料であって、
圧力の付与により流動性を示し、成形可能な圧力可塑性ポリマーを含有することを特徴とするインプリント材料である。
<2> 圧力の付与が、0℃〜50℃の温度で行われる前記<1>に記載のインプリント材料である。
<3> 圧力可塑性ポリマーが相分離構造を有するブロック共重合体であり、ガラス転移温度が30℃〜150℃の高Tg成分と、該高Tg成分よりもガラス転移温度が20℃以上低い低Tg成分とを含む前記<1>から<2>のいずれかに記載のインプリント材料である。
<4> 相分離構造が、10nm〜100nmのドメインを有する前記<3>に記載のインプリント材料である。
<5> 高Tg成分を構成するモノマーがスチレン類であり、低Tg成分を構成するモノマーが(メタ)アクリル酸エステル類である前記<3>から<4>のいずれかに記載のインプリント材料である。
<6> 高Tg成分と低Tg成分とのモル比率(高Tg成分:低Tg成分)が、30:70〜70:30である前記<3>から<5>のいずれかに記載のインプリント材料である。
<7> 圧力可塑性ポリマーがコアシェル構造を有し、コアを構成する樹脂のガラス転移温度とシェルを構成する樹脂のガラス転移温度との差が、絶対値で20℃以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載のインプリント材料である。
<8> シェルを構成する樹脂のガラス転移温度が30℃〜150℃であり、コアを構成する樹脂のガラス転移温度が前記シェルを構成する樹脂のガラス転移温度より20℃以上低い前記<7>に記載のインプリント材料である。
<9> シェルを構成する樹脂のモノマーがスチレン類であり、コアを構成する樹脂のモノマーが(メタ)アクリルエステル類である前記<7>から<8>のいずれかに記載のインプリント材料である。
<10> 圧力可塑性ポリマーの重量平均分子量が50,000以下である前記<1>から<9>のいずれかに記載のインプリント材料である。
<11> 基板上に前記<1>から<10>のいずれかに記載のインプリント材料からなるレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
モールドの凹凸パターンをレジスト層に接触させて加圧することにより該モールドの凹凸パターンを前記レジスト層に転写する転写工程と、
を含むことを特徴とするインプリント方法である。
<12> 溶液状態のインプリント材料を基板上に塗布してレジスト層を形成する前記<11>に記載のインプリント方法である。
<13> 粉末状態のインプリント材料を基板上に付与してレジスト層を形成する前記<11>に記載のインプリント方法である。
<14> 加圧が、0℃〜50℃の温度で行われる前記<11>から<13>のいずれかに記載のインプリント方法である。
<15> 基板上のレジスト層を除去するレジスト層除去工程を含む前記<11>から<14>のいずれかに記載のインプリント方法である。
また、本発明によると、光ナノインプリント技術における問題点である、インプリント材料からなるレジスト層とモールドの剥離が難しいことに起因するパターンの欠陥の原因などは、圧力可塑性ポリマーが圧力を解放すると固体に戻るために容易にモールドから剥離することが可能であり、欠陥の発現を抑制することができる。また常温で処理可能であるためにモールドの選択も自由である。
更に、本発明によると、高粘性材料を用いる“室温ナノインプリント”技術における問題点である、インプリント材料からなるレジスト層とモールドの剥離が難しいという問題点も同様に解決することができる。転写された形状の保持なども圧力可塑性ポリマーが圧力を解放すると固体に戻るために解決することができる。
したがって本発明によると、前記従来における諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、常温(0℃〜50℃)での圧力の付与により良好に成形可能であり、かつ成形エネルギーを低減でき、高解像のパターンを再現性よく得ることができるインプリント材料及び該インプリント材料を用いたインプリント方法を提供することができる。
本発明のインプリント材料は、インプリントによりモールドの凹凸パターンを転写するのに用いられ、圧力の付与により流動性を示し、成形可能な圧力可塑性ポリマーを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記インプリントには、ナノインプリントからマイクロインプリント、更にはミリメートルオーダーのインプリントまで幅広く含まれる。
前記圧力可塑性ポリマーとは、常温(0℃〜50℃)での圧力の付与により流動性を示し、成形可能なポリマーであり、具体的には、下記2つによって定義されるポリマーを意味する。
(1)高Tg樹脂成分と低Tg樹脂成分が相分離構造を有するブロック共重合体
(2)低Tg樹脂からなるコアと高Tg樹脂からなるシェルからなるコアシェル粒子
<<ブロック共重合体>>
前記(1)の圧力可塑性ポリマーは、相分離構造を有するブロック共重合体であって、一方の樹脂のガラス転移温度(Tg)と、他方の樹脂のTgとが20℃以上異なる部分をポリマー構造中に有することを特徴とする。
前記相分離構造は、10nm〜100nmのサイズのドメインを有することが好ましく、10nm〜75nmがより好ましく、10nm〜50nmが更に好ましい。前記ドメインのサイズが、10nm未満であると、ほぼ相溶した状態になるため保存性に悪影響を及ぼすことがあり、100nmを超えると、ほぼ分離した状態であり、圧力成形性を示さないことがある。
前記相分離構造を有することは、例えば、圧力可塑性ポリマーをフィルム化したサンプルを四酸化ルテニウムで染色した後に走査型透過電子顕微鏡(STEM)で断面観察する方法、小角X線散乱測定(SAXS)、などにより確認することができる。
前記高Tg成分のTgは、30℃〜150℃が好ましく、40℃〜130℃がより好ましい。
前記高Tg成分のTgが30℃以上であると、保管性に優れ、輸送適性があるため好ましい。一方、前記高Tg成分のTgが150℃以下であると、転写時の圧力が適度であり、モールドへのダメージを生じにくいため好ましい。
−使用できるモノマー−
前記ブロック共重合体としては、非結晶性樹脂であり、かつ高Tg成分と低Tg成分のガラス転移温度の差が20℃以上異なっていれば特に制限はないが、非結晶性の付加重合型樹脂であることが好ましく、非結晶性である、エチレン性不飽和単量体の共重合体であることがより好ましい。
ここで、結晶性樹脂における「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを示し、具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が6℃以内であることを意味する。
一方、吸熱ピークの半値幅が6℃を超える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂は、非結晶性(非晶質)である。
一般式(1)
Aで表される重合単位は総量として、部分構造中に合計で30質量%〜70質量%の範囲で導入されていることが好ましく、35質量%〜65質量%であることがより好ましく、40質量%〜60質量%であることが更に好ましい。
また、前記圧力可塑性ポリマーの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2.0以下が好ましく、1.8以下がより好ましく、1.5以下が更に好ましい。前記比(Mw/Mn)が2.0を超えると、圧力可塑性ポリマーとしてのブロック共重合体の均一性が低下する傾向がある。
ここで、前記重量平均分子量及び数平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて測定することができる
また、下記表中右欄に重合単位A及びBのガラス転移温度(K)を記載した。このガラス転移温度は、“POLYMER HANDBOOK FOURTH EDITION”及び“光硬化技術データブック、テクノネット社”に記載の温度にしたがっている。
これらの中でも、ブロック共重合体の高Tg成分を構成するモノマーがスチレン類であり、低Tg成分を構成するモノマーが(メタ)アクリル酸エステル類であることが好ましい。
前記高Tg成分と前記低Tg成分とのモル比率(高Tg成分:低Tg成分)は、30:70〜70:30であることが好ましく、35:65〜65:35であることがより好ましく、40:60〜60:40であることが更に好ましい。
本発明で用いられる圧力可塑性ポリマーとしてのブロック共重合体の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、分子量を制御できるという観点から、制御重合を用いることが好ましい。
前記制御重合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、リビング重合、実質的にリビングとみなせる重合、リビング的な性格を有する重合のいずれも挙げることができる。具体的には、リビングアニオン重合、配位アニオン重合、連鎖移動剤を用いるラジカル重合、リビングラジカル重合、リビングカチオン重合、開環メタセシス重合、その他各種の金属触媒による重合を挙げることができる。アニオン重合としては、具体的には、特開平11−335432号公報に記載の方法を、希土類金属錯体を用いたリビング重合としては、特開平10−17633号公報に記載の方法を挙げることができる。
これらの中でも、リビングラジカル重合がブロック共重合体の分子量及び構造制御の点並びに架橋性官能基を有する単量体を共重合できる点から好ましい。
なお、ブロック共重合体を製造する他の方法として、各重合体ブロックを別々に合成し、それを後でカップリングさせる方法も挙げられる。
前記酸無水物基を有するブロック共重合体の合成方法としては、カルボキシル基を有するブロック共重合体を、加熱により脱水もしくは脱アルコール反応を行わせることで、隣り合った単量体のエステル部位をカルボン酸無水物に変換させる方法がある。また、メタアクリル酸t−ブチル、アクリル酸t−ブチル、メタアクリル酸トリメチルシリル、アクリル酸トリメチルシリルなどのような、カルボキシル基の前駆体となる官能基を有する単量体を含むブロック共重合体を合成し、上記のように加熱により脱アルコール反応を行わせることで、隣り合った単量体のエステル部位をカルボン酸無水物に変換させる方法がある。
<<コアシェル粒子>>
前記(2)の圧力可塑性ポリマーは、コアシェル構造を有する樹脂粒子(以下、単に「コアシェル粒子」ともいう)もしくはコアシェル粒子を凝集して得られる複合樹脂及び混合物であって、コアとシェルを構成する樹脂がいずれも非結晶性樹脂であり、コアを構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)とシェルを構成する樹脂のTgとの差が、絶対値で20℃以上異なることを特徴とする。
この場合、コアを構成する樹脂とシェルを構成する樹脂において、Tgの高い方のコア又はシェルを高Tg相、Tgの低い方のコア又はシェルを低Tg相という。
前記高Tg相のTgが30℃以上であると、保管性に優れ、輸送適性があるため好ましい。一方、前記高Tg相のTgが150℃以下であると、転写時の圧力が適度であり、モールドへのダメージを生じにくいため好ましい。
この場合、輸送・保管時などの耐久性を両立するためには、シェルが高Tg相、コアが低Tg相であることが好ましい。
これらの単独重合体又は共重合体を構成する単量体としては、例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリル類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;イソプレン、ブテン、ブタジエン等のオレフィン類;β−カルボキシエチルアクリレートなどが挙げられる。これらの単量体からなる単独重合体、又はこれらを2種以上共重合して得られる共重合体、更にはこれらの混合物を使用することができる。
これらの中でも、シェルを構成する樹脂のモノマーがスチレン類であり、コアを構成する樹脂のモノマーが(メタ)アクリルエステル類であることが好ましく、シェルを構成する樹脂の80質量%以上がスチレン類から構成され、コアを構成する樹脂の80質量%以上がアクリル酸エステル類から構成されることが特に好ましい。
前記水系媒体には、水混和性の有機溶媒を含んでいてもよい。水混和性の有機溶媒としては、例えばアセトン、酢酸などが挙げられる。
シェルに用いられる樹脂の重量平均分子量は、50,000以下が好ましく、3,000〜50,000がより好ましく、5,000〜45,000が更に好ましい。上記範囲であると、転写性とモールドへの付着による汚染抑制を両立しやすいことから好ましい。
前記コアシェル粒子のメジアン径は、特に制限はなく、公知の方法により測定することができ、例えば、レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定することができる。
本発明に用いることができる樹脂は、前述した単量体の単独重合体、上述した単量体を含む単量体を2種以上組み合わせた共重合体、又はそれらの混合物、グラフト重合体、一部枝分かれや架橋構造などを有していてもよい。
前記架橋剤の含有量は、重合性単量体総量の0.05質量%〜5質量%が好ましく、0.1質量%〜1.0質量%がより好ましい。
前記ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1−フェニル−2−メチルプロピル−1−ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸tert−ブチルヒドロペルオキシド、過蟻酸tert−ブチル、過酢酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル、過フェニル酢酸tert−ブチル、過メトキシ酢酸tert−ブチル、過N−(3−トルイル)カルバミン酸tert−ブチル等の過酸化物類;2,2’−アゾビスプロパン、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスプロパン、1,1’−アゾ(メチルエチル)ジアセテート、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)硝酸塩、2,2’−アゾビスイソブタン、2,2’−アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオン酸メチル、2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾビスブタン、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル、1,1’−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、2−(4−メチルフェニルアゾ)−2−メチルマロノジニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、3,5−ジヒドロキシメチルフェニルアゾ−2−メチルマロノジニトリル、2−(4−ブロモフェニルアゾ)−2−アリルマロノジニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸ジメチル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンニトリル、2,2’−アゾビス−2−プロピルブチロニトリル、1,1’−アゾビス−1−クロロフェニルエタン、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロへプタンニトリル、1,1’−アゾビス−1−フェニルエタン、1,1’−アゾビスクメン、4−ニトロフェニルアゾベンジルシアノ酢酸エチル、フェニルアゾジフェニルメタン、フェニルアゾトリフェニルメタン、4−ニトロフェニルアゾトリフェニルメタン、1,1’−アゾビス−1,2−ジフェニルエタン、ポリ(ビスフェノールA−4,4’−アゾビス−4−シアノペンタノエート)、ポリ(テトラエチレングリコール−2,2’−アゾビスイソブチレート)等のアゾ化合物類;1,4−ビス(ペンタエチレン)−2−テトラゼン、1,4−ジメトキシカルボニル−1,4−ジフェニル−2−テトラゼン、などが挙げられる。
前記共界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の炭素数8〜30のアルカン類;ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の炭素数8〜30のアルキルアルコール類;ラウリルメルカプタン、セチルメルカプタン、ステアリルメルカプタン等の炭素数8〜30のアルキルメルカプタン類;その他、アクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類とこれらのポリマー、ポリスチレン、ポリエステル等のポリマー又はポリアダクト類;カルボン酸類、ケトン類、アミン類、などが挙げられる。
上記共界面活性剤に使用できる、重合体、重合体を含む組成物には、例えば、他の単量体との共重合体、ブロック共重合体、混合物等を含むことができる。また、複数の共界面活性剤を併用することもできる。
前記共界面活性剤は、油相及び水相のいずれにも添加することができる。
非イオン系界面活性剤は、前記アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用することが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して使用してもよい。
また、常温で固体の水性ポリマー等も分散安定剤として用いることができる。具体的には、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース系化合物、ポリビニルアルコール、ゼラチン、デンプン、アラビアゴムなどが使用できる。
前記他の樹脂としては、例えばエチレン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリメチルメタアクリレート、(メタ)アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、又はこれらの共重合樹脂が挙げられる。これらの中でも、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、又はこれらの共重合樹脂が特に好ましい。
前記ポリエステル樹脂としては、前述したコアシェル粒子に用いることができるポリエステルを好ましく挙げることができる。ポリエステル樹脂の製造方法としては、前述の方法の他、例えば、「重縮合」(化学同人、1971年刊)、「高分子実験学(重縮合と重付加)」(共立出版、1958年刊)や「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社編、1988年刊)等に記載の従来公知の方法を用いて合成することができ、また、エステル交換法や直接重縮合法等を単独で、又は、組み合わせて用いて合成することができる。
前記スチレン−(メタ)アクリル系共重合樹脂としては、例えばエチレン性不飽和基を有する芳香族単量体(スチレン系単量体)60質量部〜90質量部、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体((メタ)アクリル酸エステル系単量体)10質量部〜40質量部、及びエチレン性不飽和酸単量体1質量部〜3質量部よりなる単量体混合物を重合して得られる共重合体を界面活性剤で分散安定化したラテックスを好ましく使用することができる。
前記共重合体のガラス転移温度は、0℃〜200℃が好ましく、30℃〜150℃がより好ましく、50℃〜120℃が更に好ましい。前記ガラス転移温度が上記範囲内であると、粉体特性の悪化を防止し、転写時の離型剤のしみだしを容易にすることができる。
スチレン系単量体としては、例えばスチレン、ビニルナフタレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン等のアルキル鎖を持つアルキル置換スチレン;2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン等のハロゲン置換スチレン;4−フルオロスチレン、2,5−ジフルオロスチレン等のフッ素置換スチレンなどが挙げられる。これらの中でも、スチレン系単量体としては、スチレンが特に好ましい。
ここで、上記の「(メタ)アクリル酸エステル」の表記は、メタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルの両方の構造を取り得ることを表す省略的表記である。
前記スチレン系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、及びスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合樹脂にカルボキシル基を含有させる場合は、カルボキシル基を有する重合性単量体とともに共重合させることによって得ることができる。
前記重量平均分子量が上記範囲内であると、粉体特性を良好に保ち、保存時の融着を防止することができるので好ましい。
前記凝集剤としては一価以上の電荷を有する化合物が好ましく、その化合物の具体例としては、前述のイオン性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の水溶性界面活性剤類、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩;酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸;芳香族酸の金属塩、ナトリウムフェノレート等のフェノール類の金属塩;アミノ酸の金属塩、トリエタノールアミン塩酸塩、アニリン塩酸塩等の脂肪族;芳香族アミン類の無機酸塩類、などが挙げられる。
これらの凝集剤の添加量は、電荷の価数により異なるが、いずれも少量であって、一価の場合、樹脂全量に対して3質量%以下程度、二価の場合は1質量%以下程度、三価の場合は0.5質量%以下程度である。凝集剤の量は少ない方が好ましいため、価数の多い化合物を用いることが好ましい。
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックスなどが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のインプリント方法は、レジスト層形成工程と、転写工程とを含み、レジスト層除去工程、剥離工程、エッチング工程、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
前記レジスト層形成工程は、基板上に本発明の前記のインプリント材料からなるレジスト層を形成する工程である。
前記インプリント材料を基板上に成膜する方法としては、溶液プロセスにより成膜することが特に好ましい。
溶液プロセスによる成膜とは、前記インプリント材料を溶媒中に溶解させ、その溶液を基板上に塗布し乾燥させて成膜する方法を指す。具体的には、キャスト法、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、ディッピング(浸漬)コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、インクジェット法、スピンコート法、ラングミュア−ブロジェット(Langmuir−Blodgett)(LB)法などが挙げられる。これらの中でも、キャスト法、スピンコート法、及びインクジェット法が特に好ましい。
前記有機溶媒としては、例えば、ヘキサン、オクタン、デカン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、1−メチルナフタレン、1,2−ジクロロベンゼン等の炭化水素系溶媒;例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶媒;例えば、メタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶媒;例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、1−メチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒などを用いることができる。
その塗布液中のポリマーの濃度は、0.1質量%〜80質量%が好ましく、0.1質量%〜50質量%がより好ましく、0.1質量%〜10質量%が更に好ましい。これにより任意の厚さの膜を形成できる。
前記転写工程は、モールドの凹凸パターンをレジスト層に接触させて加圧することにより該モールドの凹凸パターンを前記レジスト層に転写する工程である。
加圧は、0℃〜50℃の温度で行われることが好ましく、5℃〜45℃がより好ましく、10℃〜40℃が更に好ましい。
なお、0℃〜50℃の温度範囲内であれば、温度を昇温する昇温工程を含んでいてもよい。この場合でも、従来と比べて低温化しているので、作業時間を著しく短縮することができる。
加圧条件は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100kPa〜10MPaが好ましく、90kPa〜5MPaがより好ましく、50kPa〜1MPaが更に好ましい。
モールドの断面形状は、図1Aに示すような矩形に限定されるものではなく、図1Bや図1Cに示すような傾きを有するものや波状のものでも構わない。なお、図1Bや図1Cのような断面形状のモールドを利用することにより、モールド凸部の側面からインプリント材料への熱の伝播を抑制できるために、より精度の高いパターン形成が可能となる。
前記剥離方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、専用冶具による物理的剥離などの方法が利用できる。
前記エッチング方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウェットエッチング、反応性イオンエッチング、イオンミリングなどが挙げられる。なお、基板上に残った残膜が分解しない温度でエッチングを行うことが好ましい。
前記レジスト層の除去方法としては、特に制限はなく、公知のレジスト除去方法から適宜選択することができ、例えばレジスト層を溶解可能な溶液を付与する方法などが挙げられる。
また、異なるレジスト層の除去方法として、基板を加熱して、基板上に存在するレジスト層を分解除去する方法がある。これにより、洗浄等の工程なしにレジスト層を除去することが可能となる。
図2の(1)では、基板30、該基板上に形成されたレジスト層20、及びモールド10を備え、前記レジスト層20は圧力可塑性ポリマーを含有するインプリント材料からなる。モールド10は、基板30のレジスト層20が形成された面側に配置されている。
モールド10の凸部を基板30に最も近づけた場合、いわゆるストップポイントを示している。この時、モールド10の凸部と基板30の間には残膜40が存在する。
従来の一度のインプリントのプロセスで加熱と冷却を必要とする熱インプリント方式に比して、この図1の形態では、モールド10及びレジスト層20にインプリントされた基板30を加熱及び冷却する必要がないために、作業時間を著しく短縮することができる。
図2の(5)は、エッチング後の基板の断面模式図である。パターンが形成された部分、即ちレジスト層が無い部分の基板がエッチングされ、基板の表面にパターンが形成される。
以上により、基板表面にモールドの凹凸パターンが高精度に効率よく転写される。
〔測定条件〕
・試料:3mg〜15mg(好ましくは5mg〜10mg)
・測定法:試料をアルミニウムパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウムパンを用いた。
・温度曲線:昇温(20℃〜200℃、昇温速度10℃/min)
・上記温度曲線において昇温時に測定される吸熱曲線から、ガラス転移温度を測定した。そして、ガラス転移温度とは、吸熱ピークの曲線の微分値が極大となる温度である。
−ポリスチレンマクロ開始剤(A−1)の合成−
三口フラスコ内に、モノマーとしてスチレン30g、開始剤として2−ブロモプロピオン酸メチル0.96g、触媒として塩化銅(I)0.29g、及び配位子としてN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン0.49gを加えて、窒素雰囲気下、100℃で1時間攪拌した。その後、酢酸エチルを10g添加して高分子を溶解させた後、メタノールで再沈殿した反応液をろ過してポリスチレンマクロ開始剤(A−1)を合成した。GPCの結果からリビング重合が良好に進行したと考えられる。
<NMRの結果>
1HNMR(300MHz、CDCl3)δ7.36〜6.87、6.87〜6.27(br、300H)、δ3.55〜3.36(m、3H)、δ2.40〜1.66、1.66〜1.18、1.05〜0.81(m、br、184H)
<GPCの結果>
GPC(THF):重量平均分子量(Mw)7,958、数平均分子量(Mn)6,564、Mw/Mn=1.21
<SC/DSC(Tg)の結果>
SC/DSC(Tg):98.0℃
−ポリスチレン−ポリ2−エチルヘキシルアクリレートブロック共重合体(A−2)の合成−
三口フラスコ内に、合成例1のポリスチレンマクロ開始剤(A−1)10g、溶媒としてトルエン10g、モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレートを10g、触媒として塩化銅(I)0.10g、及び配位子としてN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン0.17gを加えて、窒素雰囲気下100℃で5時間攪拌した。その後、酢酸エチルを10g添加した後、メタノールで再沈殿した反応液をろ過して、ポリスチレン−ポリ2−エチルヘキシルアクリレートブロック共重合体(A−2)を合成した。GPCの結果及びDSCのガラス転移温度に由来するピークが2つ観測されることから、リビング重合が良好に進行してブロック共重合体が得られたと考えられる。
<NMRの結果>
1HNMR(300MHz、CDCl3)δ7.39〜6.85、6.85〜6.22(br、300H)、δ4.17〜3.65(br、d、44H)、δ3.56〜3.35(m、3H)、δ2.48〜2.13、2.13〜1.99、1.99〜1.70、1.70〜1.08、1.08〜0.653(m、br、586H)
<GPCの結果>
GPC(THF):重量平均分子量(Mw)11,675、数平均分子量(Mn)7,879、Mw/Mn=1.48
<SC/DSC(Tg)の結果>
SC/DSC(Tg):−65.8℃及び98.0℃
−ポリスチレン−ポリ2−エチルヘキシルアクリレートブロック共重合体(A−3)の合成−
三口フラスコ内に、モノマーとしてスチレン30g、溶媒としてトルエン10g、開始剤として2−ブロモプロピオン酸メチル0.96g、触媒として塩化銅(I)0.29g、及び配位子としてN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン0.49gを加えて、窒素雰囲気下100℃で6.5時間攪拌して、スチレンの消失を確認した。90℃まで降温後、モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレートを30g添加して、窒素雰囲気下90℃で9時間攪拌して、2−エチルヘキシルアクリレートの消失を確認した。その後、酢酸エチルを10g添加して高分子を溶解させた後、メタノールで再沈殿した反応液をろ過して、ポリスチレン−ポリ2−エチルヘキシルアクリレートブロック共重合体(A−3)を合成した。GPCの結果及びDSCのガラス転移温度に由来するピークが2つ観測されることから、リビング重合が良好に進行してブロック共重合体が得られたと考えられる。
<NMRの結果>
1HNMR(300MHz、CDCl3)δ7.34〜7.23、7.23〜6.26(br、325H)、δ4.12〜3.65(br、d、70H)、δ3.56〜3.35(m、3H)、δ2.48〜2.15、2.15〜2.01、2.01〜1.70、1.70〜1.14、1.14〜0.567(m、br、829H)
<GPCの結果>
GPC(THF):重量平均分子量(Mw)16,600、数平均分子量(Mn)10,600、Mw/Mn=1.57
<SC/DSC(Tg)の結果>
SC/DSC(Tg):−68.9℃及び62.3℃
−ポリ2−エチルヘキシルアクリレート−ポリスチレンブロック共重合体(A−4)の合成−
三口フラスコ内に、モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレート30g、溶媒としてトルエン10g、開始剤として2−ブロモプロピオン酸メチル0.96g、触媒として塩化銅(I)0.29g、及び配位子としてN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン0.49gを加えて、窒素雰囲気下90℃で3時間攪拌して、2−エチルヘキシルアクリレートの消失を確認した。100℃まで昇温後、モノマーとしてスチレンを30g添加して、窒素雰囲気下100℃で6.5時間攪拌して、スチレンの消失を確認した。その後、酢酸エチルを10g添加して高分子を溶解させた後、メタノールで再沈殿した反応液をろ過して、ポリ2−エチルヘキシルアクリレート−ポリスチレンブロック共重合体(A−4)を合成した。GPCの結果及びDSCのガラス転移温度に由来するピークが2つ観測されることからリビング重合が良好に進行してブロック共重合体が得られたと考えられる。
<NMRの結果>
1HNMR(300MHz、CDCl3)δ7.39〜6.85、6.85〜6.22(br、270H)、δ4.10〜3.72(br、d、54H)、δ3.65(s、3H)、δ2.54〜2.14、2.14〜2.02、2.02〜1.74、1.74〜1.18、1.18〜0.628(m、br、652H)
<GPCの結果>
GPC(THF):重量平均分子量(Mw)15,700、数平均分子量(Mn)12,100、Mw/Mn=1.30
<SC/DSC(Tg)の結果>
SC/DSC(Tg):−69.7℃及び69.3℃
三口フラスコ中に、300質量部のイオン交換水と、1.5質量部のTTAB(テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイド)を入れ、30分間、窒素バブリングを実施し、撹拌しながら65℃まで昇温した。n−ブチルアクリレート40質量部を加え、さらに30分間撹拌を行った。開始剤V−50(2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド)0.5質量部を予め、10質量部のイオン交換水に溶解後、フラスコ中に投入した。65℃で3時間保持し、スチレンモノマー60質量部と、n−ブチルアクリレートモノマー10質量部、アクリル酸2質量部、及び0.8質量部のドデカンチオールを0.5質量部のTTABを溶解したイオン交換水100質量部に乳化した乳化液を2時間かけて定量ポンプを用いてフラスコ中に連続的に投入した。温度を70℃に昇温、さらに2時間保持して、重合を完了し、平均粒子径150nm、固形分量25質量%のコアシェル型樹脂粒子分散液(B−1)を合成した。
<GPCの結果>
GPC(THF)重量平均分子量(Mw)25,000、数平均分子量(Mw)8,000、Mw/Mn=3.13
<SC/DSCの結果>
SC/DSC(Tg):−50.1℃及び60.0℃
なお、GPC及びSC/DSCの結果については、分散液を乾燥凍結させて得られた樹脂粉末(B−2)のガラス転移温度を測定した。
−圧力の付与による成形−
合成例2のポリスチレン−ポリ2−エチルヘキシルアクリレートブロック共重合体(A−2)の粉末1.0gをフローテスター(島津製作所製、CFT−500D)により30℃、49.05MPaの圧力で直径1mmの穴のついたダイで押出成形した。その結果、30℃で圧力を付与するだけで成形可能であることが分かった。その際、911.3秒〜2834.5秒の間において、表1に示すデータを得た。
−圧力の付与による成形−
合成例3のポリスチレン−ポリ2−エチルヘキシルアクリレートブロック共重合体(A−3)の粉末1.0gをフローテスター(島津製作所製、CFT−500D)により30℃、49.05MPaの圧力で直径1mmの穴のついたダイで押出成形した。その結果、図6左図が成形前の共重合体(A−3)粉末、図6右図が押し出し成形後の状態であり、30℃で圧力を付与するだけで成形可能であることが分かった。その際、3639秒〜5745秒の間において、表2に示すデータを得た。
−圧力の付与による成形−
合成例4のポリ2−エチルヘキシルアクリレート−ポリスチレンブロック共重合体(A−4)の粉末1.0gをフローテスター(島津製作所、CFT−500D)により30℃、49.05MPaの圧力で直径1mmの穴のついたダイで押出成形したところ、実施例2と同様に成形可能であった。その際、3754秒〜5927秒の間において、表3に示すデータを得た。
−マイクロインプリント方法−
特開2005−161531号公報に基づき、PET基板上にUV硬化樹脂でプリズム形状(ピッチ50μm)を形成し、凹凸面に金を蒸着した凹凸状シートモールドを作製した。
次いで、ポリイミドフィルムに合成例3のポリスチレン−ポリ2−エチルヘキシルアクリレートブロック共重合体(A−3)0.3gを挟み、130℃、2MPa、2分間ホットプレスしてフィルムを作製した。
得られたフィルムを上記凹凸状シートモールドに載せ、ポリイミドフィルムで挟み込み、これを25℃、20MPaで5分間プレスした。放圧後、共重合体(A−3)が溶融成形されていることを確認した。放置した後にフィルムをモールドから剥離して、成形品を得た。光学顕微鏡で観察した。
シート状モールド及び成形品を光学顕微鏡(KEYENCE社製、デジタルマイクロスコープVHX−200/100F)で観察した。図7及び図8に顕微鏡写真を示す。図7及び図8の結果から、シート状モールドの凹凸パターンが成形品に高精度に形成できていることが分かった。
−ナノインプリント方法−
シリコン基板上に、ポリスチレン−ポリ2−エチルヘキシルアクリレートブロック共重合体(A−3)/クロロホルム溶液(1/10(重量比))を塗布し、100℃で10分間アニールさせて樹脂層を形成した。その後、ナノインプリンター(NM−0401、明昌機工株式会社製)を用いて、樹脂層に対してニッケルモールド(凹パターン、ライン/スペース200nm)をプレス圧力20MPa(5,000Nの荷重)にて室温(25℃)で60秒間押し付けた。その後、モールドを剥離することにより、基板上の樹脂層にパターン状の構造体を形成した。その後、パターニングされた樹脂層をマスクとしてArガスを用いて基板にドライエッチングを施した。次いで、基板上に残存する樹脂層を除去した。その結果、電子顕微鏡による観察で、基板表面に凸パターンが高精度に形成されていた。
−圧力の付与による成形−
合成例5のポリスチレン−ポリブチルアクリレートブロック共重合体(B−2)の粉末1.0gをフローテスター(島津製作所製、CFT−500D)により、30℃、49.05MPaの圧力で直径1mmの穴のついたダイで押出成形した。その結果、30℃で圧力を付与するだけで成形可能であることが分かった。
−圧力の付与による成形−
合成例1のポリスチレンマクロ開始剤(A−1)の粉末1.0gをフローテスター(島津製作所製、CFT−500D)により、30℃、49.05MPaの圧力で直径1mmの穴のついたダイで押出成形を試みたが、24時間経過した段階で押し出されることはなく、成形性を確認することはできなかった。
20 レジスト層
30 基板
40 残膜
Claims (13)
- インプリントによりモールドの凹凸パターンを転写するのに用いられるインプリント材料であって、
圧力の付与により流動性を示し、成形可能な圧力可塑性ポリマーを含有し、
前記圧力可塑性ポリマーが相分離構造を有するブロック共重合体であり、前記圧力可塑性ポリマーの重量平均分子量が50,000以下であることを特徴とするインプリント材料。 - 圧力の付与が、0℃〜50℃の温度で行われる請求項1に記載のインプリント材料。
- 圧力可塑性ポリマーが、ガラス転移温度が30℃〜150℃の高Tg成分と、該高Tg成分よりもガラス転移温度が20℃以上低い低Tg成分とを含む請求項1から2のいずれかに記載のインプリント材料。
- 相分離構造が、10nm〜100nmのドメインを有する請求項1から3のいずれかに記載のインプリント材料。
- 高Tg成分を構成するモノマーがスチレン類であり、低Tg成分を構成するモノマーが(メタ)アクリル酸エステル類である請求項3から4のいずれかに記載のインプリント材料。
- 高Tg成分と低Tg成分とのモル比率(高Tg成分:低Tg成分)が、30:70〜70:30である請求項3から5のいずれかに記載のインプリント材料。
- 圧力可塑性ポリマーの重量平均分子量が5,000〜45,000である請求項1から6のいずれかに記載のインプリント材料。
- 圧力可塑性ポリマーの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2.0以下である請求項1から7のいずれかに記載のインプリント材料。
- 基板上に請求項1から8のいずれかに記載のインプリント材料からなるレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
モールドの凹凸パターンをレジスト層に接触させて加圧することにより該モールドの凹凸パターンを前記レジスト層に転写する転写工程と、
を含むことを特徴とするインプリント方法。 - 溶液状態のインプリント材料を基板上に塗布してレジスト層を形成する請求項9に記載のインプリント方法。
- 粉末状態のインプリント材料を基板上に付与してレジスト層を形成する請求項9に記載のインプリント方法。
- 加圧が、0℃〜50℃の温度で行われる請求項9から11のいずれかに記載のインプリント方法。
- 基板上のレジスト層を除去するレジスト層除去工程を含む請求項9から12のいずれかに記載のインプリント方法。
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