JPH11111712A - 低誘電率絶縁膜とその形成方法及びこの膜を用いた半導体装置 - Google Patents
低誘電率絶縁膜とその形成方法及びこの膜を用いた半導体装置Info
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- JPH11111712A JPH11111712A JP26854797A JP26854797A JPH11111712A JP H11111712 A JPH11111712 A JP H11111712A JP 26854797 A JP26854797 A JP 26854797A JP 26854797 A JP26854797 A JP 26854797A JP H11111712 A JPH11111712 A JP H11111712A
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- insulating film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高速の半導体デバイスの実現に有利な低誘電
率絶縁膜を提供する。 【解決手段】 基板上に前駆物質のシラン化合物から化
学気相成長法によりトリフルオロメチルカルボシランの
膜を形成し、次いでこの膜を酸素雰囲気中で熱処理して
絶縁膜を形成する。
率絶縁膜を提供する。 【解決手段】 基板上に前駆物質のシラン化合物から化
学気相成長法によりトリフルオロメチルカルボシランの
膜を形成し、次いでこの膜を酸素雰囲気中で熱処理して
絶縁膜を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低誘電率の絶縁膜
材料に関する。より詳しく言えば、本発明は、半導体集
積回路の多層配線において使用する低誘電率絶縁膜とそ
の形成方法、及びその低誘電率絶縁膜を用いた半導体装
置に関する。
材料に関する。より詳しく言えば、本発明は、半導体集
積回路の多層配線において使用する低誘電率絶縁膜とそ
の形成方法、及びその低誘電率絶縁膜を用いた半導体装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の絶縁層に用いられる絶縁材
料としては、従来から化学気相成長(CVD)法による
作られる材料が使用されてきた。CVD系材料で最も低
誘電率のSiO2 材料で、その誘電率は約4.0であっ
た。これより更に低誘電率のCVD膜として、近年Si
OF系材料が広く検討されており、その誘電率は3.0
〜3.5である。一方、こうした無機系材料より比較的
低誘電率の材料として有機系高分子材料が知られてい
る。
料としては、従来から化学気相成長(CVD)法による
作られる材料が使用されてきた。CVD系材料で最も低
誘電率のSiO2 材料で、その誘電率は約4.0であっ
た。これより更に低誘電率のCVD膜として、近年Si
OF系材料が広く検討されており、その誘電率は3.0
〜3.5である。一方、こうした無機系材料より比較的
低誘電率の材料として有機系高分子材料が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、低誘電率絶縁膜
を用いた高速デバイスが検討されている。デバイスの高
速化を実現するためには、配線抵抗の低下や、多層配線
構造の層間絶縁膜の低誘電率化等により、配線遅延を少
なくする必要がある。
を用いた高速デバイスが検討されている。デバイスの高
速化を実現するためには、配線抵抗の低下や、多層配線
構造の層間絶縁膜の低誘電率化等により、配線遅延を少
なくする必要がある。
【0004】層間絶縁膜の低誘電率化により高速デバイ
スを実現しようとする場合、上述のようにCVD系材料
で最も誘電率の低いSiO2 で誘電率は約4.0であ
り、それより低誘電率のCVD材料のSiOFで3.0
〜3.5であるが、この材料には吸湿により次第に誘電
率が上昇してしまうという問題がある。それに対し、比
較的誘電率が低いとされている有機系高分子材料は、半
導体装置の製造工程でレジスト剥離などに利用されるO
2 プラズマ処理に対する耐性が低いという問題がある。
スを実現しようとする場合、上述のようにCVD系材料
で最も誘電率の低いSiO2 で誘電率は約4.0であ
り、それより低誘電率のCVD材料のSiOFで3.0
〜3.5であるが、この材料には吸湿により次第に誘電
率が上昇してしまうという問題がある。それに対し、比
較的誘電率が低いとされている有機系高分子材料は、半
導体装置の製造工程でレジスト剥離などに利用されるO
2 プラズマ処理に対する耐性が低いという問題がある。
【0005】本発明の目的は、低誘電率を実現可能で、
且つ、半導体製造工程に用いられる熱処理工程で酸化、
分解を生じず、酵素プラズマ処理により酸化を受けるこ
とがなく、しかも吸湿による誘電率の上昇を生じない絶
縁膜とその形成方法を提供することにある。この方法に
より形成した低誘電率の絶縁膜を含む半導体装置を提供
することも、本発明の目的である。
且つ、半導体製造工程に用いられる熱処理工程で酸化、
分解を生じず、酵素プラズマ処理により酸化を受けるこ
とがなく、しかも吸湿による誘電率の上昇を生じない絶
縁膜とその形成方法を提供することにある。この方法に
より形成した低誘電率の絶縁膜を含む半導体装置を提供
することも、本発明の目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の絶縁膜形成方法
は、基板上に前駆物質のシラン化合物から化学気相成長
法によりトリフルオロメチルカルボシランの膜を形成
し、次いでこの膜を酸素雰囲気中で熱処理して絶縁膜を
形成することを特徴とする。
は、基板上に前駆物質のシラン化合物から化学気相成長
法によりトリフルオロメチルカルボシランの膜を形成
し、次いでこの膜を酸素雰囲気中で熱処理して絶縁膜を
形成することを特徴とする。
【0007】本発明の絶縁膜は、基板上に前駆物質のシ
ラン化合物から化学気相成長法により形成したトリフル
オロメチルカルボシランの膜を酸素雰囲気中で熱処理し
て得られた皮膜からなることを特徴とする。
ラン化合物から化学気相成長法により形成したトリフル
オロメチルカルボシランの膜を酸素雰囲気中で熱処理し
て得られた皮膜からなることを特徴とする。
【0008】本発明の半導体装置は、配線層と絶縁層と
を積層して形成した多層配線構造を含む半導体装置であ
って、絶縁層が前駆物質のシラン化合物から化学気相成
長法により形成したトリフルオロメチルカルボシランの
膜を酸素雰囲気中で熱処理して得られた皮膜からなるこ
とを特徴とする。
を積層して形成した多層配線構造を含む半導体装置であ
って、絶縁層が前駆物質のシラン化合物から化学気相成
長法により形成したトリフルオロメチルカルボシランの
膜を酸素雰囲気中で熱処理して得られた皮膜からなるこ
とを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、基板上に絶縁
膜を形成するが、この基板は半導体装置の配線層を形成
する前のものでもよく、あるいは少なくとも一つの配線
層が形成されているものでもよい。
膜を形成するが、この基板は半導体装置の配線層を形成
する前のものでもよく、あるいは少なくとも一つの配線
層が形成されているものでもよい。
【0010】本発明における前駆物質のシラン化合物
は、化学気相成長(CVD)法により下式
は、化学気相成長(CVD)法により下式
【0011】
【化7】
【0012】(この式のRは水素又は炭素原子数1〜6
の炭化水素基であり、nは正の整数である)で表される
トリフルオロメチルカルボシランを形成できるものであ
る。シラン化合物は、一般的に言えば下式
の炭化水素基であり、nは正の整数である)で表される
トリフルオロメチルカルボシランを形成できるものであ
る。シラン化合物は、一般的に言えば下式
【0013】
【化8】
【0014】(この式のRは水素又は炭素原子数1〜6
の炭化水素基であるが、Rのうちの少なくとも一つは炭
化水素基であり、mは1又は2の整数である)で表され
る有機シラン化合物である。Rの炭化水素基は、好まし
くはアルキル基であり、より好ましくはメチル基であ
る。
の炭化水素基であるが、Rのうちの少なくとも一つは炭
化水素基であり、mは1又は2の整数である)で表され
る有機シラン化合物である。Rの炭化水素基は、好まし
くはアルキル基であり、より好ましくはメチル基であ
る。
【0015】前駆物質のシラン化合物からトリフルオロ
メチルカルボシラン膜を形成するためのCVD法は、好
ましくはプラズマCVD法である。トリフルオロメチル
カルボシランの基板への堆積条件に特に制限はないが、
堆積したカルボシランの再気化によるとも考えられる基
板への堆積速度の低下を予防するため、基板温度を10
0℃以下とするのが有利である。
メチルカルボシラン膜を形成するためのCVD法は、好
ましくはプラズマCVD法である。トリフルオロメチル
カルボシランの基板への堆積条件に特に制限はないが、
堆積したカルボシランの再気化によるとも考えられる基
板への堆積速度の低下を予防するため、基板温度を10
0℃以下とするのが有利である。
【0016】形成したトリフルオロメチルカルボシラン
膜は、次いで酸素雰囲気中での熱処理により最終的な絶
縁膜に変えられる。熱処理を行う酸素雰囲気は、水分を
含まないことが重要であり、水分を含んだ酸素雰囲気で
熱処理して得られた絶縁膜は特性が劣る。酸素雰囲気と
しては、完全に酸素置換した雰囲気はもちろん、乾燥さ
せて湿分を取り除いた空気なども利用することができ
る。
膜は、次いで酸素雰囲気中での熱処理により最終的な絶
縁膜に変えられる。熱処理を行う酸素雰囲気は、水分を
含まないことが重要であり、水分を含んだ酸素雰囲気で
熱処理して得られた絶縁膜は特性が劣る。酸素雰囲気と
しては、完全に酸素置換した雰囲気はもちろん、乾燥さ
せて湿分を取り除いた空気なども利用することができ
る。
【0017】酸素雰囲気での熱処理は、300℃以上の
温度で行うことができる。熱処理温度が400℃に満た
ない場合には、形成した絶縁膜の厚みがその後の工程で
の加熱により減少することがあるので、400℃以上で
熱処理するのが好ましい。熱処理は、一般に30分程度
行えば十分である。
温度で行うことができる。熱処理温度が400℃に満た
ない場合には、形成した絶縁膜の厚みがその後の工程で
の加熱により減少することがあるので、400℃以上で
熱処理するのが好ましい。熱処理は、一般に30分程度
行えば十分である。
【0018】熱処理により得られた絶縁膜を構成してい
る物質の化学構造は、はっきりとは分かっていないが、
X線光電子分光法(XPS)とフーリエ変換赤外分光法
(FT−IR)により、C−F結合、Si−O結合の存
在が確認されていることから、例えば下式
る物質の化学構造は、はっきりとは分かっていないが、
X線光電子分光法(XPS)とフーリエ変換赤外分光法
(FT−IR)により、C−F結合、Si−O結合の存
在が確認されていることから、例えば下式
【0019】
【化9】
【0020】のような構造が考えられる(式中のpは正
の整数)。
の整数)。
【0021】このようなSi(O)CF3 結合を有する
本発明の絶縁膜は、2.5〜2.6程度の低い誘電率を
示す。この絶縁膜は、パーフルオロ基(CF3 )を有す
るため、半導体製造工程で使用される酸素プラズマ処理
に耐え得る材料であり、製造工程を通しても低誘電率を
保持する。また、この低誘電率絶縁膜は半導体製造工程
において熱分解及び酸化を受けない。更に、吸湿性が低
く、誘電率の経時変化を生じにくいために、初期の低誘
電率を維持できる。従って、本発明の低誘電率膜を絶縁
膜として含む半導体装置は、配線遅延の少ない高速デバ
イスを実現できる。
本発明の絶縁膜は、2.5〜2.6程度の低い誘電率を
示す。この絶縁膜は、パーフルオロ基(CF3 )を有す
るため、半導体製造工程で使用される酸素プラズマ処理
に耐え得る材料であり、製造工程を通しても低誘電率を
保持する。また、この低誘電率絶縁膜は半導体製造工程
において熱分解及び酸化を受けない。更に、吸湿性が低
く、誘電率の経時変化を生じにくいために、初期の低誘
電率を維持できる。従って、本発明の低誘電率膜を絶縁
膜として含む半導体装置は、配線遅延の少ない高速デバ
イスを実現できる。
【0022】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に説明する
が、言うまでもなく本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
が、言うまでもなく本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0023】〔実施例1〕平行平板型プラズマCVD装
置を用い、下記の条件でシリコン平板上に約0.5μm
厚の薄膜を形成した。
置を用い、下記の条件でシリコン平板上に約0.5μm
厚の薄膜を形成した。
【0024】 印加電力 13.56MHz/300W 圧力 1.0Torr(133Pa) 基板温度 100℃ 電極間距離 250ミル(6.35mm) シランガス (CH3 )3 SiCF3 ガス流量 50sccm
【0025】前駆物質のトリメチルトリフルオロメチル
シランはヘリウムで圧送し、流量をマスフローコントロ
ーラーで制御した。得られたトリフルオロメチルカルボ
シラン膜のXPSデータとFT−IRデータをそれぞれ
図1と図2に示す。
シランはヘリウムで圧送し、流量をマスフローコントロ
ーラーで制御した。得られたトリフルオロメチルカルボ
シラン膜のXPSデータとFT−IRデータをそれぞれ
図1と図2に示す。
【0026】次に、酸素置換したチャンバー内でカルボ
シランの熱処理を、400℃、30分の条件で行った。
こうして得られた絶縁膜のXPSデータとFT−IRデ
ータをそれぞれ図3と図4に示す。
シランの熱処理を、400℃、30分の条件で行った。
こうして得られた絶縁膜のXPSデータとFT−IRデ
ータをそれぞれ図3と図4に示す。
【0027】〔実施例2〕トリフルオロメチルカルボシ
ラン膜を堆積させる基板としてリンをドープしたシリコ
ン基板を用いたことを除いて、実施例1と同様に絶縁膜
を形成した。続いて、絶縁膜の上にAuを蒸着して上部
電極を形成した。この試料を用いたプローバによる容量
測定から絶縁膜の誘電率εを算出した結果、ε=2.5
2(周波数1MHz)であることが確認できた。
ラン膜を堆積させる基板としてリンをドープしたシリコ
ン基板を用いたことを除いて、実施例1と同様に絶縁膜
を形成した。続いて、絶縁膜の上にAuを蒸着して上部
電極を形成した。この試料を用いたプローバによる容量
測定から絶縁膜の誘電率εを算出した結果、ε=2.5
2(周波数1MHz)であることが確認できた。
【0028】〔実施例3〕配線厚0.8μm、最小配線
幅0.5μmのアルミニウム配線を施したシリコン基板
上に、実施例1と同様に絶縁膜を形成した。この絶縁膜
に対し、500℃の熱処理を10分間施し、続いて酸素
プラズマ処理を行ったところ、膜厚の減少もクラックの
発生もみられなかった。
幅0.5μmのアルミニウム配線を施したシリコン基板
上に、実施例1と同様に絶縁膜を形成した。この絶縁膜
に対し、500℃の熱処理を10分間施し、続いて酸素
プラズマ処理を行ったところ、膜厚の減少もクラックの
発生もみられなかった。
【0029】形成した絶縁膜を大気中に2週間放置し、
その間に絶縁膜の誘電率を測定した結果、図5に示した
ように全く誘電率の変化がみられなかった。昇温脱離ガ
ス分析による吸着水の測定でも、400℃までの加熱で
吸着水の脱離は認められず、CVDで形成したSiNi
膜と同等の吸着水であることが確認された。
その間に絶縁膜の誘電率を測定した結果、図5に示した
ように全く誘電率の変化がみられなかった。昇温脱離ガ
ス分析による吸着水の測定でも、400℃までの加熱で
吸着水の脱離は認められず、CVDで形成したSiNi
膜と同等の吸着水であることが確認された。
【0030】〔実施例4〕平行平板型プラズマCVD装
置を用い、リンをドープしたシリコン基板上に下記の条
件で約0.5μm厚の薄膜を形成した。
置を用い、リンをドープしたシリコン基板上に下記の条
件で約0.5μm厚の薄膜を形成した。
【0031】 印加電力 13.56MHz/300W 圧力 1.0Torr(133Pa) 基板温度 50℃ 電極間距離 250ミル(6.35mm) シランガス (CH3 )3 SiCF3 ガス流量 30sccm
【0032】前駆物質のトリメチルトリフルオロメチル
シランはヘリウムで圧送し、流量をマスフローコントロ
ーラーで制御した。
シランはヘリウムで圧送し、流量をマスフローコントロ
ーラーで制御した。
【0033】次に、酸素置換したチャンバー内でカルボ
シランの熱処理を、300℃、30分の条件で行って、
絶縁膜を形成した。
シランの熱処理を、300℃、30分の条件で行って、
絶縁膜を形成した。
【0034】続いて、この絶縁膜の上にAuを蒸着して
上部電極を形成した。この試料を用いたプローバによる
容量測定から絶縁膜の誘電率εを算出した結果、ε=
2.55(周波数1MHz)であることが確認できた。
上部電極を形成した。この試料を用いたプローバによる
容量測定から絶縁膜の誘電率εを算出した結果、ε=
2.55(周波数1MHz)であることが確認できた。
【0035】〔実施例5〕配線厚0.8μm、最小配線
幅0.5μmのアルミニウム配線を施したシリコン基板
上に、実施例4と同じ絶縁膜を形成した。この絶縁膜に
対し、500℃の熱処理を行い、続いて酸素プラズマ処
理を行ったところ、膜厚の減少もクラックの発生もみら
れなかった。
幅0.5μmのアルミニウム配線を施したシリコン基板
上に、実施例4と同じ絶縁膜を形成した。この絶縁膜に
対し、500℃の熱処理を行い、続いて酸素プラズマ処
理を行ったところ、膜厚の減少もクラックの発生もみら
れなかった。
【0036】更に、大気中に2週間放置し、その間に絶
縁膜の誘電率を測定した結果、図5に示したように全く
誘電率の変化がみられなかった。昇温脱離ガス分析によ
る吸着水の測定でも、400℃までの加熱で吸着水の脱
離は認められなかった。
縁膜の誘電率を測定した結果、図5に示したように全く
誘電率の変化がみられなかった。昇温脱離ガス分析によ
る吸着水の測定でも、400℃までの加熱で吸着水の脱
離は認められなかった。
【0037】〔比較例〕平行平板型プラズマCVD装置
を用い、リンをドープしたシリコン基板上に以下の条件
で約0.5μm厚のSiOF薄膜を形成した。
を用い、リンをドープしたシリコン基板上に以下の条件
で約0.5μm厚のSiOF薄膜を形成した。
【0038】
【0039】得られた薄膜上にAuを蒸着して上部電極
を形成した試料について、プローバによる容量測定から
絶縁膜の誘電率εを算出した結果、ε=3.33(周波
数1MHz)であった。
を形成した試料について、プローバによる容量測定から
絶縁膜の誘電率εを算出した結果、ε=3.33(周波
数1MHz)であった。
【0040】次に、配線厚0.8μm、最小配線幅0.
5μmのアルミニウム配線を施した基板上に上記と同じ
絶縁膜を形成し、500℃の熱処理と、続いて酸素プラ
ズマ処理を行ったところ、膜厚の減少とクラックの発生
は認められなかった。しかし、大気中に2週間放置し、
その間に誘電率を測定した結果、図5に示したように誘
電率は初期の値の3.33から4.20まで上昇した。
また、昇温脱離ガス分析では、実施例3及び5と比べて
吸着水量が約一桁増えていることが確認された。
5μmのアルミニウム配線を施した基板上に上記と同じ
絶縁膜を形成し、500℃の熱処理と、続いて酸素プラ
ズマ処理を行ったところ、膜厚の減少とクラックの発生
は認められなかった。しかし、大気中に2週間放置し、
その間に誘電率を測定した結果、図5に示したように誘
電率は初期の値の3.33から4.20まで上昇した。
また、昇温脱離ガス分析では、実施例3及び5と比べて
吸着水量が約一桁増えていることが確認された。
【0041】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば低誘電率を有する絶縁膜の利用が可能となる。従っ
て、高速デバイスを実現するとともに信頼性の高い半導
体集積回路及びび回路基板を提供することができる。
ば低誘電率を有する絶縁膜の利用が可能となる。従っ
て、高速デバイスを実現するとともに信頼性の高い半導
体集積回路及びび回路基板を提供することができる。
【図1】実施例1のトリフルオロメチルカルボシラン膜
のXPSデータを示すグラフである。
のXPSデータを示すグラフである。
【図2】実施例1のトリフルオロメチルカルボシラン膜
のFT−IRデータを示すグラフである。
のFT−IRデータを示すグラフである。
【図3】実施例1の絶縁膜のXPSデータを示すグラフ
である。
である。
【図4】実施例1の絶縁膜のFT−IRデータを示すグ
ラフである。
ラフである。
【図5】絶縁膜の誘電率の経時変化を示すグラフであ
る。
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 義弘 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 片山 倫子 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内
Claims (12)
- 【請求項1】 基板上に前駆物質のシラン化合物から化
学気相成長法によりトリフルオロメチルカルボシランの
膜を形成し、次いでこの膜を酸素雰囲気中で熱処理して
絶縁膜を形成することを特徴とする絶縁膜形成方法。 - 【請求項2】 前記シラン化合物が下式 【化1】 (この式のRは水素又は炭素原子数1〜6の炭化水素基
であるが、Rのうちの少なくとも一つは炭化水素基であ
り、mは1又は2の整数である)で表される有機シラン
化合物である、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記トリフルオロメチルカルボシランが
下式 【化2】 (この式のRは水素又は炭素原子数1〜6の炭化水素基
であり、nは正の整数である)で表される、請求項1記
載の方法。 - 【請求項4】 前記化学気相成長法がプラズマ化学気相
成長法である、請求項1から3までのいずれか一つに記
載の方法。 - 【請求項5】 前記トリフルオロメチルカルボシラン膜
の形成時に前記基板の温度を100℃以下とする、請求
項1から4までのいずれか一つに記載の方法。 - 【請求項6】 前記熱処理を300℃以上の温度で行
う、請求項1から5までのいずれか一つに記載の方法。 - 【請求項7】 基板上に前駆物質のシラン化合物から化
学気相成長法により形成したトリフルオロメチルカルボ
シランの膜を酸素雰囲気中で熱処理して得られた皮膜か
らなることを特徴とする絶縁膜。 - 【請求項8】 前記シラン化合物が下式 【化3】 (この式のRは水素又は炭素原子数1〜6の炭化水素基
であるが、Rのうちの少なくとも一つは炭化水素基であ
り、mは1又は2の整数である)で表される有機シラン
化合物である、請求項7記載の絶縁膜。 - 【請求項9】 前記トリフルオロメチルカルボシランが
下式 【化4】 (この式のRは水素又は炭素原子数1〜6の炭化水素基
であり、nは正の整数である)で表される、請求項7記
載の絶縁膜。 - 【請求項10】 配線層と絶縁層とを積層して形成した
多層配線構造を含む半導体装置であって、絶縁層が前駆
物質のシラン化合物から化学気相成長法により形成した
トリフルオロメチルカルボシランの膜を酸素雰囲気中で
熱処理して得られた皮膜からなることを特徴とする半導
体装置。 - 【請求項11】 前記シラン化合物が下式 【化5】 (この式のRは水素又は炭素原子数1〜6の炭化水素基
であるが、Rのうちの少なくとも一つは炭化水素基であ
り、mは1又は2の整数である)で表される有機シラン
化合物である、請求項10記載の半導体装置。 - 【請求項12】 前記トリフルオロメチルカルボシラン
が下式 【化6】 (この式のRは水素又は炭素原子数1〜6の炭化水素基
であり、nは正の整数である)で表される、請求項10
記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26854797A JPH11111712A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 低誘電率絶縁膜とその形成方法及びこの膜を用いた半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26854797A JPH11111712A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 低誘電率絶縁膜とその形成方法及びこの膜を用いた半導体装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11111712A true JPH11111712A (ja) | 1999-04-23 |
Family
ID=17460056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26854797A Withdrawn JPH11111712A (ja) | 1997-10-01 | 1997-10-01 | 低誘電率絶縁膜とその形成方法及びこの膜を用いた半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11111712A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1997
- 1997-10-01 JP JP26854797A patent/JPH11111712A/ja not_active Withdrawn
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