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JP5217634B2 - 定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

トナー画像を加熱定着して用紙に定着させる定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
トナー像を用紙に定着させる定着手段として赤外線ランプ、あるいはセラミックヒータ等の加熱源を用い、当該加熱源から出る輻射熱によって用紙に形成されたトナー画像を加熱して、用紙に定着させる非接触の定着装置がある(例えば特許文献1)。
加熱源からの用紙以外に照射される輻射は、トナー画像の定着には寄与せずに用紙を搬送する搬送経路等の周囲の温度を上昇させてしまうため、加熱効率を低下させてしまう。
特に所定サイズに裁断したカットした用紙を用い、当該用紙に対して連続して画像形成及び定着を行うような場合には、連続する用紙の紙間においては搬送経路を加熱することになる。搬送経路は、搬送ベルトなどで紙を支持搬送する。搬送ベルトは両面定着時の裏面画像に接触するため、トナーを再溶融する温度になると、搬送ベルトの接触状態に応じてノイズが発生したり、再溶融したトナーが搬送ベルトに付着し、他の紙に再付着して汚れたりするなどの不具合が発生する。搬送ベルトの温度は、加熱源温度と搬送ベルトの冷却のバランスで決まるが、後述するように例えばカラー画像定着に適したセラミックヒータを用いた場合、積極的な冷却を講じないと連続使用で300〜400℃に達することもある。
このような問題に対して、特許文献1に開示された定着装置では、現像された電子写真用感光体(被加熱体)の進行にともなって、進行経路に並列された赤外線ヒータを順次点灯、順次消灯させている。
実開平2−17760号公報
特許文献1に開示された定着装置では、被加熱体の進行に合わせてヒータの点灯、消灯をさせているため、被加熱体の搬送を高速で行う高速化に対しては、ヒータの応答性を向上する必要があるが、現実的には対応が困難である。電子写真で加熱源として多用され、応答性の高いハロゲンランプ、キセノンランプは、可視光域の輻射エネルギーが大きな割合を持つため、カラー画像でイエロートナーなどからなる、可視光に対する吸収率の小さい画像を定着しようとすると、可視光に対する吸収率の大きいブラックトナーに対しては大幅な過剰加熱となり、発煙・発火に至ることもある。
異なる色のトナーを均一に加熱するためには、加熱源の輻射波長を、遠赤外線等の長波長のものを用いる必要がある。このような輻射波長の特性をもつ加熱源としてはセラミックヒータ等が一般に用いられるが、セラミックヒータでは応答性が低く更に高速化への対応が困難となる。
本願発明は上記問題に鑑み、輻射方式の定着装置において用紙以外等の加熱する必要のない領域への加熱を低減させることが可能な、定着装置及び該定着装置を用いた画像形成装置を提供することを目的する。
1.用紙に形成されたトナー画像を加熱定着する定着装置であって、
加熱領域内の用紙を輻射により加熱する加熱源と、
前記加熱領域に用紙を搬送する搬送手段と、
前記加熱源と前記加熱領域との間に設けられ、前記加熱源から前記加熱領域への輻射を遮蔽する遮蔽手段と、
を有し、
前記遮蔽手段による前記加熱源から前記加熱領域への輻射を遮蔽する遮蔽領域を、該加熱領域を搬送される用紙の用紙搬送方向の位置に対応させて、当該用紙搬送方向に沿って変更することを特徴とする定着装置。
2.前記遮蔽手段は、
用紙搬送方向と直交する方向を長辺とする短冊状の複数の羽板が、用紙搬送方向に並列配置されており、
前記複数の羽板は、用紙搬送方向と直交する方向に伸びる回転軸を回転中心として、駆動源によりそれぞれが独立に回転可能であり、
前記位置に対応して前記羽板を回転させることにより、前記遮蔽領域を変更することを特徴とする前記1に記載の定着装置。
3.前記遮蔽手段は、
用紙搬送方向に移動可能な、複数の遮蔽板を有し、
前記位置に対応して前記遮蔽板を移動させることにより、前記遮蔽領域を変更することを特徴とする前記1に記載の定着装置。
4.前記遮蔽板は、複数の板部材を積層させており、該板部材の重なり状態を変更させることにより用紙搬送方向における遮蔽領域の長さを変更可能であることを特徴とする前記3に記載の定着装置。
5.前記遮蔽板は、用紙搬送方向に伸縮する蛇腹状の板であることを特徴とする前記3記載の定着装置。
6.前記加熱源は、用紙搬送方向と直交する方向の加熱幅を変更可能であり、
搬送される用紙の幅に応じて、前記加熱幅を変更することを特徴とする前記1乃至5のいずれかに記載の定着装置。
7.用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部で形成された用紙上のトナー画像を加熱定着する前記1乃至6のいずれかに記載の定着装置と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
8.用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部で形成された用紙上のトナー画像を加熱定着する前記2に記載の定着装置と、
用紙斤量情報取得部と、
制御手段と、を有し
前記制御手段は、用紙斤量情報取得部からの用紙斤量情報に基づいて、前記遮蔽領域を変更させることを特徴とする画像形成装置。
9.前記用紙斤量情報に基づく前記遮蔽領域の変更は、
前記羽板を前記加熱源から前記加熱領域への輻射を遮蔽する遮蔽状態の位置に停止させて回転させないことにより行い、かつ、前記遮断状態の位置に停止させて回転させない羽板を略等間隔で配置させることを特徴とする前記8に記載の画像形成装置。
本願発明によれば、輻射方式の定着装置において用紙以外等の加熱する必要のない領域への加熱を低減させることが可能な、定着装置及び該定着装置を用いた画像形成装置を提供することが可能となる。
本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。
[画像形成装置]
図1に基づいて第1の実施形態に係る画像形成装置について説明する。図1は、画像形成装置の要部を示す図である。
画像形成装置は、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成手段10Y、10M、10C、10Kと、露光部3Y、3M、3C、3Kと、ベルト状の中間転写ベルト6と定着装置8等から構成されている。
なお本願明細書においては構成要素を総称する場合にはアルファベットの添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成要素を指す場合にはY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の添え字を付した参照符号で示す。
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成手段10Y、マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成手段10M、シアン(C)色の画像を形成する画像形成手段10C、及びブラック(K)色の画像を形成する画像形成手段10Kは、それぞれ像担持体としてのドラム状の感光体1の周囲に配置された帯電極2、露光部3、現像装置4及びクリーニング部5を有する(M、C、Kについては参照符号を省略)。
感光体1は、例えば、有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層がドラム状の金属基体の外周面に形成されてなる有機感光体よりなり、搬送される用紙Pの幅方向に伸びる状態で配設されている。感光層を構成する樹脂としては、例えばポリカーボネイト等を例示することができる。なお図1に示した実施形態においては、ドラム状感光体1を用いた構成例について説明したがこれに限られず、ベルト状感光体を用いてもよい。
現像装置4は現像手段として機能し、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の異なる色の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
ベルト状の中間転写ベルト6は、複数のローラにより、回転可能に支持されている。中間転写ベルト6は、体積抵抗率10〜1012Ω・cmの無端ベルトであり、例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した、厚さ0.04〜0.10mmの半導電性シームレスベルトである。
画像形成手段10Y、10M、10C、10Kより感光体1上に形成された各色のトナー画像は、回転する中間転写ベルト6上にそれぞれの一次転写ローラ7により逐次転写されて(一次転写)、合成されたカラー画像が形成される。一方、画像転写後の感光体1Y、1M、1C、1Kは各色のクリーニング部5によりにより残留トナーが除去される。
給紙装置(不図示)には多数の用紙Pを積載可能であり、当該給紙装置からから給紙された用紙Pは、複数の給紙ローラ(不図示)及、レジストローラ26等を経て、二次転写ローラ9に搬送され、用紙P上にカラー画像が転写される(二次転写)。
カラー画像が転写された用紙Pは、定着装置8において用紙Pに熱を加えることにより用紙P上のカラートナー画像(あるいはトナー画像)が定着されて用紙P上に固定された後、機外に排出される。定着装置8の詳細に関しては後述する。
一方、二次転写ローラ9により用紙Pにカラー画像を転写した後、用紙Pを曲率分離した中間転写ベルト6は、クリーニング部61により残留トナーが除去される。
[定着装置8]
図2、図3に基づいて定着装置8について説明する。図2は、定着装置8の周辺拡大図である。図2に示すように、定着装置8は、一次定着器81及び二次定着器82から構成されている。
[一次定着器81]
一次定着器81は、筐体810、セラミックヒータ811、遮蔽部812、搬送ベルト816等から構成される。また本実施形態においては、セラミックヒータ811は「加熱源」、遮蔽部812は「遮蔽手段」、搬送ベルト816は「搬送手段」、としてそれぞれ機能する。
セラミックヒータ811は、電熱線等の抵抗発熱体をセラミックで包み焼成したものである。抵抗発熱体に給電して発熱させ、当該発熱によりセラミックを加熱し、加熱されたセラミックから放射される遠赤外線の輻射熱により被加熱物を加熱する。セラミックは赤外線領域における放射率が0.9〜1.0と高いため、高効率の輻射加熱が可能である。本実施形態においては、セラミックヒータ811は、用紙Pの搬送方向(以下、単に搬送方向という)の長さは280mm、搬送方向に直交する用紙幅方向(以下、単に、用紙幅方向という)の長さは、350mmで、全体として略直方体の形状である。用紙幅方向の長さは、使用可能な用紙最大幅よりも長くしている。またセラミックヒータ811の制御温度は、700℃である。
また、抵抗発熱体を電熱線の配線で構成した場合に、セラミックヒータ内部の配線を用紙幅方向に対応させた複数の配線経路で構成し、そして給電経路を選択することにより加熱領域を変更する構成としてもよい。このような構成とすることにより、用紙搬送方向と直交する方向の加熱幅を変更可能とすることが可能となり、搬送される用紙の幅の位置に応じて、加熱する領域及び遮蔽する領域を変更させることが可能となる。セラミックヒータの応答性は低いが、通常の使用では、紙幅の変更はそれほど頻繁に行われないため、幅の狭い紙を定着した際に、前述した不具合を起こすほど紙の外側の温度が上昇することはない。
遮蔽部812は、複数の羽板wにより構成される。図3は、羽板wの拡大図である。図3に示すように羽板wは短冊状の形状をしており、図2に示すように複数の羽板wを搬送方向に並列して配置している。それぞれの羽板wには図3に示すように短辺方向の中心に用紙幅方向に伸びる回転軸axが設けられている。またそれぞれの回転軸axには、独立して駆動可能なステッピングモータM1が接続されており、ステッピングモータM1により回転可能としている。羽根は高速回転できることが望ましく、従って低回転モーメントにする必要があるため、回転軸は羽根の中央に設けてある。
また、ステッピングモータM1により、各羽板wを独立で回転させる例について説明するが、これに限られず、以下の(1)乃至(3)のいずれかの構成としてもよい。
(1)羽板wをつるまきバネ等のバネで一方向に回転付勢し、ストッパで止めるように保持し、これを電磁石等で吸引しバネによる付勢方向と反対方向に回転させるようにする。
(2)(1)と同様に羽板wを支持し、ワイヤ等で支持した跳ね上げ部材を、搬送する用紙の紙間に同期して走行させ、羽板wを動作させるようにする。
(3)羽板wの回転軸axと同軸のスクリュウに勘合支持し、電磁石等で、スクリュウが1/4回転する分だけ、軸方向に移動するようにする。
それぞれの羽板wは、幅が30mm(搬送方向)で長さが400mm(用紙幅方向)で、羽部の厚みは0.5mmである。また隣接する羽板w間の隙間は、室温において0.6mmとしている。材料としては耐熱性が高く、低放射率である特性から金属が好ましく、更に錆びると放射率が上昇してしまうことから防錆性の観点でSUSがより好ましい。低放射率の材料を選定することによって、加熱源からの輻射による温度上昇と羽根からの輻射による搬送経路の加熱の両方を抑制することができる。放射率は表面形状の影響も受けるため、羽根の表面はできるだけ鏡面に近い方が望ましい。
羽根と羽根との間隔は、遮蔽性能の点からは小さい方が望ましいが、羽根を一方向に回転させる場合には、遮蔽位置で羽根と羽根が重なってはならない。羽根は加熱源からの輻射を遮蔽することによって温度上昇し、熱膨張する。本実施例では、羽根の幅は0.2〜0.3mm大きくなるため、これに装置の加工・組み立て精度を考慮して間隔を設定している。
セラミックヒータ811の全領域を覆い被せるように、遮蔽部812は全体としてセラミックヒータ811よりも面積が広くなるようにしている。本実施形態においては、10枚の羽板wを用いているので遮蔽部812の大きさとしては搬送方向の長さが300mm、用紙幅方向の長さが400mmである。
搬送ベルト816は、厚み0.1mmのポリイミドであり、支持ローラr1、r2により支持される。支持ローラr1は駆動モータM2により駆動され、搬送ベルトを回転駆動する。当該搬送ベルト816の上面側が、セラミックヒータ811の輻射により加熱される「加熱領域」となる。搬送ベルト816により搬送された未定着のトナー画像が形成された用紙が当該搬送ベルト816上で加熱される。搬送ベルト816の上面と遮蔽部812との距離は100mmであり、搬送ベルト816上の用紙は、速度400mm/sで搬送される。
図2に示す状態では、羽板wは水平方向広がっている位置となっていて(以下、水平位置という)、セラミックヒータ811からの輻射を遮蔽する「遮蔽状態」となる。羽板wを図2の状態から回転軸axを中心に90度回転させた位置、つまり羽板wを垂直方向に広がった位置(以下、垂直位置という)が、セラミックヒータ811からの輻射を遮断しない「加熱状態」である。羽根は低モーメントとして、高速回転するようにしているため短時間ではあるが、羽根の位置を変更する際に、傾いた羽根によって反射される輻射が生じる。これが紙間に向かうと、紙間加熱による搬送経路温度上昇と、加熱効率の低下につがる。羽根の回転方向を、図2において、時計回りとすることにより、傾いた羽根によって反射された輻射が紙に向かうようにでき、紙間加熱による搬送経路温度上昇・加熱効率の低下といった不具合をより小さくすることができる。
羽根が遮蔽位置にあるときの遮蔽性能を優先し、遮蔽時に羽根と羽根を重なるようにして構成してもよい。この場合は羽根の回転は往復運動になるため、紙の先後端いずれかで、羽根の回転途中で反射した輻射が紙間に向かうことになるが、羽根の回転速度を十分に上げ、画像形成装置の待機時などの搬送経路加熱抑制性能をより高くできる。
SUSからなる羽板wの放射率は0.1以下であり、セラミックヒータ811からの輻射の大半を反射する。遮蔽状態においては、700℃に制御されるセラミックヒータ811からの輻射により、羽板w自体が除々に加熱され、本実施例では400〜500℃まで上昇するが、放射率が低いということと温度自体がセラミックヒータ811の温度よりも低いことから、「遮蔽状態」における羽板w等から加熱領域(搬送ベルト上面)への照射エネルギーは、セラミックヒータ811からの輻射を行う「加熱状態」のときに比べて数十分の一程度に留まる。
制御部50は、CPUとメモリを備えており、メモリに記憶しているプログラムをCPUが実行することにより各種制御を実行する。制御部50によりステッピングモータM1、駆動モータM2の制御を行い、不図示の用紙検知センサにより検知した、定着装置8に搬送される用紙のタイミングに同期させて、遮蔽部812の遮蔽領域を制御する。
[二次定着器82]
二次定着器82は、定着ローラ821、加圧ベルト822で構成される。一次定着器81で加熱された用紙Sに対して、定着ローラ821と加圧ベルトの間に形成された定着ニップ部で、加圧することによりトナー層の表面を平滑にして、光沢度の向上を図っている。なお本実施形態においては、二次定着器82を有する定着装置8について説明する。写真などを高品質に見せる高光沢の画像を得るには、定着ローラ等の部材によって加圧することが望ましい。しかし、状来広く用いられてきたローラ定着やベルト定着だけでは、厚紙・高速に対応できる定着装置は大型化し、また部材のコストが大型に伴い急激に上がる。本実施例の非接触加熱とローラ定着等との組合せは、これらの要求を満足し、不具合を解消できる構成である。印刷商品として低光沢画像が求められる場合や、事務的に用いられる書類など、高光沢が必要ないあるいは重要でない場合、二次定着器のない定着装置8であってもよい。その場合は、輻射加熱による加熱時間を定着可能になるまで長く、すなわち加熱領域を長くする。
定着ローラ821は、内部に加熱源としてのハロゲンヒータHを内蔵し、アルミニウムや鉄等から形成された円筒状芯金と、円筒状芯金を被覆し耐熱性の高いHTVシリコンゴムから成る弾性層と、更に弾性層を被覆しPFA(パーフルオロアルキルビニルエーテル)若しくはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂から成る離型層と、により構成されている。弾性層の厚みは1.5mmで硬度15°(JISA)としている。
加圧ベルト822は、70μmの厚みのポリイミド等の耐熱弾性樹脂により形成された基体と、基体の外表面を被覆する200μmのシリコンゴム層等の弾性層、更にその弾性層を被覆する30μmの厚みのPFA若しくはPTFEで形成された離型層とにより構成されていて、無端状に形成されている。弾性層の硬度は15°(JISA)である。
加圧ベルト822は、用紙Sの導入部に近いローラ823、用紙Sの出口側の加圧ローラ824、支持するローラ825の各外周を巻回して張架し、定着ローラ821の外周面に当接する。ローラ825はステアリングローラとも称されるローラであり軸の片端を揺動させることによりローラ825の軸を傾けて定着ベルトの寄りを補正する。ローラ823は中空のローラであり、内部にハロゲンヒータを内蔵する。
加圧ベルト822を内部から押圧する加圧パッド826は、加圧ローラ824とともに加圧ベルト822を定着ローラ821に圧接し、定着ニップ部を形成する。加圧パッド826は、成型シリコンゴムで定着ローラ821の曲面に沿う形状で搬送方向幅29mmである。
加圧ベルト822の張力は60Nであり、加圧パッド826の押圧荷重は600N、加圧ローラ824の押圧荷重は700Nである。また定着ローラ821の制御温度は130℃〜160℃であり、加圧ベルト822の制御温度は80〜120℃である。
[用紙の位置に対応させた遮蔽領域の変更]
図4は、用紙の位置に対応させた遮蔽領域の変更を説明する模式図である。図4(a)は1枚目の用紙P1が一次定着器81に搬送された状態を示す図であり、同図においては、用紙P1に対応する一番右側の羽板wのみ垂直位置aに変更されている。なお当該羽板w以外の羽板wは全て初期状態の水平位置bのままである。
図4(b)は、図4(a)に続く状態を示すものであり、用紙P1の先頭が一次定着器81を通過した状態を示すものである。同図においては、全ての羽板wが垂直位置aの加熱状態となっている。
図4(c)は、図4(b)に続く状態を示すものであり、2枚目の用紙P2が、1枚目の用紙P1に続いて搬送されている状態を示すものである。同図においては、用紙P1、用紙P2に対応する加熱領域の羽板wは垂直位置aで、加熱状態となっており、それ以外の用紙の紙間に対応する加熱領域の羽板wは水平位置bで、遮断状態となっている。
本実施形態によれば、輻射方式の定着装置において、用紙の搬送位置に対応して遮蔽部の羽板の回転位置を変更して遮蔽領域を変更させることにより、用紙以外の加熱する必要のない領域への加熱を低減させることが可能な、定着装置及び該定着装置を用いた画像形成装置を提供することが可能となる。
また、本実施形態における遮蔽板は、ごく短時間で加熱状態と遮蔽状態を切り替えられるため、紙詰まりなどの不具合が発生した際に加熱領域内に取り残された紙の発煙・発火防止のための遮蔽装置としても極めて効果的である。
[第2の実施形態]
図5は、第2の実施形態における用紙斤量と遮蔽領域との対応関係を説明する模式図である。同図は、図4(b)に対応した模式図であり、同図に示す構成は図1乃至図3と同一であり説明は省略する。
第2の実施形態に係る画像形成装置は、定着装置8に搬送する用紙の斤量情報を取得する。そして取得した斤量情報に基づいて、遮蔽領域を変更するものである。ユーザはあらかじめ、操作パネル等により、給紙装置に積載されている用紙に対応する斤量情報を入力している。入力された情報は画像形成装置の記憶部に記憶されており、制御部50が、使用する給紙装置に対応する用紙の斤量の情報を当該記憶部から呼び出すこと等により斤量情報を取得する。もちろん、画像形成装置の給紙装置や紙搬送経路中に紙の厚みを検知する装置を備えてもよい。厚み検知手段は既知のものが適用可能である。
定着装置8に搬送される用紙の斤量情報に基づいて、遮蔽領域を変更するのは、次の理由による。熱源としてのセラミックヒータ811のサイズ、制御温度は、被加熱材に必要な最大の熱量に応じて設定される。そして必要な最大の熱量は、画像形成装置で使用可能な最大用紙斤量に対応している。このようなことから定着装置8で与えられる熱量は、最大用紙斤量つまり、斤量の大きい厚い紙では適正であるが、斤量の小さい薄い紙では過剰気味である。そして過剰な熱量を与えた場合には、ホットオフセットや用紙のカール癖などの問題が生じることになる。
このようなことから、用紙の斤量に応じて、与える熱量を適正化することが好ましい。なお用紙の斤量だけではなく、用紙のトナー画像面の光沢度を選択可能として、当該光沢度を可変させる目的で、与える熱量を変更させるようにしてもよい。
熱量の適正化は、図5に示すように遮蔽領域の変更により行っている。図5(a)は斤量の大きい厚い紙P(thick)での、加熱時における羽板wの状態を示したものであり、図5(b)は、斤量が小さい薄い紙P(thin)での加熱時における羽板wの状態を示したものである。図5(b)に示すように、必要な熱量の小さい薄い紙では、羽板wの一部は回転せずに停止させたままであり、直下に用紙P(thin)があるにもかかわらず、水平位置の遮蔽状態としている。図5(a)に比べて、図5(b)では3割の羽板w2を遮蔽状態としているので、用紙に与える熱量を約3割減少させている。
なお、停止させた状態を維持する羽板w以外の羽板wは、用紙Pの位置に対応させて回転させている。また、停止させた状態を維持する羽板wは、図5(b)においては用紙搬送方向の並びで2枚おきに配置させている。これは、加熱領域の温度分布が大きく異ならないようにする目的である。もちろんこれに限られず、下流側あるいは上流側のみを停止させた状態を維持する羽板wとしてもよい。
また、セラミックヒータ811を給電し続けた状態で、同一の羽板wを水平位置で停止し続けた場合には、当該羽板wによる反射で相対する位置の部分のセラミックヒータ811の温度が上昇してしまう虞があるので、所定時間毎あるいは所定用紙搬送枚数毎に、停止させる羽板wを他の羽板wにずらすようにしてもよい。
[第3の実施形態]
図6乃至図9に基づいて第3の実施形態に係る定着装置について説明する。図6は、第3の実施形態に係る一次定着器81周辺の模式図である。図7は、第3の実施形態に係る一次定着器81周辺の斜視図である。第3の実施形態においては第1の実施形態とは遮蔽部812の構成が異なるが、その他の構成は図1乃至図3に示した実施形態と同一であり説明は省略する。
図6に示すように第3の実施形態における遮蔽部812は、第1の遮蔽板w11、第2の遮蔽板w12、第3の遮蔽板w13を備えている。
図7に示す斜視図においては、遮蔽板w11のみを図示しており、その他の遮蔽板w12、w13は図示を省略している。それぞれの遮蔽板w11、w12、w13は不図示のプーリー間に貼られたワイヤL1、L2に支持され、当該ワイヤL1、L2を動作させることにより、遮蔽板w11の移動を行う。また遮蔽を行わない場合においては一方の軸rに巻き取られた状態となる。なお遮蔽板w11、w12、w13は共に、厚さ0.05mmのSUSを用いている。なお図7においては、遮蔽板w11の厚みは誇張して厚く描いてある。
遮蔽板w11、w12は連続して搬送する用紙の紙間を遮蔽するものであり、遮蔽板w13は、待機時に全面を遮蔽するものである。巻き取られていない状態における遮蔽板w11、w12の大きさは、共に90mm(搬送方向)×400mm(用紙幅方向)、遮蔽板w13の大きさは、270mm(搬送方向)×400mm(用紙幅方向)である。本実施形態においてはセラミックヒータ811の大きさは、220mm(搬送方向)×350mm(用紙幅方向)であり、遮蔽板w13が当該セラミックヒータ811よりも大きいので、加熱領域全域を覆うことができる。なお本実施形態においてはセラミックヒータ811の制御温度は740℃に設定している。
遮蔽板w11、w12、w13の駆動は不図示の駆動モータによりそれぞれ独立に駆動可能であり、移動速度は通常時においては用紙Pの搬送速度と同一の400mm/sであるが、後述の巻き戻し動作時においては最大1200mm/sまで可変可能である。巻き戻し時間が長いと、遮蔽板必要枚数が増えるおそれがあるので、巻き戻し速度は大きい方が望ましい。なお、巻き取り時において角速度を一定で回転させた場合に生じる不具合として、巻き始めの径が小さい場合と、巻き終わりの径が大きい場合とで、巻き取る速度が変化してしまう問題がある。ワイヤの移動により回転するエンコーダを設置し、ワイヤの移動量を検出して所定のワイヤ移動速度になるように制御してもよいし、駆動モータをステッピングモータ等で構成し巻き取り最外周の周速度が一定となるように回転速度を制御するようにしてもよい。
次に図8、図9に基づいて第3の実施形態における遮蔽部812の動作について説明する。図8、図9は用紙の位置に対応させた遮蔽領域の変更を説明する模式図である。
図8(a)は待機状態を示す図である。同図に示す待機時においては、広げられた遮蔽板w13により加熱領域の全範囲が遮蔽されている。
図8(b)は、1枚目の用紙P1が一次定着器81に搬送されたところを示した図である。最初の1枚目の用紙P1の一次定着器81への搬送に同期させて、遮蔽部w13は、搬送方向下流側に移動される。なおこの際に移動させられた遮蔽部は搬送方向下流側の軸rに巻き取られる。用紙P1はセラミックヒータ811からの輻射により加熱される。
図8(c)は、図8(b)に続く状態を説明する模式図であり、同図においては、用紙P1の後端位置に同期させて遮蔽部w11が移動される。
図9(a)は、図8(c)に続く状態を説明する模式図であり、同図においては、連続して搬送される2枚目の用紙P2と1枚目の用紙P1との紙間を遮蔽部w11で遮蔽していることがわかる。これは用紙の搬送間隔を遮蔽板w11の搬送方向長さにあわせて設定しているからである。
図9(b)は、図9(a)に続く状態を説明する模式図であり、同図においては、3枚目の用紙P3が、一次定着器811に搬送された状態を示している。2枚目と3枚目の用紙の紙間に対する遮蔽は、遮蔽板w12により行っている。これは、遮蔽板w11は、1枚目と2枚目と用紙の紙間を遮蔽するため使用していたために、3枚目の用紙P3が一次定着器811に進入した時点では、搬送方向下流側に巻き取られて位置していたためである。またB5判等の搬送方向の送り長さが加熱領域(搬送方向長さ220mm)よりも短い小サイズの用紙を、連続で搬送した場合には、同時に2箇所の紙間を遮蔽する必要があるために、用紙の紙間を遮蔽するための二つの遮蔽板w11、w12を設けている。
以下の場合には、本実施形態のように紙間を遮蔽する遮蔽板が2枚では、足りなくなる場合がある。
(1)搬送方向の紙の送り長さが短い紙を使用する場合や、加熱量域の長さを長くする必要がある場合、に加熱領域の長さに対する紙の送り方向の長さが小さい場合、
(2)紙間用遮蔽板の巻き戻し速度が小さい場合、
また(1)の加熱領域の長さを長くする必要がある場合としては、より高速の機械に適用する場合や本実施形態における非接触加熱装置(一次定着器)のみで定着を完了させる場合、等がある。
例えば、本実施例と同温度の加熱源で、300g/m紙を600mm/sで、二次定着装置を使わずに定着を完了するためには、600mm程度の加熱長が必要になる。A4の紙を紙間60mmで通紙すると、少なくとも同時に3枚の紙間用遮蔽板が必要になる。遮蔽板の巻き戻し速度が小さく、次の紙間が加熱領域に進入するまでに、紙間用遮蔽板の待機位置に復帰できなければ、更に余分の遮蔽板を設ける。
逆に、低速度の装置に適用する、短い紙を使わないなど、加熱源の長さに対して紙長さが長い場合は、1枚の紙間用遮蔽板で構成可能な場合もある。
また図9(a)で搬送方向下流側に巻き取られた遮蔽板w11は、用紙P3の後端が一次定着器811に進入する前までに、元の搬送方向上流側に巻き戻す必要がある。図9(b)に示すように、2枚目、3枚目の用紙加熱時の加熱領域を高速の1200mm/sの移動速度で横切って戻している。
なお、図6乃至図9に示す例では、左右に設けた二つの軸に巻き取ることにより遮蔽板を往復運動させる実施形態であるが、これに限られず遮蔽板の移動経路を周回経路となる構成としてもよい。このような構成とすることにより巻き取り動作時に高速で移動させる必要がなくなるので、設計の自由度広がるということ、加熱領域を横切らずにすむというメリットがある。
図9(c)は、図9(b)に続く状態を説明する模式図であり、同図においては、遮蔽板w11は搬送方向上流側に巻き戻されていることがわかる。以降の連続する用紙においては図8(b)乃至図9(c)の動作を繰り返すことにより、遮蔽板w11と遮蔽板w12を交互に使用して用紙の紙間の遮蔽を継続する。
紙の厚さに対応して、あるいは光沢度を変えるために加熱量を変更する場合には、遮蔽板w13を完全に巻き取らず、加熱領域中で停止させる。例えば、加熱領域中央で停止させれば加熱量は概ね半分になる。加熱量を制限した状態で連続動作すると、遮蔽された領域に対応する加熱源温度が過剰に上昇するおそれがあるため、幅方向で加熱源の発熱板等を分割したのと同様に、紙搬送方向で必要な加熱量水準に応じて分割しておくことが望ましい。
このように本実施形態によれば、輻射方式の定着装置において、用紙の搬送位置に対応して遮蔽板位置を変更して遮蔽領域を変更させることにより、用紙以外の加熱する必要のない領域への加熱を低減させることが可能な、定着装置及び該定着装置を用いた画像形成装置を提供することが可能となる。
[その他の実施形態]
次に、遮蔽板の変形例について説明する。図6等に示した第3の実施形態においては、待機時においては遮蔽板を加熱領域外で軸rに巻き取る構成の例について説明した。以下に示す第4、第5の実施形態においては、遮蔽板は搬送方向の長さを伸縮可能である点に特徴がある。なお、第4、第5の実施形態においては、図10乃至図13に示す構成以外は、図1乃至図9に示した実施形態と同様であり説明は省略する。
まずは第4の実施形態に係る遮蔽板を説明する。図10は板部材w21の斜視図であり。図11は、2個の板部材w21を連結した遮蔽板を示すものであり、図11(a)は上面図、図11(b)は、図10におけるA−A断面図である。図12は、4個の板部材w21を連結した構成における、遮蔽板の伸縮動作を説明する模式図である。
図10に示す板部材w21は、搬送方向の長さは10〜50mm、用紙幅方向は400mmである。向かい合わせたコの字を合わせたような形状であり、搬送方向の端部には、突起部C1、C2、C3を設けている。当該板部材w21を複数連結して用いて、広げた際に全体として搬送方向で90mm、あるいは270mm程度の遮蔽板となるようにする。
図11に示すように定着装置8に取り付けた際には、遮蔽板は全体として複数の板部材w21を積層させた状態となる。連結した板部材w21の一端は、左右2対のワイヤL11、L12、L21、L22に繋止部Fにより繋止されている。上方のワイヤL11、L21は同一の駆動源により駆動され、下方のワイヤL12、L22は同一の駆動源により駆動される。上方のワイヤと下方のワイヤの相対移動量により、連結した板部材w21からなる遮蔽板全体を搬送方向において伸ばしたり、縮めたりすることができる。また図11(b)に示すように隣接する板部材w21の突起部c1、c2、c3が接触することにより、連結した板部材w21が外れることを防いでいる。次に遮蔽板の伸張について説明する。
図12(a)は、4個の板部材w21からなる遮蔽板が、縮んだ状態を示している。この状態においては、全体としての搬送方向長さは、例えば25mmあるいは80mmである。左端の板部材w21(1)は上方のワイヤL21、L11に繋止されている。また右端の板部材w21(4)は下方のワイヤL22、L12に繋止されている。
この状態で、上方のワイヤL21、L11を停止させたままで、下方のワイヤL22、L12を右方向に移動させると、図12(b)〜図12(c)と、全体の長さを伸ばすことができる。図12(c)は伸びきった状態を示すものであり、この状態においては、全体としての搬送方向長さは、例えば90mmあるいは270mmである。
図12(d)に示すように、上下のワイヤL11、L12、L21、L22を同じ速度で移動させることにより、4個の板部材w21からなる遮蔽板全体を移動させることができる。
なお、図11、図12に示すような連結した板部材w21からなる遮蔽板が全体として、図6に示す遮蔽板w11、w12、w13に相当する。また板部材w21の数は4個に限られず、3個以下を連結するようにしても、5個以上を連結するようにしてもよい。連結数が少ないと、構成を簡易にでき、連結数が多い程、縮めた際の大きさをより小さくすることができるというメリットがある。
図13は、第5の実施形態に係る遮蔽板w25を説明する図であり、図13(a)は上面図であり、図13(b)は断面図である。第5に示す実施形態における遮蔽板w25は厚み0.5mmのSUS板の端部を曲げ、隣り合った板の曲げ部が相互に勘合するように切り欠き、回転軸を隣り合った板の曲げ部をともに挿通させ、用紙搬送方向に伸縮する蛇腹状の板としている。
同図において、mfは山折り部であり、破線vfは谷折り部である。繋止部F1はワイヤL21、22にそれぞれ固定されている。案内部F2はワイヤL21、L22に引っ掛かっており、ワイヤ上を移動することができる。
一方のワイヤ(例えば下方のワイヤL22、L12)を停止させたままで、他方のワイヤ(例えば上方のワイヤL21、L11)を移動させると、全体の長さを伸ばすことができる。また全てのワイヤL11、L12、L21、L22を同じ速度で移動させることにより、遮蔽板w25を移動させることができる。
第4、第5の実施形態に係る定着装置によれば、輻射方式の定着装置において、用紙の搬送位置に対応して遮蔽板位置を変更して遮蔽領域を変更させることにより、用紙以外の加熱する必要のない領域への加熱を低減させることが可能となる。また初期位置に戻す際(例えば図9(b)の動作)に加熱領域を横切る必要があるが、この際に遮蔽板の長さを短くした縮めた状態で移動させることができるので、用紙への加熱に対する影響を少なくすることができるというメリットがある。また長さを可変することができるので、用紙の紙間を遮蔽板の長さに固定する必要がなく、紙間を設定する自由度が増す。
[第6の実施形態]
図14は、第6の実施形態に係る画像形成装置の要部を示す図である。図15は、用紙上のトナー画像mの位置に対応させた遮蔽領域の変更を説明する模式図である。
同図においては、用紙としてカット紙ではなく連続紙Pを用いている。本実施形態においては、図1乃至図12と同様の構成に関しては同符号を付すことにより説明に代える。
搬送手段20では、連続紙の給紙及び搬送を行う。搬送手段20は、用紙をロール状に巻いた元巻き29と搬送ローラ対21、22、23、24等からなる。これらの元巻き29、搬送ローラ対は、不図示の駆動モータにより駆動される。連続紙Pの搬送速度は250mm/sである。また連続紙Pの画像形成領域よりも外側の非画像領域には、位置検出用のマーキングを付与させており、当該マーキングをセンサS1に検知することにより、連続紙Pの搬送位置合わせを行うことができる。なお、搬送ローラ対23の用紙幅方向の構成は、連続紙Pの非画像領域の両端部においてのみ、連続紙Pと接触させている。
本実施形態におけるセラミックヒータ811は、大きさが400mm(搬送方向)×350mm(用紙幅方向)であり、制御温度は740℃である。二次定着装置82を用いていない。また遮蔽部812は二つの遮蔽板w11、w12により構成され、その大きさは共通で、500mm(搬送方向)×400mm(用紙幅方向)である。搬送板815の上面と遮蔽部812との距離は100mmであり、当該搬送板815の上面が加熱源の輻射により加熱される加熱領域となる。
図15(a)は待機状態を示す図である。同図に示す待機時においては、広げられた遮蔽板w12により加熱領域の全範囲が遮蔽されている。
連続紙P上の画像領域に形成された一連の画像の1ページ目をms、一連の画像の最後の1ページをmlとする。図15(b)は、連続紙P上の画像領域に形成された1ページ目のトナー画像msが定着装置8に搬送されたところを示した図である。最初の1ページ目のトナー画像msの定着装置8の搬送板815上の加熱領域への搬送に同期させて、遮蔽板w12は搬送方向下流側に移動される。なおこの際に移動させられた遮蔽板w12は搬送方向下流側の軸rに巻き取られる。トナー画像msはセラミックヒータ811からの輻射により加熱される。
図15(c)は、図15(b)に続く状態を説明する模式図であり、同図においては、連続紙Pの上に連続して形成された一連の画像の最後のトナー画像mlの後端位置に同期して遮蔽部w11が移動される。
図15(d)は、図15(c)に続く状態を説明する模式図であり、遮蔽板w11は、トナー画像mlの後端が下流側の加熱領域外に搬送されるのに合わせて加熱領域全体を遮蔽して停止する。遮蔽w12は、遮蔽板w11が加熱領域全体を遮蔽するのに合わせて、搬送方向上流側に移動して、加熱領域外の軸rに巻き取られる。これが第2の初期状態であり、図15(a)の状態とは、遮蔽板w11と遮蔽板w12の役目が入れ替わっている。以下同様に、遮蔽板w11と遮蔽板w12を交互に機能させて、連続するトナー画像への定着を行う。
本実施形態によれば、輻射方式の定着装置においてトナー画像以外の加熱する必要のない領域への加熱を低減させることが可能な、定着装置及び該定着装置を用いた画像形成装置を提供することが可能となる。
画像形成装置の要部を示す図である。 定着装置8の周辺拡大図である。 羽板wの拡大図である。 用紙の位置に対応させた遮蔽領域の変更を説明する模式図である。 第2の実施形態における用紙斤量と遮蔽領域との対応関係を説明する模式図である。 第3の実施形態に係る一次定着器81周辺の模式図である。 第3の実施形態に係る一次定着器81周辺の斜視図である。 用紙の位置に対応させた遮蔽領域の変更を説明する模式図である。 用紙の位置に対応させた遮蔽領域の変更を説明する模式図である。 第4の実施形態に係る板部材w21の斜視図である。 2個の板部材w21を連結した状態を示すものである。 4個の板部材w21を連結した構成における、伸縮動作を説明する模式図である。 第5の実施形態に係る遮蔽板w25を説明する図である。 第6の実施形態に係る画像形成装置の要部を示す図である。 用紙上のトナー画像mの位置に対応させた遮蔽領域の変更を説明する模式図である。
符号の説明
10Y、10M、10C、10K 画像形成手段
81 一次定着器
811 セラミックヒータ
812 遮蔽部
816 搬送ベルト
w 羽板
w11、w12、w13、w25 遮蔽板
w21 板部材
82 二次定着器
821 定着ローラ
822 加圧ベルト
L1、L2、L11、L12、L21、L22 ワイヤ
50 制御部
M1 ステッピングモータ
M2 駆動モータ
20 搬送手段
21、22、23、24 搬送ローラ対
815 搬送板

Claims (9)

  1. 用紙に形成されたトナー画像を加熱定着する定着装置であって、
    加熱領域内の用紙を輻射により加熱する加熱源と、
    前記加熱領域に用紙を搬送する搬送手段と、
    前記加熱源と前記加熱領域との間に設けられ、前記加熱源から前記加熱領域への輻射を遮蔽する遮蔽手段と、
    を有し、
    前記遮蔽手段による前記加熱源から前記加熱領域への輻射を遮蔽する遮蔽領域を、該加熱領域を搬送される用紙の用紙搬送方向の位置に対応させて、当該用紙搬送方向に沿って変更することを特徴とする定着装置。
  2. 前記遮蔽手段は、
    用紙搬送方向と直交する方向を長辺とする短冊状の複数の羽板が、用紙搬送方向に並列配置されており、
    前記複数の羽板は、用紙搬送方向と直交する方向に伸びる回転軸を回転中心として、駆動源によりそれぞれが独立に回転可能であり、
    前記位置に対応して前記羽板を回転させることにより、前記遮蔽領域を変更することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記遮蔽手段は、
    用紙搬送方向に移動可能な、複数の遮蔽板を有し、
    前記位置に対応して前記遮蔽板を移動させることにより、前記遮蔽領域を変更することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記遮蔽板は、複数の板部材を積層させており、該板部材の重なり状態を変更させることにより用紙搬送方向における遮蔽領域の長さを変更可能であることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記遮蔽板は、用紙搬送方向に伸縮する蛇腹状の板であることを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  6. 前記加熱源は、用紙搬送方向と直交する方向の加熱幅を変更可能であり、
    搬送される用紙の幅に応じて、前記加熱幅を変更することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部で形成された用紙上のトナー画像を加熱定着する請求項1乃至6のいずれかに記載の定着装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 用紙にトナー画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部で形成された用紙上のトナー画像を加熱定着する請求項2に記載の定着装置と、
    用紙斤量情報取得部と、
    制御手段と、を有し
    前記制御手段は、用紙斤量情報取得部からの用紙斤量情報に基づいて、前記遮蔽領域を変更させることを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記用紙斤量情報に基づく前記遮蔽領域の変更は、
    前記羽板を前記加熱源から前記加熱領域への輻射を遮蔽する遮蔽状態の位置に停止させて回転させないことにより行い、かつ、前記遮断状態の位置に停止させて回転させない羽板を略等間隔で配置させることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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