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JP5099919B2 - 二官能性金属キレートコンジュゲート - Google Patents

二官能性金属キレートコンジュゲート Download PDF

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Description

(背景)
本発明は、一般に金属医薬診断薬もしくは治療薬として使用するための金属キレートコンジュゲートに向けられる。
金属医薬診断薬もしくは治療薬は、生物学的および医学的研究において、ならびに診断および治療方法においてますます多く利用されるようになっている。一般に、これらの作用物質は、被験者に導入されると、最適な特定の器官、組織もしくは骨格構造に局在するようになる放射性同位体または常磁性金属を含有している。本方法の目的が診断用である場合、放射性同位体または常磁性金属のインビボ分布を描出する画像は、様々な手段によって作製できる。検出された放射性同位体または常磁性金属の分布および対応する相対強度は、標的組織が占有する空間を指示するだけではなく、受容体、抗原、異常、病理的状態、および/またはその他の存在を指示することもできる。本方法の目的が治療用である場合、本作用物質は、代表的には放射性同位体を含有しており、その放射性物質はある線量の放射線を局所部位へ送達する。
標的器官もしくは対象組織および所望の診断もしくは治療方法に依存して、一連の金属医薬品を使用できる。1つの一般形は、コンジュゲートを特定の器官もしくは組織部位へターゲティングするため、および金属を前記担体へ化学的に結合させるための担体物質である放射性もしくは常磁性金属を含むコンジュゲートである。そのようなコンジュゲートでは、金属は、より代表的には大員環のキレートとしての、代表的には配位錯体の形状にあるコンジュゲートと結合される。例えば、Liuの特許文献1を参照されたい。
特許文献2では、Chengらは、腫瘍の治療および/または診断方法において使用するための希土類金属イオンを配位する官能化大環状ポリアミノカルボキシレートキーラントを開示している。Chengらは、彼らの大環状キーラントを担体物質、彼らの場合には抗体もしくは抗体フラグメントへチオ尿素結合によって結合している。しかし、チオ尿素はそれらを形成するための反応条件下では酸素を硫黄と置換する傾向があり、それによって生成物コンジュゲートの絶対分子形を曖昧にする。チオ尿素結合は、さらにまた所定の標的以外の組織への非特異的結合の危険性を作り出すことがあり、これはある線量の放射線の誤った部位への望ましくない送達を生じさせるであろう。
特許文献3では、Tweedleらは、ランタニド元素の常磁性イオンと大環状キレート剤の非イオン性錯体を利用して哺乳動物組織をイメージングするための方法を開示している。しかし、非イオン性錯体は、アニオン性錯体より低安定性である(すなわち、アニオン性錯体はカチオン性金属とアニオン性リガンドとの間でより強力な静電相互作用を示す傾向がある)。
米国特許第6,916,460号明細書 米国特許第5,435,990号明細書 米国特許第6,143,274号明細書
(概要)
本発明のいくつかの態様の中で重要なのは、診断および治療方法において使用するためのコンジュゲートの提供である。有益にも、本発明のコンジュゲートは、非標的組織への非特異的結合のリスクを低下させ、診断もしくは治療対象の特定の器官、組織もしくは骨格構造内に蓄積する傾向があり、それによって前記コンジュゲートを所望であれば特定の疾患状態へターゲティングすることを可能にする。
1つの態様では、本発明は、金属配位部分および1つ以上の担体を含むコンジュゲートであって、前記コンジュゲートを生物学的組織または器官へターゲティングするためのコンジュゲートに向けられる。さらに、前記コンジュゲートは、尿素結合を含んでいる、そして前記金属配位部分を前記担体へ化学的に結合させるリンカーを含んでいる。一部の実施形態では、金属(例、放射性または常磁性金属)は、前記コンジュゲートの金属配位部分と錯体化することができる。
本発明のまた別の態様は、診断もしくは治療方法に向けられる。本方法では、本明細書に開示したタイプのコンジュゲートが被験者(例、患者)に投与される。
本発明のさらにまた別の態様は、金属医薬品を調製するためのキットに向けられる。本キットは、本明細書に開示したタイプのコンジュゲートを含んでいる。
本発明のさらにまた別の態様は、活性尿素、脱保護酸、バッファーおよび放射性金属の溶液を有する保護された金属配位部分を含むキットに向けられる。
本発明のその他の態様は、一部は明白であろうが、一部については下記で指摘する。
(様々な実施形態の詳細な説明)
本発明は、診断用もしくは治療用金属放射性医薬品、または磁気共鳴イメージング造影剤において使用するために金属との配位錯体を迅速に形成できるコンジュゲートを提供する。これらのコンジュゲートは、インビボで組織タイプ、器官またはその他の生物学的に発現した組成物もしくは受容体へ結合する、ときどきは生体分子と呼ばれる生体配向性(bio−directing)担体へ金属イオンを付着させるための二官能性キレート剤(BFC)として機能することができる。本発明の標的特異的金属医薬品は、磁気共鳴イメージングもしくはシンチグラフィーによる疾患の診断において、または全身性放射線療法による疾患の治療において有用である。
一般に、本発明のコンジュゲートには、尿素部分によって直接的もしくは間接的に共有結合された、1つ以上の生体配向性担体および金属配位部分が含まれる。尿素部分は、生体配向性担体へ直接的に結合することができるか、または一連の原子を通して生体配向性担体へ間接的に結合させることができる。同様にかつ独立して、尿素部分は金属配位部分へ直接的に結合させることができるか、または一連の原子を通して金属配位部分へ間接的に結合させることができる。概略的には、本発明の生体配向性担体、尿素部分、および金属配位部分を含むコンジュゲートは、式:
(式中、
およびSは、各々が独立して結合もしくは一連の原子であるスペーサーである、および
およびZは、独立して水素、アリール、C1−7アルキル、C1−7ヒドロキシアルキルもしくはC1−7アルコキシアルキルである)に対応する。
これとともに、配列−S−N(Z)C(O)N(Z)S−は、生体配向性担体を金属配位部分へ共有結合させるリンカーであると特徴付けることができる。この方法で考察すると、リンカーは、尿素部分ならびにスペーサーであるSおよびSを含んでいるが、これらのスペーサーは各々独立して、尿素部分を金属配位部分へ、または1つ以上の生体配向性担体へ各々結合させる結合もしくは一連の原子である。しかしまたは、これらのスペーサーのいずれかもしくは両方がコンジュゲートの別個かつ独立した成分、または金属配位部分および生体配向性担体各々のメンバーであると考えることができよう。例えば、本発明の精神から逸脱せずに、Sは金属配位部分の一部であると見なすことができるか、および/またはSは生体配向性担体の一部であると見なすことができる。
式Aは単一の生体配向性担体しか示していないが、コンジュゲートは複数の担体を含んでいてよいことが企図されている。例えば、一部の実施形態では、Sを介して複数の担体を尿素リンカーへ結合させることができる。また別の例として、複数の個別かつ独特のリンカーを介して複数の担体を金属配位部分へ結合させることができる。言い換えると、複数のリンカーを金属配位部分へ結合させることができ、そして少なくとも1つの担体を各リンカーと結合させることができる。
診断および/または治療方法において使用する前に、式Aに対応するコンジュゲートは、一般に本発明の金属医薬診断薬もしくは治療薬を形成するために金属と錯体化させられる。
生体配向性担体
上述したように、本発明のコンジュゲートは、このコンジュゲートを標的組織、器官、受容体もしくはその他の生物学的に発現した組成物へ方向付ける、生体分子としても知られる1つ以上の生体配向性担体を含んでいる。理想的には、各担体は、標的器官もしくは組織部位に対して選択的もしくは特異的である。
代表的な生体配向性担体には、ホルモン、アミノ酸、ペプチド、ペプチドミメティック、タンパク質、ヌクレオシド、ヌクレオチド、核酸、酵素、炭水化物、グリコミメティック、脂質、アルブミン、モノクローナルおよびポリクローナル抗体、受容体、例えばシクロデキストリンなどの包含化合物、ならびに受容体結合分子が含まれる。担体の特定の例には、乳腺および前立腺病変を治療するためのステロイドホルモン;神経内分泌腫瘍を治療するためのソマトスタチン、ボンベシン、CCK、およびニューロテンシン受容体結合分子;肺癌を治療するためのCCK受容体結合分子;結腸直腸癌を治療するためのST受容体および癌胎児性抗原(CEA)結合分子;黒色腫を治療するためのジヒドロキシインドールカルボン酸およびその他のメラニン産生性生合成中間体;血管疾患を治療するためのインテグリン受容体およびアテローム硬化性プラーク結合分子;ならびに脳病変を治療するためのアミロイドプラーク結合分子が含まれる。典型的な生体配向性担体には、さらにまたポリアミノ酸、ポリオール、ポリアミン、ポリ酸、オリゴヌクレオチド、アボロール、デンドリマー、およびアプタマーなどの合成ポリマーが含まれる。
一部の実施形態では、生体配向性担体は、イミダゾール、トリアゾール、抗体(例、NeutroSpect(登録商標)、Zevalin(登録商標)、およびHerceptin(登録商標))、タンパク質(例、TCII、HSA、アネキシン、およびHb)、ペプチド(例、オクトレオチド、ボンベシン、ニューロテンシン、およびアンギオテンシン)、窒素を含有する単純もしくは複合炭水化物(例、グルコサミンおよびグルコース)、窒素を含有するビタミン(例、ビタミンA、B1、B2、B12、C、D2、D3、E、H、およびK)、窒素を含有するホルモン(例、エストラジオール、プロゲステロン、およびテストステロン)、窒素を含有する活性医薬品(例、セレコキシブもしくはその他の窒素を含有するNSAID、AMD3100、CXCR4およびCCR5アンタゴニスト)ならびに窒素を含有するステロイドの中から選択される。これらの実施形態の1つの実施例では、生体配向性担体は、イミダゾール、トリアゾール、ペプチド、窒素置換された単純もしくは複合炭水化物、窒素置換ビタミン、および窒素置換された低分子の中から選択される。また別の例では、生体配向性担体は、イミダゾール、トリアゾール、ペプチドのN末端、窒素置換された単純もしくは複合炭水化物、もしくは窒素置換されたビタミンであってよい。さらにまた別の実施例では、生体配向性担体(もしくはそれらの末端基)は、イミダゾールもしくはトリアゾールであってよい。
上述したように、本発明の一部の実施形態は、複数の生体配向性担体を有するコンジュゲートを含むことができる。例えば、特定標的組織、器官受容体もしくは他の生物学的に発現した組成物に対する特異性を増加させるためには、複数の生体配向性担体を利用できる。そのような場合では、生体配向性担体は同一であっても相違していてもよい。例えば、単一コンジュゲートが、所望の抗原もしくはハプテンに向けられる複数の抗体もしくは抗体フラグメントを有していてよい。代表的には、コンジュゲート内に使用される抗体は、所望の抗原もしくはハプテンに向けられるモノクローナル抗体もしくは抗体フラグメントである。そこで、例えば、コンジュゲートは、それによって所望の部位でのコンジュゲートの濃度を増加させるために所望のエピトープに対する特異性を有する2種以上のモノクローナル抗体を含むことができる。同様に、そして独立して、コンジュゲートは、それらの各々が同一標的組織もしくは器官上の相違する部位へターゲティングされる2種以上の相違する生体配向性担体を含むことができる。この方法で複数の生体配向性担体を利用することによって、コンジュゲートは有益にも標的組織もしくは器官のいくつかの領域で濃縮し、治療の有効性を高める可能性がある。さらに、コンジュゲートは、非標的沈着を最小限に抑えながら所望の治療および/または診断結果を最適に達成する、標的組織もしくは器官でコンジュゲートを濃縮するように設計された比率の生体配向性担体を有することができる。
リンカー
上述したように、1つ以上の生体配向性担体は、尿素基を含むリンカーを介して金属配位部分へ共有結合させることができる。一部の実施形態では、リンカーは、式B:
(式中、
およびSは、独立して尿素部分を金属配位部分または1つ以上の生体配向性担体へ各々共有結合させる共有結合または原子の鎖である;および
およびZは、水素、アリール、C1−7アルキル、C1−7ヒドロキシアルキルおよびC1−7アルコキシアルキルからなる群から独立して選択される)に対応する。例えば、ZおよびZは、水素、C1−7アルキル、アルコキシアルキル、およびフェニルからなる群から選択されてよい。さらにまた別の例として、ZおよびZは、より限定的な基(例、水素、C1−4アルキルおよびC1−4アルコキシアルキル)から選択されてよい。一部の実施形態では、ZおよびZは、どちらも水素であってよい。
リンカーの一部、コンジュゲートの個別かつ独立した成分、または金属配位部分および生体配向性担体各々の一部であると見なされるかどうかにかかわらず、スペーサーのSおよびSは、好ましくは生体内分布および効力に好都合な影響を及ぼすように、ならびに金属配位部分と生体配向性担体との分離を提供するように設計される。例えば、炭水化物、ポリアルキレングリコール、ペプチドもしくはその他のポリアミノ酸、および/またはシクロデキストリンは、コンジュゲートの生体内分布に影響を及ぼす、血中クリアランスの速度を増進もしくは減少させる、および/またはコンジュゲートの排出経路を指令するためのスペーサーとして使用できる。一般に、好ましいスペーサーは、中程度から迅速な血中クリアランスおよび強化された腎排泄を生じさせるスペーサーである。理想的には、スペーサーは、肝臓によっては代謝されず、その代わりに腎臓によって除去されるので、それによってコンジュゲートが肝臓組織に及ぼす作用が減少させられる。しかし、本発明の一部の実施形態は、肝臓によって代謝される1つ以上のスペーサーを含んでいてよいことに留意されたい。
共有結合以外の場合、SおよびSは、原子の鎖を含んでいる。この鎖は、直鎖状、分枝状、環状もしくはそれらの組み合わせであってよい。一部の実施形態では、鎖は、約40個以下の原子、または約20個以下でさえある原子を含んでいる。一部の実施形態では、鎖は約2〜約15個の原子を含んでいる。この鎖内に含まれた原子は、代表的には、炭素、酸素、窒素、硫黄、セレン、ケイ素およびリンからなる群から選択される。一部の実施形態では、原子は、炭素、酸素、窒素、リンおよび硫黄からなる群から選択されてよい。他方他の実施形態では、原子は、炭素、窒素、酸素およびリンからなる群から選択されてよい。一部の実施形態では、鎖状原子の少なくとも一部は、1つ以上のヒドロキシル、−OR、およびR置換基を含むがそれらに限定されない典型的な置換基で任意に置換されてよい。
一部の実施形態では、SおよびSは、独立して、結合(例、単一共有結合)、あるいは1つ以上のカルバルデヒド、ケト、カルボキシル(−COH)、シアノ(−CN)、ハロ、ニトロ(−NO)、アミド(−C(O)R)、スルファト(−OSOH)、スルフィト(−SOH)、ホスファト(−OPO)、ホスフィト(−PO)、ヒドロキシル(−OH)、オキシ、メルカプト(−SH)、チオ(−SR)、スルホキソ(S(O)R)(式中、R、RおよびRは、独立して1つ以上のスルホキソ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびリン酸塩で任意に置換されたC1−20アルキルである)で任意に置換されたアリールもしくはC1−20アルキレンである。これらの実施形態について、SおよびSの各々は、独立して、一重結合、1つ以上のオキシ、ケト、ハロ、およびアミドで任意に置換されたアリール、または1つ以上のオキシおよびケトで任意に置換されたC1−8アルキレンであってよい。これらの実施形態の1つの実施例では、SおよびSは、独立して、一重結合、またはオキシで任意に置換されたC1−4アルキレンである。他方これらの実施形態のまた別の実施例では、SおよびSは各々一重結合である。
一部の実施形態では、Sは:(i)アルコールとしての1つ以上のヒドロキシル基を備えるエーテル結合もしくはペンダントとして1つ以上の酸素原子で任意に置換されたC2−20アルキル鎖もしくは環;(ii)自然もしくは人為的方法でコンジュゲート化された、アラニン、イソロイシン、ロイシン、バリン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、アスパラギン、メチオニン、システイン、セリン、グルタミン、トレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン、グリシンもしくはプロリンなどの1つ以上のアミノ酸残基からなるペプチド鎖もしくは環;または(iii)鎖内の1つ以上の芳香環、または1つ以上のスルホキソ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、リン酸塩、1つ以上のスルホキソ、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびリン酸塩で任意に置換されたC1−20アルキル鎖もしくは環で任意に置換された多環内で縮合された1つ以上の芳香族環であってよい。
金属
インビボもしくはインビトロにおいて診断方法で検出できる、または疾患の治療において有用である任意の金属は、本発明のコンジュゲート内の金属として使用できる。特に、ヒトもしくは動物の身体またはインビトロ診断アッセイにおいて診断結果または治療応答を生成することのできる任意の放射性金属イオンもしくは常磁性金属イオンを使用できる。所定の目的に基づく適切な金属の選択は、当業者には知られている。一部の実施形態では、金属は、
からなる群から選択されてよい。例えば、金属は、Y−90、In−111、Tc−99m、Re−186、Re−188、Cu−64、Ga−67、Ga−68およびLu−177からなる群から選択されてよい。また別の例として、金属は、より限定的群(例、Y−90、In−111、Tc−99m、Re−186、Cu−64、Ga−67、およびLu−177からなる群;またはY−90、In−111、およびTc−99mからなる群)から選択されてよい。
金属配位部分
金属配位部分は、生理的条件下で1つ以上の金属を錯体化させる(「配位させる」とも呼ばれる)ために使用される任意の成分であってよい。好ましくは、金属配位部分は、生理的条件下で錯体を無傷で維持するために金属との熱力学的および動力学的に安定性の錯体を形成する;さもなければ、配位金属の全身性放出が生じる可能性がある。
一般に、金属配位部分は、非環状もしくは環状であってよい。例えば、金属配位部分には、例えばEDTA、DTPA、DCTA、DOTA、TETA、またはそれらのアナログもしくはホモログなどのポリカルボン酸が含まれる。しかし生理的条件下でより大きな安定性を提供するためには、大環状部分(例、トリアザおよびテトラザ大員環)が一般に好ましい。一部の実施形態では、大環状金属配位部分はシクレン(cyclen)もしくはタクン(tacn)である。
一部の実施形態では、本金属配位部分は、置換複素環を含んでおり、このときヘテロ原子は窒素である。代表的には、複素環は、約9〜約15個の原子を含んでおり、これらの環原子の少なくとも3個は窒素である。これらの実施形態の1つの実施例では、複素環は、環窒素原子の少なくとも1つが置換されている3〜5個の環窒素原子を含んでいる。これらの実施形態については、環炭素原子は任意に置換されてよい。1つのそのような大員環は式(1):
(式中、
nは、0、1もしくは2である;
mは0〜16であり、mが0より大きい場合は、各Aは、任意に置換されたC1−20アルキルおよびアリールからなる群から独立して選択されている)に対応する。
本金属配位部分が式(1)に対応しており、mが0より大きい場合は、各Aは安定性および生体内分布へプラスの影響を及ぼす置換基であることが一般に好ましい。存在する場合は、各Aは、1つ以上のアリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトもしくはチオ置換基で独立して置換されてよい。Aがアリールもしくはアルキルである場合は、これらの各々は更に、1つ以上のアリール、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトもしくはチオで任意に置換されたアリールもしくはC1−20アルキルで任意に置換されてよい。
式(1)の金属配位部分については、A置換基は、存在する場合は、環炭素原子のいずれかに結合している。さらに、各環炭素原子は、可能性のあるA置換基の数が環炭素原子の数に伴って変動するように置換されてよい。少なくとも1つのA置換基を有する式(1)の金属配位部分の1つの実施形態では、各Aは、独立して1つ以上のアリール、ケト、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1−20アルキル、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、オキシおよびチオで任意に置換されたアリールもしくはC1−8アルキルである。例えば、各Aは、1つ以上のアリール、ケト、アミドおよびオキシで任意に置換されたアリールもしくはC1−6アルキルであってよい。さらにまた別の実施例として、各Aは、メチルであってよい。
一般に、nの数値が増加するにつれて、大環状のサイズが増加する。この方法で、大環状のサイズは、配位させる金属の所望のサイズおよび配位数に適応させるために調節することができる。
本金属配位部分が置換複素環を含む一部の実施形態では、本金属配位部分は、式(1a):
(式中、
nは、0、1もしくは2である;
mは0〜16であり、mが0より大きい場合は、各Aは、1つ以上のアリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトもしくはチオで任意に置換されたC1−20アルキルもしくはアリールである;
qは0〜3であり、qが0より大きい場合は、各Dは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、アリール、ならびに1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、およびホスフィトで任意に置換されたC1−20アルキルからなる群から独立して選択される;
、X、X、Xは、置換基が、アリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトおよびチオからなる群から選択される、独立して任意に置換されたメチレンである;
〜Qは:
からなる群から独立して選択される;
は0〜4であるが、qが0より大きい場合は、各Eは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、ならびに1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで任意に置換されたC1−20アルキルからなる群から独立して選択される;および
は、ヒドロキシルもしくはメルカプトである)に対応する。
式(1a)の金属配位部分については、D置換基は、存在する場合は、置換可能なフェニル環炭素原子のいずれかに独立して結合している。一部の実施形態では、各Dは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、ホスファト、アリール、または1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびリン酸塩で任意に置換されたC1−8アルキルであってよい。例えば、一部の実施形態では、各Dは、ブロモ、ヨード、カルボキシル、もしくはヒドロキシルであってよい。一部の実施形態では、Tがヒドロキシルである場合は、Dは、Xの結合点に対してαおよびTの結合点に対してβである位置でヒドロキシル以外の構成成分であってよい。
式(1a)の金属配位部分については、E置換基は、存在する場合は、置換可能なフェニル環炭素原子のいずれかに独立して結合している。一部の実施形態では、各Eは、独立してフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、ホスファト、アリール、または1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで任意に置換されたC1−8アルキルであってよい。例えば、一部の実施形態では、各Eは、独立してブロモ、ヨード、カルボキシル、もしくはヒドロキシルであってよい。
代表的には、式(1a)の金属配位部分については、X〜Xは、独立してC1−6アルキル、ハロ、もしくはヒドロキシルで任意に置換されたメチレンである。
式(1a)の金属配位部分の一部の実施形態では、qは0である。したがって、Q、Q、およびQは:
からなる群から独立して選択されてよい。
複素環を含む金属配位部分に加えて、金属配位部分は、またはヘテロ置換アルキル鎖を含むことができる。代表的には、ヘテロ置換アルキル鎖は、ヘテロ置換アルキル鎖内に約4〜約10個の原子を含んでいるが、これらの原子の少なくとも2個は窒素である。ヘテロ置換アルキル鎖を含む金属配位部分の1つの実施例では、鎖は、2〜4個の窒素原子を含んでおり、このとき鎖窒素原子の少なくとも1つは置換されている。これらの実施形態については、鎖炭素原子は任意に置換されてよい。代表的には、ヘテロ置換アルキル鎖を含む窒素原子は、2個の炭素原子によって相互から分離されるので、このため本金属配位部分は、下記の式(2):
(式中、
nは、0、1もしくは2である;および
mは0〜8であり、mが0より大きい場合は、各Aは、任意に置換されたC1−20アルキルおよびアリールからなる群から独立して選択される)によって描出できる。
本金属配位部分が式(2)に対応しており、mが0より大きい場合は、各Aは安定性および生体内分布へプラスの影響を及ぼす置換基であることが一般に好ましい。存在する場合は、各Aは、1つ以上のアリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトもしくはチオ置換基で独立して置換されてよい。さらに、Aがアリールもしくはアルキルである場合は、これらの各々は更に、1つ以上のアリール、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトおよびチオで任意に置換されたアリールもしくはC1−20アルキル部分で任意に置換されてよい。
式(2)の金属配位部分については、A置換基は、存在する場合は、環炭素原子のいずれかに結合していてよい。各環炭素原子は、可能性のあるA置換基の数が環炭素原子の数に伴って変動するように置換されてよい。少なくとも1つのA置換基を有する式(2)の金属配位部分の1つの実施形態では、各Aは、独立して1つ以上のアリール、ケト、カルボキシル、シアノ、ニトロ、C1−20アルキル、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、オキシおよびチオで任意に置換されたアリールもしくはC1−8アルキルである。例えば、各Aは、1つ以上のアリール、ケト、アミドおよびオキシで任意に置換されたアリールもしくはC1−6アルキルであってよい。さらにまた別の実施例として、各Aは、メチルであってよい。
一般に、nの数値が増加するにつれて、ヘテロ置換アルキル鎖の長さが増加する。この方法で、ヘテロ置換アルキル鎖の長さは、配位させられる金属のサイズおよび配位能力に適応させるために調節することができる。
本金属配位部分がヘテロ置換アルキル鎖を含む一部の実施形態では、本金属配位部分は、下記の式(2a):
(式中、
nは、0、1もしくは2である;
mは0〜8であり、mが0より大きい場合は、各Aは、1つ以上のアリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトもしくはチオで任意に置換されたC1−20アルキルもしくはアリールである;
qは0〜3であり、qが0より大きい場合は、各Dは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、アリール、ならびに1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、およびホスフィトで任意に置換されたC1−20アルキルからなる群から独立して選択される;
、X、X、X、およびXは、置換基が、アリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトおよびチオからなる群から選択される、独立して任意に置換されたメチレンである;
〜Qは:
からなる群から独立して選択される;
は0〜4であり、qが0より大きい場合は、各Eは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、ならびに1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで任意に置換されたC1−20アルキルからなる群から独立して選択される;および
は、ヒドロキシルもしくはメルカプトである)と適合する。
式(2a)の金属配位部分については、D置換基は、存在する場合は、置換可能なフェニル環炭素原子のいずれかに独立して結合していてよい。一部の実施形態では、各Dは、独立してフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、ホスファト、アリール、または1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびリン酸塩で任意に置換されたC1−8アルキルであってよい。例えば、一部の実施形態の各Dは、独立してブロモ、ヨード、カルボキシル、もしくはヒドロキシルであってよい。一部の実施形態では、Tがヒドロキシルである場合は、Dは、Xの結合点に対してαおよびTの結合点に対してβである位置でヒドロキシル以外の構成成分であってよい。
式(2a)の金属配位部分については、E置換基は、存在する場合は、置換可能なフェニル環炭素原子のいずれかに独立して結合していてよい。一部の実施形態では、各Eは、独立してフルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、ホスファト、アリール、または1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで任意に置換されたC1−8アルキルであってよい。例えば、各Eは、一部の実施形態では、独立してブロモ、ヨード、カルボキシル、もしくはヒドロキシルであってよい。
代表的には、式(2a)の金属配位部分については、X〜Xは、独立してC1−6アルキル、ハロ、もしくはヒドロキシルで任意に置換されたメチレンである。
式(2a)の金属配位部分の一部の実施形態では、qは0である。したがって、Q、Q、QおよびQは:
からなる群から独立して選択される。
上記の実施形態のいずれかについて、本金属配位部分は、金属Mと錯体化して、それにより金属錯体を形成することができる。
本金属配位部分が複素環であり、金属Mと錯体化される一部の実施形態では、錯体は、下記の式(3):
(式中、
nは、0、1もしくは2である;
mは0〜16であり、mが0より大きい場合は、各Aは、1つ以上のアリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトもしくはチオで任意に置換されたC1−20アルキルもしくはアリールである;
qは0〜3であり、qが0より大きい場合は、各Dは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、アリール、ならびに1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、およびホスフィトで任意に置換されたC1−20アルキルからなる群から独立して選択される;
、X、X、Xは、置換基が、アリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトおよびチオからなる群から選択される、独立して任意に置換されたメチレンである;
〜Qは:
からなる群から独立して選択される;
は0〜4であり、qが0より大きい場合は、各Eは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、ならびに1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで任意に置換されたC1−20アルキルからなる群から独立して選択される;
は、ヒドロキシルもしくはメルカプトである;および
Mは、
からなる群から選択される)を有する。
本金属配位部分がヘテロ置換アルキル鎖であり、金属Mと錯体化される一部の実施形態では、錯体は、下記の式(4):
(式中、
nは、0、1もしくは2である;
mは0〜8であり、mが0より大きい場合は、各Aは、1つ以上のアリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトもしくはチオで任意に置換されたC1−20アルキルもしくはアリールである;
qは0〜3であり、qが0より大きい場合は、各Dは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、アリール、ならびに1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、およびホスフィトで任意に置換されたC1−20アルキルからなる群から独立して選択される;
、X、X、XおよびXは、置換基が、アリール、C1−20アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトおよびチオからなる群から選択される、独立して任意に置換されたメチレンである;
〜Qは:
からなる群から独立して選択される;
は0〜4であり、qが0より大きい場合は、各Eは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、ならびに1つ以上のC1−20アルキル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで任意に置換されたC1−20アルキルからなる群から独立して選択される;
は、ヒドロキシルもしくはメルカプトである;および
Mは、
からなる群から選択される)を有する。
錯体が式(3)または式(4)に対応するかどうかは、代表的には配位のために選択された特定の金属に左右される。例えば、イットリウムおよびランタニドについては、式(3)に対応する錯体が好ましい。式(3)はさらに鉄、銅、およびマンガンについても好ましいが、式(4)は残りの遷移金属のために好ましい錯体である。任意の特定金属のために好ましい錯体は、内因性イオンとの金属交換反応についての潜在能力に関連する。そこで、式(3)は、イットリウム、ランタニド、およびガリウムを含むがそれらに限定されない高交換金属とのより良好な安定性を提供する。内因性イオンとの金属交換反応は、正規遷移金属についてのような大きな問題を提示しない。式(3)の錯体は上記で一部の金属と一緒に使用するために好ましいと述べ、式(4)の錯体は他の金属と一緒に使用するために好ましいと述べてきたが、式(3)および(4)の錯体が各錯体について列挙された金属以外の金属と一緒に利用できることは企図されている。
三次元キャビティを備える大環状金属配位部分は、高安定性を備える金属錯体を形成することが多い。これらの錯体は、しばしば金属のサイズおよび配位化学に基づいて所定の金属イオンに対する選択性、および、非錯体化形において、金属錯体化を促進する事前に組織化された立体配座を採用する能力を示す。適切な大環状金属配位部分および金属の選択は、当業者には知られている。
nの数値、したがって金属配位部分のサイズもしくは長さは、配位対象の特定の金属に左右される。イットリウムおよびランタニドについては、例えば、nは概して1である。遷移金属については、nは、代表的には0もしくは1である。マンガンおよびテクネチウムについては、nは、X〜Xの数値に依存して、0、1、または2である。しかし、nの他の数値が上記で考察した1つ以上の金属について適切であってよいことは企図されている。
一般合成
例示するために、以下の反応は、カルボニルジトリアジン(CDT)を用いた金属キレート化剤の活性化を示している:
コンジュゲートを調製する前の遊離ヒドロキシル基の反応を防止するために、金属配位部分のヒドロキシル基は保護される。ヒドロキシル基を保護する任意の従来型手段が許容できる。ヒドロキシル基およびそれらの合成のための様々な保護基は、“Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Edition”T.W. GreeneおよびP.G.M. Wuts, John Wiley and Sons, 1999の中に見いだすことができる。典型的な保護基には、tert−ブチル、メトキシメチル、1−エトキシメチル、ベンジルオキシメチル、(β−トリメチルシリルエトキシ)メチル、テトラヒドロピラニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、t−ブチル(ジフェニル)シリル、トリアルキルシリル、トリクロロメトキシカルボニルおよび2,2,2−トリクロロエトキシメチルが含まれる。
アミンから反応性尿素基を作り出すためには、軽度の活性化剤が好ましい。典型的な活性化剤には、カルボニルジトリアジンもしくはカルボニルジイミダゾール(CDI)、またはそれらの混合物が含まれる。その他の活性化剤には、ホスゲン、炭酸ビス(トリクロロメチル)、およびクロロギ酸トリクロロメチルが含まれる。反応中間体は、無水条件下では安定性である固体として単離できる。そこで、そのような活性尿素は、保護された中間体を得るために、合成もしくは天然生成物(例、生体分子)と反応させることができよう。生成物は、例えば、ジクロロメタンおよびエーテルを用いて反応混合物からの沈降によって単離することができる。生成物の精製は、例えば、必要に応じて、順相もしくはC18逆相クロマトグラフィーを使用することによって実施できる。この中間体は、引き続いて、トリフルオロエタノール中のトリフル酸などの酸の適用によって脱保護し、それによってフェノールヒドロキシルおよびカルボン酸塩を脱マスキングすることができる。
この実施形態のために、生体配向性担体および金属は、上述したもののいずれかであってよい。放射性同位体または常磁性金属イオンは、代表的には溶液中に溶解させられる。溶液は、水性酸、または放射性同位体または常磁性金属イオンを溶解させるために当技術分野において知られている任意の他の溶液であってよい。この溶液は、キット内の他の金属の安定的保管を許容し、その金属の特性を妨害しないはずである。放射性医薬品の調製および診断キット内で有用な可溶化助剤には、エタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノオレエート、ポリソルベート、ポリ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシエチレン)ブロックコポリマー(プルロニック)およびレシチンが含まれるがそれらに限定されない。好ましい可溶化助剤は、ポリエチレングリコールおよびプルロニックである。
金属医薬組成物
本発明の金属医薬組成物には、医薬上許容される担体中に分散した、金属に錯体化したコンジュゲートが含まれる。医薬上許容される担体は、当技術分野において賦形剤、ビヒクル、補助剤、アジュバントもしくは希釈剤としても知られており、代表的には医薬上不活性であり、組成物に適切な粘稠度もしくは形状を付与し、そしてコンジュゲートの治療もしくは診断上の有効性を減少させない物質である。担体は、一般には、それが哺乳動物、特別にはヒトに投与された場合に容認できない有害な、アレルギーもしくはその他の望ましくない反応を生成しない場合は、「医薬上もしくは薬理学的に許容される」と見なされる。
医薬上許容される担体の選択は、少なくとも一部には、所望の投与経路の関数となる傾向がある。一般に、本発明の金属医薬組成物は、標的組織にその経路を介して到達できる限り、任意の投与経路のために調製することができる。例えば、適切な投与経路には、経口、非経口(例、静脈内、動脈内、皮下、直腸、皮下、筋肉内、眼窩内、関節内、髄腔内、腹腔内、もしくは胸骨内)、局所(鼻内、経皮、眼内)、膀胱内、クモ膜下、腸内、肺内、リンパ節内、腔内、膣内、経尿道、皮内、耳内、乳房内、経口腔、正所性、気管内、病変内、経皮、内視鏡的、経粘膜および腸内投与が含まれるがそれらに限定されない。
本発明の組成物中で使用するための医薬上許容される担体の例は、当業者にはよく知られており、多数の因子:使用される特定のコンジュゲート、およびその濃度、安定性および所定の生体内利用率;本組成物で治療もしくは診断される疾患、障害もしくは状態;被験者、その年齢、大きさおよび全身状態;ならびに投与経路に基づいて選択することができる。適切な非水性の医薬上許容される極性溶媒には、アルコール(例、α−グリセロールホルマール、β−グリセロールホルマール、1,3−ブチレングリコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノール、ヘキサノール、オクタノール、アミレン水和物、ベンジルアルコール、グリセリン(グリセロール)、グリコール、ヘキシレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、もしくはステアリルアルコールなどの2〜30個の炭素原子を有する脂肪族もしくは芳香族アルコール、例えばポリアルキレングリコール(例、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール)などの脂肪アルコールの脂肪酸エステル、ソルビタン、スクロースおよびコレステロール);アミド(例、ジメチルアセトアミド(DMA)、安息香酸ベンジルDMA、ジメチルホルムアミド、N−(β−ヒドロキシエチル)−ラクタミド、N,N−ジメチルアセトアミド(類)、2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピロリジノン、もしくはポリビニルピロリドン);エステル(例、1−メチル−2−ピロリジノン、2−ピロリジノン、例えばモノアセチン、ジアセチン、およびトリアセチンなどの酢酸エステル、例えばカプリル酸もしくはオクタン酸エチル、オレイン酸アルキル、安息香酸ベンジル、酢酸ベンジル、ジメチルスルホキシド(DMSO)などの脂肪族もしくは芳香族エステル、例えばクエン酸もしくは酒石酸モノ、ジ、もしくはトリ−グリセリルなどのグリセリンのエステル、安息香酸エチル、酢酸エチル、炭酸エチル、乳酸エチル、オレイン酸エチル、ソルビタンの脂肪酸エステル、脂肪酸由来PEGエステル、グリセリルモノステアレート、例えばモノ、ジ、もしくはトリグリセリドなどのグリセリドエステル、例えばミリスチン酸イソプロピルなどの脂肪酸エステル、例えばPEG−ヒドロキシオレエートおよびPEG−ヒドロキシステアレートなどの脂肪酸由来PEGエステル、N−メチルピロリジノン、プルロニック60、例えばポリ(エトキシル化)30−60ソルビトールポリ(オレエート)2−4、ポリ(オキシエチレン)15−20モノオレエート、ポリ(オキシエチレン)15−20モノ12−ヒドロキシステアレート、およびポリ(オキシエチレン)15−20モノリシノレエートなどのポリオキシエチレンソルビトールオレイン酸ポリエステル、例えばポリオキシエチレン−ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン−ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン−ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン−ソルビタンモノステアレート、およびICI Americas社(デラウェア州ウィルミントン)製のPolysorbate(登録商標)20、40、60もしくは80などのポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリビニルピロリドン、例えばポリオキシル40水素添加ヒマシ油およびポリオキシエチル化ヒマシ油(例、Cremophor(登録商標)EL溶液もしくはCremophor(登録商標)RH40溶液)、糖類脂肪酸エステル(すなわち、単糖(例、リボース、リブロース、アラビノース、キシロ−ス、リキソースおよびキシルロースなどの五炭糖、例えばグルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノースおよびソルボースなどの六炭糖、三炭糖、四炭糖、七炭糖、および八炭糖)、二糖(例、スクロース、マルトース、ラクトースおよびトレハロース)またはオリゴ糖もしくはそれらとC−C22脂肪酸(例、カプリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸などの飽和脂肪酸、ならびに例えばパルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸およびリノール酸などの不飽和脂肪酸)との混合物、もしくはステロイドエステルの縮合生成物)などのアルキレンオキシ改質脂肪酸エステル;2〜30個の炭素原子を有するアルキル、アリール、もしくは環状エーテル(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルイソソルビド、ジエチレングリコールモノエチルエーテル);グリコフロール(テトラヒドロフルフリルアルコールポリエチレングリコールエーテル);3〜30個の炭素原子を有するケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン);4〜30個の炭素原子を有する脂肪族、脂環式もしくは芳香族炭化水素(例、ベンゼン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、ジオキソラン、ヘキサン、n−デカン、n−ドデカン、n−ヘキサン、スルホラン、テトラメチレンスルホン、テトラメチレンスルホキシド、トルエン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、もしくはテトラメチレンスルホキシド);鉱油、植物油、動物油、精油もしくは合成起源の油(例、例えば脂肪族もしくはワックスを基剤とする炭化水素、芳香族炭化水素、混合脂肪族および芳香族を基剤とする炭化水素などの鉱油、および精製パラフィン油、例えばアマニ油、キリ油、ベニバナ油、大豆油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、ナタネ油、ココナツ油、ヤシ油、オリーブ油、トウモロコシ油、トウモロコシ胚芽油、ゴマ油、杏仁油およびピーナッツ油などの植物油ならびにモノ、ジもしくはトリグリセリドなどのグリセリド、例えば、魚油(fish)、魚油(marine)、マッコウクジラ油、肝油、ハリバ(haliver)、スクアレン、スクアラン、およびサメ肝油、オレイン酸油、およびポリオキシエチル化ヒマシ油などの動物油;1〜30個の炭素原子および任意で2つ以上のハロゲン置換基を有するアルキルもしくはアリールハロゲン化物;塩化メチレン;モノエタノールアミン;石油ベンジン;トロールアミン;ω−3多価不飽和脂肪酸(例、α−リノレン酸、エイコサペンタエン酸、もしくはドコサヘキサエン酸);12−ヒドロキシステアリン酸およびポリエチレングリコールのポリグリコールエステル(BASF社(ドイツ国ルートヴィヒスハーフェン)製のSolutol(登録商標)HS−15);ポリオキシエチレングリコール;ラウリン酸ナトリウム;オレイン酸ナトリウム;またはソルビタンモノオレエートが含まれるがそれらに限定されない。
本発明において使用するためのその他の医薬上許容される溶媒は当業者にはよく知られており、
において同定されている。
用量
本発明の医薬組成物を投与するための用量およびレジメンは、疾患を診断もしくは治療する際に当業者が容易に決定することができる。コンジュゲートの用量は、レシピエントの年齢、性別、健康状態、および体重、もしあれば、併用療法の種類、治療頻度、ならびに所望の作用の性質に依存するであろうことは理解されている。任意の投与モードについて、送達されるコンジュゲートの実際量、ならびに本明細書に記載した有益な作用を達成するために必要な投与スケジュールは、さらにまた、一部には、コンジュゲートの生体内利用率、治療もしくは診断される疾患、所望の治療もしくは診断用量などの因子、ならびに当業者には明白であろう他の因子にも依存するであろう。本発明の状況において動物、詳細にはヒトへ投与される用量は、合理的期間にわたり前記動物における所望の治療もしくは診断的反応に影響を及ぼすために十分でなければならない。
本発明によって提供される放射標識シンチグラフィーイメージング剤は、適切な量の放射能を有して提供される。診断用放射性錯体を形成する際には、一般に1mL当たり約0.01mCi(ミリキュリー)〜100mCiの濃度で放射能を含有する溶液中で放射性錯体を形成することが好ましい。一般に、投与すべき単位用量は、約0.01mCi〜約100mCi、好ましくは約1mCi〜約30mCiの放射能を有する。単位用量で注射すべき溶液は、約0.01mL〜約10mLである。投与のために適切な放射標識コンジュゲートの量は、迅速に排泄されるコンジュゲートがそれより緩徐に排泄されるコンジュゲートより高用量で投与される必要があるという意味において、選択されたコンジュゲートの分布プロフィルに依存する。インビボ分布および局在は、投与に続く適切な時点;代表的には、非標的組織でのクリアランス速度に関して標的部位での蓄積速度に依存して30分間〜180分間後に標準シンチグラフィー技術によって追跡することができる。
代表的には、In−111診断線量は3〜6mCiであるが、他方代表的なTc−99m線量は10〜30mCiである。一般に、放射性医薬品の放射線療法線量は、腫瘍およびサイクルの注射回数に依存して、大きく変動する。例えば、Y−90の蓄積線量は約100〜600mCi(20〜150mCi/回)の範囲にわたり、他方Lu−177の蓄積線量は約200〜800mCi(50〜200mCi/回)の範囲にわたる。
キット
便宜性のために、本発明の金属医薬組成物は、一部もしくは全部の必要な成分を含有するキットの形状で使用者へ提供することができる。キットの使用は、一部の成分、例えば放射性同位体は、特に結合すると保管寿命が限定されるので特に便利である。そこで、本キットは、下記の成分:(i)コンジュゲート、(ii)コンジュゲートに配位した金属、またはコンジュゲートによる配位のための金属、(iii)担体溶液、およびそれらの組み合わせおよび使用についての説明書のうちの1つ以上を含むことができる。金属に依存して、コンジュゲートと反応させるための金属を調製するために、還元剤が必要になることがある。典型的な還元剤には、Ce(III)、Fe(II)、Cu(I)、Ti(III)、Sb(III)、およびSn(II)が含まれる。これらのうちでは、Sn(II)が特に好ましい。しばしば、キットの成分は、単位製剤形(例、個別バイアル中の各成分)にある。
安定性の理由から、本コンジュゲートは、乾燥した凍結乾燥状態で提供されるのが好ましいことがある。使用者は、その後担体もしくは他の溶液を加えることによってコンジュゲートを再構成することができる。
適切な放射性核種の半減期が短いために、本キットは使用者へ放射性核種を含まずに提供されることがしばしば最も便利であろう。放射性核種は、その後、手技のために必要な時点に個別に注文される。または、放射性核種がキット内に含まれる場合は、本キットは、それが必要とされる直前に使用者へ発送される可能性が最も高いであろう。
金属配位部分、生体分子、活性尿素、金属および脱保護酸に加えて、本発明のキットは、代表的にはバッファーを含んでいる。典型的なバッファーには、クエン酸塩、リン酸塩およびホウ酸塩が含まれる。
キットは、実践する最終使用者による放射性医薬品の容易な合成、キットを製造する容易さ、キットの保管寿命、または放射性医薬品の安定性および保管寿命を改善するためにしばしば企図される他の成分を任意で含有している。本発明のそのような成分は、凍結乾燥助剤、例えば、マンニトール、ラクトース、ソルビトール、デキストラン、フィコール、およびポリビニルピロリジン(PVP);安定化助剤、例えば、アスコルビン酸、システイン、モノチオグリセロール、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ゲンチシン酸、およびイノシトール;ならびに静菌薬、例えば、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、クロルブタノール、およびメチル、プロピル、もしくはブチルパラベンが含まれる。
代表的には、コンジュゲートがキットとして調製される場合は、本キットは、活性尿素基、脱保護酸、バッファー、ならびにIn−111、Y−90もしくはLu−177などであるがそれらに限定されない放射性金属の溶液を有する保護された金属配位部分からなる複数のバイアルを含んでいる。実際には、使用者は、金属配位部分を含有するバイアルを採用し、反応性アミノ(NH)基を有する当該の生体配向性担体の溶液を加えるであろう。コンジュゲート化が完了すると、脱保護を行うために脱保護酸が加えられ、その後に放射性金属が加えられる。混合物は、次に金属キレート剤による放射性金属の錯体化を完了するために緩衝される。
用語の定義
本明細書に記載した化合物は、不斉中心を有する可能性がある。非対称に置換された原子を含有する本発明の化合物は、光学活性形もしくはラセミ形で単離することができる。本発明の化合物のシスおよびトランス幾何異性体は記載されており、異性体の混合物として、または個別の異性体形として単離することができる。構造のすべてのキラル、ジアステレオマー、ラセミ形およびすべての幾何異性体形は、特定の立体化学もしくは異性体形が特別に指示されない限り、企図されている。本発明の化合物を調製するために使用されるすべてのプロセスおよびそこで作製される中間体は、本発明の一部であると見なされる。
本発明は、本発明の化合物において存在する原子の全同位体を含んでいる。同位体には、同一原子番号を有するが相違する質量数を有する原子が含まれる。
他に指示されない限り、本明細書に記載したアルキル基は、好ましくは主鎖内に1〜8個の炭素原子および20個までの炭素原子を含有する低級アルキルである。それらは直鎖状もしくは分枝状もしくは環状であってよく、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシルなどが含まれる。
本明細書で使用する用語「アミド」は、置換アミド部分を含んでいるが、このとき置換基には、1つ以上のアリールおよびC1−20アルキルが含まれるがそれらに限定されず、それらの各々は1つ以上のアリール、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、C1−20アルキル、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプト、およびチオ置換基で任意に置換されてよい。
本明細書で使用する用語「アミノ」は、置換アミノ部分を含んでいるが、このとき置換基には、1つ以上のアリールおよびC1−20アルキルが含まれるがそれらに限定されず、それらの各々は1つ以上のアリール、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、C1−20アルキル、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプト、およびチオ置換基で任意に置換されてよい。
本明細書で単独もしくはまた別の基の一部として使用する用語「アリール」もしくは「アル」は、例えばフェニル、ビフェニル、ナフチル、置換フェニル、置換ビフェニルもしくは置換ナフチルなどの任意に置換された単素環芳香族基、好ましくは環部分に6〜12個の炭素を含有する単環式もしくは二環式基を意味する。フェニルおよび置換フェニルは、より好ましいアリールである。
用語「錯体」は、金属と錯体化もしくは配位させられた、例えば式(1)の本発明の金属配位部分を意味する。この金属は、代表的には放射性同位体もしくは常磁性金属イオンである。
用語「コンジュゲート」は、金属配位部分が金属と錯体化しているかどうかに関わらず、生体配向性担体(生体分子)へ結合した、例えば本発明の式(1)の金属配位部分を意味する。本発明のために、金属配位部分は、尿素部分によって直接的もしくは間接的に生体配向性担体へ結合させられる。
単独もしくはまた別の基の一部として本明細書で使用される用語「ハロゲン」もしくは「ハロ」は、塩素、臭素、フッ素、およびヨウ素を意味する。
用語「ヘテロ原子」は、炭素および水素以外の原子を意味する。
単独もしくはまた別の基の一部として本明細書で使用される用語「ヘテロシクロ」もしくは「複素環式」は、少なくとも1つの環内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する任意に置換された、完全飽和もしくは不飽和の、単環式もしくは二環式、芳香族もしくは非芳香族基を意味する。ヘテロシクロ基は、好ましくは環内に1〜5個の窒素原子を有しており、そして炭素原子を通して分子の残りへ結合することができる。典型的な複素環式には、大環状、シクレン、タクン、DOTA、DOTMA、DOTP、およびTETAが含まれる。
本明細書に記載した「ヘテロ置換アルキル」部分は、炭素原子が少なくとも1つのヘテロ原子に共有結合しており、任意で水素を備えるアルキル基であるが、そのヘテロ原子は、例えば窒素原子である。
本明細書で使用する用語「金属医薬品」は、金属を含む医薬上許容される化合物を意味するが、このとき本化合物はイメージングまたは治療のために有用である。
実施例1:1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−ブトキシ−5−(N−({CNCbl−5’−[(13−アミノ)−4,7,10−トリオキサトリデンカンカルバメート])}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル],トリ−ブチルエステル(8)の合成
2−t−ブトキシ−5−ニトロベンジルブロミド(1)の合成
t−ブチルトリクロロアセトイミデート(TBTA)
t−ブトキシドカリウム(t−ブタノール中で1M)(69mL、0.069mol)をジエチルエーテル(69mL)中に溶解させて溶液を生成した。この溶液を30分間かけてジエチルエーテル(69mL)中のトリクロロアセトニトリル(100g、0.69mol)の0℃溶液に滴下した。この混合液を室温へ1時間にわたり加温させ、さらに1時間にわたり加熱かつ還流させながら攪拌した。この混合液を室温へ冷却し、減圧下で油まで蒸発させた。油をヘキサン(140mL)中に溶解させ、濾過してカリウム塩を除去した。次に濾液を減圧下で蒸発させ、残留物を真空蒸留して、2.4mmHgおよび40℃で蒸留した画分を採取した。トリクロロアセトニトリルに基づく収量は105g(69%)であった。
2−t−ブトキシ−5−ニトロベンジルブロミド(1)
2−ヒドロキシ−5−ニトロベンジルブロミド(19.4g、0.0836mol)、シクロヘキサン(334mL)、およびジクロロメタン(167mL)の懸濁液を窒素下で攪拌した。この懸濁液に、シクロヘキサン(669mL)中のt−ブチルトリクロロアセトイミデート(73.08g、0.334mol)の溶液を3.5時間かけて滴下した。この混合液を添加の完了後1時間にわたり攪拌し、三フッ化ホウ素エーテラート(200μL)を加えた。この混合液を一晩攪拌し続けた。大量の、トリクロロアセトアミドである沈降物が形成された。反応混合液を重炭酸ナトリウム(4.00g、0.0418mol)で処理し、1時間攪拌し、濾過した。固体をジエチルエーテルで洗浄し、合わせた濾液は減圧下で油まで濃縮した。油をヘキサン(100mL)で処理し、この溶液を結晶が形成するまで攪拌した。−20℃まで冷却し、さらに1時間攪拌した後、生じた固体を濾過によって収集し、低温の新鮮ヘキサンで洗浄し、吸引乾燥し、真空乾燥した。2−ヒドロキシ−5−ニトロベンジルブロミドに基づく収量は13.2g(55%)であった。計算値:C 45.85、H 4.90、N 4.86、Br 27.73。実測値:C 45.39、H 5.07、N 4.94、Br 27.66。
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−ニトロフェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル(3)の合成
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,トリ−t−ブチルエステルヒドロブロミド(2)の合成
シクレン(32.0g、0.186mol)、および酢酸ナトリウム三水和物(75.8g、0.557mol)を1時間にわたりジメチルアセトアミド(600mL)と一緒に攪拌した。この混合液に、ジメチルアセトアミド(150mL)中のt−ブチルブロモアセテート(109g、0.557mol)の溶液を4時間かけて滴下した。添加の速度は、反応混合液の温度を25℃未満に維持できるように調整した。この混合液を二晩にわたり攪拌し続けた。−10℃まで冷却して2時間攪拌した後、生じた固体を濾過によって収集し、低温の新鮮ジメチルアセトアミド(50mL)で洗浄し、吸引乾燥した。この固体をクロロホルム(0.5L)中に溶解させ、溶液を水(3×200mL)で洗浄した。有機相を収集し、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させ、濾過し、減圧下で300mLへ濃縮させた。ヘキサン(300mL)を加え、この溶液を室温で1時間にわたり攪拌した。数分後、結晶化が始まった。生じたスラリーを−20℃へ冷却し、2時間にわたり攪拌し、そして濾過した。固体を低温の新鮮クロロホルム−ヘキサン(50mL、1:1)を用いて洗浄し、吸引乾燥し、室温で一晩かけて真空乾燥した。シクレンに基づく収量は69g(62%)であった。
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−ニトロフェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル,臭化ナトリウム錯体(3)の合成
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,トリ−t−ブチルエステルヒドロブロミド(8.46g、0.0142mol)を水酸化ナトリウム水溶液(0.1N、200mL)、およびジエチルエーテル(200mL)と一緒に攪拌した。全固体が溶解した時点で、有機相を収集し、水相をジエチルエーテル(2×200mL)で洗浄した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムにより乾燥させ、濾過し、減圧下で油まで蒸発させた。この油をアセトニトリル(135mL)中に溶解させた。この溶液に、重炭酸ナトリウム(1.19g、0.0142mol)、次に2−t−ブトキシ−5−ニトロベンジルブロミド(4.50g、0.0156mol)を加えた。この混合液を35℃へ加温し、アルゴン下で一晩攪拌した。NMRによって計12〜14時間後に反応が完了したのが判明した時点で、混合液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮すると油が得られた。この油をジエチルエーテル(50mL)中に懸濁させると、攪拌した後に白色沈降物が生成した。固体を濾過によって収集し、吸引乾燥し、一晩かけて真空乾燥させた。出発時1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,トリ−t−ブチルエステルヒドロブロミドに基づくと収量は11.7g(98%)であった。分析計算値:C 52.73、H 7.77、N 8.31、Br 9.48。実測値:C 52.31、H 7.68、N 8.26、Br 9.67。
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5(トリアゾリル−およびイミダゾリルカルボニルアミノ)フェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル(5)および(6)の合成
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−アミノフェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル,臭化ナトリウム錯体,五水和物(4)の合成
ラネーニッケル−水スラリー(約0.4g)、メタノール(20mL)、およびヒドラジン水和物(1.15mL)をアルゴンでフラッシュした250mLの丸底フラスコ内に配置した。この混合液を還流するまで加熱し、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−ニトロフェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル,臭化ナトリウム錯体(4.00g、0.0047mol)、メタノール(20mL)からなる溶液を滴下した。この添加には30分を要した。この混合液をさらに10分間加熱した。アリコートを除去し、蒸発させ、CDCl中に溶解させた。H NMRは、反応が95mol%超完了していることを証明した。この反応混合液を室温へ冷却させ、セライト上で濾過した。濾液を蒸発させ、クロロホルム(14mL)中に溶解させ、濾過して微細な固体を除去し、ジエチルエーテル(80mL)を用いて処理した。数分間攪拌した後、結晶化が始まった。混合液を−10℃へ冷却し、さらに1時間攪拌し、固体を濾過によって収集し、新鮮エーテルで洗浄し、吸引乾燥し、真空乾燥した。出発時1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−ニトロフェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル,臭化ナトリウム錯体に基づく収量:3.57g(85%)。分析計算値:C 50.22、H 8.54、N 7.91、Br 9.03。実測値:C 50.49、H 7.68、N 7.80、Br 8.86。
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−(イミダゾリルカルボニルアミノ)フェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル,臭化ナトリウム錯体(5)の合成
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−アミノフェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル,臭化ナトリウム錯体,五水和物(1.00g、0.0011mol)をジクロロメタン(4mL)中に溶解させ、カルボニルジイミダゾール(0.26g、0.16mol)を加えた。H NMRは、アニリン化学シフトの消失によって反応が完了したことを示した。混合液を蒸発させ、結果として生じた油をジエチルエーテル(25mL)と一緒に攪拌した。生じた固体を濾過によって収集し、新鮮エーテルで洗浄し、真空乾燥させた。出発時1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−アミノフェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル,臭化ナトリウム錯体,五水和物に基づく収量:0.77g(77%)。
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−(トリアゾリルカルボニルアミノ)フェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル(6)の合成
カルボニルジ−l,2,4−トリアゾール(0.14g、0.0009mol)をジクロロメタン(10mL)中に溶解させた。これに、ジクロロメタン(5mL)、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−アミノフェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル,臭化ナトリウム錯体,五水和物(0.50g、0.0006mol)を滴下した。この混合液を2時間攪拌して、ジエチルエーテル(50mL)を加えて生成物を沈降させた。1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−アミノフェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル,臭化ナトリウム錯体,五水和物に基づく収量:0.3g(60%)。
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−(N−({CNCbl−5’−[(13−アミノ)−4,7,10−トリオキサ−トリデカンカルバメート])}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル](9)
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−ブトキシ−5−(N−{CNCbl−5’−[(13−アミノ)−4,7,10−トリオキサ−トリデカンカルバメート])}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル(8)の合成
CNCbl−5’−[(13−アミノ)−4,7,10−トリオキサ−トリデカンカルバメート]をアルゴン下で無水ジメチルスルホキシド(1.0mL)中に溶解させた。これに、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−(トリアゾリルカルボニルアミノ)フェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル(0.10g、0.0001mol)を加えた。この混合液を反応が完了したことをHPLCが証明するまで放置した。この混合液はジクロロメタン(5mL)を用いて沈降させ、濾過によって収集した。粗固体を新鮮ジクロロメタン(25mL)、ジエチルエーテル(25mL)を用いて洗浄し、吸引乾燥した。この固体をメタノール中に溶解させ、C−18カラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋画分を合わせ、減圧下で濃縮させ、アセトンを用いた沈降法によって生成物を単離した。出発時1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−(N−{CNCbl−5’−[(13−アミノ)−4,7,10−トリオキサ−トリデカンカルバメート])}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル],トリ−t−ブチルエステルに基づく収量:0.12g(41%)。生成物をHPLCによって特性解析すると15分での単一溶離ピークが明らかになり、質量分析法では(M+3H)3+=774.1、理論値=774.1が明らかになった。
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−ヒドロキシ−5−(N−{CNCbl−5’−[(13−アミノ)−4,7,10−トリオキサ−トリデカンカルバメート])}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル]−(9)の合成
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−(N−({CNCbl−5’−[(13−アミノ)−4,7,10−トリオキサ−トリデカンカルバメート])}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル],トリ−t−ブチルエステル(0.003g、1.3μmol)をトリフルオロエタノール(1.0mL)中に溶解させた。これにトリフリル酸(2.3μL)を加え、この混合液を10分間にわたり攪拌した。HPLCは、10.8分後に溶離する単一ピークに取って代わられた、出発物質の完全な消失を証明した。混合液を蒸発させ、水に再溶解させ、数回蒸発させた。出発時1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−(N−{CNCbl−5’−[(13−アミノ)−4,7,10−トリオキサ−トリデカンカルバメート])}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル],トリ−t−ブチルエステルに基づく収量:2.4mg(89%)。質量分析法は、(M+2H)2+=1048.4、理論値=1048.6を示している。
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−ヒドロキシ−5−(N−({Nε−lys(3)−ボンベシン(1−14)}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル](11)の合成
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−ヒドロキシ−5−(N−({Nε−lys(3)−ボンベシン(1−14)}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル],トリ−t−ブチルエステル(10)の合成
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−(イミダゾリルカルボニルアミノ)フェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル(3.0mg、3.8mM(ミリモル))を無水DMSO中に溶解させた。これにlys(3)−ボンベシン(1−14)(5mg、3.1mmol)を加えた。この混合液を4時間にわたり攪拌した。アリコートのHPLCは、反応が完了していないことを明らかにした。1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−t−ブトキシ−5−(イミダゾリルカルボニルアミノ)フェニル)メチル]−,トリ−t−ブチルエステル(1.5mg、1.9mM)の追加のアリコートを加え、この混合液を一晩攪拌し続けた。粗生成物はジエチルエーテルを用いた沈降によって単離し、逆相クロマトグラフィーによって精製した。出発時lys(3)ボンベシン(1−14)に基づく収量:3.0mg(41%)。LCMSは、(M+2H)2+=1,155.6(理論値=1,155.1)を示している。
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−ヒドロキシ−5−(N−{Nε−lys(3)−ボンベシン(1−14)}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル](11)の合成
1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−ヒドロキシ−5−(N−{Nε−lys(3)−ボンベシン(1−14)}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル],トリ−t−ブチルエステル(3.0mg、0.0013mmol)のサンプルを脱イオン水(0.01mL)中に懸濁させた。これにトリフルオロ酢酸(0.5mL)を加え、混合液を一晩攪拌し続けた。溶媒を蒸発させ、残留物を新鮮水で処理し、数回蒸発させた。残留物は逆相HPLC(5μのC18)によって精製した。出発時1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7−三酢酸,10−[(2−ヒドロキシ−5−(N−{Nε−lys(3)−ボンベシン(1−14)}−カルボニルアミノ)フェニル)メチル],トリ−t−ブチルエステルに基づく収量:0.001g(37%)。LCMSは、(M+2H)2+=1043.3(理論値=1043.0)を示している。

Claims (29)

  1. 生体配向性担体、金属配位部分、および金属配位部分を担体へ化学的結合させるリンカーを含むコンジュゲートであって、リンカーは尿素部分を含み、該生体配向性担体は、イミダゾール、トリアゾール、抗体、炭水化物、ビタミン、ホルモン、薬物、および有機低分子から選択され、
    該金属配位部分は、金属Mと錯体化して、式:
    (式中、
    nは、0、1もしくは2である;
    mは0〜16であり、mが0より大きい場合は、各Aは、C 1−20 アルキルもしくはアリールである;
    qは0〜3であり、qが0より大きい場合は、各Dは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、アリール、およびC 1−20 アルキルから独立して選択される;
    、X 、X 、X は、メチレンである;
    〜Q は:
    から独立して選択される;
    は0〜4であり、q が0より大きい場合は、各Eは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、およびC 1−20 アルキルから独立して選択される;
    は、ヒドロキシルもしくはメルカプトである;および
    Mは、
    から選択される)を有する金属錯体;および式:
    (式中、
    nは、0、1もしくは2である;
    mは0〜8であり、mが0より大きい場合は、各Aは、C 1−20 アルキルもしくはアリールである;
    qは0〜3であり、qが0より大きい場合は、各Dは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、アリール、およびC 1−20 アルキルから独立して選択される;
    、X 、X 、X およびX は、メチレンである;
    〜Q は:
    から独立して選択される;
    は0〜4であり、q が0より大きい場合は、各Eは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、およびC 1−20 アルキルから独立して選択される;
    は、ヒドロキシルもしくはメルカプトである;および
    Mは、
    から選択される)を有する金属錯体
    から選択される金属錯体を形成する、コンジュゲート。
  2. 式(3)の各Aは、1つ以上のアリール、C 1−20 アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトまたはチオで置換されている、請求項1に記載のコンジュゲート。
  3. 式(3)のDがアリールまたはC 1−20 アルキルである場合に、各Dが独立してC 1−20 アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、またはホスフィトのうちの1つ以上で置換されている、請求項1または2に記載のコンジュゲート。
  4. 式(3)のX 、X 、X 、X が、独立して置換されたメチレンであり、該置換基が、アリール、C 1−20 アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトまたはチオから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  5. 式(3)のEが、C 1−20 アルキルである場合に、各Eが、1つ以上のC 1−20 アルキル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで独立して置換されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  6. 式(4)の各Aが、1つ以上のアリール、C 1−20 アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトまたはチオで独立して置換されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  7. 式(4)のDがアリールまたはC 1−20 アルキルである場合に、各Dが、C 1−20 アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、およびホスフィトのうちの1つ以上で独立して置換されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  8. 式(4)のX 、X 、X 、X およびX が、独立して置換されたメチレンであり、該置換基が、アリール、C 1−20 アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトまたはチオから選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  9. 式(4)のEがC 1−20 アルキルである場合に、各Eが、1つ以上のC 1−20 アルキル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで独立して置換されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  10. 前記コンジュゲートは、1種より多くの生体配向性担体を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  11. 前記リンカーは、式:
    (式中、
    およびSは、各々が独立して結合もしくは一連の原子であるスペーサーである、および
    およびZは、独立して水素、アリール、C1−7アルキル、C1−7ヒドロキシアルキルもしくはC1−7アルコキシアルキルである)を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載のコンジュゲート。
  12. およびSは独立して、単一共有結合アリールまたは1−20アルキレンである、請求項11に記載のコンジュゲート。
  13. およびS が、独立して、アリールまたはC 1−20 アルキレンである場合に、S およびS が、独立して、1つ以上のカルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプト、チオ、またはスルホキソで置換されている、請求項12に記載のコンジュゲート。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のコンジュゲートおよび医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
  15. 医薬として使用するための組成物であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載のコンジュゲートを含む、組成物。
  16. 癌を治療するための組成物であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載のコンジュゲートを含む、組成物。
  17. 癌の治療のための医薬の製造における、請求項1〜13のいずれか一項に記載のコンジュゲートおよび医薬上許容される担体の使用。
  18. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のコンジュゲートを調製するためのキットであって、該キットが、保護された金属配位部分、活性尿素、脱保護酸、バッファー、および放射性金属の溶液を含み、
    該金属配位部分は、下記の構造:
    (式中、
    nは、0、1もしくは2である;
    mは0〜16であり、mが0より大きい場合は、各Aは、C 1−20 アルキルもしくはアリールである;
    qは0〜3であり、qが0より大きい場合は、各Dは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、アリール、およびC 1−20 アルキルから独立して選択される;
    、X 、X 、X は、メチレンである;
    〜Q は:
    から独立して選択される;
    は0〜4であり、q が0より大きい場合は、各Eは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、およびC 1−20 アルキルから独立して選択される;および
    は、ヒドロキシルもしくはメルカプトである)を有する置換複素環を含むか、または
    該金属配位部分は、下記の構造:
    (式中、
    nは、0、1もしくは2である;
    mは0〜8であり、mが0より大きい場合は、各Aは、C 1−20 アルキルもしくはアリールである;
    qは0〜3であり、qが0より大きい場合は、各Dは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、アリール、およびC 1−20 アルキルから独立して選択される;
    、X 、X 、X およびX は、メチレンである;
    〜Q は:
    から独立して選択される;
    は0〜4であり、q が0より大きい場合は、各Eは、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルフィト、ホスフィト、およびC 1−20 アルキルからなる群から独立して選択される;および
    は、ヒドロキシルもしくはメルカプトである)を有するヘテロ置換アルキル鎖を含み、
    該放射性金属は、
    から選択される、
    キット。
  19. 式(1a)における各Aが、1つ以上のアリール、C 1−20 アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトまたはチオで置換されている、請求項18に記載のキット。
  20. 式(1a)のDが、アリールまたはC 1−20 アルキルである場合に、各Dが、C 1−20 アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、またはホスフィトのうちの1つ以上で独立して置換されている、請求項18〜19のいずれか一項に記載のキット。
  21. 式(1a)のX 、X 、X 、X が、独立して置換されたメチレンであり、該置換基が、アリール、C 1−20 アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトまたはチオから選択される、請求項18〜20のいずれか一項に記載のキット。
  22. 式(1a)のEが、C 1−20 アルキルである場合に、各Eが独立して1つ以上のC 1−20 アルキル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで置換されている、請求項18〜21のいずれか一項に記載のキット。
  23. 式(2a)の各Aが、1つ以上のアリール、C 1−20 アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトまたはチオで置換されている、請求項18〜22のいずれか一項に記載のキット。
  24. 式(2a)のDが、アリールまたはC 1−20 アルキルである場合に、各Dが、独立してC 1−20 アルキル、カルボキシル、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、アミノ、スルファト、スルフィト、ホスファト、またはホスフィトのうちの1つ以上で置換されている、請求項18〜23のいずれか一項に記載のキット。
  25. 式(2a)のX 、X 、X 、X およびX が、独立して置換されたメチレンであり、該置換基が、アリール、C 1−20 アルキル、カルバルデヒド、ケト、カルボキシル、シアノ、ハロ、ニトロ、アミド、スルファト、スルフィト、ホスファト、ホスフィト、ヒドロキシル、オキシ、メルカプトまたはチオから選択される、請求項18〜24のいずれか一項に記載のキット。
  26. 式(2a)のEが、C 1−20 アルキルである場合に、各Eが1つ以上のC 1−20 アルキル、カルボキシ、シアノ、ニトロ、アミド、ヒドロキシル、スルフィト、ホスフィト、スルファト、およびホスファトで独立して置換されている、請求項18〜25のいずれか一項に記載のキット。
  27. 前記バッファーは、クエン酸塩、リン酸塩およびホウ酸塩からなる群から選択される、請求項18〜26のいずれか一項に記載のキット。
  28. 前記金属配位部分、前記活性尿素、前記脱保護酸、前記バッファー、および前記放射性金属の溶液は、単位製剤形にある、請求項18〜27のいずれか一項に記載のキット。
  29. を治療するための組成物であって、請求項1〜13のいずれか一項に記載のコンジュゲートおよび医薬上許容される担体を含む、組成物。
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