JP5130941B2 - 永久磁石素材の製造方法 - Google Patents
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Description
希土類系の永久磁石(例えばNd−Fe−B系永久磁石やPr−Fe−B系永久磁石)の保磁力を高めるには、化学量論組成(stoichiometric composition)(例えばNd2Fe14BやPr2Fe14B)よりも希土類元素の組成を増やして希土類元素リッチの組成にしたり、Feの一部をCoと置換したり、ホウ素の割合を増やしたりするが、この方法では効果には限界がある。そこで希土類元素中のNdやPrの一部をDyやTb等の保磁力を向上させる元素(以下、本明細書においては単に”Dy等”ともいう)と置換することが行われている。
しかしながら、この方法では以下のような問題点がある。すなわちDy、Tbなどの元素は大変高価であり、これらの元素を大量に使用した高保磁力用途の永久磁石はコストが高くなってしまう。また、Dy、Tbで置換する方法では、確かに保磁力は高くなるが、残留磁束密度は低くなってしまう欠点がある。更には、低い残留磁束密度を補うため、どうしても高い磁束量を要する用途では、磁石そのものの使用量を増やして対応せざるを得ないため、なおさら永久磁石コストが上昇する、といった悪循環に陥ってしまう。また永久磁石の使用量の増加は、これが組み込まれる機器の容積が大型化してしまうといった問題点も有する。
ところが近年、永久磁石に対する要求は年々過酷さを増しており、高温下、軽量化、小型化、低コスト化の全てを満足する必要がある。従って、高熱に晒される等の環境下で使用した場合でも不可逆減磁が起こらず、更にはDy、Tbなどの元素の使用量を減らし、なおかつ磁石そのものを小型化させる要求が高まってきた。
他の目的は、永久磁石素材全体におけるDy等の使用量は少なくても、保磁力の高い永久磁石素材を提供できる永久磁石素材の製造方法を提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
残留磁束密度が高iHc成形体要素に比較して高く、かつ、保磁力が高iHc成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高Br成形体要素と、
中間用の磁性粉末で形成される中間成形体要素とを、
上記高iHc成形体要素と上記高Br成形体要素との間に上記中間成形体要素が介在する状態で、寄せ合わせ、一体化して合成成形体を形成し、
上記中間成形体要素の磁性粉末の材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体の状態で、保磁力が上記高iHc成形体要素から上記高Br成形体要素に向けて順次低くなる材質であって、しかも、残留磁束密度が上記高Br成形体要素から上記高iHc成形体要素に向けて順次低くなる材質に設定し、
さらに、相互に連通する貫通孔と、テーパ孔と、等形通孔を備える押出金型を用意し、
上記の高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素とを寄せ合わせ一体化してなる合成成形体を、上記押出金型の上記貫通孔に対して装填し、上記貫通孔に装填した合成成形体をテーパ孔および等形通孔に押出し、 上記テーパ孔においては、上記合成成形体を、合成成形体Eにおける高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向へ潰すと共に、上記合せ面に平行し、かつ、押出し方向に直交するY方向に拡げながら、等形通孔に向けて押出す塑性加工を施し、さらに等形通孔において成形することによって 、
永久磁石素材に対して、上記合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向に向く磁化容易軸を備えさせた永久磁石素材Fを成形するものである。
残留磁束密度が高iHc成形体要素に比較して高く、かつ、保磁力が高iHc成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高Br成形体要素と、
中間用の磁性粉末で形成される中間成形体要素とを、
上記高iHc成形体要素と上記高Br成形体要素との間に上記中間成形体要素が介在する状態で、寄せ合わせ、一体化して合成成形体を形成し、
上記中間成形体要素の磁性粉末の材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体の状態で、
保磁力が上記高iHc成形体要素から上記高Br成形体要素に向けて順次低くなる材質であって、しかも、
残留磁束密度が上記高Br成形体要素から上記高iHc成形体要素に向けて順次低くなる材質に設定し、
さらに、相互に連通する貫通孔と、テーパ孔と、等形通孔を備える押出金型を用意し、
上記の高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素とを寄せ合わせ一体化してなる合成成形体を、上記押出金型の貫通孔に対して装填し、上記貫通孔に装填した合成成形体をテーパ孔および等形通孔に押出し、
上記テーパ孔においては、上記合成成形体を、合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素との合せ面に直交するX方向へ潰すと共に、上記合せ面に平行し、かつ、押出し方向に直交するY方向に拡げながら、等形通孔に向けて押出す塑性加工を施し、さらに等形通孔において成形することによって、
得られる永久磁石素材における合成成形体に対する押出し方向のひずみε1と前記Y方向のひずみε2とのひずみ比ε2/ε1が、0.2〜3.5の範囲となるようにし、その上、
永久磁石素材に対して、上記合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向に向く磁化容易軸を備えさせた永久磁石素材を成形するものであればよい。
他の発明の効果は以下の説明により容易に明らかになるであろう。
まず、図1〜図12を用いて本発明の実施に関連する技術的事項について説明する。
図1は永久磁石素材Fを作るための製法を説明する為の図面で、磁性粉末Mから形成された粉末状要素2に順次、冷間プレス、熱間プレス、塑性加工を施すことによって磁気異方性を備える永久磁石素材Fを作る例を示す。
図1(a)における2は、冷間プレスにおけるダイのキャビティ(図示省略)中に磁性粉末Mを充填して、磁性粉末Mをキャビティの内形に対応させた形状にしたものである。本件の特許請求の範囲、明細書、図面(以下「本件」という)では、これを「粉末状要素」と称する。
磁性粉末Mは、周知の手段で製造されたもの、例えば、希土類、鉄族金属およびホウ素を配合した原料を溶解して得られた溶湯を回転ロールに噴出させて、フレーク状の超急冷リボンを製造し、このフレーク状の超急冷リボンを所要粒径に粉砕すると得られる。
磁性粉末Mは、一般的に上記希土類、鉄族金属およびホウ素 を原料として製造された粉末の総称として使用されている。磁性粉末Mの合金の組成としては、要望に対応した種々の組成のものが用いられる。例えば、希土類としては、Y、ランタノイドを採用可能であるが、特にNd、Pr、Dy、Tbもしくはこれらの2種以上の混合物を好適に採用できる。また鉄族金属としては、Fe、Co、Niを採用可能であるが、特にFe、Co、もしくは両者の混合物を好適に採用できる。なお、塑性加工性(割れ防止)を向上する目的で、必要に応じてGaを添加してもよい。
図1(b)における3は、粉末状要素2を周知の冷間プレス手段(例えば、室温、面圧200〜300MPa)によって圧縮して形成された固形物である(本件では、これを「固形状要素」と称する)。図1(c)における4は固形状要素3を周知の熱間または温間プレス手段(例えば、Ar雰囲気中、700〜900℃、面圧200〜300MPa)によって圧縮して形成された固形物である(本件では、これを「高密度要素」と称する)。図1(d)におけるFは高密度要素4に塑性加工を施すことによって(例えば、700〜900℃、大気中で押出し加工を施すことによって)成形された永久磁石素材を示す(図1(d)は単一の永久磁石素材60を示す)。上記永久磁石素材Fは厚み方向(X方向)に沿って永久磁石素材F全体の磁化容易軸69が揃っており、磁気異方性を有する。例えば上記のようにして、上記磁性粉末Mから永久磁石素材Fは造られる。この永久磁石素材Fに周知の方法で着磁することにより永久磁石(図示省略)が得られる。
上記合成成形体に塑性加工を施すことによって磁気異方性を備えさせ、上記塑性加工は、合成成形体を押出して所定形状の永久磁石素材に成形する押出し加工であって、上記押出し加工に際しての押出し方向は、上記合成成形体における高Br成形体要素と高iHc成形体要素との合せ面に平行する方向へ押出し、上記合成成形体を潰す方向は、上記合せ面に直交する方向へ潰して、永久磁石素材における磁化容易軸を上記合せ面に直交する方向に向くようにする点の実施例につき、以下説明する。
なお、実施例においては、上記合成成形体を潰す方向は、上記合せ面に平行する方向で、かつ、上記押出し方向に直交する方向へ潰して、永久磁石素材における磁化容易軸を、上記合せ面に平行する方向で、かつ、上記押出し方向に直交する方向に向くようにしたものでも良い。
図2は、永久磁石素材Fの製造方法に用いる押出し金型を示すものであって、ダイスホルダ70に装着された押出し金型71には、貫通孔73、テーパ孔75および等形通孔76が直列に形成されている。そして、貫通孔73に装填した高密度要素4を押圧パンチ(図示せず)により押圧プレスすることで、該高密度要素4がテーパ孔75および等形通孔76に押出されて、板形状の永久磁石素材Fに成形される。
すなわち、図2からも理解できるように、押出し方向79に所定長さで延在する前記貫通孔73が形成された入側金型72と、該入側金型72の出側に配置されて、貫通孔73に連通する前記テーパ孔75が形成された成形ダイス74とから押出金型71が構成され、該成形ダイス74にはテーパ孔75に連通する前記等形通孔76が出側74bに形成されている。
また前記成形ダイス74の出側に形成される等形通孔76は、押出し方向79と直交する断面におけるX方向およびこれと直交するY方向の各寸法が、図8(b)に示す製造する永久磁石素材Fの押出し方向79と直交する断面(押出し断面)での寸法における厚みT1および幅W1と同一に設定された矩形状に形成されている。
これに対し、前記成形ダイス74に形成されるテーパ孔75については、図3〜図6に示すように、該テーパ孔75における入口74aは、X方向およびY方向の各寸法が貫通孔73の対応する方向と同一となる長方形(X方向の寸法がTでY方向の寸法がW)に形成されると共に、該テーパ孔の出側24bは、X方向およびY方向の各寸法が等形通孔76の対応する方向と同一の矩形状(X方向の寸法がT1でY方向の寸法がW1)に形成されている。そして、テーパ孔75において、入口74aから出側74bに向けて、X方向は絞られ(図2(b)、図4参照)、Y方向は拡げられる(図2、図3参照)ように、テーパが形成されている。
すなわち、押出金型71で押出し加工される断面長方形の高密度要素4は、図7に示す如く、X方向が絞られ(潰され)、Y方向が拡げられることで、断面矩形板状の永久磁石素材Fに成形される。言い替えれば、X方向は押出し加工に際して高密度要素4を絞る(潰す)方向であり、Y方向は押出し加工に際して高密度要素4が拡がる方向である。この場合に、永久磁石素材Fは、最大圧縮方向であるX方向に磁気異方化される。
ε2/ε1=ln(W1/W)/ln(L1/L)=0.2〜3.5・・・(式1)
ln:自然対数
すなわち、塑性加工により永久磁石素材Fに与えられる押出し方向のひずみε1と、Y方向のひずみε2とを等しくすることで、X方向の磁気異方化度が高まり、高い磁気特性が得られるものである。従って、ひずみ比ε2/ε1を1とすることで、磁気特性は最も向上する。なお、ひずみ比ε2/ε1が前記範囲外となる場合は、X方向の磁気異方化度が低く、高い磁気特性が得られにくくなる。
Nd:29.5質量%、Co:5質量%、B:0.9質量%、Ga:0.6質量%、残部が実質的にFeからなる磁性合金を溶製し、単ロール法で急冷して厚さ25μm、平均結晶粒径0.1μm以下の磁性薄帯を得た。更に、この磁性薄帯を粉砕して200μm以下の長さの磁性粉末Mを得た。この130.8gの磁性粉末Mで形成される粉末状要素2を常温、面圧200MPaで冷間プレスを行い圧粉成形し、厚みT=36mm、幅W=19mm、長さL=36mmの固形状要素3を得た。更にAr雰囲気下において温度800℃、圧力200MPaでホットプレスを行ない、厚みT=36mm、幅W=19mm、長さL=25mmの断面長方形の高密度要素4を製造した。このときの高密度要素4の平均結晶粒径は0.1μmであった。また嵩密度/真密度は0.999であった。なお、実験例1では、定形の高密度要素4から押出し成形される永久磁石素材Fにおける前記ひずみ比ε2/ε1を変えることで、該ひずみ比ε2/ε1の影響を検証した。
また、例1〜8および比較例1の各永久磁石素材Fの磁気特性の具体的な測定については、永久磁石素材Fの幅中央部でかつ長さ中央部から、幅×長さ×厚みが8mm×8mm×8mmとなる磁気測定試料を採取し、該試料を3.2MA/mの磁界中で着磁したものを使用した。そして、前記着磁により飽和磁化に達している各磁気測定試料について、BHトレーサーにて磁気特性を測定した。なお、比較例1の磁気測定試料を用いて、その結晶粒の組織を観察すると偏平形状になっており、その大きさはX方向で平均0.1μm、Y方向で平均0.5μmであった。
Nd:26.8質量%、Pr:0.1質量%、Dy:3.6質量%、Co:6質量%、B:0.89質量%、Ga:0.57質量%、残部が実質的にFeの磁性合金を用い、前記実験例1と同一条件で磁性粉末Mを得、順次、粉末状要素2、固形状要素3、高密度要素4を製造した。その製造した比較例1と同一寸法の高密度要素4に対し、前記比較例1と同じく、押出し後の厚みT1が8mmで、ひずみ比ε2/ε1が1.0となるよう押出し成形された永久磁石素材Fの磁気特性を、表1に比較例2として示す。また、比較例2における高密度要素4および得られた永久磁石素材Fの寸法を表2に示した。なお、押出し成形の条件および磁気特性の測定の具体的な方法は、実験例1と同じである。
さらに、図1〜図8において、単一の高密度要素4に塑性加工を施して永久磁石素材Fを成形する場合について前述した。しかし、上記塑性加工及び他の周知の塑性加工は、上記高密度要素4と同視できる他の合成成形体E、即ち、図13〜33に表われる夫々の合成成形体Eについても、同様の塑性加工を適用して、夫々、対応する永久磁石素材Fを成形することができる。
図1〜図8を用いて上述したように、断面長方形の高密度要素4から板形状の永久磁石素材Fを製造する場合を説明したが、図9(a),(b)に示す如く、円柱形状の高密度要素4aから板形状の永久磁石素材F(永久磁石素材60a)を製造するものであってもよい。
すなわち、厚みT1、幅W1で長さL1の板形状の永久磁石素材60aを、直径(X方向およびY方向)D、長さ(Z方向)Lの円柱形状の高密度要素4aから押出し成形するに際し、そのひずみ比ε2/ε1=ln(W1/D)/ln(L1/L)が、0.2〜3.5の範囲、好ましくは0.4〜1.6の範囲となるよう貫通孔テーパ孔および等形通孔の各寸法を設定することで、上述と同様の作用効果が得られる。
ちなみに、図9の永久磁石素材60aを製造するための成形ダイス84では、図10から理解できるように、テーパ孔85は、入口84aが高密度要素4aと同一直径の円形に形成されると共に、該テーパ孔85の出側84bおよび等形通孔86が、永久磁石素材60aと同一のX方向の寸法がT1でY方向の寸法がW1の矩形状に形成されていればよい。
前記実験例1と同一組成の磁性合金を用い、実験例1と同一条件で製造した直径D=14.5mm、長さL=22.5mmの円柱形状の高密度要素4aに対し、押出し後の厚みT1が3mmとなり、なおかつひずみ比ε2/ε1が1.0となるよう押出し成形された永久磁石素材60aのX方向の磁気特性を、表1に例9として示した。また、例9における高密度要素4aおよび得られた永久磁石素材60aの寸法を表3に示した。なお、例9の永久磁石素材Fの磁気特性の具体的な測定については、永久磁石素材Fの幅中央部でかつ長さ中央部から、幅×長さ×厚みが8mm×8mm×3mmとなる磁気測定試料を採取し、該試料を3.2MA/mの磁界中で着磁したものを、BHトレーサーにて測定した。
図11(a),(b)に示す如く、厚み(X方向)T、幅(Y方向)Wで長さ(Z方向)Lの断面長方形の高密度要素4bから、厚み(X方向)T1、外周側の円弧長(Y方向)W1、内周側の円弧長(Y方向)W2で長さ(Z方向)L1の断面円弧状の永久磁石素材F(永久磁石素材60b)を押出し成形する場合を示す。
押出し成形するに際し、ひずみ比ε2/ε1=ln(((W1+W2)/2)/W)/ln(L1/L)が、0.2〜3.5の範囲、好ましくは0.4〜1.6の範囲となるよう押出金型における貫通孔73、テーパ孔75および等形通孔76等の各寸法を設定すればよい。
このように設定することで、図1〜図8を用いて上述したと同様の作用効果が得られる。なお、図11に示される永久磁石素材60bの磁気異方化方向は、円弧に沿って直角なラジアル方向となる。
前記実験例1と同一組成の磁性合金を用い、実験例1と同一条件で製造した厚みT=24mm、幅W=23mm、長さL=25mmの断面長方形の高密度要素4bに対し、厚みT1=8mm、円弧長((W1+W2)/2)=40mm、円弧半径R1=40mmとなり、なおかつひずみ比ε2/ε1が1.0となるよう断面円弧状に押出し成形された永久磁石素材60bの磁気特性を、表1に例10として示した。
また、例10における高密度要素4bおよび得られた永久磁石素材60bの寸法を表4に示した。なお、例10の永久磁石素材60bの磁気特性の具体的な測定については、永久磁石素材60bの幅中央部でかつ長さ中央部から、幅×長さが8mm×8mmのものを切り出した後、円弧になった部分を厚み方向の両端面において片側約0.5mmずつ削って厚み7mmの磁気測定試料を採取し、該試料を3.2MA/mの磁界中で着磁したものを、BHトレーサーにて測定した。
1.図12(a)に示す如く、短軸D1、長軸D2で長さ(Z方向)Lの断面楕円形の高密度要素4cから、図12(b)に示すように、最大厚み(X方向)T1、円弧辺の円弧長(Y方向)W1、直線辺の幅(Y方向)W2で長さ(Z方向)L1の断面蒲鉾形の永久磁石素材F(断面蒲鉾形の永久磁石素材60c)、または図12(c)に示すように、最大厚み(X方向)T1、外周側の円弧長(Y方向)W1、内周側の円弧長(Y方向)W2で長さ(Z方向)L1の断面三日月形の永久磁石素材F(断面三日月形のの永久磁石素材60d)を製造するものであってもよい。
この場合は、ひずみ比ε2/ε1=ln(((W1+W2)/2)/D2)/ln(L1/L)が、0.2〜3.5の範囲、好ましくは0.4〜1.6の範囲となるよう、押出金型71の貫通孔73、テーパ孔75および等形通孔76等の各方向の寸法を設定することで、図1〜図8を用いて上述したと同様の作用効果が得られる。
ここで、断面楕円形の高密度要素4cから断面蒲鉾形の永久磁石素材60cあるいは断面三日月形の永久磁石素材60dを製造する場合における高密度要素4cのX方向およびY方向は、得られる永久磁石素材60c、60dの厚みT1、幅(円弧長)W1,W2の関係によって決まる。
すなわち、短軸D1がX方向で長軸D2がY方向となる場合と、短軸D1がY方向で長軸D2がX方向となる場合とがある。ちなみに、この関係は楕円形から矩形に成形する場合で考えても同様であるので、その具体例を表5に示す。
2.予備成形体および永久磁石の断面形状に関しては、各例で示した以外の形状であってもよい。また、予備成形体と永久磁石の断面の組合わせについては、実施例の組合わせ以外であってもよい。
3.図2〜図7を用いて前述した上記成形ダイス74では、そのテーパ孔75の入口を、貫通孔73に対して等形となる部分を所定長さで形成したが、貫通孔73の端にテーパが直接連続するようにテーパ孔75を形成してもよい。
本件では、これを「合成成形体E」とも称する。)を形成し、さらに合成成形体Eに塑性加工を施して永久磁石素材Fを作る例を示す。
図13(a)、(b)、(c)夫々の上段の高iHc成形体要素Aにおいて、6は冷間プレスにおけるダイのキャビティ(図示省略)中に、磁性粉末を充填して形成された高iHc粉末状要素を示す。なお、上記磁性粉末は、図1を用いて前述した磁性粉末Mと同様に、周知の手段で製造すればよい。この磁性粉末の材質は、高Br成形体要素Bを形成する磁性粉末に比較して保磁力が高く、かつ、残留磁束密度が低い材質であればよい。例えば、上記実験例2で用いた磁性粉末Mを用いてもよいし、又は、不可逆減磁に対する要望、サイズの大小やコストに係る要望等により、磁性合金の組成を変えたり、Dy等を増減した磁性粉末を用いてもよい。本件では、これらの磁性粉末を「磁性粉末Ma」とも称する。このような磁性粉末Maの残留磁束密度は、高Br成形体要素Bの残留磁束密度より低く、かつ、保磁力は、高Br成形体要素Bの保磁力より高いという条件を備える。なお、高iHc成形体要素Aに用いられる磁性粉末は、全てが磁性粉末Maであってもよいし、上記の条件の範囲で磁性粉末Maと後述の磁性粉末Mbを適量宛配合したものであってもよい。 7は、高iHc粉末状要素6を冷間プレス手段によって成形される高iHc固形状要素、8は、高iHc固形状要素7を熱間または温間プレス手段によって製造される高iHc高密度要素を示す。なお、冷間プレス手段、熱間または温間プレスとしては、周知の手段を用いればよく、例えば、図1を用いて前述したと同様に冷間プレス手段、熱間または温間プレス手段を行なえばよい。
12は高Br粉末状要素11を冷間プレス手段によって成形される高Br固形状要素、13は高Br固形状要素12を熱間または温間プレス手段によって製造される高Br高密度要素を示す。なお、冷間プレス手段、熱間または温間プレス手段としては、周知の手段を用いればよく、例えば、図1を用いて前述したと同様に冷間プレス手段、熱間または温間プレスを行なえばよい。
次に上記押出し加工に際しての押出し方向は、磁極における一方の側が保磁力の高い側となり、他方の側が残留磁束密度の高い側となるようにして利用する場合は、例えば、上記合成成形体Eにおける高Br成形体要素Bと高iHc成形体要素Aとの合せ面57に平行する方向(矢印79方向)へ押出し、上記合成成形体Eを潰す方向は、上記合せ面57に直交する方向(X方向)へ潰して(絞って)、永久磁石素材Fにおける磁化容易軸69を上記合せ面57に直交する方向(X方向)に向くようにするとよい。
このような押出加工を施すことは、本発明の目的である「磁極の一方側に保磁力が高い高iHc成形体要素A側が位置し、磁極の他方側に残留磁束密度が高い高Br粉末状要素B側が夫々位置させる」ことになる。このことは図15、16、24、26、28、30、33に表われる夫々の合成成形体Eに塑性加工を施して、永久磁石素材Fを成形する場合においても同様である。
上記永久磁石素材Fに着磁を施して永久磁石として利用する場合は、磁極における一方の側が保磁力の高い側となり、他方の側が残留磁束密度の高い側となるようにして利用することのできる特長がある。
図13(d)の永久磁石素材Fにおいて、67は高iHc成形体要素A側、68は高Br成形体要素B側を示し、69は磁化容易軸の方向を示す。
なお、永久磁石素材Fの外形寸法は、合成成形体Eに施す塑性加工により相違するが、例えば、上記実験例1における比較例1と同様の押出し加工を施した場合、合成成形体E:厚みT=36mm、幅W=19mm、長さL=25mmの場合、永久磁石素材F:厚みT1=8mm、幅W1=40mm、長さL1=53.4mmとなる。
しかも、表6に示されるように、永久磁石全体におけるDyの使用量は、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bの平均値で1.8質量%となり、高価なDyを少ない使用量で上記のような高保磁力を発揮できる永久磁石を得ることが可能となる特長がある。
なお、永久磁石の高iHc成形体要素A側の保磁力、高Br粉末状要素B側の保磁力として、夫々1.85MA/m、1.22MA/mのものを例示した。しかし、これらは、図13(d)の永久磁石素材Fに着磁したものの一例を示すものである。一般に、永久磁石素材Fに着磁する永久磁石の使用場所、温度条件、外部磁界の大きさ、磁石の寸法によって必要な保磁力は異なる。よって、必要に応じて、高iHc成形体要素A側と高Br成形体要素B側の夫々の磁性粉末Ma、Mbの組成を変える等して保磁力を設定すればよい。
なお、本件における各図においては、他の図のものと機能、性質、手段又は特徴等が同一又は均等と考えられる部分には、他の図に用いたと同一の符号を付して、他の図に係る機能、性質、手段又は特徴等についての説明を援用する。よって重複する説明は省略する。
なお、熱間または温間プレスとしては、周知の手段を用いればよく、例えば、図1を用いて前述したと同様に冷間プレス手段、熱間または温間プレスを行なえばよい。
以上のように製造された永久磁石素材F(2種永久磁石素材61)は、実施例1と同様の作用効果が得られる。
次に、図16(c)の合成成形体Eに塑性加工を施して、図16(d)の永久磁石素材Fを成形する。塑性加工としては、前述した種々の塑性加工を用いればよい。
以上のように製造された永久磁石素材F(2種永久磁石素材61)は、実施例1と同様の作用効果が得られる。
この図17に示す例は、本発明の目的である次の点、即ち、永久磁石素材Fにおける磁化容易軸69を、上記合せ面57に平行する方向で、かつ、押出し方向79に直交する方向に向くようにする永久磁石素材Fの製造方法を提供する例である。
なお、図17(c)の高iHc高密度要素8と高Br高密度要素13の夫々の外形寸法は、両者を寄せ合わせ一体化したときに、所定の外形寸法の合成成形体Eになるような寸法に形成すればよい。例えば、高iHc高密度要素8:厚みT2=36mm、幅W2=9.5mm、長さL2=25mm; 高Br高密度要素13:厚みT2=36mm、幅W2=9.5mm、長さL2=25mmとすればよい。このようにすると合成成形体Eは、厚みT=36mm、幅W=19mm、長さL=25mmとなる。
さらに、上記押出し加工に際しての押出し方向は、図13の場合とは異なり、上記合成成形体Eにおける高Br成形体要素Bと高iHc成形体要素Aとの合せ面57に平行する方向(矢印79方向)へ押出し、上記合成成形体Eを潰す(絞る)方向は、上記合せ面57に平行する方向で、かつ、上記押出し方向に直交する方向へ潰して、永久磁石素材Fにおける磁化容易軸を、上記合せ面に平行する方向で、かつ、上記押出し方向に直交する方向に向くようにしてもよい。
上記図17(図18、図19の場合も同旨)のように構成された永久磁石素材Fに、着磁を施して永久磁石として利用する場合は、一方の側が保磁力の高い側となり、他方の側が残留磁束密度の高い側となるようにして利用することができる。
以上のように製造された永久磁石素材F(2種永久磁石素材61)は、実施例1と同様の作用効果が得られる。
この合成固形状要素10を熱間または温間プレス手段によって図18(c)の合成成形体E(2種合成成形体51)を形成する。なお、熱間または温間プレスとしては、周知の手段を用いればよく、例えば、図1を用いて前述したと同様に冷間プレス手段、熱間または温間プレスを行なえばよい。
以上のように製造された永久磁石素材F(2種永久磁石素材61)は、実施例4と同様の作用効果が得られる。
上記合成粉末状要素9は、高iHc粉末状要素6(高iHc成形体要素A)と高Br粉末状要素11(高Br成形体要素B)とを寄せ合わせ(ダイのキャビティ中に共に充填して)一体化して形成された合成した粉末状要素を示す。なお、粉末状要素6、11の充填手段は、図16について説明したと同様にすればよい。
以上のように製造された永久磁石素材F(2種永久磁石素材61)は、実施例4と同様の作用効果が得られる。
図20は、円柱形状の合成成形体Eから板形状の永久磁石素材Fを製造する方法を提供するものである。図21は、断面長方形の合成成形体Eから断面円弧状の永久磁石素材Fを製造する方法を提供するものである。図22は、図22(a)の断面楕円形の合成成形体Eから図22(b)の断面蒲鉾形の永久磁石素材Fを製造する方法を提供するものである。さらに、図22(a)の断面楕円形の合成成形体Eから図22(c)の断面三日月形永久磁石素材Fを製造する方法を提供するものである。
さらに、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bの夫々の外形寸法は、両者を寄せ合わせ一体化したときに、所定の外形寸法の合成成形体Eになるような寸法に形成すればよい。例えば、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bとを、合成成形体Eを合せ面57で2等分した寸法にすればよい。
次に、図20(b)の板形状の永久磁石素材Fの外径寸法(厚みT1、幅W1、長さL1)は、上記図9を用いて前述した永久磁石素材60aと同様に設定すれば良い。
合成成形体Eを永久磁石素材Fに成形する塑性加工としては、周知の塑性加工を用いればよく、例えば、図9、10を用いて前述したと同様に、押出加工を施して成形すればよい。
なお、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bの夫々の外形寸法は、両者を寄せ合わせ一体化したときに、所定の外形寸法の合成成形体Eになるような寸法に形成すればよい。例えば、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bとを、合成成形体Eを合せ面57で2等分した寸法にすればよい。
次に、図21(b)の断面円弧状の永久磁石素材Fの外径寸法(厚み(X方向)T1、外周側の円弧長(Y方向)W1、内周側の円弧長(Y方向)W2、長さ(Z方向)L1)は、上記図11を用いて前述した永久磁石素材60bと同様に設定すれば良い。
合成成形体Eを永久磁石素材F(図21(b)参照)に成形する塑性加工としては、周知の塑性加工を用いればよく、例えば、図11を用いて前述したと同様に押出加工を施して成形すればよい。
図22(b)に示される断面蒲鉾形のの永久磁石素材Fの外径寸法(最大厚み(X方向)T1、円弧辺の円弧長(Y方向)W1、直線辺の幅(Y方向)W2で長さ(Z方向)L1)は、上記図12を用いて前述した永久磁石素材60cと同様に設定すれば良い。
図22(c)の断面三日月形の永久磁石素材Fの外径寸法(最大厚み(X方向)T1、外周側の円弧長(Y方向)W1、内周側の円弧長(Y方向)W2で長さ(Z方向)L1)は、図12を用いて前述した永久磁石素材60cと同様に設定すれば良い。
なお、合成成形体Eを永久磁石素材F(図22(b)又は図22(c)参照)に成形する塑性加工としては、周知の塑性加工を用いればよく、例えば、図11を用いて前述したと同様に押出加工を施して成形すればよい。
次に、相対的な割合の増減例を説明する。本例は、図13(d)の永久磁石素材Fに着磁することにより使用される永久磁石における高Br成形体要素B部に、より高保磁力が要求される場合、その要求に対応することができる永久磁石素材Fの製造方法を提供するものである。なお、上記要求される保磁力として、例えば、後出の図34の条件の場合、すなわち、永久磁石の厚み方向の距離t=0で1.85MA/m、t=T1で1.22MA/m、t=0〜T1の間は直線的に変化するような保磁力が要求されるような条件の場合を想定する。本例の高iHc成形体要素A及び高Br成形体要素Bに用いられる磁性粉末Mbの例としては、例えば表7に示される配合割合、比率を用いればよい。なお、2層目には2種類の粉末を配合して使用したが、当然ながら直接iHc=1.535MA/mの特性をもつ1種類の磁性粉末を準備して使用しても良い。この時の成分組成は、実験例2で用いた磁性粉末と実験例1で用いた磁性粉末の全成分を足して2で割った値となる。
しかも、表8に示されるように、永久磁石全体におけるDyの使用量は、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bの平均値で2.7質量%となり、高価なDyを少ない使用量で上記のような高保磁力を発揮できる永久磁石を得ることが可能となる特長がある。
永久磁石素材Fの製造方法は、図24に表れているように、高iHc成形体要素Aと、高Br成形体要素Bと、中間用の磁性粉末Mcで形成される中間成形体要素Cとを、上記高iHc成形体要素Aと上記高Br成形体要素Bとの間に上記中間成形体要素Cが介在する状態で、寄せ合わせ、一体化して合成成形体Eを形成し、上記中間成形体要素Cの磁性粉末Mcの材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体Eの状態で、保磁力が上記高iHc成形体要素A から上記高Br成形体要素Bに向けて順次低くなる材質であって、しかも、残留磁束密度が上記高Br成形体要素B から上記 高iHc成形体要素Aに向けて順次低くなる材質(本件では、このような材質の磁性粉末を「磁性粉末Mc」又は「中間用の磁性粉末Mc」とも称する)に設定してあり、さらに、上記合成成形体Eに塑性加工を施すことによって磁気異方性を備えさせる。
図24の1層目の高iHc成形体要素Aにおける高iHc高密度要素8及び3層目の高Br成形体要素Bにおける高Br高密度要素13は、図13を用いて説明したと同様の考えで形成するとよい。
次に、上記高iHc成形体要素A及び高Br成形体要素Bに用いられる磁性粉末Ma, Mbの例としては、例えば表9に示される配合割合、比率を用いればよい。
上記説明において、「成形体要素」という用語は、磁性粉末から合成成形体に至る、形を造る過程の粉末状要素、固形状要素又は高密度要素の総称的用語である。さらに、成形体要素において、高iHc、高Br、中間等の字句は、他のものと相対的な材質を区別する為に付された字句である。
なお、本件においては、上記のように複数の成形体要素(符号A及びB、又は、符号A、B及びCが付された成形体要素)を寄せ合わせ一体化したものを合成成形体Eと称する。
なお、永久磁石素材Fの外形寸法は、合成成形体Eに施す塑性加工により相違するが、例えば、上記実験例1における比較例1と同様の押出し加工を施した場合、合成成形体E:厚みT=36mm、幅W=19mm、長さL=25mmの場合、永久磁石素材F:厚みT1=8mm、幅W1=40mm、長さL1=53.4mmとなる。
しかも、表10に示されるように、永久磁石全体におけるDyの使用量は、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bとの間に、中間成形体要素Cを介在させることにより、それら三者の平均値で2.4質量%となり、高価なDyを少ない使用量で上記のような高保磁力を発揮できる永久磁石を得ることが可能となる特長がある。
図26は個別に高iHc成形体要素Aと、高Br成形体要素Bと、複数(2種)の中間高密度要素Cを夫々形成し、それらを寄せ合わせ、一体化して合成成形体E(4種(複数種)合成成形体53)を形成し、さらに合成成形体Eに前述した塑性加工を施して永久磁石素材Fを作る例を示す。
図28は、個別に高iHc成形体要素Aと、高Br成形体要素Bと、複数(3種)の中間高密度要素Cを夫々形成し、それらを寄せ合わせ一体化して合成成形体E(5種(複数種)合成成形体54)を形成し、さらに合成成形体Eに前述した塑性加工を施して永久磁石素材F(5種永久磁石素材64)を作る例を示す。
図30は、個別に高iHc成形体要素Aと、高Br成形体要素Bと、複数(8種)の中間高密度要素Cを夫々形成し、それらを寄せ合わせ、一体化して合成成形体E(10種(複数種)合成成形体55)を形成し、さらに合成成形体Eに前述した塑性加工を施して永久磁石素材F(10種永久磁石素材65)を作る例を示す。
さらに、図32は、上記図30において、中間成形体要素Cの数を18種に増加させる場合には、Dy含有率が少なくなること、永久磁石全体のBrが増加することを説明する為の図である。
図26の1層目の高iHc成形体要素Aにおける高iHc高密度要素8及び4層目の高Br成形体要素Bにおける高Br高密度要素13は、図13を用いて説明したと同様の考えで形成するとよい。
次に、上記高iHc成形体要素A及び高Br成形体要素Bに用いられる磁性粉末Mの例としては、例えば表11に示される配合割合、比率を用いればよい。
なお、永久磁石素材Fの外形寸法は、合成成形体Eに施す塑性加工により相違するが、例えば、上記実験例1における比較例1と同様の押出し加工を施した場合、合成成形体E:厚みT=36mm、幅W=19mm、長さL=25mmの場合、永久磁石素材F:厚みT1=8mm、幅W1=40mm、長さL1=53.4mmとなる。
しかも、表12に示されるように、永久磁石全体におけるDyの使用量は、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bとの間に複数(2層)の中間成形体要素Cを介在させることにより、それら四者のとの平均値で2.25質量%となり、高価なDyを少ない使用量で上記のような高保磁力を発揮できる永久磁石を得ることが可能となる特長がある。
図28の1層目の高iHc成形体要素Aにおける高iHc高密度要素8及び5層目の高Br成形体要素Bにおける高Br高密度要素13は、図13を用いて説明したと同様の考えで形成するとよい。さらに、2層目〜4層目の中間成形体要素C(中間成形体要素30a〜30c)における複数の中間高密度要素33a〜33c夫々は、図26を用いて説明したと同様の考えで形成するとよい。例えば、上記高iHc成形体要素A、高Br成形体要素B及び複数の中間成形体要素Cに用いられる磁性粉末Mの例として、表13に示される配合割合のものを用いてもよい。合成成形体Eにおける高iHc成形体要素A、高Br成形体要素B及び複数の中間成形体要素Cの厚さの比率は、例えば、表13に示されるようにすればよい。
なお、永久磁石素材Fの外形寸法は、合成成形体Eに施す塑性加工により相違するが、例えば、上記実験例1における比較例1と同様の押出し加工を施した場合、合成成形体E:厚みT=36mm、幅W=19mm、長さL=25mmの場合、永久磁石素材F:厚みT1=8mm、幅W1=40mm、長さL1=53.4mmとなる。
しかも、表14に示されるように、永久磁石全体におけるDyの使用量は、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bとの間に複数(3層)の中間成形体要素Cを介在させることにより、それら五者の平均値で2.16質量%となり、高価なDyを少ない使用量で上記のような高保磁力を発揮できる永久磁石を得ることが可能となる特長がある。
図30の1層目の高iHc成形体要素Aにおける高iHc高密度要素8及び10層目の高Br成形体要素Bにおける高Br高密度要素13は、図13を用いて説明したと同様の考えで形成するとよい。さらに、2層目〜9層目の中間成形体要素Cにおける図30(c)の複数の中間高密度要素夫々は、図26を用いて説明したと同様の考えで形成するとよい。
例えば、上記高iHc成形体要素A、複数の中間成形体要素C及び高Br成形体要素Bに用いられる磁性粉末Mの例としては、表15に示される配合割合を参考にして用いれば、本発明における複数の中間成形体Cを備える永久磁石素材Fの実施は可能になる。合成成形体Eにおける高iHc成形体要素A、複数の中間成形体要素C及び高Br成形体要素Bの比率は表15に示されるようにすればよい。
上記寄せ合わせる配列順は1層〜10層の順になるようにするとよい。
しかも、表16に示されるように、永久磁石全体におけるDyの使用量は、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bとの間に複数の中間成形体要素Cを介在させることにより、それら10者の平均値で1.98質量%となり、高価なDyを少ない使用量で上記のような高保磁力を発揮できる永久磁石を得ることが可能となる特長がある。
図33の場合は、複数種合成成形体Eを形成するに当たって、図13及び図16の例に習って粉末状要素を、選択的に利用して形成する例を説明するものである。即ち、保磁力が高Br粉末状要素11に比較して高く、かつ、残留磁束密度が高Br粉末状要素11に比較して低い材質の磁性粉末Maで形成される高iHc粉末状要素6と、残留磁束密度が高iHc粉末状要素6に比較して高く、かつ、保磁力が高iHc粉末状要素6に比較して低い材質の磁性粉末Mbで形成される高Br粉末状要素11と、夫々は相互に材質の異なる複数の中間用の磁性粉末Mcで形成される複数の中間粉末状要素41とを、キャビティ5内において、相互に並列する状態で、上記高iHc粉末状要素6と上記高Br粉末状要素11との間に上記複数の中間粉末状要素が介在する状態で、寄せ合わせ、それらをプレス手段によって、一体化して合成成形体Eを形成し、上記複数の中間粉末状要素41の各磁性粉末Mcの夫々の材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体Eの状態で、保磁力が上記高iHc成形体要素Aから上記高Br成形体要素B に向けて夫々順次低くなる材質であって、しかも、残留磁束密度が上記高Br成形体要素Bから上記高iHc成形体要素A に向けて夫々順次低くなる材質に夫々設定してある永久磁石用合成成形体Eを製造するものである。
さらに、前述した図24〜図28に表われる中間粉末状要素16、21、31を用いて夫々の他の複数種合成成形体Eを形成する場合においても、図33(a)(b)(c)における中間粉末状要素41及び中間固形状要素42等の数を要望に応じて対応減少させることによって、前述と同様の考えで、対応層数の合成成形体Eを形成すればよい。
なお、前述の図13〜図33においては、合成成形体Eを構成する高iHc成形体要素A、高Br成形体要素B、中間成形体要素Cは、等寸法の例で説明した。しかし、不可逆減磁に対する要望、サイズの大小やコストに係る要望等に応じて、夫々の合わせ方向のサイズ(厚さ方向又は幅方向のサイズ)は適宜増減すればよい。
次に、高iHc成形体要素A、18層の中間成形体要素C及び高Br成形体要素Bを用いて永久磁石素材Fを製造する方法は、表17に示されるような材質の磁性粉末Mから形成される、高iHc成形体要素A、18種の中間成形体要素C及び高Br成形体要素Bから、20層の合成成形体E、永久磁石素材Fを形成する。その過程については、図30を用いて前述したと同様の考えで行なえばよい。
以上のように製造された永久磁石素材F(20種永久磁石素材)の残留磁束密度(Br)、保磁力(iHc)及びDy含有率を表18に示す。
しかも、表18に示されるように、永久磁石全体におけるDyの使用量は、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bとの間に複数の中間成形体要素Cを介在させることにより、それら20層の平均値で1.89質量%となり、高価なDyを少ない使用量で上記のような高保磁力を発揮できる永久磁石を得ることが可能となる特長がある。
前述した実験例1と同様に、永久磁石素材Fの幅中央部でかつ長さ中央部から、幅×長さ×厚みが8mm×8mm×8mmとなる切片を採取し、さらに各要素部分単層になるまで厚み方向を削り込み、それを実験例1と同じ厚み(8mm)になるよう複数枚を重ね合わせ、各要素毎の磁気測定試料とした。そして該試料を3.2MA/mの磁界中で着磁したものを使用して、残留磁束密度、保磁力を測定した。
さらに、上記図17〜19に表われている永久磁石素材Fの磁気特性の具体的な測定は次の通りである。永久磁石素材Fの各要素の幅中央部でかつ長さ中央部から、幅×長さ×厚みが8mm×8mm×8mmとなる切片を採取し、各要素毎の磁気測定試料とした。そして該試料を3.2MA/mの磁界中で着磁したものを使用して、残留磁束密度、保磁力を測定した。
図34〜図41は、永久磁石素材Fに対して、図34に示すような所定の保磁力が要求される場合に、その要求に対応して、不可逆減磁が生じないように磁性粉末Mの材質を選定する設計例を説明する為のものである。なお、永久磁石素材Fに着磁した永久磁石を使用する場合にあっては、永久磁石の一面が高熱に晒される等の環境下、もう一面がそうではない環境下に置かれた場合、永久磁石内部には、その永久磁石に要求される保磁力に分布が生じる。例えば、要求される保磁力の分布として、図34の条件の場合について説明する。すなわち、tは永久磁石の厚み方向の距離を表すこととし、t=0で1.85MA/m、t=T1で1.22MA/m、t=0〜T1の間は直線的に変化するような保磁力が要求されるような条件を想定する。なお、温度や外部減磁界強度から、永久磁石に要求される保磁力を求める手段は公知の方法によればよい。また、安全率をある程度見込んで保磁力を多少大きく取ることも、この時点で行なっておいてもよい。ここで、図34中の斜め線より上の領域(斜線部分)の保磁力を永久磁石の厚さ方向の各部位に付与すれば不可逆減磁は生じない。
よって、実験例2で用いた磁性粉末Mと実験例1で用いた磁性粉末Mの2種類を使って、この保磁力を実現するためには、例えば、前述の表7に示すように、1層目には実験例2で用いた磁性粉末を100%、2層目には実験例2で用いた磁性粉末を50%と実験例1で用いた磁性粉末を50%の割合で配合すると良い。
このときの2層目の磁気特性は図23に示すように実験例2で用いた磁性粉末と実験例1で用いた磁性粉末の磁気特性の配合率の比と同じ50%:50%の位置となる。まとめとして1層目、2層目の磁気特性(Br、iHc)及びDy含有率は、前述の表8のようになる。また、2層目には2種類の粉末を配合して使用したが、当然ながら直接iHc=1.535MA/m、Br=1.415Tの特性をもつ1種類の磁性粉末を準備して使用しても良い。この時の成分組成は、実験例2で用いた磁性粉末と実験例1で用いた磁性粉末の全成分を足して2で割った値となる。
なお、上記1層目及び2層目に用いられる磁性粉末Mの例として表19に示す配合割合のものを用いるとよい。本例による1層目、2層目の磁気特性(Br、iHc)及びDy含有率を表20に示す。
ただし、図35と図36の例では、同じ効果が得られるかというとそうではない。図36の方が、上に凸の三角形の面積の総和(塗り潰されたの三角形の面積)が大きい。すなわち、これは過剰に保磁力を付与している部分が大きいということを表している。最適な設計は、下に凸の三角形が生じないで、かつ上に凸の三角形の面積の総和が最も小さくなるようにすると、過剰に保磁力を付与している部分が最も小さいということになる。図34のように、保磁力分布が直線的に変化する場合は、各層は均等ピッチで分割し、材料の選定も必要な保磁力を下回らないようにかつ過剰な保磁力を付与しないように選定するのが最適だといえる。従って、この場合は図35の設計が最適だと言える。ただ、材料の入手性の違いなどで最適な保磁力が選定できないなどの制約がある場合は、不均等ピッチでの分割でも過剰な保磁力の削減効果が望めるので、適用する価値はあるといえる。
なお、上記1層目〜3層目に用いられる磁性粉末Mの例としては、例えば表9に示される配合割合のものを用いるとよい。本例による1層目〜3層目の磁気特性(Br、iHc)及びDy含有率は表10のようになる。
なお、上記1層目〜4層目に用いられる磁性粉末Mの例としては、例えば表11に示される配合割合のものを用いるとよい。本例による1層目〜4層目の磁気特性(Br、iHc)及びDy含有率は表12のようになる。
なお、上記1層目〜5層目に用いられる磁性粉末Mの例としては、例えば表13に示される配合割合のものを用いるとよい。本例による1層目〜5層目の磁気特性(Br、iHc)及びDy含有率は表14のようになる。
なお、上記1層目〜10層目に用いられる磁性粉末Mの例としては、例えば、前述の表15に示される配合割合のものを用いるとよい。本例による1層目〜10層目の磁気特性(Br、iHc)及びDy含有率は表16のようになる。
なお、上記1層目〜20層目に用いられる磁性粉末Mの例としては、例えば、前述の表17に示される配合割合のものを用いるとよい。本例による1層目〜20層目の磁気特性(Br、iHc)及びDy含有率は、表18のようになる。
次に、次に比較例1(実験例1で用いた磁性粉末Mが100%の単層の永久磁石素材F)、比較例2(実験例2で用いた磁性粉末Mが100%の単層の永久磁石素材F)と実施例10、実施例16(2層の永久磁石素材F)、実施例11(3層の永久磁石素材F)、実施例12(4層の永久磁石素材F)、実施例13(5層の永久磁石素材F)、実施例14(10層の永久磁石素材F)、実施例15(20層の永久磁石素材F)を用いて、室温で同一の磁気性能となるよう永久磁石を製作し、同一の高熱環境下に置いた場合の作用、効果のまとめを表21に示す。
すなわち、例示したように厚みT1=8mm、幅W1=40mm、長さL1=53.5mmの永久磁石素材Fを得るが、これをこのまま着磁したのでは、例えば比較例1は残留磁束密度Brが高く、比較例2は低いため磁石全体の磁束量(フラックス値:単位はウェーバ(Wb))は異なり同一の磁気性能とはいえない。これを揃える為には、一般的には磁石重量(長さ)を調整して行う。そこで、Brが最も小さい比較例2を基準に、着磁した各永久磁石のフラックス値が同じになるよう、それぞれを長さ方向に研削した。この時の長さ及び重量を表21に示す。またDy含有率は前述の通りであるため、永久磁石1個当りのDy使用量は表21の通りとなる。
フラックス値の測定には、フラックスメータを使用した。すなわちコイルの中に永久磁石を置いて、永久磁石を一定速度でコイル中から取り除いた時の電位差から求めた磁束量をフラックス値とした。研削に際しては、内部組織を壊さないよう冷却しながら少しずつ研削した。脱磁、研削、再着磁、フラックス値測定を繰り返し比較例2のフラックス値と一致するまで実施した。
また、ここでは高熱下に晒された永久磁石の熱による不可逆減磁状況を調べた。すなわち、温度調整できる冷却水を流せる構造と電熱ヒータで加熱する構造を併せ持ち、室温〜300℃程度まで一定の温度を保持できる研磨面を持った銅ブロックを2セット準備し、この研磨面同士を対向させて配置した。この研磨面間に、厚み方向(すなわち幅W1=40mm×研磨後の永久磁石の長さの面に研磨面が接触するよう)に永久磁石を挟み込み1時間保持した。銅ブロックは永久磁石に比べ十分大きな体積を持っており、局部的な温度分布ができ難いようにした。更には接触部の銅ブロック側の直下に熱電対を埋め込み、設定した表面温度が保持されるよう冷却水とヒータをコントロールした。また研磨面には熱伝導グリスを使用して永久磁石との伝熱促進を図った。
低温側の銅ブロックの温度は65℃、高温側の温度は155℃とした。永久磁石内部にも熱電対を挿入し、厚み方向の温度分布を調べたが、高温側から低温側に直線的に変化していることを確認した。また接触面で温度ギャップが生じるため、永久磁石の表面温度は低温側接触面で70℃、高温側接触面で150℃となっていた。
以上の方法で永久磁石内に温度分布を持たせた高熱環境試験を行い、永久磁石を銅ブロック間から取り除いたのち室温までゆっくり冷却した。そして、そのまま再度フラックスメータでフラックス値を測定し、比較例2の高熱環境試験前のフラックス値で除した数値を表21に示す。従って、不可逆減磁が生じるとフラックス値は低下してしまうため、この値を不可逆減磁の度合いを表す指標として用いた。表21中の数値が1.0に近いほど不可逆減磁は起こっておらず、数値が小さいほど不可逆減磁の度合いが大きいことを示す。
また、実施例10〜実施例16は比較例2に比べ、永久磁石長さも短くできるため、永久磁石が組み込まれる機器の容積もその分小さくできるメリットを持つことも付記しておく。
上記は、測定の容易さ、永久磁石への負荷の印加のしやすさから高熱に晒される環境下に置かれた永久磁石の不可逆減磁状況を調査したが、外部からの減磁界を永久磁石に印加して、磁界強度分布を持たせた場合や、高熱と外部からの減磁界の両方の環境に同時に晒される場合でも同様な作用・効果が得られる。温度分布や磁界強度分布から、磁石に要求される保磁力分布を求めて、これに合わせて設計を行えば良い。
図42において、高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bは、図17を用いて前述したと同様の手段を用いて形成し、それらと同様の機能、性質又は特徴等が得られるように構成される。
次に、図42(a)のA2は、図示の如く高iHc成形体要素Aと対照的に備えさせる高iHc成形体要素を示す。なお、高iHc成形体要素A2の組成は、高iHc成形体要素Aと同様にすればよい。
次に、図42(a)の高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素Bと高iHc成形体要素A2とから形成される合成成形体Eを形成する手段は、図24を用いて説明したように、3層を寄せ合わせ一体化させて合成成形体Eを形成する手段と同様の考え方でその手段を用いればよい。さらに、合成成形体Eに塑性加工を施して、永久磁石素材Fを成形する。塑性加工としては、前述した種々の塑性加工を用いればよい。
図42(b)の高Br成形体要素Bと高iHc成形体要素Aと高Br成形体要素B2とから形成される合成成形体Eを形成する手段は、図24を用いて説明したように、3層を寄せ合わせ一体化させて合成成形体Eを形成する手段と同様の考え方でその手段を用いればよい。さらに、合成成形体Eに塑性加工を施して、永久磁石素材Fを成形する。塑性加工としては、前述した種々の塑性加工を用いればよい。
実際に磁気回路に組み込まれて使われる永久磁石を考えた場合、永久磁石内部の保磁力分布は、単純に一方が高くて、他方が低い場合のみではなく、より複雑な保磁力分布を有するのが一般的である。例えば、電動機では正逆転両方向で使用されるため、これに対応するためには、両端部が高保磁力、中央部が低保磁力となるパターンが考えられる(図42(a)参照)。また他の磁気回路では、逆に両端部が低保磁力、中央部が高保磁力のような場合も有り得る(図42(b)参照)。
このような場合でも、本例の方法によれば、製造が困難でコストが高くなおかつ高価なDy等を大量に使用した高保磁力でかつ高残留磁束密度の永久磁石を用いることなく、製造が容易でコストが安くなおかつDy等の使用量が少ない永久磁石を提供できる。すなわち高保磁力−低残留磁束密度の部材(例えば上記実験例2で用いた磁性粉末Mで形成される部材)と低保磁力−高残留磁束密度の部材(例えば実験例1で用いた磁性粉末Mで形成される部材)を、保磁力分布に合わせて適切に配置してやることにより、実現できる。
部材の配置のパターンや層数は、コストと効果のバランスで決定すればよい。
図42(a)は電動機に使われる永久磁石内部の保磁力分布に合わせて、Y方向に高保磁力−低保磁力−高保磁力の3層構造とした例である。低保磁力部位に高残留磁束密度の材質を使用できるため、この永久磁石全体としては、高保磁力の単一部材のみでできた永久磁石よりも、残留磁束密度を高めることができる。またこの例ではX方向は1層であるが、この方向の保磁力の分布も大きいようならば、図42(c)のように、更にX方向にも2層、3層と増やしてやれば、必要な保磁力分布に合わせた無駄に保磁力が高い部位が少なく、残留磁束密度が高い永久磁石とすることが出来る。同時にDy等の使用量も、高保磁力の単一部材のみでできた永久磁石に比べ、少なくて済む。
図42(c)において、例えば手前が奥に比べて高い保磁力が要求されるのであれば、A>A’、B>B’、B2>B2’となるように保磁力を選定する。選定方法は図34の考え方を拡張して、保磁力−厚さ−幅の三次元系のグラフで要求される保磁力を三次元プロットし、過剰な保磁力部分(三次元なので体積)を最小にするよう材料を選定すれば、不可逆減磁が発生することなしに残留磁束密度Brが高く、磁石使用量、Dy等の使用量の減少が実現できる。
B・・・高Br成形体要素、
C・・・中間成形体要素、
E・・・永久磁石用合成成形体、
F・・・永久磁石素材、
M・・・磁性粉末、
2・・・粉末状要素、
3・・・固形状要素、
4・・・高密度要素、
5・・・キャビティ、
6・・・高iHc粉末状要素、
7・・・高iHc固形状要素、
8・・・高iHc高密度要素、
11・・・高Br粉末状要素、
12・・・高Br固形状要素、
13・・・高Br高密度要素、
16・・・中間粉末状要素、
17・・・中間固形状要素、
18・・・中間高密度要素、
20a、20b・・・中間成形体要素、
21(21a、21b)・・・中間粉末状要素、
22(22a、22b)・・・中間固形状要素、
23(23a、23b)・・・中間高密度要素、
30a〜30c・・・中間成形体要素、
31(31a〜31c)・・・中間粉末状要素、
32(32a〜32c)・・・中間固形状要素、
33(33a〜33c)・・・中間高密度要素、
40a〜40h・・・中間成形体要素、
41(41a〜41h)・・・中間粉末状要素、
42(42a〜42h)・・・中間固形状要素、
43(43a〜43h)・・・中間高密度要素、
51・・・2種(複数種)合成成形体、
52・・・3種(複数種)合成成形体、
53・・・4種(複数種)合成成形体、
54・・・5種(複数種)合成成形体、
55・・・10種(複数種)合成成形体、
57・・・合せ面、
60・・・永久磁石素材、
61・・・2種永久磁石素材、
62・・・3種永久磁石素材、
63・・・4種永久磁石素材、
64・・・5種永久磁石素材、
65・・・10種永久磁石素材、
67・・・高iHc成形体要素A側、
68・・・高Br成形体要素B側、
69・・・磁化容易軸、
70・・・ダイスホルダ、
71・・・押出金型、
72・・・入側金型、
73・・・貫通孔、
74・・・成形ダイス、
74a・・・入口、
74b・・・出側、
75・・・テーパ孔、
76・・・等形通孔、
79・・・押出し方向、
X・・・方向、
Y・・・方向、
Z・・・方向、
T・・・厚み、
W・・・幅、
L・・・長さ
Claims (6)
- 保磁力が高Br成形体要素に比較して高く、かつ、残留磁束密度が高Br成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高iHc成形体要素と、
残留磁束密度が高iHc成形体要素に比較して高く、かつ、保磁力が高iHc成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高Br成形体要素と、
中間用の磁性粉末で形成される中間成形体要素とを、
上記高iHc成形体要素と上記高Br成形体要素との間に上記中間成形体要素が介在する状態で、寄せ合わせ、一体化して合成成形体を形成し、
上記中間成形体要素の磁性粉末の材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体の状態で、保磁力が上記高iHc成形体要素から上記高Br成形体要素に向けて順次低くなる材質であって、しかも、残留磁束密度が上記高Br成形体要素から上記高iHc成形体要素に向けて順次低くなる材質に設定し、
さらに、相互に連通する貫通孔と、テーパ孔と、等形通孔を備える押出金型を用意し、
上記の高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素とを寄せ合わせ一体化してなる合成成形体を、上記押出金型の上記貫通孔に対して装填し、上記貫通孔に装填した合成成形体をテーパ孔および等形通孔に押出し、 上記テーパ孔においては、上記合成成形体を、合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向へ潰すと共に、上記合せ面に平行し、かつ、押出し方向に直交するY方向に拡げながら、等形通孔に向けて押出す塑性加工を施し、さらに等形通孔において成形することによって 、
永久磁石素材に対して、上記合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向に向く磁化容易軸を備えさせた永久磁石素材を成形することを特徴とする永久磁石素材の製造方法。
- 保磁力が高Br成形体要素に比較して高く、かつ、残留磁束密度が高Br成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高iHc成形体要素と、
残留磁束密度が高iHc成形体要素に比較して高く、かつ、保磁力が高iHc成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高Br成形体要素と、
中間用の磁性粉末で形成される中間成形体要素とを、
上記高iHc成形体要素と上記高Br成形体要素との間に上記中間成形体要素が介在する状態で、寄せ合わせ、一体化して合成成形体を形成し、
上記中間成形体要素の磁性粉末の材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体の状態で、
保磁力が上記高iHc成形体要素から上記高Br成形体要素に向けて順次低くなる材質であって、しかも、
残留磁束密度が上記高Br成形体要素から上記高iHc成形体要素に向けて順次低くなる材質に設定し、
さらに、相互に連通する貫通孔と、テーパ孔と、等形通孔を備える押出金型を用意し、
上記の高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素とを寄せ合わせ一体化してなる合成成形体を、上記押出金型の貫通孔に対して装填し、上記貫通孔に装填した合成成形体をテーパ孔および等形通孔に押出し、
上記テーパ孔においては、上記合成成形体を、合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素との合せ面に直交するX方向へ潰すと共に、上記合せ面に平行し、かつ、押出し方向に直交するY方向に拡げながら、等形通孔に向けて押出す塑性加工を施し、さらに等形通孔において成形することによって、
得られる永久磁石素材における合成成形体に対する押出し方向のひずみε 1 と前記Y方向のひずみε 2 とのひずみ比ε 2 /ε 1 が、0.2〜3.5の範囲となるようにし、その上、
永久磁石素材に対して、上記合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向に向く磁化容易軸を備えさせた永久磁石素材を成形することを特徴とする永久磁石素材の製造方法。
- 保磁力が高Br成形体要素に比較して高く、かつ、残留磁束密度が高Br成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高iHc成形体要素と、
残留磁束密度が高iHc成形体要素に比較して高く、かつ、保磁力が高iHc成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高Br成形体要素と、
夫々は相互に材質の異なる複数の中間用の磁性粉末で形成される複数の中間成形体要素とを、
上記高iHc成形体要素と上記高Br成形体要素との間に上記中間成形体要素が介在する状態で、寄せ合わせ、一体化して合成成形体を形成し、
上記中間成形体要素の磁性粉末の材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体の状態で、保磁力が上記高iHc成形体要素から上記高Br成形体要素に向けて順次低くなる材質であって、しかも、残留磁束密度が上記高Br成形体要素から上記高iHc成形体要素に向けて順次低くなる材質に設定し、
さらに、相互に連通する貫通孔と、テーパ孔と、等形通孔を備える押出金型を用意し、
上記の高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素とを寄せ合わせ一体化してなる合成成形体を、上記押出金型の上記貫通孔に対して装填し、上記貫通孔に装填した合成成形体をテーパ孔および等形通孔に押出し、 上記テーパ孔においては、上記合成成形体を、合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向へ潰すと共に、上記合せ面に平行し、かつ、押出し方向に直交するY方向に拡げながら、等形通孔に向けて押出す塑性加工を施し、さらに等形通孔において成形することによって 、
永久磁石素材に対して、上記合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向に向く磁化容易軸を備えさせた永久磁石素材を成形することを特徴とする永久磁石素材の製造方法。
- 保磁力が高Br成形体要素に比較して高く、かつ、残留磁束密度が高Br成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高iHc成形体要素と、
残留磁束密度が高iHc成形体要素に比較して高く、かつ、保磁力が高iHc成形体要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高Br成形体要素と、
夫々は相互に材質の異なる複数の中間用の磁性粉末で形成される複数の中間成形体要素とを、
上記高iHc成形体要素と上記高Br成形体要素との間に上記中間成形体要素が介在する状態で、寄せ合わせ、一体化して合成成形体を形成し、
上記中間成形体要素の磁性粉末の材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体の状態で、保磁力が上記高iHc成形体要素から上記高Br成形体要素に向けて順次低くなる材質であって、しかも、残留磁束密度が上記高Br成形体要素から上記高iHc成形体要素に向けて順次低くなる材質に設定し、
さらに、相互に連通する貫通孔と、テーパ孔と、等形通孔を備える押出金型を用意し、
上記の高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素とを寄せ合わせ一体化してなる合成成形体を、上記押出金型の貫通孔に対して装填し、上記貫通孔に装填した合成成形体をテーパ孔および等形通孔に押出し、
上記テーパ孔においては、上記合成成形体を、合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素との合せ面に直交するX方向へ潰すと共に、上記合せ面に平行し、かつ、押出し方向に直交するY方向に拡げながら、等形通孔に向けて押出す塑性加工を施し、さらに等形通孔において成形することによって、
得られる永久磁石素材における合成成形体に対する押出し方向のひずみε 1 と前記Y方向のひずみε 2 とのひずみ比ε 2 /ε 1 が、0.2〜3.5の範囲となるようにし、その上、
永久磁石素材に対して、上記合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向に向く磁化容易軸を備えさせた永久磁石素材を成形することを特徴とする永久磁石素材の製造方法。
- 保磁力が高Br粉末状要素に比較して高く、かつ、残留磁束密度が高Br粉末状要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高iHc粉末状要素と、
残留磁束密度が高iHc粉末状要素に比較して高く、かつ、保磁力が高iHc粉末状要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高Br粉末状要素と、
夫々は相互に材質の異なる複数の中間用の磁性粉末で形成される複数の中間粉末状要素とを、
キャビティ内において、相互に並列する状態で、
上記高iHc粉末状要素と上記高Br粉末状要素との間に上記複数の中間粉末状要素が介在する状態で、寄せ合わせ、
それらをプレス手段によって一体化して合成成形体を形成し、
上記複数の中間粉末状要素の各磁性粉末の夫々の材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体の状態で、
保磁力が上記高iHc成形体要素から上記高Br成形体要素に向けて夫々順次低くなる材質であって、しかも、
残留磁束密度が上記高Br成形体要素から上記高iHc成形体要素に向けて夫々順次低くなる材質に夫々設定して合成成形体を形成し、
さらに、相互に連通する貫通孔と、テーパ孔と、等形通孔を備える押出金型を用意し、
上記の高Br成形体要素と、中間粉末状要素と、高iHc成形体要素とを寄せ合わせ一体化してなる合成成形体を、上記押出金型の上記貫通孔に対して装填し、上記貫通孔に装填した合成成形体をテーパ孔および等形通孔に押出し、 上記テーパ孔においては、上記合成成形体を、合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向へ潰すと共に、上記合せ面に平行し、かつ、押出し方向に直交するY方向に拡げながら、等形通孔に向けて押出す塑性加工を施し、さらに等形通孔において成形することによって 、
永久磁石素材に対して、上記合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向に向く磁化容易軸を備えさせた永久磁石素材を成形することを特徴とする永久磁石素材の製造方法。
- 保磁力が高Br粉末状要素に比較して高く、かつ、残留磁束密度が高Br粉末状要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高iHc粉末状要素と、
残留磁束密度が高iHc粉末状要素に比較して高く、かつ、保磁力が高iHc粉末状要素に比較して低い材質の磁性粉末で形成される高Br粉末状要素と、
夫々は相互に材質の異なる複数の中間用の磁性粉末で形成される複数の中間粉末状要素とを、
キャビティ内において、相互に並列する状態で、
上記高iHc粉末状要素と上記高Br粉末状要素との間に上記複数の中間粉末状要素が介在する状態で、寄せ合わせ、
それらをプレス手段によって一体化して合成成形体を形成し、
上記複数の中間粉末状要素の各磁性粉末の夫々の材質の設定は、上記寄せ合わせ一体化した合成成形体の状態で、
保磁力が上記高iHc成形体要素から上記高Br成形体要素に向けて夫々順次低くなる材質であって、しかも、
残留磁束密度が上記高Br成形体要素から上記高iHc成形体要素に向けて夫々順次低くなる材質に夫々設定して合成成形体を形成し、
さらに、相互に連通する貫通孔と、テーパ孔と、等形通孔を備える押出金型を用意し、
上記の高Br成形体要素と、中間粉末状要素と、高iHc成形体要素とを寄せ合わせ一体化してなる合成成形体を、上記押出金型の貫通孔に対して装填し、上記貫通孔に装填した合成成形体をテーパ孔および等形通孔に押出し、
上記テーパ孔においては、上記合成成形体を、合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素との合せ面に直交するX方向へ潰すと共に、上記合せ面に平行し、かつ、押出し方向に直交するY方向に拡げながら、等形通孔に向けて押出す塑性加工を施し、さらに等形通孔において成形することによって、
得られる永久磁石素材における合成成形体に対する押出し方向のひずみε 1 と前記Y方向のひずみε 2 とのひずみ比ε 2 /ε 1 が、0.2〜3.5の範囲となるようにし、その上、
永久磁石素材に対して、上記合成成形体における高Br成形体要素と、中間成形体要素と、高iHc成形体要素等の合せ面に直交するX方向に向く磁化容易軸を備えさせた永久磁石素材を成形することを特徴とする永久磁石素材の製造方法。
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