[go: up one dir, main page]

JP5304435B2 - 穴広げ性に優れた熱延鋼板及びその製造方法 - Google Patents

穴広げ性に優れた熱延鋼板及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5304435B2
JP5304435B2 JP2009124047A JP2009124047A JP5304435B2 JP 5304435 B2 JP5304435 B2 JP 5304435B2 JP 2009124047 A JP2009124047 A JP 2009124047A JP 2009124047 A JP2009124047 A JP 2009124047A JP 5304435 B2 JP5304435 B2 JP 5304435B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
less
hot
steel sheet
rolled steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009124047A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010024547A (ja
Inventor
大介 前田
浩之 棚橋
直樹 吉永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2009124047A priority Critical patent/JP5304435B2/ja
Publication of JP2010024547A publication Critical patent/JP2010024547A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5304435B2 publication Critical patent/JP5304435B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Description

本発明は、穴広げ性に優れた熱延鋼板及びその製造方法に関するものである。
自動車の燃費向上・安全性の向上を達成するため、自動車用鋼板の高強度化・薄肉化が強く求められている。自動車用鋼板には部位によって様々な成型性が必要であるが、特にサスペンションアーム等の足廻り部品にはバーリング加工などが施されるため、素材である熱延鋼板には高い穴広げ性が要求される。また複雑な形状の部品が多く、様々な加工がなされるため、伸びも共に優れていることが要求される。
近年では、特に高強度化が進められており、フェライトを主相とし、Ti、Nbの炭化物等を微細分散させて、強度と穴広げなどの加工性との両立を図った鋼板が提案されている(例えば、特許文献1、2)。しかし、これらは、強度の上昇に限界があり、また、加工性も十分ではなかった。
また、Ti、Mo等の炭化物を利用し、更なる高強度化を図った鋼板も提案されている(例えば、特許文献3〜5)。
特開2002−322543号公報 特開2006−274317号公報 特開2003−089848号公報 特開2007−063668号公報 特開2004−143518号公報
しかし、特許文献3にて提案された鋼板は多量のMoを含有し、特許文献4にて提案された鋼板は多量のVを含有する。そのため、合金コストが高くなるという問題がある。更に、特許文献5にて提案された鋼板は、結晶粒を微細化するため、熱間圧延の途中に冷却することが必要である。そのため、製造コストが高くなるという問題がある。
本発明は、高価な元素を多量に含有させることなく、また特殊な製造方法を必要とせず、高強度、特に780MPa以上の引張強度を有し、加工性、特に延性と穴広げ性にも優れる高強度熱延鋼板及びその製造方法の提供を目的とするものである。
本発明者らは、金属組織を実質的にフェライト単相とし、フェライトをTi及びNbの析出物の微細分散によって強化した鋼板の、強度と加工性のバランスを向上させる方法について検討した。その結果、強度と加工性のバランスを向上させるには、フェライトの各結晶粒の強度のばらつきを抑制することが有効であるという知見を得た。更に、このような鋼板を製造するには、フェライト変態の開始温度を低下させ、フェライト変態の開始とほぼ同時にTi及びNbの析出物を析出させることが重要であることがわかった。
本発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1) 質量%で、C:0.010〜0.100%、Mn:1.0〜3.0%、Nb:0.010〜0.100%、Ti:0.05〜0.15%を含有し、Si:1.50%以下、Al:0.150%以下、P:0.040%以下、S:0.0150%以下、N:0.0100%以下に制限し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、下記(式1)によって求められるAe[℃]が900℃以下であり、金属組織が、体積率95%以上のフェライトと、残部パーライト、ベイナイトの一方又は双方とからなることを特徴とする穴広げ性に優れた熱延鋼板。
Ae=937−477C+56Si−20Mn−16Cu−15Ni−5Cr
+38Mo+125V+136Ti−19Nb+198Al+3315B…(式1)
ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Ti、Nb、Al、Bは各元素の含有量[質量%]である。
(2) 質量%で、V:0.20%以下、Mo:0.30%未満、W:0.01〜2.00%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする上記(1)に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
(3) 質量%で、B:0.0020%以下を含有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
(4) 質量%で、Cr:0.01〜2.00%、Ni:0.01〜2.00%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか1項に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
(5) 質量%で、REM:0.0005〜0.0100%、Ca:0.0005〜0.0100%の一方又は双方を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか1項に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
(6) 下記(式2)で計算されるBs点が700℃以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
(式2)において、C、Mn、Mo、Ni、Crは、各元素の含有量[質量%]である。
(7) 下記(式2)で計算されるBs点が600℃未満であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
(式2)において、C、Mn、Mo、Ni、Crは、各元素の含有量[質量%]である。
(8) 上記(1)〜(5)の何れか1項に記載の化学成分を有する鋼片を1050〜1300℃に加熱した後、仕上温度FT[℃]を950〜1050℃として熱間圧延を行い、30℃/s以上の冷却速度で冷却し、550〜700℃の範囲内であり、かつ下記(式2)のBs[℃]以上である巻取温度CT[℃]で巻き取ることを特徴とする穴広げ性に優れた熱延鋼板の製造方法。
Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
ここで、C、Mn、Mo、Ni、Crは各元素の含有量[質量%]である。
(9) 上記(6)に記載の化学成分を有する鋼片を1050〜1300℃に加熱した後、仕上温度FT[℃]を950〜1050℃として熱間圧延を行い、30℃/s以上の冷却速度で冷却し、700℃以下、かつ下記(式2)のBs[℃]以上である巻取温度CT[℃]で巻き取ることを特徴とする穴広げ性に優れた熱延鋼板の製造方法。
Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
(式2)において、C、Mn、Mo、Ni、Crは各元素の含有量[質量%]である。
(10) 上記(7)に記載の化学成分を有する鋼片を1050〜1300℃に加熱した後、仕上温度FT[℃]を950〜1050℃として熱間圧延を行い、30℃/s以上の冷却速度で冷却し、600℃未満、かつ下記(式2)のBs[℃]以上である巻取温度CT[℃]で巻き取ることを特徴とする穴広げ性に優れた熱延鋼板の製造方法。
Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
(式2)において、C、Mn、Mo、Ni、Crは各元素の含有量[質量%]である。
本発明によれば、高価な元素を多量に含有させることなく、また特殊な製造方法を必要とせず、780MPa以上の引張強度を有し、加工性、特に延性と穴広げ性に優れる高強度熱延鋼板及びその製造方法を提供でき、高強度でありながら、伸びと穴広げ性に優れた高強度熱延鋼板を得ることができ、産業上の貢献が極めて顕著である。
フェライトは転位密度が低いため、金属組織がフェライトからなる鋼(フェライト単相鋼)は、延性及び穴広げ性が高い。したがって、フェライト単相鋼を析出強化すれば、強度と、延性及び穴広げ性とを同時に向上させることが可能であると考えられる。しかし、従来の析出強化型フェライト単相熱延鋼板は、析出物のサイズ、密度、量が部位によって異なるため、強化量が均質ではなく、硬度差が存在していた。これは、熱間圧延後、高温で生成したフェライト内では析出物が成長して粗大化し、低温で生成したフェライト内には微細な析出物が生じているためである。
即ち、金属組織が実質的にフェライト単相であっても、析出挙動が不均一であるため、硬度差の大きい組織となり、穴広げ性は必ずしも向上しないという問題があった。そこで、本発明者らは、フェライトの各結晶粒内の析出状態のばらつきを低減するために検討を行った。その結果、熱間圧延後の冷却中に、Nb及びTiの炭化物がフェライト中に析出する場合、最終的な析出物のサイズや量がフェライトの各結晶粒の生成温度によって変化することがわかった。
具体的には、鋼成分では、析出強化型フェライト単相鋼の穴広げ性を向上させるためには、TiとNbを複合添加し、熱間圧延後の冷却時のフェライト変態開始温度を低減させることが重要である。
また、製造方法では、熱間圧延を高温で終了し、冷却速度を制御することにより、変態開始温度が低下し、フェライトの各結晶粒内に、ほぼ均一に、微細な析出物を生成させることが可能であることがわかった。即ち、冷却途中の高温域、具体的には、700℃超では、冷却速度を大きくして析出物の生成を抑制することが必要である。
更に、巻取温度を、微細な析出物が生成し、かつベイナイトが生成しない条件にすることが必要であるという知見も得られた。即ち、微細な析出物を生成させるには、巻取温度を550〜700℃の範囲内にすることが必要であり、かつベイナイトの生成を抑制するには、巻取温度をBs点以上にすることが必要である。
以下、本発明について詳細に説明する。
Ti及びNbは、本発明において最も重要な強化元素であり、析出強化及びフェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化に寄与する。780MPa以上の強度を確保するためには、Nbを0.010%以上、Tiを0.05%以上添加することが必要である。強度を更に高めるには、Nbは0.020%以上を添加することが好ましく、Tiは0.08%以上を添加することが好ましい。一方、Nbを0.100%超、Tiを0.15%超添加すると、固溶させるために必要な加熱温度が高くなる。また、Ti、Nbを過剰に添加すると、加熱時に残存した析出物によって、穴拡げ性が劣化し、更には、打ち抜き性が劣化することもある。そのため、Nb量の上限は0.080%以下が好ましく、Ti量の上限は0.14%以下が好ましい。更に好ましいNb量の上限は0.060%以下であり、更に好ましいTi量の上限は0.12%以下である。
Cは、本発明では、析出強化に寄与する、重要な元素である。高強度を得るためには、Cを0.010%以上添加することが必要である。強度を更に高めるには、0.030%以上のCの添加が好ましく、更に好ましいC量の下限値は0.050%以上である。しかし、C量が多すぎるとパーライト、セメンタイトが生成し易くなり、穴広げ性を劣化させるため、上限を0.100%とする。C量の好ましい上限値は0.080%以下であり、更に好ましくは、0.075%以下である。
Mnは、変態温度を大きく変化させる元素であり、本発明において非常に重要な元素である。Mnの添加量が1.0%よりも少ないとフェライト変態の開始温度Aeが上昇するため、フェライトの各結晶粒の硬度差が生じる。また、Mn量が少ないと、ベイナイト生成温度であるBs点も上昇し、高温で巻き取る必要が生じ、析出物が粗大化して強度が低下するため、好ましい下限は1.5%以上である。更に好ましいMn量の下限値は1.8%以上である。一方、Mnが3.0%よりも多いと、フェライト変態が大きく遅延され、巻き取り中の初期に生成したフェライトの析出物は成長し、巻き取り中の後期に生成したフェライトの析出物は微細になり、フェライトの各結晶粒の硬度差が生じて穴広げ性を劣化させる原因となる。好ましいMn量の上限値は2.8%以下であり、更に好ましくは2.5%以下である。
更に、本発明では、フェライト変態の開始温度を低下させることが必要である。冷却時のフェライト変態の開始温度は、平衡状態でのフェライト変態の開始温度よりも低下するが、本発明では、Ae[℃]を900℃以下とすれば、フェライトの結晶粒の硬度差を低減することができるという試験結果に基づいて、フェライト変態の開始温度の指標を、平衡状態でのフェライト変態の開始温度であるAe[℃]とした。
なお、Ae[℃]は、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Ti、Nb、Al、Bの含有量[質量%]から、下記(式1)によって求められる。
Ae=937−477C+56Si−20Mn−16Cu−15Ni−5Cr
+38Mo+125V+136Ti−19Nb+198Al+3315B…(式1)
また、上記(式1)では、選択元素であるCu、Ni、Cr、Mo、V、Bを意図的に添加しない場合は、0として計算すればよい。
Siは、脱酸元素であり、過剰に添加すると成形性が低下するため、上限を1.50%以下とする。好ましくは1.00%以下とする。スケールの生成による、めっきの密着性の低下を抑制するには、0.50%以下に制限することが好ましい。更に好ましいSi量の上限は、0.20%以下である。また、Siは強化に寄与する元素であり、0.01%以上を添加することが好ましい。
Alは、脱酸元素であるが、フェライト変態の開始温度を大幅に上昇させるため、上限を0.150%以下とする。好ましくは、0.050%以下とする。更に好ましいAl量の上限は、0.030%以下である。下限は、特に限定しないが、0.0005%以下に低減させることは困難である。
Pは、不純物元素であり、0.040%を超えると溶接部の脆化が顕著になるため、上限を0.040%以下とする。Pの下限値は特に定めないが、0.0001%未満とすることは、経済的に不利である。
Sは、不純物元素であり、溶接性、鋳造時及び熱延時の製造性に悪影響を及ぼすことから、上限を0.0150%以下とする。また、Sを過剰に含有すると、粗大なMnSを形成し、穴広げ性を低下させることから、穴広げ性向上のためには、含有量を0.0050%以下に制限することが好ましい。Sの下限値は特に定めないが、0.0001%未満とすることは、経済的に不利であることからこの値を下限値とすることが好ましい。
Nは、不純物元素であり、含有量が0.0100%を超えると、粗大な窒化物を形成し、曲げ性や穴広げ性を劣化させることから、上限を0.0100%以下とする。また、Nの含有量が増加すると、溶接時のブローホール発生の原因になることから0.0050%以下に低減することが好ましい。下限は、特に定めないが、N含有量を0.0005%未満とするには、製造コストが上昇する。
更に、高強度化のため、V、Mo、W、B、Cr、Cu、Niの1種又は2種以上を添加してもよい。
Vは、Ti、Nbと同様、析出強化に寄与する元素であるが、過剰に含有させると、合金コストが上昇するため、上限を0.20%以下とすることが好ましい。より好ましい上限は0.15%以下である。一方、析出強化のためには、Vを0.005%以上添加することが好ましい。
Moは、本発明では析出強化に寄与する元素であるが、過剰に含有させると、合金コストが上昇するため、上限を0.30%未満とすることが好ましい。一方、強度を上昇させるには、0.05%以上のMoを添加することが好ましい。
Wは、Moと同様、本発明では析出強化に寄与する元素であり、過剰に含有させると、合金コストが上昇するため、上限を2.00%以下とすることが好ましい。一方、強度の上昇のため、好ましい下限は0.01%以上である。
Bは、粒界の強化に寄与する元素であるが、添加量が0.0020%を超えるとフェライト変態が遅れ、ベイナイトやマルテンサイトが生成して穴広げ性を劣化させることがある。したがってBの上限は0.0020%以下とすることが好ましい。また、粒界の強化により穴広げ性を向上させるためには、0.0001%以上のBを添加することが好ましい。
Cr、Cu、Niは、強化に寄与する元素であり、1種又は2種以上を添加することが好ましい。なお、強度を上昇させるために好ましい下限は、それぞれ、0.01%以上である。一方、これらの元素を過剰に添加すると、製造性を損なうことがあるため、好ましい上限は、それぞれ、2.00%以下である。
更に、介在物の形態を制御するため、Ca、REMの一方又は双方を添加してもよい。
Ca、REMは、酸化物や硫化物の形態の制御に有効な元素であり、好ましい下限値は、それぞれ、0.0005%以上である。一方、過剰に添加すると成形性を損なうことがあるため、好ましい上限は、それぞれ、0.0100%以下である。
なお、本発明において、REMとは、La及びランタノイド系列の元素を指すものであり、ミッシュメタルにて添加されることが多く、LaやCe等の系列の元素を複合で含有する。金属LaやCeを添加してもよい。
本発明の熱延鋼板の金属組織は実質的にフェライト単相とする。金属組織を実質的にフェライト単相とするのは、マルテンサイトやベイナイトとの複相組織では成形時に硬質相近傍に歪が集中し易く、穴広げ性が劣化するためである。なお、本発明において、実質的にフェライト単相の金属組織とは、フェライトの体積率が95%以上であり、残部が、パーライト、ベイナイトの一方又は双方であるものとする。したがって、パーライト、ベイナイトの一方又は双方の体積率の合計は5%以下であり、0%であることが好ましい。
また、ベイナイトの生成を抑制するためには、ベイナイトが生成する温度、即ちBs点を低下させることが好ましい。フェライト単相である組織を得るには、Bs点を700℃以下にすることが好ましい。また、巻取温度を600℃未満に低下させると、打ち抜き加工後の端面の性状を良好にすることができる。巻取温度を600℃未満にした場合、フェライト単相である組織を得るには、Bs点を600℃未満にすることが好ましい。
Bs[℃]は、後述する(式2)によって、C、Mn、Mo、Ni、Crの含有量[質量%]から求めることができる。なお、選択元素であるMo、Ni、Crを意図的に添加しない場合は、0として計算する。
穴広げ性の向上にはフェライトの各粒間での硬度ばらつきを小さくすることが有効である。本発明の熱延鋼板は、均質に析出強化された実質的にフェライト単相の金属組織を有するため、極めて穴広げ性に優れている。このような組織とするために、本発明の熱延鋼板では、フェライト変態の開始温度を低下させて、析出物が粗大化した強度の低いフェライトの生成を抑制している。具体的には、Aeを900℃以下にして、900℃超の高温域でのフェライト変態の開始を防止している。これにより、全てのフェライトがほぼ同じ温度域で生成し、フェライト中に析出する析出物サイズや量のばらつきが低減される。
以下、均質に析出物が微細分散したフェライト単相組織を有する、本発明の熱延鋼板の製造方法について説明する。
まず、常法により、鋼を溶製し、鋳造して、鋼片を製造する。鋳造は、生産性の観点から、連続鋳造が好ましい。得られた鋼片を加熱し、熱間圧延し、冷却して巻取る。
熱間圧延の鋼片の加熱温度は、1050℃未満では、Ti、Nbが十分に固溶せず、析出強化に寄与しなくなるため、1050℃以上にすることが必要である。一方、加熱温度が1300℃を超えると、結晶粒径が粗大になるため、上限を1300℃以下とする。
熱間圧延の仕上げ温度FT[℃]は、熱延後の冷却時にフェライト変態とTi、Nbの析出物生成のため、極めて重要である。FTは、1050℃を超えると、圧延後の再結晶粒が成長し、粗大化してしまう。その結果、析出物の生成核である転位が減少する。そのため、析出物が微細に分散せず強度が低下し、フェライトの硬度がばらついて穴広げ性が低下する。一方、FTが950℃よりも低いと、圧延によって導入される転位が析出物の生成核となり、オーステナイト中に析出物が生成して成長し、フェライトの硬度がばらついて穴広げ性が低下する。また、析出強化に寄与するNb、Ti等の元素の固溶量が減少するため、フェライト中での析出が不十分になり、強度が低下する。
熱間圧延後の冷却速度は、30℃/s以上にすれば、冷却時に700℃超での析出が抑制される。その結果、析出物の粗大化により硬度が低下したフェライトの生成を抑制し、部位による硬さのばらつきを抑制することができる。また、冷却速度が30℃/s未満で冷却すると、析出物の粗大化により強度が低下し、パーライト、セメンタイトが生成して穴広げ性が劣化する。
巻取温度CT[℃]は、金属組織を実質的にフェライト単相とし、微細な析出物を生成させるために550〜700℃の範囲内にすることが必要である。CTが700℃を超えると、パーライトが生成し、穴広げ性が劣化する。また、CTが高いと、Ti、Nb析出の駆動力が小さくなることに加え、析出物が成長し易くなり、析出強化量が減少するため、680℃以下が好ましい。一方、CTが550℃未満では、拡散が十分に出来ないため析出量が減少し、強化量が低下する。
析出物の析出は、特に600〜650℃の温度域で進行しやすい。このため、巻取温度CT[℃]が600〜650℃である場合、粒界に析出した析出物が成長して、粗大になることがある。粒界に生じた粗大な析出物は、切断後や打ち抜き後の端面に見られるハガレと呼ばれる欠陥の原因になることがある。ハガレは、穴広げ性に対する影響は小さいものの、外観上、好ましくない。そのため、巻取温度CTを600℃未満とすることにより、ハガレの発生を防止することが望ましい。
更に、ベイナイトの生成を避けるためには、CTを、ベイナイトが生成する温度、即ちBs点以上にすることが必要である。Bs[℃]は、下記(式2)によって、C、Mn、Mo、Ni、Crの含有量[質量%]から求めることができる。なお、選択元素であるMo、Ni、Crを意図的に添加しない場合は、0として計算する。
Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
「実施例1」
表1に示す化学成分を有する鋼を溶解し、鋳造して得られた鋼片を1200℃に加熱し、表2に示す仕上温度(FT)で熱間圧延を行い、表2に示す冷却速度(冷速)で冷却し、表2に示す巻取温度(CT)で巻き取った。なお、表2には、表1の成分組成から上記(式2)によって算出したBs点も併記した。
Figure 0005304435
Figure 0005304435
得られた熱延鋼板から試料を採取し、光学顕微鏡を用いて金属組織の観察を行った。試料の調整として、圧延方向の板厚断面を観察面として研磨し、ナイタール試薬又はSULC−G試薬にてエッチングした。得られたミクロ組織を画像解析して、フェライト、ベイナイト、パーライトの面積率を求めた。
引張強度(TS)及び破断伸び(El)は、JIS Z 2201の5号試験片を用いて、JIS Z 2241に準拠して評価した。穴広げ試験は日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001−1996記載の試験方法に準拠して評価した。結果を表3に示す。表3のλは穴広げ率である。
Figure 0005304435
表3に示したように、製造No.1〜15は本発明例であり、引張強度(TS)が高く、延性(EL)及び穴広げ性(λ)に優れている。
一方、製造No.21は、鋼PのAeが高く、フェライトの硬度のばらつきに起因して、穴広げ率が低下している。また、製造No.22は、鋼QのNbの含有量が少ないため、強度が低下している。製造No.23は、鋼RのTiの含有量が少ないため、強度が低下している。更に、製造No.24は、鋼SのTiの含有量が多いため、強度が上昇して穴広げ率が低下している。製造No.25は、鋼TのNbの含有量が多いため、強度が上昇して穴広げ率が低下している。
製造No.16〜20は、製造条件が本発明の範囲外である。
製造No.16及び17はFTが適正でないため、強度が低下し、フェライトの硬度のばらつきが生じて穴広げ率が低下している。製造No.18はCTが高く、パーライトを生じて穴広げ性が劣化し、析出強化が十分ではないため、強度も低下している。製造No.19はCTがBsよりも低く、ベイナイトが生成し、延性が低下している。製造No.20は冷却速度が遅く、析出物が粗大化して強度が低下し、パーライトを生じて穴広げ性が劣化している。
「実施例2」
表4に示す化学成分を有する鋼を溶解し、鋳造して得られた鋼片を1200℃に加熱し、表5に示す仕上温度(FT)で熱間圧延を行い、表5に示す冷却速度(冷速)で冷却し、表5に示す巻取温度(CT)で巻き取った。なお、表5には、表4の成分組成から上記(式2)によって算出したBs点も併記した。
Figure 0005304435
Figure 0005304435
得られた熱延鋼板から試料を採取し、実施例1と同様に、金属組織を観察し、フェライト、ベイナイト、パーライトの面積率を求めた。また、実施例1と同様にして、引張強度(TS)、破断伸び(El)、穴広げ率(λ)を評価した。
更に、製造No.26〜31の各熱延鋼板について4つの試料を用意し、クリアランスを12.5%として打ち抜いた端面を観察し、ハガレの有無を確認した。そして、ハガレが見られた場合には、ハガレの見られた部位の長さを測定し、その合計の長さを打ち抜いた端面の全周の長さで除して、各試料のハガレ率を求め、4試料の平均値を算出し、製造No.26〜31の各熱延鋼板のハガレ率とした。結果を表6に示す。
Figure 0005304435
製造No.26〜31は、全てBs[℃]以上の巻取温度で巻き取っており、金属組織が体積率95%以上のフェライトとなっており、引張強度(TS)が高く、延性(EL)及び穴広げ性(λ)に優れている。
また、600℃未満の巻取温度で巻き取った製造No.26、28、30は、ハガレ率が低く、ハガレがほとんど現れていない。一方、600℃の巻取温度で巻き取った製造No.27、29、31では、ハガレ率が大きくなっている。

Claims (10)

  1. 質量%で、
    C:0.010〜0.100%、
    Mn:1.0〜3.0%、
    Nb:0.010〜0.100%、
    Ti:0.05〜0.15%
    を含有し、
    Si:1.50%以下、
    Al:0.150%以下、
    P:0.040%以下、
    S:0.0150%以下、
    N:0.0100%以下
    に制限し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
    下記(式1)によって求められるAe[℃]が900℃以下であり、
    金属組織が、体積率95%以上のフェライトと、残部パーライト、ベイナイトの一方又は双方とからなることを特徴とする穴広げ性に優れた熱延鋼板。
    Ae=937−477C+56Si−20Mn−16Cu−15Ni−5Cr
    +38Mo+125V+136Ti−19Nb+198Al+3315B…(式1)
    ここで、C、Si、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、V、Ti、Nb、Al、Bは各元素の含有量[質量%]である。
  2. 質量%で、
    V:0.20%以下、
    Mo:0.30%未満、
    W:0.01〜2.00%
    の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
  3. 質量%で、
    B:0.0020%以下
    を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
  4. 質量%で、
    Cr:0.01〜2.00%、
    Ni:0.01〜2.00%
    の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
  5. 質量%で、
    REM:0.0005〜0.0100%、
    Ca:0.0005〜0.0100%
    の一方又は双方を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
  6. 下記(式2)で計算されるBs点が700℃以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
    Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
    (式2)において、C、Mn、Mo、Ni、Crは、各元素の含有量[質量%]である。
  7. 下記(式2)で計算されるBs点が600℃未満であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の穴広げ性に優れた熱延鋼板。
    Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
    (式2)において、C、Mn、Mo、Ni、Crは、各元素の含有量[質量%]である。
  8. 請求項1〜5の何れか1項に記載の化学成分を有する鋼片を1050〜1300℃に加熱した後、仕上温度FT[℃]を950〜1050℃として熱間圧延を行い、
    30℃/s以上の冷却速度で冷却し、
    550〜700℃の範囲内であり、かつ下記(式2)のBs[℃]以上である巻取温度CT[℃]で巻き取ることを特徴とする穴広げ性に優れた熱延鋼板の製造方法。
    Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
    ここで、C、Mn、Mo、Ni、Crは各元素の含有量[質量%]である。
  9. 請求項6に記載の化学成分を有する鋼片を1050〜1300℃に加熱した後、仕上温度FT[℃]を950〜1050℃として熱間圧延を行い、
    30℃/s以上の冷却速度で冷却し、
    700℃以下、かつ下記(式2)のBs[℃]以上である巻取温度CT[℃]で巻き取ることを特徴とする穴広げ性に優れた熱延鋼板の製造方法。
    Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
    (式2)において、C、Mn、Mo、Ni、Crは各元素の含有量[質量%]である。
  10. 請求項7に記載の化学成分を有する鋼片を1050〜1300℃に加熱した後、仕上温度FT[℃]を950〜1050℃として熱間圧延を行い、
    30℃/s以上の冷却速度で冷却し、
    600℃未満、かつ下記(式2)のBs[℃]以上である巻取温度CT[℃]で巻き取ることを特徴とする穴広げ性に優れた熱延鋼板の製造方法。
    Bs=830−270C−90(Mn+Mo)−37Ni−70Cr…(式2)
    (式2)において、C、Mn、Mo、Ni、Crは各元素の含有量[質量%]である。
JP2009124047A 2008-06-16 2009-05-22 穴広げ性に優れた熱延鋼板及びその製造方法 Active JP5304435B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009124047A JP5304435B2 (ja) 2008-06-16 2009-05-22 穴広げ性に優れた熱延鋼板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008156868 2008-06-16
JP2008156868 2008-06-16
JP2009124047A JP5304435B2 (ja) 2008-06-16 2009-05-22 穴広げ性に優れた熱延鋼板及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010024547A JP2010024547A (ja) 2010-02-04
JP5304435B2 true JP5304435B2 (ja) 2013-10-02

Family

ID=41730634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009124047A Active JP5304435B2 (ja) 2008-06-16 2009-05-22 穴広げ性に優れた熱延鋼板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5304435B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101185269B1 (ko) 2010-10-27 2012-09-21 현대제철 주식회사 버링 가공성이 우수한 780MPa급 고강도 냉연강판 및 그 제조 방법
WO2012127125A1 (fr) * 2011-03-24 2012-09-27 Arcelormittal Investigatión Y Desarrollo Sl Tôle d'acier laminée à chaud et procédé de fabrication associé
EP2868764B1 (en) * 2012-06-27 2019-07-24 JFE Steel Corporation Steel sheet for soft nitriding and method for manufacturing the same
US10273566B2 (en) 2012-12-11 2019-04-30 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Hot-rolled steel sheet and method for producing same
KR101461740B1 (ko) * 2012-12-21 2014-11-14 주식회사 포스코 재질 및 두께 편차가 작고 내도금박리성이 우수한 열연강판 및 그 제조방법
JP6287623B2 (ja) * 2013-06-25 2018-03-07 新日鐵住金株式会社 高強度熱延鋼板とその製造方法
WO2016158861A1 (ja) * 2015-03-27 2016-10-06 新日鐵住金株式会社 鋼板
CN107794454A (zh) * 2017-09-06 2018-03-13 唐山钢铁集团有限责任公司 一种高强韧性、高疲劳寿命的汽车结构钢带及其生产方法
CN116200664A (zh) * 2023-02-24 2023-06-02 首钢集团有限公司 一种热轧高扩孔钢及其制备方法
CN116287993A (zh) * 2023-03-03 2023-06-23 宁波钢铁有限公司 一种高扩孔复相钢及其生产方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3247194B2 (ja) * 1993-03-30 2002-01-15 株式会社神戸製鋼所 伸びフランジ性及び疲労特性の優れた高強度熱延鋼板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010024547A (ja) 2010-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5304435B2 (ja) 穴広げ性に優れた熱延鋼板及びその製造方法
JP5233142B2 (ja) 穴拡げ性に優れた高剛性高強度鋼板およびその製造方法
JP5365673B2 (ja) 材質均一性に優れた熱延鋼板およびその製造方法
JP6519016B2 (ja) 熱延鋼板及びその製造方法
JP5798740B2 (ja) 成形性に優れた高強度冷延鋼板及びその製造方法
JP5370620B1 (ja) 薄鋼板およびその製造方法
KR20120068990A (ko) 성형성이 우수한 고강도 용융 아연 도금 강판 및 그 제조 방법
KR20200012953A (ko) 저비용 및 고성형성 1180 MPa 등급 냉간 압연 어닐링된 이중상 강판 및 이의 제조 방법
CN108315637B (zh) 高碳热轧钢板及其制造方法
WO2013088666A1 (ja) 高降伏比高強度冷延鋼板とその製造方法
JP6244701B2 (ja) 焼入れ性および加工性に優れる高炭素熱延鋼板およびその製造方法
WO2022070608A1 (ja) 鋼板及び鋼板の製造方法
CN110050083B (zh) 低温域冲缘加工性优异的高强度钢板及其制造方法
CN113692456B (zh) 剪切加工性优异的超高强度钢板及其制造方法
JP5896183B2 (ja) 高強度熱延鋼板とその製造方法
JP5352963B2 (ja) 形状凍結性に優れた高張力鋼板およびその製造方法
KR100748809B1 (ko) 음향이방성이 작은 고강도ㆍ고인성의 베이나이트비조질강판(非調質鋼板)
JP5304522B2 (ja) 加工性に優れた高強度鋼板及びその製造方法
JP2016028174A (ja) 伸びフランジ性と打ち抜き性に優れた高強度熱延鋼板及び溶融亜鉛めっき高強度熱延鋼板とそれらの製造方法
JP2002363685A (ja) 低降伏比高強度冷延鋼板
JP5884781B2 (ja) 焼入れ性および加工性に優れる高炭素熱延鋼板およびその製造方法
JP2023547090A (ja) 熱的安定性に優れた高強度鋼板及びその製造方法
JP4788291B2 (ja) 伸びフランジ成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP2018538441A (ja) 剪断加工性に優れた高強度冷延鋼板及びその製造方法
WO2021187238A1 (ja) 鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110816

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130326

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130610

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5304435

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350