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JP5316321B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP5316321B2
JP5316321B2 JP2009202702A JP2009202702A JP5316321B2 JP 5316321 B2 JP5316321 B2 JP 5316321B2 JP 2009202702 A JP2009202702 A JP 2009202702A JP 2009202702 A JP2009202702 A JP 2009202702A JP 5316321 B2 JP5316321 B2 JP 5316321B2
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Description

本発明は、内燃機関から出力される駆動力によって冷凍サイクルの圧縮機を駆動する車両用空調装置に関する。
従来、車両走行用の駆動力を出力するエンジン(内燃機関)から出力される駆動力によって蒸気圧縮式冷凍サイクルの圧縮機を駆動する車両用空調装置が知られている。この種の車両用空調装置が搭載された車両では、車両用空調装置を作動させた際に、車両走行用の駆動力に加えて圧縮機の駆動力の分だけエンジン出力を増加させる必要がある。このため、車両用空調装置を作動させると、作動させていないときに比べて燃費が悪化する。
これに対して、特許文献1に記載された車両用空調装置では、車室内温度および車室内設定温度に基づいてアクセル開度の所定閾値を決定するとともに、アクセル開度がこの所定閾値より大きくなった際に、エンジンから圧縮機への動力伝達を遮断している。これにより、アクセル開度が所定閾値より大きくなった際のエンジン負荷を低減させて、燃費向上および加速性確保を狙っている。
特開2006−298042号公報
ところで、特許文献1の車両用空調装置のように、アクセル開度のみを参照する制御では、エンジン出力のうち車両走行用の駆動力として必要な走行用出力の増減に応じて様々な制御を行うことはできるものの、エンジン出力のうち圧縮機の駆動力として必要な圧縮機用出力の増減に応じた制御を実現することはできない。その理由は、空調に必要とされる圧縮機用出力は、アクセル開度に応じて変化するものではなく、空調負荷に応じて変化するからである。
しかしながら、特許文献1の車両用空調装置では、単に、車室内温度および車室内設定温度に基づいてアクセル開度の所定閾値を決定してアクセル開度をのみを参照する制御を行っているだけなので、空調負荷に応じて必要とされる圧縮機用出力を変化させることができない。従って、空調負荷に応じて必要とされる圧縮機用出力をエンジンに出力させるために要する燃料消費量を変化させることもできない。
このため、特許文献1の車両用空調装置では、例えば、空調負荷が低下して、空調に必要とされる圧縮機用出力が低下したとしても、圧縮機用出力を出力するために要する燃料消費量を低下させることができず、結果的に、燃費向上効果を十分に得ることができなくなってしまう。
本発明は上記点に鑑みて、車両の走行用駆動力を出力する内燃機関を駆動源として冷凍サイクルの圧縮機を駆動する車両用空調装置において、車両燃費の悪化を抑制しつつ、車室内の冷房を実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両走行用の駆動力を出力する内燃機関(10)から駆動力を得て冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(21)、および冷媒と車室内へ送風される送風空気とを熱交換させて冷媒を蒸発させる蒸発器(22)を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクル(20)と、圧縮機(21)の冷媒吐出能力を制御する吐出能力制御手段(60a)とを備え、吐出能力制御手段(60a)が、蒸発器(22)の温度(Te)が目標冷却温度(TEO)に近づくように圧縮機(21)の冷媒吐出能力を制御する車両用空調装置であって、
少なくとも蒸発器(22)の温度(Te)を用いて圧縮機(21)を駆動するために必要な圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を算出し、この圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を車両走行に必要な走行用燃料消費量(Qe)に加算することにより内燃機関(10)が消費する燃料消費量の上限値である燃料消費量上限値(Qm)を決定する上限値決定手段(S6)と、圧縮機(21)の冷媒吐出能力を実現するために必要な燃料消費量を推定し、この推定値を走行用燃料消費量(Qe)に加算することにより内燃機関(10)にて実際に消費される燃料消費量の推定値(Qs)とし、この燃料消費量の推定値(Qs)が燃料消費量上限値(Qm)を上回ることを判定する上限値判定手段(S8)とを備え、
吐出能力制御手段(60a)は、上限値判定手段(S8)によって推定値(Qs)が燃料消費量上限値(Qm)を上回ることが判定された際に、内燃機関(10)にて実際に消費される燃料消費量が燃料消費量上限値(Qm)以下となるように、圧縮機(21)の冷媒吐出能力を制御することを特徴としている。
これによれば、圧縮機(21)の冷媒吐出能力を実現するために必要な燃料消費量を推定し、この推定値を走行用燃料消費量(Qe)に加算することにより内燃機関(10)にて実際に消費される燃料消費量の推定値(Qs)とし、この推定値(Qs)が燃料消費量上限値(Qm)を上回ることを上限値判定手段(S8)によって判定し、この上限値判定手段(S8)の判定結果に基づいて、確実に、内燃機関(10)にて実際に消費される燃料消費量が燃料消費量上限値(Qm)以下となるように圧縮機(21)の冷媒吐出能力を制御することができる。
このため、内燃機関(10)にて実際に消費される燃料消費量が、燃料消費量上限値(Qm)を超えてしまうことを抑制できる。その結果、内燃機関(10)の燃料消費量を低減することができ、車両の燃費向上効果を得ることができる。
さらに、上限値決定手段(S6)が燃料消費量上限値(Qm)を決定する際に、少なくとも蒸発器(22)の温度(Te)を用いて圧縮機(21)を駆動するために必要な圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を算出し、この圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を車両走行に必要な走行用燃料消費量(Qe)に加算することにより内燃機関(10)が消費する燃料消費量の上限値である燃料消費量上限値(Qm)を決定するから、空調負荷に応じて燃料消費量上限値(Qm)を決定できる。つまり、車両走行に必要な走行用燃料消費量(Qe)に対して、車室内空調を行うために必要最小限の圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を加算した値を、燃料消費量上限値(Qm)として決定することができる。
従って、空調負荷に応じて内燃機関(10)の燃料消費量を抑制することができ、車両の燃費向上効果を十分に得つつ、車室内の冷房を実現することができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、上限値決定手段(S6)は、蒸発器(22)の温度(Te)から目標冷却温度(TEO)を減算した値(Te−TEO)が増加するに伴って圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を増加させ、この圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)の増加により燃料消費量上限値(Qm)を増加させるように決定することを特徴としている。
ここで、蒸発器(22)の温度(Te)から目標冷却温度(TEO)を減算した値(Te−TEO)が増加するに伴って、蒸発器(22)の温度(Te)を目標冷却温度(TEO)に近づけるために、圧縮機(21)の冷媒吐出能力を増加させる必要がある。つまり、蒸発器(22)の温度(Te)から目標冷却温度(TEO)を減算した値(Te−TEO)が増加するに伴って、空調負荷が増加するものと判断することができる。
従って、蒸発器(22)の温度(Te)から目標冷却温度(TEO)を減算した値(Te−TEO)が増加するに伴って、圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を増加させ、この圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)の増加により燃料消費量上限値(Qm)を増加させることで、冷媒負荷に応じて燃料消費量上限値(Qm)を適切に決定することができる。その結果、蒸発器(22)の温度(Te)を目標冷却温度(TEO)に迅速に近づけることができ、車室内の空調を速やかに実現することができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両用空調装置において、さらに、内燃機関(10)の負荷の増加に伴って、燃料消費量上限値(Qm)が増加するように補正する上限値補正手段(S7)を備えることを特徴としている。
これによれば、上限値補正手段(S7)が、内燃機関(10)の負荷の増加に伴って、燃料消費量上限値(Qm)が増加するように燃料消費量上限値(Qm)を補正するので、内燃機関(10)の負荷の増加に伴って、車両走行に必要な燃料消費量が増加しても、車室内空調を行うために必要最小限の燃料消費量を確保できる。従って、車両走行に必要な燃料消費量が増加しても、車室内の空調を確実に実現できる。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置において推定値(Qs)のうち圧縮機(21)の冷媒吐出能力を実現するために必要な燃料消費量は、具体的には、圧縮機(21)が駆動しているときの燃料消費量から圧縮機(21)が停止しているときの燃料消費量を減算した値を用いて決定することが好ましい。
また、請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、蒸発器(22)は、冷熱を蓄える畜冷手段を有することを特徴としている。
これによれば、内燃機関(10)の実際の燃料消費量が燃料消費量上限値(Qm)を上回り、圧縮機(21)の冷媒吐出能力が減少した際に、蒸発器(22)の畜冷手段に蓄えられた冷熱によって、車室内へ吹き出される送風空気の温度を低下させることができる。従って、内燃機関(10)の実際の燃料消費量が燃料消費量上限値(Qm)を上回り、圧縮機(21)の冷媒吐出能力が減少しても、車室内の温度が急上昇して乗員に不快感を与えることを抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
一実施形態における車両用空調装置1の全体構成図である。 一実施形態の車両用空調装置の1電気制御部を示すブロック図である。 一実施形態の車両用空調装置1の制御を示すフローチャートである。 燃料消費量上限値Qmを決定するための制御特性図である。 燃料消費量上限値Qmの補正量を決定するための制御特性図である。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図5に基づいて説明する。図1は、本実施形態の車両用空調装置1の全体構成図である。本実施形態の車両用空調装置1は、車室内の冷房を行う冷房用空調装置として構成されており、エンジン(内燃機関)10から車両走行用の駆動力を得る車両に適用している。
本実施形態のエンジン10は、ガソリンを燃料とする、ガソリンエンジンである。具体的には、エンジン10は、吸気配管を介して吸入された吸気に対して図示しない燃料噴射弁(インジェクタ)から適切な流量のガソリンを噴射することによって、適切に燃焼可能な空燃比となったガソリンと空気との混合気を形成し、この混合気を燃焼室にて燃焼させることによって回転駆動力を出力するものである。
燃料噴射弁は、加圧燃料を噴射する燃料噴射口を開閉する弁体、この弁体を変位駆動する電磁コイル等から構成される電磁弁であって、後述するエンジン制御装置50から出力される制御電圧によってその作動が制御される。さらに、エンジン制御装置50では、燃料噴射口を開弁させる時間(通電時間)を変化させることによって、燃料噴射弁からの燃料噴射量を制御している。
また、エンジン10から出力される回転駆動力は、車両走行用の駆動力として用いられるだけでなく、車両用空調装置1にて車室内へ送風される送風空気を冷却する蒸気圧縮式の冷凍サイクル20を構成する圧縮機21の駆動力としても用いられる。
次に、本実施形態の車両用空調装置1の構成について説明する。車両用空調装置1は、冷凍サイクル20を備えている。
冷凍サイクル20は、冷媒を吸入して圧縮する圧縮機21、圧縮機21吐出冷媒を放熱させる放熱器24、放熱器24から流出した高圧冷媒を減圧膨張させる電気式膨張弁23、および、電気式膨張弁23にて減圧膨張された冷媒を送風空気とを熱交換させて冷媒を蒸発させる蒸発器22等から構成される。
また、この冷凍サイクル20では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。さらに、この冷媒には圧縮機21を潤滑するための冷凍機油が混入されており、この冷凍機油は冷媒とともにサイクルを循環している。
圧縮機21は、エンジンルーム内に配置され、冷凍サイクル20において冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、プーリおよびベルトVを介してエンジン10から駆動力が伝達される。さらに、本実施形態では圧縮機21として、後述する空調制御装置60から出力される制御信号(制御電流In)によって吐出容量を連続的に可変制御できる周知の斜板式可変容量型圧縮機を採用している。
斜板式可変容量型圧縮機は、吐出容量を変更することにより冷媒吐出能力を変更可能に構成されている。具体的には、上述の制御電流Inに応じて弁開度を変化させる電磁式容量制御弁21aによって内部に形成された斜板室(図示せず)へ導入させる吸入冷媒と吐出冷媒との割合を調整し、これにより斜板の傾斜角度を変化させてピストンストロークを変更する。
従って、本実施形態の電磁式容量制御弁21aは、圧縮機21の冷媒吐出能力を変更する吐出能力変更手段を構成している。なお、吐出容量とは冷媒の吸入圧縮を行う作動空間の幾何学的な容積であり、より具体的には、ピストンストロークの上死点と下死点との間のシリンダ容積である。
さらに、斜板式可変容量型圧縮機では、吐出容量を略0%〜100%の範囲で連続的に変化させることができるので、吐出容量を略0%付近に減少することによって、圧縮機21を実質的に作動停止状態にすることができる。そこで、本実施形態では、圧縮機21をプーリおよびベルトVを介してエンジン13に常時連結するクラッチレスの構成としている。
圧縮機21の吐出側には、放熱器24の冷媒入口側が接続されている。放熱器24は、エンジンルーム内の車両前方側に配置されて、圧縮機21から吐出された高温高圧冷媒と送風ファン24aから送風された車室外空気(外気)とを熱交換させるものである。送風ファン24aは、空調制御装置60から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。
放熱器24の冷媒出口側には、受液器(レシーバ)25の冷媒入口側が接続されている。受液器25は、内部に流入した冷媒の気液を分離して、余剰冷媒を蓄える低圧側気液分離器である。
受液器25の冷媒出口側には、電気式膨張弁23の冷媒入口側が接続されている。電気式膨張弁23は、受液器25から流出した高圧冷媒を減圧膨張させる減圧手段である。この電気式膨張弁23は、空調制御装置60から出力される制御信号によって絞り通路面積が調整される電気式の可変絞り機構である。
具体的には、空調制御装置60は、蒸発器22出口側冷媒の過熱度が予め定めた所定範囲となるように電気式膨張弁23の作動を制御している。従って、電気式膨張弁23の代わりに、蒸発器22出口側冷媒の温度および圧力に基づいて蒸発器22出口側冷媒の過熱度を検出する感温部を有し、蒸発器22出口側冷媒の過熱度が予め定めた所定範囲となるように機械的機構によって絞り通路面積を調整する温度式膨張弁を採用してもよい。
電気式膨張弁23の冷媒出口側には、蒸発器22の冷媒入口側が接続されている。蒸発器22は、室内空調ユニット30内に形成された送風空気の空気通路に配置されている。さらに、蒸発器22は、その内部を流通する冷媒と送風空気とを熱交換させ、冷媒を蒸発させ吸熱作用を発揮させることによって、送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。また、蒸発器22の冷媒出口側には、圧縮機21の冷媒吸入口が接続されている。
本実施形態では、蒸発器22として、冷媒が連通する複数本のチューブと、複数本のチューブの長手方向両端部に配置されて冷媒の分配および集合を行うヘッダタンクと、複数のチューブの相互間に配置されて送風空気との熱交換を促進するフィンとを有して構成される、いわゆるフィンアンドチューブ型の熱交換器を採用している。
さらに、本実施形態の蒸発器22は、隣接配置されるチューブとフィンとの間に配置されて冷熱を蓄える蓄冷部材(蓄冷手段)を有している。具体的には、この蓄冷部材は、チューブとフィンとの間に配置される容器の中に、パラフィン等から構成される蓄冷剤を収容したものである。
そして、蒸発器22にて冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる際に、蓄冷剤を凝固させて冷熱を蓄え、蓄冷材が融解する際に蓄えられた冷熱を放冷するようになっている。なお、蓄冷部材は、隣接配置される全てのチューブとフィンとの間に配置しておく必要はなく、隣接配置される一部のチューブとフィンとの間に配置すればよい。
次に、室内空調ユニット30について説明する。室内空調ユニット30は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置されて、その外殻を形成するケーシング31内に送風機32および蒸発器22等を収容したものである。
ケーシング31は、内部に車室内に送風される送風空気の空気通路を形成しており、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて形成されている。
このケーシング31内の送風空気流れ最上流側には、ケーシング31内へ空気を導入する空気導入口30aが設けられている。もちろん、この空気導入口30aに、ケーシング内31へ導入される空気を、内気(車室内空気)あるいは外気(車室外空気)に切り替える内外気切替装置を配置してもよい。
ケーシング31内の空気導入口30aの
空気流れ下流側には、空気導入口30aを介して吸入した空気を車室内へ向けて送風する送風機32が配置されている。この送風機32は、遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて駆動する電動送風機であって、空調制御装置60から出力される制御電圧によって回転数(送風量)が制御される。そして、送風機32の空気流れ下流側には、前述の蒸発器22が配置されている。
ケーシング31の送風空気流れ最下流部には、冷却対象空間である車室内へ蒸発器22を通過した後の送風空気を吹き出す吹出口(図示せず)が配置されている。この吹出口としては、具体的に、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すフェイス吹出口、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口、および、車両前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出すデフロスタ吹出口を設けてもよい。
さらに、フェイス吹出口、フット吹出口、およびデフロスタ吹出口の空気流れ上流側に、それぞれフェイス吹出口の開口面積を調整するフェイスドア、フット吹出口の開口面積を調整するフットドア、デフロスタ吹出口の開口面積を調整するデフロスタドアを配置して、それぞれの吹出口の開閉状態を切り替えて吹出口モードを変更するようにしてもよい。
次に、図2により、本実施形態の電気制御部について説明する。エンジン制御装置50および空調制御装置60は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。そして、このROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って、出力側に接続された各種機器の作動を制御する。
エンジン制御装置50の出力側には、エンジン10を構成する各種エンジン構成機器等が接続されている。具体的には、燃料噴射弁の駆動回路等が接続されている。一方、
エンジン制御装置50の入力側には、アクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ51、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ52、車速Vvを検出する車速センサ53等のエンジン制御用センサ群が接続されている。
空調制御装置60の出力側には、圧縮機21の電磁式容量制御弁21a、電気式膨張弁23、送風ファン24a、送風機32等の各種空調制御機器が接続されている。一方、空調制御装置60の入力側には、車室内温度Trを検出する内気センサ61、外気温Taを検出する外気センサ62、車室内の日射量Tsを検出する日射センサ63、蒸発器22からの吹出空気温度(冷媒蒸発温度に対応)Teを検出する蒸発器温度センサ64(蒸発器温度検出手段)等の空調制御用センサ群が接続されている。
さらに、空調制御装置60の入力側には、車室内前部の計器盤付近に配置された操作パネル70が接続され、この操作パネル70に設けられた各種空調操作スイッチの操作信号が空調制御装置60へ入力される。各種空調操作スイッチとしては、具体的に、車両用空調装置1の作動スイッチ、車両用空調装置のオート運転スイッチ、車室内の設定温度Tsetを設定する温度設定スイッチ、送風機32の風量設定スイッチ等が設けられている。
なお、空調制御装置60は、上述した各種空調制御機器を制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、本実施形態では、特に、圧縮機21の吐出能力変更手段である電磁式容量制御弁21aの作動(冷媒吐出能力)を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)を吐出能力制御手段60aとする。もちろん、吐出能力制御手段60aを空調制御装置60に対して別体で構成してもよい。
また、本実施形態のエンジン制御装置50および空調制御装置60は、互いに電気的に接続されて、通信可能に構成されている。これにより、一方の制御装置に入力された検出信号あるいは操作信号に基づいて、他方の制御装置が出力側に接続された各種機器の作動を制御することもできる。従って、エンジン制御装置50および空調制御装置60を1つの制御装置として一体的に構成してもよい。
次に、図3により、車両用空調装置1の作動を説明する。図3は、空調制御装置60が実行する制御処理を示すフローチャートである。この制御処理は、車両のイグニッションスイッチが投入(ON)された状態で、操作パネル70のオート運転スイッチが投入(ON)されると開始される。
まず、ステップS1では、フラグ、タイマ、制御変数等のイニシャライズ(初期化)が行われる。そして、次のステップS2にて、空調制御用センサ群61〜65の検出信号、エンジン制御装置50からの制御信号、および操作パネル70の操作信号を読み込んで、ステップS3へ進む。
ステップS3では、車室内吹出空気の目標吹出温度TAOを算出する。目標吹出温度TAOは、下記数式F1により算出される。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Ka×Ta−Ks×Ts+C…(F1)
ここで、Tsetは温度設定スイッチによって設定された設定温度であり、Trは内気センサ61によって検出された車室内温度であり、Taは外気温センサ62によって検出された外気温であり、Tsは日射センサ63によって検出された日射量であり、Kset、Kr、Ka、Ksは制御ゲインであり、Cは補正用の定数である。
次のステップS4では、各種空調制御機器の作動状態および蒸発器22における目標冷媒蒸発温度TEOを決定する。
例えば、送風機32の送風量(具体的には、電動モータに印加するブロワモータ電圧)については、目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置60に記憶された制御マップを参照して決定する。
具体的には、TAOの極低温域(最大冷房域)でブロワモータ電圧を最大値にして、送風機32の送風量を最大風量に制御する。さらに、TAOが極低温域から上昇するに伴って、ブロワモータ電圧を減少させて送風量を減少させる。
また、目標冷媒蒸発温度TEOについては、目標吹出温度TAOに基づいて、予め空調制御装置60に記憶された制御マップを参照して決定する。具体的には、TAOの上昇に伴ってTEOを上昇させるように決定する。さらに、本実施形態では、蒸発器22の着霜を防止するため、TEOの下限値(本実施形態では、1℃)を設定している。
次のステップS5では、蒸発器温度センサ64によって検出された冷媒蒸発温度Teが目標冷媒蒸発温度TEOとなるように、圧縮機21の冷媒吐出能力を決定する。具体的には、電磁式容量制御弁21aに供給する制御電流Inを決定する。本実施形態では、冷媒蒸発温度Teと目標冷却温度TEOとの偏差(Te−TEO)に基づいて、TeをTEOに近づけるための制御電流Inを比例積分制御(PI制御)によるフィードバック制御手法にて、制御電流Inを決定している。
次のステップS6では、エンジン制御装置50から取得した制御信号および予め空調制御装置60に記憶された制御マップを参照して、エンジン10が車両を走行させるとともに圧縮機21を駆動するために消費する燃料消費量上限値Qmを決定する。従って、本実施形態の制御ステップS6は、上限値決定手段を構成している。
ここで、前述の如く、エンジン制御装置50は、燃料噴射弁への通電時間を変化させることによって燃料噴射量を制御している。さらに、エンジン制御装置50では、エンジン制御用センサ群51〜53等から読み込んだ検出信号に基づいて、エンジン10の負荷を算定し、車両走行用の駆動力を出力するために必要な燃料噴射弁への通電時間(燃料噴射量)を決定している。
なお、エンジン10が駆動力を出力するために必要な燃料噴射量は、エンジン10が駆動力を出力するために必要な燃料消費量に相当する。従って、以降の説明では、燃料噴射量を燃料消費量と記載する。また、上述した車両走行用の駆動力を出力するために必要な走行用燃料消費量Qeには、もちろん冷凍サイクル20の圧縮機21用の駆動力を出力するために必要な圧縮機用燃消費量は含まれていない。
そこで、本実施形態では、冷媒蒸発温度Teから目標冷媒蒸発温度TEOを減算した値(Te−TEO)に基づいて、予め空調制御装置60に記憶された制御マップを参照して、圧縮機用燃消費量の上限値Qcを決定している。具体的には、図4に示すように、(Te−TEO)が増加するに伴って、圧縮機用燃料消費量上限値Qcを増加させる。このように、(Te−TEO)の増加に伴って圧縮機用燃料消費量上限値Qcが増加することにより、燃料消費量上限値Qmを増加させる。
さらに、この制御マップでは、(Te−TEO)が小さいときに対して、(Te−TEO)が大きいときの燃料消費量上限値Qmの増加度合を増加させている。そして、エンジン制御装置50から取得した制御信号に基づいて決定した走行用燃料消費量Qeと圧縮機用燃焼消費量の上限値Qcとを加算した値を燃料消費量上限値Qmとしている。
次のステップS7では、エンジン10の負荷に基づいて、予め空調制御装置60に記憶された制御マップを参照して、ステップS6にて決定された燃料消費量上限値Qmを補正する。従って、本実施形態の制御ステップS7は、上限値補正手段を構成している。
具体的には、図5に示すように、エンジン10の負荷を低負荷、中負荷、高負荷の3段階に分けて、エンジン10の負荷の増加に伴って補正量Qaを増加させる。そして、ステップS7で決定した燃料消費量上限値Qmに補正量Qaを加算した値を補正後の燃料消費量上限値Qmとする。なお、エンジン10の負荷は、前述の如くエンジン制御装置50にて算出された値を用いることができる。
次のステップS8では、エンジン10にて実際に消費される燃料消費量が、ステップS7にて決定された補正後の燃料消費量上限値Qmを上回っているか否かを判定する。より具体的には、このステップS8では、冷媒蒸発温度Teから目標冷媒蒸発温度TEOを減算した値(Te−TEO)に基づいて、予め定めた制御マップを参照して、ステップS5で決定された圧縮機21の冷媒吐出能力を実現するために必要な燃消費量を推定する。
そして、推定された値に、前述の走行用燃料消費量Qeを加算した値を、エンジン10にて実際に消費される燃料消費量の推定値Qsとする。さらに、この推定値Qsが燃料消費量上限値Qmを上回っていると判定された場合は、ステップS9へ進む。一方、推定値Qsが燃料消費量上限値Qmを上回っていないと判定された場合は、ステップS10へ進む。
なお、ステップS8にて、ステップS5で決定された圧縮機21の冷媒吐出能力を実現するために必要な燃消費量を推定する際に用いられる制御マップは、圧縮機21が駆動しているときの燃料消費量から圧縮機21が停止しているときの燃料消費量を減算した値を用いて決定されている。
つまり、(Te−TEO)は、圧縮機21の冷媒吐出能力に相関を有する値であるから、予め(Te−TEO)と、圧縮機21が駆動しているときの燃料消費量から圧縮機21が停止しているときの燃料消費量を減算した値との相関関係を制御マップに記憶しておくことで、ステップS5で決定された圧縮機21の冷媒吐出能力を実現するために必要な燃消費量を推定することができる。
ステップS9では、エンジン10にて実際に消費される燃料消費量が燃料消費量上限値Qm以下になるように、圧縮機21の冷媒吐出能力を減少させて、ステップS10へ進む。具体的には、エンジン10にて実際に消費される燃料消費量が燃料消費量上限値Qm以下になるように、ステップS5にて決定された電磁式容量制御弁21aに供給する制御電流Inを変更する。このとき、圧縮機21の吐出容量を0%付近に減少することによって、圧縮機21を実質的に作動停止状態にしてもよい。
ステップS10では、上述のステップS4〜S9で決定された制御状態が得られるように、空調制御装置60から各種空調制御機器に対して制御信号が出力される。
次に、ステップS12では、制御周期τの間待機し、制御周期τの経過を判定するとステップS2に戻るようになっている。
本実施形態の車両用空調装置1は、以上の如く、蒸発器22の冷媒蒸発温度Teが目標蒸発温度TEOに近づくように制御され、送風空気が蒸発器22にて所望の温度まで冷却されて車室内へ吹き出される。これにより、車室内の冷房(空調)を実現することができる。
さらに、本実施形態の車両用空調装置1では、エンジン10にて実際に消費される燃料消費量が燃料消費量上限値Qm以下となるように、圧縮機21の冷媒吐出能力が制御されるので、エンジン10にて実際に消費される燃料消費量が、燃料消費量上限値Qmを超えてしまうことを抑制できる。従って、エンジン10の燃料消費量を抑制して車両の燃費向上効果を得ることができる。
そして、上限値決定手段を構成する制御ステップS6にて、燃料消費量上限値Qmを決定する際に、冷媒蒸発温度Teから目標冷媒蒸発温度TEOを減算した値(Te−TEO)を用いているので、空調負荷に応じて燃料消費量上限値Qmを決定できる。つまり、車両走行に必要な走行用燃料消費量に対して、車室内空調を行うために必要最小限の圧縮機用燃料消費量を加算した値を、燃料消費量上限値Qmとして決定することができる。
しかも、制御ステップS6では、(Te−TEO)の増加に伴って燃料消費量上限値Qmを増加させるように決定し、(Te−TEO)が小さいときに対して大きいときの圧縮機用燃焼消費量の上限値Qcの増加度合を増加させている。従って、空調負荷が低いときに対して高いときに、圧縮機用燃焼消費量を十分に確保して
冷媒蒸発温度Teを目標冷媒蒸発温度TEOに迅速に近づけることができる。その結果、車室内の空調を速やかに実現することができる。
従って、本実施形態の車両用空調装置1によれば、空調負荷に応じてエンジン10の燃料消費量を抑制することができ、車両の燃費向上効果を十分に得つつ、車室内の空調を実現することができる。
また、上限値補正手段を構成する制御ステップS7にて、エンジン10の負荷の増加に伴って、燃料消費量上限値Qmを増加させる補正を行っているので、エンジン10の負荷の増加に伴って、走行用燃料消費量が増加しても、車室内空調を行うために必要最小限の燃料消費量を確保できる。従って、車室内の空調を確実に実現できる。
また、上限値判定手段を構成する制御ステップS8にて、推定値Qsを決定する際(具体的には、制御ステップS5で決定された圧縮機21の冷媒吐出能力を実現するために必要な燃焼消費量を推定する際)に、圧縮機21が駆動しているときの燃料消費量から圧縮機21が停止しているときの燃料消費量を減算した値を用いている。
これにより、上限値判定手段の判定結果に基づいて、確実に、エンジン10にて実際に消費される燃料消費量が、燃料消費量上限値Qm以下となるように圧縮機21の冷媒吐出能力を制御することができる。
また、蒸発器22が冷熱を蓄える畜冷部材を備えているので、エンジン10の実際の燃料消費量が燃料消費量上限値Qmを上回り、圧縮機21の冷媒吐出能力が減少した際に、畜冷手段に蓄えられた冷熱によって、車室内へ吹き出される送風空気の温度を低下させることができる。従って、圧縮機21の冷媒吐出能力が減少しても、車室内の温度が急上昇して乗員に不快感を与えることを抑制できる。
(他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変更可能である。
(1)上述の実施形態では、本発明の車両用空調装置を冷房用空調装置に適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。
例えば、ケーシング31内の蒸発器22の空気流れ下流側に二つの空気通路を形成し、一方の空気通路に蒸発器22にて冷却された冷風を再加熱する加熱手段を配置し、他方の空気通路を加熱手段をバイパスさせるバイパス通路として構成し、一方の空気通路から流出した温風と他方の空気通路から流出した冷風との風量割合を調整することによって、車室内吹出空気温度を調整する、いわゆるエアミックス方式の冷暖房用空調装置に適用してもよい。
(2)上述の実施形態では、本発明の車両用空調装置をガソリンエンジン車両に適用した例を説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。例えば、内燃機関としてディーゼルエンジンを採用するディーゼルエンジン車両に適用してもよいし、内燃機関および走行用電動モータから車両走行用動力を得る、いわゆるハイブリッド車両に適用してもよい。
(3)上述の実施形態では、圧縮機21として可変容量型圧縮機を採用した例を説明したが、圧縮機21はこれに限定されない。例えば、圧縮機21として固定容量型圧縮機を採用してもよい。この場合は、内燃機関から圧縮機への動力伝達を断続する電磁クラッチの断続によって圧縮機作動の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整する。従って、電磁クラッチが吐出能力変更手段を構成する。
さらに、上述の制御ステップS9では、エンジン10にて実際に消費される燃料消費量が燃料消費量上限値Qm以下になるように、圧縮機21の稼働率を調整して冷媒吐出能力を減少させればよい。もちろん、内燃機関から圧縮機への動力伝達を遮断して稼働率を0%として、圧縮機21を作動停止状態にしてもよい。
(4)上述の実施形態では、図3の制御ステップS8にて、エンジン10の実際の燃料消費量が燃料消費量上限値Qmを上回っていないと判定された場合に、そのままステップS10へ進む例を説明したが、エンジン10の実際の燃料消費量が燃料消費量上限値Qmを上回っていないと判定された場合に、圧縮機21の冷媒吐出能力を増加させてもよい。
10 エンジン(内燃機関)
20 冷凍サイクル装置
21 圧縮機
22 蒸発器
60a 吐出能力制御手段

Claims (5)

  1. 車両走行用の駆動力を出力する内燃機関(10)から駆動力を得て冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(21)、および冷媒と車室内送風空気とを熱交換させて冷媒を蒸発させる蒸発器(22)を有する蒸気圧縮式の冷凍サイクル(20)と、
    前記圧縮機(21)の冷媒吐出能力を制御する吐出能力制御手段(60a)とを備え、
    前記吐出能力制御手段(60a)が、前記蒸発器(22)の温度(Te)が目標冷却温度(TEO)に近づくように前記圧縮機(21)の冷媒吐出能力を制御する車両用空調装置であって、
    少なくとも前記蒸発器(22)の温度(Te)を用いて前記圧縮機(21)を駆動するために必要な圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を算出し、この圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を車両走行に必要な走行用燃料消費量(Qe)に加算することにより前記内燃機関(10)が消費する燃料消費量の上限値である燃料消費量上限値(Qm)を決定する上限値決定手段(S6)と、
    前記圧縮機(21)の冷媒吐出能力を実現するために必要な燃料消費量を推定し、この推定値を前記走行用燃料消費量(Qe)に加算することにより前記内燃機関(10)にて実際に消費される燃料消費量の推定値(Qs)とし、この燃料消費量の推定値(Qs)が前記燃料消費量上限値(Qm)を上回ることを判定する上限値判定手段(S8)とを備え、
    前記吐出能力制御手段(60a)は、前記上限値判定手段(S8)によって前記推定値(Qs)が前記燃料消費量上限値(Qm)を上回ることが判定された際に、前記内燃機関(10)にて実際に消費される燃料消費量が前記燃料消費量上限値(Qm)以下となるように、前記圧縮機(21)の冷媒吐出能力を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記上限値決定手段(S6)は、前記蒸発器(22)の温度(Te)から前記目標冷却温度(TEO)を減算した値(Te−TEO)が増加するに伴って前記圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)を増加させ、この圧縮機用燃料消費量の上限値(Qc)の増加により前記燃料消費量上限値(Qm)を増加させるように決定することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. さらに、前記内燃機関(10)の負荷の増加に伴って、前記燃料消費量上限値(Qm)が増加するように補正する上限値補正手段(S7)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 記推定値(Qs)のうち前記圧縮機(21)の冷媒吐出能力を実現するために必要な燃料消費量は、前記圧縮機(21)が駆動しているときの前記燃料消費量から前記圧縮機(21)が停止しているときの前記燃料消費量を減算した値を用いて決定されことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記蒸発器(22)は、冷熱を蓄える畜冷手段を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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