JP5102920B2 - 多孔質sog膜の多層膜形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質SOG膜の多層膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、LSIの分野において銅(Cu)配線が導入されると共に、配線構造や層間絶縁膜などについての研究開発が行われている。Cu配線を用いるだけでは配線遅延を効果的に減少することが困難であるため、半導体プロセスにおいて層間絶縁膜として低比誘電率酸化物膜(SiO2膜)を用い、さらに、比誘電率の低い膜を得るという観点から、この酸化物膜を多孔質にすることが提案されている。例えば、従来のSOG(spin on glass)の塗布法を利用して、無機SOGのシリル化により低比誘電率の多孔質SiO2膜を形成することが提案されている。また、プラズマCVDを利用し、有機シランを用いてプラズマ重合し、低比誘電率のSiO2膜を形成することも提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の方法によるSiO2膜の形成後に、CVDプロセスなどの半導体プロセスにおいてその上にさらに膜を積層させると、比誘電率が上昇してしまうという問題がある。無機SOGを用いて形成した多孔質SiO2膜の場合は、空孔の径が大きくなり過ぎてしまい、微細な細孔を形成して比誘電率を低い値にすることが困難であること、また、有機シランを用いて形成したSiO2膜の場合は、膜質の点で十分でなく、また、耐熱温度が低い(450℃以下)という問題もある。
【0004】
そこで、本発明者らは、上記従来技術の欠点を解消するために、低比誘電率の層間絶縁膜であって、この層間絶縁膜形成後のCVDプロセスなどによりその上にさらに膜を積層させても、比誘電率が変化しない多孔質SOG膜の作製方法について平成12年4月3日付けで特願2000−101478号として特許出願した。しかしながら、この場合、得られた多孔質SiO2膜では、その空孔が基板に対して垂直に配向しているので、膜表面からの水蒸気などの水分の侵入が問題になることがある。また、無機SOG膜は多量のOH基を含んでおり、焼成後でも未反応のOH基が残留することがあるので、この残留OH基に雰囲気中の水分が吸着し、Alなどの配線を腐食するという問題もある。
【0005】
本発明は、上記従来技術の欠点を解消すると共に、膜表面からの水分の侵入を防ぎ、吸湿を抑えた、低比誘電率の層間絶縁膜であって、この層間絶縁膜形成後のCVDプロセスなどの半導体プロセスによりその上にさらに膜を積層させても、比誘電率が変化しない多孔質SOG膜の形成方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、層間絶縁膜の比誘電率は低い程好ましいという観点から、スピンコート法により低比誘電率の多孔質SiO2膜を得るために、各種材料を選択し、好適な材料および反応条件を見出すべく鋭意開発を行うと共に、得られた膜の吸湿を抑えるべく鋭意開発を行ってきた。その結果、有機シランを用いる反応系に界面活性剤を添加することにより多孔質SiO2膜を得、次いで、この工程を少なくとも一回繰り返して、該工程で得られた多孔質SiO2膜の上にさらに多孔質SiO2膜を形成して多層にすることによって、または、各多孔質膜の間に疎水性の膜を介在させることによって、比誘電率が低く、膜形成後の半導体プロセスにおいてさらに積層膜を形成しても比誘電率に変化のない疎水化された多孔質SiO2膜からなる層間絶縁膜を得ることに成功し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
本発明による多孔質SOG膜の多層膜を形成する方法は、有機シランと、水と、アルコールとを含む有機シラン液を用い、該有機シランを酸加水分解またはアルカリ加水分解に付し、界面活性剤の存在下で加熱処理することにより多孔質SiO2膜を得る第一工程、次いで、該第一工程を少なくとも一回繰り返して、該第一工程で得られた多孔質SiO2膜の上にさらに多孔質SiO2膜を順次形性する工程を含む多孔質SOG膜の多層膜を形成する方法であって、前記界面活性剤がハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム系陽イオン性界面活性剤であり、前記加熱処理が、空気中200〜350℃、次いで、100〜10−5Paの真空中250〜500℃の加熱処理であることを特徴とする。このように多孔質膜を多層に積層することにより、多孔質膜の吸湿が抑えられると共に、後工程の半導体プロセスにおいて積層膜を形成しても比誘電率に変化のない多層の多孔質SiO2膜を得ることができる。積層することにより、基板に対して垂直に配向した各膜中の空孔が相互にずれた状態で膜同士が重なり合って、最上層の膜中の空孔と最下層の膜中の空孔との間のつながりがほとんどなくなるので、多層膜には貫通孔がほとんどなく、その結果、積層された多孔質膜の吸湿が抑えられる。
本発明による多孔質SOG膜の多層膜を形成する方法は、さらに、前記第一工程で得られた多孔質膜の表面に、CVD法またはスパッタ法により、SiO 2 膜、SiN x 膜またはSiO x N y 膜のいずれかを形成し、該表面をキャップする第二工程を行い、次いで、該第一工程と第二工程とを少なくとも一回繰り返すことを特徴とする。このように疎水性の膜で多孔質膜をキャップすることにより、積層された多孔質膜の吸湿性がさらに向上する。
【0008】
前記第一工程で得られた多孔質膜の表面に、CVD法またはスパッタ法により、SiO2膜、SiNx膜またはSiOxNy膜のいずれかを形成し、該表面をキャップする第二工程を行い、次いで、該第一工程と第二工程とを少なくとも一回繰り返してもよい。このように疎水性の膜で多孔質膜をキャップすることにより、積層された多孔質膜の吸湿性がさらに向上する。
【0009】
有機シランは、TEOS(テトラメチルオルソシリケート)またはTMOS(テトラメトキシシラン)のような加水分解可能な有機オキシシランであり、界面活性剤は、陽イオン性界面活性剤、特にラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルエチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルエチルアンモニウムブロマイド、セチルジメチルエチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルジメチルエチルアンモニウムブロマイド、またはメチルドデシルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドなどから選ばれたハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム系陽イオン性界面活性剤である。
【0010】
各原料の使用量は、有機シラン1モルに対して、水8〜15モル、酸加水分解またはアルカリ加水分解のための酸やアルカリ0.5〜1.5モル、界面活性剤0.1〜0.4モルを用いることが好ましい。水が8モル未満であると得られる膜の比誘電率が小さくならず、15モルを超えるとSiO2の固体が析出する。酸やアルカリが0.5モル未満であると所定の反応が進行せず、1.5モルを超えると反応系が固まってしまう。界面活性剤が0.1モル未満であると得られる膜の比誘電率は高くなり、0.4モルを超えると膜質が悪くなる。なお、アルコールは、反応液全体の濃度を調整するために添加されるものであり、反応液の粘性に応じて、塗布しやすいように、その量を調節して添加される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の多孔質SiO2膜の多層膜を形成する方法の一つの実施の形態では、上記したように、有機シランと、水と、アルコールとを含む有機シラン液を用い、これを酸加水分解またはアルカリ加水分解に付することにより得た液に界面活性剤を添加したものを半導体基板上に塗布し、界面活性剤の存在下で加熱して、水、アルコール、界面活性剤を蒸発させながら、また、反応系にその他の有機物質などが含まれている場合にはその物質を取り除くことにより、多孔質SiO2膜を得る第一工程、次いで、該第一工程を少なくとも一回繰り返して、該第一工程で得られた多孔質SiO2膜の上にさらに多孔質SiO2膜を形成するものである。界面活性剤が蒸発するにつれて、膜内に多数の空隙部分(空隙率:約60%以上)が生じ、かくして多孔質となり、また、この多孔質膜を多層膜とすることにより水分の侵入を抑えることが可能となる。この場合、多孔質膜の積層されてなる絶縁膜が厚すぎると、薄膜化の方向に進んでいる半導体プロセスの技術の流れに逆行するという問題がある。従って、吸湿性を抑えることの可能な膜厚を考慮しながらできるだけ薄くすることが好ましい。このように第一工程を複数回繰り返すわけであるが、この場合、各多孔質膜の膜厚を前記先願の場合の一層からなる多孔質膜の膜厚よりも薄くなるように設定することが必要である。例えば、二層の多孔質膜の場合、各多孔質膜を0.5μm程度に設定することが好ましい。
【0013】
原料シランとしては、上記したような分解可能な有機オキシシランであれば、特に制限されることなく用いられる。アルコールとしては、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒であれば、特に制限されることなく用いられる。加水分解は、酸による加水分解であってもアルカリによる加水分解であってもよく、その加水分解のために、硝酸や塩酸などの無機酸、ギ酸などの有機酸、アンモニアなどのアルカリを用いることができる。界面活性剤としては、上記したようハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム系陽イオン性界面活性剤を用いる。
【0014】
上記原料の使用量は、上記したように、原料有機シラン1モルに対して、水については8〜15モルであり、酸やアルカリについては0.5〜1.5モルであり、界面活性剤については0.1〜0.4モルであることが好ましい。この界面活性剤の使用量と加熱処理条件とを適宜選択することにより、所望の比誘電率を有するSiO2膜の多層膜を選択的に形成することが可能である。
【0015】
上記したようにして得られた有機シラン液を半導体基板上に通常のスピンコート法などの塗布方法により塗布し、次いで公知の赤外線加熱炉などを用いて加熱処理し、水−アルコール系溶媒、および界面活性剤その他の有機物質などを蒸発せしめ、多孔質SiO2膜を作製する。この工程を少なくとも一回繰り返し、多孔質膜の多層膜を形成する。この場合の加熱処理条件は、該溶媒および界面活性剤などを蒸発せしめ、多孔質膜を得ることができる条件であれば、特に制限はない。比誘電率の低い多孔質膜を得るために、空気中で200〜350℃程度の温度で処理して主として溶媒を蒸発せしめ、次いで、例えば100〜10-5Pa程度の真空中、界面活性剤その他の有機物質などを蒸発させることのできる温度(例えば、250〜500℃)で、得られる多孔質膜の構造が破壊されない時間の間処理する。
【0016】
このようにして得られた多孔質膜について、次のように膜側面からの吸湿性について確認試験を行った。Si基板上に作製した多孔質SiO2膜の上面、側面をポリイミド膜により被覆した。ポリイミド膜で被覆した2つのサンプルのうち一方のサンプルの4辺を切り落として多孔質SiO2膜の断面を出した。被覆した状態のままのものと、多孔質SiO2膜の断面を出したサンプルとを同一条件で吸湿試験を行い、試験後の比誘電率を比較することで多孔質SiO2膜側面からの吸湿の有無をみた。その結果、ポリイミド膜で被覆したままのサンプルと、側面を切り落として多孔質SiO2膜の断面を出したサンプルの吸湿試験後の比誘電率に差が認められなかったことから、多孔質SiO2膜の側面には空孔の出口はなく、この多孔質SiO2膜の空孔は、基板に対して垂直に配向していることが分かる。
また、上記第一工程で得られた多孔質膜上に、CVD法またはスパッタ法により、例えば膜厚100nm以下のSiO 2 膜、SiN x 膜またはSiO x N y 膜のいずれかを形成し、該多孔質膜表面をキャップする。キャップ層の膜厚が厚すぎると、キャップされた絶縁膜としての総膜厚が厚くなりすぎてしまい、薄膜化の方向に進んでいる半導体プロセスの技術の流れに逆行するという問題がある。従って、吸湿性を抑えることの可能な最小膜厚を考慮しながらできるだけ薄くすることが好ましい。次いで、該第一工程を繰り返して、このキャップ層の上にさらに多孔質膜を形成してもよいし、また、このような第一工程およびキャップ層形成工程を、複数回繰り返してもよい。この場合にも、各多孔質膜の膜厚およびキャップ層の膜厚を前記先願の場合の一層からなる多孔質膜の膜厚よりも薄くなるように設定することが必要である。例えば、二層の多孔質膜および二層のキャップ層の場合、各多孔質膜を0.5μm程度、各キャップ層を50nm程度に設定することが好ましい。
【0018】
上記のようにして得られた多層膜の多孔質SiO2膜について、アルミ電極などの電極を蒸着して比誘電率を測定すると、本発明の目的に合った多孔質SOG膜が得られていることがわかる。すなわち、多孔質膜への水分の侵入のない、比誘電率の低い多層の層間絶縁膜であって、多層膜形成後の半導体プロセスにおいてさらに膜を積層させても比誘電率の上昇がほとんどない層間絶縁膜が得られる。
【0019】
上記したように、好ましくはTEOSまたはTMOSなどの有機シランを用いると、例えば空隙率60%以上の低比誘電率の層間絶縁膜を作製することが可能である。空隙率が高くなるに従って、例えば80%程に達すると、絶縁膜を構成する材料の物性に基づく比誘電率に対する寄与は少なくなり、空気の影響が支配的になるため、低比誘電率の層間絶縁膜が得られる。このような観点から、有機シランの代わりに加水分解可能なアルコキシドを用いても、有機シランの場合と同様に、低比誘電率層間絶縁膜としての多孔質膜の多層膜を形成することができる。このようなアルコキシドとしては、例えば、Ti(OC3H7)4、Zr(OC4H9)4などの周期表4A族に属するTi、Zrなどのアルコラートが用いられ得る。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
(実施例1)
多孔質SiO2膜作製のための反応液を調製する原料として、TEOS1モルに対して、硝酸0.7モル、H2O12モル、エタノール15モル、所定量の界面活性剤を用い、多孔質SOG膜用のSiO2液を調製した。界面活性剤として、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(関東化学(株)製、商品名:CTACl)を、TEOS1モルに対して0.1、0.15、0.2、0.25モル添加して、塗布液を調製した。半導体基板(試料番号A〜H)上に各塗布液を3000回転/分の条件でスピンコートした。公知の赤外線加熱炉を用いて、塗布された各基板を表1に示すように、最初、空気中、200〜400℃で処理し、次いで100〜10-5Paの雰囲気中、400℃で焼成処理し、多孔質SiO2膜を得た。この場合、最初の処理温度200℃から次工程の処理温度400℃へと昇温する時間を60分とし、その他の場合も同じ昇温速度とした。この昇温速度は特に制限される訳ではないが、得られた膜の膜質について、膜荒れが少なく、リーク電流も小さな値となるような範囲であればよい。また、真空焼成中の保持時間は膜構造の破壊が生じない範囲であればよく、本実施例では30分間保持して焼成した。
【0021】
次いで、得られた多孔質膜(膜厚:0.5μm)の表面上に、上記成膜工程を繰り返して、同様の多孔質SiO2膜(膜厚:0.5μm)を積層し、二層の多孔質膜からなる絶縁膜を形成した。
【0022】
このようにして得られた多層膜の多孔質SiO2膜について、アルミ電極を蒸着した後、HP社製比誘電率測定装置(RF IMPEDANCE ANALYZER 4191A)を用いて比誘電率を測定した。得られた比誘電率を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
表1から明らかなように、空気中200〜350℃で処理し、次いで真空中400℃で処理した場合、1.5〜2.9の範囲内の低い比誘電率を有するSOG膜が得られた。また、得られたSOG膜は、該膜の形成後にその上にさらに別の膜を積層させた場合も、比誘電率の上昇がほとんどなかった。また、強度的にも何ら問題はなく、むしろ一層の場合よりも、同じ膜厚の場合、強度的には向上していた。
【0025】
上記実施例に従って基板上に一層からなる多孔質SOG膜を作製した場合と、従来技術(無機SOGのシリル化による方法)により基板上に多孔質SiO2膜を作製した場合とについて、走査型電子顕微鏡(SEM)によりその断面写真(図1)をとり、各多孔質膜の膜質状態の傾向を観測した。このSEM像から、従来膜の場合、大きな径の空孔(数nm〜数十nm)が観測されたが(図1(A))、本発明のSOG膜では極めて小さな空孔であり、実際、SEM観測できない1nm以下の空孔であることがわかる(図1(B))。SEMでは、本発明の場合、一層だけからなる膜について観測したが、多層膜の場合も同様な傾向を示すことは明らかである。
【0026】
また、界面活性剤として、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドの代わりにラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(花王(株)製、商品名:コータミン24P)を使用した場合も、上記と同様な結果が得られた。
前記第一工程で得られた多孔質SiO 2 膜(膜厚:0.5μm)の表面に、CVD法またはスパッタ法により、SiO 2 膜、SiN x 膜またはSiO x N y 膜(膜厚:50nm)を形成し、該多孔質膜の表面をキャップした。次いで、該第一工程およびキャップ層形成工程を同様の条件で繰り返して、このキャップ層の上に再度多孔質膜およびキャップ層を順次形成した。
【0027】
このようにして得られた多層の多孔質膜について、アルミ電極を蒸着した後、HP社製比誘電率測定装置(RF IMPEDANCE ANALYZER 4191A)を用いて比誘電率を測定したところ、表1の比誘電率と同様の値が得られたことから、このような多層の多孔質膜も有用な層間絶縁膜となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A) 従来技術に従って得られた多孔質膜の断面についての走査型電子顕微鏡(SEM)写真。
(B) 本発明に従って得られた多孔質膜の断面についての走査型電子顕微鏡(SEM)写真。
Claims (4)
- 有機シランと、水と、アルコールとを含む有機シラン液を用い、該有機シランを酸加水分解またはアルカリ加水分解に付し、界面活性剤の存在下で加熱処理することにより多孔質SiO2膜を得る第一工程、次いで、該第一工程を少なくとも一回繰り返して、該第一工程で得られた多孔質SiO2膜の上にさらに多孔質SiO2膜を順次形成する工程を含む多孔質SOG膜の多層膜を形成する方法であって、前記界面活性剤がハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム系陽イオン性界面活性剤であり、前記加熱処理が、空気中200〜350℃、次いで、100〜10−5Paの真空中250〜500℃の加熱処理であることと、前記第一工程で得られた多孔質膜の表面に、CVD法またはスパッタ法により、SiO 2 膜、SiN x 膜またはSiO x N y 膜のいずれかを形成し、該表面をキャップする第二工程、次いで、該第一工程と第二工程とを少なくとも一回繰り返す工程を含むことを特徴とする多孔質SOG膜の多層膜を形成する方法。
- 前記有機シランが加水分解可能な有機オキシシランであることを特徴とする請求項1記載の多孔質SOG膜の多層膜を形成する方法。
- 前記有機シランがTEOSまたはTMOSであり、界面活性剤がラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、n−ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルエチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルエチルアンモニウムブロマイド、セチルジメチルエチルアンモニウムブロマイド、オクタデシルジメチルエチルアンモニウムブロマイド、またはメチルドデシルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドなどから選ばれたハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム系陽イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1または2記載の多孔質SOG膜の多層膜を形成する方法。
- 前記有機シラン1モルに対して、水8〜15モル、酸加水分解またはアルカリ加水分解のための酸やアルカリ0.5〜1.5モル、界面活性剤0.1〜0.4モルを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質SOG膜の多層膜を形成する方法。
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