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JP5349854B2 - 微細構造体およびその製造方法 - Google Patents

微細構造体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、本発明は、表面に微細な凹凸パターンが形成されたモールドを被転写体に押し付け、被転写体表面に微細な凹凸パターンを形成するための微細転写用モールドに関する。
近年、半導体集積回路は微細化,集積化が進んでおり、その微細加工を実現するためのパターン転写技術としてフォトリソグラフィ装置の高精度化が進められてきた。しかし、加工方法が光露光の光源の波長に近づき、リソグラフィ技術も限界に近づいてきた。そのため、さらなる微細化、高精度化を進めるために、リソグラフィ技術に代わり、荷電粒子線装置の一種である電子線描画装置が用いられるようになった。
電子線を用いたパターン形成は、i線,エキシマレーザー等の光源を用いたパターン形成における一括露光方法とは異なり、マスクパターンを描画していく方法をとるため、描画するパターンが多ければ多いほど露光(描画)時間がかかり、パターン形成に時間がかかることが欠点とされている。そのため、メモリ容量が256メガ,1ギガ,4ギガと、集積度が飛躍的に高まるにつれ、パターンが高密度化しその分パターン形成時間も飛躍的に長くなることになり、スループットが著しく劣ることが懸念される。そこで、電子ビーム描画装置の高速化のために、各種形状のマスクを組み合わせそれらに一括して電子ビームを照射して複雑な形状の電子ビームを形成する一括図形照射法の開発が進められている。この結果、パターンの微細化が進められる一方で、電子線描画装置を大型化、複雑化が必須となり、装置コストが高くなるという欠点があった。
これに対し、微細なパターン形成を低コストで行うための技術として、基板上に形成したいパターンと同じパターンの凹凸を有するモールド(金型)を、被転写基板表面に形成された樹脂膜層に対して型押しすることで所定のパターンを転写するナノインプリント技術が知られている。このナノインプリント技術によれば、シリコンウエハを金型として用い、25ナノメートル以下の微細構造を転写により形成可能とされている。
しかし、微細パターンを形成可能とされるインプリント技術において、微細なパターンが形成されたモールドの作製法が課題の1つになっている。通常、インプリント用モールドは前述のフォトリソグラフィー技術や電子線描画技術を用い、石英やSiウエハ上に作製される。そのため、非常に高価である上に、転写の際、被転写基板上に異物や突起等が存在した場合、高価なモールドが破損し、また、異物や突起近傍の転写不良の発生が大きな課題となっていた。これに対し、フォトリソグラフィー技術や電子線描画技術を用い、石英やSiウエハ上に作製したモールドをマスターモールドとして樹脂のレプリカモールドを複製する技術が特許文献1に開示されている。
特開2007−245684号公報
特許文献1によればレプリカモールド材料としてガラス転移温度(Tg)が30℃以下の弾性体を用いることで高アスペクト比構造の樹脂レプリカを形成できる技術が開示されている。この樹脂レプリカより更にNi等の金属性のレプリカを形成する場合、前記樹脂レプリカ上に導電性の電極を形成し、更に電気メッキにより転写用レプリカモールドを作製するが、筆者らが本方式によるNiレプリカモールド作製に関し検討した結果、ナノスケールのパターン形状は、導電性の電極形成工程の影響を受けやすく、この工程はスパッター成膜法や無電解メッキ等の室温より高い温度にて形成されるため、樹脂レプリカ材料のガラス転移温度がこの工程温度よりも低い場合、パターン精度が毀損することが解った。
また、Siウエハ等の硬質の基材上に形成された樹脂膜に、Siや石英等のモールドを用いパターン転写する際、基板表面上に突起や異物が存在した場合、転写時の加圧によりモールド表面上の微細凹凸パターンが破損し、また、突起や異物周辺部に広範囲の転写不良領域が発生することが解った。更に、被転写基板表面にうねりが存在する場合、モールドがそのうねりに追従できず転写不良が発生した。
そのため本発明の目的は、高精度の金属製レプリカモールドが形成可能で、且つ、異物や突起が存在しても破損しにくく、うねりのある被転写体に対しても転写不良領域が少ないナノインプリント用樹脂レプリカモールドを提供することにある。
上記課題は第1に、支持部材と、表面に微細な凹凸パターンが形成されたパターン層から構成される微細形状構造体において、前記パターン層は、官能基の異なる2種以上の有機成分とカチオン重合性触媒とからなる樹脂組成物を硬化させた樹脂から構成され、前記支持部材およびパターン層は波長が365nm以上の光を透過することを特徴とする微細構造体を用いることで解決する。
第2に、支持部材と、緩衝層と、表面に微細な凹凸パターンが形成されたパターン層から構成される微細形状構造体において、前記緩衝層は前記支持部材と前記パターン層の間に配置され、且つ、前記パターン層は、官能基の異なる2種以上の有機成分とカチオン重合性触媒とからなる樹脂組成物を硬化させた樹脂から構成され、前記支持部材、前記緩衝層および前記パターン層は波長が365nm以上の光を透過することを特徴とする微細構造体を用いることで解決する。
本発明に用いられる支持部材とは、パターン層を保持する機能を有するものであれば材質,サイズ,作製方法は特に限定されない。材料としては、シリコンウエハ,各種金属材料,ガラス,石英,セラミック,プラスチック等、強度と加工性を有するものであれば良い。具体的には、Si,SiC,SiN,多結晶Si,Ni,Cr,Cu、及びこれらを1種以上含むものが例示される。特に、石英は透明性が高く、パターン層や緩衝層が光硬化性材料の場合、樹脂に光が効率的に照射されるため好ましい。
また、これら支持部材表面にはパターン層および緩衝層との接着力を強化するためのカップリング処理が行われているものが好ましい。
本発明のパターン層は支持部材表面に形成された液状の原版となる官能基の異なる2種以上の有機成分とカチオン重合性触媒とからなる樹脂組成物にマスターモールドを押し付け、硬化させることにより形成される。そのため、凹凸形状はマスターモールドの凹凸パターンを反転した形状となる。硬化の方法としては光照射,加熱硬化およびこれらの組合せにより硬化される。
硬化後のパターン層は波長が365nm以上の光を透過可能であることにより、本発明の微細構造体を光ナノプリント用のレプリカモールドとして使用可能となる。また、本発明におけるTgとはその前後において材料の弾性率および線膨張係数が大きく変化する温度であり、粘弾性評価装置や線膨張係数評価装置,示差走査熱量測定装置などにより評価できる。本発明における硬化後のパターン層Tgは高い程好ましく、50℃以上であることにより、無電解メッキにより電極層を形成後、電気メッキによりレプリカモールドを作製する場合にパターン精度の高いレプリカモールドが実現できる。
更に、本発明の微細構造体をナノインプリント用モールドとして使用する場合、本発明のパターン層表面には、被転写体とのインタラクションを低減させるための離型層が形成されている。離型層材料としてはフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤を用いることができる。フッ素系界面活性剤としてパーフロロアルキル含有オリゴマーおよび溶媒で溶解したパーフロロアルキル含有オリゴマー溶液を用いることができる。また、パーフロロアルキル鎖に炭化水素鎖が結合したものでも良い。このほか、パーフロロアルキル鎖にエトキシ鎖やメトキシ鎖が結合した構造でも良い。さらにこれらパーフロロアルキル鎖にシロキサンが結合した構造のものでもよい。このほか、市販のフッ素系界面活性剤をもちいることもできる。離型層はこれら界面活性剤が前記パターン層表面に共有結合していてもよく、単に、体積しているだけでもよい。
本発明のパターン層を構成する樹脂組成物は官能基の異なる2種以上の有機成分とカチオン重合性触媒より構成される。有機成分としてはエポキシ基,オキセタニル基,ビニルエーテル基のいずれかの官能基を有することを特徴とする。有機成分には基本的に反応性官能基を有しない溶剤成分は含まないが、有機成分の製造工程により意図せず混入する反応性官能基を有しない溶剤成分は含まれていても本発明の効果を阻害するものではない。本発明のエポキシ基を有する具体的有機成分としては、ビスフェノールA系エポキシ樹脂,水添ビスフェノールA系エポキシ樹脂,ビスフェノールF系エポキシ樹脂,ノボラック型エポキシ樹脂,脂肪族環式エポキシ樹脂,ナフタレン型エポキシ樹脂,ビフェニル型エポキシ樹脂,2官能アルコールエーテル型エポキシ樹脂等が例示される。また、オキセタニル基を有する有機成分としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン,1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン,3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン,ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル,3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン,3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン,オキセタニルシルセスキオキサン,フェノールノボラックオキセタン等が例示される。更に、ビニルエーテル基を有する有機成分としては、エチレングリコールジビニルエーテル,ジエチレングリコールジビニルエーテル,トリエチレングリコールジビニルエーテル,テトラエチレングリコールジビニルエーテル,ブタンジオールジビニルエーテル,ヘキサンジオールジビニルエーテル,シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル,イソフタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル,グルタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル,コハク酸ジ(4−ビニロキシ)ブチルトリメチロールプロパントリビニルエーテル,2−ヒドロキシエチルビニルエーテル,ヒドロキシブチルビニルエーテル,ヒドロキシヘキシルビニルエーテル等が例示される。以上、エポキシ基,オキセタニル基,ビニルエーテル基のいずれかの官能基を有する有機成分を例示したが限定されない。分子鎖中にエポキシ基,オキセタニル基,ビニルエーテル基が形成されているものであれば基本的に本発明にもちいることができる。よれら有機成分の中でも特に1つの有機成分中に複数の官能基を有する多官能有機成分は硬化物の架橋点を増加させTgを上昇させるることに寄与するため好ましい。
本発明のカチオン重合性触媒としては救電子試薬であり、カチオン発生源を持っているもので、有機成分を熱または光により硬化させるものであれば特に制限はなく公知のカチオン重合触媒を用いることができる。特に、紫外線により硬化を開始させるカチオン重合性触媒は室温での凹凸パターン形成が可能となり、より高精度なマスターモールドからのレプリカ形成が可能となり好ましい。カチオン重合性触媒としては鉄−アレン錯体化合物,芳香族ジアゾニウム塩,芳香族ヨードニウム塩,芳香族スルホニウム塩,ピリジニウム塩,アルミニウム錯体/シリルエーテルや、プロトン酸,ルイス酸等が挙げられる。また、紫外線により硬化を開始するカチオン重合触媒の具体的な例としては、IRGACURE261(チバガイギー社製),オプトマーSP−150(旭電化工業社製),オプトマーSP−151旭電化工業社製),オプトマーSP−152旭電化工業社製),オプトマーSP−170(旭電化工業社製),オプトマーSP−171(旭電化工業社製),オプトマーSP−172(旭電化工業社製),UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製),CD−1012(サートマー社製),サンエイドSI−60L(三新化学工業社製),サンエイドSI−80L(三新化学工業社製),サンエイドSI−100L(三新化学工業社製),サンエイドSI−110(三新化学工業社製),サンエイドSI−180(三新化学工業社製),CI−2064(日本曹達社製),CI−2639(日本曹達社製),CI−2624(日本曹達社製),CI−2481(日本曹達社製),Uvacure1590(ダイセルUCB),Uvacure1591(ダイセルUCB),RHODORSILPhotoInItiator2074(ローヌ・プーラン社製),UVI−6990(ユニオンカーバイド社製),BBI−103(ミドリ化学社製),MPI−103(ミドリ化学社製),TPS−103(ミドリ化学社製),MDS−103(ミドリ化学社製),DTS−103(ミドリ化学社製),DTS−103(ミドリ化学社製),NAT−103(ミドリ化学社製),NDS−103(ミドリ化学社製),CYRAURE UVI6990(ユニオンカーバイト日本)等が挙げられる。これら重合開始剤は単独で適用することも可能であるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。このほか公知の重合促進剤および増感剤等と組み合わせて適用することもできる。
このほか本発明の樹脂組成物には支持部材との密着力を強化するための界面活性剤が含まれていてもよい。また、必要に応じ重合禁止剤など添加剤を加えても良い。
本発明の緩衝層は室温において弾性変形する弾性体であれば特に制限はない。緩衝層の役割は硬質の支持部材とパターン層の間に配置することにより、異物や突起が存在した場合、パターン層と共に弾性変形し、パターン層表面の微細凹凸パターンの破損を防止すると共に、転写不良領域を最小限にとどめる役割を担う。このほか被転写基板表面にうねりが存在する場合にもそのうねりに対し、パターン層表面の微細凹凸パターンを追従させる役割も担う。そのため、本発明の緩衝層の弾性率は前記パターン層より低く、厚さは厚い材料を用いる。また、本微細構造体を光ナノインプリント用として使用する場合は、波長が365nm以上の光を透過する材料を用いる。
具体的な緩衝層材料としては、フッ素ゴム,フッ化シリコーンゴム,アクリルゴム,水素化ニトリルゴム,エチレンプロピレンゴム,クロロスルホン化ポリスチレンゴム,エピクロルヒドリンゴム,ブチルゴム,ウレタンゴム,ポリカーボネート(PC)/アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)アロイ、ポリシロキサンジメチレンテレフタレート(PCT)/ポリエチレンテレフタレート(PET)、共重合ポリブチレンテレフタレート(PBT)/ポリカーボネート(PC)アロイ、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フロリネイテッドエチレンプロピレン重合体(FEP)、ポリアリレート、ポリアミド(PA)/アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)アロイ、変性エポキシ樹脂,変性ポリオレフィン等が例示される。この他にもエポキシ樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,エポキシイソシアネート樹脂,マレイミド樹脂,マレイミドエポキシ樹脂,シアン酸エステル樹脂,シアン酸エステルエポキシ樹脂,シアン酸エステルマレイミド樹脂,フェノール樹脂,ジアリルフタレート樹脂,ウレタン樹脂,シアナミド樹脂,マレイミドシアナミド樹脂等の各種樹脂およびこれらを2種以上組み合わせた高分子材料でもよいが、これらに限定されない。
本発明の微細構造体を用いることにより、パターン層のTgが金属製レプリカ形成温度以上となり、高精度の金属製レプリカモールドが形成可能となる。また、パターン層と支持部材と緩衝層との間に緩衝層を有する構成とすることにより、層異物や突起が存在しても破損しにくく、うねりのある被転写体に対しても転写不良領域が少ないナノインプリント用樹脂レプリカモールドを提供できる。
本発明の微細構造体の第一の実施形態は、支持部材と、表面に微細な凹凸パターンが形成されたパターン層から構成される微細形状構造体において、前記パターン層は、官能基の異なる2種以上の有機成分とカチオン重合性触媒とからなる樹脂組成物を硬化させた樹脂から構成され、前記支持部材およびパターン層は波長が365nm以上の光を透過することを特徴とする。
本発明の微細構造体の第二の実施形態は、支持部材と、緩衝層と、表面に微細な凹凸パターンが形成されたパターン層から構成される微細形状構造体において、前記緩衝層は前記支持部材と前記パターン層の間に配置され、且つ、前記パターン層は、官能基の異なる2種以上の有機成分とカチオン重合性触媒とからなる樹脂組成物を硬化させた樹脂から構成され、前記支持部材、前記緩衝層および前記パターン層は波長が365nm以上の光を透過することを特徴とする。
本発明に用いられる支持部材とは、パターン層を保持する機能を有するものであれば材質,サイズ,作製方法は特に限定されない。材料としては、シリコンウエハ,各種金属材料,ガラス,石英,セラミック,プラスチック等、強度と加工性を有するものであれば良い。具体的には、Si,SiC,SiN、多結晶Si,Ni,Cr,Cu、及びこれらを1種以上含むものが例示される。特に、石英は透明性が高く、パターン層や緩衝層が光硬化性材料の場合、樹脂に光が効率的に照射されるため好ましい。
また、これら支持部材表面にはパターン層および緩衝層との接着力を強化するためのカップリング処理が行われているものが好ましい。
本発明のパターン層は支持部材表面に形成された液状の原版となる官能基の異なる2種以上の有機成分とカチオン重合性触媒とからなる樹脂組成物にマスターモールドを押し付け、硬化させることにより形成される。そのため、凹凸形状はマスターモールドの凹凸パターンを反転した形状となる。硬化の方法としては光照射、加熱硬化およびこれらの組合せにより硬化される。
硬化後のパターン層は波長が365nm以上の光を透過可能であることにより、本発明の微細構造体を光ナノプリント用のレプリカモールドとして使用可能となる。また、本発明におけるTgとはその前後において材料の弾性率および線膨張係数が大きく変化する温度であり、粘弾性評価装置や線膨張係数評価装置、示差走査熱量測定装置などにより評価できる。本発明における硬化後のパターン層のTgは高い程好ましく、50℃以上であることにより、無電解メッキにより電極層を形成後、電気メッキによりレプリカモールドを作製する場合にパターン精度の高いレプリカモールドが実現できる。
更に、本発明の微細構造体をナノインプリント用モールドとして使用する場合、本発明のパターン層表面には、被転写体とのインタラクションを低減させるための離型層が形成されている。離型層材料としてはフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤を用いることができる。フッ素系界面活性剤としてパーフロロアルキル含有オリゴマーを溶媒で溶解したパーフロロアルキル含有オリゴマー溶液を用いることができる。また、パーフロロアルキル鎖に炭化水素鎖が結合したものでも良い。このほか、パーフロロアルキル鎖にエトキシ鎖やメトキシ鎖が結合した構造でも良い。さらにこれらパーフロロアルキル鎖にシロキサンが結合した構造のものでもよい。このほか、市販のフッ素系界面活性剤をもちいることもできる。離型層はこれら界面活性剤が前記パターン層表面に共有結合していてもよく、単に、体積しているだけでもよい。
本発明のパターン層を構成する樹脂組成物は官能基の異なる2種以上の有機成分とカチオン重合性触媒より構成される。有機成分としてはエポキシ基,オキセタニル基,ビニルエーテル基のいずれかの官能基を有することを特徴とする。有機成分には基本的に反応性官能基を有しない溶剤成分は含まないが、有機成分の製造工程により意図せず混入する反応性官能基を有しない溶剤成分は含まれていても本発明の効果を阻害するものではない。本発明のエポキシ基を有する具体的有機成分としては、ビスフェノールA系エポキシ樹脂,水添ビスフェノールA系エポキシ樹脂,ビスフェノールF系エポキシ樹脂,ノボラック型エポキシ樹脂,脂肪族環式エポキシ樹脂,ナフタレン型エポキシ樹脂,ビフェニル型エポキシ樹脂,2官能アルコールエーテル型エポキシ樹脂等が例示される。また、オキセタニル基を有する有機成分としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン,1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン,3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン,ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル,3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン,3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン,オキセタニルシルセスキオキサン,フェノールノボラックオキセタン等が例示される。更に、ビニルエーテル基を有する有機成分としては、エチレングリコールジビニルエーテル,ジエチレングリコールジビニルエーテル,トリエチレングリコールジビニルエーテル,テトラエチレングリコールジビニルエーテル,ブタンジオールジビニルエーテル,ヘキサンジオールジビニルエーテル,シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル,イソフタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル,グルタル酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル,コハク酸ジ(4−ビニロキシ)ブチルトリメチロールプロパントリビニルエーテル,2−ヒドロキシエチルビニルエーテル,ヒドロキシブチルビニルエーテル,ヒドロキシヘキシルビニルエーテル等が例示される。以上、エポキシ基,オキセタニル基,ビニルエーテル基のいずれかの官能基を有する有機成分を例示したがこれに限定されない。分子鎖中にエポキシ基,オキセタニル基,ビニルエーテル基が形成されているものであれば基本的に本発明にもちいることができる。これら有機成分の中でも特に1つの有機成分中に複数の官能基を有する多官能有機成分は硬化物の架橋点を増加させTgを上昇させるることに寄与するため好ましい。
本発明のカチオン重合性触媒としては救電子試薬であり、カチオン発生源を持っているもので、有機成分を熱または光により硬化させるものであれば特に制限はなく公知のカチオン重合触媒を用いることができる。特に、紫外線により硬化を開始させるカチオン重合性触媒は室温での凹凸パターン形成が可能となり、より高精度なマスターモールドからのレプリカ形成が可能となり好ましい。カチオン重合性触媒としては鉄−アレン錯体化合物,芳香族ジアゾニウム塩,芳香族ヨードニウム塩,芳香族スルホニウム塩,ピリジニウム塩,アルミニウム錯体/シリルエーテルや、プロトン酸,ルイス酸等が挙げられる。また、紫外線により硬化を開始するカチオン重合触媒の具体的な例としては、IRGACURE261(チバガイギー社製),オプトマーSP−150(旭電化工業社製),オプトマーSP−151旭電化工業社製),オプトマーSP−152旭電化工業社製),オプトマーSP−170(旭電化工業社製),オプトマーSP−171(旭電化工業社製),オプトマーSP−172(旭電化工業社製),UVE−1014(ゼネラルエレクトロニクス社製),CD−1012(サートマー社製),サンエイドSI−60L(三新化学工業社製),サンエイドSI−80L(三新化学工業社製),サンエイドSI−100L(三新化学工業社製),サンエイドSI−110(三新化学工業社製),サンエイドSI−180(三新化学工業社製),CI−2064(日本曹達社製),CI−2639(日本曹達社製),CI−2624(日本曹達社製),CI−2481(日本曹達社製),Uvacure1590(ダイセルUCB),Uvacure1591(ダイセルUCB),RHODORSILPhotoInItiator2074(ローヌ・プーラン社製),UVI−6990(ユニオンカーバイド社製),BBI−103(ミドリ化学社製),MPI−103(ミドリ化学社製),TPS−103(ミドリ化学社製),MDS−103(ミドリ化学社製),DTS−103(ミドリ化学社製),DTS−103(ミドリ化学社製),NAT−103(ミドリ化学社製),NDS−103(ミドリ化学社製),CYRAURE UVI6990(ユニオンカーバイト日本)等が挙げられる。これら重合開始剤は単独で適用することも可能であるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。このほか公知の重合促進剤および増感剤等と組み合わせて適用することもできる。
このほか本発明の樹脂組成物には支持部材との密着力を強化するための界面活性剤が含まれていてもよい。また、必要に応じ重合禁止剤など添加剤を加えても良い。
本発明の緩衝層は室温において弾性変形する弾性体であれば特に制限はない。緩衝層の役割は硬質の支持部材とパターン層の間に配置することにより、異物や突起が存在した場合、パターン層と共に弾性変形し、パターン層表面の微細凹凸パターンの破損を防止すると共に、転写不良領域を最小限にとどめる役割を担う。このほか被転写基板表面にうねりが存在する場合にもそのうねりに対し、パターン層表面の微細凹凸パターンを追従させる役割も担う。そのため、本発明の緩衝層の弾性率は前記パターン層より低く、厚さは厚い材料を用いる。また、本微細構造体を光ナノインプリント用として使用する場合は、波長が365nm以上の光を透過する材料を用いる。
具体的な緩衝層材料としては、フッ素ゴム,フッ化シリコーンゴム,アクリルゴム,水素化ニトリルゴム,エチレンプロピレンゴム,クロロスルホン化ポリスチレンゴム,エピクロルヒドリンゴム,ブチルゴム,ウレタンゴム,ポリカーボネート(PC)/アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)アロイ,ポリシロキサンジメチレンテレフタレート(PCT)/ポリエチレンテレフタレート(PET),共重合ポリブチレンテレフタレート(PBT)/ポリカーボネート(PC)アロイ,ポリテトラフルオロエチレン(PTFE),フロリネイテッドエチレンプロピレン重合体(FEP),ポリアリレート,ポリアミド(PA)/アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)アロイ、変性エポキシ樹脂,変性ポリオレフィン等が例示される。この他にもエポキシ樹脂,不飽和ポリエステル樹脂,エポキシイソシアネート樹脂,マレイミド樹脂,マレイミドエポキシ樹脂,シアン酸エステル樹脂,シアン酸エステルエポキシ樹脂,シアン酸エステルマレイミド樹脂,フェノール樹脂,ジアリルフタレート樹脂,ウレタン樹脂,シアナミド樹脂,マレイミドシアナミド樹脂等の各種樹脂およびこれらを2種以上組み合わせた高分子材料でもよいが、これらに限定されない。
以下に本発明の実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下に使用される「部」および「%」は特に示さない限りすべて重量基準である。
図1は、本発明の微細構造体の製造方法を示す断面模式図である。以下、本発明の微細構造体およびNiレプリカ用モールドの複製方法について説明する。
はじめにオキセタニル基を有する有機成分OXT221(東亞合成製)10部とエポキシ基を有する有機成分としてビスフェノールAD型エポキシ樹脂EPOMIK R710(三井化学製)10部とカチオン重合性触媒として、アデカオプトマーSP−152(旭電化工業社製)0.6部を調合しパターン層の樹脂組成物を作製した。
次に、支持基材として、表面にKBM603(信越シリコーン社製)によりカップリング処理した50mm□,厚さ3mmの石英板1を準備した(a)。この支持基材1のカップリング処理表面にパターン層となる樹脂組成物2を滴下した(b)。次に、OPTOOL DSX(ダイキン工業社製)により離型処理された表面に幅200nm,ピッチ400nm,高さ200nmのラインパターンが形成された石英製マスターモールド3を樹脂組成物2に押し付けた状態で365nm波長の紫外線を500s照射した(c)。次に、硬化した樹脂組成物よりマスターモールドを剥離し、パターン層4を形成し、本発明の微細構造体5を作製した(d)。次にこの微細構造体表面に浴温50℃で無電解メッキ法により無電解Niメッキ6を300nm形成した(e)。次に電気NiメッキによりNiを100μm形成した(f)。このNiメッキを微細構造体より剥離してNiレプリカモールドを作製した(g)。
作製したNiレプリカモールドのパターン形状を原子間力顕微鏡(ビーコ社製)により測定し、マスターモールドとの誤差を評価した。また、DSCによりパターン層のTgを評価した。結果を表1に示す。パターン層のTgは50℃で、高さ方向の寸法誤差が1%以下の高精度Niレプリカが得られた。
はじめにオキセタニル基を有する有機成分OXT101(東亞合成製)10部とエポキシ基を有する有機成分として多官能エポキシ樹脂EHPE3150CE(ダイセル化学)10部とカチオン重合性触媒として、アデカオプトマーSP−152(旭電化工業社製)0.6部を調合しパターン層の樹脂組成物を作製した。この樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法によりNiレプリカを形成した。
また、DSCによりパターン層のTgを評価した。結果を表1に示す。パターン層のTgは50℃で、高さ方向の寸法誤差が1%以下の高精度Niレプリカが得られた。
はじめにオキセタニル基を有する有機成分OXT221(東亞合成製)10部とエポキシ基を有する有機成分として多官能エポキシ樹脂EHPE3150CE(ダイセル化学)10部とカチオン重合性触媒として、アデカオプトマーSP−152(旭電化工業社製)0.6部を調合しパターン層の樹脂組成物を作製した。この樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法によりNiレプリカを形成した。
また、DSCによりパターン層のTgを評価した。結果を表1に示す。パターン層のTgは50℃で、高さ方向の寸法誤差が1%以下の高精度Niレプリカが得られた。
[参考例4]


はじめにビニルエーテル基を有する有機成分RAPI−CURE DPE−3(ISPジャパン社製)10部とジシクロペンテニル基を有する有機成分としてファンクリルFA−513M(日立化成製)1部とカチオン重合性触媒として、アデカオプトマーSP−152(旭電化工業社製)0.6部を調合しパターン層の樹脂組成物を作製した。この樹脂組成物を用い、実施例1と同様の方法によりNiレプリカを形成した。
また、DSCによりパターン層のTgを評価した。結果を表1に示す。パターン層のTgは50℃で、高さ方向の寸法誤差が1%以下の高精度Niレプリカが得られた。
図2は、本発明の微細構造体の製造方法を示す断面模式図である。以下、本発明の微細構造体の作製方法について説明する。
はじめにオキセタニル基を有する有機成分OXT221(東亞合成製)10部とエポキシ基を有する有機成分としてビスフェノールAD型エポキシ樹脂EPOMIK R710(三井化学製)10部とカチオン重合性触媒として、アデカオプトマーSP−152(旭電化工業社製)0.6部を調合しパターン層の樹脂組成物を作製した。また、ウレタンアクリレートオリゴマーUV3500BA(日本合成化学社製)100部,グリシジルメタクリレート ライトエルテルG(共栄社化学製)10部,光反応開始剤Darocure1173(チバスペシャリティーケミカルズ社製)5部を調合し、緩衝層原料を作製した。
次に、支持基材として、表面にKBM5103(信越シリコーン社製)によりカップリング処理した50mm□,厚さ3mmの石英板1を準備し、緩衝層原料8を塗布した(a)。この緩衝層原料8をオプツールDSX処理した平面プレート9で加圧,平坦化した状態で365nmの紫外線光を200s照射した(b)。この緩衝層のTgは室温以下であり、室温の弾性率はパターン層より小さい。次に、硬化した緩衝層10から平面プレートを剥離し、緩衝層10の上に、パターン層となる樹脂組成物2を滴下した(c)。次に、OPTOOL DSX(ダイキン工業社製)により離型処理された表面に幅200nm,ピッチ400nm,高さ200nmのラインパターンが形成された石英製マスターモールド3を樹脂組成物2に押し付けた状態で365nm波長の紫外線を500s照射した(d)。次に、硬化した樹脂組成物よりマスターモールドを剥離し、パターン層4を形成し、本発明の微細構造体5を作製した(d)。このパターン層部分に酸素プラズマ処理を施した後、OPTOOL DSX(ダイキン工業社製)を用い離型処理し、離型層11を形成した。
次に、直径1μmφ,高さ1μmの擬似突起13が形成された被転写基板12に光ナノインプリント用樹脂PAK−01(東洋合成社製)14を塗布し、本実施例で作製した微細構造体を樹脂レプリカスタンパ15として1MPaの圧力で加圧後、365nm波長の紫外線15を500s照射した後、剥離ししパターン転写を実施した。この後、被転写基板上のパターン不良領域Dを測定すると共に、樹脂レプリカスタンパの破損の有無を観察した。結果を表1に記載する。不良領域Dは100μm以下であり、樹脂レプリカスタンパのパターン面に破損がないことを確認した。
実施例5と同様の方法で樹脂レプリカスタンパを作製した。その際、緩衝層原料としてEG6301(東レダウ社製)を用い、緩衝層の形成はポッティング後、150℃/1h加熱硬化して形成した。この緩衝層のTgは室温以下であり、室温の弾性率はパターン層より小さい。さらに、緩衝層表面に接着性を付与するためにプライマーD3(東レダウ社製)により表面処理をした。
次に実施例5と同様の方法でパターン転写を行い、被転写基板上のパターン不良領域Dを測定すると共に、樹脂レプリカスタンパの破損の有無を観察した。結果を表1に記載する。不良領域Dは100μm以下であり、樹脂レプリカスタンパのパターン面に破損がないことを確認した。
実施例5と同様の方法で樹脂レプリカスタンパを作製した。その際、パターン層形成のための樹脂組成物を実施例2で用いた樹脂組成物とした。
次に実施例5と同様の方法でパターン転写を行い、被転写基板上のパターン不良領域Dを測定すると共に、樹脂レプリカスタンパの破損の有無を観察した。結果を表1に記載する。不良領域Dは100μm以下であり、樹脂レプリカスタンパのパターン面に破損がないことを確認した。
実施例5と同様の方法で樹脂レプリカスタンパを作製した。その際、パターン層形成のための樹脂組成物を実施例3で用いた樹脂組成物とした。
次に実施例5と同様の方法でパターン転写を行い、被転写基板上のパターン不良領域Dを測定すると共に、樹脂レプリカスタンパの破損の有無を観察した。結果を表1に記載する。不良領域Dは100μm以下であり、樹脂レプリカスタンパのパターン面に破損がないことを確認した。
〔比較例1〕
実施例1と同様の方法で微細構造体を形成後、Niレプリカスタンパを作製した。その際、ラジカル重合性のアクリレート樹脂をパターン層の樹脂組成物とした。
また、DSCによりパターン層のTgを評価した。結果を表1に示す。パターン層のTgは40℃で、高さ方向の寸法誤差が5%のNiレプリカが得られた。
〔比較例2〕
実施例1と同様の方法で微細構造体を形成後、Niレプリカスタンパを作製した。その際、エポキシ基を有する有機成分としてビスフェノールAD型エポキシ樹脂EPOMIK R710(三井化学製)10部のみとカチオン重合性触媒として、アデカオプトマーSP−152(旭電化工業社製)0.6部を調合しパターン層の樹脂組成物とした。
また、DSCによりパターン層のTgを評価した。結果を表1に示す。パターン層のTgは50℃以上であった。しかし、高さ方向の寸法誤差が10%以上のNiレプリカが得られた。
〔比較例3〕
実施例5と同様の微細凹凸が形成された石英モールドを用い、実施例5と同様の条件でパターン転写を実施した。その結果、石英モールドパターン表面の擬似突起付近が破損した。また、転写不良領域Dが数mmにわたり発生していた。
Figure 0005349854
本発明の1実施例を説明するプロセス模式図。 本発明の1実施例を説明するプロセス模式図。 本発明の微細構造体を用いたパターン転写模式図。
符号の説明
1 支持部材
2 樹脂組成物
3 マスターモールド
4 パターン層
5 微細構造体
6 無電解Ni膜
7 Niレプリカ
8 緩衝層原料
9 平面プレート
10 緩衝層
11 離型層
12 被転写基板
13 擬似突起
14 光硬化樹脂
15 樹脂レプリカスタンパ

Claims (12)

  1. 支持部材と、表面に微細な凹凸パターンが形成されたパターン層から構成される微細構造体において、
    前記パターン層は、官能基の異なる2種以上の有機成分を主成分とし、カチオン重合性触媒を含む樹脂組成物に、凹凸を有する金型を押し付けて硬化させ、前記凹凸形状が転写されて形成され、
    前記樹脂組成物中の有機成分が、1つの有機成分中にオキセタニル基を複数有する有機成分を含み、
    前記支持部材およびパターン層は波長が365nm以上の光を透過することを特徴とする微細構造体。
  2. 請求項1に記載の微細構造体において、前記樹脂組成物は溶剤成分を含まないことを特徴とする微細構造体。
  3. 請求項1または2に記載の微細構造体において、前記カチオン重合性触媒が紫外線により硬化を開始させるカチオン重合性触媒であることを特徴とする微細構造体。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の微細構造体において、前記パターン層はガラス転移温度が50℃以上であることを特徴とする微細構造体。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の微細構造体において、前記パターン層の微細な凹凸パターン表面に離型層が形成されていることを特徴とする微細構造体。
  6. 支持部材と、緩衝層と、表面に微細な凹凸パターンが形成されたパターン層から構成される微細構造体において、前記緩衝層は前記支持部材と前記パターン層の間に配置され、
    前記パターン層は、官能基の異なる2種以上の有機成分を主成分とし、カチオン重合性触媒を含む樹脂組成物に、凹凸を有する金型を押し付けて硬化させ、前記凹凸形状が転写されて形成され、
    前記樹脂組成物中の有機成分が、1つの有機成分中にオキセタニル基を複数有する有機成分を含み、
    前記支持部材、前記緩衝層およびパターン層は波長が365nm以上の光を透過することを特徴とする微細構造体。
  7. 請求項6に記載の微細構造体において、前記樹脂組成物は溶剤成分を含まないことを特徴とする微細構造体。
  8. 請求項6または7に記載の微細構造体において、前記カチオン重合性触媒が紫外線により硬化を開始させるカチオン重合性触媒であることを特徴とる微細構造体。
  9. 請求項6乃至8のいずれかに記載の微細構造体において、前記緩衝層の弾性率は前記パターン層の弾性率よりも小さいことを特徴とする微細構造体。
  10. 請求項6乃至9のいずれかに記載の微細構造体において、前記緩衝層の厚さは前記パターン層の厚さよりも大きいことを特徴とする微細構造体。
  11. 請求項6乃至10のいずれかに記載の微細構造体において、前記パターン層はガラス転移温度が60℃以上であることを特徴とする微細構造体。
  12. 請求項6乃至11のいずれかに記載の微細構造体において、前記パターン層の微細な凹凸パターン表面に離型層が形成されていることを特徴とする微細構造体。
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