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JP5254823B2 - 魚釣用リール - Google Patents

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本発明は、リール本体に設けた巻き取り駆動機構に連結されるハンドルの回転操作で回転駆動する駆動軸の支持構造に特徴を有する魚釣用リールに関する。
通常、魚釣用リールは、ハンドルを回転操作することで、動力伝達機構を介して釣糸をスプールに巻回するよう構成されている。動力伝達機構には、ハンドルの回転操作に伴って回転駆動される駆動軸が設けられており、一般的に駆動軸は、リール本体に設けたボールベアリング(軸受)を介して回転自在に支持されている。
ところで、魚釣用リールを実際の釣場で使用する際には、リール本体に海水、砂、異物等が付着し易いという特有の問題があり、これらは、リール本体外部の隙間を介して内部に侵入し、前記駆動軸を支持するボールベアリングに付着・侵入してしまう。そして、ボールベアリングに海水、砂、異物等が付着したり侵入すると、ボールベアリングが腐食したり、回転性能が低下してしまう。
このような問題の対策として、ボールベアリングに近接する駆動軸の外周に、弾性材からなるシール部材を接触させてボールベアリングの防水、防塵を図ることが一般的に行われているが、弾性材からなるシール部材の接触圧の影響で駆動軸の回転性能を低下させてしまう問題が指摘されている。
そこで、駆動軸の回転性能を低下させることなく、ボールベアリングの防水・防塵を図る構成として、例えば、特許文献1には、磁気回路を構成する磁気保持リングとスプール軸(駆動軸)との間に磁性流体を保持してシールしたものが開示されている。
特開2003−319742号
上記した公知技術においては、磁性流体を保持するための磁気回路は、リング磁石と磁気保持リングとスプール軸とで構成されるため、スプール軸については必然的に磁性体(鉄系材料)にする必要がある。
ところが、スプール軸を磁性体で構成すると、スプール軸が腐食し易いという問題が生じる。このため、腐食対策として表面処理をする必要があるが、表面処理を施すとスプール軸の精度(嵌合状態、振れ等)が劣ってしまい、キャスティング時に異音が発生する、或いは、表面処理によってコストが高騰するといった問題が生じてしまう。また、スプール軸(駆動軸)を磁性体で形成することは、用いる材料に制約が生じてしまい、軽量化等を効果的に達成することもできない。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、使用環境が厳しい釣場で使用されても回転性能を良好に保ち、形成材料に制約されることのない駆動部を組み込んだ魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る魚釣用リールは、リール本体に回転可能に支持されたハンドルの回転操作でスプールに釣糸を巻回可能とする構成において、前記リール本体は、非磁性のピニオンギヤと、前記非磁性のピニオンギヤとの間に配設される軸受と、前記軸受をシールするように配設される磁気シール機構とを備えており、前記磁気シール機構は、磁石と、前記非磁性のピニオンギヤに嵌合され、前記磁石との間で磁気回路が形成される長さを有し、前記軸受に対して当て付けられて位置決めがなされる筒状の磁性体と、前記磁石と筒状の磁性体との間に保持される磁性流体と、を備えたことを特徴とする。
上記した魚釣用リールの構成によれば、ピニオンギヤに対して筒状の磁性体を嵌合して磁気シール機構を構成するため、ピニオンギヤを磁性材料で形成する必要が無くなり、これにより、ピニオンギヤが腐食等することが防止されると共に、ピニオンギヤに腐食処理等を施しておく必要が無くなる。また、ピニオンギヤを形成する材料に制約を受けることが無く、最適な材料を選択することが可能となる。
また、本発明は、上記した目的を達成するために、リール本体に回転可能に支持されたハンドルの回転操作でスプールに釣糸を巻回可能とする構成において、前記リール本体は、非磁性のピニオンギヤと、前記非磁性のピニオンギヤとの間に配設される軸受と、前記軸受をシールするように配設される磁気シール機構とを備えており、前記磁気シール機構は、磁石と、前記非磁性のピニオンギヤに嵌合され、前記軸受に対して当て付けられて位置決めがなされる非磁性のカラー部材と、前記非磁性のカラー部材の外周面に設けられ、前記磁石との間で磁気回路が形成される長さを有する筒状の磁性体と、前記磁石と筒状の磁性体との間に保持される磁性流体と、を備えたことを特徴とする。
なお、このような構成において、筒状の磁性体は、円筒状に構成されたものを非磁性のカラー部材に外嵌したり、或いは、非磁性のカラー部材を形成しておき、この外周面に、例えば、めっき、蒸着(物理的蒸着、化学的蒸着等)により、磁性部材を被着した構成であっても良い。
本発明によれば、使用環境が厳しい釣場で使用されても回転性能を良好に保ち、形成材料に制約されることのない駆動部を組み込んだ魚釣用リールが得られる。
本発明に係る魚釣用リールの第1の実施形態(スピニングリール)を示す図であり、内部構成を示した図。 図1に示す主要部の拡大図。 図2に示す構成において、ピニオンギヤ部分に設置される磁気シール機構部分の拡大図。 ピニオンギヤ部分に設置される磁気シール機構の別の実施例を示す図。 図4に示す構成において、磁石の配置態様を示す図。 磁石の配置態様の変形例を示す図。 ピニオンギヤ部分に設置される磁気シール機構の第2の実施例を示す図。 ピニオンギヤ部分に設置される磁気シール機構の第3の実施例を示す図。 図2に示す構成において、ハンドル軸部分に設置される磁気シール機構部分の拡大図。 図2に示す構成において、ロータナット部分に設置される磁気シール機構部分の拡大図。 図10に示したロータナット部分の拡大図。 ロータナット部分に設置される磁気シール機構の変形例を示す図。 図12に示したロータナット部分の拡大図。 本発明に係る魚釣用リールの第2の実施形態(両軸受型リール)を示す図であり、内部構成を示した図。 図14に示す構成において、スプール軸の左側板側に設置される磁気シール機構部分の拡大図。 図14に示す構成において、スプール軸の右側板側に設置される磁気シール機構部分の拡大図。 図14に示す構成において、ハンドル軸部分に設置される磁気シール機構部分の拡大図。 図16に示した磁気シール機構の変形例を示す図。 図16に示した磁気シール機構の別の変形例を示す図。 図19に示す磁気シール機構をリール本体から取り外した状態を示す図。
以下、図面を参照しながら本発明に係る魚釣用リールの実施形態について説明する。
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態を示す図であり、図1は、内部構成を示す図、図2は、図1に示す主要部の拡大図である。
本実施形態の魚釣用リールは、特に海水等が浸入し易い磯場等で使用されるロータブレーキ方式のスピニングリールとして構成されている。
スピニングリールのリール本体1には、ハンドル軸2が軸受3A,3Bを介して回転可能に支持されており、ハンドル軸2の端部には、巻き取り操作されるハンドル2Aが装着されている。前記軸受3A,3Bは、リール本体1とハンドル軸2との間に設置されており、ハンドル軸2をリール本体1に対して回転可能に支持している。
本実施形態のハンドル軸2には、ドライブギヤ4が一体回転可能となるように外嵌されており、前記軸受3A,3Bは、ドライブギヤ4に一体形成される筒軸部(駆動部)4aとリール本体1との間に設置されて、ハンドル軸2を回転可能に支持している。この場合、駆動部となる前記筒軸部4aには、軸受3A,3Bに隣接して、後述する磁気シール機構30Aが配設されている。
前記ハンドル軸2に一体回転可能に外嵌されるドライブギヤ4には、ハンドル軸2に対して直交する方向に延出し、軸受6A,6Bを介して回転可能に支持されたピニオンギヤ(駆動部)7の歯部7Aが噛合している。ピニオンギヤ7の先端部には、ロータナット8を螺合することで、ベール9aおよび釣糸案内装置9bを備えたロータ9が一体回転するように取り付けられている。この場合、駆動部となる前記ピニオンギヤ7には、軸受6Aに隣接して、後述する磁気シール機構30が配設されている。
前記ピニオンギヤ7は、軸方向に沿って貫通しており、その内部には、先端に釣糸が巻回されるスプール10を保持したスプール軸(駆動部)11が挿通されている。このスプール軸11の基端側には、公知のオシレーティング機構(図示せず)が連結されており、前記ハンドル軸2がハンドル2Aの回転操作によって回転されたとき、スプール軸11は軸方向に沿って往復駆動される。この場合、スプール軸11には、前記ロータ9をピニオンギヤ7に固定するロータナット8を回転可能に支持するように、ロータナット8との間に軸受13が介在されている。詳細には、スプール軸11は、ピニオンギヤ7の先端縁に設置されるカラー部材(非磁性部材で構成される)15に挿通されており、軸受13は、カラー部材15とロータナット8との間に介在されている。前記カラー部材15は、例えば、アルミニウム合金や合成樹脂材(例えば、POM材)等で形成され、スプール軸11の外周に回転かつ摺動可能に嵌合されており、軸受13の内輪内周に多少圧入ぎみで嵌入される。そして、カラー部材15には、前記軸受13に隣接して、後述する磁気シール機構30Bが配設されている。
上記した構成により、ハンドル2Aを回転操作すると、前記オシレーティング機構を介してスプール10が前後に往復動し、かつロータ9がドライブギヤ4およびピニオンギヤ7を介して回転駆動するため、スプール10には、釣糸案内装置9bを介して釣糸が均等に巻回される。
また、前記リール本体1内には、ロータ9をフリー回転状態としていたときに魚が掛かって、ロータ9が釣糸放出方向へ回転したとき(逆回転したとき)、ロータ9に対して制動力を付与する公知の制動機構20が配設されている。
前記制動機構20は、リール本体1に一体的に固定される支持部材21に、軸受22を介して回転自在に配されたブレーキロータ23と、ブレーキロータ23に対して軸方向に移動可能となるように一体回転可能に回り止め嵌合され、バネ24によって後方側に付勢された輪帯状の制動板25と、この制動板25を挟持するように配され、リール本体のフレームに支持された圧接片26aおよび圧接片26aに向けて摺動可能に支持されたブレーキシュー26bとを備えている。
前記ロータ9の内面にはラチェット9cが固定されており、このラチェット9cには前記ブレーキロータ23に回転可能に支持されたストッパ23aが係合可能に支持されている。また、ピニオンギヤ7には、フランジ27aが形成された筒部材27が外嵌されており、フランジ27aには、前記ストッパ23aに係合するフリクションスプリング28が保持されている。このフリクションスプリング28は、ロータ9が逆回転したとき、前記ストッパ23aをラチェット9cに係合させる機能を備えている。
そして、前記ロータ9が逆回転すると、フリクションスプリング28によって、前記ストッパ23aがラチェット9cと係合し、前記制動板25は、バネ24の付勢力による摩擦力によってブレーキロータ23と共に一体的に逆回転する。
前記ブレーキシュー26bは、前記リール本体1のリール取付脚部(図示せず)に対して回動操作可能に支持された操作レバー(図示せず)を牽引操作することで、圧接片26aに向けて移動可能となっており、これにより、ロータ9が逆回転したときに操作レバーを牽引操作することで、圧接片26aとブレーキシュー26bとの間で制動板25を挟持してロータ9に対して所望の制動力を付与することが可能となっている。
次に、上記したように構成されるスピニングリール内に配設される磁気シール機構について説明する。
図3は、図1及び図2に示す構成において、駆動部となるピニオンギヤ7に配設される磁気シール機構30を拡大して示す図である。なお、本実施形態では、ピニオンギヤ7を支持する軸受6A,6Bの内、軸受6Aに隣接して磁気シール機構30を配設している。
上記したピニオンギヤ7は、非磁性材料(例えば、銅合金、アルミ合金等)によって形成されており、ピニオンギヤ7をリール本体1に対して回転可能に支持する軸受6Aは、磁気シール機構30によってシールされた状態にある。
前記磁気シール機構30は、ピニオンギヤ7を所定の隙間をおいて囲繞するように配される磁石31と、これを保持する保持部材(磁気リング)32と、ピニオンギヤ7の筒部7Bに嵌合され(本実施形態では外嵌されている)、少なくとも保持部材32と対向する長さを有する筒状の磁性体33と、磁石31と筒状の磁性体33との間に保持される磁性流体35と、を備えて構成されている。
この場合、本実施形態における磁石31は、ピニオンギヤ7を挿通させるように、所定の厚さを具備してリング状に形成されており、保持部材32は、そのように形成された磁石31を挟持して保持するように構成されている。なお、保持部材32は、前記リング状の磁石31を挟持して保持し、かつ、その内側に周方向に沿って凹所31Aが生じるように形成されており、後述するように、リール本体1(支持部材21)の所定の箇所に対して取着されている。また、リング状の磁石31を挟持して保持する保持部材32は、筒状の磁性体33の外表面との間に僅かな隙間Gが生じるように構成されている。
前記筒状の磁性体33は、鉄系の材料、例えば、鋼材、SUS430、SUS440C、SUS630等によって形成されており、これにより、前記磁石31によって、これを保持する保持部材32、及び筒状の磁性体33の間には磁気回路が形成されるようになっている。なお、筒状の磁性体33の長さについては、上記した磁気回路が生じる程度の長さ(磁性流体を安定して保持できる程度の長さ)を有していれば良く、保持部材32がカバーされるように、保持部材の軸方向の長さよりも、多少長く形成されている。
前記磁性流体35は、例えばFe34 のような磁性微粒子を、界面活性剤及びベースオイルに分散させて構成されたものであり、粘性があって磁石を近づけると反応する特性を備えている。このため、磁性流体35は、図3に示すように、磁石31、これを保持する保持部材32、及び筒状の磁性体33によって形成される磁気回路によって、前記凹所31A内及び隙間G内に安定して保持され、軸受6Aをシールしている。
上記したように構成される磁気シール機構30は、リール本体1に対して固定されるようになっている。具体的には、磁石31を挟持、保持する保持部材32の一方がリール本体1(ここでは、リール本体1に一体的に固定される支持部材21に形成される凹所21a)に密着して嵌合され、他方が、非磁性のワッシャ36を介在させて軸受6Aに対して当て付けられている。
また、本実施形態では、前記筒状の磁性体33は、一端が前記筒部材27の端面に当て付けられ、かつ他端が軸受6A(内輪部分)に当て付けられることで、位置決めがなされている。
この場合、筒状の磁性体33は、軸受6Aに対するシール性が高まるように、非磁性のピニオンギヤ7に対して回り止め嵌合されていることが好ましい。すなわち、筒状の磁性体33がピニオンギヤ7と一体回転するように回り止め嵌合していることで、筒状の磁性体33の内周とピニオンギヤ7の外周との間に水分等が伝わることを効果的に抑制することが可能となる。
また、このような構成では、更に、ピニオンギヤ7の外周に周溝7aを形成し、この周溝7aに、筒状の磁性体33との間でシールが成される弾性材からなるシール部材37を配設しておくことが好ましい。本実施形態では、シール部材37はゴム材からなるOリングとして構成されており、このようなシール部材37を配設しておくことで、より確実なシール構造を得ることが可能となる。なお、シール部材37については、Oリング以外にも、上記した磁気回路が構成されていることから、磁性流体によって構成することも可能である。
上記したように構成される磁気シール機構30を配設したことにより、以下のような作用、効果が得られるようになる。
磁気シール機構30は、磁気回路によって磁性流体35を保持し、軸受6Aをシールする構成であり、従来の弾性材からなるシール部材を駆動部と接触させてシールする構成ではないため接触圧が低減され、ピニオンギヤ7の回転性能を低下させてしまうようなことはない。
また、上記したように、筒状の磁性体33を配設したことにより、ピニオンギヤ7を鉄系材料のような磁性体で形成する必要がなくなり、腐食することのない材料(例えば銅合金)、或いは軽量化が図れる材料(例えばアルミ合金)を使用することが可能となる。このため、材料選択の余地が広がると共に、上記した磁性流体35により確実なシール効果が得られることから、軸受6Aやピニオンギヤ7に、腐食防止の表面処理等をする必要がなくなって、コストを削減することが可能となる。
さらに、そのような表面処理等を施す必要がなくなるため、精度が低下するようなことが無くなり、キャスティング時や釣糸巻き取り時に異音等が発生することを防止することが可能となる。
次に、図4及び図5を参照して、前記ピニオンギヤ部分に設置される磁気シール機構の別の実施例について説明する。なお、図5は、図4に示す構成において、磁石の配置態様を示す図である。また、以下に説明する磁気シール機構の実施例では、上記した磁気シール機構30と同様な機能を有する構成部材については、詳細な説明を省略、乃至は簡略する。
この磁気シール機構30は、リール本体1(支持部材21)に取着されて磁石を保持する保持部材32aがリング状に構成されており、その内周面に、円周状の凹溝32bが形成されている。この円周状に形成された凹溝32b内には、図5に示すように、円周方向に沿って所定間隔で複数の磁石31a(本実施形態では、8つの円板形状の磁石)が固着されている。
このような構成では、保持部材32aに対して、各磁石31aを、中心領域から径方向外方に向けて凹溝32b内に挿入し、固着することができるため、磁気回路を構成する磁石の簡略化が図れると共に、配置等に関して装着性の向上を図ることが可能となる。
なお、このような構成では、磁石の大きさ、形状、配置個数等、適宜変形することが可能である。例えば、図6に示すように、磁石31bを円弧状に形成しておき、図5に示す構成と同様、凹溝32b内に挿入し、固着しても良い。すなわち、筒状の磁性体33との間で、磁性流体35を保持できるような磁気回路が形成できれば、その構成については、適宜変形することが可能である。
次に、図7を参照して、ピニオンギヤ部分に設置される磁気シール機構の第2の実施例について説明する。
この実施例では、図3に示した磁気シール機構における筒状の磁性体33を、以下のように構成している。すなわち、非磁性のピニオンギヤ7に対して、非磁性のカラー部材33Aを回り止め固定する。この非磁性のカラー部材の外周面には、予め、磁性を有する素材で形成された筒状の磁性体(磁性カラー)33Bが外嵌されており、これらが一体化された状態で、ピニオンギヤ7に対して外嵌され、これにより、上述したリング状の磁石31によって、これを保持する保持部材32、及び筒状の磁性体(磁性カラー)33Bとの間に磁気回路が形成されるようになっている。
このような構成によれば、筒状の磁性体33の軽量化を図りながら磁気回路を形成できるので、シール性能の維持を図りながら駆動部の軽量化を効果的に行える。
なお、上記した構成では、筒状の磁性体33Bは、予め、非磁性のカラー部材33Aに被着した構成であっても良い。具体的には、非磁性のカラー部材33Aを形成しておき、例えば、めっき、蒸着(物理的蒸着、化学的蒸着等)によって、磁性を有する材料を外周面に被着した構成であっても良い。
このような構成によれば、組み込み時等において取扱性の向上が図れるようになる。
次に、図8を参照して、ピニオンギヤ部分に設置される磁気シール機構の第3の実施例について説明する。
この実施例では、上述した磁気回路を構成する磁石を、保持部材に保持させるのではなく、直接、リール本体に取着している。すなわち、磁石31cを予めリング状に形成しておくと共に、その内周面に、磁性流体35を保持するように、凹溝31dが形成されている。すなわち、この凹溝31dは、筒状の磁性体33の外周面に対向するように周方向に沿って形成されており、凹溝31d内に磁性流体35が保持されるようになっている。
このように、磁気回路を構成して磁性流体35を保持する磁石については、保持部材を介してリール本体に装着するのではなく、直接、リール本体、或いは、リール本体に取り付けられる部材に対して取着することが可能である。
このような構成によれば、構成を簡略化して、部品点数を削減することが可能となる。
上記したような磁気シール機構は、ピニオンギヤ7の軸受部分に限られず、様々な部分に設置することが可能である。本実施形態に係るスピニングリールでは、更に、ハンドル軸2に外嵌されて一体回転するドライブギヤ4の筒軸部(駆動部)4aとリール本体1との間に設置される軸受3A,3Bを、同様な構成の磁気シール機構30Aによってシールしている(図2及び図9参照)。
以下において、上記したピニオンギとは別の部分に設置される磁気シール機構の実施形態について説明する。なお、上記した磁気シール機構30と同様な機能を有する構成部材については同じ参照符号を付し、詳細な説明を省略すると共に、磁気シール機構を構成する磁性流体については図面上、省略する。
上記したスピニングリールのハンドル軸2は、リール本体1に対して、左右の付け替えが可能となっており、ハンドル軸2の先端側には、リール本体の他方側からハンドル軸2を抜け止めするビス2aがスペーサ2bを介在させて螺入されるように雌ネジ部2eが形成されている。リール本体1の反ハンドル側には、カバー部材2cがリール本体に対して螺合されており、ビス2aを閉塞している。
従って、図2の構成においてハンドルを付け替える場合、カバー部材2cをリール本体1から外すと共に、ビス2aを緩めることで、ハンドル軸2を取り外す。そして、取り外したハンドル軸2を反対側から筒軸部4aに嵌合させ、さらにその反対側からスペーサ2bを介在させてビス2aを螺合させ、最終的にカバー部材2cを装着すれば良い。
前記磁気シール機構30Aは、図2及び図9に示すように、リール本体1(リール本体1と一体化されるカバー支持部材1d)とドライブギヤ4の筒軸部(駆動部)4aとの間で、筒軸部4a上に配設された軸受3Bをシールするように設置されている。
前記ドライブギヤ4の筒軸部4aは、ドライブギヤ4と一体となって非磁性の材料で形成されており、この非磁性の筒軸部4aに対して、筒状の磁性体33が、ドライブギヤと一体回転可能となるように嵌合(外嵌)されている。この場合、筒状の磁性体33は、軸受3Bとハンドル軸2に形成される段部2eとの間で軸方向に移動できないように位置決め、保持されている。
また、磁気シール機構30Aを設置するに際して、リール本体1(リール本体1と一体化されるカバー支持部材1d)との間で、シール性が高められるように、非磁性のワッシャを設置しても良い。図9に示す構成では、リング状磁石31を挟持、保持する保持部材32の一方に、リール本体1と一体化されるカバー支持部材1dとの間で複数枚の非磁性のワッシャ36a,36bを介在させており、他方に、非磁性のワッシャ36を介在させて軸受3Bに対して当て付けている。
上記したような磁気シール機構30Aにおいても、上記した磁気シール機構30と同様に、ドライブギヤ4を磁性体で形成する必要がなく、軸受3Bを確実にシールすることが可能となる。
図10は、図2に示す構成において、ロータナット部分を拡大して示す図である。
上記したように、スプール軸11には、ロータ9を固定するロータナット8を回転可能に支持するように、ロータナット8との間に非磁性部材で構成されるカラー部材15を介在させて軸受13を設置しており、前記カラー部材15には、軸受13に隣接して、磁気シール機構30Bが配設されている。
磁気シール機構30Bは、リング状磁石31を保持(挟持)した保持部材32と、非磁性のカラー部材15に嵌合され、少なくとも保持部材32との間で磁気回路が形成される長さを有する筒状の磁性体33と、リング状磁石31と筒状の磁性体33との間に保持される磁性流体(図示せず)とを備えており、これらは、ロータナット8に形成される凹所8a内に配設されている。
また、本実施形態では、筒状の磁性体33は、カラー部材15の先端部に外嵌されており、筒状の磁性体33が外嵌されていない部分の外周側に前記軸受13を配設している。前記カラー部材15の基端側は、径方向外方に向けて屈曲されており、この部分に軸受13の内輪を当て付け保持している。なお、ロータナット8には、凹所8aと連続して軸受13を設置する凹所8bが形成されており、凹所8bの段部に軸受13の外輪を当て付けて保持している。
上記した軸受13はロータナット8の凹所8b内に設置され、前記リング状磁石31、及びこれを挟持した保持部材32は、ロータナット8の凹所8a内に設置され、この状態で、非磁性材料で構成される折曲部材39が取着される。折曲部材39は、ロータナット8のフランジ8cに対して弾性的に係止されるようになっており、これにより、図11に示すように、軸受13、前記リング状磁石31、これを挟持した保持部材32、及び非磁性のワッシャ36,36aがロータナット8に対して抜け止め保持される。
すなわち、ロータナット8のように、リール本体1に装着される部材は、上記したような軸受13を組み込んでおき、かつこの軸受13をシールする磁気シール機構30Bを構成するリング状磁石31、これを保持(挟持)した保持部材32、及び非磁性のワッシャ36,36aを一体化(ユニット化)することが可能となる。
このような構成のロータナット8は、スプール軸11に対してカラー部材15を嵌合してロータ9をピニオンギヤ7に回り止め嵌合した後、ピニオンギヤ7の先端に形成された雄ネジ部7dに螺入される。そして、前記リング状磁石31、これを挟持した保持部材32及び筒状の磁性体33の間に磁性流体を充填することで、軸受13を磁気シールすることが可能となる。
上記した構成では、ロータナット8に、軸受13、並びに磁気シール機構を構成するリング状磁石31、これを挟持した保持部材32、及び非磁性のワッシャ36,36a等を組み込んでユニット化できるため、上記した作用効果に加え、取扱性の向上が図れるようになる。なお、軸受13の内輪に、合成樹脂で形成したカラー部材15を多少圧入ぎみで嵌入すれば、カラー部材15も含めて、ロータナット8にユニット化できる。
図12及び図13は、ユニット化されるロータナットの変形例を示す図である。図10及び図11に示す構成では、カラー部材15は非磁性材料とされていたが、この変形例では、磁性体によってカラーを形成している(以下、磁性カラー15Aと称する)。この場合、ロータナット8は、図13に示すように、前記磁性カラー15A、リング状磁石31、及びこれを挟持した保持部材32等がユニット化された構造となっている。
このような構成によれば、磁性流体を予め充填した状態でユニット化しておくことが可能となり、更に、取扱性の向上が図れるようになる。
上記したような磁気シール機構は、スピニングリール内において、軸受が設置される様々な部分に配設することが可能である。例えば、上述した部分以外にも、図2に示すように、制動機構20が配設される軸受22の部分に設置しておいても良い。この部分に設置される磁気シール機構30Cは、非磁性の駆動部であるブレーキロータ23に、筒状の磁性体33を嵌合(内嵌)しておき、リール本体1に一体的に固定される支持部材21の軸受22の両サイドに、リング状磁石31、これを保持(挟持)した保持部材32、及び非磁性のワッシャ36,36a等が配設される。
このような構成においても、ブレーキロータ23を磁性材料で形成することなく、軸受22を磁気シールすることが可能となる。もちろん、磁気シール機構30Cは、上記した図10から図13に示すようなユニット構造としておいても良い。
次に、本発明に係る魚釣用リールの第2の実施形態について説明する。
上記した実施形態では、魚釣用リールとしてスピニングリールを例示したが、本発明は両軸受型リールに適用することも可能である。
図14は、本発明に係る魚釣用リールの第2の実施形態を示す図であり、内部構成を示した図である。
本実施形態に係る魚釣用リール(両軸受型リール)のリール本体51は、釣糸が巻回されるスプール55を回転可能に支持した左右側板51A,51Bを備えている。前記左側板51Aは、左フレーム52aと、この左フレーム52aを覆うように取着される左カバー53aとを備え、前記右側板51Bは、右フレーム52bと、この右フレーム52bを覆うように取着される右カバー53bとを備えている。
前記右側板51B側には、スプール55を回転駆動するためのハンドル57が設置されており、ハンドル57は、右側板51B内において、軸受56A,56Bを介して回転可能に支持されたハンドル軸57aの端部に装着されている。
また、前記スプール55は、左右側板51A,51Bに対して軸受58A,58Bを介して回転可能に支持されたスプール軸55aに固定されている。
そして、右フレーム52bと右カバー53bとの間に形成される空間部には、ハンドル57の回転駆動力を前記スプール55に伝達する公知の動力伝達機構60が設置されており、ハンドル57を巻き取り操作することで、動力伝達機構60を介してスプール55が回転駆動されるようになっている。
上記したように構成される両軸受型リール内に配設される磁気シール機構について説明する。
図15は、図14に示す構成において、駆動部となるスプール軸55aの左側板側に設けられる軸受58A部分に設置される磁気シール機構30Dを拡大して示す図である。
上記したスプール軸55aは、上記した実施形態と同様、非磁性材料によって形成されており、スプール軸55aの左端部は、リール本体51(リール本体を構成する左カバー53aに形成された円筒状支持部53d)に対して、軸受58Aによって回転可能に支持されている。
軸受58Aをシールする磁気シール機構30Dは、軸受58Aに対してスプール側に設置されており、スプール軸55aを所定の隙間をおいて囲繞するように配されるリング状磁石31と、これを保持(挟持)する保持部材32と、スプール軸55aに嵌合され(本実施形態では外嵌されている)、少なくとも保持部材32と対向する長さを有する筒状の磁性体33と、リング状磁石31と筒状の磁性体33との間に保持される磁性流体(図示せず)と、を備えて構成されている。
前記筒状の磁性体33は、リング状磁石31と保持部材32との間で磁気回路が生じる程度の長さ(磁性流体を安定して保持できる程度の長さ)を有していれば良く、保持部材32がカバーされるように、保持部材の軸方向の長さよりも、多少長く形成されている。
上記したように構成される磁気シール機構30Dは、リール本体51に対して固定されている。具体的には、リング状磁石31、これを挟持、保持する保持部材32は、いずれも前記円筒状支持部53dの内面に、軸受58Aに隣接して嵌合(内嵌)されており、保持部材32の一方が円筒状支持部53dの内面に止め輪53fを介して抜け止め保持される非磁性のワッシャ36aによって抜け止めされ、保持部材32の他方が、非磁性のワッシャ36を介在させて軸受58Aに対して当て付けられている。
また、本実施形態では、前記筒状の磁性体33は、一端がスプール軸55aに装着される止め輪リング55dに当て付けられ、かつ他端が軸受58Aに当て付けられることで、位置決めがなされている。
この場合、筒状の磁性体33は、上記した実施形態と同様、軸受58Aに対するシール性が高まるように、非磁性のスプール軸55aに対して回り止め嵌合されていることが好ましい。また、スプール軸55aとこれに回り止め嵌合される筒状の磁性体との間に、図3に示したようなシール部材37を配設しておくことが好ましい。
図16は、図14に示す構成において、駆動部となるスプール軸55aの右側板側に設置される軸受58B部分に設置される磁気シール機構30Eを拡大して示す図である。
上記したスプール軸55aの右端部は、リール本体51(リール本体を構成する右フレーム52bに形成された円筒状支持部52eに対して、軸受58Bによって回転可能に支持されている。
軸受58Bをシールする磁気シール機構30Eは、上記した磁気シール機構30Dと同様、軸受58Bに対してスプール側に設置されており、スプール軸55aを所定の隙間をおいて囲繞するように配されるリング状磁石31と、これを保持(挟持)する保持部材32と、スプール軸55aに嵌合され(本実施形態では外嵌されている)、少なくとも保持部材32と対向する長さを有する筒状の磁性体33と、リング状磁石31と筒状の磁性体33との間に保持される磁性流体(図示せず)と、を備えて構成されている。
上記したように構成される磁気シール機構30Eを構成するリング状磁石31、これを挟持、保持する保持部材32は、いずれも前記円筒状支持部52eの内面に、軸受58Bに隣接して嵌合(内嵌)されており、保持部材32の一方が円筒状支持部52eの内面に止め輪52fを介して抜け止め保持される非磁性のワッシャ36aによって抜け止めされ、保持部材32の他方が、非磁性のワッシャ36を介在させて軸受58Bに対して当て付けられている。また、筒状の磁性体33は、一端がスプール軸55aに固定されるスプール55の嵌合円筒部55fに当て付けられ、かつ他端が軸受58Bに当て付けられることで、位置決めがなされている。
上記したような磁気シール機構30D,30Eを設置したことにより、スプール軸55aを鉄系材料のような磁性体で形成する必要がなくなり、腐食することのない材料、或いは軽量化が図れる材料を使用することが可能となる。このため、材料選択の余地が広がると共に、磁性流体により確実なシール効果が得られることから、軸受58A,58Bやスプール軸55aに、腐食防止の表面処理等をする必要がなくなって、コストを削減することが可能となる。
さらに、そのような表面処理等を施す必要がなくなるため、精度が低下するようなことが無くなり、キャスティング時や釣糸巻き取り時に異音等が発生することを防止することが可能となる。
図17は、図14に示す構成において、駆動部となるハンドル軸57aの右カバー53b側に設けられる軸受56B部分に設置される磁気シール機構30Fを拡大して示す図である。
上記したハンドル軸57aは、上記した実施形態と同様、非磁性材料によって形成されており、右端部には、公知のドラグ機構70を構成する操作体71が螺合されている。この操作体71を回転操作すると、ハンドル軸57aに軸方向移動可能に一体回転可能に嵌合されたカラー部材である第1押圧体73が軸方向に移動し、皿バネ75を介して第2押圧体77を押圧し、摩擦部材78を所望の押圧力で押圧し、ハンドル軸57aと動力伝達機構60を構成するドライブギヤ61との間で制動力を生じさせる。
ハンドル軸57aの右端部は、リール本体51(リール本体を構成する右カバー53bに形成された円筒状支持部53e)に対して、軸受56Bによって回転可能に支持されている。この場合、軸受56Bは、カラー部材である第1押圧体73上に設置されている。
軸受56Bをシールする磁気シール機構30Fは、軸受56Bに対してハンドル側に設置されており、ハンドル軸57aを囲繞するように配されるリング状磁石31と、これを保持(挟持)する保持部材32と、ハンドル軸57aに嵌合された第1押圧体73に一体回転可能に嵌合され(本実施形態では外嵌されている)、少なくとも保持部材32と対向する長さを有する筒状の磁性体33と、リング状磁石31と筒状の磁性体33との間に保持される磁性流体(図示せず)と、を備えて構成されている。なお、筒状の磁性体33は、軸受56Bの内輪内周に嵌合されて、止め具で軸方向規制されており、第1押圧体73が軸方向移動しても追従して移動しないようになっている。
前記筒状の磁性体33は、リング状磁石31と保持部材32との間で磁気回路が生じる程度の長さ(磁性流体を安定して保持できる程度の長さ)を有していれば良く、本実施形態では、基端部にフランジ33dを形成して、軸受56Bを抜け止め保持するようにしている。
上記したように構成される磁気シール機構30Fのリング状磁石31、これを挟持、保持する保持部材32は、いずれも前記円筒状支持部53eの内面に、軸受56Bに隣接して嵌合(内嵌)されており、保持部材32の一方が円筒状支持部53eの内面に止め輪53fを介して抜け止め保持される非磁性のワッシャ36aによって抜け止めされ、保持部材32の他方が、非磁性のワッシャ36を介在させて軸受58Aに対して当て付けられている。
このような磁気シール機構30Fによっても、上記した磁気シール機構と同様、ハンドル軸57aを鉄系材料のような磁性体で形成する必要がなくなり、腐食することのない材料、或いは軽量化が図れる材料を使用することが可能となる。
また、本実施形態では、第1押圧体73を磁性体で構成しても良い。このように構成することで、前記筒状の磁性体33が不要となり、ドラグ機構の押圧体としての機能と、磁気シール機構の筒状の磁性体としての機能を兼ね備えることが可能となる。
図18は、図16に示した磁気シール機構30Eの変形例を拡大して示す図である。
この変形例の磁気シール機構30Gは、非磁性材料で形成される円筒部40の基端側に内フランジ40aを形成しておき、この部分に軸受58Bを当て付け保持すると共に、前記円筒部40の内面に、リング状磁石31と、これを保持(挟持)する保持部材32と、非磁性のワッシャ36,36aを止着することで、上記した磁気シール機構を構成する部材の一部をユニット化している(ユニット化されている部分を符号30G´で示す)。
このようなユニット体30G´は、スプール軸55aの左側から円筒状支持部52eの内面に嵌め込んだ後、抜け止めプレート45を当て付けてビス止めすることで、所定の位置に設置することが可能となる。そして、スプール軸55aの左側から筒状の磁性体33を挿入してスプール軸55aと一体回転可能とし、最終的に磁気回路部分に磁性流体を充填することで、磁気シール機構30Gを構築することが可能となる。
このような構成によれば、磁気シール機構の一部がユニット化されているため、組み込み性の向上が図れるようになる。
図19及び図20は、図16に示した磁気シール機構30Eの別の変形例を拡大して示す図である。
この変形例の磁気シール機構30Hは、図18に示した構成において、更に、円筒部40の径方向内側に、磁性体で構成される内側円筒部47を形成しておき、この部分に段部47c及び止め輪47dを設けて軸受58Bを内側円筒部47に嵌合して、内側円筒部47をスプール軸55aと一体回転可能に嵌合することで、図20に示すように、磁気シール機構全体をユニット化している。
このようにユニット化された磁気シール機構30Hによれば、予め磁性流体を磁気回路部分に充填した状態にしておくことができるため、更に、組み込み性の向上が図れるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。上述した構成の磁気シール機構は、各種の魚釣用リールの軸受部分に設置することが可能であり、対象となるリールの種別や、軸受が設置される部分については、特に限定されるものではない。
また、駆動部やカラー部材に嵌合される筒状の磁性体については、外嵌されるものであっても良いし、内嵌されるものであっても良い。さらに、磁気シール機構を構成するに際して、磁性流体を保持する磁石の構成、及び磁石保持する構成の場合、その保持部材の形状等についても適宜変形することが可能である。もちろん、図8に示した構成のように、保持部材を設けることなく、直接、磁石をリール本体に取着する構成であっても良い。さらにまた、各図面に示した各構成部材については、適宜、組み合わせて実施することが可能である。
1,51 リール本体
2A,57 ハンドル
3A,3B,6A,6B 軸受
4 ドライブギヤ
4a 筒軸部
7 ピニオンギヤ(駆動部)
9 ロータ
10,55 スプール
11 スプール軸(駆動部)
13,22 軸受
15 カラー部材
30,30A〜30H 磁気シール機構
31,31a,31b,31c 磁石
32,32a 保持部材
33,33B 筒状の磁性体
35 磁性流体
56A,56B,58A,58B 軸受

Claims (5)

  1. リール本体に回転可能に支持されたハンドルの回転操作でスプールに釣糸を巻回可能とする魚釣用リールにおいて、
    前記リール本体は、非磁性のピニオンギヤと、前記非磁性のピニオンギヤとの間に配設される軸受と、前記軸受をシールするように配設される磁気シール機構とを備えており、
    前記磁気シール機構は、磁石と、前記非磁性のピニオンギヤに嵌合され、前記磁石との間で磁気回路が形成される長さを有し、前記軸受に対して当て付けられて位置決めがなされる筒状の磁性体と、前記磁石と筒状の磁性体との間に保持される磁性流体と、を備えたことを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記筒状の磁性体は、前記非磁性のピニオンギヤに対して回り止めされていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記非磁性のピニオンギヤに周溝を形成し、前記周溝に、前記筒状の磁性体との間にシール部材を配設したことを特徴とする請求項1又は2に記載の魚釣用リール。
  4. リール本体に回転可能に支持されたハンドルの回転操作でスプールに釣糸を巻回可能とする魚釣用リールにおいて、
    前記リール本体は、非磁性のピニオンギヤと、前記非磁性のピニオンギヤとの間に配設される軸受と、前記軸受をシールするように配設される磁気シール機構とを備えており、
    前記磁気シール機構は、磁石と、前記非磁性のピニオンギヤに嵌合され、前記軸受に対して当て付けられて位置決めがなされる非磁性のカラー部材と、前記非磁性のカラー部材の外周面に設けられ、前記磁石との間で磁気回路が形成される長さを有する筒状の磁性体と、前記磁石と筒状の磁性体との間に保持される磁性流体と、を備えたことを特徴とする魚釣用リール。
  5. 前記筒状の磁性体は、前記非磁性のカラー部材の外周面に被着されていることを特徴とする請求項4に記載の魚釣用リール。
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