JP5232971B2 - 窒化物系半導体発光素子の製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、GaN系化合物半導体のみならず発光ダイオード(LED)においては、一般的に光取り出し効率が押並べて低いため、注入電流のエネルギーに対し、内部発光を充分に外部に取り出しているとは言い難い。
しかしながら、特許文献1に記載の半導体発光素子は、ブラスト加工の角度制御を行ないながらテーパ形状を形成する方法で製造されるため、テーパ形状を安定して形成するための角度制御が難しく、生産性が低いという問題がある。
特許文献2に記載の半導体発光素子は、上記構成により、光取り出し効率の向上に一定の効果が見られる。
[1] 窒化物系半導体からなる半導体層を基板上に積層する窒化物系半導体発光素子の製造方法であって、第1の基板上に、少なくともn型半導体層、発光層、及びp型半導体層を順次積層して半導体層を形成した後、該半導体層上にブラストに対して加工耐性を有するマスク層を形成し、該半導体層の前記マスク層によって覆われていない部分をブラスト加工することにより、前記半導体層を分断すると共に、前記ブラスト加工によって形成された傾斜面からなる側面を有する複数の積層半導体とする工程と、前記積層半導体同士の間を埋め込むように犠牲膜を形成する工程と、前記積層半導体及び前記犠牲膜上に第2の基板を設けた後、前記第1の基板と前記積層半導体との界面にレーザー光を照射して前記第1の基板を前記積層半導体から剥離する工程と、前記第1の基板の剥離後に前記犠牲膜を除去する工程とを少なくとも備え、前記半導体層の厚さは3〜15μmの範囲であり、
前記ブラスト加工を、前記第1の基板よりもビッカース硬度が低いブラスト粒子を用いて行い、加工幅は30〜100μm、ブラスト粒子の平均粒径は5〜50μmであり、前記第1の基板として、前記半導体層よりも高いビッカース硬度を有する基板を用いることを特徴とする窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[2] 窒化物系半導体からなる半導体層を基板上に積層する窒化物系半導体発光素子の製造方法であって、第1の基板上に、少なくともn型半導体層、発光層、及びp型半導体層を順次積層して半導体層を形成した後、該半導体層上にブラストに対して加工耐性を有するマスク層を形成し、該半導体層の前記マスク層によって覆われていない部分をブラスト加工することにより、前記半導体層を分断すると共に、前記ブラスト加工によって形成された傾斜面からなる側面を有する複数の積層半導体とする工程と、前記積層半導体同士の間を埋め込むように犠牲膜を形成する工程と、前記p型半導体層上あるいは該p型半導体層上に形成した電極層上、及び、前記犠牲膜上に、導電体からなる第1の接合層を積層することにより、第1の積層体を形成する工程と、導電性を有する第2の基板上に少なくとも導電体からなる第2の接合層を積層することにより、第2の積層体を形成する工程と、前記第1の積層体と第2の積層体とを、前記第1の接合層と第2の接合層とを接合させることにより一体化させる工程と、前記第1の基板と前記積層半導体との界面にレーザー光を照射して前記第1の基板を前記積層半導体から剥離する工程と、前記第1の基板の剥離後に前記犠牲膜を除去する工程とを少なくとも備え、前記半導体層の厚さは3〜15μmの範囲であり、前記ブラスト加工を、前記第1の基板よりもビッカース硬度が低いブラスト粒子を用いて行い、加工幅は30〜100μm、ブラスト粒子の平均粒径は5〜50μmであり、前記第1の基板として、前記半導体層よりも高いビッカース硬度を有する基板を用いることを特徴とする窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[3] 前記積層半導体から剥離した第1の基板を、前記半導体層を形成する際の基板として再利用することを特徴とする前項1又は前項2に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[4] 前記半導体層のビッカース硬度を、前記第1の基板のビッカース硬度の90%以下としたことを特徴とする前項1〜3の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[5] 前記ブラスト粒子は、アルミナ又はシリコンを主成分としてなるものであることを特徴とする前項1〜4の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[6] 前記ブラスト加工は、前記半導体層側にレジストでパターニングを施して行うことを特徴とする前項1〜5の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[7] 前記第1の基板がサファイアであることを特徴とする前項1〜6の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[8] 前記半導体層をなす窒化物系半導体がGaN系半導体であることを特徴とする前項1〜7の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
また本発明によれば、積層半導体を形成する際の基板として、半導体層よりも高いビッカース硬度を有する第1の基板を用いるので、サンドブラスト加工を行った際に第1の基板が損傷を受ける虞が無く、これにより第1の基板を再利用することができる。
以上により、発光特性に優れた窒化物系半導体発光素子を安価に製造することができる。
また、本発明は以下の各実施形態に限定されるものではなく、例えばこれら実施形態の構成要素同士を適宜組み合わせても良い。
本実施形態の窒化物系半導体発光素子(以下、発光素子という。)の製造方法は、第1の基板上に、少なくともn型半導体層、発光層、及びp型半導体層を順次積層して半導体層を形成する半導体層形成工程と、半導体層をブラスト加工することにより、半導体層を、ブラスト加工によって形成された傾斜面からなる側面を有する積層半導体とするサンドブラスト加工工程と、積層半導体上に第2の基板を設ける第2基板形成工程と、第1の基板と積層半導体との界面にレーザー光を照射して第1の基板を積層半導体から剥離するレーザーリフトオフ工程とから概略構成されている。
以下、各工程について順次説明する。
半導体層形成工程では、図1に示すように、第1基板101(第1の基板)上に、n型半導体層102a、発光層102b及びp型半導体層102cを順次積層して半導体層102を形成する。
GaN系半導体としては、例えば一般式AlXGaYInZN1-AMA(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1で且つ、X+Y+Z=1。記号Mは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦A<1である。)で表わされるGaN系半導体が多数知られており、本発明においても、それら周知のGaN系半導体を含めて一般式AlXGaYInZN1-AMA(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1で且つ、X+Y+Z=1。記号Mは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦A<1である。)で表わされるGaN系半導体を何ら制限なく用いることができる。
GaN系半導体は、Al、GaおよびIn以外に他のIII族元素を含有することができ、必要に応じてGe、Si、Mg、Ca、Zn、Be、P、AsおよびBなどの元素を含有することもできる。さらに、意識的に添加した元素に限らず、成膜条件等に依存して必然的に含まれる不純物、並びに原料、反応管材質に含まれる微量不純物を含む場合もある。
MOCVD法では、キャリアガスとして水素(H2)または窒素(N2)、III族原料であるGa源としてトリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)、Al源としてトリメチルアルミニウム(TMA)またはトリエチルアルミニウム(TEA)、In源としてトリメチルインジウム(TMI)またはトリエチルインジウム(TEI)、V族原料であるN源としてアンモニア(NH3)、ヒドラジン(N2H4)などが用いられる。また、ドーパントとしては、n型にはSi原料としてモノシラン(SiH4)またはジシラン(Si2H6)を、Ge原料としてゲルマンガス(GeH4)や、テトラメチルゲルマニウム((CH3)4Ge)やテトラエチルゲルマニウム((C2H5)4Ge)等の有機ゲルマニウム化合物を利用できる。
MBE法では、元素状のゲルマニウムもドーピング源として利用できる。p型にはMg原料としては例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)またはビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(EtCp2Mg)を用いる。
下地層にはn型不純物を1×1017〜1×1019/cm3の範囲内であればドープしても良いが、アンドープ(<1×1017/cm3)の方が良好な結晶性の維持という点で好ましい。n型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、GeおよびSn等が挙げられ、好ましくはSiおよびGeである。
下地層を成長させる際の成長温度は、800〜1200℃が好ましく、さらに好ましくは1000〜1200℃の範囲に調整する。この成長温度範囲内で成長させれば結晶性の良いものが得られる。また、MOCVD成長炉内の圧力は15〜40kPaに調整する。
nコンタクト層を構成するGaN系半導体は、下地層と同一組成であることが好ましく、nコンタクト層と下地層との合計の膜厚を1〜20μm、好ましくは2〜15μm、さらに好ましくは3〜12μmの範囲に設定することが好ましい。nコンタクト層と下地層との合計の膜厚が上記範囲にあると、半導体の結晶性が良好に維持される。
nクラッド層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは0.005〜0.5μmであり、より好ましくは0.005〜0.1μmである。nクラッド層のn型ドープ濃度は1×1017〜1×1020/cm3が好ましく、より好ましくは1×1018〜1×1019/cm3である。ドープ濃度がこの範囲であると、良好な結晶性の維持および素子の動作電圧低減の点で好ましい。
また、発光層102bは、上記のような単一量子井戸(SQW)構造の他に、上記Ga1-sInsNを井戸層として、この井戸層よりバンドギャップエネルギーが大きいAlcGa1-cN(0≦c<0.3)障壁層とからなる多重量子井戸(MQW)構造としてもよい。また、井戸層および障壁層には、不純物をドープしてもよい。
pクラッド層としては、発光層102bのバンドギャップエネルギーより大きくなる組成であり、発光層102bへのキャリアの閉じ込めができるものであれば特に限定されないが、好ましくは、AldGa1-dN(0<d≦0.4、好ましくは0.1≦d≦0.3)のものが挙げられる。pクラッド層が、このようなAlGaNからなると、発光層102bへのキャリアの閉じ込めの点で好ましい。pクラッド層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは1〜400nmであり、より好ましくは5〜100nmである。pクラッド層のp型ドープ濃度は、1×1018〜1×1021/cm3が好ましく、より好ましくは1×1019〜1×1020/cm3である。p型ドープ濃度が上記範囲であると、結晶性を低下させることなく良好なp型結晶が得られる。
次にサンドブラスト工程では、半導体層102をブラスト加工することにより、半導体層102を適宜分断して積層半導体104とする。形成された積層半導体104には、ブラスト加工によって形成された傾斜面からなる側面が設けられる。
レジストフィルムはブラストに対して加工耐性のあるものであればどのようなものを用いても構わないが、ブラスト加工用のレジストフィルムを用いることが好ましい。市販されているレジストフィルムとしては、東京応化工業製オーディルBFシリーズ、旭化成エレクトロニクス製サンフォートなどを用いることができる。また、レジストフィルムの露光は、通常のフォトリソグラフィーと同様に、露光機を用いて実施することができる。更に、レジストフィルムの現像は、炭酸ナトリウム水溶液をシャワー状に吹き付けることにより実施することができる。
サンドブラスト加工による傾斜面の形状は、全体として傾斜した形状であればどのような形状でもよい。例えば、テーパ形状でもよく、単斜面形状でもよい。傾斜角度は20°〜70°の範囲が光取り出し効率がより向上するので好ましい。
ブラスト処理に用いるブラスト粒子の粒径は、加工幅や半導体層の厚さにより変化するが、加工幅30〜100μm、半導体層の厚さ3〜15μmの範囲では、ブラスト粒子の平均粒径は5〜50μmであることが好ましい。この範囲であれば、良好なテーパ形状を作成できる。
ブラスト粒子105を用いて半導体層102を加工した場合には、第1基板101よりもビッカース硬度が小さいブラスト粒子105を用いることにより、第1基板101側はほとんど加工されない、かつ、ブラスト粒子105の形状が球形状または針状であるので、図5(A)〜図5(C)に示すようにマスク層103と第1基板101に阻害されて積層半導体104の側面に加工できない領域が発生する。ブラスト粒子105は上述のように球形状または針状であるので、積層半導体104の側面において加工できない領域は第1基板101側にそって大きくなり、テーパ状の加工を施すことが可能になる。
半導体層102のビッカース硬度は、上述のように薄膜用のビッカース硬度測定装置で測定することができるが、同じ装置でブラスト粒子のビッカース硬度を測定することは困難である。ブラスト粒子のビッカース硬度はバルクのビッカース硬度を代用することになるが、この値と薄膜用のビッカース硬度測定装置の値を正確に比較することは困難である。したがって、現実的には一定条件でブラスト加工を行い、半導体層102に対する加工レートが第1基板101に対する加工レートよりも大きければよい。半導体層102に対する加工レートが第1基板101に対する加工レートの3倍以上であれば好ましく。さらに、10倍であればより好ましい。
次に、第2基板形成工程では、積層半導体上にオーミックコンタクト層等を形成し、更にその上に第2の基板を設ける。
積層半導体104を形成する際の基板としてサファイア基板を採用した場合、サファイアは絶縁体であるので、上下電極構造の発光素子を製造するためには、サファイアからなる第1基板101を最終的に剥離しなければならない。
しかし、第1基板101を剥離すると、積層半導体の厚みが1〜20μm程度しかないので、積層半導体104のみでは、その後の処理に耐えうる機械強度を得ることができない。また、本発明におけるブラスト加工を実施すると半導体層102が積層半導体104として分割されてしまい、この状態で第1基板101を剥離してしまうと、積層半導体104がバラバラになってしまう。
この問題を解決するためには、第1基板101とは反対側に別の基板(第2の基板)を作製することが有効である。第2の基板(以下、第2基板という。)の作製方法としては、メッキにより第2基板を作製する方法と、導電性を持つシリコンや金属基板を第2基板として貼り付ける方法があるが、ここでは、メッキにより第2基板を作製する方法について説明する。
オーミックコンタクト層106の厚さは、低接触抵抗を安定して得るために0.1nm以上とすることが好ましい。さらに好ましくは1nm以上であり、均一な接触抵抗が得られる。
反射層107の膜厚は良好な反射率を得るために0.1nm以上とすることが好ましい。さらに好ましくは1nm以上であり、均一な密着性が得られる。Ag合金はマイグレーションを起こしやすいので薄い方が好ましい。したがって、膜厚は200nm以下にすることが好ましい。
犠牲層109を形成することなくメッキ法によって第2基板を形成すると、サンドブラスト加工によって形成された傾斜面104dにもメッキが施されてしまう。傾斜面104dにはn型半導体層104aとp型半導体層104cが露出しているので、メッキがその部分に施されると、n型半導体層104aとp型半導体層104cとが短絡してしまう。これを防ぐためにはメッキ処理の前に、傾斜面104dを覆うように犠牲層109を形成すればよい。犠牲層109は、第1基板101の剥離後に除去すればよい。
例えば、犠牲層109の材料としては、レジスト材料、樹脂、セラミックスなどが好ましい。特にレジスト材料は現像すれば、そのまま選択的に溝を埋めることができ、かつ、専用の剥離材を使用すれば容易に除去することができるのでさらに好ましい。セラミックを用いる場合は、SiO2がHFにより容易に除去できるので好ましい。さらに、SiO2からなる犠牲層を形成する際にはSOG(スピン・オン・グラス)材料を用いることが、溝を十分に充填することができ好ましい。
犠牲層109を塗布する方法としては、スピンコート法、スプレー法、ディップコート法など公知の方法で塗布することが好ましい。さらに、生産性の観点からスピンコート法を用いることが好ましい。
また、犠牲層109を形成する際には、犠牲層109の上面が相互拡散防止層108の上面と同一面になるように形成することが好ましい。
また、犠牲層109の除去方法としては、ウエットエッチング法、ドライエッチング法など公知の方法を何ら制限なく用いることが出来る。
例えば、第2基板111にNiPメッキを用いる場合、メッキ密着層110にはNi系合金を用いることが好ましい。さらに好ましくはNiP合金を用いることである。また、第2基板111にCuメッキを用いる場合、メッキ密着層110にはCu系合金を用いることが好ましい。さらに好ましくはCuを用いることである。
メッキ密着層110の成膜方法については、特に制限されることはなく公知のスパッタ法や蒸着法を用いることができる。スパッタ法は、スパッタ粒子が高エネルギーを持って基板表面に衝突して成膜されるので、密着性の高い膜を得ることができる。したがって、スパッタ法を用いることがより好ましい。
第2基板111の厚さは、基板としての強度を保つために10μm以上とすることが好ましい。また、第2基板111が厚すぎるとメッキの剥離が起こりやすくなり、かつ生産性も低くなるので200μm以下とすることが好ましい。
また、CuまたはCu合金のメッキ処理方法としては、メッキ浴として、例えば硫酸銅などのCu源を用いる電解メッキ処理法を採用することができる。電気メッキ処理を行う際のメッキ浴のpHは2以下の強酸条件下で実施することが好ましい。温度は10〜50℃とすることが好ましく、常温(25℃)で実施することがより好ましい。電流密度は0.5〜10A/dm2で実施することが好ましく、2〜4A/dm2で実施することがより好ましい。
また、表面を平滑化させるためにレベリング剤を添加することがより好ましい。レベリング剤に用いられる市販品としては、例えば上村工業製のETN−1−AやETN−1−Bなどが用いられる。
次にレーザーリフトオフ工程では、第1基板101と積層半導体104との界面にレーザー光を照射して第1基板101を積層半導体104から剥離する。
第1基板101の剥離方法としては、研磨法、エッチング法、レーザリフトオフ法など公知の技術を何ら制限なく用いることが出来るが、本発明では第1基板101を再利用する観点から、第1基板101をそのまま剥離することが可能なレーザリフトオフ法を用いることが好ましい。
エキシマレーザを用いてレーザリフトオフ法を用いる場合、エキシマレーザの面状のレーザ光として照射されることが好ましい。面状のレーザ光は、その面内において均一なビームプロファイルを持つことが好ましい。面の形状は円形、四角形などどのような形も取りうるが、一般的に発光素子は正方形または長方形であるので、面の形状は四角形の方が好ましい。面の大きさは一辺の長さが100μm〜5mmであるが、発光素子の大きさや生産性を考えた場合、300μm〜2mmが好ましい。レーザのエネルギー密度は0.3〜5J/cm2が好ましく、さらには、0.5〜2J/cm2がより好ましい。
分割方法としてはレーザスクライブ法、ダイシング法など公知の技術を何ら制限なく用いることが出来る。
また、正極112はAu、Al、NiおよびCu等の材料を用いた各種構造が公知であり、これら公知の材料を何ら制限なく用いることが出来る。また、負極113としては、各種組成および構造の負極が公知であり、これら公知の負極を何ら制限なく用いることが出来る。
本実施形態の発光素子の製造方法は、第1の基板上に、少なくともn型半導体層、発光層、及びp型半導体層を順次積層して半導体層を形成する半導体層形成工程と、該半導体層をブラスト加工することにより、前記半導体層を、前記ブラスト加工によって形成された傾斜面からなる側面を有する積層半導体とするサンドブラスト工程と、前記p型半導体層上あるいは該p型半導体層上に形成した電極層上に、導電体からなる第1の接合層を積層することにより、第1の積層体を形成する第1積層体形成工程と、導電性を有する第2の基板上に少なくとも導電体からなる第2の接合層を積層することにより、第2の積層体を形成する第2積層体形成工程と、第1の積層体と第2の積層体とを、第1の接合層と第2の接合層とを接合させることにより一体化させる接合工程と、第1の基板と積層半導体との界面にレーザー光を照射して前記第1の基板を前記積層半導体から剥離するレーザーリフトオフ工程とを少なくとも具備して構成されている。
図13において、ステップ(A)では、第1基板201上にn型半導体層、発光層およびp型半導体層が順次積層されてなるGaN系半導体からなる積層半導体204を形成し、さらにオーミックコンタクト層、反射層及び相互拡散防止層からなる機能層205を形成した後、最上層に金属からなる第1接合層206を形成し、第1積層体200とする。
また、第2基板(導電性基板)301上に、中間層302を形成した後、その中間層302上に第2接合層303を形成し、第2積層体300とする。
したがって、第1接合層206と第2接合層303が実質的に同一物質であり、かつ、接合面直方向の結晶方位が同一であれば接合強度が増加するので好ましい。
さらに、第1接合層206と第2接合層303が同じ結晶構造を有し、かつ、接合面直方向と接合面内方向の結晶方位が共に同一であれば接合強度が増加するのでより好ましい。
さらに、第1接合層206と第2接合層303が同じ物質、同じ結晶構造を有し、かつ、接合面直方向と接合面内方向の結晶方位が共に同一であれば接合強度が増加するのでより好ましい。
実質的に同一物質とは、第1接合層206およびと第2接合層303における同一物質の濃度が50at%以上であり、かつ、同じ結晶構造を有し、その格子定数差が5%以内であると定義される。
さらに、第1接合層206と第2接合層303は結晶構造が同一で、第1接合層の格子定数と第2接合層303の格子定数の差が5%以内であることがより好ましい。
さらに、第1接合層206と第2接合層303が同一物質であれば、より好ましい。
例えば、第1接合層206がAu(111)面であれば、と第2接合層303がAu(111)であることが最も好ましい。
続いてステップ(C)では、第1積層体200から第1基板201を除去した後、電極(図示省略)を設けて、発光素子400とする。
なお、ここでは、第1積層体200に機能層205を設け、第2積層体300に中間層302を設けるようにしたが、機能層205および中間層302は、省くこともでき、必要に応じて適宜設けられる層である。後述するように、機能層205としてはオーミックコンタクト層、反射層、相互拡散防止層からなる積層体を用いることができ、中間層302としては配向調整層、相互拡散防止層、格子整合層からなる積層体を用いることができる。
次に図14〜図18を参照して、サファイア単結晶からなる第1基板を用いて作成した、基板貼付け法のよる上下電極構造の発光素子およびその製造方法をより詳細に説明する。
図14は、第1積層体200の構成例の断面を模式的に示す図である。図中、サファイアからなる第1基板201上には、n型半導体層204a、発光層204b及びp型半導体層204cからなる積層半導体204と、オーミックコンタクト層205a、反射層205b及び相互拡散防止層205cからなる機能層205と、第1接合層206とが積層されて、第1積層体200を構成している。
n型半導体層204a、発光層204b及びp型半導体層204cは何れもGaN系単結晶であるので、第1接合層206の結晶方位を制御するためには、オーミックコンタクト層205aおよび反射層205bの結晶方位も制御する必要性がある。
GaNの結晶構造はウルツ鉱構造であり、格子定数はa=3.16Å(0.316nm)、c=5.13Å(0.513nm)である。オーミックコンタクト層205aが接するp型半導体層204cはAlが添加されているので格子定数は変動するが、その添加量は多くとも10%程度であるので、格子定数はほぼa=3.16Å(0.316nm)といえる(AlNの結晶構造もウルツ鉱構造であり、格子定数はa=3.08Å(0.308nm)、c=4.93Å(0.493nm)であるので10%程度の添加量では格子定数はほとんど同じである。)。
GaN系単結晶の(00・1)配向上に六方晶系の(00・1)面が配向するためには、格子定数の差が20%以内であることが好ましい。この範囲であれば接合面直方向に結晶方向を揃えることができる。GaNの格子定数がa=3.16Å(0.316nm)であるので、オーミックコンタクト層205a、反射層205b、第1接合層206に用いる六方晶系の格子定数は、a=2.53Å(0.253nm)〜3.79Å(0.379nm)が好ましい。なお、配向が(00・1)であるので格子定数cはどのような値をとっても構わない。
オーミックコンタクト層205aの材料としては、p型半導体層204cとの接触抵抗の観点と結晶構造および格子定数の観点から、Pt(面心立方晶構造 a=3.93Å(0.393nm))、Ru(六方最密充填構造 a=2.70Å(0.270nm))、Re(六方最密充填構造 a=2.76Å(0.276nm))、Os(六方最密充填構造 a=2.74Å(0.274nm、))、Rh(面心立方晶構造 a=3.80Å(0.380nm))、Ir(面心立方晶構造 a=3.84Å(0.384nm))、Pd(面心立方晶構造 a=3.89Å(0.389nm))等の白金族、またはAg(面心立方晶構造 a=4.09Å(0.409nm))を用いることが好ましい。さらに好ましくは、Pt、Ir、Rh及びRuであり、Ptが特に好ましい。
オーミックコンタクト層205aの厚さは、低接触抵抗を安定して得るために0.1nm以上とすることが好ましい。さらに好ましくは1nm以上であり、均一な接触抵抗が得られる。また、オーミックコンタクト層205aはAg合金等と比較すると反射率は低いので膜厚は30nm以下とすることが好ましい。さらに好ましくは10nm以下である。
第1接合層206に用いられる金属としては、Au、Ag、Ir、Pt、Pd、Rh、Ru、Re、Cuなどの単体金属、あるいはこれらの金属をすくなくとも2種類以上含む合金であることが好ましい。
サンドブラスト加工による傾斜面204dの形状は、傾斜していれば、どのような形状でも構わない。例えば、テーパー面状でもよく、単斜面状でもよい。傾斜角度は20°〜70°の範囲が光取り出し効率がより向上するので好ましい。
図16には、第2積層体300の構成例の断面を模式的に示す。図中、導電性を有する第2基板301上には、アモルファス層または格子整合層302と、第2接合層303とが順に積層されて、第2積層体300を構成している。なお、格子整合層または配向調整層302は、第2基板301と第2接合層303との格子整合性が確保されていれば特に設ける必要はない。
第2基板301には導電性を有すればどのような物質を用いることができるが、金属または導電性を有するシリコンを用いることが好ましい。金属であればどのような物質を用いることができるが、熱伝導率の高いCuまたはCu合金を用いることが好ましい。シリコンは熱伝導率ではCuなどの金属に劣るが、シリコン(111)を使用すると結晶配向性を制御しやすいこと、GaN系半導体発光素子を素子に分割する際の加工性の良さなどの利点を有している。
多結晶で結晶方位の揃っていない金属基板の影響を抑えるためには、第2接合層303を形成する前に、アモルファス層302を形成することが好ましい。アモルファス層302には、アモルファス化する金属であればどのような物質を使用することも可能であるが、第2接合層302の六方晶系の(00・1)面または、面心立方晶系の(111)面を優先的に成長させる特性を有していることが好ましい。
具体的には、Co、NiおよびFeから選ばれる何れか1種類以上と、W、Mo、TaおよびNbから選ばれる何れか1種類以上とを含むこと金属であるか、RuおよびReから選ばれる何れか1種類以上と、W、Mo、TaおよびNbから選ばれる何れか1種類以上とを含むこと金属であることが好ましい。
さらに具体的は、CoW系合金、CoMo系合金、CoTa系合金、CoNb系合金、NiW系合金、NiMo系合金、NiTa系合金、NiNb系合金、FeW系合金、FeMo系合金、FeTa系合金、FeNb系合金、RuW系合金、RuMo系合金、RuTa系合金、RuNb系合金、ReW系合金、ReMo系合金、ReTa系合金、ReNb系合金であることが好ましい。
面直方向と面内方向の制御は第2基板として単結晶基板を用いることにより可能であるが、第1接合層206との接合を考えるとシリコン単結晶の(111)面を用いることが好ましい。
導電性を有するシリコン単結晶の(111)面を用いる場合、シリコン単結晶の(111)面の原子配列は、GaN(00・1)面の原子配列と同じであるので、Au,Ag,Cu,Pt,Pd,Rh,Cu,Ir等の面心立方構造(111)面、Ru,Re等の六法最密充填の(00・1)を配向させやすい。しかしながら、面心立方構造のAuの格子定数aが4.08Å(0.408nm)に対して、Siの格子定数aは5.43Å(0.543nm)と25%もずれているために、面心立方構造の(111)面を配向させることは容易ではない。Ru,Re等の六法最密充填に関しても格子定数が大きくことなるために(00・1)を配向させることは容易ではない。
Au,Ag,Cu,Pt,Pd,Rh,Cu,Ir等の面心立方構造(111)面、Ru,Re等の六法最密充填の(00・1)をSi(111)上に成長させるためには、2つの手法がある。
(111)面を有するシリコン単結晶基板表面上にAgを成膜する場合、そのままでも第2接合層303として使用できるが、第2接合層303としてはより酸化されにくいAuを用いることがより好ましい。この場合、AgとAuは全率固溶するので相互拡散が生じてしまう。これを防ぐために、相互拡散防止層としてPt、Ru、Re、Os、Rh、Ir、Pd、Ti(六方最密充填構造 a=2.95Å(0.295nm))、Hf(六方最密充填構造 a=3.20Å(0.320nm))、Zr(六方最密充填構造 a=3.23Å(0.323nm))などを用いることができる。
格子整合層は、六方最密充填構造を有し、Si(111)面の対応する一辺の長さa/√2の3.84Å(0.384nm)とのずれが20%以内であることが、Si(111)面上に六方最密充填構造の(00・1)が配向するので好ましい。またSiは単結晶を使用するので、格子定数の差が20%以内であれば、接合面内方向に結晶方位を揃えることができる。
格子整合層としては、Hf(六方最密充填構造、a=3.20Å(0.320nm))、Mg(六方最密充填構造、a=3.21Å(0.321nm))、Zr(六方最密充填構造、a=3.23Å(0.323nm))を用いることがSi(111)面の対応する一辺の長さa/√2の3.84Å(0.384nm)とのずれが20%以内であるので好ましい。
また、格子整合層として、Hf,Mg,Zrを用いた場合、格子整合層Hf,Mg,Zrの(00・1)配向上に六方晶系の(00・1)面が配向するためには、格子定数の差が20%以内であることが好ましい。この範囲であれば接合面直方向に結晶方向を揃えることができる。したがって、接合層2に用いる六方晶系の格子定数はa=2.58Å(0.258nm)〜3.84Å(0.384nm)が好ましい。なお、配向が(00・1)であるので格子定数cはどのような値をとっても構わない。
図17は、第1積層体200と第2積層体300を接合する工程を説明する模式図である。2つの基板ホルダー401、401の各々に接合させようとする接合サンプル(第1積層体200、第2積層体300)を添着し、各接合サンプルの表面(第1接合層206の接合面、第2接合層303の接合面)に向けて、不活性ガスビーム源403から不活性ガスイオンビームまたは不活性ガス中性原子ビームを照射し、その後接合サンプルの各々の接合面を重ね合わせる。
接合方法は真空中で各接合層206、303の表面が活性化された状態(ダングリングボンドが剥き出しになった状態)で接合する方法であれば、どのような方法を用いることも可能であるが、上記のように、不活性ガスイオンビームまたは不活性ガス中性原子ビームを照射した後、接合面を重ね合わせることが好ましい。
接合時には加圧することが接合強度を向上させるので好ましい。加圧の圧力は0.1〜100MPaであることが好ましい。0.1MPa未満では圧力が弱すぎて十分な接合強度を得られない。100MPaを超えると、基板を損傷する恐れがある。さらに好ましくは1〜10MPaである。
不活性ガスには、不活性であればどのようなガスを使用することも可能であるが、He、Ne、Ar、Kr、Xeを用いることが好ましい。特にArは低コストで入手できるので、さらに好ましい。
接合時、あるいは接合後に加温することは接合強度を上げるために好ましい。但し、第1基板201がサファイアで、第2基板301がシリコン単結晶または金属の場合、サファイアとシリコンまたは金属は熱膨張係数差が大きいので200℃以下であることが好ましい。
レーザーリフトオフ工程では、第1基板201と積層半導体204との界面にレーザー光を照射して第1基板201を積層半導体204から剥離する。
第1基板201の剥離方法としては、研磨法、エッチング法、レーザリフトオフ法など公知の技術を何ら制限なく用いることが出来るが、本発明では第1基板201を再利用する観点から、第1基板201をそのまま剥離することが可能なレーザリフトオフ法を用いることが好ましい。
レーザーリフトオフ法の具体的な手順は、第1の実施形態の場合と同様に行えばよい。
分割方法としてはレーザスクライブ法、ダイシング法など公知の技術を何ら制限なく用いることが出来る。
また、正極207はAu、Al、NiおよびCu等の材料を用いた各種構造が公知であり、これら公知の材料を何ら制限なく用いることが出来る。また、負極208としては、各種組成および構造の負極が公知であり、これら公知の負極を何ら制限なく用いることが出来る。
図19は本発明に係るランプ(砲弾型)の一例を模式的に示した断面図である。図19に示すランプは、図18に示す上下電極型の発光素子1605を実装したものであり、この発光素子1605を用いたこと以外は従来公知の方法により製造することができる。具体的には、例えば2本のフレーム1602A、1602Bのうち、フレーム1602Bに発光素子1605の正極を銀ペーストなどの導電性接着材で接着し、発光素子1605の負極を金からなるワイヤー1603でフレーム1602Aに接合した後、透明な樹脂からなるモールド1604で発光素子1605の周辺をモールドすることにより作成することができる。
また、積層半導体104、204を形成する際の基板として、半導体層よりも高いビッカース硬度を有する第1基板101、201を用いるので、サンドブラスト加工を行った際に第1基板101、201が損傷を受ける虞が無く、これにより第1基板101、201を再利用することができる。
以上により、発光特性に優れた発光素子114、400を安価に製造することができる。
以下に説明するように、図18に示す上下電極構造の発光素子を製造し、発光出力を測定した。
まず、サファイア単結晶からなる第1基板上に、AlNからなるバッファ層を形成し、このバッファ層上に窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体からなる半導体層を形成した。この半導体層は、厚さ4μmのアンドープGaNからなる下地層と、厚さ2μmのGeドープn型GaNコンタクト層および厚さ0.02μmのn型In0.1Ga0.9Nクラッド層がこの順序で積層されたn型半導体層と、厚さ16nmのSiドープGaN障壁層および厚さ2.5nmのIn0.06Ga0.94N井戸層を5回積層し、最後に障壁層を設けた多重量子井戸構造の発光層と、厚さ0.01μmのMgドープp型Al0.07Ga0.93Nクラッド層と厚さ0.18μmのMgドープp型Al0.02Ga0.98Nコンタクト層がこの順序で積層されたp型半導体層とを順次積層することにより形成した。
この構造において、n型GaNコンタクト層のキャリア濃度は1×1019cm-3であり、GaN障壁層のSiドープ量は1×1017cm-3であり、p型AlGaNコンタクト層のキャリア濃度は5×1018cm-3であり、p型AlGaNクラッド層のMgドープ量は5×1019cm-3であった。
また、半導体層の各層の積層は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
次に、反射層として厚み20nmのAg層と、相互拡散防止層として20nmのPt層と、第1接合層として20nmのAu層とを、この順番でスパッタ法により成膜することにより、第1積層体を形成した。
まず最初に、レジストフィルム(東京応化製BF45Z)を半導体層の表面に密着させた。次に、露光機を用いてレジストフィルムを所定のパターンで露光した。次に、350μm角の格子状パターンを残してレジストフィルムを除去した。格子状パターンの間隔は50μmとした。そして、炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像を実施した。
次に、サンドブラスト装置を用いて平均粒径20μmのホワイトアランダム(ビッカース硬度2000)を用いてブラスト加工を実施した。その後、超音波洗浄にてレジストフィルムおよびブラスト粒子残渣を除去した。
以上のようにして、傾斜面を有する積層半導体を形成した。
次に、第1積層体と第2積層体との接合体に対してレーザリフトオフ法を適用して、第1基板を除去した。レーザリフトオフ法にはArFエキシマレーザを用い、1ショットあたりのレーザ照射面積を700μm×700μmとして、1000mJ/cm2のエネルギー密度で実施した。
次いで、n型半導体層の表面上の中央部に、Cr(40nm)、Ti(100nm)、Au(1000nm)からなる負極を蒸着法により成膜した。負極のパターンは、公知のフォトリソグラフィー技術及びリフトオフ技術を用いた。
また、第2基板の表面上には、Au(1000nm)からなる正極を蒸着法により成膜した。
そして、ダイシングにより分割し、図18に示すような350μm角の発光素子とした。
半導体層に対する加工として、サンドブラスト法に代えて、公知のフォトリソグラフィー法を用いたこと以外は実施例1と同様にして発光素子を作製し、実施例1と同様に評価した。
得られた発光素子について、TO−18缶パッケージに実装して、テスターによって印加電流20mAにおける発光出力を測定した。その結果、Vfは3.1Vであり、Poは14mWであり、Poが実施例1よりも低くなった。
10枚の第1基板を用いて実施例1の半導体発光素子を作製し、第1基板(サファイア)へのダメージ、半導体発光素子へのクラックを顕微鏡観察により調査した。
(比較例2)
10枚の第1基板を用いて比較例1の半導体発光素子を作製し、第1基板(サファイア)へのダメージ、半導体発光素子へのクラックを顕微鏡観察により調査した。
Claims (8)
- 窒化物系半導体からなる半導体層を基板上に積層する窒化物系半導体発光素子の製造方法であって、
第1の基板上に、少なくともn型半導体層、発光層、及びp型半導体層を順次積層して半導体層を形成した後、該半導体層上にブラストに対して加工耐性を有するマスク層を形成し、該半導体層の前記マスク層によって覆われていない部分をブラスト加工することにより、前記半導体層を分断すると共に、前記ブラスト加工によって形成された傾斜面からなる側面を有する複数の積層半導体とする工程と、
前記積層半導体同士の間を埋め込むように犠牲膜を形成する工程と、
前記積層半導体及び前記犠牲膜上に第2の基板を設けた後、前記第1の基板と前記積層半導体との界面にレーザー光を照射して前記第1の基板を前記積層半導体から剥離する工程と、
前記第1の基板の剥離後に前記犠牲膜を除去する工程とを少なくとも備え、
前記半導体層の厚さは3〜15μmの範囲であり、
前記ブラスト加工を、前記第1の基板よりもビッカース硬度が低いブラスト粒子を用いて行い、
加工幅は30〜100μm、ブラスト粒子の平均粒径は5〜50μmであり、
前記第1の基板として、前記半導体層よりも高いビッカース硬度を有する基板を用いることを特徴とする窒化物系半導体発光素子の製造方法。 - 窒化物系半導体からなる半導体層を基板上に積層する窒化物系半導体発光素子の製造方法であって、
第1の基板上に、少なくともn型半導体層、発光層、及びp型半導体層を順次積層して半導体層を形成した後、該半導体層上にブラストに対して加工耐性を有するマスク層を形成し、該半導体層の前記マスク層によって覆われていない部分をブラスト加工することにより、前記半導体層を分断すると共に、前記ブラスト加工によって形成された傾斜面からなる側面を有する複数の積層半導体とする工程と、
前記積層半導体同士の間を埋め込むように犠牲膜を形成する工程と、
前記p型半導体層上あるいは該p型半導体層上に形成した電極層上、及び、前記犠牲膜上に、導電体からなる第1の接合層を積層することにより、第1の積層体を形成する工程と、
導電性を有する第2の基板上に少なくとも導電体からなる第2の接合層を積層することにより、第2の積層体を形成する工程と、
前記第1の積層体と第2の積層体とを、前記第1の接合層と第2の接合層とを接合させることにより一体化させる工程と、
前記第1の基板と前記積層半導体との界面にレーザー光を照射して前記第1の基板を前記積層半導体から剥離する工程と、
前記第1の基板の剥離後に前記犠牲膜を除去する工程とを少なくとも備え、
前記半導体層の厚さは3〜15μmの範囲であり、
前記ブラスト加工を、前記第1の基板よりもビッカース硬度が低いブラスト粒子を用いて行い、
加工幅は30〜100μm、ブラスト粒子の平均粒径は5〜50μmであり、
前記第1の基板として、前記半導体層よりも高いビッカース硬度を有する基板を用いることを特徴とする窒化物系半導体発光素子の製造方法。 - 前記積層半導体から剥離した第1の基板を、前記半導体層を形成する際の基板として再利用することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記半導体層のビッカース硬度を、前記第1の基板のビッカース硬度の90%以下としたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記ブラスト粒子は、アルミナ又はシリコンを主成分としてなるものであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記ブラスト加工は、前記半導体層側にレジストでパターニングを施して行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記第1の基板がサファイアであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記半導体層をなす窒化物系半導体がGaN系半導体であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
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