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JP5063327B2 - インクジェット記録装置および調整値取得方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および調整値取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクを吐出する記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体に対し相対的に移動させながら、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置に関する。特に、キャリッジが比較的長い記録幅を走査しながら記録を行う際の、キャリッジの位置に応じて変位するドットの記録位置ずれを補正するための機能を備えたインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、他の方式の記録装置に比べ、比較簡易な構成で低価格に実現できる一方、記録媒体に対し非接触に記録可能であるので、静粛性に優れ、様々な記録媒体に記録可能であるなどの優位点を有している。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドに配列する複数のノズルから吐出されたインク滴が記録媒体でドットを形成し、これらドットの記録位置や配列密度によって画像が表現される。よって、高品位な画像を実現するためには、高いドットの記録位置精度が要求される。しかしながら、記録ヘッドや記録装置においては、その製造工程上どうしてもある程度の誤差が含まれ、これら誤差はドットの記録位置ずれとなって現れる。このようなドットの記録位置ずれとしては、例えば、双方向記録時における往路走査で記録した位置と復路走査で記録した位置とのずれや、異色インク間の記録位置のずれ、などが挙げられる。前者の場合には、細かい罫線の直線性が損なわれたり、中間調において所定の濃度が表現されなかったりする。また、後者の場合には、混色で表現される文字やオブジェクトで色ずれが発生したり、所望の色相が表現されなかったりする。よって、これら記録ヘッドや記録装置間で個体差のある記録位置ずれを補正するために、インクジェット記録装置では、記録位置ずれを補正するためのモードがあらかじめ設けていることが多い。以下、このようなモードを、本明細書ではレジスト調整モードと称する。
一般に、レジスト調整モードでは、記録位置ずれを測定するためのテストパターンを記録し、このテストパターンを検出し、検出結果より適切な補正量を取得する工程を有している。そして、一般の画像を記録する際には当該補正量に応じて記録ヘッドの吐出タイミングや画像データに補正を加えながら、記録を行っている。
従来、レジスト調整モードでは、テストパターンの検出および検出結果の入力をユーザに委ねた形態のものが主流であった。しかし、近年のように記録装置の高解像度化や小液滴化が進む状況においては、数ミクロン単位で様々な種類の様々な色の記録位置ずれの判断をユーザに委ねるには限界が生じて来ている。そのため、記録したテストパターンを光学式センサ等によって検出し、自動的に補正量の取得および記憶を行なう自動レジスト調整モードを用意する記録装置も提供されている。
特許文献1には、記録ヘッドによって記録されたテストパターンを記録ヘッドと共にキャリッジに搭載された光学センサによって検出する方式の、自動レジスト調整モードが開示されている。以下、特許文献1に開示されている双方向のレジスト調整モードについて説明する。
図22(a)〜(c)は、特許文献1の双方向レジスト調整モードにおけるテストパターンを示した図である。白丸41およびグレー丸42のそれぞれは、記録媒体に記録されるドットを示しており、白丸41はキャリッジの往路走査で記録されるドット群、グレー丸42は復路走査で記録されるドット群を示している。図22(a)は、往路走査と復路走査との間で記録位置にずれが発生していない状態、同図(b)は往路走査と復路走査との間で2画素〜3画素のずれが発生している状態を示している。テストパターンでは、このように、所定量ずつずれ量を変化させるように、往路走査時に対する復路走査時の吐出タイミングを異ならせながら、複数のパターンを記録する。
図23は、上述したようなパターンの複数を、パッチとして配列させた例を示している。a〜iは、往路走査と復路走査のずらし量を9段階に異ならせた約10mm四方のパッチを示しており、これらはキャリッジ(記録ヘッド)の等しい往復記録主走査によって、記録媒体3に記録される。
このようなテストパターンが記録されると、キャリッジに搭載された光学センサによってこれら個々のパッチの濃度を、キャリッジの1回の低速な走査によって検出する。この様にすることにより、読み取り時間をなるべく少なく抑えながらも、各パッチに対する空間的なフィルタ処理を同時に行うことが出来る。
図22(a)のように往路走査と復路走査との間で記録位置にずれが発生していないパッチでは、読み取った濃度が最も高くなる。図22(b)や(c)のようにずれ量が大きくなるほど、記録媒体の白紙領域が増え、濃度は低く検出される。複数のパッチの中から、最も濃度が高く検出されたパッチを選択し、当該パッチを記録した際の往路走査の吐出タイミングと復路走査の吐出タイミングの関係が、両者の間でずれのない記録位置を実現するものと判断される。そして、このタイミングをレジスト調整値として記憶し、次回の双方向記録からはこのタイミングに合わせて、インクの吐出を実行する。
また、レジスト調整値は、最も濃度が高く検出されたパッチの吐出タイミングそのものではなく、複数のパッチの検出濃度の値から、例えば図24に示すように関数による近似を行って算出されてもよいことが開示されている。
なお、ここでは濃度が最も高く検出される状態が記録位置ずれのない状態として説明したが、無論、濃度が最も低く検知される状態が記録位置ずれのない状態であるようなドットパターンにしておくことも出来る。
しかしながら、上述した従来の方法では、キャリッジの走査方向の一部分に記録されたパッチによって走査領域全体に対応するレジスト調整値を決定してしまうので、記録位置ずれ量が主走査方向に変動する場合には、これに対応出来ないという問題があった。ここで、記録位置ずれ量が主走査方向に変動する場合とは、例えば記録中の記録媒体に浮き(コックリング)が生じた場合などが挙げられる。液体であるインクが吸収されると記録媒体の繊維変形によってコックリングが招致され、記録中の記録ヘッドと記録媒体との距離(紙間距離)が、同じ記録走査でも一定でなくなるのである。
通常、記録ヘッドは一定の速度で主走査方向に移動しながらインクを吐出しているので、吐出されたインク滴は、記録媒体に対し垂直な速度成分のほかに、主走査方向の速度成分も有している。よって、インク滴は、実際に吐出動作が行われた位置よりも主走査方向にずれた位置に着弾する。このときのずれ量は、インク滴が吐出されてから記録媒体に着弾するまでの時間、すなわち紙間距離によって決まる。このようなずれがあっても、記録中の紙間距離が一定に保たれていれば、上記ずれ量は全ての吐出動作すなわち全てのインク滴で一定になるので、記録媒体に形成される全ドットの位置関係は安定する。しかし、コックリングの影響などによって記録中の紙間距離が変動するような場合には、インク滴が吐出されてから記録媒体に着弾するまでの時間が個々の吐出動作で異なってくるので、記録媒体に形成される全ドットの位置関係も不安定になる。結果、同じ周波数でインクを吐出しながら記録を行っても、記録媒体上ではドットの疎密が生じ、これが濃度むらとなって確認されてしまうのである。
特許文献2には、このような問題を解決するために、キャリッジに搭載されたセンサによって紙間距離を検出しながらキャリッジ走査を行う記録装置が開示されている。同文献によれば、検出された距離情報に基づいて記録ヘッドの吐出タイミングを、遅延回路などを用いて調整し、記録媒体におけるドットの位置を制御する方法が説明されている。このような方法を採用すれば、記録中の記録媒体にコックリングが生じた場合であっても、記録媒体では紙間距離の変動に伴う記録位置ずれが抑制され、濃度むらも確認されない。
特開平10−329381号公報 特開平11−240146号公報
しかしながら、特許文献2のように紙間距離に応じて吐出タイミングを調整可能な構成を備えていても、キャリッジ自体の姿勢や記録媒体を下部から支えるプラテンの平面性に変動が生じる場合には、走査中の記録位置ずれを正確に補正することは出来なかった。インク滴が吐出されてから記録媒体に着弾するまでの時間は、上述したように紙間距離によっても決まるが、厳密には走査中のキャリッジの姿勢やプラテンの平面性のような、記録装置の本体構成にも依存する。記録ヘッドの姿勢やプラテンの平面性が不安定であると、記録媒体面に対する記録ヘッドからの吐出角度すなわちインク滴の速度成分も不安定になるので、結果的に記録媒体における記録位置をばらつかせてしまうのである。このような記録ヘッドの姿勢やプラテンの平面性は、比較的小型の記録装置であれば然程大きく変動せず、画像上の問題となることも少なかった。しかし、比較的大型の記録装置の場合にはキャリッジの走査距離も長くなるので、主走査方向にキャリッジを案内支持するためのレールや、記録媒体を下部から支えるプラテンにも、わずかな反りなどがどうしても含まれ、記録位置ずれを招致してしまうのである。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、記録装置の本体構成に依存して、キャリッジの位置に応じて記録位置ずれが変動する場合であっても、個々のキャリッジの位置で適切な記録位置の補正が可能なインクジェット記録装置を提供することである。
そのために本発明においては、インクを吐出する記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジと、該キャリッジの移動を案内する案内部材と、該案内部材を支持する複数の支持部材と、前記記録ヘッドに記録媒体に対してテストパッチを記録させるテストパッチ記録手段と、前記記録媒体に記録された前記テストパッチに基づいて前記記録ヘッドで記録を行うときの記録位置の調整値を取得する取得手段と、を備えるインクジェット記録装置において、前記テストパッチ記録手段は、前記記録ヘッドに、記録媒体に対して前記複数の支持部材に対応する複数の位置に前記テストパッチを記録させ、前記取得手段は、複数の前記テストパッチから前記テストパッチが記録された位置それぞれに対応する調整値を取得するとともに、該複数の調整値に基づいて前記主走査方向における前記テストパッチが記録された位置以外の位置の調整値を算出することを特徴とする
また、インクを吐出する記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジと、該キャリッジの移動を案内する案内部材と、該案内部材を支持する複数の支持部材と、を備えるインクジェット記録装置における前記記録ヘッドで記録を行うときの記録位置を調整するための調整値取得方法であって、前記記録ヘッドに、記録媒体に対して前記複数の支持部材に対応する複数の位置にテストパッチを記録させるテストパッチ記録工程と、複数の前記テストパッチから前記テストパッチが記録された位置それぞれに対応する調整値を取得する取得工程と、該複数の調整値に基づいて前記主走査方向における前記テストパッチが記録された位置以外の位置の調整値を算出する算出工程と、を有することを特徴とする
本発明によれば、主走査方向における記録位置ずれの変異を予め保存することが可能となるので、長期間にわたり記録位置ずれのない安定した画像を期待することが出来る。
(実施例1)
図1は、本実施例で採用するカラーインクジェット記録装置の概略構成を説明するための斜視図である。キャリッジ1は、記録データに従ってインクと吐出する記録ヘッド201を搭載し、不図示のキャリッジモータの動力によって、主走査方向であるX方向に往復走査が可能になっている。キャリッジ1の側面には、テストパターンの検出等を行うための反射型の光学センサ30が取り付けられている。光学センサ30の構成については、後に詳しく説明する。
メインレール8は、装置内の主走査方向に延在し、キャリッジ1を主走査方向に案内支持する役目を果たしている。メインレール8は、そのたわみが抑えられるように、複数の支持部材7によって下方から支えられている。サブレール6は、メインレール8に平行に設置され、メインレール6によって案内されるキャリッジ1の姿勢を保持する役割を果たしている。メインレール8やサブレール6あるいは不図示のフロントカバー等は、上側筺体51に取り付けられている。
プラテン4は、副走査方向(Y方向)に搬送され記録ヘッドによって記録可能な位置にある記録媒体を下方から支える平面板である。また、50は、インク滴を吐出する際に発生するミストを回収するためのミスト吸引穴である。プラテン4や記録媒体を搬送する不図示の搬送ローラ等は、下側筺体52に取り付けられている。上側筺体51と下側筺体52を組み合わせることにより、記録装置の主な構成が完成される。
記録媒体は、不図示の搬送ローラによってキャリッジ1による記録可能な領域まで搬送される。キャリッジ1の主走査方向への記録走査と記録媒体の所定量の搬送動作を繰り返すことにより、画像が段階的に形成されていく。
図2は、本実施例のインクジェット記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。コントローラ400は主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータ形態のCPU401、プログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納したROM403、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM405を有する。ホスト装置410は、装置外部に接続された画像データの供給源であり、画像データの作成、処理等を行なうコンピュータの他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であってもよい。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)412を介してコントローラ400との間で送受信される。
操作部420は操作者による指示入力を受容するスイッチ群である。電源スイッチ422、記録ヘッド201のメンテナンス動作を指示するための回復スイッチ426がある。また、本実施例のレジスト調整モードを実行する際にユーザがコマンドを入力するためのレジスト調整起動スイッチ427等を有する。
センサ群430は装置の状態を検出するためのセンサ群であり、キャリッジに搭載されている光学センサ30、ホーム・ポジションを検出するためのフォトカプラ109および環境温度を検出するために適宜の部位に設けられた温度センサ434等を備えている。
ヘッドドライバ440は、プリントデータ等に応じて記録ヘッド201内の記録素子402を駆動するドライバである。ヘッドドライバ440は、プリントデータを記録ヘッド201の個々の記録素子402の位置に対応させて整列させるシフト・レジスタ、適宜のタイミングでラッチするラッチ回路などを有している。さらに、駆動タイミング信号に同期して記録素子402を作動させる論理回路素子や、記録位置を調整するために駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定するタイミング設定部等を有する。
記録ヘッド201には、サブヒータ442が設けられている。サブヒータはインクの吐出特性を安定させるための温度調整を行なうものであり、記録素子402と同様に記録ヘッドの基板上に形成したり、記録ヘッド本体ないしはヘッドカートリッジに取り付けたりすることができる。
モータドライバ450はキャリッジモータ452を駆動するドライバであり、モータドライバ460は記録媒体を搬送(副走査)するために用いられる搬送モータを駆動するためのドライバである。
図3は、キャリッジ1に搭載されている光学センサ30の仕組みを説明するための模式図である。光学センサ30は、発光部11と受光部12を有し、発光部11から照射され対象物で反射した反射光を受光部12が検出する。対象物による反射には正反射と乱反射があるが、対象物すなわち記録媒体3に記録された画像の濃度をより正確に検出するためには、乱反射した光を検出するのが望ましい。そのため、本実施例の光学センサ30の受光部12は、入射光17の反射角とは外れた位置に備えられている。受光部12による検出信号は記録装置の電気基板に送信され、コントローラ400によって濃度が判断される。
本実施例において、発光部11は白色LEDもしくはレッド、ブルーおよびグリーンの3色LEDを用いる。これは、本実施例の記録ヘッドが吐出するインク色の種類、すなわちシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックなどで記録したテストパターンの濃度を測定するためである。また受光部12は可視光領域に感度を有するフォトダイオードを用いる。本実施例においては、主走査方向に配列した複数のパッチ間の相対的な濃度が確認できれば良いので、光学センサ30は必ずしも正確な絶対濃度を取得可能でなくてもよい。但し、光学センサ30には、パッチ領域の相対濃度が検出可能な程度に充分な分解能を有していること、また、キャリッジ1が大判の記録媒体の幅方向に移動する間、検出感度が充分に安定していることが望まれる。
図4は、本発明が課題とする記録位置ずれの原因となるキャリッジの姿勢変動を説明するため、図1で示したキャリッジ1をY方向から観察した場合の模式図である。図において、図1と同じ符号のものは同じ部材を示す。9はキャリッジ1に搭載された記録ヘッド201が有する記録素子群である。記録素子群9は、インクを滴として吐出する記録素子がY方向に複数配列した記録素子列を、インク色分だけX方向に並列配置して構成されている。ここでは、複数の記録素子列がX方向に並列して構成される記録素子群9が、更にX方向に2つ並列配置された例を示している。
10はキャリッジ1に備えられ、キャリッジの現在位置を検出するためのエンコ−ダセンサである。図1では示さなかったが、記録装置内には主走査方向にエンコ−ダスケールが張架されており、キャリッジ1に付随したエンコ−ダセンサ10がこれを検出することにより、キャリッジ1の主査方向における現在位置を取得している。
ところで、記録素子群9からのインク滴が吐出口面から垂直に吐出(31)されたとしても、キャリッジ1の走査速度成分があるので、その分だけ記録媒体の記録位置が吐出動作を行った位置とはずれることは既に説明した。そして、吐出口面と記録媒体3の面が常に平行で、一定の紙間距離を保っていれば、そのずれ量dも一定に保たれることも説明した。しかしながら、図4のようにメインレール8が湾曲しているとき、キャリッジ1の姿勢すなわち記録素子群9の吐出口面は、記録媒体3の面に対し斜めになったり(A)平行になったり(B)する。ここでは、説明を簡単にするために、図4における湾曲の度合いは大きくしている。すなわち、吐出口面からのインクの吐出方向が記録媒体3の面に対して変動し、その結果、ずれ量dもキャリッジ1の主走査方向の位置に応じて変動する。この場合、例えば、記録素子群9のX方向に配置された2列の記録素子列によって記録媒体の同じ位置にドットを記録しようとしても、両者の吐出タイミングの差の適正値は、キャリッジ1の主走査方向の位置に応じて異なることになる。つまり、従来のようにレジスト調整を行ったとしても、調整値すなわち2列(2色)の記録素子列の吐出タイミングの差を一定にしたままでは、主走査方向において2色のドットの記録位置が一致した領域と一致しない領域とが混在し、色ずれが招致されてしまう。以上では、記録素子群9に配列した2つの記録素子列の関係について説明したが、このような記録位置ずれは1つの記録素子列を用いて双方向記録を行う場合でも同様に発生する。
図5は、本実施例の記録装置において、キャリッジ1の移動位置と、この移動位置に対するキャリッジ1の姿勢変動量(傾き量)と記録位置のずれ量を実際に測定した結果を説明するための図である。図によれば、キャリッジ1の姿勢変動量と記録位置ずれには相関があることが分かる。このようなキャリッジの姿勢変動はメインレール8の湾曲に起因することが多いが、メインレール8の湾曲自体は経時的に変化し難いので、キャリッジ1の姿勢変動量が一度把握できれば、レジスト調整値も同じものを長期間に渡って使用することが出来る。
図6は、メインレール8の湾曲によって生じるキャリッジの姿勢変動を説明するために、キャリッジ1を図1のZ方向から観察した場合の平面図である。また、図7は、1つの支持部材7がメインレール8を支持する状態を示す拡大図である。上述したようなメインレール8の湾曲は、メインレール8を支える支持部材7の間隔が大きいほど大きくなる。よって、本実施例の記録装置では、この湾曲を十分抑えられる程度に、すなわち隣り合う支持部材間のメインレール8をほぼ直線とみなせる程度に、多くの支持部材7がほぼ等しい間隔で配置されている。しかしながら一方で、これら支持部材7にもある程度の公差は存在する。従って、隣り合う支持部材間7のメインレールは直線とみなすことが出来ても、個々の支持部材7の位置でメインレール8の傾きは変異する。
本実施例では、このような支持部材7周辺の記録位置ずれ量を個々の支持部材7について測定し、互いに隣り合う支持部材7での記録位置ずれ量の情報を基にこれら2つの支持部材の間の位置の記録位置ずれを算出する。これにより、キャリッジ1の走査領域全体の記録位置ずれが求められ、キャリッジ1の走査位置に応じて、記録素子群の吐出タイミングに調整を加えることが可能となる。
図8は、コントローラ403が実行する、本実施例のレジスト調整モードの工程を説明するためのフローチャートである。ここでは双方向記録時の往路方向の走査と復路方向の走査の記録位置ずれ量の相対値を求める方法について説明する。
ユーザがレジストレーション起動スイッチ427によりレジスト調整モードの開始を指定すると、まず、コントローラ403はステップS1においてテストパターンを記録するための記録媒体を給紙し、光学センサ30を用いてその幅を検知する。記録媒体が給紙された領域とプラテンが露出した領域では、発光部11から照射した光の反射光量が大きく異なるので、これを検出することによって記録媒体の有無すなわち記録媒体の幅を測定することが出来る。この際、記録媒体の白紙領域を用いて光学センサ30の感度調整を連続して行ってもよい。具体的には、キャリッジ1を光学センサ30が白紙領域を検知する位置まで移動させ、受光部12からの検出信号が所定の上限値に達するまで発光部11の発光強度を上げる。もしくは受光量から変換された信号値が上限値に達するように受光部12の検出アンプの調整を行う。
受光部12に入射される反射光量は記録媒体の種類によってまちまちである。また、記録媒体からの距離によっても受光量は変化する。よって、このような感度調整を、実際のテストパターンを検出する前に当該テストパターンを記録する記録媒体を用いて行っておくことにより、S/N比を向上させ、個々のパッチの相対濃度をより感度の高い状態で取得することが可能となる。但し、このような光学センサ30の感度調整は必ずしも必要というわけではない。また、記録媒体の幅についても、必ずしも光学センサ30を用いて検出しなくてもよく、ユーザがホスト装置410や操作部420などから用紙のサイズを指定する形態であっても構わない。
また、本実施例のような比較的大型の記録装置においては、大判の記録媒体に記録を行うことが想定されているが、実際には、より幅の狭いロール紙を使用するような状況もありうる。このような場合、レジスト調整モードのためのみに、幅広の記録媒体を用意する必要はない。ロール紙を、記録動作を行わない白紙の状態で給紙および搬送し、キャリッジの走査領域幅に相当する長さの位置でこれをカットし、カットされたロール紙の長さ方向を走査領域に合わせて再度装置内に給紙させるようにすればよい。
続くステップS2では、給紙した記録媒体に対し、予め定められたテストパターンを記録する。
図9(a)および(b)は、テストパターンの記録状態を示す図である。本実施例では、図9(a)に示すようにメインレール8を支持する支持部材の主走査方向の位置それぞれに、テストパッチ13を記録する。個々のテストパッチ13は、図9(b)に示すように、更に細かいパッチ1〜10を主走査方向に並べて構成されており、個々のパッチ1〜10は、図23の(a)〜(i)に相当するようなパターンとなっている。すなわち、パッチ1〜10のうち、往路走査と復路走査との間で記録位置にずれが発生していない箇所は図22(a)のような記録状態となり、往路走査と復路走査との間で2画素〜3画素のずれが発生している場合は、同図(b)のような記録状態となる。
このとき、テストパッチ13のそれぞれは、双方向のマルチパス記録によって記録されるのが好ましい。これは、個々の記録走査や個々の記録素子の吐出特性による影響を低減し、記録位置ずれ量を、より精度よく抽出するためである。
再度図8を参照する。ステップS2においてテストパターンの記録が終了すると、ステップS3において、コントローラ400はキャリッジ1に記録したテストパターン上を低速走査させ、光学センサ30を用いて個々のテストパッチ13の濃度を検出する。そして、パッチ1〜10の中から、最も濃度が高く検出されたパッチを選択し、当該パッチを記録した際の往路走査の吐出タイミングと復路走査の吐出タイミングの関係をレジスト調整値として記憶する。あるいは、図24で説明したように、複数のパッチの検出濃度の値から、近似を行ってレジスト調整値を算出しもよい。いずれにしても、注目するテストパッチ13に対し1つのレジスト調整値が定まるが、このレジスト調整値は複数のテストパッチ13のそれぞれで独立に求められる。そして、個々の支持部材7の間の位置におけるレジスト調整値についても、注目する位置を挟む2つの支持部材7のレジスト調整値とこれらからの距離により内分値として線形的に算出し、主走査方向全域に渡るレジスト調整値を装置内のメモリに格納する。
以上で、図8に示した、主走査方向のキャリッジ位置に対応する記録位置ずれ量の相対値を求める工程を終了する。
その後、実画像を記録する際には、ステップS3で保存したレジスト調整値を用いて、双方向記録における往路走査の記録タイミングと復路走査の記録タイミングを、主走査の各位置に応じて調整する。なお、上記フローチャートでは、ステップS3において、主走査方向全域に渡るレジスト調整値を装置内のメモリに格納する内容で説明したが、本実施例はこれに限定されるものではない。支持部材7に対応する数のレジスト調整値のみを保存し、実際の記録時に線形補間によって主走査方向全域に対するレジスト調整値を算出する形態であってもよい。
ところで、往路走査と復路走査の実際の記録位置ずれ量は記録ヘッドの交換や記録媒体の種類によっても変異する。これに対し、キャリッジ1の走査位置に対する記録位置ずれ量の相対的な関係は、キャリッジ1の全走査領域において、経時的にほとんど変化しない。よって、図8のフローチャートで説明したようなレジスト調整モードを一度行ってしまえば、その後、記録ヘッドの交換や記録媒体の種類を変更する場合には、従来の一般的なレジスト調整(以下、簡易調整と称す)のみを行えばよいことになる。
簡易調整モードでは、ほぼ中央に位置する支持部材7Aの位置のみに、テストパッチ13を1つ記録すればよい。そして、テストパッチ13に含まれる複数のパッチ1〜10の中から濃度が最も高いパッチを選択し、当該パッチを記録する際のタイミング(補正量)を、支持部材7Aに対する新たなレジスト調整値として保存する。
その後、上記新たなレジスト調整値に対し、レジスト調整モードにて既に保存されている全走査領域に対応するレジスト調整値の支持部材7Aの調整値に対する相対値を加算する。簡易調整用のテストパターンのみであれば、主走査方向の全域に渡ってキャリッジを走査させることもなく、比較的短時間でテストパターンを出力し、調整値を求めることが出来る。その一方で、主走査方向における記録位置ずれの変異の相対値については予め保存されているので、長期間にわたって記録位置ずれのない安定した画像を期待することが出来る。
なお、以上では、個々の支持部材7間の記録位置ずれは両側の支持部材の記録位置ずれから線形的に求められることを前提に、個々の支持部材の位置にのみパッチ13を記録する構成とした。しかし、走査方向の記録位置ずれの変異が必ずしも線形的でない場合や、より正確に記録位置ずれを補正したい場合には、個々の支持部材の間に更に多くのテストパッチ13を記録することも出来る。
図10は、2つの支持部材7Aと7Bの間に7つのテストパッチ13を記録した状態を示している。このように、より多くの位置での記録位置ずれの実測値を取得するようにすれば、より正確に主走査方向の記録位置ずれの変動に対応することが可能となる。
逆に、記録位置ずれを実測すべき箇所が多く存在し、その間隔がテストパッチ13の幅よりも小さくなってしまうような場合には、副走査方向にずらした位置にも、複数のテストパッチ13を配置するようにしてもよい。このようにすれば、個々のパッチの大きさを縮小することなく、それぞれのテストパッチを適切な位置に配置することが出来る。
また、以上では、個々の支持部材間の記録位置ずれ量は両側の支持部材の記録位置ずれから線形的にすなわち1次関数で求められる内容で説明したが、本発明や本実施例はこれに限定されるものではない。全ての支持部材の位置で実測した記録位置ずれ量のデータを基に、更に複雑な関数を用いて近似式を求め、ここから取得される形態であっても構わない。
さらに、以上では、双方向記録における往路走査の記録位置と復路走査の記録位置を補正するための調整値を求める内容で説明してきたが、上記調整や上記テストパターンは、他の種類の記録位置調整にも応用することが出来る。例えば、記録ヘッドに備えられた、異なるインクを吐出する複数の記録素子列間の記録位置ずれを走査領域全域に渡って補正するために応用することも出来る。さらに、これら複数の種類の記録位置調整用のテストパターンを同じ記録媒体に記録し、それぞれに対して求めたレジスト調整値を適切な領域に独立に保存することも可能である。
(実施例2)
図11は、本実施例で採用するカラーインクジェット記録装置の概略構成を説明するための斜視図である。図1と同じ符号で示すものは実施例1と同じ部材である。本実施例のプラテン40は、3枚のプラテン40a〜40cを主走査方向(X方向)に並列させて構成されている。このような場合、個々のプラテンが平滑であったとしても、そのつなぎ部分において紙間距離が変動する場合がある。
図12(a)および(b)は、本実施例におけるキャリッジ支持部材と3枚のプラテン40a、40bおよび40cの位置、およびこれら部材に対する紙間の関係を説明するための模式図である。図によれば、個々のプラテンのつなぎ部分では特異的に紙間距離が小さくなっているのが判る。よって本実施例では、図8で説明したフローチャートのステップS2において、支持部材7の位置に加えて、プラテンのつなぎ部分に相当する箇所でも、テストパッチ13を記録する。このようにすれば、支持部材7の公差やプラテン40のつなぎ部分によって記録位置ずれ量が主走査方向において変動しても、その変動量の相対値をある程度精度の高い状態で事前に取得することが出来る。その後、簡易調整モードでは、所定の箇所で得られた新たなレジスト調整値に対し、予め記憶された上記相対値を加算することにより、主走査領域全体のレジスト調整値を取得することが出来る。
(実施例3)
本実施例においても、実施例1と同様、図1で示した記録装置を用い、図8で示したフローチャートに従って記録位置ずれの主走査方向の変動量の相対値を測定する。但し、本実施例では、テストパターン記録時の記録媒体のコックリングを配慮し、特別なテストパターンを記録することを特徴とする。既に説明したように、コックリングとは、液体であるインクが吸収された記録媒体の繊維変形によって生じる記録媒体の凹凸であり、キャリッジの位置によって紙間距離すなわち記録位置ずれ量が変動する。よって、図9(a)のように、複数のテストパッチを記録してそれぞれのレジ調整値を求めた場合、個々のレジ調整値の違いがコックリングによって引き起こされたものなのか、キャリッジの姿勢変動によって引き起こされたものなのか判別することが困難になる。
但し、インクジェット記録装置において、コックリングの発生箇所は、ある程度特定することが出来る。例えば、装置のプラテンに溝やリブがある場合には、溝の位置を凹としたあるいはリブの位置を凸としたコックリングが発生しやすい。また、記録媒体を背面から吸引するための穴を設けたプラテンの場合には、当該吸引口のある箇所を凹としたコックリングが発生しやすい。いずれにしても、溝やリブあるいは吸引口は、主走査方向に所定のピッチで配置されているので、コックリングによる凹凸も主走査方向の位置に応じてほぼ決まった位置に発生し、ある程度の周期をもって変動することが予想される。
よって、その周期に対応する長さのテストパッチを記録し、濃度検出する際に個々のパッチ内の移動平均をとりつつ、テストパッチのレジ調整値を近似的に求めるようにすれば、コックリングの影響が緩和されたレジ調整値を得ることが出来る。但し、個々のテストパッチを長くすると、キャリッジの姿勢変位に伴う記録位置ずれが、上記テストパッチの領域内でも変動するような場合も考えられ、この場合には、その領域内で記録位置ずれを調整することが出来なくなる。よって本実施例では、このような課題を解決できるような特徴的なテストパターンを用意する。
図13は、本実施例のステップS2で記録するテストパターンを模式的に示す図である。本実施例のステップS2では、コックリングの1周期分に相当する幅lを有するテストパッチ1401を、支持部材7の位置に合わせて主走査方向に複数記録し、1つのラインパッチ1402を記録する。更に、このラインパッチ1402を、テストパッチ1401の幅lよりも少ない量ずつ主走査方向にずらしながら、副走査方向(Y方向)に複数、ここでは4ライン分記録し、これをテストパターンとする。
図14は、ステップS3において、ステップS2で記録したテストパターンから主走査方向の任意の位置における記録位置ずれを算出する方法を説明するための模式図である。コントローラ400は個々のテストパッチ1401内の濃度変化より、上述した実施例と同様に、個々のテストパッチ1401に対応する記録位置ずれ量を求める。図14では、それぞれのテストパッチ1401に対応する記録位置ずれ量を示している。
本実施例において、例えば、主走査方向のAの位置の記録位置ずれ量は、4ラインのそれぞれAの位置に相当するテストパッチ1401の記録位置ずれ量を平均して求める。すなわち、Aの位置の記録位置ずれ量は、(110+120+130+140)/4=125となる。また、Dの位置の記録位置ずれ量は、(150+120+130+140)/4=135となる。ステップS3では、このようにして、主走査方向における複数の位置の記録位置ずれ量を求めて行く。Bの位置やCの位置については、Aの位置やDの位置にそのまま倣ってもよいが、上述した実施例のように、両側(AとD)の記録位置ずれ量の内分値として算出してもよい。
ところで、このようにして調整値を算出するようにしても、記録媒体の両端部においては、主走査方向にずれた複数のテストパッチ1401を記録することは出来ない。但し、記録媒体の両端部領域は、そもそもコックリング自体が発生し難い領域である。よって、本実施例の両端部領域Dでは、コックリング周期を有する幅広のテストパッチ1401からではなく、幅Dの領域内に収めるように副走査方向に配列されたパッチ1〜10を用いて、当該領域のレジスト調整値を求めるようにする。
図15(a)および(b)は、本実施例の両端部領域におけるパッチ1〜10の記録位置の例を示す図である。図15(a)は左端、同図(b)は右端におけるパッチ1〜10の記録位置の例を示している。図15(a)において、ラインパッチ21の左端部はパッチ1が配置され、2、3、4・・・10まで続いた後、再びパッチ1から順に配置されている。ラインパッチ22では、右端部にパッチ3が配置され、4・・・10まで続いた後、再びパッチ1から順に配置されている。さらに、ラインパッチ23〜25についても、パッチを2つ分ずらしながら、10種類のパッチが順番に配置されている。このように、5つ分のラインパッチを互いに2パッチずつずらしながら配置することにより、幅Dを有する左端部領域には、1〜10のパッチが揃う。よって、本実施例では、この10個のパッチを利用して、当該左端部領域におけるレジ調整値を求める。
上述したように互いに2パッチずつずらしながらパッチ1〜10を順番に配置することにより、幅Dを有する一方の右端部領域においても、図15(b)に示すように、上記ラインパッチ21〜25によって1〜10のパッチが配置される結果となる。よって、右端部領域においても、幅Dに含まれる10個のパッチを利用して、当該領域におけるレジ調整値を求めることが出来る。
すなわち、ラインパッチ21〜25で説明したようなテストパターンを記録することにより、右端部および左端部については、幅Dに含まれて副走査方向に並ぶ10個のパッチを利用して、レジ調整値を求めることが出来る。また、両端部以外の主走査全域については、テストパッチ1401に含まれる主走査方向に配列した10個のパッチを利用して、更に副走査方向に配列する5つのラインパッチの平均値を求めることにより、それぞれの領域のレジ調整値を求めることが出来る。
以上説明したような、記録媒体の幅全域に渡ってテストパターンを記録し、全領域に対してレジ調整値を算出するレジスト調整モードにおいては、定型サイズの中でも最大幅の記録媒体が用いられることが好ましい。最大幅の記録媒体に記録されたテストパターンを検出することによって、全走査領域のレジスト調整値が求められていれば、その後いかなるサイズの記録媒体に実画像を記録する場合であっても、実測調整値に基づいてレジスト調整を行うことが出来るからである。但し、本発明のレジスト調整モードはこれに限定されるものではない。たとえ、レジスト調整モードで最大幅を有さない記録媒体が挿入され、キャリッジ全走査領域の一部分のレジスト調整値しか実測できず、その後、より大きなサイズの記録媒体に実画像を記録する場合であっても、レジスト調整値を補間することは出来る。この場合、最端部を越えた領域については、例えば実測調整値の外分値としてレジスト調整値を算出する方法などが採用可能である。
(実施例4)
本実施例では、互いに異なる種類のインクを吐出する複数の記録素子列間の記録位置ずれを補正するためのレジスト調整方法について説明する。
図16は、記録素子列間の記録位置にずれが生じる原理を説明するためのキャリッジ1のおよび記録ヘッド201の平面図である。キャリッジ1は、メインレール8とサブレール6に案内支持されながら、図のX方向に移動可能になっている。このとき、2つのキャリッジ軸受け部材14がキャリッジ1とメインレール8を連結し、2つのサブレール支持部材16がキャリッジ1とサブレール6を連結している。但し、キャリッジ1の重量の殆どはメインレール8にかかっているため、メインレール8においては、2つのキャリッジ軸受け部材14を支点として撓む傾向があり、これがキャリッジ1ひいては記録ヘッド201の姿勢変異の1つの原因となっている。この場合の姿勢変異は、上記2つの支点間の中心に対し左右で異なり、特に本例ように記録ヘッド201に2つの記録素子群9が左右に分かれて配置されている場合、それぞれの記録素子群の姿勢も異なる傾向を示す。
図17(a)および(b)は、本実施例で用いるキャリッジ1および記録ヘッド201上の記録素子列の配置と、それぞれの記録素子列の記録位置ずれの状態を説明するための図である。本実施例のキャリッジ1には2つの記録素子群9が図17(a)のように主走査方向に並列して配置され、それぞれの記録素子群には更に6列ずつの記録素子列が主走査方向に並列配置されている。図において、左側の記録素子群には、左から、Y:イエロー、PC:フォトシアン、C:シアン、PGy:フォトグレー、Gy:グレー、MBk:マットブラックのインクを吐出する記録素子列が配列されている。一方、右側の記録素子群には、左から、PM:フォトマゼンタ、M:マゼンダ、PBk:フォトブラック、R:レッド、G:グリーン、B:ブルーのインクを吐出する記録素子列が配列されている。
図17(b)は、Yの記録素子列を基準にした個々の記録素子列の位置と、その記録位置ずれ量を示している。図によれば、YからMBkの6列については、その記録位置ずれ量がほぼ同様の傾向を示しているのに対し、PMからBの6列については、また別の傾向を示しているのがわかる。
記録素子列同士の記録位置ずれ量が記録素子列の組み合わせによって異なる場合、例えばYを基準とし、その他の全ての記録素子列をYの記録位置に一致させるようにレジスト調整を実行するのが理想である。すなわち、Yに合わせるためのテストパターンを、Y以外の11の記録素子列ごとに記録し、記録素子列ごとにレジ調整値を算出し、これを格納するのである。しかし、これではレジスト調整のために11列分の多大な時間とメモリが費やされ、あまり好ましいものではない。
但し、本実施例で使用するキャリッジ1においては、図17(b)に示すように、記録素子群ごとに記録位置ずれ量に一定の傾向があることが判っている。よって、本実施例ではこれを利用し、個々の記録素子列のキャリッジ上の位置と、これが含まれる記録素子群から、それぞれの記録素子列の記録位置ずれ量を推測するものとする。
図18は、Yに対するMBkの記録位置ずれ量から、これら記録素子列の間に位置する記録素子列PC、C、PGyおよびGyの記録位置ずれ量を算出する方法を説明するための図である。これら6つの記録素子列の位置と記録位置ずれの間には、図のような線形間があるとみなすことが出来る。よって、上記4列分の記録位置ずれ量は、Yに対するMBkの記録位置ずれ量から、内分値として算出することができる。
これと同様にして、もう一方の記録素子群についても、PMに対するBの記録位置ずれ量から、これらの間に位置する4列分の記録位置ずれ量を、内分値として算出することが出来る。更に、2つの記録素子群の間の記録位置ずれ量、具体的にはMBkとPMの間の記録位置ずれ量が実測されれば、Yに対する他の11列分の記録位置ずれ量が求められることになる。
すなわち、本実施例においては、YとMBkの記録位置ずれ量を測定するためのテストパターンと、PMとBの記録位置ずれ量を測定するためのテストパターンと、MBkとPMの記録位置ずれ量を測定するためのテストパターンとが記録されればよいことになる。
図19は、上記3つのテストパターンを配列させて構成される本実施例のテストパターンの例を示した図である。図において、33はYとMBkの記録位置ずれ量を測定するためのテストパターン、34はPMとBの記録位置ずれ量を測定するためのテストパターン、35はMBkとPMの記録位置ずれ量を測定するためのテストパターンである。
上記3つのテストパターンのそれぞれは、実施例2で説明したようなコックリングの影響を緩和可能なテストパターンとすることが出来る。個々のパッチについては、図22(a)〜(c)で説明したようなドットパターンを採用することが可能である。この場合、例えばテストパターン33であれば、白丸ドット41をイエローで、グレー丸ドット42をマットブラックで、片方向のマルチパス記録で記録するようにすれば、上述した実施例と同じ方法で記録素子列間のレジスト調整値を検出することが出来る。
3つのテストパターン33〜35の記録と、光学センサ30によるこれらテストパターンの検出走査を実行することによって、全12列間の全走査領域に対するレジスト調整値が求められる。本実施例では、このようにして求めたレジスト調整値を確認するために、最も距離をおいたYとBを用いて、確認用のテストパターン36を記録している。
なお、以上では、個々の記録素子群において、その両端に位置する2つの記録素子列間の記録位置ずれを実測するような内容で説明したが、本実施例はこれに限定されるものではない。同一の記録素子群に含まれる記録素子列間の記録位置ずれ量は線形近似によって算出されるものであるから、いずれの2列の組み合わせで実測を行っても、他の4列の記録位置ずれは算出することが出来る。特に、本実施例のように最端部にイエローの記録素子列が配置する場合、イエローのパターンは光学センサ30によっても検出が困難である場合も多いので、よりセンサ感度の高い2つのインクの組み合わせで実測する方が効果的である場合も多い。
また、記録素子群間の記録位置ずれを測定するためのテストパターン35についても、必ずしもMBkとPMのように中央に位置する2つの記録素子列を用いなくてもよい。個々の記録素子群より1列ずつの記録素子列が選択され、これら互いの距離が把握されていれば、本実施例の効果を得ることは出来る。更に確認用のパターン36についても同様である、いかなる2列の組み合わせによって確認パターンを記録してもよいし、また確認パターン自体、必ずしも必要ではない。
以上説明した本実施例によれば、レジスト調整のために多大な時間とメモリを費やすことなく、多数の記録素子列間の記録位置ずれを、全走査領域に渡って安定して補正することが可能となる。
(実施例5)
以上では、主走査方向における記録位置ずれを補正するためのレジスト調整方法について説明してきたが、実際の記録位置ずれは副走査方向(Y方向)、すなわち記録媒体の搬送方向にも発生している。
図20(a)〜(c)は、主走査位置に対する副走査方向(Y方向)への記録位置ずれを示した図である。黒丸とグレー丸はそれぞれ異なる記録素子列から吐出されたドットの記録位置を示している。図20(a)は、補正前のドットの記録位置ずれの状態を示している。図によれば、2つのドットのいずれも、主走査方向の位置によってそのずれ量が異なっているのが判る。
ところで、記録素子列を構成する個々の記録素子は、1走査分のドットの記録あるいは非記録の情報が格納された1つのラスタデータに従って1回の記録主走査を実行する。つまり、副走査方向に1画素単位の記録位置補正を行うには、隣接する別のラスタにデータを移動させることになるので、主走査方向の位置に応じて副走査方向へのレジスト調整値を変えることは難しい。よって、実際には、1つのレジスト調整値に対応した補正しか出来ないことになる。
図20(b)は、主走査方向の37の位置における、2つのドットの記録位置を合わせるように、黒ドットのデータを補正した記録状態を示している。このように、任意の一ヶ所において2つの記録位置を合わせるような補正を全主走査領域に対して行ってしまうと、主走査領域の他の箇所では、2つのドットの記録位置の差が余計に大きくなってしまう場合がある。
実際の画像で問題となるのは、ずれ量に差32が生じていることよりも、互いのずれ量の差32が主走査方向の位置によって変動していることである。このような変動が存在すると、例えば2色のインクを重ねて主走査方向に延びる罫線を記録した場合、互いの罫線が副走査方向に離れたり重なったりして記録される。また一様なハーフトーンを2色インクで記録した場合には、主走査方向の位置によって色相が変異したりする。よって、副走査方向における記録位置ずれの差は、各インク色(各記録素子列)でなるべく安定していることが望ましい。
よって、本実施例では、2つの記録素子列において、副走査方向への記録位置ずれの差がなるべく安定するような、レジスト調整値を1つ求める。具体的には、副走査方向への記録位置ずれ量を上記実施例と同様に全主走査領域に対して求め、全領域の記録位置ずれ量の平均値に対応する補正値を、全領域に対するレジスト調整値として保存するのである。
図20(c)は、このようにして求めたレジスト調整値に基づいて、黒ドットのデータを補正した記録状態を示している。どの主走査位置においても、2つのドットの記録位置ずれに差は生じているが、その量は同図(a)に比べて、全領域に渡って安定していることが判る。
なお、本実施例のような副走査方向への記録位置ずれ量を確認するためのテストパターンのパッチとしては、例えば、図22(a)〜(c)で示したドットパターンを、90度回転したものを採用することが出来る。
(実施例6)
以上では、例えば支持部材7やプラテンのつなぎ部分のような特定の位置においてテストパッチを記録する内容で説明してきた。そして、このような記録位置ずれを実測すべき箇所が多く存在し、その間隔がテストパッチ13の幅よりも小さくなってしまうような場合には、副走査方向にずらした位置にも、複数のテストパッチ13を配置するようにしてもよいことを説明した。しかし、実際にこのような構成にした場合、テストパターンの記録面積が大きくなり、レジスト調整に費やす時間やインクの量が増加してしまう。特にキャリッジ1の走査幅が大きい大型の記録装置の場合には、このような状況が十分懸念される。
よって、本実施例では、互いに間隔を置いた数箇所において記録位置ずれ量を実測し、それら箇所の中で、記録位置ずれ量が他に比べて局所的に大きい箇所に対して、更にその周辺の記録位置ずれ量をより高い解像度で実測するものとする。
図21(a)および(b)は、本実施例の記録装置における主走査方向の各位置に対する記録位置ずれ量と、本実施例で記録するテストパターンの位置を説明するための図である。
本実施例のレジスト調整モードでは、まず比較的大きな幅を有するテストパッチ13a〜13dを主走査方向に4つ並べて記録する。続いて光学センサ30によってこの4つのテストパッチ13a〜dを走査し、各位置テストパッチに対する記録位置ずれ量を測定する。このときの記録位置ずれ量の実測値が、図21(a)の補正前曲線となっている。本例においては、テストパッチ13cから得られた記録位置ずれが、他の3つに比べて大きくなっている。
続いて、記録媒体3を副走査方向に搬送し、より小さなパッチ群から構成される第2のテストパッチ15a〜cを、主走査方向におけるテストパッチ13cの位置に記録する。ここでは、テストパッチ13cに対し、3つのテストパッチ15a〜cが記録されている。そして、再度光学センサ30によってこの3つの第2のテストパッチ15a〜cを走査し、各テストパッチに対する記録位置ずれ量を測定する。
このようにすると、テストパッチ13a、bおよびdについては1つずつのレジスト調整値、テストパッチ13cについては更に3分割された3つのレジスト調整値が得られる。結果、他の領域に比べて局所的に記録位置ずれ量の変動が大きい箇所に対しては、主走査方向の位置により解像度の高い状態でレジスト調整値が取得され、これに従って補正記録した画像では、図21(a)の補正後曲線に示すような記録位置ずれ量が得られる。
以上説明したように、本実施例によれば、キャリッジ走査幅の大きな記録装置であっても、レジスト調整に費やす時間やインクの量を増加させることなく、全走査領域に渡って安定した記録位置を実現することが可能となる。
本発明の実施例で採用するカラーインクジェット記録装置の概略構成を説明するための斜視図である。 本発明の実施例のインクジェット記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。 キャリッジ1に搭載されている光学センサ30の仕組みを説明するための模式図である。 記録位置ずれの原因となるキャリッジの姿勢変動を説明するための模式図である。 キャリッジ1の移動位置と、この移動位置に対するキャリッジ1の姿勢変動量(傾き量)と記録位置のずれ量を実際に測定した結果を説明するための図である。 メインレール8の湾曲によって生じるキャリッジの姿勢変動を説明するための平面図である。 1つの支持部材7がメインレール8を支持する状態を示す拡大図である。 コントローラ403が実行する、レジスト調整モードの工程を説明するためのフローチャートである。 (a)および(b)は、テストパターンの記録状態を示す図である。 2つの支持部材7Aと7Bの間に7つのテストパッチ13を記録した状態を示す図である。 本発明の実施例2で採用するカラーインクジェット記録装置の概略構成を説明するための斜視図である。 (a)および(b)は、実施例2におけるキャリッジ支持部材と3枚のプラテンの位置、およびこれら部材に対する紙間の関係を説明するための模式図である。 実施例3のステップS2で記録するテストパターンを模式的に示す図である。 実施例3のステップS3において、ステップS2で記録したテストパターンから主走査方向の任意の位置における記録位置ずれを算出する方法を説明するための模式図である。 (a)および(b)は、実施例3の両端部領域におけるパッチ1〜10の記録位置の例を示す図である。 記録素子列間の記録位置にずれが生じる原理を説明するためのキャリッジ1の平面図である。 (a)および(b)は、実施例4で用いるキャリッジ1上の記録素子列の配置と、それぞれの記録素子列の記録位置ずれの状態を説明するための図である。 Yに対するMBkの記録位置ずれ量から、これら記録素子列の間に位置する記録素子列PC、C、PGyおよびGyの記録位置ずれ量を算出する方法を説明するための図である。 3つのテストパターンを配列させて構成される実施例4のテストパターンの例を示した図である。 (a)〜(c)は、主走査位置に対する副走査方向(Y方向)への記録位置ずれを示した図である。 (a)および(b)は、実施例6の記録装置における主走査方向の各位置に対する記録位置ずれ量と、テストパターンの位置を説明するための図である。 (a)〜(c)は、特許文献1の双方向レジスト調整モードにおけるテストパターンを示した図である。 ドットパターンの複数を、パッチとして配列させた例を示す図である。 複数のパッチの検出濃度の値から、関数による近似を行ってレジスト調整値を算出する方法を示す図である。
符号の説明
1 キャリッジ
3 記録媒体
4 プラテン
6 サブレール
7 支持部材
8 メインレール
9 記録素子群
10 エンコーダセンサ
11 発光部
12 受光部
13 テストパッチ
14 キャリッジ軸受け部材
15 第2のテストパッチ
16 サブレール支持部材
17 入射光
30 光学センサ
50 ミスト吸引穴
51 上側筐体
52 下側筐体
201 記録ヘッド
400 コントローラ
1401 テストパッチ
1402 ラインパッチ

Claims (11)

  1. インクを吐出する記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジと、該キャリッジの移動を案内する案内部材と、該案内部材を支持する複数の支持部材と、前記記録ヘッドに記録媒体に対してテストパッチを記録させるテストパッチ記録手段と、前記記録媒体に記録された前記テストパッチに基づいて前記記録ヘッドで記録を行うときの記録位置の調整値を取得する取得手段と、を備えるインクジェット記録装置において、
    前記テストパッチ記録手段は、前記記録ヘッドに、記録媒体に対して前記複数の支持部材に対応する複数の位置に前記テストパッチを記録させ、
    前記取得手段は、複数の前記テストパッチから前記テストパッチが記録された位置それぞれに対応する調整値を取得するとともに、該複数の調整値に基づいて前記主走査方向における前記テストパッチが記録された位置以外の位置の調整値を算出することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記主走査方向に沿って複数設けられ、前記記録ヘッドと対向する位置で記録媒体を支持するプラテンを備え、
    前記テストパッチ記録手段は、前記複数のプラテンのつなぎ部分に対応した位置にも前記テストパッチを記録させることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記テストパッチとは、該テストパッチを光学センサを用いて測定した濃度から調整値が取得できるようなドットパターンで構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記調整値は、前記キャリッジの往路方向への移動の際に記録されるドットの位置と復路方向への移動の際に記録されるドットの位置を一致させるための調整値であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記調整値は、前記記録ヘッドに配置された複数の記録素子列が記録するドットの位置を一致させるための調整値であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記取得手段は、前記記録ヘッドに配置された複数の記録素子列のうちの一部について求めた調整値より、前記一部とは異なる記録素子列に対応する調整値を算出することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記テストパッチ記録手段は、前記記録ヘッドに、複数の前記テストパッチを前記主走査方向において前記テストパッチの前記主走査方向の幅よりも短い距離ずつずらし、且つ前記主走査方向と交差する副走査方向に配列するように記録させ
    前記取得手段は、前記副走査方向に配列された複数の前記テストパッチのそれぞれから取得された調整値の平均値を、前記主走査方向の位置に対応する調整値とすることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記調整値は、前記主走査方向におけるドットの位置を補正するために前記記録ヘッドがインクを吐出するタイミングを調整する値であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記調整値は、前記副走査方向におけるドットの位置を補正するために前記記録ヘッドに含まれる記録素子が記録するラスタデータを調整する値であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記取得手段が取得した前記複数の調整値の中から、局所的に大きい調整値取得された位置において、前記記録ヘッドに、前記テストパッチよりも小さな幅を有する第2のテストパッチを前記主走査方向に複数記録させる第2のテストパッチ記録手段と、
    前記第2のテストパッチのそれぞれに対応した調整値を取得する第2の取得手段
    を更に備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. インクを吐出する記録ヘッドを搭載して主走査方向に移動するキャリッジと、該キャリッジの移動を案内する案内部材と、該案内部材を支持する複数の支持部材と、を備えるインクジェット記録装置における前記記録ヘッドで記録を行うときの記録位置を調整するための調整値取得方法であって、
    前記記録ヘッドに、記録媒体に対して前記複数の支持部材に対応する複数の位置にテストパッチを記録させるテストパッチ記録工程と、
    複数の前記テストパッチから前記テストパッチが記録された位置それぞれに対応する調整値を取得する取得工程と、
    該複数の調整値に基づいて前記主走査方向における前記テストパッチが記録された位置以外の位置の調整値を算出する算出工程と、を有することを特徴とする調整値取得方法。
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