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JP5037887B2 - エンジンブラケット - Google Patents

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Description

本発明は、車両ボデーとパワーユニットの間に介装されて、それら車両ボデーとパワーユニットを相互に連結するエンジンブラケットに関するものである。
従来から、自動車においてパワーユニットを車両ボデーに対して防振支持せしめるエンジンマウントにおいて、パワーユニット又は車両ボデーとの取付け部位には、一般にエンジンブラケットが用いられている。即ち、エンジンブラケットを介してエンジンマウントをパワーユニット又は車両ボデーに組み付けることにより、パワーユニット又は車両ボデーにおけるエンジンマウントの取付け部位の各種形状への対応が図られているのである。
ところで、近年では、自動車の衝突時の乗員の安全性を向上させる手段の一つとして、衝突時にパワーユニットを車両ボデーから脱落させるパワーユニットの支持構造が注目されている。また、このようなエンジン支持構造を実現する一つの手段として、衝突に際して大きな衝撃荷重が及ぼされた際に破壊されることにより、パワーユニットを脱落させるエンジンブラケットを用いることが提案されている。具体的には、例えば、特許文献1(特開2003−327155号公報)に示されているものが、それである。
この特許文献1に示されたエンジンブラケットでは、パワーユニットに対する固定部分であるボルト締結穴の内周面に切欠きを形成することで、車両衝突時の衝撃荷重によりボルト締結穴が比較的容易に破断して、エンジンブラケットによるパワーユニットと車両ボデーの連結を解除することにより、パワーユニットが車両から切り離されるようになっている。しかしながら、本発明者が検討したところ、この特許文献1に記載された従来構造のエンジンブラケットでは要求性能を充分に達成し得ないことが明らかとなった。
すなわち、エンジンブラケットには、上述の如き車両衝突時の衝撃荷重入力による破断以前に、通常の走行状態下でパワーユニットを車両ボデー(エンジンマウント)に対して安定して連結支持せしめる機能が要求される。ところが、特許文献1に示されたエンジンブラケットでは、固定ボルトの座面であるボルト締結穴の内周面に切欠きが形成されていることから、固定ボルトの締付力が作用する面の面積が切欠きによって小さくなることが避けられない。特に、目的とする破断を安定して発現させるために、ボルト締結穴の内周面における切欠きを複数設けたり、大きくしたりすることが必要となる場合には、それに伴ってボルトの締付力を充分に大きく得ることが難しくなって、パワーユニットの支持強度を長期間に亘って安定して確保することによる高い信頼性の実現が難しくなるという問題が懸念される。
また、パワーユニットの支持強度の確保と、それに伴うパワーユニットの支持の高い信頼性を有効に実現するためには、エンジンブラケットにおいてボルト締結穴の内周面に形成される切欠きの大きさや形成数が制限されてしまう場合があり、車両衝突時において目的とする破断を発現させることが難しくなって、パワーユニットを安定して脱落させることが困難となるおそれがある。従って、衝突時における乗員の安全性の向上を効果的に実現することが難しくなるおそれがある。
また、特許文献1に記載のエンジンブラケットにおいては、ボルト座面に切欠きが形成されていることから、切欠きによる破断強度の低下効果が、ボルト締結穴の両側面に対するボルトの締付強度による影響を大きく受ける。即ち、切欠きが形成されている場合であっても、固定ボルトが非常に強固に締め付けられていると、ボルトの座面全体で剛体として高強度を発揮することから、目的とする破断を発現させられないおそれがある。一方、固定ボルトの締付けが比較的緩い場合には、ボルト座面全体で剛体として強度を発揮することなく、切欠き形成部位への実質的な応力集中係数が大きくなって破断を生じ易くなる。従って、固定ボルトのボルト座面への締付強度の相違によって発現する破断効果が異なることとなって、目的とする破断性能を安定して得ることが難しかった。
特開2003−327155号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、車両衝突時に安定して所期の破断を発現する優れた破断性能と、通常走行時の安定したパワーユニットの支持性能を、両立して実現出来る、新規な構造のエンジンブラケットを提供することを目的とする。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意な組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
すなわち、本発明の特徴とするところは、車両ボデーとパワーユニットの間に介装されて該パワーユニットを該車両ボデーに防振支持せしめるエンジンブラケットにおいて、前記車両ボデーと前記パワーユニットの少なくとも一方に対する固定部位に取付部が設けられて該取付部にボルト孔が形成されており、該ボルト孔に挿通される固定ボルトにより該取付部が該車両ボデー又は該パワーユニットに対して固定されるようになっている一方、該取付部における該固定ボルトの挿通方向の少なくとも一方の面には、該ボルト孔の外周側に離隔した領域において該ボルト孔から該取付部の外周縁部に向かって延びる破断用凹溝が形成されていることにある。
このような本発明に従う構造とされたエンジンブラケットにおいては、エンジンブラケットの取付部に破断用凹溝が形成されていることにより、エンジンブラケットの取付部が、車両衝突時の衝撃的な荷重入力により破断用凹溝に沿って破壊されるようになっている。このエンジンブラケットの破壊によってエンジンブラケットで相互に連結されたパワーユニットと車両ボデーを分離せしめて、車両の衝突時にパワーユニットが車室側に侵入するのを防ぎ、乗員の安全性を有利に確保することが出来る。
しかも、本発明に係るエンジンブラケットにおいて、破断用凹溝は、取付部に形成されるボルト孔から外周側に離隔した領域に形成されており、取付部の外周端縁部に向かって延びている。これにより、ボルト孔の径方向において、ボルト孔と破断用凹溝の間には、所定の領域に亘って破断用凹溝が形成されていない面が形成されている。それ故、ボルト孔に挿通される固定ボルトの締付力が及ぼされる面の面積を有利に確保することが出来て、固定ボルトによるエンジンブラケットとパワーユニット又は車両ボデーとの連結を有利に実現することが出来る。
また、本発明に係るエンジンブラケットにおいては、例えば、破断用凹溝の幅や深さ、或いは長さ(破断用凹溝のボルト孔側の端部の位置)等を適当に設定すること等により、要求される固定ボルトの締付力と、要求されるエンジンブラケットの破断強度を、有利に調整することが可能である。
また、本発明に係るエンジンブラケットにおいては、前記破断用凹溝が、前記取付部において前記固定ボルトの締付力が及ぼされる面を外周側に外れた領域に形成されていることが望ましい。
これによれば、固定ボルトの締付力が及ぼされる面の面積をより大きく確保して、エンジンブラケットとパワーユニット又は車両ボデーとの連結を一層有利に実現することが出来る。なお、エンジンブラケットにおいて、固定ボルトの締付力が及ぼされる面とは、固定ボルトの頭部が重ね合わされる面や、固定ボルトに螺着されるナット等の部材が重ね合わされる面、更には、固定ボルトの頭部やナットとエンジンブラケットとの間に介装される座金等が重ね合わされる面等を言う。
また、本発明に係るエンジンブラケットにおいては、前記破断用凹溝の前記ボルト孔側の端部が、前記取付部において前記固定ボルトの締付力が及ぼされる面に形成されていることが望ましい。
これによれば、エンジンブラケットの破断強度の設定自由度の向上を有利に図ることが出来る。それ故、要求される固定ボルトの締付力と、エンジンブラケットの破断強度のコントロールを有効に実現出来て、特に衝突時等における乗員の安全性を有利に実現することが出来る。
また、本発明に係るエンジンブラケットにおいては、前記取付部には、前記固定ボルトの挿通方向で前記パワーユニット側又は前記車両ボデー側の固定部材が重ね合わされる面において該固定部材の該固定ボルトまわりでの回転を阻止する嵌合凹所が形成されていると共に、前記破断用凹溝が該嵌合凹所を外側に外れた領域に形成されていることが望ましい。
これによれば、エンジンブラケットに嵌合凹所を形成し、嵌合凹所にパワーユニットと車両ボデーの何れかを嵌め付けることによって、エンジンブラケットに対するパワーユニット又は車両ボデーの相対回転が防止されるようになっている。それ故、車両ボデーとパワーユニットを所期の方向に容易に位置決めして組付けることが出来る。しかも、嵌合凹所の形成箇所を外れた領域に破断用凹溝を形成することにより、パワーユニットや車両ボデーと嵌合凹所の底面との重ね合せ面の面積を大きく確保することが出来る。それ故、固定ボルトによる締付力を有利に得ることが出来て、パワーユニット又は車両ボデーの取付部(嵌合凹所)に対する組み付けを強固に実現出来る。更に、嵌合凹所を外れた領域に破断用凹溝を形成することにより、パワーユニットや車両ボデーが組み付けられる嵌合凹所の強度低下を防いで、非衝突時におけるパワーユニットと車両ボデーの安定した連結支持を実現することが出来る。
また、本発明に係るエンジンブラケットにおいては、車両衝突時における前記固定ボルトに対する荷重作用方向と前記破断用凹溝の延出方向との為す角:θが、20°≦θ≦60°とされていることが望ましい。
これによれば、衝突時に固定ボルトに作用する荷重の作用方向に対して、破断用凹溝の延出方向を、所定の傾斜角度で傾斜せしめることにより、車両の衝突に際して、取付部の破壊が安定して発現される。それ故、車両衝突時における乗員の安全をより有利に確保することが可能となる。
また、本発明に係るエンジンブラケットにおいては、前記破断用凹溝が複数条形成されていることが望ましい。
これによれば、衝突時にエンジンブラケットの破断を惹起する破断用凹溝を複数条形成することにより、車両の衝突に際してエンジンブラケットの破壊を安定して発現させることが出来て、衝突安全性の更なる向上を図ることが出来る。
また、本発明に係るエンジンブラケットにおいては、前記破断用凹溝が二条形成されていると共に、車両衝突時における前記固定ボルトに対する荷重作用方向と各破断用凹溝の延出方向との為す角が互いに等しくされていることが望ましい。
これによれば、車両衝突時におけるエンジンブラケットの破壊がより安定して生ぜしめられて、パワーユニットの切離しによる安全性の向上を一層有利に実現できる。
また、本発明に係るエンジンブラケットにおいては、前記取付部が板形状とされて水平方向に広がっていると共に、前記ボルト孔が該取付部を鉛直方向に貫通して形成されていることが望ましい。
これによれば、取付部が板形状とされていることにより、車両の衝突時に際して取付部がより安定して破壊されて、搭乗者の安全をより有利に確保することが出来る。
また、本発明に係るエンジンブラケットにおいては、車両前後方向に延びる本体板部を備えており、該本体板部の車両前後方向一方の端部に前記取付部が一体形成されて前記パワーユニットと前記車両ボデーの何れか一方が固定されていると共に、該本体板部の車両前後方向他方の端部には該本体板部と直交して車両左右方向に広がる固定板部が一体形成されて該パワーユニットと該車両ボデーの何れか他方が固定されていることが望ましい。
これによれば、エンジンブラケットの車両前後方向の両端部にパワーユニットと車両ボデーを固定することにより、衝突時の荷重によるパワーユニットの車両ボデーからの脱落をより有利に実現出来る。それ故、乗員の安全性を有効に確保できる。
さらに、本発明に係るエンジンブラケットでは、前記本体板部及び前記固定板部と一体形成されてそれら本体板部と固定板部の何れにも直交して広がる補強板部を有していることが望ましい。
これによれば、板形状の本体板部と固定板部を有するエンジンブラケットにおいて、それら本体板部と固定板部の何れにも直交して広がる補強板部を設けることによって、エンジンブラケットの軽量化を実現しつつ、エンジンブラケットの剛性を有利に得ることによる、パワーユニットの車両ボデーに対する安定した連結支持を実現することが出来る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明の第一の実施形態としての自動車用エンジンブラケット10を用いたエンジンマウント12の自動車への装着状態が、示されている。このエンジンマウント12は、エンジンブラケット10に対して固定的に組み付けられている。なお、以下の説明中、上下方向とは、原則として、略鉛直方向に相当する図1中の上下方向を言うものとする。
このエンジンマウント12は、厚肉小径の円筒形状を呈する第一の取付金具14と、薄肉大径の円筒形状を呈する第二の取付金具16が、同一中心軸状に配設されていると共に、それら第一の取付金具14と第二の取付金具16が略円錐台形状を呈する本体ゴム弾性体18で相互に弾性連結せしめられた構造を有している。なお、エンジンマウント12の構造は特に限定されるものではなく、公知の各種構造のエンジンマウントを採用することが可能である。即ち、エンジンマウント12の詳細な構造は本発明の要部ではなく、ここではエンジンマウント12に関する詳細な説明を省略する。
また、エンジンマウント12における第一の取付金具14には、軸方向上方に向かって開口するボルト穴20が形成されている。このボルト穴20は、略一定の断面形状で軸方向に延びる円形穴であって、内周面の略全長に亘って雌ねじが刻設されている。
さらに、第一の取付金具14のボルト穴20には、固定ボルトとしての植込みボルト26が螺着されている。この植込みボルト26は、軸方向中間部分に把持部28を備えると共に、把持部28の軸方向両側に突出する上下のボルト部30,32が把持部28と一体形成された構造とされている。そして、軸方向下方に延び出す下ボルト部32が第一の取付金具14のボルト穴20に螺着されることにより、第一の取付金具14から上方に向かって上ボルト部30が突出した状態で、植込みボルト26が第一の取付金具14に植設されている。
また、第二の取付金具16には、大径の円筒形状を呈するアウタブラケット22が外嵌固定されている。このアウタブラケット22には、周上の複数箇所に取付脚部24が形成されている。この取付脚部24は、周方向に所定の長さで広がって、上下方向に延びる湾曲板形状を呈している。また、取付脚部24の下端部は、径方向外方に向かってフランジ状に屈曲せしめられており、かかるフランジ状の屈曲部分に図示しない貫通孔が貫通形成されている。
このような構造とされたエンジンマウント12は、第一の取付金具14がエンジンブラケット10に対して固定的に組み付けられると共に、第二の取付金具16が車両ボデーに対して固定的に組み付けられる。
すなわち、第一の取付金具14から上方に突出せしめられる植込みボルト26の上ボルト部30がエンジンブラケット10に挿通せしめられると共に、上ボルト部30に締結ナット34が螺着せしめられることにより、第一の取付金具14とエンジンブラケット10が相互に締結せしめられている。一方、第二の取付金具16は、アウタブラケット22の取付脚部24の下端面が図示しない車両ボデーに対して重ね合わされてボルト固定されることにより、車両ボデーに対してアウタブラケット22を介して固定的に組み付けられている。
また、エンジンマウント12に固定されるエンジンブラケット10は、図2〜7に示されているように、全体として板形状を呈しており、例えばアルミニウム合金や鋳鉄等の剛性材で形成されている。特に本実施形態では、アルミニウム合金を材料とする鋳造によってエンジンブラケット10が形成されており、エンジンブラケット10の各部が一体成形品として形成されている。なお、以下の説明において、車両前後方向とは図2中の右左方向を、車両左右方向とは図2中の上下方向を、それぞれ言うものとする。
より詳細には、エンジンブラケット10は、図2,図3に示されているように、本体板部36を備えている。この本体板部36は、全体として車両前後方向を長手とする厚肉板形状を呈しており、上面が車両左右方向(図2中、上下方向)で波打ち状とされた凹凸面とされていると共に、下面が略平坦面とされている。また、本体板部36は、全体として車両後方側に向かって上下方向で次第に狭幅となっている。
また、図7に示されているように、本体板部36は車両前方側に向かって次第に上下に離隔する上板部38と下板部40を備えている。上下板部38,40は、本体板部36の車両前後方向中間部分から前方端縁部に亘って形成されており、上板部38が車両前方側に向かって上方に傾斜していると共に、下板部40が車両前方側に向かって下方に傾斜している。また、特に本実施形態では、上板部38が薄肉の板形状とされていると共に、下板部40が上板部38に比して厚肉の板形状とされている。また、本実施形態では、上板部38が本体板部36の上面の形状に応じた波板形状とされていると共に、下板部40が略平坦な傾斜板形状とされている。
また、上板部38の前端縁部には、固定板部42が一体形成されている。固定板部42は、上板部38の前方側端部から上方に向かって立ち上がるように一体形成されており、上板部38の車両左右方向全長に亘って広がっている。また、固定板部42の左右方向の両端部分には、一対の上固定部44,44が形成されている。上固定部44は、全体として略円環板形状を呈しており、その中央孔が固定板部42を車両前後方向に貫通している。
また、下板部40の前方側の端部には、左右方向で相互に離隔して一対の下固定部46,46が一体形成されている。下固定部46は、厚肉の略円筒形状を呈しており、前後方向で直線的に延びている。また、本実施形態では、一対の下固定部46,46が下板部40の左右方向両端部に位置せしめられている。
また、本体板部36の車両左右方向両側には、補強板部としての側壁板部48が一体形成されている。この側壁板部48は、上下方向中間部分において段差を有する段付き板形状を呈しており、本体板部36および固定板部42と一体形成されている。また、側壁板部48は本体板部36および固定板部42に対して略直交する方向に広がっており、側壁板部48の前方側の端部が固定板部42の左右両端部と下固定部46の外周面に一体的に接続されている。また、側壁板部48の上端面は固定板部42の上端面と同じ高さに位置せしめられており、側壁板部48が本体板部36よりも上方に突出して広がっている。なお、本実施形態では、側壁板部48によって上板部38の左右両端と下板部40の左右両端が一体的に連結されており、エンジンブラケット10の剛性の向上が図られている。また、側壁板部48の下端部には、左右方向外方に向かって次第に下方に湾曲する補強部50が一体形成されており、該補強部50によって側壁板部48の剛性が高められている。
そして、固定板部42に一体形成された上固定部44,44と、下板部40に一体形成された下固定部46,46には、それぞれパワーユニット側の締結ボルト52が挿通せしめられており、締結ボルト52を図示しない自動車のパワーユニットに締結せしめることにより、エンジンブラケット10の車両前方側の端部がパワーユニットに対して固定されている。
一方、本体板部36の車両後方側端部には、取付部としての取付板部54が設けられている。取付板部54は、本体板部36の車両左右方向中央部分に形成されており、車両後方側に向かって左右方向で次第に狭幅となる板形状を呈して略水平方向に広がっている。また、取付板部54の略中央部分の上面には、平面視で略円形の締付面56が形成されている。この締付面56は、略水平方向に広がる平坦面とされており、車両前方側に向かって次第に上方に傾斜する本体板部36の上面に対して、締付面56の後方側端部が屈曲状に接続されていると共に、その前方側端部が段差を為して接続されている。
さらに、締付面56の中央部分には、取付板部54を板厚方向(図4中、上下方向)に貫通するボルト孔58が形成されている。ボルト孔58は締付面56の外径に比して小径とされた円形孔であって、車両の衝突時における荷重入力方向である車両前後方向に対して交差するように傾斜して延びている。特に本実施形態では、ボルト孔58が、車両前後方向に対して略直交して形成されており、鉛直上下方向で直線的に延びている。なお、ここで言う車両前後方向に対して交差するように傾斜して延びるとは、車両前後方向に対して平行とならない方向に延びていることを示しており、ここでは車両前後方向に対して直角を為す方向(車両左右方向および鉛直上下方向)を含む。
また、図3に示されているように、取付板部54には嵌合凹所としての嵌合凹溝60が形成されている。嵌合凹溝60は、取付板部54の下面側に開口する浅底の凹溝であって、取付板部54の車両後方側端部から車両前方側に向かって所定の長さで延びている。また、嵌合凹溝60の底面は略水平方向に広がる平坦面とされており、嵌合凹溝60が略全長に亘って略一定の深さで形成されている。また、本実施形態における嵌合凹溝60は、車両の後端側端部から所定の長さに亘って、車両前方に向かって次第に狭幅となっていると共に、嵌合凹溝60における車両前方側に位置する部分が略一定の溝幅で形成されている。
さらに、本実施形態では、嵌合凹溝60と締付面56が取付板部54の互いに異なる面側に形成されていると共に、嵌合凹溝60と締付面56が取付板部54の各面において相互に対応する位置に形成されており、取付板部54に形成されるボルト孔58が、嵌合凹溝60の底壁部を貫通して形成されて、嵌合凹溝60内に開口している。
そして、エンジンブラケット10は、エンジンマウント12と固定的に連結されている。即ち、図1に示されているように、エンジンマウント12の第一の取付金具14の上端部分がエンジンブラケット10の下面に開口する嵌合凹溝60に下方から嵌め入れられると共に、第一の取付金具14に植設された植込みボルト26がエンジンブラケット10の取付板部54に貫通形成されたボルト孔58に挿通されて、植込みボルト26の上ボルト部30に締結ナット34が螺着されることにより、エンジンブラケット10とエンジンマウント12が相互に固定される。なお、かかる組付け状態下において締結ナット34に重ね合わされる締付面56の一部(中央部分)が、本実施形態における固定ボルトによる締付力が及ぼされる面となっている。
特に本実施形態においては、図中では必ずしも明らかではないが、第一の取付金具14の突出先端部分(図1中、上端部分)の外周面に、径方向一方向で対向して周方向に所定の長さで広がる一対の平坦面が形成されている。これにより、第一の取付金具14がその突出先端部分において二面幅を有している。更に、それら一対の平坦面の離隔距離が、第一の取付金具14の外径寸法よりも小さくされていると共に、嵌合凹溝60の溝幅寸法と略等しくされている。そして、第一の取付金具14の一対の平坦面が嵌合凹溝60の溝幅方向で対向位置するように位置決めされて、第一の取付金具14の突出先端部分が嵌合凹溝60に嵌め付けられることにより、第一の取付金具14のエンジンブラケット10に対する植込みボルト26まわりでの相対回転が、該平坦面と嵌合凹溝60の側壁面との干渉によって防がれるようになっている。
このように、図示しない自動車のパワーユニットに固定されるエンジンブラケット10と、同じく図示しない自動車のボデーに固定されるエンジンマウント12が、相互に固定されることにより、パワーユニットが車両ボデーに対してエンジンブラケット10を介して連結されている。さらに、エンジンマウント12が第一の取付金具14と第二の取付金具16を本体ゴム弾性体18で弾性連結してなる構造とされており、第一の取付金具14がエンジンブラケット10を介してパワーユニット側に固定されると共に、第二の取付金具16がアウタブラケット22を介して車両ボデー側に固定されるようになっていることから、エンジンマウント12によってパワーユニットが車両ボデーに弾性的に連結支持されるようになっている。なお、このことからも明らかなように、エンジンブラケット10の取付板部54には、エンジンマウント12を介して車両ボデーが固定されており、エンジンマウント12によって本実施形態における車両ボデー側の固定部材が構成されている。
ここにおいて、エンジンブラケット10の取付板部54には、図2に示されているように、破断用凹溝としての破断案内溝62が形成されている。破断案内溝62は、エンジンブラケット10の取付板部54の車両後方側の端部において上面に開口して形成されており、ボルト孔58の外周側に離隔した位置から外方に向かって直線的に延び出している。また、本実施形態における破断案内溝62は、略一定の溝幅寸法で形成されている。
また、本実施形態における破断案内溝62の内周側(ボルト孔58側)の端部は、締付面56上に延び出していると共に、締結ナット34の締付力が及ぼされる座面よりも径方向外側に外れた領域に形成されている。これにより、締付面56において締結ナット34の下面(座面)が重ね合わされる部分が破断案内溝62が形成されていない平坦面とされている。
さらに、本実施形態においては、破断案内溝62が嵌合凹溝60を外側に外れた領域に形成されており、嵌合凹溝60とは反対側の面において、嵌合凹溝60よりも車両左右方向外方に一組の破断案内溝62,62が形成されている。これにより、嵌合凹溝60と破断案内溝62の協働によって取付板部54が部分的に著しく薄肉となることが回避されている。
また、本実施形態では、破断案内溝62の外周側(取付板部54の車両後方側)の端部は、取付板部54の後端側の外周面に開口せしめられている。また、本実施形態では、破断案内溝62が外周側に向かって次第に浅底となるように形成されていると共に、破断案内溝62の底面が略水平方向に広がる平坦面とされている。
また、本実施形態においては、互いに異なる方向に延び出す一組の破断案内溝62,62が破断用凹溝として形成されている。なお、それら一組の破断案内溝62,62は、本実施形態では相互に略同一の溝形状を呈している。
また、一組の破断案内溝62,62は、何れも車両前後方向の後方に向かって次第に車両左右方向外側に傾斜して延び出している。更に、一組の破断案内溝62は、図2に示されているように、車両衝突時に植込みボルト26に作用せしめられる荷重の作用方向に対して何れも傾斜角度:θを為して延び出しており、好適には20°≦θ≦60°、より好適には40°≦θ≦50°とされている。特に本実施形態では、θ=45°とされており、一組の破断案内溝62,62が互いに直交する方向に延びるように形成されている。
このような一組の破断案内溝62,62を備えたエンジンブラケット10においては、車両衝突時の衝撃的な荷重が作用せしめられると、破断案内溝62に沿ってエンジンブラケット10が破壊される。これにより、パワーユニットと車両ボデーの連結状態が解除されて、パワーユニットが車両ボデーから切り離されるようになっている。
より詳細には、例えば、自動車の走行中に衝突が発生すると、車両ボデーが急激に静止せしめられる一方で、パワーユニットは慣性によって車両前方に向かって変位しようとする。ここにおいて、特に本実施形態では、エンジンブラケット10とエンジンマウント12の連結部分において破断案内溝62,62を形成することにより、エンジンブラケット10の強度を部分的に低下させている。それ故、パワーユニットと車両ボデーの間で荷重が作用せしめられることによって、図8に示されているように、エンジンブラケット10が破断案内溝62に沿って破壊される。これにより、エンジンブラケット10に固定されたパワーユニットは、植込みボルト26よりも車両前方側に位置するエンジンブラケット10の一部と共に、車両ボデーから独立して車両前方側に切り離される。従って、車両の衝突に際して、パワーユニットが車室側(パワーユニットよりも車両後方側)に侵入することによる乗員の負傷等を防いで、衝突時の乗員の安全性を有利に確保することが出来る。なお、図8では、エンジンブラケット10の破壊前の状態が二点鎖線で示されていると共に、破壊後の状態が実線で示されている。
また、このような本実施形態に従う構造とされたエンジンブラケット10によれば、破断案内溝62を形成することにより、衝突時の荷重の作用によってエンジンブラケット10に対して安定して所期の破壊を生ぜしめることが出来る。それ故、車両衝突時における搭乗者の安全性の確保を、高い信頼性をもって実現することが可能となる。
さらに、互いに異なる方向に延びる一組の破断案内溝62,62が設けられていると共に、それら一組の破断案内溝62,62が衝突に際して植込みボルト26に作用する荷重の作用方向に対して何れも特定の傾斜角度で傾斜して延びるように形成されている。これにより、衝突時に荷重が作用することによるエンジンブラケット10の破壊をより確実に惹起せしめることが出来て、衝突時の安全性の確保を一層有利に実現出来る。
また、本実施形態におけるエンジンブラケット10においては、一組の破断案内溝62,62が、取付板部54の締付面56における締結ナット34の座面よりも外側に外れた領域に形成されている。これにより、破断案内溝62を形成することによる衝突安全性の確保を実現しつつ、締結ナット34の座面の面積を大きく確保して、通常状態下(非衝突時)におけるエンジンブラケット10とエンジンマウント12の連結を有利に実現できる。従って、特に非衝突時におけるパワーユニットの車両ボデーに対する安定した防振支持を効果的に実現することが出来る。
しかも、本実施形態では、一組の破断案内溝62,62が、取付板部54に形成される嵌合凹溝60を外側に外れた領域に形成されており、締結ナット34の締付力が及ぼされる領域において、取付板部54の両面が何れも略水平方向に広がる平坦面とされている。これにより、締結ナット34の締付力が及ぼされる領域の面積が破断案内溝62,62を形成することによって減少するのを回避することが出来て、衝突時の安全性とパワーユニットの安定した防振支持を併せて実現することが出来る。
さらに、本実施形態においては、取付板部54に形成されるボルト孔58が、衝突荷重の作用方向である車両前後方向に対して直角を為して延びるように形成されており、ボルト孔58に挿通される植込みボルト26が衝突荷重の作用方向に対して直交して延びている。それ故、車両衝突時に車両ボデーとパワーユニットの間で作用する荷重が、一組の破断案内溝62,62の間に位置する取付板部54の後端部分に効率的に作用せしめられる。従って、破断案内溝62,62の形成箇所においてエンジンブラケット10の破断を所期のとおり安定して発現せしめることが出来る。
また、図9には、本発明の第二の実施形態としての自動車用エンジンブラケット64が示されている。なお、以下の説明において、前記第一の実施形態と実質的に同一の部材乃至は部位については、図中に同一の符号を付すことにより、詳細な説明を省略する。
すなわち、本実施形態に係るエンジンブラケット64において、取付板部54には、破断用凹溝としての破断案内溝66が形成されている。この破断案内溝66は、取付板部54の外周縁部からボルト孔58に向かって延びており、ボルト孔58の外周側に所定距離を隔てた位置まで略直線的に延び出している。
また、本実施形態における破断案内溝66は、図9に示されているように、取付板部54の外周縁部側からボルト孔58側に向かって次第に狭幅となる溝形状を呈している。更に、図中において明示されていないが、破断案内溝66の底面は、取付板部54の外周縁部側からボルト孔58側に向かって次第に締付面56側に傾斜する傾斜面とされており、破断案内溝66がボルト孔58側に向かって次第に浅底となっている。これにより、本実施形態における破断案内溝66は、取付板部54の外周縁部側からボルト孔58側に向かって溝断面積が次第に小さくなっている。
また、本実施形態に係るエンジンブラケット64のエンジンマウント12への装着状態下において、破断案内溝66は、図9に二点鎖線で記載されている締結ナット34の座面(取付板部54において、植込みボルト26の締結ナット34への螺着による締結力が及ぼされる面)の外周部分に至る長さで形成されている。換言すれば、取付板部54において、締結ナット34の座面の外周部分には、破断案内溝66のボルト孔58側の端部が形成されている。
このような本実施形態に従う構造とされた自動車用エンジンブラケット64においても、前記第一の実施形態と同様に、締結ナット34の座面面積を有利に確保して、非衝突時におけるエンジンブラケット64のエンジンマウント12への取付けを有利に実現することが出来ると共に、衝突時においては、破断案内溝66により誘起される取付板部54の破断によって、パワーユニットが車室内に侵入するのを防いで、乗員の安全性の確保を実現することが出来る。
さらに、本実施形態における破断案内溝66は、締結ナット34の座面に至る長さで形成されていることから、取付板部54の破断強度を調整して、衝突安全性の向上を有利に図ることが出来る。しかも、破断案内溝66が、ボルト孔58の外周側に所定距離を隔てて形成されていることから、締結ナット34の座面面積を有利に確保して、要求されるエンジンブラケット64のエンジンマウント12に対する固定力を実現することも出来る。
特に本実施形態における破断案内溝66では、幅寸法がボルト孔58側に向かって次第に小さくなっていると共に、深さ寸法がボルト孔58側に向かって次第に小さくなっている。これにより、破断案内溝66の端部が締結ナット34の座面上に位置することによる締結ナット34の座面面積の減少を小さく抑えることが出来ると共に、締結ナット34の締結力が及ぼされる部分において取付板部54の強度を大きく確保することが出来る。それ故、非衝突時におけるエンジンブラケット64のエンジンマウント12に対する固定を安定して実現することが可能となる。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記第一,第二の実施形態においては、一組の破断案内溝62,62(66,66)が、取付板部54における嵌合凹溝60と反対側の面に開口するように形成されているが、破断案内溝62は、必ずしも嵌合凹溝60と反対側の面に形成されていなくても良く、図10に示されているエンジンブラケット68のように、嵌合凹溝60と同じ側の面に一組の破断案内溝70,70が形成されていても良い。なお、エンジンブラケット68においては、嵌合凹溝60の上底壁面において第一の取付金具14の上端面と重ね合わされる部分が、固定ボルトの締付力が及ぼされる面となっている。また、図10に示されているように、破断案内溝70,70が嵌合凹溝60と同じ側の面に形成されている場合にも、破断案内溝70,70が嵌合凹溝60の形成部分を外側に外れた領域に形成されていることが望ましい。
また、図10に示されているように、一組の破断案内溝70,70の一方の端部が嵌合凹溝60の側壁面に開口するように接続されていても良い。なお、このような接続構造を採用する場合も含めて、破断案内溝70,70が嵌合凹溝60を外側に外れた領域に形成されていると言う。
さらに、取付板部54の一方の面に破断案内溝62,62が形成されていると同時に、他方の面に破断案内溝70,70が形成されていても良いことは言うまでもない。
また、本体板部36に形成される破断案内溝62の数は、必ずしも前記実施形態に示された二条に限定されず、三条以上の複数の破断案内溝62が形成されていても良いし、一条の破断案内溝62のみが形成されていても良い。
また、前記第一,第二の実施形態では、エンジンブラケット10の車両前後方向後端部分が車両ボデーに連結されていると共に、前端部分がパワーユニットに連結されているが、エンジンブラケット10の車両左右方向端部等、車両前後方向端部以外の部分に車両ボデーやパワーユニットとの連結部分が形成されていても良い。
また、前記第一,第二の実施形態では、全体としてプレート形状を呈するエンジンブラケット10の具体例を示したが、エンジンブラケットの具体的な形状等については、前記実施形態の記載によって何等限定されるものではなく、公知の構造を有する各種エンジンブラケットに対して、本発明は適用可能である。
また、前記第一,第二の実施形態では、固定ボルトとして頭部を有していない植込みボルト26が採用されており、植込みボルト26の締付力が締結ナット34によって及ぼされる部分を外れた領域に破断案内溝62が形成されている例を示したが、固定ボルトとしては、頭部を有するボルトを採用することも勿論可能である。なお、例えば、頭部を有する固定ボルトを採用して、固定ボルトをボルト孔58に挿通せしめると共に、固定ボルトを第一の取付金具14のボルト穴20に螺着せしめることにより、エンジンブラケット10をエンジンマウント12に取り付ける場合には、取付板部54において固定ボルトの頭部が重ね合わされる面が、固定ボルトの締付力が及ぼされる面となる。
また、前記実施形態においては、破断用凹溝として相互に等しい溝形状を呈する一組の破断案内溝62,62が形成されていたが、複数条の破断用凹溝が形成される場合には、それら複数条の破断用凹溝は相互に異なる形状で形成されていても良い。具体的には、例えば、複数条の破断用凹溝において、溝の断面形状や断面のサイズ、或いは溝の長さ等が相互に異なっていても良い。
また、前記第一,第二の実施形態における破断案内溝62は、略直線的に延びる凹溝とされているが、破断用凹溝は、直線溝に限定されるものではなく、湾曲や屈曲等して延びる凹溝であっても良い。なお、このような破断用凹溝の形状は、エンジンブラケットの形状等に応じて適宜に設定され得る。
また、前記第二の実施形態においても示されているように、破断用凹溝は、必ずしも一定の断面形状や断面積をもって形成されていなくても良い。即ち、例えば、破断用凹溝において、固定ボルトの締結力が及ぼされる領域に形成される部分と、固定ボルトの締結力が及ぼされる領域よりも外周側の領域に形成される部分が、異なる断面積や断面形状とされていても良い。これによれば、エンジンブラケットの固定力と破断強度を、より効果的にコントロールすることも出来得る。
また、前記第一,第二の実施形態では、嵌合凹所として嵌合凹溝60が示されているが、嵌合凹所は必ずしも溝形状とされている必要はなく、穴形状とされた嵌合穴等が嵌合凹所として形成されていても良い。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の第一の実施形態としてのエンジンブラケットを用いたエンジンマウントの車両への装着状態を示す説明図。 図1におけるエンジンブラケットの平面図。 同エンジンブラケットの底面図。 同エンジンブラケットの正面図。 同エンジンブラケットの背面図。 同エンジンブラケットの側面図。 同エンジンブラケットの縦断面図。 同エンジンブラケットの破断状態を示す説明図。 本発明の第二の実施形態としてのエンジンブラケットを示す平面図。 本発明の別の一実施形態としてのエンジンブラケットを示す底面図。
符号の説明
10:エンジンブラケット、12:エンジンマウント、26:植込みボルト、42:固定板部、48:側壁板部、54:取付板部、58:ボルト孔、60:嵌合凹溝、62:破断案内溝

Claims (10)

  1. 車両ボデーとパワーユニットの間に介装されて該パワーユニットを該車両ボデーに防振支持せしめるエンジンブラケットにおいて、
    前記車両ボデーと前記パワーユニットの少なくとも一方に対する固定部位に取付部が設けられて該取付部にボルト孔が形成されており、該ボルト孔に挿通される固定ボルトにより該取付部が該車両ボデー又は該パワーユニットに対して固定されるようになっている一方、該取付部における該固定ボルトの挿通方向の少なくとも一方の面には、該ボルト孔の外周側に離隔した領域において該ボルト孔から該取付部の外周縁部に向かって延びる破断用凹溝が形成されていることを特徴とするエンジンブラケット。
  2. 前記破断用凹溝が、前記取付部において前記固定ボルトの締付力が及ぼされる面を外周側に外れた領域に形成されている請求項1に記載のエンジンブラケット。
  3. 前記破断用凹溝の前記ボルト孔側の端部が、前記取付部において前記固定ボルトの締付力が及ぼされる面に形成されている請求項1に記載のエンジンブラケット。
  4. 前記取付部には、前記固定ボルトの挿通方向で前記パワーユニット側又は前記車両ボデー側の固定部材が重ね合わされる面において該固定部材の該固定ボルトまわりでの回転を阻止する嵌合凹所が形成されていると共に、前記破断用凹溝が該嵌合凹所を外側に外れた領域に形成されている請求項1乃至3の何れか一項に記載のエンジンブラケット。
  5. 車両衝突時における前記固定ボルトに対する荷重作用方向と前記破断用凹溝の延出方向との為す角:θが、20°≦θ≦60°とされている請求項1乃至4の何れか一項に記載のエンジンブラケット。
  6. 前記破断用凹溝が複数条形成されている請求項1乃至5の何れか一項に記載のエンジンブラケット。
  7. 前記破断用凹溝が二条形成されていると共に、車両衝突時における前記固定ボルトに対する荷重作用方向と各破断用凹溝の延出方向との為す角が互いに等しくされている請求項6に記載のエンジンブラケット。
  8. 前記取付部が板形状とされて水平方向に広がっていると共に、前記ボルト孔が該取付部を鉛直方向に貫通して形成されている請求項1乃至7の何れか一項に記載のエンジンブラケット。
  9. 車両前後方向に延びる本体板部を備えており、該本体板部の車両前後方向一方の端部に前記取付部が一体形成されて前記パワーユニットと前記車両ボデーの何れか一方が固定されていると共に、該本体板部の車両前後方向他方の端部には該本体板部と直交して車両左右方向に広がる固定板部が一体形成されて該パワーユニットと該車両ボデーの何れか他方が固定されている請求項1乃至8の何れか一項に記載のエンジンブラケット。
  10. 前記本体板部及び前記固定板部と一体形成されてそれら本体板部と固定板部の何れにも直交して広がる補強板部を有している請求項9に記載のエンジンブラケット。
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