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JP5084998B2 - フルオロエラストマー組成物およびそれから作製される物品 - Google Patents

フルオロエラストマー組成物およびそれから作製される物品 Download PDF

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JP5084998B2 JP2001508235A JP2001508235A JP5084998B2 JP 5084998 B2 JP5084998 B2 JP 5084998B2 JP 2001508235 A JP2001508235 A JP 2001508235A JP 2001508235 A JP2001508235 A JP 2001508235A JP 5084998 B2 JP5084998 B2 JP 5084998B2
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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、ペルオキシド硬化性フルオロエラストマー組成物に関する。他の態様において、本発明は、硬化性フルオロエラストマー組成物から作製される物品、例えば、リング、シールおよびガスケットのような成形品に関する。
【0002】
(発明の背景)
フルオロエラストマー(すなわち、エラストマーフルオロポリマー)は、高温および過酷な化学的環境に対してかなりの耐性を呈する高分子材料である。したがって、フルオロエラストマーは、高温および/または腐食性化学物質に暴露される系においてシールおよびガスケットならびに他の成形エラストマー部品として使用するのに特に好適である。そのような部品は、特に、化学プロセス産業、半導体産業、航空宇宙産業および石油産業で広く使用されている。
【0003】
フルオロポリマーの特有な性質は、ポリマー主鎖の大部分を占める共重合されたフッ素化モノマー単位の安定性および不活性によるところが大きい。テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペン、およびペルフルオロビニルエーテルのような完全フッ素化(過フッ素化)(perfluorinated)モノマーは、そのようなフッ素化モノマー単位に属する。フッ素化ポリマーのエラストマー特性が完全に得られるように、典型的にはポリマーを架橋させる。すなわち、ポリマーを加硫する。これを達成するために、硬化部位モノマーの少量部分を過フッ素化モノマー単位と共重合させる。少なくとも1個のブロモ基またはヨード基を有するモノマーを含めて、多くの硬化部位モノマーが知られている。そのような硬化部位モノマーは、ペルオキシドおよび共薬剤と組み合わせると、適切に硬化した組成物を提供するであろう。
WO-A-90/14368はTFE、ペルフルオロ(アルキルビニル)エーテル、及びシアノ硬化部位反応剤のランダム共重合によるペルフルオロポリマーの調製方法であって、その中で、共重合反応剤はさらに式RIn(式中、RはC1〜C8の炭化水素又はハロゲン炭素化合物基であり、かつnは1又は2である)の化合物を含む上記方法を記載している。
米国特許第5,910,552号(DE-A-197 13 806に対応)は、臭素基を架橋可能基として有するフッ素含有共重合体エラストマーを記載し、それは45〜80モル%のTFE、50から20モル%の一般式CF2=CFO(CF2)2(OCF2)nOCF3(式中、nは1〜5の整数である)で表されるペルフルオロ(ビニルエーテル)、及び0.2〜5モル%の臭素含有不飽和モノマー化合物、を含み、合計は100モル%である。これらのフルオロエラストマーの加硫製品は化学物質、低温及び熱に対して耐性であると言われている。
米国特許第5,041,480は、フルオロエラストマー、フッ素含有界面活性剤、及び任意に加硫剤を含むフルオロエラストマー組成物を記述し、それは改良された加工性を有すると言われている。
【0004】
硬化させたフルオロエラストマー組成物の一つの重要な性質が圧縮永久歪として測定される。ほとんどの場合百分率で表される硬化させたポリマーの圧縮永久歪は、変形力に対するその応答の指標となる。硬化させたエラストマー組成物の圧縮永久歪が大きくなるほど、圧縮力に付されたときに永久的に変形する。逆に、硬化させたポリマーの圧縮永久歪が小さくなるほど、ポリマーが圧縮力下で永久歪に抵抗する可能性が高くなるであろう。所定の硬化させたフルオロエラストマーの圧縮永久歪が低くなるほど、そのエラストマーはほとんどの用途に対して一般に有用なものとなる。
【0005】
硬化性フルオロエラストマー組成物中の種々の助剤の存在または不在が、硬化させたポリマーに生じる圧縮永久歪に影響を与える可能性がある。例えば、半導体グレードのフルオロエラストマーは、典型的には、例えば、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムおよび酸化亜鉛のような無機酸受容体なしで配合され、これらの物質はすべて、硬化させた組成物中に痕跡量の抽出可能な金属化合物を残存させる可能性がある。しかしながら、酸受容体なしで配合されたフルオロエラストマー組成物は、典型的には、圧縮永久歪の増大を招き、要求の厳しいいくつかの用途では、あまり望ましいものではなく、場合により許容できないものとなる。
【0006】
(発明の概要)
本発明のフルオロエラストマー組成物は、改良された圧縮永久歪を呈する添加剤として、有機オニウム、ホスフェート、ホスフィンオキシドまたはアミンオキシド、アルキルアミン、あるいは複素環式アミンのうちの少なくとも1種を利用する。これらの添加剤は、酸受容体なしで配合される配合物を含めて、広範にわたるフルオロエラストマー配合物に組み込むことができる。本発明の組成物は、半導体用途に使用される成形品に特に有用である。
【0007】
一態様において、本発明は、
(1)(a)少なくとも1種のペルフルオロオレフィンと、(b)ペルフルオロ(アルキルビニル)エーテル、ペルフルオロ(アルコキシビニル)エーテル、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のペルフルオロビニルエーテルと、(c)ペルオキシド硬化反応に関与しうる硬化部位成分と、から誘導される共重合単位を含有するフルオロエラストマーと、
(2)有機オニウム、ホスフェート、ホスフィンオキシド、アミンオキシド、アルキルアミン、ならびに複素環式アミンおよび複素環式アミンの塩からなる群から選択される少なくとも1種の添加剤と、
(3)ペルオキシド硬化剤と、
(4)任意に、共薬剤と、
を含んでなる硬化性フルオロエラストマー組成物を提供する。
【0008】
他の態様において、本発明は、Oリング、ガスケットおよびシールを包含する上記の硬化性フルオロエラストマー組成物から作製される成形品を提供する。
【0009】
(好ましい態様の詳細な説明)
フルオロエラストマーは、少なくとも2種の主要モノマーの共重合単位から一般に形成される高分子組成物である。一般的には、モノマーのうちの一方は、ペルフルオロオレフィンであり、他方は、ペルフルオロビニルエーテル、典型的にはペルフルオロ(ビニルアルキル)エーテルまたはペルフルオロ(ビニルアルコキシ)エーテルである。ペルフルオロオレフィンモノマーの代表例は、テトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロペンである。
【0010】
好適な過フッ素化ビニルエーテルには、式:
CF2=CFO(R’fO)n(R”fO)mf (1)
〔式中、R’fおよびR”fは、2〜6個の炭素原子を有する同じかまたは異なる直鎖状または分枝状ペルフルオロアルキレン基であり、
mおよびnは、独立して、0または1〜10の整数であり、そして
fは、1〜6個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である。〕
で表される化合物が含まれる。
【0011】
好ましいクラスのペルフルオロ(アルキルビニル)エーテルには、式:
CF2=CFO(CF2CFXO)nf (2)
〔式中、XはFまたはCF3であり、nは0〜5であり、Rfは、1〜6個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である。〕
で表される組成物が含まれる。
【0012】
最も好ましいペルフルオロ(アルキルビニル)エーテルは、上記の式1または2のいずれかにおいてnが0または1でありかつRfが1〜3個の炭素原子を含有する化合物である。そのような過フッ素化エーテルの例には、例えば、ペルフルオロ(メチルビニル)エーテル、ペルフルオロ(エチルビニル)エーテル、およびペルフルオロ(プロピルビニル)エーテルが含まれる。
【0013】
他の有用な過フッ素化モノマーには、式:
CF2=CFO[(CF2mCF2CFZO]nf (3)
〔式中、Rfは、1〜6個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、mは0または1であり、nは0〜5であり、ZはFまたはCF3である。〕
で表される化合物が含まれる。このクラスの好ましいメンバーは、RfがC37でありmが0でありかつnが1である化合物である。
【0014】
本発明に有用な他のペルフルオロ(アルキルビニル)エーテルモノマーには、式:
CF2=CFO[(CF2CFCF3O)n(CF2CF2CF2O)m(CF2p]Cx2x+1 (4)
〔式中、mおよびnは、それぞれ、0または1〜10の整数であり、pは0〜3であり、xは0〜5である。〕
で表される化合物が含まれる。このクラスの好ましいメンバーには、nが0または1でありmが0または1でありかつxが1である化合物が挙げられる。
【0015】
本発明に有用なペルフルオロ(アルコキシビニル)エーテルには、式:
CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2O)mn2n+1 (5)
〔式中、nは1〜5、好ましくは1であり、mは1〜3である。〕
で表される化合物が含まれる。有用なペルフルオロ(アルコキシビニル)エーテルの特定の代表的な例には、CF2=CFOCF2OCF2CF2CF3、CF2=CFOCF2OCF3、CF2=CFO(CF23OCF3、およびCF2=CFOCF2CF2OCF3が挙げられる。
【0016】
ペルフルオロ(アルキルビニル)エーテルとペルフルオロ(アルコキシビニル)エーテルとの混合物を利用することも可能である。
【0017】
好ましいフッ素化コポリマーは、主要モノマー単位としてテトラフルオロエチレンと少なくとも1種のペルフルオロ(アルキルビニル)エーテルとからなる。そのようなコポリマーの場合、共重合された過フッ素化エーテル単位は、ポリマー中に存在する全モノマー単位の約15〜約50モル%を占める。
【0018】
本発明のフッ素化モノマーは、当技術分野で公知の方法により重合させることが可能である。例えば、モノマー単独で、あるいは有機溶媒中または水中の溶液、エマルション、または分散液として遊離基重合させることにより重合プロセスを実施することができる。モノマーが迅速かつほぼ完全に変換されること、重合熱が容易に除去されること、しかもポリマーの単離が容易であることを理由に、多くの場合、水性のエマルション中または懸濁液中で重合させることが好ましい。乳化重合または懸濁重合では、典型的には、過硫酸アンモニウムまたは過マンガン酸カリウムのような無機遊離基開始剤系と界面活性剤または沈殿防止剤との存在下でモノマーの重合が行われる。
【0019】
水性乳化重合は、定常状態で連続的に行うことができ、例えば、生成するエマルションまたは懸濁液を連続的に除去しながら、最適な圧力および温度の条件下で、モノマー、水、界面活性剤、緩衝剤および触媒を攪拌型反応器に連続的に供給する。他の方法は、成分を攪拌型反応器に供給して所定の時間にわたり調整温度でそれらを反応させるか、またはモノマーを反応器に供給して所望の量のポリマーが形成されるまで一定圧力を保持することによる、バッチ重合またはセミバッチ重合である。
【0020】
生成するペルフルオロエラストマー組成物の加工性を改良するために、ペルフルオロスルフィネートおよび酸化剤の存在下で遊離基重合プロセスを行うこともできる。そのような酸化剤は水溶性であり、スルフィネートをスルホニル部分に変換することができる。生成したスルホニルラジカルは、SO2を脱離して、エチレン性不飽和モノマーの重合を開始させるフッ素化ラジカルを形成すると考えられている。米国特許第5,285,002号に教示されているように、数多くの有用な酸化剤が知られている。そのような有用な酸化剤の代表例は、ナトリウム、カリウム、およびアンモニウムの過硫酸塩、過リン酸塩、過ホウ酸塩、過炭酸塩、臭素酸塩、塩素酸塩および次亜塩素酸塩である。酸化剤の使用量は、利用する個々の酸化剤およびスルフィネートに応じて変化させることができる。典型的には、等モル又はそれ以下の量(スルフィネートの量を基準にして)が使用される。
【0021】
この目的の酸化剤として有用なペルフルオロスルフィネートには、米国特許第5,285,002号に記載されているもの及び一般式:
3 fSO21/x (6)又は
2 f[SO21/xn (7)
〔式中、
3 fは、例えば1〜20個の炭素原子、好ましくは4〜10個の炭素原子を有する一価のフルオロ脂肪族基を表し、
2 fは、例えば1〜20個の炭素原子、好ましくは2〜10個の炭素原子を有する多価、好ましくは二価のフルオロ脂肪族基を表し、
Mは、水素原子、あるいは1または2である原子価xを有するカチオンを表し、
nは、1〜4、好ましくは1または2である。〕
で表される化合物が挙げられる。
【0022】
重合プロセスに利用するフルオロ脂肪族スルフィネートの量は、例えば、所望のポリマー分子量に応じて変化させることができる。好ましくは、フルオロ脂肪族スルフィネートの量は、モノマーの全量を基準にして、スルフィネート化合物0.01〜50モル%、最も好ましくは0.05〜10モル%である。
【0023】
スルフィネートのほかに、ナトリウム、カリウム、またはアンモニウムの亜硫酸塩、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩、次亜硫酸塩、チオ亜硫酸塩、亜リン酸塩、ナトリウムまたはカリウムのホルムアルデヒドスルホキシル酸塩または次亜リン酸塩のような他の還元剤を存在させることができる。第一鉄塩、第一銅塩、または銀塩のような活性剤を存在させてもよい。
【0024】
本発明に利用された硬化部位成分は、ペルオキシド硬化反応に関与することができる。硬化部位成分は、部分フッ素化または完全フッ素化させることができる。硬化部位成分を完全フッ素化させた場合、得られるポリマーは過フッ素化されており、硬化部位成分を部分フッ素化させた場合でも、依然として得られるポリマーは高度にフッ素化されているであろうと思われる。一般的には、最も有用な硬化部位成分には、1個以上のヨウ素基または臭素基が含まれるであろうが、ニトリル基のように硬化反応に関与できる他の官能基を利用してもよい。硬化部位成分には、2〜4個の炭素原子を有するヨウ素末端または臭素末端不飽和モノオレフィン、例えば、ブロモジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ヨードトリフルオロエチレン、および4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1が包含され得る。他の好適な硬化部位成分には、CF2=CFOCF2CF2Br、CF2=CFOCF2CF2CF2Br、CF2=CFOCF2CF2CF2OCF2Br、ならびにEPA 0 661 304 A1、EPA 0 784 064およびEPA 0 769 521 A1に開示されているようなビス−オレフィンが挙げられる。好ましくは、これらの成分のすべてまたは本質的にすべてがエチレン的不飽和である。
【0025】
他の有用な硬化部位成分は、臭素化またはヨウ素化された連鎖移動剤および開始剤である。有用な連鎖移動剤には、例えば、BrCF2CF2Br、ICF2CF2I、BrCF2CF2Iなどのようなペルフルオロアルキルブロミドまたはイオジドが挙げられる。
【0026】
好適なニトリル含有硬化部位モノマーには、ニトリル含有フッ素化オレフィンおよびニトリル含有フッ素化ビニルエーテルが挙げられる。そのようなニトリル含有モノマーとしては、次の化合物:
CF2=CFO(CF2nCN (8)
CF2=CFO[CF2CFCF3O]pCF2CF(CF3)CN (9)
CF2=CF[OCF2CFCF3xO(CF2mCN (10)
〔上記式中、n=2〜12、p=0〜4、x=1〜2、およびm=1〜4である。〕
が挙げられる。そのようなモノマーの例は、ペルフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3,6−ジオキサ−1−オクテン)である。
【0027】
本発明に使用するのに好適なペルオキシド硬化剤は、一般的には、硬化温度で遊離基を発生する物質である。50℃を超える温度で分解するジアルキルペルオキシドおよびビス(ジアルキルペルオキシド)は、特に好ましい。多くの場合、ペルオキシ酸素原子に結合された第三級炭素を有するジ−第三級ブチルペルオキシドを使用することが好ましい。このタイプの最も有用なペルオキシドの中には、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三級ブチルペルオキシ)ヘキセン−3および2,5−ジメチル−2,5−ジ(第三級ブチルペルオキシ)ヘキサンがある。他のペルオキシドは、ジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、第三級ブチルペルベンゾエート、a,a’−ビス(t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン)、およびジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチルペルオキシ)−ブチル]カーボネートのような化合物から選択することができる。一般に、ペルフルオロエラストマー100部あたり約1〜3部のペルオキシドが使用される。
【0028】
有機オニウム化合物は、本発明のフルオロエラストマー組成物に対する有用な添加剤の一クラスである。好適な有機オニウム化合物は、一般的には、ジヒドロキシ含有硬化剤で硬化されるフルオロエラストマー用の加硫促進剤として当技術分野で知られている。周知の通り、有機オニウムは、好適なルイス塩基(例えば、ホスフィン、アミン、エーテル、およびスルフィド)の共役酸であり、該ルイス塩基を好適なアルキル化剤(例えば、アルキルハライドまたはアシルハライド)と反応させてルイス塩基の電子供与性原子の原子価および有機オニウム化合物上の正電荷を増大させることによって生成させることができる。本発明に有用な有機オニウム化合物の多くは、有機部分または無機部分に結合された少なくとも1個のヘテロ原子、すなわち、N、P、S、Oのような非炭素原子を含有している。一つの特に有用なクラスの第四級有機オニウム化合物には、相対的に正のイオンと相対的に負のイオンとが幅広く含まれ、この場合、リン、ヒ素、アンチモンまたは窒素が一般に正イオンの中心原子を構成し、負イオンは有機アニオンであっても無機アニオンであってもよい(例えば、ハライド、スルフェート、アセテート、ホスフェート、ホスホネート、ヒドロキシド、アルコキシド、フェノキシド、ビスフェノキシドなど)。
【0029】
本発明のフルオロエラストマー組成物に組み込むのに好適な多くの有機オニウム化合物が、当技術分野で報告され公知になっている。例えば、米国特許第4,233,421号(Worm)、同第4,912,171号(Grootaertら)、同第5,086,123号(Guenthnerら)、および同第5,262,490号(Kolbら)を参照されたい。代表例には、以下に個別に列挙されている化合物およびそれらの混合物が含まれる。
トリフェニルベンジルホスホニウムクロリド
トリブチルアリルホスホニウムクロリド
トリブチルベンジルアンモニウムクロリド
テトラブチルアンモニウムブロミド
アンモニウムペルフルオロオクタノエート
トリアリールスルホニウムクロリド
ベンジルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリド
ベンジル(ジエチルアミノ)ジフェニルホスホニウムクロリド
【0030】
本発明の硬化性フルオロエラストマー用の添加剤として有用であることが判明している他のクラスの有機オニウムは、以下の式11で表される酸官能性オニウムである。
Figure 0005084998
〔式中、
Qは、窒素、リン、ヒ素、またはアンチモンであり、
Zは、水素原子であるかまたは式−COOA(式中、Aは、水素原子であるかまたは金属カチオンである)で表される基を末端基とした4〜約20個の炭素原子を有する置換もしくは無置換の環式もしくは非環式アルキル基であるか、あるいはZは、式CY2−COOR’[式中、Yは、水素原子もしくはハロゲン原子であるか、または任意により1個以上のカテナリーヘテロ原子を含有していてもよい1〜約6個の炭素原子を有する置換もしくは無置換のアルキル基もしくはアリール基であり、R’は、水素原子、金属カチオン、アルキル基、または非環式無水物、例えば、式−COR{式中、Rは、アルキル基であるかまたはそれ自体が有機オニウムを含有する基(すなわち、ビス有機オニウムを与える基)である。}であり、好ましくは、R’は水素である。]で表される基であり、Zはまた、式−COOA(式中、Aは、水素原子であるかまたは金属カチオンである。)で表される基を末端基とした4〜約20個の炭素原子を有する置換もしくは無置換の環式もしくは非環式アルキル基であってもよく、
1、R2、およびR3は、それぞれ独立して、水素原子もしくはアルキル、アリール、アルケニル、またはそれらの任意の組み合わせであり、各R1、R2、およびR3は、塩素、フッ素、臭素、シアノ、−OR”または−COOR”(式中、R”は、C1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、またはアルケニルである。)で置換することが可能であり、またR1、R2、およびR3基の任意の二つは、互いにおよびQと結合して複素環を形成することが可能であり、R1、R2、およびR3基のうちの1個以上は、式Z(ここで、Zは先に定義した通りである。)の基であってもよく、
Xは、有機または無機のアニオン(例えば、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、酢酸イオン、リン酸イオン、ホスホン酸イオン、水酸化物イオン、アルコキシドイオン、フェノキシドイオン、またはビスフェノキシドイオン)であり、そして
nは、アニオンXの原子価に等しい数である。〕
【0031】
他のクラスの有用な有機オニウム化合物には、1個以上のペンダントフッ素化アルキル基を有する化合物が含まれる。一般的には、最も有用なそうしたフッ素化オニウム化合物は、米国特許第5,591,804号にCoggioらによって開示されている。この有用なクラスのオニウム化合物の代表例は、以下の化合物である。
Figure 0005084998
Figure 0005084998
Figure 0005084998
【0032】
このほかに本発明のフッ素化エラストマー組成物への添加剤として有用なものは、少なくとも1個が環原子である2個の窒素原子を有する複素環式アミン化合物を包含する複素環式アミン化合物である。そのような化合物は、遊離形のいずれのその塩として使用してもよい。多くのそのような化合物は、例えば、米国防衛公開第T107,801号に開示されている。特定のクラスの環状アミンには、式:
Figure 0005084998
〔式中、R1およびR2は、同じであっても異なっていてもよく、かつ独立して1〜5個の炭素原子を含有しうるアルキル基である。〕
で表されるようなジアルキルアミノピリジンが含まれる。このほか、R1およびR2は、互いに結合して、それらが結合しているN原子と共に複素環を形成することが可能である。上記の式15で表される代表的なジアルキルアミノピリジンには、p−ジメチルアミノピリジン、ジプロピルアミノピリジン、および4−ピロリジノピリジンが含まれる。
【0033】
他の有用なクラスの環状アミンには、式:
Figure 0005084998
〔上記の式16および17に関して、各下付き文字は、互いに独立して、2〜8の整数として選択される。〕
で表されるようなジアザビシクロ化合物が含まれる。上記式16で表される代表的なジアザビシクロ化合物としては、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンが含まれ、式17で表される代表的なジアザビシクロ化合物には、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンおよび1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンが含まれる。そのような化合物の塩、例えば、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロリドを使用してもよい。
【0034】
このほかにフッ素化エラストマー組成物への添加剤として有用なものは、ホスフェート、ホスフィンオキシド、アミンオキシド、およびアルキルアミンである。これらの化合物としては、例えば、アルキルおよびアリールホスフェート、トリアリールホスフィンオキシド、トリアルキルホスフィンオキシド、トリアリールアミンオキシド、トリアルキルアミンオキシド、およびトリアルキルアミンが挙げられる。そのような化合物には、式PR3O、NR3O、およびNR3〔式中、各R置換基は、独立して、1〜約20個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のアルキル基またはアリール基である。〕で表される化合物が包含される。
【0035】
フッ素化エラストマー組成物は、硬化性フルオロエラストマー配合物で一般に利用されるいずれの助剤をも含有することが可能である。例えば、硬化剤系の一部分としてフルオロエラストマー組成物としばしばブレンドされる物質の一つは、ペルオキシドと協同して有用な硬化を行いうるポリ不飽和化合物から構成された共薬剤(coagent)(共硬化剤と呼ばれることもある)である。この共薬剤は、一般に、フルオロエラストマー100部あたり0.1〜10部、好ましくはフルオロエラストマー100部あたり1〜5部に等しい量で添加することができる。有用な共薬剤には、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリ(メチルアリルイソシアヌレート)、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、トリアリルホスファイト、N,N−ジアリルアクリルアミド、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアルキルテトラフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、およびトリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートが含まれる。特に好ましいのは、トリアリルイソシアヌレートである。
【0036】
他の有用な共薬剤には、EPA 0 661 304 A1、EPA 0 784 064 A1およびEPA 0 769 521 A1に開示されているビス−オレフィンが含まれる。
【0037】
フルオロエラストマーの配合に典型的に利用されるカーボンブラック、安定剤、可塑剤、滑剤、充填剤、および加工助剤のような添加剤を、本発明の組成物に組み込むことが可能であるが、この場合、これらの添加剤は、所定の使用条件に対して適切な安定性を有するものでなければならない。特に、低温性能は、ペルフルオロポリエーテルの組み込みにより増強させることができる。例えば、米国特許第5,268,405号を参照されたい。
【0038】
また、カーボンブラック充填剤は、典型的には、組成物のモジュラス、引張強度、伸び、硬度、耐摩耗性、導電性、および加工性のバランスをとる手段としてエラストマー中で利用される。好適な例としては、N−991、N−990、N−908、およびN−907と呼ばれるMTブラック(メディアムサーマルブラック)および大きな粒子径のファーネスブラックが挙げられる。使用する場合、一般的には、1〜70phrの大きなサイズの粒子ブラックで十分である。
【0039】
フルオロポリマー充填剤を本発明の組成物中に存在させてもよい。一般的には、フルオロエラストマー100部あたり1〜50部のフルオロポリマー充填剤が使用される。フルオロポリマー充填剤を微細に分割して、フルオロエラストマー組成物の作製時および硬化時に利用される最高温度において固体として容易に分散させることができる。固体とは、充填材料が、部分的結晶質の場合も含めて、フルオロエラストマー(1種または複数種)の加工温度を超える結晶融点を有することを意味する。そのように微細に分割されて容易に分散されるフルオロプラスチックは、一般に、ミクロ粉末またはフルオロ添加剤と呼ばれる。ミクロ粉末は、通常、部分結晶質ポリマーである。
【0040】
1種以上の酸受容体を本発明の配合物に添加することもできるが、抽出可能な金属化合物の存在が望ましくない場合(例えば、半導体用途の場合)、無機酸受容体の使用を最小限に抑えなければならず、好ましくは完全に排除しなければならない。慣用される酸受容体としては、例えば、酸化亜鉛、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウムなどが挙げられる。これらの化合物は、一般に、フルオロエラストマーを機能させなければならない高い温度で発生する恐れのあるHFまたは他の酸のいずれにも結合するようにフルオロエラストマー配合物中で使用される。
【0041】
本発明の硬化性組成物は、従来のゴム加工装置で、フルオロエラストマーと、ペルオキシド硬化剤と、選択された1種または複数種の添加剤と、必要な場合には他の助剤とを混合することにより調製することができる。密閉式ミキサー、(例えば、バンバリーミキサー)、ロールミルのような通常のゴム混合装置、または任意の他の便利な混合装置のいずれかを利用することにより、所望の量の配合成分および他の従来型の助剤または成分を未加硫フルオロカーボンガムストックに添加して均質に混合または配合することができる。最良の結果を得るには、典型的には、ミルにかける混合物の温度が約120℃を超えて上昇しないようにしなければならない。混練時、有効に硬化させるべくガム全体にわたり一様に成分および助剤を分布させることが好ましい。
【0042】
次に、例えば、押出(例えば、ホースまたはホースライニングの形状で)または成形(例えば、Oリングシールの形態で)により、混合物を処理して造形する。その後、造形品を加熱することによりガム組成物を硬化させて硬化エラストマー物品を形成することができる。
【0043】
配合混合物の加圧(例えば、プレス加硫)は、通常、約95℃〜約230℃、好ましくは約150℃〜約205℃の温度で、1分〜15時間、典型的には5分〜30分間かけて行われる。通常、約700kPa〜約20,600kPaの圧力が金型中の配合混合物に加えられる。金型をまず剥離剤で被覆し、プレベーキングしてもよい。次に、成形された加硫物を、物品の横断面厚さに応じて、通常、約150℃〜約275℃、典型的には約232℃の温度で、約2時間〜50時間またはそれ以上の時間かけて後硬化(例えば、オーブン硬化)させる。断面が厚い場合、通常、後硬化時の温度を、この範囲の下限から所望の最大温度まで徐々に上昇させる。使用する最高温度は、好ましくは約260℃であり、この温度で約4時間又はそれ以上保持される。
【0044】
本発明の硬化性組成物は、ガスケット、チューブ、およびシールのような物品の作製に有用である。そのような物品は、硬化性組成物の配合物を種々の添加剤と一緒に加圧下で成形してその物品を硬化させ、次いで後硬化サイクルに付すことにより作製される。無機酸受容体なしで配合された硬化性組成物は、半導体デバイスを作製するためのシールおよびガスケットならびに高温の自動車に使用するためのシールのような用途に特に好適である。
【0045】
本発明の範囲および精神から逸脱することなく本発明の種々の修正態様および変更態様は当業者には自明なものとなるであろう。また本発明は、以上に記載の例示的態様に不当に限定されるものではないことを理解すべきである。
【0046】
(例)
試験方法
以下の例では、次に説明する試験方法を用いて記載の結果を得た。圧縮永久歪は、200℃で70時間圧縮した直径0.139インチ(3.5mm)のOリングを用いてASTM 395−89方法Bにより測定した。結果を百分率で報告する。
【0047】
評価した添加剤
添加剤A:メタノール中のトリフェニルベンジルホスホニウムクロリドの50%溶液。
添加剤B:トリフェニルホスフィンオキシド。
添加剤C:テトラブチルアンモニウムクロリド。
添加剤D:メタノール中の1.29ミリモルのトリアリールホスホニウムクロリド(米国特許第5,262,490号に記載の方法に従って調製した)を、メタノール中の1.29ミリモルのナトリウムメトキシド(メタノール中の25重量%NaOCH3、Aldrich Chemical Co.から入手可能)と反応させることにより調製したトリアリールスルホニウムメトキシド。
添加剤E:オクタデシルアミン。
添加剤F:アンモニウムペルフルオロオクタノエート。
添加剤G:トリブチルホスフェート。
添加剤H:トリフェニルホスフィン。
添加剤I:トリフェニルアミン。
【0048】
例1〜7および比較例C−1〜C−3
例1〜7では、66.2モル%のテトラフルオロエチレン、33.7モル%のペルフルオロメチルビニルエーテル、および0.36重量%の臭素(ブロモトリフルオロエチレンとして)を含有するフルオロエラストマーを、以下の表1に記載されているように本発明に従って添加剤と配合した。
【0049】
Figure 0005084998
*mmhr ゴム100gあたりのミリモル数として表した。
【0050】
それぞれの例および比較例に対して、フルオロエラストマーを記載の添加剤と配合して200℃のオーブン中で2時間加熱した。室温まで冷却させた後、100部のフルオロエラストマー/添加剤混合物を、Medicine Hat,Alberta,CanadaにあるCanCarbから入手可能な15部のMT N990カーボンブラック;Norwalk,CTにあるR.T.Vanderbilt Co.から入手可能な0.75部のVaroxTM DBPH−50ペルオキシド;およびMilwaukee,WIにあるAldrich Chemical Co.から入手可能な1.5部のTAIC(ニート)と配合した。
【0051】
配合物を177℃で10分間プレス加硫し、続いて200℃で16時間の後硬化を行うことにより、上記の配合混合物のOリングを調製した。得られたOリングの圧縮永久歪を試験した(70時間、200℃、25%撓み)。以下の表2に結果を報告する。
【0052】
Figure 0005084998
【0053】
上記の例から分かるように、添加剤なしまたは本発明の範囲外の添加剤を用いた場合と比較して、本発明の添加剤を用いて達成される圧縮永久歪は小さい。
【0054】
例8〜9
例8および9では、メタノール中のトリフェニルベンジルホスホニウムクロリドの50%溶液である添加剤Aを様々なレベルで評価した。例8では0.5phrの添加剤Aを使用し、例9では2.0phrの添加剤Aを使用した以外は例1と同様にして、フルオロエラストマー製のOリングを調製し、評価した。例8では36.2%の圧縮永久歪が得られ、例9では31.4%の圧縮永久歪が得られた。
【0055】
例10
実施例10では、1phrの添加剤Aを充填剤添加物に添加して前加熱なしで硬化させた以外は例1との場合と同様にして、フルオロエラストマー組成物を調製し、評価した。硬化および後硬化の同じ条件下で、30.0%の圧縮永久歪が得られたことから、本発明の添加剤を含むフルオロエラストマーは加熱する必要がないことが示唆された。
【0056】
例11〜12ならびに比較例C−4およびC−5
例11〜12ならびに比較例C−4およびC−5では、ニトリル含有フルオロエラストマー組成物を調製して評価した。それぞれの例および比較例に対して、64.9モル%テトラフルオロエチレンと、34.6モル%ペルフルオロビニルエーテルと、0.5モル%CF2=CFOC510CNとの共重合体を、以下の表3に記載の処方に従って配合した。
【0057】
Figure 0005084998
* すべての値をゴム100部あたりの部数で表した(pphr)。
1 有効成分72%で珪藻土上のものがAldrich Chemical Coから入手可能である。
2 有効成分50%で炭酸カルシウム上のものが入手可能である。
【0058】
上記の配合混合物でOリングを調製して例1に記載したように圧縮永久歪を評価したところ、次の結果が得られた。
【0059】
Figure 0005084998

Claims (1)

  1. (1)(a)少なくとも1種のペルフルオロオレフィンと、(b)ペルフルオロ(アルキルビニル)エーテル、ペルフルオロ(アルコキシビニル)エーテル、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種のペルフルオロビニルエーテルと、(c)硬化部位成分と、から誘導される共重合単位を含有するフルオロエラストマーと、
    (2) 式:
    [R−Q−Z] (+)[X]n(−)
    〔式中、
    Qは、窒素、リン、ヒ素、またはアンチモンであり、
    Zは、水素原子であるかまたは式−COOA(式中、Aは、水素原子であるかまたは金属カチオンである。)で表される基を末端基とした4〜20個の炭素原子を有する置換もしくは無置換の環式もしくは非環式アルキル基であるか、あるいはZは、式CY2−COOA’[式中、Yは、水素原子もしくはハロゲン原子であるか、または1〜6個の炭素原子を有する置換もしくは無置換のアルキル基もしくはアリール基であり、A’は、水素原子、金属カチオン、アルキル基、または非環式無水物(それ自体が有機オニウムを含有してもよい)]であり、あるいはZは、式−COOA(式中、Aは、水素原子であるかまたは金属カチオンである。)で表される基を末端基とした4〜20個の炭素原子を有する置換もしくは無置換の環式もしくは非環式アルキル基であり、
    Rの各々は、それぞれ独立して、水素原子アルキル、アリールまたはアルケニルあり、各Rは、塩素、フッ素、臭素、シアノ、−OR”または−COOR”(式中、R”は、C1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、またはアルケニルである。)で置換することが可能であり、またR基群二つは、互いにおよびQと結合して複素環を形成してもよく、R基群のうちの1個以上は、式Z(ここで、Zは先に定義した通りである。)の基であってもよく、
    Xは、有機または無機のアニオンであり、そして
    nは、アニオンXの原子価に等しい数である。〕で表される酸官能性オニウムからなる群から選択される少なくとも一種の添加剤と、
    (3)ペルオキシド硬化剤と
    を含んでなる硬化性フルオロエラストマー組成物。
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