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JP5225530B2 - 凍結ホイップドクリーム - Google Patents

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Description

本発明は、予めホイップしたホイップドクリームを凍結状態で流通・保存し、使用時に解凍して用いる凍結ホイップドクリームに関する。
本発明の凍結ホイップドクリームは、解凍後も良好な組織持続性と高温耐性を有する。
クリームは、料理の風味付けに用いられたり、ケーキ等製菓用のデコレーションやデザート、飲料等のトッピング等に用いられている。クリームをデコレーションやトッピッグに用いる際には、消費者がその目的に応じて、ホイップする必要があり、適正な物性を有するようにホイップするには、時間と労力、さらには熟練を要する。そこで、「使用時の扱いの簡便さ」を追求して、予めホイップしたホイップ済みクリーム(以下、ホイップドクリームという)として、チルドタイプのホイップドクリームや凍結されたフローズンタイプのホイップドクリームが市販されている。このうち、凍結ホイップドクリームは、凍結状態で流通され、使用時に解凍されるが、ホイップドクリーム中に含有される水分の凍結解凍により、ホイップドクリームの構造の一部を形成している脂肪球が部分的に破壊されるため、解凍後に絞り出したときの造花性や口溶けが低下したり、離水が生じたりと組織が劣化しやすい。そこで、ホイップドクリームの上述のような問題を解決するために、安定剤として酵素処理によって低分子化した水溶性植物繊維を0.2〜3.0重量%、更にレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルの中から選ばれる1種以上を0.2〜1.7重量%添加する方法(特開平3−130040号公報)、乳化剤0.1〜3.0重量%、油脂10〜50重量%、水40〜80重量%、炭水化物7〜30重量%及び乳蛋白質0.4〜5.0重量%を含有し、且つ構成脂肪酸の60重量%以上が炭素数18以上の不飽和脂肪酸であるHLB0〜5のショ糖不飽和脂肪酸エステル及び構成脂肪酸の80重量%以上が飽和脂肪酸である多価アルコール飽和脂肪酸エステルを添加する方法(特開平9−56329号公報)、特定のSFC曲線を有する油脂に主要構成脂肪酸残基が不飽和脂肪酸である乳化剤と主要構成脂肪酸残基が炭素原子数18〜24個の飽和脂肪酸であり、HLBが10以下でエステル化度が2以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルを添加する方法(特開平11−9214号公報)等が開示されている。これらの技術によれば、解凍後に絞り出したホイップドクリームの造花性や口溶けの低下、離水の発生を抑制することはできるものの、解凍後、長時間室温で保持した場合に、造花性や口溶けの低下、離水の発生といった組織の劣化は抑制できていない。
また、チルド又は凍結ホイップドクリームは、最近では、焼きたてのクレープの皮や温かい飲料等、比較的高温の飲食品にトッピングされることがある。そこで、このような用途にチルド又は凍結ホイップドクリームを用いる場合には、組織の劣化の抑制とともに、高温でも変形しにくい高温耐性が求められている。
発明が解決しようとする課題
本発明者らは、解凍後、長時間室温で保持した場合に、造花性や口溶け等組織が劣化しにくい組織持続性と、焼きたてのクレープの皮や温かい飲料等にトッピングした場合でも変形しにくい高温耐性を有する凍結ホイップドクリームを得るべく鋭意研究を進めたところ、特定の乳化剤と安定剤を適宜組み合わせて配合することにより、解凍後、長時間室温で保持した場合に、良好な造花性及び口溶けを維持できる組織持続性と、さらに比較的高温の飲食品にトッピングした場合に、変形しにくい高温耐性を有する凍結ホイップッドクリームが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。したがって、本発明は、解凍後、長時間室温で保持した場合に、造花性や口溶け等組織が劣化しにくい組織持続性と、焼きたてのクレープの皮や温かい飲料等にトッピングした場合でも変形しにくい高温耐性を有する凍結ホイップドクリームを提供することを課題とする。
本発明において、組織持続性とは、凍結ホイップドクリームを解凍後、長時間(1〜2時間)室温(23〜25℃)で保持した場合に、良好な造花性及び口溶けを維持していることをいう。
本発明において、高温耐性とは、ホイップドクリームを焼きたてのクレープ皮や温かい飲料等、高温の飲食品に絞り出してトッピングした場合に、ホイップドクリームが飲食品の熱により変形しにくいことをいう。
本発明において、凍結ホイップドクリームとは、油脂、乳成分、乳化剤、水等を原料として調製された合成クリームをホイップし、適当な容器に充填、凍結したものをいう。なお、凍結ホイップドクリームは、凍結状態で流通・保存される。
課題を解決するための手段
本発明では、製品中に安定剤としてデキストリンを0.05〜0.7重量%、特に好ましくは0.1〜0.2重量%配合し、乳化剤としてジグリセリンモノオレイン酸エステル及び/又はリゾレシチンを0.01〜0.3重量%、特に好ましくは0.03〜0.1重量%配合することにより、安定剤と乳化剤がホイップドクリームの構造を形成している脂肪球に作用するため、解凍後、長時間室温で保持した場合に、良好な造花性及び口溶けを維持した組織持続性を有する凍結ホイップドクリームを得ることができる。
安定剤のデキストリンの配合量が、0.05重量%未満では組織持続性を付与できないことがあるため好ましくなく、0.7重量%を超えると粘度が上昇し過ぎることがあるため好ましくない。また、乳化剤のジグリセリンモノオレイン酸エステル及び/又はリゾレシチンの配合量が、0.01重量%未満では、組織持続性を付与できないことがあるため好ましくなく、0.3重量%を超えると風味が低下することがあるため好ましくない。
また、本発明では、上記安定剤及び乳化剤に加えてさらに、安定剤として大豆多糖類を0.1〜1重量%、特に好ましくは0.3〜0.7重量%配合し、乳化剤としてクエン酸モノグリセリド及び/又はショ糖ベヘン酸エステルを0.02〜0.5重量%、特に好ましくは0.05〜0.2重量%配合することにより、組織持続性に加えて、高温の飲食品にトッピングした場合に、変形しにくい高温耐性を有する凍結ホイップドクリームを得ることができる。
安定剤の大豆多糖類の配合量が、0.1重量%未満では、高温耐性を付与できないことがあるため好ましくなく、1重量%を超えると粘度が上昇し過ぎることがあるため好ましくない。また、乳化剤のクエン酸モノグリセリド及び/又はショ糖ベヘン酸エステルの配合量が、0.02重量%未満では高温耐性を付与できないことがあるため好ましくなく、0.5重量%を超えると風味が低下することがあるため好ましくない。
本発明において、組織持続性を有する凍結ホイップドクリームの製造は、油相に乳化剤としてジグリセリンモノオレイン酸エステルを配合し、水相に乳化剤としてリゾレシチン、安定剤としてデキストリンを配合し、油相を70〜80℃、水相を60〜70℃まで加温し、ホモミキサーを用い、これらを少量ずつ予備乳化処理を行い、次いで2段均質機等を用い、均質圧50〜700kg/cmで均質処理を行い、急速冷却後、10℃で1日以上エージングを行い、得られたクリームを連続ホイッピングマシーン等を用いてオーバーランが約200%となるようにホイッピングし、ホイップドクリームを適当な容器に充填し、−30〜−40℃で凍結処理を行う。
また、組織持続性及び高温耐性を有する凍結ホイップドクリームの製造は、上記安定剤及び乳化剤に加え、油相に乳化剤としてクエン酸モノグリセリド、ショ糖ベヘン酸エステルを配合し、水相に安定剤として大豆多糖類を配合すればよい。
上記の凍結ホイップドクリームの製造において、レシチン等の油系乳化剤を油相に添加してもよく、また、脱脂粉乳、カゼインナトリウム、ホエータンパク質濃縮物等の乳タンパク質素材、香料、着色料、グアガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、アラビアガム、キサンタンガム、タラガム等の天然水溶性高分子、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等の合成水溶性高分子等の安定剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の水系乳化剤、リン酸塩、クエン酸塩等のpH調整剤等を水相に添加してもよい。
なお、油相と水相を乳化する際には、解凍後の造花性やホイッピング性を考慮し、油相を15〜50重量%、好ましくは25〜40重量%含有するように乳化することが好ましい。また、油相として用いる油脂としては、例えば、乳脂、ラード、牛脂、魚油等の動物性食用油脂、なたね油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、大豆油、サフラワー油、コーン油等の植物性食用油脂、さらには、これらの油脂を化学的に処理した硬化油、エステル交換油、分別油等の食用油脂を用いることができ、これらの油脂を任意の割合で混合した油脂でもよく、口溶け等の食感を考慮して、融点が35℃付近である油脂を用いることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1
以下に示した配合及び方法で試作品1〜13を調製した。
対照品1:精製パーム核油3kgに、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。この水相に70℃に加温した前記油相を添加しながら、ホモミキサーで10分間撹拌した。撹拌後、全量が10kgになるよう加水して調整し、均質機にて120kg/cmで均質化し、その後、10℃まで急速冷却した。得られた乳化物を10℃で一晩保存(エージング)し、連続ホイッピングマシーンにてオーバーランが200%になるようホイップし、このホイップドクリームを容器に充填して、−35℃の冷凍庫で急速凍結した。凍結後のホイップドクリームは、−25℃の冷凍庫で保存した。
対照品2:精製パーム核油3kgに、ジグリセリンモノオレイン酸エステル5g、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解した油相を調製した。次いで、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
対照品3:精製パーム核油3kgに、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、リゾレシチン5g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
対照品4:精製パーム核油3kgに、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、デキストリン20g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して油相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
対照品5:精製パーム核油3kgに、ジグリセリンモノオレイン酸エステル5g、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、リゾレシチン5g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
本発明品1:精製パーム核油3kgに、ジグリセリンモノオレイン酸エステル5g、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、デキストリン20g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して油相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
本発明品2:精製パーム核油3kgに、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、リゾレシチン5g、デキストリン20g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
本発明品3:精製パーム核油3kgに、ジグリセリンモノオレイン酸エステル5g、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、リゾレシチン5g、デキストリン20g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
本発明品4:バターオイル(乳脂)3kgに、ジグリセリンモノオレイン酸エスチル5g、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、リゾレシチン5g、デキストリン20g,脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
本発明品5:精製パーム油3kgに、ジグリセリンモノオレイン酸エステル5g、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、リゾレシチン5g、デキストリン20g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は試作品1と同様の方法で行った。
本発明品6:精製パーム核油3kgに、ジグリセリンモノオレイン酸エステル5g、クエン酸モノグリセリド10g、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、リゾレシチン5g、デキストリン20g、大豆多糖類50g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
本発明品7:精製パーム核油3kgに、ジグリセリンモノオレイン酸エステル5g、ショ糖ベヘン酸エステル5g、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、リゾレシチン5g、デキストリン20g、大豆多糖類50g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
本発明品8:精製パーム核油3kgに、ジグリセリンモノオレイン酸エステル5g、クエン酸モノグリセリド10g、ショ糖ベヘン酸エステル5g、レシチン20g、グリセリンモノステアリン酸エステル10gを添加し混合溶解して油相を調製した。次いで、リゾレシチン5g、デキストリン20g、大豆多糖類50g、脱脂粉乳600g、粉末水飴600g、精製上白糖600g、リン酸塩10g、ポリグリセリン脂肪酸エステル40g及び低分子植物繊維100gを、4.8kgの温水に添加混合し、これを60℃に加温して水相を調製した。その後の工程は、試作品1と同様の方法で行った。
試験例
実施例1で調製した対照品1〜5及び試作品1〜8について、解凍後の造花性(組織)、口溶け、組織持続性及び高温耐性を以下に示す方法で評価した。なお、凍結ホイップドクリームは、−25℃の冷凍庫からホイップドクリームを取り出し、5℃の冷蔵庫中で12〜15時間かけて解凍した。
(1)造花性(組織)の評価:解凍後のホイップドクリームを絞り袋に入れて絞り出し、造花した時の組織を目視により観察し、5点;大変好ましい、4点;好ましい、3点;どちらともいえない、2点;好ましくない、1点;全く好ましくない、の5段階で評価した。
(2)口溶けの評価:解凍後のホイップドクリーム10g(品温5℃)を熟練パネラー10名に食してもらい、5点;大変好ましい、4点:好ましい、3点;どちらともいえない、2点;好ましくない、1点;全く好ましくない、の5段階で評価した。
(3)組織持続性の評価:解凍後のホイップドクリームを室温で長時間放置した場合を想定して行った。すなわち、プレート上に解凍後のホイップドクリームを40mmの高さに3つ絞り出し、25℃に温度調節した恒温室に60分間放置し、下記の式より変形率を算出した。
変形率(%)= {[40mm−25℃にて60分間放置後の高さ]/40mm}×100
なお、変形率の値が小さいほど、ホイップドクリームが変形しにくい。
(4)高温耐性の評価:解凍後のホイップドクリームを高温の飲食品に絞り出してトッピングした時の作業を想定して行った。すなわち、60℃に温度調節したプレート上に解凍後のホイップドクリームを40mmの高さに3つ絞り出し、3分間放置し、下記の式より変形率を算出した。
変形率(%)= {[40mm−60℃にて3分間放置後の高さ]/40mm}×100
いずれも少数点第二位を四捨五入して表した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 0005225530
表1より、口溶けは、対照品1〜5及び本発明品1〜8ともに好ましかった。造花性(組織)は、デキストリンを添加した対照品4及び本発明品1〜8が好ましく、解凍後も良好な造花性(組織)を得るにはデキストリンの添加が有効であることが確認された。組織持続性は、デキストリンとジグリセリンモノオレイン酸エステルやリゾレシチンとを組み合わせて用いた本発明品1〜8において変形率が低くなり、特に、3種を併用したものの変形率が特に低く好ましかった。また、ジグリセリンモノオレイン酸エステル、リゾレシチン、デキストリンに加え、クエン酸モノグリセリド、ショ糖ベヘン酸エステル、大豆多糖類を組み合わせて用いた本発明品6〜8は、造花性(組織)、口溶け及び組織持続性が良好であるのに加えて、他の試作品に比べ、高温でも変形しにくい高温耐性も有していた。
発明の効果
本発明によれば、解凍後も良好な組織持続性と高温耐性を有する凍結ホイップドクリームを提供することができる。
本発明の凍結ホイップドクリームは、長時間室温で保持した場合に、造花性や口溶け等組織が劣化しにくい組織持続性と、焼きたてのクレープの皮や温かい飲食品等にトッピングした場合でも変形しにくい高温耐性を有するものである。

Claims (2)

  1. 安定剤としてデキストリンを配合し、乳化剤としてジグリセリンモノオレイン酸エステル及び/又はリゾレシチンを配合して、組織持続性を付与したことを特徴とする凍結ホイップドクリーム。
  2. さらに、安定剤として大豆多糖類を配合し、乳化剤としてクエン酸モノグリセリド及び/又はショ糖ベヘン酸エステルを配合して、高温耐性を付与したことを特徴とする請求項1記載の凍結ホイップドクリーム。
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