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JP4984198B2 - 低熱膨張合金 - Google Patents

低熱膨張合金 Download PDF

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JP4984198B2 JP2000297550A JP2000297550A JP4984198B2 JP 4984198 B2 JP4984198 B2 JP 4984198B2 JP 2000297550 A JP2000297550 A JP 2000297550A JP 2000297550 A JP2000297550 A JP 2000297550A JP 4984198 B2 JP4984198 B2 JP 4984198B2
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清仁 石田
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  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、形状記憶特性及び超弾性を有し、かつ広い温度領域において優れた低熱膨張特性を示す低熱膨張合金に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
低熱膨張合金は、精密機器用構造材料、ヒートシンク材、リードフレーム材等に利用されており、従来はFeNi合金、FeNiCo合金等の磁気変態に基づくインバー効果を利用したものであった。
【0003】
しかし、近年低熱膨張合金として形状記憶合金をヒートシンク材へ利用することが特開平10-17959号及び特開平10-92989号に提案されている。形状記憶合金として、特開平10-17959号ではCuAlMn基系合金及びNiTi基系合金が、特開平10-92989号ではNiTi基系合金及びCuZnAl基系合金がそれぞれ挙げられている。このヒートシンク材は、良熱伝導材(銅系合金等)中に低熱膨張材として繊維状あるいは粒子状の形状記憶合金を分散させたものである。その作用は良熱伝導材が放熱性を高め、また超弾性特性が破壊しない程度に予歪みが付与された形状記憶合金に圧縮応力が生じて複合材全体の熱膨張率が低下するというものである。つまり、通常の形状記憶効果による回復力で良熱伝導体に歪みを加えることによりコンポジット全体の膨張を少なくするという利用方法であり、形状記憶合金の低熱膨張特性を利用するものではない。
【0004】
これは、CuAlMn基系合金、CuZnAl基系合金、NiTi基系合金等の形状記憶合金は、熱弾性型マルテンサイト変態の逆変態に付随して顕著な形状記憶効果を示すものの、その熱膨張係数については変態に付随する体積変化に起因した変化が生じるだけであり、-5×10-6〜5×10-6/kといった低熱膨張係数を得ることができないためである。
【0005】
そこで上述の形状記憶合金について、より広い低熱膨張温度幅(熱膨張係数が-5×10-6〜5×10-6/kを示す上限温度と下限温度の差を指す。以下同様)を示す特性を付加したり、あるいは広い温度領域(特定の上限温度と下限温度により定められる温度領域を指す。以下同様)において熱膨張係数が可変であるような特性を付加することができれば、より優れた低熱膨張合金として上記用途を始めとする様々な用途への利用が期待できる(以下、上述の広い低熱膨張温度幅及び広い温度領域において熱膨張係数が可変である特性をまとめて低熱膨張特性という)。
【0006】
従って、本発明の目的は、形状記憶特性及び超弾性を有し、かつ広い温度領域において優れた低熱膨張特性を示す低熱膨張合金を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、熱弾性型マルテンサイト変態を生じる形状記憶合金に冷間加工による歪みを与えることにより、上記問題を解決できることを見出し、本発明に想到した。
【0008】
すなわち、本発明の低熱膨張合金は、熱弾性型マルテンサイト変態を生じる形状記憶合金の冷間加工により得られ、加工率制御により-150〜150℃における平均熱膨張係数が-10×10-6〜10×10-6/kの間で可変であることを特徴とする。
【0009】
また、低熱膨張温度幅を50℃以上の幅で有することができる。
【0010】
上述の冷間加工は、一方向のみに行ってもよいし、圧延等の場合は異なる複数の方向に行うこともできる。
【0011】
上記低熱膨張合金は、マルテンサイト変態開始温度とマルテンサイト変態終了温度の差が30℃以上であることが好ましい。
【0012】
上記熱弾性型マルテンサイト変態を生じる形状記憶合金は、CuAlMn基系合金、CuZnAl基系合金及びNiTi基系合金の中から少なくとも一種選ばれるものであることが好ましい。
【0013】
また、CuAlMn基系合金及びCuZnAl基系合金の場合は冷間加工による合計加工率(冷間加工を複数段行った場合の合計の加工率)は0.05〜20%であることが好ましく、NiTi基系合金の場合は0.05〜40%であることが好ましい。
【0014】
また、本発明の低熱膨張合金は、上記熱弾性型マルテンサイト変態を生じる相を少なくとも15体積%以上含む多相組織からなる合金であってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
[1] 熱弾性型マルテンサイト変態を生じる形状記憶合金
本発明で用いられる熱弾性型マルテンサイト変態を生じる形状記憶合金は、高温のβ相(体心立方)が、低温でマルテンサイト相(単斜晶)になる合金であり、形状記憶特性及び超弾性を有するものである。このような合金として、CuAlMn基系合金及びCuZnAl基系合金を始めとするCu基系合金、Ti基系合金、Fe基系合金、Au基系合金、NiTi基系合金、NiAl基系合金等を挙げることができ、中でもCuAlMn基系合金、CuZnAl基系合金、及びNiTi基系合金が好ましい。
【0016】
(1) Cu基系合金
(a) CuAlMn基系合金
CuAlMn基系合金の好ましい組成として、5〜11質量%のAl、及び5〜20質量%のMnを含有し、残部Cuと不可避的不純物からなるものが挙げられる。
【0017】
Al元素の含有率が5質量%未満ではCuAlMn基系合金はβ単相を形成できず、また11質量%を超えるとCuAlMn基系合金は極めて脆くなる。Al元素のより好ましい含有率はMn元素の含有率により変化するが、7〜10質量%である。
【0018】
Mn元素を含有することによりβ相が存在し得る組成範囲が低Al側へ広がり、CuAlMn基系合金の冷間加工性は著しく向上する。Mn元素の添加量が5質量%未満では満足な冷間加工性が得られず、かつβ単相領域を形成することができない。またMn元素の添加量が20質量%を超えると、十分な形状回復特性が得られない。好ましいMnの含有率は8〜14質量%である。Mn含有率の増加に従って、低熱膨張温度幅がより低い温度領域にシフトする。
【0019】
上記組成のCuAlMn基系合金は熱間加工及び冷間加工性に富み、冷間で90%以上の加工が可能であり、極細線等に容易に成形することができる。
【0020】
(b) CuZnAl基系合金
CuZnAl基系合金の好ましい組成として、4〜10質量%のAl、及び12〜30質量%のZnを含有し、残部Cuと不可避的不純物からなるものが挙げられる。
【0021】
Al元素の含有率が4質量%未満ではCuZnAl基系合金はβ単相を形成できず、また10質量%を超えるとCuZnAl基系合金は極めて脆くなる。Al元素のより好ましい含有率はZn元素の含有率により変化するが、6〜8質量%である。
【0022】
Zn元素を含有することによりβ相が存在し得る組成範囲が低Al側へ広がり、CuZnAl基系合金の冷間加工性は著しく向上する。Zn元素の添加量が12質量%未満では満足な冷間加工性が得られず、かつβ単相領域を形成することができない。またZn元素の添加量が30質量%を超えると、十分な形状回復特性が得られない。好ましいZnの含有率は18〜26質量%である。
【0023】
(C) 基本組成以外の元素
上記基本組成の元素以外に、本発明のCu基系合金はさらに、Ni、Co、Fe、Ti、V、Cr、Si、Nb、Mo、W、Sn、Sb、Mg、P、Be、Zr、B、C、Ag、Zn(CuAlMn基系合金において)、Mn(CuZnAl基系合金において)及びミッシュメタルからなる群から選ばれた1種又は2種以上を含有することができる。その中でNi及び/又はCoが特に好ましい。これらの元素は冷間加工性を維持したまま固溶強化してCu基系合金の強度を向上させる効果を発揮する。これらの添加元素の含有率は合計で0.001 〜10質量%であるのが好ましく、特に0.001 〜5質量%が好ましい。これらの元素の合計含有率が10質量%を超えるとマルテンサイト変態温度が低下し、β単相組織が不安定になる。
【0024】
Ni、Co、Fe、Sn及びSbは基地組織の強化に有効な元素である。Ni及びFeの好ましい含有率はそれぞれ0.001 〜3質量%である。CoはまたCoAlの形成により析出強化するが、過剰になると合金の靭性を低下させる。Coの好ましい含有率は0.001 〜2質量%である。Sn及びSbの好ましい含有率はそれぞれ0.001 〜1質量%である。
【0025】
Tiは合金特性を阻害する元素であるN及びOと結合して、酸化物及び窒化物を形成する。またBと複合添加するとボライドを形成し、析出強化に寄与する。Tiの好ましい含有率は0.001 〜2質量%である。
【0026】
W、V、Nb、Mo及びZrは硬さを向上させて耐摩耗性を向上させる効果を有する。またこれらの元素はほとんど合金基地に固溶しないので、bcc 結晶として析出し、析出強化に有効である。W、V、Nb、Mo及びZrの好ましい含有率はそれぞれ0.001 〜1質量%である。
【0027】
Crは耐摩耗性及び耐食性を維持するのに有効な元素である。Crの好ましい含有率は0.001 〜2質量%である。
【0028】
Siは耐食性を向上させる効果を有する。Siの好ましい含有率は0.001 〜2質量%である。
【0029】
Mgは合金特性を阻害する元素であるN及びOを除去するとともに、阻害元素であるSを硫化物として固定し、熱間加工性や靭性の向上に効果があるが、多量の添加は粒界偏析を招き、脆化の原因となる。Mgの好ましい含有率は0.001 〜0.5 質量%である。
【0030】
Pは脱酸剤として作用し、靭性向上の効果を有する。Pの好ましい含有率は0.01〜0.5 質量%である。
【0031】
Beは基地組織を強化する効果を有する。Beの好ましい含有率は0.001 〜1質量%である。
【0032】
CuAlMn基系合金においてZnは形状記憶温度を上昇させる効果を有する。Znの好ましい含有率は0.001 〜5質量%である。
【0033】
B及びCは粒界に偏析し、粒界を強化する効果を有する。B及びCの好ましい含有率はそれぞれ0.001 〜0.5 質量%である。
【0034】
Agは冷間加工性を向上させる効果を有する。Agの好ましい含有率は0.001 〜2質量%である。
【0035】
ミッシュメタルは脱酸剤として作用し、靭性向上の効果を有する。ミッシュメタルの好ましい含有率は0.001 〜5質量%である。
【0036】
(2) NiTi基系合金
NiTi基系合金の好ましい組成として、54.0〜57.1質量%のNi、及び42.9〜46.0質量%のTiを含有し、その他不可避的不純物からなるものが挙げられる。
【0037】
Niの含有率が54.0質量%未満又は57.1質量%超の場合は、形状記憶効果がない。好ましくは、Niの含有率は、55.1〜56.1質量%にする。
【0038】
Ni及び/又はTiの一部をV、Cr、Fe、Co、Cu、Nbの何れか一種又は二種以上を0.01〜5.0質量%の範囲で置換することにより、各種用途に応じて強度、耐食性、加工性等を向上させることができる。しかし、0.01質量%未満では、その効果が小さく、5.0質量%を超えると加工性が低下するとともに、NiTi基系合金の材料特性を満足しなくなる。
【0039】
この場合の組成は、50.0〜57.0質量%のNi、40.0〜50.0質量%のTi、及びV、Cr、Fe、Co、Cu、Nbの何れか一種又は二種以上を0.01〜5.0質量%含むことが好ましい。
【0040】
[2] 製造方法
本発明の低熱膨張合金は、β相を15体積%以上含み、その他α相、金属間化合物、ホイスラー相等からなる多相組織からなる合金であればよいが、β相の含有率は50体積%以上がより好ましい。特に好ましくは、実質的にβ単相からなることである。
【0041】
(1) 合金の成形
[1]で述べた組成の合金を溶解鋳造し、熱間圧延、冷間圧延、プレス等の成形加工法により所望の形状に成形する。
【0042】
(2) 溶体化処理
次に、固溶体温度範囲で加熱し、結晶組織をβ単相に変態させる。β単相域温度での保持時間は0.1 分以上であれば良いが、保持時間が60分を超えると酸化の影響が無視できなくなるので、保持時間は0.1 〜60分であるのが好ましい。β単相からなる合金を得たい場合は、加熱処理後、50℃/秒以上の速度で急冷して、β単相状態を凍結させることが好ましい。より好ましい冷却速度は200℃/秒以上である。急冷は水等の冷媒に入れるか、強制空冷によって行う。冷却速度を50℃/秒未満にするとα相等の析出が生じ、多相組織からなる合金となる。
【0043】
Cu基系合金において、好ましい加熱温度は600℃以上、より好ましくは
700〜900℃である。
【0044】
NiTi基系合金において、好ましい加熱温度は400℃以上、より好ましくは
500〜900℃である。
【0045】
但し、CuAlMn基系合金についてはAl元素が8質量%以下の組成の場合に、またCuZnAl基系合金についてはAl元素が5質量%以下の組成の場合に、加熱温度を400℃以上700℃未満にすると、β相を15体積%以上含み、その他α相、金属間化合物、ホイスラー相等の多相組織からなる合金となる。
【0046】
(3) 時効処理
次にCu基系合金については時効処理を行うことが好ましい。β単相からなる合金を得たい場合は、時効処理温度が低過ぎるとβ相は不安定であり、室温に放置しておくとマルテンサイト変態温度が変化することがある。逆に時効処理温度が高すぎると、α相の析出が起こり、形状記憶特性及び超弾性が低下する傾向がある。
【0047】
β単相からなる合金を得るための好ましい時効処理温度は250℃以下、より好ましくは100〜200℃である。
【0048】
時効処理時間は合金の組成により異なるが、1〜300 分が好ましく、5〜100 分がより好ましい。時効処理時間が1分未満では十分な時効効果が得られず、また300 分を超えると、α相の析出が生じてしまい、低熱膨張特性が低下してしまう。
【0049】
β単相からなる合金は形状記憶特性かつ超弾性を有する低剛性材料である。一方、α相その他の相からなる多相合金は高剛性材料であるが、形状記憶特性あるいは超弾性に劣る。しかし、α相の方が加工性が良いため、高い冷間加工率が実現できる。
【0050】
(4) 冷間加工
時効処理後に冷間加工又は温間加工による強加工変形を加え、マルテンサイト相と共に転位等の永久歪みを形成させる。好ましくは、冷間加工である。加工率の制御により適度に導入された転位等の永久歪み(内部応力場)を利用してオーステナイト逆変態及びマルテンサイト変態の変態幅を30℃以上に広げることができる。これにより温度変化に伴う上述の変態は少しずつ起こり、温度変化による膨張及び収縮は少しずつ打ち消されるため、広い温度幅で低熱膨張特性が得られる。従って、加工率が低すぎると変態幅が小さく、その結果低熱膨張特性が得られる温度幅が狭くなり、逆に加工率が高過ぎるとマルテンサイト変態が阻害されるため熱膨張率が大きくなる。
【0051】
低熱膨張特性が得られる原理を図1及び図2により説明する。図1に本発明の低熱膨張合金を加熱・冷却した場合の熱膨張率変化の例を示す。図1中のMs、Mf、As及びAfは、それぞれマルテンサイト変態開始温度、マルテンサイト変態終了温度、オーステナイト逆変態開始温度及びオーステナイト逆変態終了温度を示す。この場合、マルテンサイト変態の変態幅(Ms−Mf)又はオーステナイト逆変態の変態幅(Af−As)が30℃以上になるように加工するのが好ましい。また、図2に同一の低熱膨張合金を加熱・冷却した場合の熱膨張率と熱膨張係数変化の例を示す。図2中のTs及びTfはそれぞれ冷却過程における低熱膨張温度幅の上限温度及び下限温度とし、またTs'及びTf'は加熱過程における低熱膨張温度幅の下限温度及び上限温度とする。また、冷却・加熱の各過程における低熱膨張温度幅をそれぞれ冷却低熱膨張温度幅ΔT(=Ts−Tf)及び加熱低熱膨張温度幅ΔT'(=Tf'−Ts')とする。このように上述の変態幅を適度に広げることにより、広い低熱膨張温度幅ΔT及びΔT'が得られる。
【0052】
但し、NiTi基系合金の場合は、Mf以下のマルテンサイト相領域においても低熱膨張温度幅が得られる場合がある。この理由は定かではないが、Mf以下においても残留しているオーステナイト相が少しずつ変態することが考えられる。
【0053】
また、加工率を変化させることにより、変態温度幅だけでなく温度変化−熱膨張率ヒステリシスの形態が図3のように変化し、それに伴い温度変化−熱膨張係数ヒステリシスの形態も変化するため、適宜合金組成及び/又は加工率を選択することにより-150〜150℃において-10×10-6〜10×10-6/kの間で任意の平均熱膨張係数を選択的に得ることができる。
【0054】
冷間加工としては、冷間圧延、冷間伸線等が好ましい。冷間加工は、一方向へのみ加工してもよいし、又は異なる複数の方向に加工を繰り返してもよい。一方向加工をした場合は、異方性を生じているため、加工方向において特に優れた低熱膨張特性が得られる。一方向のみにしか熱応力が掛からない使用形態に用いられる棒材のような部材に適している。低熱膨張特性の異方性を少なくし、複数の方向に低熱膨張特性を得るためには、少なくとも二方向以上に加工することが好ましい。異なる複数の方向に加工する場合は、それぞれの方向において行った加工の加工率の合計が必要な合計加工率になるようにするのが好ましい。例えば、二方向にクロス圧延して最大加工率10%のサンプルを作製する場合は、一方向につき5%ずつの加工率で圧延する。
【0055】
但し、冷間加工は一般に僅かの加工率でしか実施することができないために、必要とされる加工が1回の加工工程で終了しない場合には、複数段の冷間加工を実施することが好ましい。1回の加工工程においてCu基系合金では0.01〜3%、NiTi基系合金では0.01〜2%の加工率が好ましい。
【0056】
優れた低熱膨張特性が得られる合計加工率は、CuAlMn基系合金及びCuZnAl基系合金では0.05〜20%が好ましく、より好ましくは2〜10%である。また、NiTi基系合金では、0.05〜40%が好ましく、より好ましくは1〜8%である。この範囲の加工率制御により-150〜150℃においてが-10×10-6〜10×10-6/kの間で任意の平均熱膨張係数及び50℃以上の広い低熱膨張温度幅が得られる。
【0057】
冷間加工は、0〜80℃の温度範囲で行うことが好ましい。
【0058】
また、冷間加工により、板材を始め線材、棒材、パイプ等様々な形態に加工することができる。
【0059】
また、板材を作製する場合の冷間圧延を行う場合は、圧延前のスラブの厚みが0.01〜10mmであることが好ましい。圧延前スラブの厚みが上述の範囲であれば、同加工率において同程度の低熱膨張特性が得られる。
【0060】
[4] 特性
上述のように歪みが加えられた低熱膨張合金は、従来に比べ、下記(1)〜(4)に述べるような優れた低熱膨張特性を示す。
【0061】
(1) 熱膨張係数の調整
加工率及び加工方向の制御により、-150〜150℃の温度範囲においてが-10×10-6〜10×10-6/kの間で任意の平均熱膨張係数に調整したり、負の熱膨張係数にしたりすることが可能である。
【0062】
(2) 低熱膨張係数の温度幅
加工率及び合金組成の制御により、50℃以上にわたる温度幅で-5×10-6〜5×1O-6/kの低い熱膨張係数が得られる。合金におけるβ相の含有率が高いほど低熱膨張温度幅が広くなる。
【0063】
(3) 低熱膨張温度幅が設定できる温度領域
加工率及び合金組成の制御により、150℃以下の任意の温度領域において50℃以上の低熱膨張温度幅を設定することが可能である。
【0064】
(4) 繰り返し特性
少なくとも400回以上の加熱・冷却工程を繰り返しても、低熱膨張特性を保持することができる。
【0065】
【実施例】
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0066】
実施例1
(1) 板材の作製
Cu81.0質量%、Al8.7質量%、Mn10.3質量%の組成を有するCuAlMn基系合金を溶解・鋳造し、平均50℃/分の冷却速度で凝固して、直径20mmφのインゴットとした。このインゴットを800℃で厚さ2mmまで熱間圧延した後切削加工し、長手14mm×幅5mm×厚さ2mmの板材を得た。得られた板材を850 ℃で15分間の溶体化処理した後、氷水中へ投入して急冷し、次いで150 ℃で15分間の時効処理を行い、実質的にβ単相からなる板材を得た。
【0067】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、25℃で合計加工率5%の冷間圧延を行った後切削加工し、長手15mm×幅5mm×厚さ1.9mmの試料を作製した。表1に圧延方向を示す。
【0068】
(3) 熱膨張係数の測定
熱膨張計(NETZSCH製Dilatometer DIL402C)を用い、-60〜60℃の温度範囲及び冷却速度3℃/minで測定し、冷却過程における平均熱膨張係数を調べた。表1に熱膨張係数の測定方向示す。また、その結果を図4に示す。
【0069】
Figure 0004984198
【0070】
図4から明らかなように、長手・幅クロス圧延を行った場合はいずれの測定方向でも、また一方向圧延の場合は圧延方向と測定方向が同じ場合に、-10×10-6〜10×10-6/kの低い熱膨張係数が得られる。一方向圧延の場合は、異方性を生じているため、圧延方向と測定方向が異なる場合は比較的大きな熱膨張係数が得られるが、一方向のみにしか熱応力が掛からない使用形態に用いられる棒材のような部材に適していると言える。複数の方向に低い熱膨張係数を得るためには、少なくとも二つ以上の方向に圧延することが好ましい。
【0071】
実施例2
(1) 板材の作製
板材の作製は、実施例1と同様に行った。
【0072】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、1〜8%の間で合計加工率を変えて長手方向に冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0073】
(3) 熱膨張係数の測定
-100〜100℃の加熱・冷却過程の熱膨張係数を長手方向のみに測定した以外は実施例1と同様に行った(加熱速度及び冷却速度は共に3℃/min)。冷却低熱膨張温度幅ΔT及び加熱低熱膨張温度幅ΔT'の結果を表2に示す(試料No.1〜8)。
【0074】
比較例1
冷間圧延を行わなかった以外は実施例2と同様に板材を作製し、熱膨張係数を測定した。結果を表2に示す(試料No.9)。
【0075】
Figure 0004984198
【0076】
表2から明らかなように、実施例2のCuAlMn基系合金(試料No.1〜8)では、合計加工率1〜8%の範囲において、ΔTは100℃以上及びΔT'は90℃以上になることがわかる。また、比較例1の冷間加工を施さない試料No.9では、ΔTは25℃と狭い。
【0077】
実施例3
(1) 板材の作製
板材の作製は、実施例1と同様に行った。
【0078】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、合計加工率5%で長手方向に冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0079】
(3) 熱膨張係数の測定
熱膨張係数の測定は、長手方向を0°として90°までの所定の角度に変化させながら測定した以外は実施例1と同様に行った。平均熱膨張係数の結果を表3に示す。
【0080】
Figure 0004984198
【0081】
表3から明らかなように、圧延方向からの角度が大きくなるほど平均熱膨張係数は大きくなり、異方性を生じていることが分かる。一方向圧延は、一方向のみにしか熱応力が掛からない使用形態に用いられる部材の作製に適していると言える。
【0082】
実施例4
(1) 板材の作製
長手15mm×幅5mm×厚さ0.92mm及び長手15mm×幅5mm×厚さ3.42mmの板材を作製した以外は、実施例1と同様に行った。
【0083】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた各々の板材につき、長手方向に合計加工率5%の冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0084】
(3) 熱膨張係数の測定
熱膨張係数の測定は、長手方向のみに測定した以外は実施例1と同様に行った。冷却低熱膨張温度幅の結果を表4に示す。
【0085】
Figure 0004984198
【0086】
表4から明らかなように、冷間圧延前の板材の厚みに関わらず、両者の冷却低熱膨張温度幅は70℃以上で得られ、圧延前の板材の厚みの影響は少ないことが分かる。
【0087】
実施例5
(1) 板材の作製
板材の作製は、実施例1と同様に行った。
【0088】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、1〜20%の間で合計加工率を変えて長手方向に冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0089】
(3) 熱膨張係数の測定
熱膨張係数は、実施例1と同様に長手方向及び幅方向に測定した。その結果を図5に示す。
【0090】
図5から明らかなように、冷間加工率制御により-60〜60℃の平均熱膨張係数を-25×10-6〜15×10-6/kの間で任意の値に制御することが可能であり、負の平均熱膨張係数にすることもできる。
【0091】
実施例6
(1) 板材の作製
Cu78.3〜82.3質量%、Al8.7 質量%、Mn9.0〜13.0質量%の組成を有するCuAlMn基系合金を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0092】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた各々の板材につき、長手方向に合計加工率8%の冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0093】
(3) 熱膨張係数の測定
熱膨張係数の測定は、長手方向のみに測定した以外は実施例1と同様に行い、冷却低熱膨張開始温度Ts及び冷却低熱膨張温度幅ΔTを各々調べた。結果を表5に示す。
【0094】
Figure 0004984198
【0095】
表5から明らかなように、Mnの含有率を変化させることにより、冷却低熱膨張開始温度Tsを変えることができ、100℃以下において低熱膨張温度幅を様々な温度領域に設定することができることがわかる。
【0096】
実施例7
(1) 板材の作製
Cu80.5質量%、Al8.7 質量%、Mn10.8 質量%の組成を有するCuAlMn基系合金を用いた以外は実施例1と同様に行った。
【0097】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、長手方向に合計加工率8%の冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0098】
(3) 熱膨張係数の測定
得られた試料につき、-60〜60℃までの範囲で加熱・冷却する操作を400回繰り返し、冷熱疲労安定性を調べた。熱膨張係数は、長手方向のみに測定した以外は実施例1と同様に行った。結果を図6に示す。
【0099】
図6から明らかなように、少なくとも400回以上の加熱・冷却操作の間低い熱膨張係数を保持することができる。
【0100】
実施例8
(1) 板材の作製
表6に示すそれぞれの組成を有するCuAlMn基系合金を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
【0101】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、各々表6に示す合計加工率で長手方向に冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0102】
(3) 熱膨張係数の測定
熱膨張係数の測定は、長手方向のみに測定した以外は実施例1と同様に行い、冷却低熱膨張温度範囲ΔTを調べた。結果を図7に示す。
【0103】
Figure 0004984198
【0104】
図7から明らかなように、組成及び合計加工率を制御することにより、100℃以下の広い温度領域において、少なくとも50℃以上の温度幅の低熱膨張特性を設定することができる。
【0105】
実施例9
(1) 板材の作製
Cu71.0質量%、Zn22.0 質量%、Al7.0 質量%の組成を有するCuZnAl基系合金を用い、700℃で30分間溶体化処理をし、150℃で10分間時効処理をした以外は実施例1と同様に行い、実質的にβ単相からなる板材を得た。
【0106】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、長手方向に合計加工率7%の冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0107】
(3) 熱膨張係数の測定
得られた試料につき、長手方向のみに測定した以外は実施例1と同様に行った。結果を図8に示す。
【0108】
図8から明らかなように、-30〜45℃において-5×10-6〜5×10-6/kの低熱膨張係数が得られた。
【0109】
比較例2
(1) 板材の作製
Cu69.0質量%、Zn27.0 質量%、Al4.0 質量%の組成を有するCuZnAl基系合金を用い、600℃で30分間溶体化処理をした以外は実施例1と同様に行った。得られた試料の組成はα相及びβ相が50体積%ずつであった。
【0110】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、長手方向に合計加工率7%の冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0111】
(3) 熱膨張係数の測定
得られた試料につき、-100〜25℃の温度範囲において長手方向のみに測定した以外は実施例1と同様に行った。結果を図8に示す。
【0112】
図8から明らかなように、-85〜-53℃において-5×10-6〜5×10-6/kの低熱膨張係数が得られた。α相を50体積%含むCuZnAl基系合金においても低い熱膨張係数が得られる。
【0113】
参考例1
(1) 板材の作製
表7に示すそれぞれの組成を有するNiTi基系合金をグラファイト坩堝中にて溶解し、平均50 ℃/分の冷却速度で凝固して、直径20mmφのインゴットとした。このインゴットを800℃で熱間圧延した後切削加工し、長手14mm×幅5mm×厚さ1.7mmの板材を得た。得られた板材を850 ℃で60分間の溶体化処理した後、氷水中へ投入して急冷し、実質的にβ単相からなる板材を得た。
【0114】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、長手方向に冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。合計加工率を表7に示す。
【0115】
(3) 熱膨張係数の測定
得られた試料につき、-120〜100℃の温度範囲において長手方向のみに測定した以外は実施例1と同様に行った。冷却低熱膨張温度幅ΔTの結果を図9に示す。
【0116】
Figure 0004984198
【0117】
図9から明らかなように、Fe又はVを含有するNiTi基系合金についても60℃以上の冷却低熱膨張温度幅ΔTが得られる。
【0118】
参考例2
(1) 板材の作製
各々Ni55.6質量%、Ti44.4質量%の組成及びNi54.9質量%、Ti45.1質量%の組成を有するNiTi合金からなる板材を参考例1と同様に作製した。
【0119】
(2) 冷間圧延による試料の作製
得られた板材につき、長手方向に合計加工率0.5〜40%の間で合計加工率を変えて冷間圧延を行った以外は実施例1と同様に試料を作製した。
【0120】
(3) 熱膨張係数の測定
熱膨張係数の測定は、-100〜100℃の温度範囲において長手方向のみに測定した以外は実施例1と同様に行った。平均熱膨張係数の変化を図10に示す。図10から明らかなように上記組成のNiTi合金は加工率制御により-60〜20℃における平均熱膨張係数を-10×10-6〜6×10-6/kの間で任意の値に制御することが可能である。また、合計加工率の制御により平均熱膨張係数をほぼ0にすることができる。
【0121】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の低熱膨張合金は良好な低熱膨張特性を有している。更に、本発明の低熱膨張合金は形状記憶特性及び超弾性をも有するため、ヒートシンク材、リードフレーム材等の電子精密部品だけでなくLNG用容器等様々な用途への利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の低熱膨張合金の温度変化−熱膨張率のヒステリシスモデル図におけるマルテンサイト変態開始温度Ms、マルテンサイト変態終了温度Mf、オーステナイト逆変態開始温度As及びオーステナイト逆変態終了温度Afの求め方を示す。
【図2】 本発明の低熱膨張合金の温度変化−熱膨張係数のヒステリシスモデル図における冷却低熱膨張開始温度Ts、冷却低熱膨張終了温度Tf、加熱低熱膨張開始温度Ts'及び加熱低熱膨張終了温度Tf'の求め方を示す。
【図3】 本発明の低熱膨張合金において合計加工率が異なる場合の温度変化−熱膨張率のヒステリシスモデル図を示す。
【図4】 実施例1のCuAlMn基系合金の板材を合計加工率5%の圧延加工を行った場合の圧延方向と熱膨張係数測定方向の組合せを変化させた場合の平均熱膨張係数を示すグラフである。
【図5】 実施例5のCuAlMn基系合金の板材について長手方向の合計加工率を変化させた場合の、幅方向及び長手方向の平均熱膨張係数の変化を示すグラフである。
【図6】 実施例7のCuAlMn基系合金の板材について長手方向に合計加工率8%の圧延加工を行った試料について、-60〜60℃の加熱・冷却過程を繰り返した場合の平均熱膨張係数の変化を示すグラフである。
【図7】 実施例8の各種組成のCuAlMn基系合金の各合計加工率における低熱膨張温度範囲の変化を示すグラフである。
【図8】 実施例9及び比較例2のCuZnAl基系合金の低熱膨張温度幅を示すグラフである。
【図9】参考例1の各種組成のNiTi基系合金の低熱膨張温度幅を示すグラフである。
【図10】参考例2のNiTi合金の合計加工率変化に対する平均熱膨張係数変化を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 熱弾性型マルテンサイト変態を生じる形状記憶合金からなる低熱膨張合金であって、5〜11質量%のAl、5〜20質量%のMn、不可避的不純物、及び残部CuからなるCuAlMn基系合金を、合計加工率が0.05〜8%となるように冷間加工して得られ、β単相からなり、熱膨張係数が-5×10-6〜5×10-6/Kである温度域が50℃以上の幅で存在することを特徴とする低熱膨張合金。
  2. 熱弾性型マルテンサイト変態を生じる形状記憶合金からなる低熱膨張合金であって、4〜10質量%のAl、12〜30質量%のZn、不可避的不純物、及び残部CuとからなるCuZnAl基系合金を、合計加工率が0.05〜7%となるように冷間加工して得られ、β単相からなり、熱膨張係数が-5×10-6〜5×10-6/Kである温度域が50℃以上の幅で存在することを特徴とする低熱膨張合金。
  3. 熱弾性型マルテンサイト変態を生じる形状記憶合金からなる低熱膨張合金であって、5〜11質量%のAl、5〜20質量%のMn、0.001〜10質量%のV、不可避的不純物、並びに残部CuからなるCuAlMn基系合金を、合計加工率が0.05〜8%となるように冷間加工して得られ、β単相からなり、熱膨張係数が-5×10-6〜5×10-6/Kである温度域が50℃以上の幅で存在することを特徴とする低熱膨張合金。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の低熱膨張合金において、前記冷間加工が一方向のみに加えられていることを特徴とする低熱膨張合金。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の低熱膨張合金において、前記冷間加工が複数の異なる方向に加えられていることを特徴とする低熱膨張合金。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の低熱膨張合金において、マルテンサイト変態開始温度とマルテンサイト変態終了温度の差が30℃以上であることを特徴とする低熱膨張合金。
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